月別アーカイブ: 2025年3月

月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(55)Wordで索引を作成するー基本操作、Wordの索引の問題点とその解決策

マニュアルや書籍のような冊子本には、通常、索引が用意されています。今回は、Wordによる索引作成操作の基本を説明し、Wordによる索引作成の問題点について考えてみます。

索引とは

索引は、冊子本の内容を探すためのキーワード(索引項目)と、その索引項目が本文に現れるページ番号をリストアップしたページです。次の図は索引の例です。

上の索引ページを見ると、例えば「相互参照」という項目があり、そこに60と85という数字が付随しています。これは「相互参照」という項目は60ページと85ページに出てくることを意味しています。

冊子本文の85ページを開くと、次のように相互参照という用語がでています。

この例で示したように、用語がどこにでてきたのか分からないときでも、索引を使うとそのページを簡単に探すことができます。

Microsoft Wordによる索引作成(基本)

編集画面上で索引項目を登録するには、リボン「参考資料」の「索引登録」をクリックして表示される索引登録ダイアログを使います。

索引項目を選択(図①)して、「索引登録」ボタン(図②)をクリックすると、索引用語と読みが入力されたダイアログ(図③)が開きます。

このまま索引項目を登録するなら、ダイアログ下部の「登録」ボタンをクリックします。するとカーソルの位置に索引項目が挿入されます。

索引項目が文書中に挿入されると、その設定内容が、画面上に索引項目フィールド(XEフィールド)(図①)として表示されます。XEフィールドを非表示にするには、リボン「ホーム」の段落グループにある「編集記号の表示/非表示」(図②)をクリックします。

索引ページの作成

本文中の索引項目の登録が一通り終わったら、索引ページを作成します。

索引ページの作成は、リボン「参考資料」の「索引の挿入」ボタン(次の図①)をクリックします。すると索引登録ダイアログ(図②)が表示されるので、必要ならオプションを選択して「OK」をクリックします。

Wordの索引の問題点

このように、索引項目の設定から、索引ページ作成までの基本操作は簡単です。ただし、Microsoft Wordで作成できる索引は、紙に印刷して製本した冊子用であり、もはや時代遅れになっているという問題があります。

索引ページの索引項目には、本文でその索引項目が現れるページ番号が表示されます。紙で印刷・製本して冊子本としていた時代にはそれで良かったのです。

しかし、現在は、Wordで作成した本の出版媒体は、PDFやWebページが中心になっています。PDFにはリンク(リンク注釈)という機能[1]があります。リンクを使えば索引項目のページ番号をクリックして本文で索引項目が現れるページとその位置に直接ジャンプできます。

またWebページではもはやページ番号はありません。索引項目にリンクを設定しておき、索引項目のリンクをクリックしたら、ブラウザは本文で索引項目が現れる位置を表示するのが普通です。

PDFやWebページは、索引の代わりに全文検索があれば良いとお考えの方も多いかもしれません。しかし、全文検索ではヒットする箇所が多すぎるので、索引を使いたいという要望も多いのではないでしょうか。

しかし、Microsoft Wordでは出力したPDFやWebページの索引から本文の索引項目へのリンクを設定できません

そこで、当社のOSDC(PDF)、Docx to HTML/HTML on Wordの最新版で、Wordの索引の弱点である索引ページから本文へのリンクを、独自解析により自動的に設定する機能を用意しました。

次回以降、Microsoft Wordの索引作成機能について詳しく説明すると同時に、OSDC(PDF)、Docx to HTML/HTML on Wordによる問題解決について紹介いたします。

参考資料

[1] PDFにおけるリンクの仕組み、設定方法、サンプルとブラウザのPDFリンクサポート状況
[2] Office Server Document COnverter (OSDC)
[3] Docx to HTML
[4] HTML on Word

【前回】(54)Wordの段落番号のレイアウト

◆シリーズ総目次:Microsoft Wordのスタイル探索




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【PDFテックの知恵袋】PDFにデジタル署名ができるかどうか。これは複雑すぎて生成AIでは正答できないかもしれません。

先日、弊社のAntenna House PDF Driverのお客さんから質問がありました。
「PDF Driverで作成したPDFのセキュリティ[1]が次の図のように「署名」許可になっている。しかし、Adobe Readerで電子署名できないがなぜでしょうか?」

最近のAdobe Readerの署名機能はどうなっているか? 気になったので調べてみました。

Adobe Readerでデジタル署名はできる?

