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株式投資の考え方:良い会社とはどのような会社か、投資先候補銘柄の選定法

初回(株式投資の考え方:株価の暴落にどう対処するか)に、「良い会社の株価は、長い目で見れば、必ず上がる」と言いましたが、では良い会社とはどのような会社でしょうか。

最近読んでいる為替取引の教科書に株式と為替の違いとして「株式は資産と考えられるが、為替は資産ではない」という意味の説明があり「なるほど」と思いました。

株の資産価値とは

良い会社の基本は、保有している間に資産価値が増えるという観点で考えると分かりやすいでしょう。では株式の資産価値とはどういうことでしょうか。

会社法によって株式会社は貸借対照表を作成・公開することが義務付けられています。簡単にいうと、貸借対照表の資産総額から負債総額を引いた純資産がその会社の全体としての資産価値を表すと考えられます。会社全体の資産価値を会社が発行している株式の数で割ると「一株あたり純資産」を計算できます。

純資産は、税引後利益から、配当、自社株買いや役員報酬などを引いた残りを毎年積み上げたものです。株数は発行済み総株数から自社株数を引いたものなので、新しく株を発行すれば増え、自社株を取得すれば減ります。

ざっくり言うと、毎年の一株あたり利益から一株あたり配当を引いた残りの分だけ一株あたり純資産が増えることになります。

保有する株式数に一株あたり純資産をかけた額が、保有株の資産価値を表す目安となります。こうした考え方は、会社のオーナーとしての資産価値判断に近いといえます。

上場会社は、「一株あたり純資産」とは別に一株あたりの「取引価格」が市場で決まります。株主にとっては保有する株の資産価値を、その取引価格×保有株数によって評価できます。

最近は、上場会社の株価は株価純資産倍率(PBR: Price Book Ratio、株価÷一株あたり純資産額)が1以上であるべきだ、などと強調されています。つまり、取引価格である株価は一株あたり純資産額より高くあるべきだという考えです。

このように評価する基準は一つではないのですが、何にしても株式は交換価値と保有価値をもつ資産であるといえます。

良い会社とは

さて、当社では上場株式による資産の運用を行っています。資産運用にあたり、まず良い会社を選んで投資候補銘柄リストを作成します。

ここで良い会社と考える条件を大雑把にまとめると次のとおりです。

1.常に利益を出し続けていること
利益の基準としては原則として経常利益を用います。そして売上高に対する経常利益率が10%以上であることが望ましいとしています。毎年しっかり利益を出すとそれが積み重なって、純資産が確実に増えていきます。これにより資産価値が大きくなるわけです。また、原則として過去10年間は赤字を出していないことを条件とします。赤字を出す会社は、会社として社会に存在を認められていないと考えます。赤字を出し続ける会社は投資先としてふさわしくありません。

2.成長していること
売上や利益が年々増えていること。売上や利益が減少傾向にある会社は選ばないようにします。

3.毎年配当を出していること
配当利回り(年間配当÷株価(%))は4%以上あるのが望ましい。
配当性向(配当÷一株あたり利益(%))は高くないことが望ましい。
特別配当は毎年の配当とは考えられない(減配される可能性がある)ので含めない。
但し、株価は高くなったり、安くなったりするのに加えて、配当も半期単位で増減する可能性があるので配当利回りもかなり変動します。リストアップする時は、配当利回りの許容範囲を広くしておく方が良いでしょう。
会社は配当を出さずに、それを再投資に回す方が良いという考え方もあります。しかし、株主の立場からは、仮にインフレ率2.5%の状態で5年間株を保有すると、投資資金が12.5%も目減りしてしまいます。インフレ率を上回る配当があれば投資資金の目減りを心配することなく長期保有できます。

4.株価が割高でないこと
株価収益率(PER:Price Earnings Ratio、株価を一株あたり利益で割った数字)が概ね15以下であること。但し、PERは分母が一株あたり利益という動きやすい値です。このため減益になると分母が小さくなる結果、PERが大きくなるなど変動が大きくなります。また、一株利益を実績値とするか予想値とするかでも変わります。こうしたことを鑑みると15という数字は絶対ではなく、一つの目安と考えます。

