月別アーカイブ: 2011年8月

PDFにページ番号をつけたり透かしをつける便利な機能

今回は「瞬簡PDF4」で新しく追加された機能のなかで、知っていると「これは使えそう!」な設定をご紹介します。
1.)まずは「透かし」機能
この機能では文字や画像を透かしとしてPDFに埋め込みます。透かしを設定すると「社外秘」とか「サンプル」とか文書の前面などに表示することができ、この文書の扱いについて閲覧者に伝えることができます。
透かしを設定したPDFを表示したところ
[透かしを設定したPDFを表示したところ]
透かしの設定もあらかじめいくつかの初期設定を登録してありますので、選んで実行するだけで透かしをPDFにつけることができます。
ただし、最初に登録してある設定ではちょっと利用用途に合わないといった場合、ご自分で文字を編集したり、画像を作成してオリジナルの透かしを利用することができます。
この時、(秘)のように丸で囲った文字や、スタンプのような四角い枠で囲った文字を入れたい場合、画像透かしを利用する必要がありますが、画像作成ソフトがない場合や、画像の余白部分が透明にならないなど、思ったような透かしが入れられないことがあります。
こんなときは画像の変わりにPDFを透かしとして埋め込むと簡単です。

  1. Wordなどで図を書いて枠線の色を設定して塗りつぶしは「なし」にします。テキストボックスを挿入してテキストボックスの塗りつぶしも「なし」にします。
    Wordで透かしの元データを作成
    [Wordで透かしの元データを作成]
  2. ファイルを一旦保存して、「瞬簡PDF4」の作成機能でPDFを作成します。この時設定は「標準設定:フォント埋め込み」あたりがよいと思います。
  3. 一旦、先程リストに登録したファイルをリストから削除します。
  4. 「瞬簡PDF4」の画面上部の機能切り替えボタンで「透かし」を選択します。
  5. 「編集…」ボタンを押して「透かし設定」画面を表示します。
    この時「設定名」プルダウンで「マル秘」を選択すると設定がしやすいと思います。
  6. 「画像/PDF」項目の「参照…」ボタンで先程作成したPDFを選択します。
    倍率やレイアウト、不透明度など変更したい場合は設定します。
  7. 「OK」ボタンを押して閉じるか、よく使う設定であれば「別名保存…」で設定を保存します。

後は透かしをつけたいPDFをリストに登録して「実行」をクリックするだけで、オリジナルの画像透かしが挿入できます。透かしのPDFを変えればいろいろ応用できそうですね。
PDFのデータを透かしとしてつけたPDF
[PDFのデータを透かしとしてつけたPDF]
2.)印刷時のみ透かしを表示
「透かし」機能でもうひとつ。この透かし機能はちょっと便利なオプションがあって、印刷するときのみ透かしを表示する(印刷する)とか、画面で表示するときのみ透かしを表示する設定ができます。
この設定は「透かし」機能の「編集…」ボタンから表示する「透かし設定」画面のチェックボックス「印刷時に出力」「画面で表示」項目で設定できます。
「透かし設定」画面
[「透かし設定」画面]
これを設定すれば、パソコンの画面で見る分にはよいけど、印刷したらコピーライトが一緒に印刷されるといったようなPDFを作成できるので、ホームページからダウンロードしてもらうPDFを作ったりするのに便利です。
3.)ページ番号をつける
新しい機能で「ヘッダー/フッター」機能があります。この機能はPDFの上端や下端に文字を挿入する機能です。
例えば右上に会社名を入れたり、「社外秘」などの文字列を入れたり、下端にファイル名を入れたりでます。
いろんなファイルをPDFに変換して、ひとつのファイルに結合した場合などに、ページ番号をつけたいことはよくありますが、「瞬簡PDF4」ではこの機能を拡張して、ページ番号をつけることができます。
設定は簡単です。ページ番号をつけたいPDFを一覧に登録して「ヘッダー/フッター」機能画面の「ヘッダー/フッター」設定プルダウンメニューから「フッターにページ番号を追加」を選択して「実行」するだけです。
ページ番号をつけたPDF
[ページ番号をつけたPDF]
ページ番号の位置や文字の色、大きさ、番号の背面の色の塗りつぶしなど変更したい場合は「編集…」からできます。
今回紹介した機能や設定は、「瞬簡PDF4にこの機能をつけるならこういったことができるようにしたい」を意識しながら追加した機能です。簡単な設定でちょっと凝ったPDFを作成できますので、お試しください。