まず、Adobe Reader(バージョン:2025.001.20435)の「すべてのツール」のメニューを見ると、署名に関連しそうなのは「入力と署名」「証明書を使用」の二つです。

このうち、「入力と署名」はどうやら、自分のイニシャルや画像などで署名する機能のようです。これはデジタル署名ではありません[2]。一方、「証明書を使用」では、署名フィールドを作成し、デジタル署名を付加するという一連の操作ができます。

デジタル署名を選択すると次のダイアログが表示されます。

先に進むと、電子証明書を作成または既存の電子証明書を使用して署名する操作ができます。このようにAdobe Readerの「証明書を使用」でデジタル署名ができます。

しかし、「証明書を使用」では署名フィールドを作成する(だけ)、あるいは、署名フィ―ルドを作成済みのPDFの署名フィールドを指定して、そこにデジタル署名を付加することはできません。

セキュリティ設定されたPDFの場合

PDFにセキュリティ設定されているとどうでしょうか?

最初の図に示したPDFのセキュリティ設定状態では「署名」は許可になっています。しかし、このようなセキュリティ設定がされたPDFをAdobe Readerで開いて「証明書を使用」を選択すると、次のようにメニューがグレーになってしまいます。

一方、他のツール[3]でPDFに「署名フィールド」を作成したうえで、最初のPDFと同じセキュリティ(「署名」を許可)を設定して保存したPDFを作成します。これをAdobe Readerで開くと次のように署名フィールドが表示されます。

Adobe Readerで、この署名フィールドを選択すると、デジタル署名を付加できます。次の図は署名フィールド設定後にセキュリティ設定をしたPDFをAdobe Readerで開いて、署名フィールドを選択してデジタル署名を付与した結果の表示です。

PDFのデジタル署名の仕組みとAdobe Readerの動作

ややこしくて分かりにくいですが、PDFのデジタル署名の仕組みを大雑把に整理すると、次のようになっています。
(1)「署名フィールド」を作成する操作と、署名やタイムスタンプの関連データ(署名データ)を計算する操作、「署名フィールド」を指定して署名データを設定する操作に分かれている。
(2)PDFのセキュリティ設定で「内容の変更を禁止」すると、「署名フィールド」を作成できない。結果、署名データを設定する操作もできない。
(3)署名フィールドを作成済のPDFを第三者に渡して、デジタル署名の付与のみをしてもらうことができる。このとき、PDFには「内容の変更を禁止」、「署名を許可」する設定ができる。
(3)PDFのセキュリティ設定で「内容の変更を禁止」されていても、「署名フィールド」があって、「署名を許可」になっていれば、署名フィールドに署名データを設定できる。

Adobe Readerの動作は次のようになっています。
(1)セキュリティ設定されていないPDFであれば、署名フィールドの作成とデジタル署名を一括操作でできる。
(2)しかし、署名フィールドの作成のみを行うことはできない。
(3)セキュリティ設定で「内容の変更を禁止」されていても、「署名フィールド」があって、「署名」を許可されていればデジタル署名を付加する操作はできる。

生成AIの回答は

さて、このような複雑な条件の組み合わせで決まる動作の可否を生成AIで正しく回答できるでしょうか?