5.人気があり、売買し易いこと
株式投資は人気投票であると言われます。人気がある株は買われやすく需給から株価が上がりやすくなります。人気があるかどうかは、日本株であれば日経平均など有力な株価指標に採用されているかどうかで判断します。米国の株であれば、S&P500に採用されている銘柄を優先するわけです。また、流通している株数が少ないと、売り買いしようとするときに値段が付かないことがあります。また、自分の売り買いだけで、株価が動いてしまうことがあります。時価総額が大きい銘柄が売買しやすいと言えます。

評価の観点を分類すると1,2は会社の業績評価、3は長期保有し易いこと、4、5は株を売買する観点からの評価になります。こうした多角的観点で評価します。

会社の業績は経済環境のような外部環境、経営体制、新製品の売れ行きなどで変化します。そこで、四半期毎の決算発表などを参考にして、投資候補銘柄リストを随時更新していきます。

最後に、ここで説明した考え方は、かなり保守的、つまりなにかあっても大きな損失にならないという方針に基づくものであることを補足しておきます。

連載

初回:株式投資の考え方:株価の暴落にどう対処するか
2回目:株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落から学べること
3回目:株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落はどのように起きたのか?
4回目:株式投資の考え方:良い会社とはどのような会社か、投資先候補銘柄の選定法(本記事)
5回目:株式投資の考え方:いつ買い・いつ売るか
6回目:株式投資の考え方:投資成績の評価方法
7回目:株式投資の考え方:投資成績の評価方法ー実例




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システム製品のご購入時によくいただくご質問の見直しについて

現在、弊社の「システム製品のご購入時によくいただくご質問」(FAQ)を見直しています。

お客様から主にメールでお問い合わせがあった質問と弊社からの回答の記録を整理してFAQとして掲載しようとしています。

こうした目的で営業担当者がメールでお答えしている内容を整理するといろいろ問題がみつかります。例えば、次のような点です。

1.ライセンスの解釈が曖昧になってしまっている
例)グループ企業でサーバーを共同利用するときのライセンスの扱いをサーバーライセンスにするかASPライセンスにするか

2.割引価格を適用する条件が曖昧になって、ライセンス案内のWebページなどと不整合になっている
例)バックアップシステムに使うサーバーライセンスの割引価格

多くの場合、営業窓口で、用語の解釈を勝手におこなってしまったという問題のようです。規程の解釈や言葉の定義をきちんと見直してネジを締め直さないといけないと考えています。

ところで、バックアップサーバーという言葉はかなり多義的です。

バックアップサーバーというと、「バックアップデータなどを保存して、必要に応じてデータを復元するために用意するサーバー」という意味で、主にデータを複製して保存するサーバーを示すときや、通常運用しているサーバー・システムになにかトラブルが起きたときに、短時間で代わりに使えるように準備する待機系のサーバー・システムを指すこともあるかと思います。この二つでは役割もかなり異なります。このあたりの用語もきちんと定義付けして使わないと混乱を招く危険がありそうです。

9月2日に「システム製品のご購入手続き、ライセンスのカウント方法及び保守サービスなどについてよくいただくご質問」更新しました。




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『アウトライナー』で編集して、PDF出力で作成したPDFは、任意のPDFアプリで表示したり編集できます

弊社の『アウトライナー』は、PDFファイルを読み込んで、しおりを付けたり、リンクを設定したり、あるいは複数のPDFファイルを結合したりするWindowsアプリケーションです。

『アウトライナー』を評価中のお客様から次のような質問がありました。

『アウトライナー』でPDFに設定したしおりやリンク、あるいは『アウトライナー』で分割したり、結合したりして作成したPDFを、ほかの人に渡すときは『アウトライナー』がなくても大丈夫でしょうか?

もちろん、答えは、

PDFだけ渡せば大丈夫です。『アウトライナー』がなくても、だれでもそのPDFを表示したり、編集したりできます。

たとえばMicrosoft Wordで作成した文書ファイルをデジタルで他の人に渡したとき、原則として受け取った人がWordをもっていないと表示したり、編集したりできません。

しかし、PDFファイルはWord文書ファイルとは違って、作成したアプリケーションソフトがなくても、扱うことができるようになっています。

WordファイルとPDFファイルが、なぜこのように違うのか、初心者がその理由を理解するのは難しいかもしれません、当面、PDFファイルはそのようなものだと覚えておくのが良いかもしれません。




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株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落はどのように起きたのか?

