カテゴリー別アーカイブ: デスクトップ製品

『HTML on Word』は聖杯か?

本日(9月9日)『HTML on Word』のWebページに次のようなお客様の声が掲載されました。

海外のお客様なので、原文は英語です。

日本語にしてしまうとあまり面白くありませんが、英語はロマンテックな文章です。原文は次のとおりです。

“I have been chasing the holy grail of word to html for many years now and I must say your software is the most proficient. “

最初に読んだ時、『HTML on Word』が聖杯レベル! と読んで舞い上がってしまったのですが、よく読むとそうじゃないようです。

つまり、長い間WordをHTMLに変換する聖杯を探していたけど、いままで見た中で『HTML on Word』が一番良いという意味なのでした。賛辞には間違いないのですが、聖杯レベルではありませんね。

それにしても、WordからHTMLへの変換ソフトウェアを聖杯に擬えるのって、ずいぶん素敵な表現をするものですね。

WordからHTMLへの完全な変換ソフトを作るのは超難しい。もしそれがあるとすると、それは、聖杯に匹敵するほど伝説的な存在になる(なので、完全な製品は存在しないのだ)と言ってしまうと言いすぎになるのでしょうか。




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Wordでマニュアルを執筆してWebマニュアルを作る

お知らせ
2024年1月30日 事例紹介ウェビナーを開催いたします。
どうぞ、ご参加ください。
お申し込みは次からどうぞ。
ワードからすばやくウェブ オンワード

Microsoft Wordを製品やサービスのマニュアルを執筆するのに使用している人はかなり多いと思われます。

そうして作成した原稿はPDFとして配布されることが多いでしょう。なぜならば、Wordはもともとプリンタで紙に印刷して配布するための文書を執筆するツールだからです。

ところが、現在は、あらゆる情報をWebで閲覧・聴取する時代です。PDFは紙のページをそのまま電子化したもので、ディスプレイで閲覧するにはあまり便利ではありません。これは現実に多くの方が実感されていることでしょう。

そうすると、マニュアルをWordで制作した場合、どのようにしてWebページにするか、ということが大きな課題になるはずです。

この解決策はいろいろあります。一番、革命的解決策は、Wordでマニュアルの原稿を執筆するのをやめる、というものです。具体的には、マニュアルの内容をXMLとして用意するといったものです。

その対極としては、Wordで書いたマニュアルの原稿をWebページに変換する、という方法もあります。

ここにご紹介する『HTML on Word』は、後者の方法を実現するものです。今回、1年ぶりにV2にバージョンアップしました。今回のバージョンアップは、Wordで執筆してマニュアルからより実用的なWebページが作成できる様になりました。

主な機能強化点
1.HTMLを分割出力
Word文書の章や節など、指定したアウトラインレベル単位で分割してHTMLを出力できるようになりました。

2.ページ移動リンクの出力
HTMLを分割して出力する場合は、オプションの指定で「前へ/次へ」といった、ページを順に移動するリンクを出力することができるようになりました。

3.目次の変換を強化
Wordの目次機能で作成した目次箇所を、HTMLの<nav>タグで出力するようにしました。また、目次箇所のタグやclassなどの要素を追加しました。