まず、Google AIに聞いてみました。まず、「Adobe Reader でPDFにデジタル署名はできますか?」と聞くと、次のような回答になります。

これは、最新のAdobe Readerでの操作手順とは違っています。しかし、回答はあながち間違いとも言えません。

次に、「セキュリティの設定されたPDFにAdobe Reader でPDFにデジタル署名はできますか?」と聞くと、次のような回答になります。

回答が正しいかどうかは、厳密にはセキュリティ設定の条件にもよります。しかし、ざっくりいうと、上のGoogle AIの回答は誤っているのではないでしょうか。

弊社でも、PDFに関する質問に生成AIを利用して回答するシステム「コンシュルジュWebサービス」を開発しています(現状は社内でいろいろ検証中で非公開です)。そこで、検証中の「コンシュルジュWebサービス」に聞いてみました。回答は次のようになります。

昔は、Adobe Reader でPDFにデジタル署名はできなかったのですが、いまは、できるようになっています。こうした背景を知っていると「コンシュルジュWebサービス」の回答は、少しばかり古いということがわかります。AIに与える情報が古いという問題であれば新しくすることで解決できるでしょう。

しかし、生成AIを利用して、「このような種類の微妙な質問まで、常に正答させることができるのだろうか?」と若干不安に感じる面もあります。このあたりは人間でもいろいろ調べないと正しく回答できないことです。なので、もし生成AIで完全な正答が得られるなら、人間は要らなくなってしまうのですが。

参考資料

[1] PDF資料室:PDFの標準セキュリティ機能
[2] 電子署名とデジタル署名の使い分けを推進しよう
[3] 例えば、『瞬簡PDF統合版・官公庁向け』バージョンでは、署名フィールド作成機能があります。




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株式投資の考え方:トランプ不況は来るか? 株式インデックスの動きから考える

今週は日米の中央銀行の金融政策決定会合が開催され、大方の予想どおり、政策金利の据え置きが決まった。会合後の会見では、日銀の植田総裁、およびFRBのパウエル議長は、ともにトランプ政権の政策の影響で各国の経済・景気の見通しが極めて不確実になっているという見解を示している。

トランプ関税の概要とその影響

第2次トランプ政権の政策の中で、世界経済にもっとも大きな悪影響を与える可能性があるのは関税であることは間違いない。経済ニュースを大雑把にまとめると、(1) 2月4日から中国からの輸入に10%の追加関税、(2) 3月4日からカナダ、メキシコからの輸入に25%一律関税を賦課(3月6日に『アメリカ・メキシコ・カナダ協定』(USMCA)に含まれる品目は4月2日まで猶予と修正[1])、中国にさらに10%の関税上乗せ、(3) 3月12日から鉄鋼・アルミニウムに25%の関税を賦課、(4) 4月2日から自動車に25%の関税を賦課するといったスケジュールになっている。この他、4月2日に相互関税の発表が予定されている。

米国の輸入関税は製品価格の上昇による需要の減少などを通じて米国のGDPを下振れさせる。また、コスト増と需要減、サプライチェーンの混乱などによる企業収益の減少となる。一方、輸出国側も輸出数量減によるGDP低下となる。その上に、相手国側が報復関税を掛ければ悪影響のスパイラル効果が生まれる。こうして世界全体の2025年経済見通しは厳しく変更されつつある[2]

いまのところ各種統計データには明確な影響が表れていないようだ。これは最大の懸念である自動車関税はアナウンスされただけで完全には実行されておらず、その他の関税も実行されてからの期間がまだ短いためである。統計データで確認するなら、早くて4月の月次統計、あるいは4月以降に発表される上場企業の会計報告を待たなければならない。

景気変動と株式投資

短期的な株式投資リターンを最大に上げようとするなら、こうした報告を待っていたのでは遅すぎる。バイアンドホールド(一度買ったら売らないで長く保有)という長期投資を目指すなら、そんなに急がず、株価に現れる結果をみて、十分安くなったことを確認してから動いても大丈夫だろう。但し、その長期投資家が下落時に買うつもりなら、いまのうちにある程度持ち株を売却して資金を用意し、腹を空かせておく必要がある。満腹では新たに買い難いからだ。

『株式投資 第6版』の第19章 株式と景気循環によると「ほぼ例外なく、株価は景気後退の前に下落し、景気回復の前に上昇する」。そして米国で第二次大戦後に12回あった景気後退期では、景気後退が始まる直前から13か月前(平均4.9カ月前)に株価インデックスがピークとなっているという説明と図表が掲載されている(pp. 292~293)。

