月別アーカイブ: 2013年11月

学術情報XML推進協議会分科会セミナー

11月1日、学術情報XML推進協議会さんからお招きをいただき、XSLT入門セミナーのスピーカを務めさせていただきました。学術情報XML推進協議会さんとは、学術論文を執筆するためのDTDであるJATSの普及に努められている団体です(http://xspa.jp/index.html)。

当日は20名ほどの方にご参加いただき、1時間半という短い時間の中で、JATSで書かれた論文をHTMLに変換するためのXSLTを実際に入力していただくという、実習形式のセミナーでした。
みなさん非常に熱心に話を聞いてくださり、必死に打ち込んでいただきました。

使用したテキストの一部

jats20131101-slide

jats20131101-slide

完成したHTML

jats20131101-完成したhtml

jats20131101-完成したhtml

本当はFOに変換してPDFを作るところまで持って行きたかったのですが、さすがに時間的に無理があり、概要説明だけさせていただいたしだいです。
また次の機会がありましたら、ぜひPDFに挑戦していただきたいと思います。
ご参加のみなさん、ありがとうございました。




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DITA Festa2013 Autumn

10月23日~25日の3日間にわたり、富士ゼロックスさんに会場をお借りし、恒例のDITA Festaが開催されました。

Dita festa 20131025

Dita festa 20131025

初日はNECさんのDITAへの取り組みの話があり、スモールスタートの導入期から普及期に至るまでのご苦労された点など、結構生々しい話が聞けて楽しかったです。今はまだCMSを導入されていないようですが、そろそろ導入しないとやっていけない時期に差し掛かっているようです。
続いてDITAユーザー交流会から、CMSは本当に必要なんだろうかといことを実証実験したという話です。こちらも非常に興味深い内容でした。やはり大規模な運用となるとCMSは必須のようですね。NECさんの話とも重なって、説得力がありました。

2日目はオーサリングツールの紹介がメインで、XMetaL、oXygen、smart.DITA for Confluenceが紹介されました。
やはり日常的に多くの方が使うツールですので、参加者の皆さんも真剣に耳を傾けていらっしゃいました。
また弊社のAH Formatterの紹介もさせていただきました。

3日目は(おそらく)今回の目玉。DITA CMS製品の紹介です。Dante、Magillem Content Platform、NEXTDarwin、IXIASOFT DITA CMS、XDocs、SDL LiveContent Architectの6種類のプレゼンが行われました。1日でこれだけの製品の話が聞けるというのは、そうめったにあるものではありません。質疑応答にも熱が入っていました。

今までのFestaでは特定の製品紹介はあえて避けて来たのですが、多くのご参加者から「製品紹介が聞きたい」という声をいただき、今回の内容になりました。アンケートを拝見したところ「普段聞くことができないCMSについての話や製品比較ができて良かった」という感想が数多くありました。

また3日間にわたり「DITA入門講座」と称し、XMLとは何か?という話から始まって、DITAのコンテンツ再利用方法の話まで、つい最近DITAのことを知ったという方には絶好の企画もあり、こちらも非常に好評で「入門講座は非常に有意義だった」という感想をたくさんいただきました。

ほんとうにありがたいことだと思っています。ご参加されたみなさん、3日間お疲れ様でした。




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Frankfurt Bookfair 2013 その2

Frankfurt Bookfairの会場はメッセ駅を降りてエスカレータで入口に直結します。
フランクフルト空港から電車で30分くらいのところ、オッヘンバッハに宿泊ホテルがありここから毎朝30分ほど電車に乗って会場に行きました。出展者パスというのがあり、開催前から終了翌日まで,フランクフルト市内・近郊での鉄道、バスなどの公共輸送機関の運賃が含まれている便利なパスなのでこれを利用しました。10月初旬なのに朝晩は寒く、道行く人はそろって帽子に厚手のコート、ブーツを履いて冬支度です。