4.目次を別ファイルで出力
HTMLの分割時は目次箇所を別のファイル(html)として出力することができるようになりました。

30日間試用できるV2.0の評価版も提供しておりますので、上記新機能を実際にお試しいただけます。下記よりお申し込みの上、是非おご利用ください。

製品ページ
https://www.antenna.co.jp/xhw/

製品ページ・機能詳細
https://www.antenna.co.jp/xhw/function.html

評価版ダウンロード申込
https://www.antenna.co.jp/xhw/trial.html

英語版も
『HTML on Word』は英語版も用意しております。
英語版についての情報は次からご覧ください。

https://www.antennahouse.com/html-on-word-2.0




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「瞬簡PDF 書けまっせ 8」コマンドライン活用法

『瞬簡PDF 書けまっせ 8』はPDFに文字や図形、画像、印影などを自由自在に書き込みするためのソフトウェア『瞬簡PDF 書けまっせ』の最新バージョンです。

今回はコマンドライン機能を活用する方法を解説していきます。
コマンドラインを活用すれば、ファイルをダブルクリックするだけでPDF出力や印刷ができるようになります。差し込むデータを指定できるため、毎月データをPDF帳票として出力するような場合にとても便利です。
Youtube動画として公開されておりますのでそちらもご覧下さい。
3分で分かる!「瞬簡PDF 書けまっせ 8」コマンドライン活用法

当記事で使用したファイルはここからダウンロードできます。

コマンドラインを実行してみる

まずコマンドを入力するコマンドプロンプトを起動します。Windows10の検索ボックスに“cmd”と入力してEnterしてください。

コマンドプロンプトが表示されたら“cd [製品のインストール先]”と入力してカレントディレクトリを移動します。

PDFWriteCmd.exe”が「瞬簡PDF 書けまっせ 8」のコマンドラインアプリです。PDFWriteCmdと入力してEnterしてみましょう。(大文字小文字はどちらでも大丈夫です。また拡張子の.exeは省略できます)

このようにコマンドラインの使い方が表示されます。

コマンドラインでPDFを出力してみよう

ファイルを読ませてPDF出力してみましょう。ここではA4の白紙PDFに図形を並べたものを作り、「sample.wppx」という名前で保存します。ここでは「c:\work」に保存しました。

コマンドプロンプトに次のように入力します。

> PDFWriteCmd /D "c:\work\sample.wppx" /O "c:\work\sample.pdf"

/D”が読み込むファイル、“/O”が出力先ファイルの指定です。
実行すると「c:\work」に「sample.pdf」というファイルができるはずです。PDFリーダーで開いて確認しましょう。

印刷したい場合は「/O "c:\work\sample.pdf"」の部分を「/P @STDPRN」に変更します。“/P”が印刷の指定、“@STDPRN”が通常使うプリンターの指定です。

差込機能と組み合わせて使う

次にコマンドラインと差込機能を組み合わせて使ってみましょう。差込フィールドを設定したsample2.wppxを用意しました。


これに「data.xlsx」というExcelファイルのデータを差し込んでコマンドラインでPDF出力します。

コマンドプロンプトに次のように入力します。

> PDFWriteCmd /D "c:\work\sample2.wppx" /O "c:\work\sample2.pdf" /F "c:\work\data.xlsx"

/F”が差込データファイルの指定です。
実行してPDFを開くと次のようにデータが差し込まれたPDFファイルが作成されます。

バッチファイルを利用する

最後にバッチファイルを作ってみましょう。バッチファイルを作ると次回からコマンドを書かなくても、そのファイルをダブルクリックするだけで実行できるようになります。

Windows10の検索ボックスに“memo”と入力してEnterしてください。メモ帳アプリを起動します。
先ほど書いたコマンドラインの内容をメモ帳にコピーして「sample.bat」という名前で保存します。

ここで先に作った「sample2.pdf」はいったん削除しておきましょう。
「sample.bat」をダブルクリックして実行します。

ふたたび「sample2.pdf」ができました。PDFをを開いて先と同じようにデータが正しく差し込まれていることを確認してください。

このようにバッチファイルを用意しておけばアプリを起動したりコマンドを書かなくても定型処理であれば簡単に行うことができるようになります。

「瞬簡PDF 書けまっせ 8」のコマンドライン機能を活用して、ぜひ日常業務の効率化にチャレンジしてみてください!