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瞬簡PDF 作成 2024
ドラッグ&ドロップでPDF作成

ちょっとだけ設定を変更して、しおりやリンクをPDFに設定

さて、昨日に引き続き「瞬簡PDF4」について紹介します。リニューアルした「瞬簡PDF4」は設定をプルダウンメニューで選択するだけで、簡単にPDFの作成やいろいろな処理を行うことができることをお話しました。また、その中でPDF作成について、ファイルサイズを小さくする場合や、フォントの埋め込みする場合などの設定について紹介しましたが、そのほかに便利なのでぜひ使っていただきたい機能があります。
それは「連携ソフトウェア」画面で設定できる機能です。
「連携ソフトウェア」画面
[「連携ソフトウェア」画面]
「連携ソフトウェア」画面は「作成/結合」機能の変換設定項目「編集…」ボタンをクリックして表示する「変換設定」画面で「連携ソフトウェア」タブをクリックして表示することができます。
この機能は「瞬簡PDF3」に含まれる「Antenna House PDF Driver」のOfficeアドイン機能としてありましたが、残念ながら、WordなどのOfficeアプリで表示しているファイルからPDF作成するときしか利用できませんでした。
「瞬簡PDF4」ではOfficeアプリからの利用とは別に、ツールアプリ「瞬簡PDF4」のPDF一括作成時にも利用できるようになりました。
ここで設定および利用できる機能は、ご利用になるパソコンにMicrosoft Word/Excel/PowerPoint(2000~2010)がインストールされている必要があります。(※ただし、64ビット版 Office 2010には対応していません。)
本当は「変換設定」プルダウンメニューの項目に入れたかったのですが、上記のとおりMS-Officeがないと利用ができないため、初期の設定として含めませんでした。
この中でいくつか便利な機能を紹介します。
「連携ソフトウェア」画面の便利な機能
[「連携ソフトウェア」画面の便利な機能]
1.)しおりを出力する
PDFには「しおり」を設定できます。この「しおり」はクリックするとそのページに移動する便利な“もくじ”のように使うことができます。
Adobe Readerで「しおり」を表示
[Adobe Readerで「しおり」を表示しているところ]
「しおりを出力する」を設定するとWord、Excel、PowerPointの特定の情報から自動でしおりを作成して、出力するPDFにつけることができます。ページ数の多い文書ではこれがあるとないとでは、目的のページを探すのにかなり時間や手間が違ってきますし、文書の完成度が違ってきます。
【Wordの場合】
WordではWordの文書で「見出し1~9」に指定されているスタイルを自動でしおりに変換します。
※その他のスタイルをしおりに変換したい場合はWordのアドイン機能から指定する必要があります。
Wordの見出しからしおり作成
[Wordの見出しからしおり作成]
【Excelの場合】
Excelのシート名をしおりに変換します。
Excelのシート名からしおり作成
[Excelのシート名からしおり作成]
【PowerPointの場合】
PowerPointのスライドのアウトラインをしおりに変換します。
PowerPointのアウトラインからしおり作成
[PowerPointのアウトラインからしおり作成]
2.)リンクを出力する
文書中に設定したハイパーリンクは、そのままではPDFにリンクがつきません。
この設定を行うことでWordなどの文章中に設定したハイパーリンクが、PDFにも反映され、その箇所をクリックすることでWebブラウザでリンク先のWebページを表示することができます。
3.)ワークブック全体を変換する(Excelファイルのみ)
「瞬簡PDF3」まではExcelをツールアプリ「瞬簡PDF3」の「作成」機能からPDFを作成する場合、アクティブシート(Excelで表示しているときに最後の保存時に表示していたシート)しか出力されませんでした。
「瞬簡PDF4」ではこの設定をすることで、すべてのシートをPDFに変換し、ひとつのPDFとして出力できます。
※しおりの出力やリンクの出力には制限事項がいくつかありますので、詳しくは瞬簡PDF4の制限事項をご確認ください。
https://www.antenna.co.jp/SPD/spec.html#srt02
いかがでしょうか。Word/Excel/PowerPoint(2000~2010)をご利用でしたらぜひお試しください。