フランクフルトには、トルコ系など、様々な民族が居住しているように見受けられました。当たり前に英語が通じると思ったら、ホテルのロビー以外はなかなか通じません。駅でちょっと行き先を聞いたりしたのですが、首を振られてしまいました。ここはドイツなんだと改めて思いました。

ブックフェアは最初の3日間はビジネスデー。名刺を持ってブースを訪れる人がほとんどでした。週末の土曜、日曜は一般デー。ここHall4.2は学術出版や専門技術を中心とするフロアーで、さすがに来場者はぐっと減りました。学生が友達と連れ立って、明らかに景品のボールペン狙いでやってきたり。コスプレ衣装を身につけた若者を見かけましたが、後でわかったのですが、コスプレをしてくると入場料が半額や無料になるんだとか。とにかく会場は半端なく広く、ブースの接客の合間にちょこっとなどでは見きれません。人気のフロアーは人の波に押されそうな賑わいでした。

アンテナハウスのように最新技術の電子書籍を紹介するブースは棚にあまり本が展示されません。代わりにプレゼン用のコンピュータとタブレットが数台おけるテーブルが設置されています。一方、アートや絵本などの展示コーナーは目を見張るほどの美しい本が本棚に並び対照的です。歴史ある古い聖書や大型本、装丁の凝った美しい本などを展示してある博物館のようなブースもありました。昔ながらの製法で製本を実演、革で栞をつくるところを実演しているコーナーもあり、最先端の技術と伝統技術のコントラスト、一口に本といっても様々で奥の深いものを感じました。

毎日の電車の乗り換えにも慣れ、ホテル周辺の道のりにもようやく詳しくなった頃、フランクフルトを後にしました。

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Frankfurt Bookfair 2013

10月9日から13日にドイツで開催された Frankfurt Bookfair 2013にアンテナハウスは出展。クラウド型汎用書籍編集・制作サービス(CAS-UB)を主に展示して、日本からも参加して参りました。

日本からの出展会社は、文藝春秋、学研、岩波書店、医学書院、紀伊国屋、講談社、大学出版部協会、小学館、国連大学出版部、医学雑誌専門出版社のメディカルサイエンスインターナショナル等30社余りが出展していました。

日本からのお客様もブース番号を頼りに幾人か訪問してくださいました。ありがたいことです。日本の会社っぽくないですねと言われましたが、アンテナハウスは販売の拠点がアメリカのデラウェアにあるのでAntenna House, Inc. DEで登録し出展しました。また、DEの表示を見てドイツの会社と間違われる場面も。次回はUSAの文字をしっかり入れようと思った次第です。

image2

さて海外のお客様の反応はといいますと、入口に立てた大きなCAS-UBのスタンドのEPUBの文字を見て入ってくる人が多かったです。またドイツのみならず、インド、フランス、イギリス、中国と各国の方々が、CAS-UBのデモに立ち寄っていきました。

確か前日にブースに来てくれた人が今度は技術系の担当者を連れてきて、熱心に説明を聞いてくれたフランスの会社。CAS-UBのトライアル版を申し込んで評価をしていただきました。

またEPUBで本を出版したいというポルトガルの作家さん。次の日に今度はご自分の出版した本を持参で、ある記号がEPBUで表示できるか試したいとのこと。ユニコードを使って無事表示することができました。Word文書から簡単にEPUB文書に変換できる点は良い評価を得たのではと思います。

いくつかアンテナハウスのリセラーパートナーもブースを構え出展していましたので、久しぶりにドイツのリセラーさんたちとの交流を楽しむことができました。十数年にわたって自動組版ソフトウェア Antenna House Formatterをヨーロッパで販売し、サポートをしてくださっている古くからのビジネスパートナーです。ブースにはもちろんFormatterのお客様も数多く足を運んでくださいました。

