カテゴリー別アーカイブ: Microsoft Excelスタイル探索

Microsoft Excelスタイル探索(6)ExcelでワークシートからPDFを作成する時のページ分割について概観する

Microsoft Excelのワークシートから印刷/PDFを作成するときのページ作成機能について、ほとんどのExcelユーザーは、日ごろ、あまり細かいことは気にしないで利用していることでしょう。このページ作成・分割機能は細かくみると非常に高度かつ複雑です。

ここでは、より詳しく知りたいという方のために、Excelの「印刷」モードのページ作成機能について、できるだけ網羅的に紹介してみましょう。

なお、本記事で使用する用語などは主に、Microsoft Excelスタイル探索(3)Excelのワークシートを可視化(レンダリング)する多様なモードを使いこなすの説明をご参照ください。

ワークシートの画面表示

Excelのワークシートでは行と列から構成される表形式でデータを編集します。ワークシートで使用可能な最大行数・列数は決まっています。実際には制限いっぱいの巨大な表を作成することはまずないでしょう。データ編集するときは、ワークシートの一部を使用し、それ以外は空となります。ワークシートで、1列目から実際に使われている列の最大値、1行目から実際に使われている行の最大値までの矩形領域を、ここでは「有効範囲」といいます。

ワークシートに入力した文字にはフォントの大きさを自由に設定でき、セルには行の高さ、列の幅などを自由に設定できます。

文字の大きさはポイント単位で設定します。行の高さや列の幅は、概ね文字の大きさを基準にして自動的に設定されますが、リボン「ホーム」の「書式」メニューで設定もできます。1ポイントは72分の1インチで約0.353㎜です。11ポイントなら約3.88mmとなります。こうして、行の高さや列の幅をポイント数に換算し、ワークシートの有効範囲の幅と高さをポイント単位またはmm単位で計算できます。

こうして計算した寸法を、とりあえず、「原寸」といいます。

ワークシートをPDF化するときの設定

リボン「ページレイアウト」の「拡大/縮小」メニューで、ワークシートからPDFを作成するとき原寸のままPDF化するか拡大・縮小するかを指定できます。既定値は原寸(Excelのメニューでは「100%」)です。

PDFを画面で閲覧するときは、実寸法を意識することはないでしょう。しかし、PDFは紙の電子版であり、紙と同様に縦方向と横方向の用紙寸法が設定されています。例えば、A4サイズ用紙を縦長方向で使用する場合、縦は297㎜、横は210㎜という値が設定されています。

通常、用紙の上下・左右に余白を確保するため、ワークシートの有効範囲を配置できる紙面の範囲は、用紙の縦寸法から上下余白を除外、用紙の横寸法から左右余白を除外した領域となります。この領域のことを「基本版面」といいます。

ワークシートを印刷する時、印刷範囲は既定値(印刷範囲を設定していない状態)では有効範囲です。なお、リボン「ページレイアウト」の「印刷範囲」メニューで有効範囲とは異なる設定もできます。

「印刷」モードで印刷処理を実行して、ワークシート上の印刷範囲のデータを基本版面に配置する都度、1ページが作成されることになります。

印刷範囲が原寸で一つの「基本版面」に収まるときは、そのまま1ページのPDFを作成すれば良いのですが、原寸で1ページに入りきらないときは、次の選択肢があります。

1.原寸のまま複数のページに分割して印刷する
2.拡大・縮小して印刷する

「拡大・縮小して印刷する」の拡大・縮小設定はさまざまで複雑です。そこで、次回に扱うこととします。以下では、原寸のまま複数のページに分割する仕組みについて整理してみます。

ワークシートをページ分割したときの区切り位置とページの出力順序

ワークシートに強制的な改ページ位置を入力していないときは、次のように、ワークシートの印刷範囲がページに分割されます。

列の進行方向では、列の区切り位置が分割点(候補)となります。つまり、列自体が二つに分割されることはありません[1]。そして列幅を左から合計していき基本版面の幅に入る限りは1ページになります。基本版面幅に入りきらない列は次のページに送られます。行の進行方向では、分割位置は行の区切り位置です。そして、行の高さを上から合計していき、基本版面の高さに入るまで1ページになります。基本版面の高さに入らない行は次のページに送られます。