前回(株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落から学べること)は、日経平均の変化を、夜間の変化と日中の変化に分解してみました。

その結果、通常時は夜間の変化と日中の変化の関連性(相関)は小さい。しかし、8月2日と8月5日は、夜間に大きく下落し、日中にさらにその下落幅が大幅に拡大した結果暴落となったことが分かりました。

夜間取引は日経平均先物取引(シカゴ市場や大阪市場)になります。この夜間取引には米国市場の取引が影響を与えているかもしれません。そこで、視野を少し広げて、ダウ平均、S&P500、NASDAQという米国市場を代表する3つのインデックスと日経平均の動きがどのように関係しているかを調べてみます。

最初に、日経平均と米国の3つのインデックスについて、6月6日から8月16日までの50営業日の基本統計量を確認すると、次のようになります。

範囲/平均値27.8%6.6%8.8%13.9%

日経平均 ダウ平均 S&P 500 NASDAQ
平均値 38,715.42 39,616.43 5,464.18 17,585.50
標準偏差 2,090.39 724.93 106.555 593.72
最小 31,458.42 38,589.16 5,186.33 16,195.806
最大 42,224.02 41,198.08 5,667.2 18,647.448
範囲 10,765.6 2,608.92 480.87 2451.642

※数値絶対値の単位:日経平均は円、米国インデックスはドル。以下、同様です。

ざっと見ると日経平均は他のインデックスと比べてかなり変動幅が大きくなっています。これは範囲(最高値と最安値の幅)を平均株価で割ってみると分かります。

この50営業日の間で、日経平均は平均値の上下に27.8%も変動しています。それに対してダウ平均が6.6%、S&P500が8.8%と小さく、NASDAQでも13.9%で変動幅は日経平均の半分でした。

次にこの4つのインデックスの動きを比較してみます。それぞれの変動範囲が異なるので、各インデックスの毎日の株価を偏差値に換算してからチャートに表してみます。(このチャートは各株価インデックスを平均からの偏差値に換算したものなので、変動の大きさの絶対値を表していません。ご注意ください。)

この図をみると、ダウ平均は、他のインデックスとはかなり異なる動きをしています。それに対して、他の3種のインデックスは比較的似た動きをしています。

そこでこの4つのインデックスの相関係数を求めてみると次の表のとおりです。

日経平均 ダウ平均 S&P 500 NASDAQ
日経平均 1
ダウ平均 0.22 1
S&P 500 0.84 0.51 1
NASDAQ 0.91 0.22 0.94 1

日経平均とNASDAQの動きがかなり似ています。米国株同士ではS&P500とNASDAQの動きが似ていますが、これはS&P500の中にNASDAQの有力銘柄が含まれているので自然です。

一方、日経平均とダウ平均は、この期間で見る限り、あまり連動していません。

上の表は日経平均と同じ日付の米国インッデクスとの相関を調べたものです。時差を加味すると日経平均の動きが米国株に影響を与えているかという観点で見ていることになります。そこで、米国株の動きが日経平均に影響を与えているかという観点で見るため、1日前、2日前の米国株インデックスと日経平均の相関も調べてみました。

ダウ平均 S&P 500 NASDAQ
同日 0.22 0.84 0.91
1日前 0.14 0.81 0.89
2日前 0.01 0.70 0.82

この表からは、日経平均と同日の米国株インデックスの相関が最大で、日経平均と前日の米国株インデックスの相関は少し小さく、日経平均と前々日の米国株インデックスの相関はさらに小さくなっています。このことから、この分析期間中は米国株インデックスが日経平均の下落の影響受けて下落した傾向もあると言えるでしょう。

株価の動きのまとめ

さて、この50営業日の株価の動きと上で調べた結果から考えられることをまとめてみます。

1.8月16日までの50営業日では、日経平均とNASDAQの変動は似通った動きをした。
2.変動の幅ではNASDAQより日経平均が2倍程度大きかった。
3.NASDAQは7月10日に最高値を付けてその後下落を始めた。一方、日経平均は7月11日に最高値を付けて下落を始めた。日経平均の動きがNASDAQに1日遅れていることから、この時点では日経平均はNASDAQの下げを追随しているようです。
4.両者は7月最終週まで下落傾向にあったが、7月31日に日銀が利上げを発表した時点では一旦少し上がった。
5.翌8月1日から日経平均は3日連続で合計7,643.40円下げ(7月31日終値の約20%の下げにあたる)。この間NASDAQも3日連続で合計1,399.32円の下げとなった。これは7月31日終値の約8%の下げにあたるのでNASDAQの動きは日経平均に同調したが変動幅ははるかに小さかった。
6.日経平均は8月5日に31,458.42円で底となり、その後、8月16日までで5,255.16円上げた。NASDAQは8月7日の16,195.806ドルが底となり、その後、8月16日までで1,435.914ドル上げて、既に7月31日の株価を上回った。