瞬簡PDF 書けまっせ 2024
PDFに文字が書ける! 入力欄を自動認識


瞬簡PDF 編集 2024
かんたん操作でPDFを自由自在に編集

設定を選ぶだけで簡単にPDFの作成

アンテナハウスの製品で、WordやExcelなどの文書からPDFを作成するデスクトップ製品といえば「瞬簡PDF」がベーシックな製品になります。この「瞬簡PDF」はPDFの作成と編集を行うソフトとして、「瞬簡/リッチテキストPDF」や「PDFスイート」にも同梱していますので、これらの製品をご購入されても利用する事ができます。
ちょっと前の話になりますが瞬簡PDFは今年の2月末に大幅なリニューアルを行い「瞬簡PDF4」としてリリースをしました。このリニューアルでは新しい機能の追加もしていますが、より簡単に、少ない手順で、わかりやすく利用できることをコンセプトに開発しました。
その一例として、変換設定をはじめ、各処理の設定で利用頻度の高そうな設定をあらかじめ用意しておき、プルダウンメニューで選択するだけで、簡単に処理することができます。
PDF作成では初期状態で次の6つの設定があらかじめ登録されていて、用途に合わせて選択して実行するだけです。
瞬簡PDF4:作成画面 変換設定の選択
[瞬簡PDF4:作成画面 変換設定の選択]
・標準設定
・標準設定:フォント埋め込み
・ファイルサイズ優先
・ファイルサイズ優先:フォント埋め込み
・画質優先
・画質優先:フォント埋め込み
【標準設定】
「標準設定」は比較的いろいろな用途で使いやすいPDFファイルを作成する設定です。「とりあえずPDFにしたい」場合は、まずこの設定か「標準設定:フォント埋め込み」をお試しください。
ただし、変換元の文書によっては大きなファイルサイズのPDFになってしまったり、プリンターで印刷するには画質が不満になることもありますので、このような場合は他の設定をお試しください。
【ファイルサイズ優先】
「ファイルサイズ優先」は「標準設定」と比べて文書に含まれる画像の解像度や画質を落としてPDFに埋め込みます。PDFに埋め込まれている画像の質は低くなりますが、出来上がったPDFのファイルサイズは小さくなります。
【画質優先】
「画質優先」は「標準設定」と比べて文書に含まれる画像の解像度を落とさず、画像の圧縮もあまり行わない設定です。ファイルサイズは大きくなりますが出来上がったPDFの画像はきれいです。
(上記は主に、画像が埋め込まれているファイルからのPDF作成時に有効です。出力結果は変換元の文書によっても異なります。)
各設定には「フォント埋め込み」の設定を用意しています。
お客様のお問い合わせで「作ったPDFを他のパソコンで見たら文字化けする」とか「違う書体で表示された」といった内容を拝見することがあります。これは元の文書で使用したフォント(書体)が、他のパソコンに入っていない場合によく起こります。
これらはPDFにフォントを埋め込むことで解決できますので、このような場合は「標準設定:フォント埋め込み」など設定名に「フォント埋め込み」(*1)がつく設定を選択してPDF作成を行ってください。
フォント埋め込み比較
[左から元文書(Wordファイル)・フォント埋め込みしたPDF・フォントを埋め込まないPDF]
その他、より細かく用途に合った設定をしたい場合は「変換設定」の横にある「編集…」ボタンをクリックして詳細な設定をすることができます。ここで編集した設定は別の設定名で保存することができますので、よく使う設定であれば「変換設定」画面下部にある「別名保存」から設定を保存してください。
そうすることで、メインの画面の「変換設定」プルダウンメニューからすぐにその設定を利用できます。
(*1:設定名に「フォント埋め込み」がつく設定は「変換設定」画面の「フォント」タブをクリックして表示する設定画面で、ラジオボタン「使用されている全てのフォントを埋め込む」が設定されています。)
次回はPDFの作成機能について、もう少し紹介したいと思います。




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DITA導入によるドキュメント制作のパラダイムシフト

先週、『DITA101』が手元に届き、早速一読し、我が意を得たりという思いです。
 
本書には、私が個人的には何年も前から遠からずマニュアル制作にパラダイムシフトが起きるだろうと考えていた、その通りのことが極めて明瞭に書かれています。
 
この本に紹介されているDTPによる制作とDITAによる制作を対比させると次の二つの図のようになります。
1.DTPによる自由な制作
slide2.PNG
 
2.現在導入が進んでいるDITAによる制作
slide3.PNG
 
DTPによる制作とDITAによる制作では組織の管理も個々の担当者の業務もかなり変わり、DITAの普及で新しい職種も必要となります。個々の制作者や制作会社にはなかなかつらい、受け入れにくいことかもしれないですが、これは時代の流れと考えるしかないと思います。
  