このとき、ページを進める方向は次の図のように二つあります。

図左) 最初に、行方向にページを進め、次に列方向にページを進める(Excelのダイアログでは「左から右」)
図右) 最初に、列方向にページを進め、次に行方向にページを進める(Excelのダイアログでは「上から下」

既定値では図左のように、先に行方向にページを進める設定になっています。ページを進める方向は、Excelのメニューでは、「印刷」の「ページ設定」ダイアログの「シート」タブで設定を変更できます。または、リボン「ページレイアウト」のシートのオプショングループの右下の矢印をクリックして「シート」タブを表示できます。

ワークシートで、特定のセル以降の行または列から新しいページを始めたいときは、そのセルに「改ページ」を入力します。次の図は、セル:E5に「改ページの挿入」を行っている例です。

「標準」モードの改ページプレビューで確認すると、セル:E5の行位置と列位置で新しいページが始まっていることを確認できます。

[1] 例えば、「標準」モード「書式」の「セルの幅」ダイアログで、列の幅の値として、1ページに入りきらないような大きな幅を設定できます。しかし、「印刷」モードではそのような列も複数ページには跨らないようです。

前回:Microsoft Excelスタイル探索(5)Excelのテーマと標準フォントの関係

参考資料:
Microsoft Excelの標準フォントの基本 標準フォントとはなにか? どのような役割があるのか?




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Microsoft Excelスタイル探索(5)Excelのテーマと標準フォントの関係

Microsoft Excelのリボン「ページレイアウト」の「テーマ」を使うとワークシート全体の見栄えを変更できます。Excel 2019, 2021では次の図のように31種類のテーマが用意されています。

Excel 2024で「Officeテーマ」が若干変更になり[1]、古いテーマが「Office 2013-2022テーマ」として追加され、テーマの数が全体で32種類になっています。

デフォルトではExcelでブックファイルを開いて、ワークシートを作成すると「Office」テーマが設定されます。編集中のワークシートに設定されているテーマは、Excelのリボン「ページレイアウト」の「テーマ」アイコンの上にカーソルと置くと確認できます。

「テーマ」と「標準フォント」
テーマにはデフォルトフォントが設定されています。最近の日本語版のExcelでは「Office」テーマのデフォルトフォントは本文が「游ゴシック」、見出しが「游ゴシック Light」となっています[2]。見出しはExcelで、セルに「タイトルスタイル」を指定した場合に使われるもので、通常のセルには本文フォントが適用されます。

編集中のワークシートでテーマを変更すると、ブックファイル全体のテーマが変更されます。そして、テーマに設定されているフォントが「標準フォント」になります。「標準フォント」を変更するとページレイアウトがガラッと変わる(本連載第(4)Excelのレイアウトは「標準フォント」を変更するとガラリと変わるを参照)ため、テーマを変更する前にテーマに設定されているフォントについて調べておく必要があります。次に、Excel 2024のテーマと各テーマのデフォルトフォントを一覧表にしました。