ダウ平均はNASDAQとは異なる動きをしています。恐らく、投資資金の一部がNASDAQ銘柄からダウ銘柄に移動しているのでしょう。

なお、いうまでもないことですが、日米株価の相関が高いことは因果関係があることを示しているわけではありません。日米両方の市場で投資活動を行っているグローバル投資家が日米両方の市場で同じような売り買いをしているためでしょう。

こうしてみると、8月1日からの株価の下げは株価だけをみるだけでは原因が分かりません。恐らく、7月11日のNASDAQ急落以降の下げのダメージに加えて、日銀利上げによる円高ショックが8月5日の暴落の原因なのでしょう。特に日本株については、為替レートの変動が大きい影響を与えているようです。

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初回:株式投資の考え方:株価の暴落にどう対処するか
2回目:株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落から学べること
3回目:株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落はどのように起きたのか?(本記事)
4回目:株式投資の考え方:良い会社とはどのような会社か、投資先候補銘柄の選定法
5回目:株式投資の考え方:いつ買い・いつ売るか
6回目:株式投資の考え方:投資成績の評価方法
7回目:株式投資の考え方:投資成績の評価方法ー実例




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株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落から学べること

前回(株式投資の考え方:株価の暴落にどう対処するか)は、株価の暴落を事前に察知できず暴落に巻き込まれてしまったときは、なにもしないで株価がもとに戻るのを待つのが良い選択になるかもしれない、と書きました。

このようなことがいえるのは自己の(余裕)資金で現物株を保有していることが前提になります。

信用取引をしているときはそういうわけにはいきません。信用取引には、①清算期限があるのでのんびり待てない、②資金を借りるコストがかかる、③保有している株価が大幅に値下がりしたときは追加の信用取引保証金が必要になる、といった問題があります。

従って、信用取引をしている場合は、起きている事態を見極めて迅速に手を打たなければなりません。

では、株価が下がるかどうか、上がるかどうかをできるだけ早く見極めるにはどうしたら良いでしょうか。ここでは2024年8月5日の暴落を中心とする日経(225銘柄)平均株価の最近の動きを分析して何が学べるかを考えてみます。まとめるには少し気が早いかもしれませんが・・・

日経平均株価の毎日の動きは次のように表すことができます。

(当日の)終値の前営業日の終値からの変化
=(当日の)始値の前営業日からの変化+(当日の)日中の変化
=夜間の変化+日中の変化

日経平均が上がった、下がったというのは、終値の変化をいいます。上の式では「(当日の)終値の前営業日の終値からの変化」にあたります。

終値の変化は、上の式のように夜間の変化と日中の変化に分解できます。図で示すと次のようになります。

この3つの日経平均株価はどんな関係があるのでしょうか。2024年6月7日から2024年8月16日までの49営業日について調べてみます。

2024年6月6日の終値は38,703.51円、8月16日の終値は38,062.67円です。6月7日から8月16日の49営業日で終値が640.84円下げており、1営業日あたり13.08円の下げとなっています。

この49日間の日経平均株価の変化の基本統計量を計算すると次の表のとおりです。

夜間の変化 日中の変化 終値の変化
平均値 -23.209 10.130 -13.078
標準偏差 339.331 795.883 997.103
最小 -682.160 -3,790.940 -4,451.280
最大 618.910 2,598.130 3,217.040

夜間の変化と日中の変化を比較すると、夜間の変化の標準偏差より、日中の変化の標準偏差の方が倍以上になっているので、主な変化は日中に起きていることがわかります。最小値、最大値(の絶対値)も日中の方が大きくなっています。日中の日本市場の参加者が多いことからこれは自然な傾向です。