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『瞬簡PDF 書けまっせ 8』文書自動認識の使い方

『瞬簡PDF 書けまっせ 8』はPDFに文字や図形、画像、印影などを自由自在に書き込みするためのソフトウェア『瞬簡PDF 書けまっせ』の最新バージョンです。

今回はとても簡単に申請書などの文書を作ることができる「文書自動認識」機能の使い方を解説します。
Youtube動画として公開されておりますのでそちらもご覧下さい。
3分で分かる!「瞬簡PDF 書けまっせ 8」文書自動認識の使い方

それではこちらのPDFを使って説明していきます。

文書自動認識の設定

まず「文書自動認識」ボタンを押してダイアログを表示し、「次へ」を押して「値のセット」画面を出します。

初期の状態では挿入テキストがサンプルのままになっていますのでご自分用のものに変更します。
変更したい項目をダブルクリックしてテキストを変更しましょう。

すべて終わったら「完了」を押します。

自動認識後の編集

次のように各入力欄にあわせてテキストボックスが作成され、氏名や住所などはさきほど設定したテキストがセットされます。

「氏名」や「住所」の項目名にできている不要なテキストボックスは削除します。
表示を拡大して、自動セットされなかった入力欄を埋めていきましょう。

テキストボックスを少し狭めて生年月日を入力します。
図形ギャラリーから楕円を選択し、年号を囲みます。

同じくギャラリーからチェックマークを選択、性別にチェックをつけます。
写真欄のテキストボックスは削除して、画像を開き大きさと位置を合わせます。
位置の微調整はカーソルキーでおこなうとやりやすいです。


データトレー登録

よく使う画像は選択して右クリックメニューから「データトレー登録」しておきましょう。


次回からはドラッグ&ドロップで取り出せます。


PDF出力

あとは必要なところをすべて入力して終わったらPDFを出力します。
申込書のPDFができあがりました。

このように「文書自動認識」を使うと簡単にPDF文書を作ることができます。





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『瞬簡PDF 書けまっせ 8』対話フォームの作り方

 

『瞬簡PDF 書けまっせ 8』はPDFに文字や図形、画像、印影などを自由自在に書き込みするためのソフトウェア『瞬簡PDF 書けまっせ』の最新バージョンです。

 

 

今回は「対話フォーム」という、PDFに他人が入力できる入力欄を用意するやり方を解説します。
Youtube動画として公開されておりますのでそちらもご覧下さい。
3分で分かる!「瞬簡PDF 書けまっせ 8」対話フォームの作り方

それではPDFに「対話フォーム」を設置していきます。

テキストフィールドの作成

まずテキストフィールドを配置していきます。
[Ctrl]キーを押しながら「テキストフィールド」を押すと連続作成が可能です。

 

ドラッグ&ドロップしてこのように必要な場所にテキストフィールドを設置しました。

終わったら[Esc]キーを押して連続作成モードを終了します。
項目によって「必須」や「複数行」にチェックを入れます。最大文字数やフォントなども設定可能です。

 

 

ラジオボタンの作成

法人と個人の区分はどちらかを選んでもらう必要があるのでラジオボタンを配置します。
[Ctrl]キーを押しながら「ラジオボタン」を選び、クリックで配置していきます。

高さやテキストとの距離が同じになるように位置を調節します。
リボン[書式]-[整列]の各ボタンは位置の調整に便利ですので積極的に使いましょう。
この2つのラジオボタンは互い違いである(常にどちらか一方のみがチェックされる)必要がありますのでフォールド名を同じに設定(デフォルトで同じになります)して同グループとしてください。
もし他の入力欄でラジオボタンを使う場合は上記と異なるグループ名をつける必要があるので注意してください。
またどちらかに「デフォルトでチェック」を設定しておくと良いでしょう。
 

ドロップダウンの作成

製品名は決まった中から選んでもらうためドロップダウンにします。

選択項目は「項目リスト」に;(セミコロン)区切りで指定します。
ここでは弊社のデスクトップ製品4種類(以下の文字列)を指定しました。
「瞬簡PDF 書けまっせ 8;瞬簡PDF 作成 9;瞬簡PDF 変換 8;瞬簡PDF 編集 9」
 

チェックボックスの作成

最後に理由欄にチェックボックスを配置します。
[Ctrl]キーを押しながら「チェックボックス」を選び、クリックで配置していきます。

 