テーマ名

本文のフォント

見出しのフォント

文字サイズ

備考

Office

游ゴシック

游ゴシックLight

11pt

Office 2013 – 2022 テーマ

游ゴシック

游ゴシックLight

11pt

Excel 2024で追加

イオン

メイリオ

メイリオ

11pt

イオンボードルーム

メイリオ

メイリオ

11pt

インテグラル

メイリオ

メイリオ

11pt

ウィスプ

メイリオ

メイリオ

11pt

オーガニック

MS P明朝

MS Pゴシック

11pt

ギャラリー

游ゴシック

游ゴシックLight

11pt

スライス

メイリオ

メイリオ

11pt

ファセット

メイリオ

メイリオ

11pt

レトロスペクト

MS Pゴシック

MS Pゴシック

11pt

ギャラリー

游ゴシック

游ゴシックLight

11pt

クオータブル

MS ゴシック

MS ゴシック

11pt

しずく

MS Pゴシック

MS Pゴシック

11pt

シャボン

MS ゴシック

MS ゴシック

11pt

ダマスク

MS Pゴシック

MS Pゴシック

11pt

トリミング

メイリオ

メイリオ

11pt

パーセル

HGゴシックE

HGゴシックE

11pt

バッジ

メイリオ

メイリオ

11pt

ビュー

MS ゴシック

MS ゴシック

11pt

フレーム

MS ゴシック

MS ゴシック

11pt

ベルリン

MS Pゴシック

MS Pゴシック

11pt

メインイベント

MS Pゴシック

MS Pゴシック

11pt

メッシュ

MS ゴシック

MS ゴシック

11pt

メトロポリタン

MS Pゴシック

MS Pゴシック

11pt

回路

MS Pゴシック

MS Pゴシック

11pt

基礎

MS ゴシック

MS ゴシック

11pt

縞模様

MS ゴシック

MS ゴシック

11pt

石版

MS Pゴシック

MS Pゴシック

11pt

配当

HGゴシックE

HGゴシックE

11pt

飛行機雲

MS Pゴシック

MS Pゴシック

11pt

木版活字

HG明朝B

HG明朝B

11pt

備考:Excelのテーマには、「ギャラリー」が、なぜか、二つ登録されています。

「游ゴシック」が「標準フォント」として設定される仕組み
デフォルトでは、テーマの本文フォントが「標準フォント」として設定されます。これについては、本連載第(2)Excelの標準フォントの設定を変更する方法をご参照ください。

日本語版Excelではブックファイルを開いて、新しいワークシートを作成すると「標準フォント」は「游ゴシック」となります。

デフォルト状態で「標準フォント」が「游ゴシック」に決まる仕組みは次のとおりです。
①Excelのオプション設定で「新しいブックの作成時」に、既定フォントとして「本文のフォント」を使用する設定になっている
②デフォルトのテーマが「Office」テーマになっている
②「Office」テーマのデフォルトフォント(本文のフォント)が「游ゴシック」になっている

[1] What’s New in Excel (February 2024)
[2] 但し、英語版のExcelにはあてはまりません。英語版Excelについては次を参照してください:Office has a new default theme

前回:Microsoft Excelスタイル探索(4)Excelのレイアウトは「標準フォント」を変更するとガラリと変わる
次回:Microsoft Excelスタイル探索(6)ExcelでワークシートからPDFを作成する時のページ分割について概観する

参考資料:
Microsoft Excelの標準フォントの基本 標準フォントとはなにか? どのような役割があるのか?




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Microsoft Excelスタイル探索(4)Excelのレイアウトは「標準フォント」を変更するとガラリと変わる

Microsoft Excelの画面と印刷のレイアウト設定の基本は、ワークシートの行の高さとセルの幅(列幅)です。これについてもう少し調べてみましょう。

Excelでワークシートを新しく作成すると、Excelのブックに設定されている「標準フォント」がワークシート全体の既定フォントとして設定されます。このため(「書式」メニューで行の高さとセルの幅の設定を変更していない状態)の行の高さとセルの幅(列幅)は「標準フォント」によって変わることになります。(但し、ワークシート全体を選択した状態でフォントを変更すると、ワークシート全体の既定フォントが変わるので、以下の説明が当てはまらなくなります。)

次の表は「標準フォント」毎の行の高さとセルの幅(列幅)です(注1)。

標準フォント 書式設定 行の高さ 列の幅
游ゴシック11pt なし 18 8.1
メイリオ11pt なし 17.4 8.09
MS Pゴシック11pt なし 13.2 8.11

この表は、前回((3)Excelのワークシートを可視化(レンダリング)する多様なモードを使いこなす)、Excelのワークシートを「標準」モードで表示したときのセルの高さと幅になります。

ここから「標準」モードのセルの高さと幅は「標準フォント」によって大幅に異なっていることがわかります。

次に、A4の用紙を指定して、Excelの「名前を付けて保存」でPDF形式にした場合に、A4の1ページにワークシートの行と列がいくつ入るかを調べたのが次の表です(注2)。