8月5日は最大の下げとなった日ですが、660.34円(1.8%)下げて始まり、日中の下げ幅が3,790.94円、終値4,451.28円(12.4%)の下げとなりました。

次は、この3つの株価の変化の相関係数を調べてみます。

夜間の変化 日中の変化 終値の変化
夜間の変化 1
日中の変化 0.45 1
終値の変化 0.70 0.95 1

ここから、夜間の変化と日中の変化の関連性は比較的小さく、日中の変化と終値の変化の関連性が比較的高いことが分かります。

次に、夜間の変化を横軸に、日中の変化と終値の変化を縦軸にとって日々の株価の変化をプロットしてみました。

これを見ると、夜間に概ね600円程度の上げまたは下げがあった場合、日中にその上げと下げをさらに拡大する方向に動き、結果として終値の上げと下げが、夜間の上げと下げよりもかなり増幅されたことがわかります。

夜間の下げが大きかった8月2日と8月5日、夜間の上げが大きかった8月6日と16日を除いて、3つの株価の変化の相関係数を計算してみました。

夜間の変化 日中の変化 終値の変化
夜間の変化 1
日中の変化 0.069 1
終値の変化 0.65 0.80 1

この結果からわかることは、平常の期間においては、夜間の上げ・下げと日中の上げ・下げはあまり関係がないようだということです。

前のグラフと合わせると、夜間の上げ・下げが非常に大きい場合にのみ日中の上げ・下げは夜間の上げ・下げを増幅する方向に動くようです。

日経平均先物の株価の動きから、日経平均始値をある程度予想できます。従って、信用取引をしているときは、先物株価の動きから日中の株価の動きを早めに察知して、リスクを小さくするための対策ができるかもしれません。

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初回:株式投資の考え方:株価の暴落にどう対処するか
2回目:株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落から学べること(本記事)
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4回目:株式投資の考え方:良い会社とはどのような会社か、投資先候補銘柄の選定法
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自社製品ソフトウェア・プログラムに対する署名の実施とその適用拡大について

インターネットが普及してさまざまなことが便利になった半面、インターネットのマイナスの側面の一つとして、情報セキュリティリスクが非常に大きくなりました。とくにインターネットでの情報のやりとりは無料が原則なのですが、結局、それが情報の質の低下をもたらすという結果になってしまっているようです。

インターネットを経由して、情報を入手し、利用するときは、入手したその情報が真に信頼できるものなのかを自分自身で確認しなければなりません。Windowsには、そのための仕組みとして「Microsoft Defender SmartScreen」が用意されています。これは主にダウンロードするWebサイトの評価やダウンロードしたプログラムの評価を行って、悪意のあるデータがパソコンに取り込まれることを防ごうとするものです。

コードサイニング

当社が販売しているようなソフトウェア製品の場合、ユーザーは、ダウンロードなどで入手したプログラムを自分のパソコンにインストールする前に、真に信頼できるかどうかを確認する必要があります。誰が開発したプログラムがなのか、配布されてから改竄されていないかどうかを確認できるようにするために、プログラムへの電子署名(コードサイニングという)が使われます。これはプログラムの配布元が、自己の証明書を使ってプログラムに電子署名するものです。

Windows側の防衛の仕組みとコードサイニングを組み合わせることで、ダウンロードしたプログラムの配布データとしての信頼性を高め、また信頼できるプログラムを選別してスムーズにインストールできるようになっています。

電子証明書発行時には、証明書を発行する認証局が、発行申請者を審査します。コードサイニング証明書には、通常の証明書とEV証明書があります。EV証明書は発行時の審査基準が通常の証明書より厳しくなっています。

前置きが長くなりましたが、アンテナハウスは2018年7月より「EVコードサイニング証明書」を使用して当社が提供するソフトウエア(インストーラ、アプリケーション、ドライバ、ソフトウエアプログラム)に電子署名を実施しております。

配布するプログラムにEVコードサイニングを行うと次のメリットがあります。

  • コードが改ざんされていないことを証明できる
  • プログラムの配布元を確認できる
  • ダウンロードやインストール時に、Microsoft Defender SmartScreen の警告メッセージを回避できる

最近はさらにWindows側のセキュリティ基準が厳しくなって、製品を構成する部品(Windows版ではDLL)ファイル一つ一つに署名が必要になってきています。そこで、現在、自社製品のWindows版の、原則としてすべての、部品ファイルにEVコードサイニング証明書による電子署名を施すよう準備しています。