本書を読んで、いまさらながら欧米と日本との落差の大きさを感じるとともに、どうしても、ここは日本でも頑張ってDITAの普及を図る必要があること。そのためには新しい仕組みを実現・運用できる人材の育成が急務であることを強く意識しました。




瞬簡PDF 編集 2024
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『DITA101~執筆者と管理者のためのDITAの基礎』目次

『DITA101~執筆者と管理者のためのDITAの基礎』の目次を紹介します。
■序文
■序論
■DITAとは何か
 名前の理解
   アーキテクチャー
   情報の型化(Information Typing)
   Darwin
 トピック―DITAの基本要素
 マップ
 再利用
 コンテンツはフォーマットと分離
 DITAの定義
 DITA Open Toolkit
■コンテンツにおける構造化の価値
 レシピ1
 レシピ2
 レシぴ3
 コンテンツの構造化の重要性
   構造化コンテンツの利点
 構造化オーサリングのガイドライン
■再利用:今日のベストプラクティス
 なぜ、コンテンツを再利用するのか
   開発、レビュー、メンテナンスについての削減
   翻訳
   一貫性の向上
   迅速な再構成
   現実でのコンテンツの再利用の利点の例
      ハイテク
      医療機器
 再利用のプロセス
   随意再利用
   系統的再利用
 再利用のタイプ
   トピックベースの再利用
   フラグメントベースの再利用
   フィルター再利用
   変数再利用
■トピックとマップ―DITAの基本的な構成要素
 汎用トピック
   Title
   要約文/アブストラクト
   Prolog(メタデータ用)
   トピック本体
   関連リンク集
   トピックの例
 Concept
 Task
   Taskの例
 Reference
 マップ
 ブックマップ
■DITA執筆者の1日
 DITAにおけるコンテンツの計画と展開のアプローチ
 アウトライニングツールとしてのマップの使用
 トピックとは何か
 構造化コンテンツのライティング
■DITAの計画
 計画
   コンテンツの分析
   再利用の分析は手作業か、プログラムによるか
   統一コンテンツ戦略の開発
 役割と責任
   コンテンツコーディネーター(新規)
   情報アーキテクト(新規)
   DITAテクノロジスト(新規)
   執筆者(変更された役割)
   コンテンツ所有者(変更された役割)
   編集者(変更された役割)
 コンテンツの変換
 研修とコンサルティング
■DITAプロジェクトのためのROIの計算
 サンプル使用事例
 DITA再利用の評価基準
 翻訳の評価基準
   再利用による翻訳のコスト削減
   デスクトップパブリッシングからの翻訳の削減
 その他の削減
 何がコストか
 ROI計算ツール
■メタデータ
 メタデータとは何で、ねぜ重要なのか
 DITAにおけるプロログメタデータ
   発行メタデータ
   管理メタデータ
   修飾メタデータ
 選択属性
 他の種類のメタデータとの関係(Dublin Core)
 分類学におけるメタデータ
 メタデータとコンテンツ管理システム
■DITAとテクノロジー
 オーサリング
   オーサリングのインターフェイス
   テキストを扱う能力
   DITAサポート
 コンポーネントコンテンツ管理システム(CCMS)
   DITAサポート
   再利用のサポート
   翻訳のサポート
 出版
■「高度な」ことがら
 ドメイン
 Conref
 選択属性(条件付きコンテンツ)
 関連性テーブル
 特殊化
   なぜDITA特殊化をするのか
      実際的な有用性のあるものの選択
      2つの単純な質問
   DITAを特殊化すべきか
■1.2で新しいこと
 一般Task(General Task)
   一般Taskか厳密Taskか
   一般Taskモデルの構造
 ステップセクション(Stepsection)
 ハザード(Hazard)ドメイン
 マップに追加される機能
 学習教材(ラーニングマテリアル)
 拘束(Constraint)のしくみ
 再利用についての改良
   参照切れを低減するキー使用
   変数再利用でのキーとkeydefの使用
   条件付再利用でのキーとconkeyrefの使用
   ブロックのコンテンツ参照
 その他
■付録
 付録A:DITAトピック便覧
   Concept
   Task
   Reference
 付録B:プロログのメタデータ
 付録C:DITAの歴史
   起源
   コンテンツ制作になぜXMLか
      XMLと構造化コンテンツ
   それでもDITAが必要なのかなぜか
      設計目標
   DITAの利点
   DITA以外の選択肢
      DocBook
      S1000D
   XMLとは何か
      いったいXMLとは何なのか
   XMLのタグの役割
   XMLとHTMLの比較
      HTML版の手続き
   XMLの利点
      例.
   DTDとスキーマ
      スキーマのDTDに対する優位性
   コンテンツとフォーマットの分離
   XSL
 付録D:著者(執筆者)
   The Rockley Group
      Ann Rockley
      Charles Cooper
      Steve Manning
   ゲスト寄稿者
      Mark Lewis
■索引
■訳者紹介
■訳者が使用したツール
 