標準フォント 書式設定 1ページの行数 1ページの列数
游ゴシック11pt なし 39 9
メイリオ11pt なし 40 8
MS Pゴシック11pt なし 59 10

PDFにしたとき1ページに入る行数と列数が分かる画像を注3に示します。

以上から、ワークシートを画面に表示するときのレイアウトやPDFにしたときのレイアウト(ページ区切り)が「標準フォント」を変更するとガラッと変わってしまうことがわかります。

1ページに入る行数も列数もMS Pゴシックが最も多くなっています。一方、游ゴシックは1ページに入る行数が最も少なくなります。列数についてはメイリオが少なくなります。

このように、「標準フォント」によって行の高さと列の幅が大幅に異なることから作成済ブック(既存ブック)の「標準フォント」を変更するとレイアウトがガラッと変わってしまいます。


ノートPC・OSはWindows11で、Windowsのディスプレイ設定・拡大縮小125%に設定した状態で調べたものです。ディスプレイ設定をカスタムスケーリングにした状態や、デスクトップPC(拡大・縮小倍率100%になることが多い)では異なる値になるのでご注意ください。
「印刷」でPDF作成のドライバとして、Microsoft Print to PDF、余白として標準余白を設定した状態でPDFを作成しています。
標準フォント別、1ページの行数と列数。
游ゴシック:

メイリオ:

MS Pゴシック:

前回:Microsoft Excelスタイル探索(3)Excelのワークシートを可視化(レンダリング)する多様なモードを使いこなす
次回:Microsoft Excelスタイル探索(5)Excelのテーマと標準フォントの関係

参考資料:
Microsoft Excelの標準フォントの基本 標準フォントとはなにか? どのような役割があるのか?




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Microsoft Excelスタイル探索(3)Excelのワークシートを可視化(レンダリング)する多様なモードを使いこなす

Microsoft Excelのワークシート(シート)は、横方法の列と、縦方向の行から構成されます。行と列の交点がひとつのセル(表の小間)で、そのセルに文字および計算式などのデータを記入します。

最新のExcel(ファイル形式:xlsx)では、列数の最大値は16,384列、行数の最大値は1,048,576行まで取ることができるようです。大きなサイズのシートはパソコンの一画面には入りきらないので、編集したいセルが画面に表示されるように、マウスやキーボードでシート全体を上下左右に動かします。

シートをこのように画面に表示するモードを「標準」モードといいます。

「標準」モードでは列の幅と行の高さを、リボン「ホーム」の「書式」メニューで確認・設定できます。

セル幅(列幅)は文字数で設定し、画面上の表示幅は文字数×文字の幅となります。標準フォントのアラビア数字が文字数と幅の計算基準になっています[1]

ここではブックの標準フォントは游ゴシック11ポイント、ワークシート全体は游ゴシック16ポイントを設定しています。1行A列には、16ポイントのアラビア数字がちょうど8文字入っていますが、セル幅の設定を確認すると12.2です。これは、セル幅が11ポイントで12.2文字分であることを示しています。こうして、セル幅のカウント基準はブックの標準フォントであることが分かります。

一方、セルの高さ(行の高さ)はフォントの高さに上下の空きを追加した値になっており、ポイント単位で設定するとされています[2]

ワークシートには物理的な大きさがありません。ワークシートの内容を、紙やPDFのような縦横のサイズが物理的に規定されている「用紙」の上に出力するのが「印刷」モードです。「印刷」モードでは、「ファイル」メニューの「印刷」コマンドからプリンタドライバや仮想PDFドライバを使って印刷コマンドを実行することで紙への印刷やPDFの作成(可視化)が行われます。

「印刷」モードでは、印刷コマンドを実行する前に、ワークシートがページ上にどのようにレイアウトされるかを確認する「プレビュー」ができます。「プレビュー」はあくまで、ワークシートがどのように印刷されるかを確認するだけで、Excelのページレイアウトの編集はできません。

