月別アーカイブ: 2020年6月

MDITAをDITAに変換する

さて、前回の記事ではMarkdown DITAとMDITAの違いについて確認しました。
Markdown DITAはMDITAと比べDITA形式へ変換するためのライティング形式の向きが強いという感想を書きましたが、MDITAをDITAへ変換することもそう難しいことではありません。

DITAパブリッシングエンジンDITA-OT[1]には、標準的な出力形式として「Normalized DITA」があります。
Normalized DITAについてはDITA-OTの出力形式についてのページ[2]や弊社の「DITA入門 パブリッシング」のページ[3]でも軽く紹介をしています。外部プロジェクトなどで使用できるように、内部パスの依存関係などを処理した状態のDITAを出力するものです。DITA-OTを使ってMarkdownファイルをDITAのXML形式にするには、この出力を用いるのが便利そうです[4]。XMLオーサリングソフト[5]などではより簡便な方法が用意されているかもしれません。

今回処理するMDITAファイルは次のsample.mdとします。DITA-OTのバージョンは3.4.1を使用しました。

---
id: sampleofmd
keyword:
- markdown
indexterm:
- md
---

# Markdownサンプル {.task}

これはMarkdownのサンプルです。

この文書は`dita --format dita`でDITA形式に変換されます。

## MDITAでセクション

これはMDITAでのセクション例。IDは自動で振られています。

後からの比較のために、MDITAでは記法として有効でないものを含んでいます。

通常のDITAファイルであればDITA-OTは単体ファイルでも変換が可能ですが、
このsample.mdを直接処理しようとすると、エラーを吐きます。

dita -i \topics\sample.md --format=dita -o .
Error: Failed to run pipeline: [DOTJ012F][FATAL] Failed to parse the input file 'file:/d:topics/sample.md'.: file:/d:topics/sample.md Line 1:Content is not allowed in prolog.

とりあえず今回はマップ経由で変換を行うことにします。

<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?>
<!DOCTYPE map PUBLIC "-//OASIS//DTD DITA Map//EN" "map.dtd">
<map id="index">
<title>map title</title>
<topicref href="topics/sample.md" format="mdita" />
</map>

結果を見ると、指定した場所にマップファイルとフォルダ構造を保った
トピックファイルがあります。フォルダへ移動すると、sample.mdファイルがありますね。
……? md? と思いながらファイルをエディタで開いてみると、拡張子はともかく
DITAのTopic情報タイプになっています。


<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><?path2rootmap-uri ../?>
<!DOCTYPE topic
  PUBLIC "-//OASIS//DTD DITA Topic//EN" "topic.dtd">
<topic id="sampleofmd"><title>Markdownサンプル {.task}</title><shortdesc>これはMarkdownのサンプルです。</shortdesc><prolog><metadata><keywords><keyword>markdown</keyword></keywords></metadata><data name="indexterm" value="md"/></prolog><body><p>この文書は<codeph>dita --format dita</codeph>でDITA形式に変換されます。</p><section id="mditaでセクション-secid"><title>MDITAでセクション {#secid}</title><p>これはMDITAでのセクション例。IDは自動で振られています。</p></section></body></topic>

topic のidはYAML Frontmatterで指定した通りになっています。
{」「}」囲みで要素の追加マークアップを行う記法は処理されず、
そのままタイトルに残っていますね。

本文の最初の段落はshortdescに格納されています。

YAML Frontmatterと変換後のPrologを見ると、
keywordskeywordは想定通り処理されています。
一方でindextermは汎用のdata要素
namevalueとして格納されてしまいました。
YAML FrontmatterのKeyValueはLwDITAの対応範囲内で処理されていることが分かります。

セクションを切った箇所では、Markdown記法の見出しが、
sectionidの値として自動で振られています。ここも記法が対応していないので、
{」「}」で囲われたマークアップは処理されていません。id内では記載できる文字の関係か、
微妙に表記が変わっています。

本文段落、
`」「`」で囲われた箇所が<codeph>に変換されているのが確認できます。
もし<pre>になることを意図していた場合はExtended Profileでタグを直接書きます。