 

 

 

 

 

作ったらそれらを全部選択してリボン[書式]-[整列]の[左揃え]、そして[上下均等配置]しましょう。
 

完成

すべて終わったらPDFを出力します。
書けまっせ上で設置したとおりに対話フォームができていることが分かります。

 

 

 

 
「瞬簡PDF 書けまっせ 8」ではこのように簡単に対話フォームを作ることができます。
今回作成した内容をwppxとして保存したものがこちらからダウンロードできます。

 




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瞬簡PDF 編集 2024
かんたん操作でPDFを自由自在に編集

【終了しました】弊社オンラインショップにて歳末大感謝セール開催中!

12月も半ばとなりました。
通販サイトの年末商戦に宅配業者が悲鳴を上げているというニュースはここ数年毎年見ている気もします。今年は直接会わない方へ向けてのお歳暮などでさらに大変かもしれません。

アンテナハウスのソフトウェアの場合、インターネットから注文をするのであれば、アンテナハウスオンラインショップからダウンロード版をご購入いただくことも可能です。在庫切れを気にしなくてよいというのもダウンロード版の利点です。

アンテナハウスオンラインショップ 歳末大感謝セール

このブログのバナーでも表示されているかもしれませんが、現在「歳末大感謝セール」と題して瞬簡PDFファミリーのダウンロード版が特価となっています。12月25日14時までのセールです。終了しました。

それぞれのソフトがセール価格となっていますが、たとえば『瞬簡PDF 変換』と『瞬簡PDF 編集』を組み合わせることで、OCRで透明テキストを一括で付加し、その訂正まで行えます。

https://www.antenna.co.jp/pdftooffice/function03.html#srt02

次のURLから、申請書類PDFなどへの書き込みに活躍する『瞬簡PDF 書けまっせ』の機能を一覧できます。

https://www.antenna.co.jp/kpd/funclist.html

次のURLから、瞬簡PDFファミリー製品の、機能ごとの比較表もご覧いただけます。

https://www.antenna.co.jp/product/pdf_comparison.html




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Google Chrome開発者版(86)でタグ付きPDFを出力[8/4修正]

[8/4追記]社内で「Chrome出力ではなくAcrobat Readerの対応外のタグ使用によって表示が壊れている可能性がある」と指摘を受けました。記事内での表現を修正します。

当初の記事タイトルは「タグ付きPDFがGoogle Chromeのデフォルトに?」だったのですが、現状としては「今後Google Chromeでタグ付きPDF出力が可能になるかもしれない」あたりのようです。

今回使用した環境は次になります。

  • Windows 10 Home 1909
  • Google Chrome バージョン: 86.0.4221.0(Official Build)canary (64 ビット)
  • Acrobat Reader DC – Japansese (20.009.20074)
  • 検証に使用したページ*https://www.w3.org/TR/xsl11/

2020年8月リリースのGoogle Chrome 85から、タグ付きPDFの出力がサポートされます[1]。関連する情報発信自体は以前からあったようですが、実際にリリースされるこのタイミングで俄かに活気づいているようです。活気づいてますよね?

早速Google Chromeをサイトからダウンロードしてみましたが、バージョンを確認すると2020年8月3日時点では84のようです。Google ChromeにはCanaryバージョンがあるのでこちらをダウンロード。試験運用版ですので、同様に検証される方はくれぐれも自己責任でお願いします。(84でもExperimentalの設定として「Export Tagged PDF」を有効化できます。)

バージョンを確認。86……86ですね。85ではありませんが、検証には問題ないでしょう

この後Chrome 84でのtagged PDF出力も確認しましたが、同様の結果になりました。

タグ付きPDFとは

ざっくりとまとめると「タグ付きPDFは、内部に文書構造を指定するタグを付与したPDFのこと」になります。
通常PDFは印刷物のデジタル表現、つまり視覚的な表現として文書構造が見られればよいわけですが、
PDF内部のデータを別の目的で使うときにこの情報だけでは不足することがあります。
別の目的としては、データの読み上げ、PDFから他形式への再変換などがあります。