Excel 2007から「レイアウトモード」が追加になりました(次図)。

「レイアウトモード」では、画面上にページレイアウトを表示しながら、セルに文字を入力したり、ヘッダやフッタを編集したりできます。但し、「標準」モードのレイアウトと完全互換でないことは上の図でセルの数字が桁数オーバーフローしていることから分かります。

この他、「標準」モードでシートを表示しているときに「印刷」時のページ区切りを確認する「改ページプレビュー」モードがあります。

また、「印刷」モードを経由しないで、「名前を付けて保存」でファイル形式としてPDFを選択するとPDFを作成できます。このとき、PDFのページサイズは選択している仮想PDFドライバによって変わってしまうことがあります。

「標準」モードと「印刷」モードのレイアウト指定の互換性

Excelの可視化の問題点としては、「標準」モード、「印刷」モード共にPCの環境に依存してレンダリング結果が変わってしまうことが良く知られています。

例えば、あるPCで作成したExcelでは「標準」モードの行の高さが18ポイントになっていたとします。しかし、そのブックファイルを別のPCで読むと「標準」モードの行の高さが18.75ポイントになってしまうことがあります。この原因は、Excelがブックファイルを読むときに行の高さやセルの幅を再計算していることがあると思われます。

また、ブックファイルからPDFを作成して、PDF上での行の高さや行の幅を計測すると、「標準」モードの設定値とは異なる値になり、さらにPC環境によって行の高さや行の幅が異なっていることがあります。「標準」モードのレイアウトが「印刷」モードと異なることがあり、さらに、「印刷」モードのレイアウトは使用するPCによって異なることがあります。

Excelは、もともと表計算ソフトであり、厳密なページレイアウトを再現することを目的としていないと理解しておくべきでしょう。


[1] “ECMA-376-1:2016 Office Open XML File Formats — Fundamentals and Markup Language Reference” 18.3.1.13 col (Column Width & Formatting. 厳密にはセルの左右の空きと罫線幅として5ピクセル分が余分に取られるとされています。
[2] 同 18.3.1.73 row (Row)
[3] ECMA-376-1の列幅と行の高さは、「標準」モードでの可視化について記述されているようだ。実際に計測してみると「印刷」モードでは列幅と行の高さは「標準」モードの設定値と異なることが多く、必ずしも「印刷」モードのレイアウトにはあてはまらない。

前回:Microsoft Excelスタイル探索(2)Excelの標準フォントの設定を変更する方法
次回:Microsoft Excelスタイル探索(4)Excelのレイアウトは「標準フォント」を変更するとガラリと変わる

参考資料:
Microsoft Excelの標準フォントの基本 標準フォントとはなにか? どのような役割があるのか?




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Microsoft Excelスタイル探索(2)Excelの標準フォントの設定を変更する方法

前回:Microsoft Excelスタイル探索(1)Excelの標準フォントってなに?は、Excelの標準フォントとは、ブックファイル全体に設定され、ブックファイルのシートまたはセルに、別のフォントを指定していないときに適用されるフォントであると説明しました。

今回は、標準フォントの設定を変更する方法を説明します。設定変更には2つのフェーズがあります。

第一は、Excelを起動して、「ファイル」メニューで「新規」を選んでブックを新規作成するときです。つまり「新しいブックファイルに適用される標準フォント」の設定を変更する方法です。この方法の解説は、沢山のWebページがあります。

これはオプションダイアログで設定します。

具体的には、「ファイル」メニューの「オプション」を選択して、「Excelのオプション」ダイアログを開きます。

このダイアログの全般ダイアログに新しいブックの作成時というタイトルのグループがあり、そこに「次を既定フォントとして使用」の項目があります。初期設定では「本文のフォント」となっています。

ここで、フォントのリストを開いて、具体的なフォント名の指定ができます。例えば、游書体では、次のフォントファミリーがリストされるのでその中から選択できます。

ここで、既定のフォントとして設定したフォントは、次にExcelを起動して新しくブックファイルを作成するときに、ブックファイルの「標準フォント」として設定されます。しかし、既存のブックファイルの「標準フォント」には影響ありません。

なお、「本文のフォント」は、Excelのページレイアウトのテーマ毎に設定されているフォントです。このため「本文のフォント」が具体的にどのフォントになるかはテーマの編集で確認・変更することになります。