それでは、md.ditamapのtopicrefformatを書き換え、
これをMarkdown DITAと認識させてDITAに変換してみましょう。

<topicref href="topics/sample.md" format="markdown" />

先程と同様にマップをDITA-OTの入力に指定します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?><?path2rootmap-uri ../?>
<!DOCTYPE task
PUBLIC "-//OASIS//DTD DITA Task//EN" "task.dtd">
<task id="markdownサンプル"><title>Markdownサンプル </title>
<prolog><metadata><keywords><keyword>markdown</keyword></keywords></metadata>
<data name="id" value="sampleofmd"/>
<data name="indexterm" value="md"/></prolog>
<taskbody><context>
<p>これはMarkdownのサンプルです。</p>
<p>この文書は<codeph>dita --format dita</codeph>でDITA形式に変換されます。</p>
</context>
</taskbody>
<task id="secid"><title>MDITAでセクション </title>
<taskbody>
<context><p>これはMDITAでのセクション例。IDは自動で振られています。</p></context>
</taskbody></task></task>

トピックタイトル行で設定したtaskが反映されています。一方で、YAML Frontmatterに記述したidは先程のindextermのように扱われ、topicのidにはなってくれていません。さらに、構造が色々壊れたものが出力されていますね。変換のコード実装を読まないとなんとも言えませんが、Strict Taskを想定しているのであればsectionは出現しませんから、Markdown DITAを書く場合には、より取り得る要素に注意しながら記述する必要があるということでしょうか。

MDITAをDITAに変換しました。Markdown DITAとの違いに注意する必要はありますが、
ドキュメントの段階的なDITAへのステップとして、
あまりピーキーではない制約のMarkdown文書をDITAの形式へ変換できることは
確かに悪くないと感じました。

DITAやDITA以外のXMLをMarkdownに変換する方向の試みも存在します。
次週はこのアプローチについて述べる予定です。

  1. [1] DITA-OT
  2. [2] Normalized DITA – DITA-OT
  3. [3] DITA-OTの対応する出力形式
  4. [4] Markdown content – DITA-OT
  5. [5] XML/DITA関連製品 – アンテナハウス

DITA/XML - Antenna House

関連記事
XMLエディタで始めるリッチなMarkdown入門?
MDITA(LwDITA uses Markdown)の書き方
DITAとしてのMDITA
Markdown DITAとMDITA
XMLをMarkdownに変換することについて



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e-na伊那谷 旅便り 第26回 伊那谷の城跡(2)

伊那谷の城巡り第二弾は、伊那市にある「一夜の城」をご紹介します。
「一夜の城」と書いて「いちやのじょう」と読みます。

「一夜の城」は、伊那市街から三峰川の左岸沿いに桜で有名な高遠城に向かう途中、桜井という集落にあります。近くにある八幡社の大きな森が目印になりますが、もしそれがなかったら探すのに苦労するような小さな城跡です。

「一夜の城」を北東側からみたところ。

城は一辺約50メートル四方の単郭の縄張りで、東側中央付近に虎口と呼ばれる入り口が開いた簡単な構造となっています。虎口付近に残る小さな石積みと東側から南側にかけての土塁跡が辛うじて往時の面影を偲ばせますが、今回訪ねた時、内部は一面の麦畑となっていました。

東側に残る虎口。以前は右側の白い標柱に「一夜の城」と記されていたが、今は薄れて見えない。

一見面白みのないように見えるこの城跡ですが、しかし、実は、長野県内に数多残る城跡の中でも注目すべき価値をもっているのです。それは「一夜の城」という名前からも知れるとおり、この城が「付城(つけじろ)」または「陣城(じんじろ)」と呼ばれる種類の貴重な城郭遺構であるからです。

「付城」「陣城」とは、戦国時代に敵の城を攻める際に、攻撃側の拠点として臨時に築いた小さな城をいいます。臨時のものなので用が済めばそのまま打ち棄てられ、もともと遺構として残りづらい宿命にあるのです。

有名な例としては、豊臣秀吉が小田原城攻めで築いた石垣山城(神奈川県)があります。ある日突然、山の頂に石垣と白壁に囲まれた立派な城が現れ、籠城している小田原方を驚かせ戦意を喪失させたという、あれです。