電子署名の確認

Windowsでプログラムに署名がされているかどうかはファイルのプロパティで確認できます。次の図の左は、電子署名がなされていないプログラムのプロパティダイアログです。それに対して右は電子署名されたプログラムのプロパティです。電子署名されていると「デジタル署名」というタブが追加されていることがわかります。

「デジタル署名」タブを表示すると、署名の一覧が表示されます。

リストを選択して、署名の詳細をみることができます。

こうして、プログラムの配布元の情報や配布されてから改竄されていないことを確認できることになります。

詳細記事

「EVコードサイニング証明書」を使用したデジタル署名について

参考資料

1.Microsoft Defender SmartScreenのページ(Microsoft)
2. EV証明書 (Extended Validation 証明書)とは




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株式投資の考え方:株価の暴落にどう対処するか

2024年8月5日は日本株の投資家にとっては受難の日でした。

日経平均(225)は、8月5日 1日だけで4,451円(前日比12.4%の下げ)という歴史的な暴落を記録しました。それから1週間経過、まだ砂塵が収まらない状態ですが、この機会に株価の暴落に対して投資家がどのように対処するべきかを考えてみました。

まず、株式に投資する人は「良い会社の株価は、長い目で見れば、必ず上がる」ということを信じる必要があります。逆に、そのことを信じない人は、個別投資だろうがインデックス投資だろうが、そもそも株式投資をしてはいけません。

しかし、株価はかなり大きく変動します。これは歴史を振り返ってみればすぐにわかることです。例えば、近いところでは、2020年の2月頃から4月にかけて起きた新型コロナウィルス感染症パンデミックでは20%程度暴落しました。それ以外にも21世紀に入ってから、既に数回の暴落が起きています。

こうしたことを考えれば、株価が暴落したときどう対処するべきかは、日ごろから考えておかないといけないことと言えます。

さて、現在、1,000万円(評価額=取得額とします)の株を保有しているとします。明日、20%下落してしまったとしたらどうしたら良いでしょうか?

極端なケースとして、(1)何もしない場合と、(2)下がったところで売却(損切)するケースを比較してみましょう。先に、株価は必ず上がると言いましたが、ここで仮に株価が2年後に元に戻ったとしましょう。

1000⇒800⇒1000と変化するという想定ですが、この場合、下落率は20%、下落からの上昇率は25%ということになります。

(1)何もしない場合

今日の評価額:1,000万円
明日の評価額: 800万円
株価が2年後に回復したとして2年後の評価額:1,000万円

結果:2年後にはチャラになります。

(2)下がったところで売却して損切する

今日の評価額:1,000万円
売却した現金: 800万円(売却損:200万円)
明日の評価額:  0万円
株価が2年後に回復したとして、2年後の評価額:0万円(売却損:200万円)

売却しないで保持するケース(1)では2年後に株価がもとにもどればチャラになります。なお、2年間で配当金を得ることができれば、その分投資成績がプラスになります。つまり株価が暴落して、元に戻るのを待つとき、配当がかなり重要な利益源になるということです。

一方、売却するケース(2)では、売却した時点で損失が確定します。但し、損失が確定する代わりに800万円の自由に使える資金が確保できるので、それを2年間で125%を超えるリターンを得られるような新しい投資先を見付けることができれば(1)のケースよりも良い投資成果を生み出せる可能性もあります。現金化して何もしないのが最悪で200万円の損失で終わってしまいます。

保有している株が暴落する前に、それを察知して、暴落する前に売却して現金化しておくことができれば理想的です。しかし、神様でもない限り、それはなかなか困難です。そこで株式投資家は、保有している株が暴落したときどう対処するかを常にシミュレーションして考えておく必要があります。

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初回:株式投資の考え方:株価の暴落にどう対処するか(本記事)
2回目:株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落から学べること
3回目:株式投資の考え方:2024年8月の株価暴落はどのように起きたのか?
4回目:株式投資の考え方:良い会社とはどのような会社か、投資先候補銘柄の選定法
5回目:株式投資の考え方:いつ買い・いつ売るか
6回目:株式投資の考え方:投資成績の評価方法
7回目:株式投資の考え方:投資成績の評価方法ー実例




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