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瞬簡PDF 変換 2024
PDFをOffice文書へ高精度変換

『DITA 101~執筆者と管理者のためのDITAの基礎』発刊

DITAコンソーシアムジャパン(DCJ)訳の『DITA101~執筆者と管理者のためのDITAの基礎』が発刊されました。
これまでの製品マニュアル等は、WordやDTPソフトを使って書かれているものが多いのですが、グローバル化の進展で、製品のメーカは出来上がった製品を様々な国で販売するようになっています。
マニュアルの多言語化は急速に進んでいます。もはや数ヶ国語ではなく数十各国語の制作が必要となっています。
 
さらに、ドキュメンテーションを読む環境のほうも紙からWeb、オンラインヘルプ、など多様化しています。近い将来、閲読環境にタブレット/スマホ上の電子書籍「EPUB」が加わることになるのでしょう。特にマニュアルが電子化されることで、マニュアルの閲読環境が、紙から画面へと変わります。これに伴い「読むマニュアル」から「引くマニュアル」への転換が必須です。引くマニュアルでは、検索性、一読による理解可能性が求められます。
 
こうした環境の変化により、製品マニュアルの制作においては、物語志向からトピック志向へ、執筆者はコンテンツだけを執筆する役割に限定し、そこから多様な出力を自動的に作成する仕組みの構築が急務となっています。
 
WordやDTPによる執筆ではこうした要請に応えることができません。私は、現在の時点では、そのための一番の近道はDITAを取り入れることと考えています。
 
この本ではそのことを様々な角度から説明しています。木曜日に本書が届いたのですが、これを一読しまして、まさに「我が意を得たり」という思いです。従来のDITAの説明は、仕様書より、技術的な説明と、ベンダーのスローガンに近い簡単なメリット訴求になっていましたが、この本は、その隙間を埋めるものと思います。
 
ぜひ、ご一読をお勧めします。
 
発行所:株式会社エスアイビー・アクセス
発売所:株式会社星雲社
ISBN: 978-4-434-15882-7
価格:本体1,800円+税
原書は「DITA 101: Fundamentals of DITA for Authors and Managers Version 2」(The Rockley Group Inc.) 。英文ですが、DCJのDITA普及マーケティング部会の有志が翻訳を担当して日本語の書籍として発刊したものです。仕事外の時間を使って、本書を翻訳していただいた翻訳担当者の皆様に心から敬意を表します。 
 
本文はDITAのトピックとして執筆されており、これをDITAのまま日本語に翻訳し、AH Formatter V5.3で組版してPDF入稿のうえ、印刷製本されたものです。いくつかの画像がぼやけてしまっているのは残念です。
○DITAコンソーシアムジャパン
http://dita-jp.org/
○AH Formatter
https://www.antenna.co.jp/AHF/
○アンテナハウスのDITAサービス
https://www.antenna.co.jp/XML/dita.html#DITA-AH




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これからのPDF Server

 本日はこれからの「PDF Server」についてお話しようと思います。
 次期「PDF Server」はメジャーアップデートを予定しています。機能的には現在の機能を踏襲しつつ、変換速度や一部の機能強化、そして別売オプションによる機能追加を予定しています。現在は2つのエディション(スタンダードとプロフェッショナル)しかありませんが、これも見直して今度は4つのエディションでの展開を予定しています。これはお客様のニーズに合わせた選択をしやすくするためです。
 実装したり強化したりする機能はお客様の要望も参考にしています。
 特にWeb変換機能は大幅な機能アップを予定しています。現在のWeb変換ツールはクライアント側から変換設定を変更する事ができませんが、次期バージョンではある程度ユーザーが任意で好きな設定を選択したり変更したりできます。また、現在のWeb変換ツールよりも導入しやすくする予定ですので、今以上にWeb変換機能を利用出来ると思います。
 オプションに関しては「瞬簡/リッチテキストPDF」で実現しているPDFからOffice変換の機能とCADファイル(AutoCAD/JW-CAD)のPDF変換を予定しています。
 今まで以上に幅広いニーズに対応できるような製品を目指しています。
 ここまでご覧頂き、ありがとうございます。もしこの記事を読んで、少しでも「PDF Server」にご興味を持たれましたら、是非評価版をダウンロードしてみてください。
PDF Server 製品ページ
PDF ServerV2.3 評価版ダウンロードページ
PDF Server スタートアップガイド