夏草に埋もれて虎口付近に残る石積み。

「一夜の城」は、天正十年(1582年)3月、織田信長の命をうけた嫡男信忠が武田信玄の五男仁科五郎信盛(盛信)が守る高遠城を攻めるために突貫工事で築いたものとされています。
しかし近年の調査では、もともとこの地にあった土豪の館を信忠が接収し、土塁や堀を改修して陣城としたのではないかと推定されているようです。

ちなみにこのとき織田軍は総勢約3万の大軍で守備兵3千の高遠城を攻め信盛はじめ多くの兵が戦死、高遠城は僅か1日で落城したといいます(フリー百科事典 Wikipedia 『甲州征伐』 )。

城跡の北側に残る石塔。

このような歴史を秘めた「一夜の城」ですが、実は何年か前に、道路拡張のため城跡の一部を削り取ることが計画されていると地元の新聞に報じられたことがありました。近隣の住民の方々にとっては幅の狭い道路は使いづらく事故の危険性もあるため改修したい、しかし戦国時代の貴重な遺構を守り後世に伝えることも大切と、様々な議論が出ているとの報道だったと記憶しています。その後の経緯は分かりませんが、幸い現在でも城跡は改変されることなく残っています。

歴史の記憶をとどめた「一夜の城」、知恵を出し合うことで永く残されることを願うばかりです。

参考:
伊那市公式ホームページ:富県(とみがた)一夜の城
https://www.inacity.jp/shisetsu/library_museum/inashisozokan/tenzisitu/tomigataitiyanojyou.html


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伊那谷の城巡り第一弾:第4回 伊那谷の城跡
前回:第25回 中学生が作る特産品
次回:第27回 風景(2)



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筆者紹介
益田康夫
関西大学商学部卒業
メールアドレス:masuda@antenna.co.jp

1984年に社会人になり、IT業界一筋ながら3回の転職を経て現在に至っています。
特に2008年のリーマンショック後の不況の影響を受けて、2010年6月末にリストラ退社して現本業のアンテナハウス株式会社 https://www.antenna.co.jp/ に入社しました。

Sun MicrosystemsやOracleを中心にしたITインフラから、IAサーバとしてのCompaqやIBMなどや、文書管理システムやポータルシステムを販売していた前職と、現在のアンテナハウスでのPDF技術や電子ファイルの変換技術などを中心にした、e-ドキュメントソリューションを探求してノウハウを習得してきました。

特に、2011年以降、個人で学習時間をひねり出して、文書情報管理士資格2級、1級、上級と最短記録でレベルアップさせ、更に国家資格の行政書士※、日商簿記3級を2015年までに取得しました。

※行政書士とは、https://www.gyosei.or.jp/information/ をご覧ください。


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Markdown DITAとMDITA

前回、MDITAのDITAとしての機能について紹介しました。
MDITAからDITAへの変換の前に、DITAのパブリッシングエンジンDITA-OT[1]の対応している「Markdown DITA」について、MDITAとの違いをおさえることにします。

DITAの軽量化版を作るという思想はLightweight DITA(LwDITA)[2]以前からありました[3]。というより、それらを受けた流れでLwDITAが登場します。ともかく、LwDITAは「標準化」という大きな違いはあるものの「唯一の軽量化されたDITA」ではない、ということです。

DITA-OTが対応する「Markdown DITA」は、LwDITAとは別にページが用意されています[4]。
LwDITAが策定中であるということもありますが、こちらは「フォーマットの仕様」というよりも、
「処理系に独自実装されたMarkdown(派生の)簡易記法」という理解をするのがよいでしょう。

Markdown DITAとMDITAはともにYAML Frontmatterにはよるメタデータの記述に対応していたり、Markdownとしての基本的な記法は共通しますが、(少なくとも今のところ)Markdown DITA側でしか対応していない記法があったり、それによる記述順序や変換時の要素の違いが存在します。