第二は、Excelの作成済ブックファイルの標準フォントを変更する方法です。これは、次のように行います。

(1)リボンの「ホーム」タブ「セルのスタイル」をクリックしてダイアログを開きます。

(2)ここで「標準」を右クリックすると下図のメニューが表示されます。このメニューで「変更」をクリックすると、スタイルダイアログが表示されます。

(3)スタイルダイアログで「書式設定」を選択します。

(4)すると「セルの書式設定」ダイアログが開きます。ここで「フォント」タブを選択するとフォント選択ダイアログが開きます。

(5)新しいフォントを選択して、「OK」を押すと、(3)で示したスタイルダイアログに戻ります。このダイアログの「フォント」に新しい標準フォントが表示されているのを確認したら「OK」を押すと標準フォントが変更されます。

【注意事項】
既存のExcelブックファイルの標準フォントを変更すると、ブックファイルの中で、フォントを明示的に指定していない箇所のフォントが全部変更されるので、レイアウトに大きな影響がでることがあります。

前回:Microsoft Excelスタイル探索(1)Excelの標準フォントってなに?
次回: Microsoft Excelスタイル探索(3)Excelのワークシートを可視化(レンダリング)する多様なモードを使いこなす

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Microsoft Excelスタイル探索(1)Excelの標準フォントってなに?

Microsoft Excelの使い方を説明した本を見ていたら、『Excelの標準フォントは、Excel 2016以降は「游ゴシック」、Excel 2013以前は「MS Pゴシック」です。』(注1)という説明がありました。

一方、Google検索で「Excelの標準フォントは何ですか」と質問したら、AIの回答は次のようになりました:
『Excelの標準フォントは、OfficeのバージョンやWindowsのバージョンによって異なりますが、最近のバージョン(Excel 2016以降)では「游ゴシック」、それ以前のバージョンでは「MS Pゴシック」や「MSゴシック」が標準でした。既定のフォントは、Excelのオプション設定から変更することが可能です。』(2025年9月19日)

これらの説明は、Excelの「標準フォント」の機能の説明としては正確とは言えません。「標準フォント」という用語を、デフォルトフォント(初期設定されているフォント)、よく使われる(ポピュラーな)フォントとか、お薦めのフォントという意味合いで使うなら適切かもしれませんが。

それでは、Excelの機能でいう「標準フォント」とは何でしょうか? どのような役割があるのでしょうか?

まず、「標準フォント」の確認ですが、Excelのリボン「ホーム」のフォントグループの右下にあるをクリックして「セルの書式設定」ダイアログを開き、「フォント」タブを表示します(次の図)。

「フォント」タブに標準フォントというチェックボックスがあります(赤枠)。上の図は、「游ゴシック」の11ポイントが標準フォントに設定されていることを示しています。

結論から言うと、まず、Excelの「標準フォント」はExcelのファイル(ブック)毎にひとつ設定されるものです。そのブックで新しいシートを作ると、そのシート全体に「標準フォント」が適用されます。

「標準フォント」の設定を変更することもできます。するとブック全体のフォント設定、つまりブックファイルの中のワークシート全てが、変更の影響を受けます。具体的には、ユーザーが意図的に「フォント」を指定していない箇所のフォント設定がすべて新しい「標準フォント」に変更されます。

このような役割を果たすフォントがMicrosoft Excelの機能面からみた「標準フォント」ということになります。

任意のフォントを新しいブックの「標準フォント」にしたり、既存のブックの「標準フォント」を任意のフォントに設定変更したりできます。このようにみると、『Excelの標準フォントは「游ゴシック」です。』という記述は必ずしも正しくないということになります。

注1『Excel最強の教科書[完全版][2nd Edition]』藤井尚弥・大山啓介著、SBクリエィティブ株式会社 2022年3月22日初版発行

次回:Microsoft Excelスタイル探索(2)Excelの標準フォントの設定を変更する方法

参考資料:
Microsoft Excelの標準フォントの基本 標準フォントとはなにか? どのような役割があるのか?




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