アウトライナー
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PDF Server「Web変換ツール」:ブラウザからPDF変換させるメリット

 本日はPDF変換をブラウザから行う事についての話をしたいと思います。
 PDF変換をブラウザから行うには、サーバーに「PDF Server」と「Web変換を行うためのWebアプリケーション」の2つが必要になってきます。それに加えてネットワークやフォルダなどのセキュリティ設定や管理も必要となります。システムやサーバー、ネットワークの管理者は少し大変ですが、その分メリットもあります。
 一番のメリットはクライアントPCにソフトウェアのインストールが一切必要ない点です。プロフェッショナル版に付属しているWeb変換ツールを使えば、利用者登録を行ってそれとURLを通知するだけで利用できるようになります。ブラウザのバージョンには少し気を配る必要はありますが。。
 「PDF Server」に付属するWeb変換ツールは単体ではPDF変換機能を持っていません。持っているのはユーザー管理機能と、監視フォルダにアップロードし、出力フォルダからダウンロードする機能だけで、変換自体は「PDF Server」本体で行う事になります。
 Web変換ツールでは1つのタスクにしか対応していません。そして出力はPDFのみサポートしています。
 時々お客様から「2つ以上のタスクで利用出来ないか?」とお問い合わせを頂きますが、工夫すれば可能となります。Web変換ツールと「PDF Server」は同じサーバーにインストールしなければいけない訳ではありません。Web変換ツールと「PDF Server」を別々のサーバーにインストールし、必要なタスク分だけWeb変換ツールをインストールしたサーバーを用意します。
   PDF Server Web変換画面
PDF Server Web変換画面

 Web変換ツールはWebアプリケーションとして「Apache2」「Tomcat」「MySQL」を利用していますので、「PDF Server」とは異なりWindowsだけではなくLinuxにもインストールして使用できます。上図のようにうまく振り分ければ複数のタスクにも対応できます。
 昨日も少し話をしましたが、「コマンドラインモード」を利用すればユーザー側でも自由にWeb変換サーバーが構成できます。このあたりの自由度が「PDF Server」の売りのひとつでもあります。
 明日はこれからのPDF Serverについてお話しようと思います。




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コマンドラインでサーバーサイドのPDF変換を制御する 「コマンドラインモードの応用例」