Pandoc header_attributes

PandocのMarkdownで拡張される見出しの記法に対応します。

# header {#id .outputclass}

見出しと同行で、半角空けて「{」「}」で囲まれた箇所に「#」とくっつけてid、「.」とくっつけてoutputclass(説明は省略します)を見出し情報に付与できます。見出しレベルが1、つまりトピックタイトルとなる見出し要素の場合、ここに「.task」「.concept」「.reference」と記述すると、それぞれ「task」「concept」「reference」としてMarkdownファイルが扱われることになります。他のものはoutputclass属性として扱われるだけです。

セクションレベルの見出しでは、「section」「example」が同様に特殊な扱われ方をします。

Hard Line Break

「文末に半角スペース2つ以上」としてMarkdownに一応用意されているもののDITAの書式に存在しない強制改行(HTMLにおける<br />)は<?linebreak?>として変換されます。

画像

画像の記法自体はMDITAでも対応していますが、Markdown DITAでは画像のタイトルを挿入できます。タイトルなしであればインラインの画像、タイトルがあれば<fig>の子として画像を変換するようです。


![alt](url "title")

keyref

リンク記法でURLを記載する「()」を省略した場合、keyrefとして扱われるとあります。URL参照するリンク、画像がこの対象です。変換されると<xref keyref=”key” />のようになります。

[key]
![key-2]

shortdesc

MDITAではショートデスクリプションは「本文の最初の段落要素」のようになっていましたが、Markdown DITAにはありません。

特殊化

「Pandoc header_attributes」の箇所で触れたように、Markdown DITAでは汎用トピックではなくtaskなど特殊化した情報タイプへ変換される場合があります。その場合、本文最初の段落がcontext要素として扱われたり、続く番号付き箇条書きがstep要素として扱われるなどします。

ここまで見てきましたが、Markdown DITAは「DITAを書ける人間が、XMLオーサリングツールがない環境でライティング形式として使用する」という用途が向いているようです。かなり近い性質の構造へ向かう文書のMarkdown記法に、こうした違いがあるというのはなかなか趣深いことではないでしょうか。

  1. [1] DITA-OT
  2. [2] Lightweight DITA: An Introduction Version 1.0
  3. [3] インテリジェントコンテンツにおけるAXの役割と考察 (2016/11/18, 関根哲也)情報処理学会研究報告 Vol.2016-DC-103 No.2
  4. [4]Markdown DITA syntax reference – DITA-OT

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関連記事
XMLエディタで始めるリッチなMarkdown入門?
MDITA(LwDITA uses Markdown)の書き方
DITAとしてのMDITA



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e-na伊那谷 旅便り 第25回 中学生が作る特産品

地域活性・地方創生といったスローガンが聞かれるようになって久しいですが、ここ伊那谷でも中学生が頑張っています。

伊那市の山間に長谷という地域がありますが、過疎化が進むこの地域でプロデュースされている特産品があります。
その名も「長谷の太陽」。
地元野菜である「八房とうがらし」を原材料としたラー油なのですが、地元の長谷中学校の生徒達が自ら栽培・加工・販売まで行っています。

地元の応援もかねて食べてみようと思い、伊那市バスターミナル内のお土産屋さんで買ってきました。
ラベルには「長谷中学校で育てた~」という文字。


製造者もちゃんと「長谷中学校」です。


蓋を開けると、ふわっと香ばしい香りが漂います。
オリーブオイルとゴマ油を使っているようですが、この香ばしさはゴマ油のものでしょうか、食欲がそそられます。

ラー油で食べるならやっぱり餃子かな、という事で餃子を焼いて食べてみました。
先ほどの香ばしい香りもさることながら、後からじわじわくる辛味も美味しいです。
これ以外にもパスタやサラダにも合うらしいです。

実はこのラー油は3種類あるらしく、今回食べてみたスタンダードなラー油に加え、青とうがらしで作った洋食用のガーリックオイル「長谷の新緑」と、カレー用の激辛バージョン「鹿嶺(かれい)の頂」もあります。
※鹿嶺(かれい)というのはこの地域の地名にある、鹿嶺高原からとっています。