さて、あたりまえなのですが会場のブースを回ってみて、展示してある書籍やチラシが英語とは限りません。ドイツ語表示が多いです。多言語対応も考えなくてはと思いました。アンテナハウスのブースは教育、学術出版や専門技術を中心とするHall4.2と呼ばれるホールでした。ほかにも広い会場の中にはキッズ向け本の展示ホール、ノンフィクションや芸術の分野、インターナショナルのエリア、など様々な分野の展示が行われ、なんといってもFrankfurt Bookfairのコアなアクティビティは版権やライセンスなどの取引です。30カ国以上からやってくる600以上のエージェントが交渉を行います。

インターナショナルのコーナーは別として、私の見た限りですが、販売用はほとんどがドイツ語の本だったと思います。また、展示品が販売されるのはフェアーの最終2日に限られれていました。キッズ向けの美しい絵本と2014年のイラストカレンダーを買い求めましたが、やはりドイツ語でした。

明日も続いてご紹介します。

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☆10年先の未来は??☆

こんにちは!
早いもので今年も残すところ1ヵ月ちょっととなりました。
今年は、伊勢神宮の20年に一度の式年遷宮と、出雲大社の60年に
一度の大遷宮が、60年ぶりに重なるという凄い年でした。

2020年東京オリンピックの開催決定、富士山の世界遺産登録など、
嬉しい話題も多かった反面、異常気象による様々な自然災害が起こり、
各地に甚大な被害を及ぼしました。
各地で被害に遭われた方々に、心よりお見舞いを申し上げます。

台風、地震、竜巻・・何が起こるかわからない不安な毎日ですが、
先日のテレビで、そんな不安を吹き飛ばすくらいの話がありましたので、
ご紹介します。

な、なんと~10年後には火星へ移住できる時代がやってくるというのです!
他にも自転車で空を飛べるようになったり、掌がスマホ代わりになったりと。。
SF映画で見たようなことが現実に起こるかもしれないなんて、
想像するだけでも凄くワクワクしますよね!
(ただ・・火星へ移住した場合は二度と地球に戻れないそうなのでご注意を)

10年後に、そんな時代が本当に来るのかどうか?
皆さんお楽しみに!!

●●日々進化を続けるアンテナハウスの最新リリース情報●●

 PDF Driver API V5.0 MR14 (2013年11月15日)
    https://www.antenna.co.jp/support/update-sys/ptl/pda50.html
 

●●その他の製品情報●●

  アンテナハウスWebページ
  https://www.antenna.co.jp/




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OEMライセンスとASPライセンスについて

OEMライセンスとASPライセンスについて、概略説明させて頂きます。お問い合わせが多いWebサービスなど不特定多数のユーザー向けサービスシステムで使用する場合は、OEMライセンスの適応はされず、ASPライセンスの適応となります。

  • OEMライセンスとは
    弊社ライブラリ製品をお客様が開発する製品に組み込んで、お客様の製品と共に再配布することができるライセンス形態です。弊社とお客様との間で、OEM契約を結ばせて頂き、お客様に弊社ライブラリ製品の複製・再配布の許諾をさせて頂きます。
  • ASPライセンスとは
    弊社ライブラリ製品を組み込んで開発したアプリケーションの機能を特定および不特定多数のユーザにネットワークを通してサービスとして、提供する場合に必要となります。
    サービス提供業者が、弊社ライブラリ製品を組み込んだアプリケーションを保持したまま、その機能をサービスとして、ネットワークを通じて、ユーザに提供する場合、そのサービスが有償、無償を問わず、弊社ライブラリ製品について、ASP契約を結ぶ必要があります。クラウドコンピューティングの利用したSaaSによるサービスもASPライセンス形態に含まれます。詳細は、ASP契約で定めることになります。
  • OEMライセンスのライセンス料金の内訳
    初期契約金: 開発ライセンスおよび1年間の保守・サポート
    再配布ライセンス:配布する数分のライセンス料金が発生。
  • ASPライセンスのライセンス料金の内訳
    マスター料金:開発ライセンスおよび基本保守が含まれます。(年毎)
    ユーザ数ライセンス料金:登録ユーザ数による使用料となります。