12回の景気後退期において株式インデックスのピークからの最大下落率は平均21.32%、そのうち株式インデックスのピークから景気のピークまで(先行期間)に平均7.24%下げているということだ[4]

株価が大きく下落しても必ずしも景気後退にはならない。しかし、景気後退の前には必ず株価が下落する。つまり株式インデックスの下落は、景気後退の必要条件だが、必要十分条件ではない。

昨今の株価インデックスの状況をみると、トランプ大統領の意図が明らかになるにつれて主に米国株は大きく下げている。これをみると株価インデックスの動きからは景気後退の必要条件が満たされていると言える。

日米主要株価インデックスの動き

以下では、日経平均225、TOPIX、ダウ平均、S&P500、NASDAQの5種類のインデックスについて、2024年5月20日から2025年3月19日までの10カ月(200営業日強)の日次終値データを使って、もう少し詳しく分析してみたい。

最初に各インデックスの平均と標準偏差を計算すると次の表のとおりである。

日経平均(225) TOPIX ダウ平均 S&P500 NASDAQ
データ数
205 205 208 208 208
平均
38,589.29 2,717.78 41,897.68 5,728.52 18,369.27
標準偏差
1,300.12 85.45 1,927.92 253.97 1,011.97

これを使って、各インデックスの日々の終値を偏差値に換算(ノーマライズ)してグラフにしたのが次の図である。

日本株は昨年8月の暴落から戻ったあと、ほぼ横ばいとなっている。日経平均はピークから10%ほど下げた状態である。3月は日経平均とTOPIXの動きが乖離しているのが目を引く。

図 日本株の期中推移(ノーマライズ値)

米国株は2022年から右肩あがりの傾向だったが、ここにきてかなり大きく下げている。

図 米国株の期中推移(ノーマライズ値)

この10カ月間の最小(ボトム)と最大(ピーク)、インデックスがピークを付けた日とピークから3月19日までの日数、および下落率をみると次の表のとおりである。

日経平均(225) TOPIX ダウ平均 S&P500 NASDAQ
最小(ボトム)
31,458.42 2,227.15 38,111.48 5,186.33 16,195.81
最大(ピーク)
42,224.02 2,929.17 45,014.04 6,144.15 20,173.89
ピークを付けた日
2024年
7月11日
2024年
7月11日
2024年
12月4日
2025年
2月19日
2024年
12月16日
ピークを付けた日から3月19日までの経過日数
251 251 105 28 95
ピークからの下げ
-4,472.14 -133.21 -3,049.41 -468.86 -2,423.10
ピークからの下落率
-10.6% -4.5% -6.8% -7.6% -12.0%

まとめ

いまのところ、暴落という状態ではないが、いまが景気の転換点だとするとさらに10%以上は下がることになる。

『株式投資 第6版』では「景気の転換点を正確に予測することから得られる利益は大きいが、エコノミストの多大な努力にもかかわらず、予測の精度はあがっていない。」とする一方、「投資家が最もとってはいけない行動は景況感を後追いすることである。」(p.299)と戒めている。

景気が悪くなってから株を売り、景気が良くなってから株を買うのでは遅すぎるということなのだろう。下げた後で売り、上げた後で買う、という行動がもっとも良くないのだ。

これからトランプ不況が来る可能性があり、もし来たならば株価はさらに大きく下落し、そのときが投資家には絶好の買い場となるでしょう。但し、この予想があたるかどうかは神のみぞ知るです。信じすぎないようご注意ください。

参考資料
[1]「USMCAはメキシコからの輸入品の約半分とカナダからの輸入品の38%に適用されている」(NHKニュース
[2] トランプ関税の米国経済への悪影響に注目が集まる:25%の関税の応酬で米国のGDPは1.8%、日本のGDPは0.9%低下
[3]『株式投資 第6版』(ジェレミー・シーゲル他著、株式会社日経BP、2025年3月10日発行)本書は米国株式市場を対象としており、このブログで引用したデータはすべて米国のものである。
[4] 図は『株式投資 第6版』の表19-1、表19-3を元に作成した模式図