こちらの3点がセットになったものは。ふるさと納税の返礼品にもなっているので、地域と中学生の応援もかねて、ご興味のある方はいかがでしょうか?
【ふるさと納税】長谷中学校生徒オリジナル 「地域を元気に!」と作ったラー油「長谷の太陽」


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次回:第26回 伊那谷の城跡(2)



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DITAとしてのMDITA

前回の記事で、MDITAで使えるMarkdown(派生)の記法について紹介しました。
しかし、MDITAの特徴は「Markdownの文法でトピック指向ライティングしたものをDITAに取り込める」ことに限りません。
DITAの機能(の一部)をMDITAから使うことができるのです。
とはいっても、Extended ProfileでHDITA(HTML5)の記法を使用してのもので、
「MDITAの機能」と言っていいのかは微妙なところですが。
前回の記事内容ではMarkdownとしてMDITAを各種ツールで扱うことができましたが、
今回紹介する機能を使用して期待した出力結果を得るには、
DITAのパブリッシングエンジン[1][2]を使用する必要があります。

conrefやkeyrefでは、リンクのURLやファイルのバージョンなど
変更される可能性がある(そして文書自体に変化は無い)要素の
文書中には参照を残しておき、その内容を別ファイルに
置くことができます。動作のイメージ図は「DITA超入門」[2]をご覽ください。

<!-- about.md -->
AH Formatterの最新版は<span data-conref="latest.dita#ver" />です。
<!-- latest.dita -->
<ph id="ver">7.0</ph>では...

パブリッシュした結果では次のように表示されます。

AH Formatterの最新版は7.0です。

また、出力に表示する要素をフィルタできる機能も限定的に使用可能です。
data-props属性に値を指定することで、トピック側の準備は完了です。


...XSL-FOでは上のように記述します。
<p data-props="notxslfo">もしCSS組版なら......</p>

フィルタの動作を記述する.ditavalファイルの中身はXMLで記述する必要があります。


<!-- ifcss.ditaval -->
<prop att="data-props" action="exclude" val="notxslfo" />

パブリッシュした結果では

...XSL-FOでは上のように記述します。

と、excludeした値が消えています。

これらの機能は、HDITAではdata-conrefdata-keyref属性にidを指定することで利用できます。

HDITAにはフレーズ要素<ph>が無いので、
単語などのkeyrefconrefでの置き換えには
<span>を用います。

LwDITAについてのより詳細な情報は、OASISによるイントロダクションのページ[4]や、前回の記事などをご覧ください。
次回は、MDITAからXDITA、DITAへの変換と編集についてを予定しています。

参考

  1. [1] DITA入門 パブリッシング
  2. [2] DITA-OT
  3. [3] DITA超入門 – アンテナハウス
  4. [4] Lightweight DITA: An Introduction Version 1.0

  5. DITA/XML - Antenna House

    関連記事

    1. XMLエディタで始めるリッチなMarkdown入門?
    2. MDITA(LwDITA uses Markdown)の書き方
    3. Markdown DITAとMDITA
    4. XMLをMarkdownに変換することについて



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PDFの色指定(5)CIEベースカラースペース

PDFにおけるCIEベースカラースペースは初回に紹介したように次の4つです。

  • CalGray
  • CalRGB
  • Lab
  • ICCBased

デバイスカラーベースと異なり、出力デバイスに依らず色を指定できます。出力時の処理では内部でXYZの3値による表現に変換され、このXYZがデバイスカラースペースに変換されます。そこからはデバイスカラースペースと同様に処理されます。

CalGrayはグレースペースの要素Aを用います。Aは0.0~1.0の値を取ります。値AをMatrix Aを使用しLMNの3値にデコードします。このLMNをそのままXYZとして使用します。
このMatrix Aを構成する値が、CalGrayに辞書型で格納される、CIEXYZに基づく白の基準値WhitePointと、黒の基準値BlackPointの3つの数値からなる配列と、輝度補正に使うGammaです。WhitePoint以外はオプションで、指定しなければ既定値を使用します。白と黒の基準値は、それぞれdiffuse white point、diffuse black pointと呼ばれるものです。

CalRGBでは入力値が増えます。CalRGBにに格納する辞書型は、GammaがRGBに対応する3値の配列になる他、Matrixというキーで3×3の行列が格納でき、XYZへ変換するときに補正値として用います。