価格等詳細につきまして、OEMご相談窓口までお問い合わせください。

お問い合わせ先
アンテナハウス株式会社
OEM営業グループ
oem@antenna.co.jp
TEL: 03-5829-9021




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瞬簡PDF 作成シリーズの旧製品ユーザ様へ

瞬簡PDF 作成7はオンラインショップにて先行発売中です。
便利な新機能はこちらでご紹介中です!

以下の製品ユーザー様はお得なバージョンアップ価格でダウンロード購入ができます。

瞬簡PDF 作成5
瞬簡PDF 作成6

ダウンロード版 2,310円のところ・・・
977円でバージョンアップ!

また、通常はバージョンアップ対象外ですが以下のユーザー様も11月30日までの期間限定でバージョンアップ受付中です!

瞬簡PDF 作成4
瞬簡PDF3
瞬簡PDF Plus3
ダウンロード版 2,310円のところ・・・
1,575円でバージョンアップ!

この機会をお見逃しなく!




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PDF Tool API V4販売開始

システム製品営業から報告です!

10月23日、PDF Tool API V4の販売を開始しました。
PDF Tool APIは、既存のPDFを加工・編集するツールになります。

  • PDFをページ単位に分割、または複数のPDFの結合
  • パスワードなどセキュリティの設置
  • 透かしの挿入
  • 文書情報(プロパティ)の取得
  • しおりの取得、作成、削除
  • 注釈情報の取得、作成、削除

などが可能です。

インターフェースは、C++、.NET、COM、コマンドラインを用意しております。

JAVAインターフェースにも対応予定

これまでのPDF Tool API V3.1は販売から4年が経っており、その間にWindows 64bitの利用が広がってきました。
PDF Tool API V4ではWindows 64bitのnaitiveに対応し、さらにLinux上でのご使用も可能となりました。

PDF Tool API V3.1の機能を引き継いでおりますが、より高速により使いやすい様に内部ライブラリを一新しております。
このため、V3.1とV4の互換はありませんのでご注意下さい。

PDF Tool API V4の詳細
https://www.antenna.co.jp/ptl/function02.html
PDF Tool API V3.1とPDF Tool API V4の相違点
https://www.antenna.co.jp/ptl/differ31.html

また、PDF Tool APIは、PDF Driver APIやServer Based Converterとあわせてご使用いただいているケースが多くなっております。
PDF Driver APIもしくはServer Based Coverterで作成したPDFの加工などに使われております。
PDF Driver APIとのセットも用意しておりますのでお問い合わせ下さい。

PDF Driver API V6
https://www.antenna.co.jp/ptl/function.html
Server Based Converter V5
https://www.antenna.co.jp/sbc/

評価版もご用意しておりますので、是非お試し下さい。
https://www.antenna.co.jp/ptl/trial.html




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『AH PDF Server V3』のOCR機能について

 「AH PDF Server V3」ではPDFに変換する時にOCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)を行う事が出来ます。OCRについてはこのブログでも時々出てきますので、詳細については省略しますが、時々サポートにも質問が寄せられる事がありますので、その辺について触れたいと思います。

 OCR機能と言うのは平たく言えば画像の中の文字を認識してそれをテキストとして作成するPDF上にレイアウトします。そのため、「AH PDF Server V3」では入力ファイルが画像ファイルもしくはPDFファイルの時にOCRを行う設定の場合には処理を実行します。当然、入力ファイルがテキストファイルやオフィスファイルの時にはOCRを行う設定になっていても無視します。

 OCR自体は画像認識処理なので、画像ファイルの場合には特に問題ありませんが、PDFファイルが対象の場合は少し事情が違います。ひとくちに「PDF」と言っても中身が全部同じとは限らないからです。