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電子署名とデジタル署名の使い分けを推進しよう

日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)電子署名ワーキンググループの「デジタル署名検証ガイドライン第1.1版」(2023年12月20日発行)によると、電子署名とデジタル署名の使い分けは次のようになっています。

「電子署名とは、電磁的記録(電子文書)に関連付けられ、検証により確認可能な、電子的措置であり、その効力を持たせるために様々な方式がある。欧米では電子署名 (electronic signature)とデジタル署名(digital signature)を区別し、電子署名は広い意味で、本人と電子文書との関係を示すために本人が作成した電子データを指し、デジタル署名は、署名者の身元とデータが改ざんされていないことを、公開鍵暗号技術を使って検証できる技術を指す。」(1.2スコープ)

つまり、電子文書への署名を幅広く意味するのが電子署名であり、公開鍵暗号技術を使った電子署名をデジタル署名といいます。

日本は平成13年(2000年)4月に電子署名法が施行されてデジタル署名が契約などの実務に使われるようになってきました。当時は、電子署名とデジタル署名という用語を、現在のように使い分けていませんでした。

それから25年経過して、近年は、JNSAの資料のように使い分けるようになっています。

しかし、Webなどで検索すると、電子署名とデジタル署名という言葉が明確に使い分けされていなくて、非常に混乱しています。ただでさえ難しいデジタル署名が、用語の混乱でますますわけがわからなくなっているようです。電子署名ができると書いてあっても、ではデジタル署名ができるのか、できないのかといった基本的な点も判断しにくいとWebページすらまれではありません。

これからは、電子署名とデジタル署名をきちんと使い分けることで、文章の意味を明確にしていこうと思います。

参考
電子署名法の概要と認定制度について




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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(54)Wordの段落番号のレイアウト

4年近く前、本連載の19回目「Microsoft Wordスタイル探索(19)―Wordで箇条書きのレイアウトパターンを指定する方法(続き)」(以下、前回といいます)で段落番号の配置についての探索結果を報告しました。

前回のおさらい

今回、段落番号の配置をもう少し掘り下げてみます。まず、前回、右クリックメニューの「リストのインデントの調整」で①番号の配置、②インデントの設定例を示しました。このときの設定例は次のとおりでした。

番号の配置で、本文領域左端から箇条番号の左端の距離を設定し、インデントで本文領域左端から箇条内容の開始位置までの距離を設定します。
上部のルーラーに表示されている値は文字数です。7.4㎜は2文字に相当しています。
この設定では本文領域左端から段落番号まで2文字分の空きを確保し、さらに2文字分空けて段落本文を開始しています。

番号の揃え方の設定変更

Wordの段落番号ライブラリでは、ダイアログの下部に「新しい番号書式の定義」メニューがあり、番号の配置を変更できます。


前回は、この設定の説明を省略していましたが、段落番号の配置を左揃えとしていました。

次に段落番号の配置を右揃えに変更してみます。

すると次のように番号の配置で入力した値は、本文領域左端から段落番号の右側までの距離となります。段落番号と段落本文の間に2文字分の空きが確保されます。

段落番号の幅が変化するとき

次に段落番号自体の幅が変化するときの例を示します。ここでは段落番号は本文領域の左端に揃え、段落の本文は本文領域の左端から4㎜の位置に揃える設定としています。

段落番号の幅が4㎜に収まる番号と、4㎜を超える番号があります。4㎜を超えるとき、段落本文の開始位置は本文領域の左端よりもだいぶ右側に飛んでしまいます。

調べてみると、この位置は本文領域の左端から4文字目に相当しています。これは、段落のタブ設定ダイアログで既定値の文字数に設定されている値になっています。

リストのインデントの意味

こうしてみると、リストの「インデント」4㎜は、段落番号と段落本文の間に入力されているタブ文字のタブストップ位置として扱われていることが分かります。段落番号の幅が4㎜を超えるとき、タブ文字の位置がタブストップ位置を超えてしまうため、タブ文字の作用で段落開始位置が、次のタブストップの位置に進んでしまうようです。