PDFにおけるCIEベースカラースペースでのLabは正しくはCIE LABの方です。辞書型WhitePoint、BlackPointと、Rangeというa*、b*をそれぞれの最大値、最小値で指定する4つの数値の配列を格納しています。

最後にICCBasedカラースペースについてです。ICCカラープロファイルをストリーム型として格納できます。
追加として、サポートしていないデータがあった場合などに代替される設定名の配列Alternateや、ICCプロファイルで記述されているCoulor Componentの数Nを辞書型で格納します。PDF1.7ではICC. 1:2004-10に対応しています。

デバイス依存の色指定を、comformingなPDF writerは、機械的にCIEベースカラースペースに変換するよう要求できるとあります。

ISO 32000-1:2008にはこれらの詳細が数式・図表付きで記述されています。

参考

ISO 32000に準拠するPDFってどんなもの?


PDFの色指定について
デバイスカラースペース
PDFの色指定について(2)
色とは何か
PDFの色指定 (3)CIE1931 CIELuv CIELAB
CIEカラースペース
PDFの色指定(4)
ICCプロファイル



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e-na伊那谷 旅便り 第24回 家庭で作る天ぷらそば

週末は家庭で生そばにしようと、会社の近くの産直市場に出かけ、生そばを買い求めました。すると筍とアスパラが安く売られているのが目につきこれも一緒に買うことにしました。


主食は天ぷらそばなのだけれど、せっかく筍が安く手に入ったので煮物も作ることにしました。我が家の家庭菜園にあるフキと一緒に料理してみましょう。


茎茗荷は今が一番美味しいとき。もう少し立つと固くなってしまいます。同じ茗荷ですが夏にはぷっくりとした花茗荷も楽しめます。小松菜を茹でて赤かぶも入れて甘酢と塩昆布で和えました。


そら豆はこの春初採りです。10月に種を撒いて、半年かけて大きくなりました。シンプルに塩茹でが一番美味しいです。


さてメインの天ぷらそばを作ります。三つ葉と新玉ねぎのかき揚げ、アスパラも天ぷらにしました。そばは1分茹でて、さっと冷やして、天ぷらそばの出来上がりです。そばつゆも希釈するだけのタイプが同梱してありました。旬の野菜といただく信州そばはとても美味しかったです。


e-na伊那谷 旅便り
前回:第23回 萱野高原
次回:第25回 中学生が作る特産品



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「電帳法」を優しく解説!

  • 一丁目一番地の話し
    • 青色申告法人の帳簿書類の保存義務について
  • 政府のデジタル化の取組の流れ
    • 財務省のICT施策の具体例
  • 電帳法※の制度比較について
    • 「電子帳簿等保存制度」と「スキャナ保存制度」
  • 税務署宛て申請書の簡素化(JIIMA認証・申請書サンプル)

について、優しく解説させて頂きます。

内容をギュッと22分に圧縮して、YouTubeでいつでも視聴できるミニセミ
ナーにしました。
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筆者紹介
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1984年に社会人になり、IT業界一筋ながら3回の転職を経て現在に至っています。
特に2008年のリーマンショック後の不況の影響を受けて、2010年6月末にリストラ退
社して現本業のアンテナハウス株式会社に入社しました。

Sun MicrosystemsやOracleを中心にしたITインフラから、IAサーバとしてのCompaqや
IBMなどや、文書管理システムやポータルシステムを販売していた前職と、現在のア
ンテナハウスでのPDF技術や電子ファイルの変換技術などを中心にした、e-ドキュメ
ントソリューションを探求してノウハウを習得してきました。

特に、2011年以降、個人で学習時間をひねり出して、文書情報管理士資格2級、1級、
上級と最短記録でレベルアップさせ、更に国家資格の行政書士※※、日商簿記3級を
2015年までに取得しました。

※電子帳簿保存法

※※行政書士とは、https://www.gyosei.or.jp/information/ をご覧ください。


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前回:「日本はデジタル化後進国!」(【有料級】YouTubeミニセミナー)のご案内
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