 「AH PDF Server V3」ではOCRの対象となるPDFファイルは1ページに画像が1枚だけ存在するPDFとなり、これが基本的な考え方です。少し難しい表現をしましたが、ハッキリ言えば画像をスキャナでスキャンして出力されたPDFファイルを対象としています。ただし、最近の複合機などで出力される「高圧縮されたPDF」の場合はスキャンされたPDFでもOCRの対象ではありません。

 変換設定の「OCR処理設定」で「すべてのPDFファイルでOCRテキスト付きPDFを作成する」のチェックがオフの場合、スキャンされたPDF以外では「OCR対象外」として無視されます(エラーにはなりません)。

 しかし、デフォルトでは「すべてのPDFファイルでOCRテキスト付きPDFを作成する」のチェックはオンになっています。この設定の場合は入力ファイル全てがOCR処理の対象となります。極端な話をすれば、テキストで構成されたPDFファイルもOCR対象にしてしまいます。

 この場合はどういう処理を行うのかと言えば、PDFを1ページ単位で画像に変換してからOCR処理を実行して再びPDFに変換します。これをすべてのPDFを対象に(上記の「1ページに画像が1枚だけ存在するPDF」も同様に)実行します。見た目には同じPDFですが、中身はまったく違ったPDFになってしまうため、以下のようなお問い合わせが時々寄せられる事があります。

 ・PDFファイルをOCR処理したらファイルサイズが大きくなった
 ・埋め込んであったフォント情報が無くなってしまった

 ファイルサイズが大きくなるのは一度画像にしてしまうからなのですが、例えばテキストだけのPDFだと数キロバイトが百数十キロバイト程度になります。本来対象となる「1ページに画像が1枚だけ存在するPDF」以外のPDFは軒並みファイルサイズはかなり大きくなります。また、フォント情報も一度画像に変換してしまうために全て失われてしまいます。

 「AH PDF Server V3」でPDFファイルを処理する場合、OCR処理に関しては基本的には「すべてのPDFファイルでOCRテキスト付きPDFを作成する」のチェックをオフにしておく事をおすすめします。そうすればテキストがすでに存在してフォント情報なども埋め込まれているPDFに対して不用意にOCR処理を実行してしまう事もありませんから。

 デフォルト状態がオンなのはV2.0の頃からの名残なのですが、設定する時には一度どんなPDFを処理するかを確認した上で設定を行うようにして頂ければ幸いです。

——-

AH PDF Serverについて、詳細情報は製品ページをご確認ください。
また、評価版もWebページからダウンロード可能です。ぜひお試しください!
評価版お申込みページ

製品についてのお問い合わせ:
アンテナハウス株式会社システム営業までどうぞ。
TEL:03-5829-9021 e-mail:sis@antenna.co.jp




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『PDFコンバーター』を上手に使う

 「AH PDF Server V3」の今回の改訂版では、コマンドラインプログラムから「PDFコンバーター」を使って変換する事が出来るように変更しました。今日はこの事に触れたいと思います。

 コマンドラインプログラムを利用しているお客様の多くは「Webアプリケーション」からご利用されているようです。提供する弊社としてもそのように利用される事は想定していますので、テストの段階からサンプル的なWebアプリケーションを作成して動作確認をしています。

 ただ、Webアプリケーションからコマンドラインプログラムを利用してオフィスファイルの変換を行う場合には少し注意が必要になります。

 MS-Office(Word/Excel/PowerPoint)はデスクトップ上で動作させる事を前提にしていますので、基本的にユーザーがログオンしていて「デスクトップ」が存在する事が必要となります(実際には設定次第でログオンしていなくても良いのですが、動作の保証が出来ないために弊社としてはお勧めしていません)。

 そしてコマンドラインプログラムが実行されるアカウント情報も基本的にログオンしているアカウントと同じ必要があります。この「アカウント情報」についてある程度理解していないとWebアプリケーションからコマンドラインプログラムを使ってオフィスファイルの変換を行うと上手く行きません。