 本日は「PDF Server」の応用例として、V2.3から採用された「コマンドラインモード」の利用についてお話したいと思います。
 「コマンドラインモード」と言うのはその名の通り、Windowsの「コマンド プロンプト」から「PDF Server」を動作させる事が出来るようにしたソフトウェアで、プロフェッショナル版のみで動作します。
 コマンド プロンプトから実行できるとは言っても実際問題、本当にコマンド プロンプトを立ち上げてコマンドを入力してPDF変換を出力する・・・事は実運用ではまずないと思いますし、それを意図した訳ではありません。「PDF Server」では設定された間隔で定期的にフォルダを監視して変換を実行します。また、複数のタスクが動作していた場合は基本的に「早いもの勝ち」になるため、監視時間の間隔設定によってはなかなか変換出来ない事もあり得ます。バッチ的なイメージで変換を行うなら問題ないのですが、ある程度「タイミング」が必要な場合にはこの変換方法では使う事は困難となります。そのために任意のタイミングでファイル変換する事を目的としてコマンドラインモードを新たにリリースしました。
 ではどのように使うのでしょうか?
 それは他のアプリケーションから呼び出して利用する事を前提にしています。インストールCD-ROMにもWindowsForm(.NET Framework)アプリケーションから利用するものと、ASP.NETでWebアプリケーションから利用するためのサンプルプロジェクト(VisualStudio2008 SP1)が収められています。特に後者のWebアプリケーションのサンプルはWeb変換ツールよりも一段細かい設定も出来るようになっているので「PDF Server」をWebシステムで利用する場合に参考になると思います。あくまでもサンプルなので「動作する」事ぐらいしか機能はありませんが、もしシステム内に「PDF Server」の機能を組み込みたいと考えているのであれば今まで以上に自由に制御できると思います。
 ちょっと変わった例ですと、バッチファイルやvbsでスクリプトを作成して利用する方法もあります。
 「PDF Server」をリアルタイムで利用されるお客様がほとんどだと思われますが、中には大量のファイルをとにかく変換したいと考えておられる方もいらっしゃいます。これは現在保存しているドキュメントをPDFなどに統一したいからだそうなのですが、この場合、タスク設定方式ですとあらかじめ監視フォルダと出力フォルダの設定が必要になってきます。変換する設定は同じでも、入力フォルダと出力フォルダをドキュメントの分類によって変えたい場合はその都度タスク設定を修正するか分類分だけタスク設定をあらかじめ行う必要があるのですが、スクリプトならそのあたりを自由に設定出来ます(パラメタとして入力も可能です)。
 また「PDF Server」では通常、出力先は1つなのですが、コマンドラインモードを使えば複数のフォルダに出力する事も出来ます。1回づつで良ければスクリプトで容易に出来ますし、VB.NETなどでタイマーを使えば簡単なプログラムでオリジナル「PDF Server」を構成する事も可能となっています。
 「開発不要」が売り文句のためではないのですが、「PDF Server」は機能的に「最大公約数」的なところがある事は否めませんし、それを良しとしている訳でもないので日々改善に取り組んではいますが、やはりかゆいところに手が届かない時にはコマンドラインモードを使って機能拡張が工夫次第で可能です。
 なお、コマンドラインモードはファイル監視変換と同時に実行出来ませんので注意が必要です。
 明日はWeb変換についての話をしたいと思います。




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サーバーサイドによるPDF変換のメリット

 本日はPDF変換をサーバーサイドで行える事のメリットについてお話します。
 いろいろなドキュメントをPDFに変換するデスクトップ製品は有償/無償問わずいろいろな会社から発売されています。また、最近の製品ではPDFで保存する機能があるソフトウェアもめずらしい事ではなくなっています。それだけPDFと言うものが一般化している証拠でしょう。
 ですが、個人で使う場合はデスクトップ製品で問題ないのですが、企業で利用する場合は一概にそうとも言えない事情があります。
 ■ デスクトップ製品はライセンス管理が大変
 まずはライセンスの問題があります。通常は1台のマシンに対して1ライセンス必要になります。つまり、10台あれば10ライセンス、100台あれば100ライセンス必要になります。購入金額もさることながら、それ以上に台数が増えるほど「ライセンス管理」が大変になってきます。
 ■ デスクトップ製品のセキュリティ管理が大変
 また、セキュリティの観点からクライアントPCにインストールするソフトウェアを制限したい(なるべく最小限にしたい)との考えからサーバーサイドで変換出来るシステムを導入したいと考えるお客様もいらっしゃいます。
 ただし、単純にデスクトップ製品を「PDF Server」に置き換える事ができるかと言えば多少注意が必要です。それはどの程度「利用頻度」があるかによります。デスクトップ製品は使っている人が占有出来るため、いつでも最優先で変換が出来ます(当たり前ですが)。ところが「PDF Server」を使った場合、例えるなら1台のPCを複数人で利用する形になるため、仮に同時に100人が変換を行なった場合、最悪100番目になる事もあり得ます。もし、1ファイル平均30秒としても(変換するファイルサイズやページ数、変換設定により時間は異なります)自分のファイルの変換が完了するのは50分後、という事になります。これは極端な例ですが、たくさんの人が頻繁にPDFに変換するのなら結果的にデスクトップ製品の方が効率的になります。逆に同時に利用するのは数人でも、全体では何十人、何百人であるなら「PDF Server」の方が格段に効率が良くなります。
 お客様の中にはドキュメント管理などに専用のソフトウェアやグループウェアを利用しているところもあるのですが、「PDF Server」は基本的に入力と出力のフォルダと変換方法を設定するだけなので、バックエンドとして他システムとの連携が取りやすくなっています。こちらは先ほどのような「PDF Server」を個人で分け合う形ではなく、ある程度管理された形で利用されるため、いろいろ応用が可能となっています。
 次回は「PDF Server」の応用例を少しお話します。




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