なお、段落番号を右寄せに設定すると、段落番号の幅が変化することによる本文開始位置の乱れはなくなります。

【前回】(53)組込スタイルの種類と継承関係
【次回】(55)Wordで索引を作成するー基本操作、Wordの索引の問題点とその解決策

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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(53)組込スタイルの種類と継承関係

前回(Microsoft Wordスタイル探索(52)段落に連続番号を振る方法(スタイルの継承に注意する))は、スタイルの継承について簡単に説明しました。

今回は、基本に立ち返って、Microsoft Wordの組込スタイルの全貌とその設定の継承関係について調べてみます。今回の調査結果は前回と同じく、Microsoft Office 2021に含まれているWord 2021で調べたものです。

Word 2021に組み込まれているスタイルを一覧表にしたのが、次のPDFです。
Word 2021に組み込まれているスタイルの一覧表(PDF)

スタイルの数と種類

まとめると次の表のとおりです。全部で122個の組込スタイルがあり、そのうち推奨スタイルが16個あります。

総数

122

種類

段落スタイル

53

文字スタイル

29

リンクスタイル

40

推奨スタイル

16

段落スタイル、文字スタイルの説明は省略します。リンクスタイルは段落スタイルとしても使え、段落の一部を選択して設定すると文字スタイルとしても使えます。スタイルウインドウで「リンクされたスタイルを使用不可にする」にチェックした状態で、段落の一部文字列に設定すると段落全体に設定されます(すなわち、段落スタイルの指定となります)。

スタイルの設定の基準

表の右端「基準」の列は、各スタイルを作成するときに基準とされているスタイルです。次の図に、「見出し1」スタイルの基準の例を示します。

設定内容が他のスタイルに依存していないのは、「標準」、「行間詰め」、「段落フォント」、「マクロ文字列」の四つだけです。ほとんどのスタイルが他のスタイルに基づいて設定されています。

文字スタイルはすべて「段落フォント」を基準としています。段落スタイル、リンクスタイルはほとんどが「標準」スタイルを基準としています。一部のリンクスタイルのみ、他のリンクスタイルを基準としています。例えば、「本文字下げ」スタイルは「本文」スタイルを基準にしています。

「標準」スタイルを継承しているスタイルが多いことから、「標準」の設定を変更すると他の広汎なスタイルの設定が影響を受けることが予想されます。

標準スタイルの設定変更で影響を受けるスタイル

「標準」スタイル内容は文書の「既定の設定」で設定されています。スタイルウィンドウ「スタイルの管理」ダイアログの「既定の設定」にあります。現在のフォントサイズは10.5ポイント、フォントカラーは「自動」となっています。

「標準」スタイルのフォントサイズを8ポイント、フォントカラーを赤に変更してみます。すると次の図のようになります。

フォントサイズについては、「見出し1」~「見出し3」、「表題」、「副題」などは変化しません。しかし、「見出し4」~「見出し9」、「斜体」、「強調斜体」、「強調斜体2」、「強調太字」などのフォントサイズは影響を受けて変化します。
フォントカラーについては、「見出し1」~「見出し9」、「副題」、「斜体」、「強調斜体2」は変化しません。しかし、「表題」、「強調斜体」、「強調文字」などは赤に変わります。

もう少し詳しく調べてみると「標準」の設定を変更した場合、フォントサイズやフォントカラーが「標準」スタイルとは別の値として設定済になっているときは影響を受けず、設定されていなかったり、「自動」に設定されているときは、「標準」の設定値変更の影響をうけているようです。

「標準」と同じ段落スタイルだけでなく、文字スタイルやリンクスタイルも影響を受けています。

【前回】(52)段落に連続番号を振る方法(スタイルの継承に注意する)
【次回】(54)Wordの段落番号のレイアウト
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