 アカウント情報は基本的に起動した側の情報が引き継がれて行きます。例えば、コマンドプロンプトから起動した場合はコマンドプロンプトが持っている情報で実行されます。そのため、オフィスファイルの変換もほぼエラー無く(トラブル無く)実行出来ると思います。これはコマンドプロンプトがデスクトップ上で実行されており、ログオンしているユーザー情報が使われているためです。

 ところが、WindowsサービスやWebアプリケーション(IIS)から普通にコマンドラインプログラムを起動した場合、デフォルト状態ではローカルシステムなど、特殊なアカウント情報で実行する事になります。するとオフィスファイル変換ではエラーになってうまく変換する事が出来ません。コマンドラインプログラムでのお問い合わせはこの時点のものが一番多くなっています。

 WindowsサービスとWebアプリケーションでは同じ現象でも事情は少し異なるのですが、それでも「アカウント情報」や「アクセス権限」に関してはセキュリティの兼ね合いもあり、お客様の事情もスキルも異なる為に解決には時間がかかる場合もあります。

 そのため、今回の改訂版ではコマンドラインプログラムからも「PDFコンバーター」を使用出来るように変更しました。

 「PDFコンバーター」とは常駐アプリケーションプログラムで、フォルダ監視変換時のオフィス/アプリケーション変換を行うためのものです。フォルダ監視変換はWindowsサービスとして動作していますので、その補助的な役割を担っています。

 「PDFコンバーター」を使う利点はとにかくオフィスファイル変換やアプリケーション変換でアカウント情報などの煩わしい事を考えなくても変換が可能な事です。デメリットを挙げるなら必ずログオンしないと(デスクトップが存在する必要があるため)使えない事ぐらいでしょうか。それでもメリットの方が大きいと思います。

 プロフェッショナル版ではデフォルトの状態で「PDFコンバーター」を利用する設定になっています。設定自体はコントロールセンターから「PDF Server 設定(ユーザーズマニュアルでは117ページ以降)」に「Office/アプリケーション変換にPDFコンバータを使用する」という項目で設定出来ます。プロフェッショナル版ではフォルダ監視もあるため、PDFコンバーターを使う事がデフォルトになっています。

 一方、コマンド版ではデフォルトでは「PDFコンバーター」は使用しないようになっています。
そのため、利用するには設定の変更と「PDFコンバーター」の起動が必要になります。設定についてはデスクトップ上に作成される「AH PDF Server V3 コマンド」のショートカットをダブルクリックして「AH PDF Server V3 コマンドGUI」を起動します。左上の設定のカテゴリの中の「Office/アプリケーション変換にPDFコンバータを使用する」にチェックを入れて「登録」ボタンをクリックします。これで設定はOKなので、「閉じる」ボタンをクリックして「AH PDF Server V3 コマンドGUI」を終了します。

 「PDFコンバーター」はスタートメニューから「すべてのプログラム」→「Antenna House PDF Server V3」→「PDFコンバーター」をクリックする事で起動できます。Windowsの起動時に「PDFコンバーター」を起動するならショートカットを作成して「スタートアップ」フォルダにコピーするか、「タスクスケジューラー」に登録するなどします。

 これでコマンド版でも「PDFコンバーター」が利用出来ます。起動された「PDFコンバーター」はタスクトレイにアイコンで表示されています。

アイコン

 「PDFコンバーター」はオフィス/アプリケーション変換以外にもダイアログの自動応答も設定出来ます。目に見えて動作していないのであまり意識はないかも知れませんが、余計な事に労力を取られない分、コマンドラインプログラムでの利用は理にかなっていると思います。

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AH PDF Serverについて、詳細情報は製品ページをご確認ください。
また、評価版もWebページからダウンロード可能です。ぜひお試しください!
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