また、PDFをHTMLのようにリフローで表示したいときにも、タグを用いることで文書の表示順序などを壊さないようにできます。
「HTMLのように」と書きましたが、このタグ付きPDFで設定できるタグの多くはHTMLでのタグと類似したものになります。

概要は[2][3]、詳細は[4][5]をご覧ください。

新ビューアは今のところリフロー表示に対応していないらしい

Canaryだと、PDF出力オプションの他に「PDF Viewer Update」オプションがあるんですね。

chrome://flags/#pdf-viewer-update

これを有効化すると、84ではExperimentalのオプションである「PDF Two-up View」もついでに使えるようになります。

ウインドウ画面と表示をフィットさせる場合に上下と左右どちらを優先するか、回転表示、PDF注釈の表示のオンオフ、アウトライン表示など、色々改善がされていることがわかります。とはいえ、全体的なPDFの表示機能についてはまだまだ頑張ってほしいところです。

さて、タグ付きPDF対応と聞いて真っ先に期待してしまうであろうリフロー表示ですが、とりあえず86の新ビューアではできないようです。
「タグ付きPDFの出力」と「PDFのリフロー表示」は重なる部分もあるものの別の話なので、そういうこともありますね。
今回の新バージョンについて、ChromiumのブログにChrome Accessibilityのリーダーからコメントがあります。improving Chrome’s built-in PDF reader to better consume tagged PDFsとあるので、それなりに可能性はあるのではないでしょうか。
> While this is an important milestone, we’re not done. Future work includes both improving the quality of generated tagged PDFs, and also improving Chrome’s built-in PDF reader to better consume tagged PDFs.

タグ付きPDFをChromeで出力する

本題のタグ付きPDF出力です。Experimentalな設定で次を指定するとタグ付きPDFが出力できるようになるとあります。

chrome://flags/#export-tagged-pdf

では、PDFを出力してみます。*のページを「PDFで保存」します。さて、本来はこれをAcrobat Readerで開いてみて「おおー」となる予定だったのですが、「表示」「折り返し」を有効にしたAcrobat Readerでのリフロー表示がうまくいってないようです。

W3Cのページはあまり変なマークアップのHTMLはないはずです。タグ付きPDFは検証した日時でのGoogle ChromeとしてはExperimentalな機能なので、こちらが原因でしょうか。タグ付きPDFとリフロー表示についてはAcrobat Readerの対応状況も関連するので、Chromeの出力が原因ではないかもしれないとの指摘をいただきました。Google Chromeには自分の出力の正しさを証明するためにもPDFリフロー表示に対応してほしいですね。
PDFの内部を確認したい方は、アンテナハウスのデスクトップ製品『
瞬簡PDF 編集 9
』[6]付属の『タグ編集ツール PDFタグエディターVer.2』を使うとよいかもしれません。

他に数件確認してみましたが、ページが上のように壊れることはないものの、「いきなり何もかも上手く出力できる」とはいかないようです。Experimentalな機能なので詳細な検証をすることを避けました。

ちなみに、Chromeでのタグ付きでないPDF出力をAcrobat Readerの折り返し表示したときは、とりあえずは表示されています。

ちなみに、同じWebサイトをAntenna House Formatter V7.0 MR3でタグ付きPDFを出力した場合、折り返し表示でも問題はないようです(フォントサイズや余白、分割アルゴリズムの違いなどがあるので同じ条件にはなっていません。)。

ChromeでのHTMLとタグ付きPDFの補足資料

Chromiumのタグ付きPDF機能開発におけるデザイン資料[7]によればこれはマークアップを元にタグを付与するものなので(AIが何もかもやってくれるような話ではない)、求められるタグを出力できるかはページ製作者次第です。Chromeの開発過程で実際にはどうなったかは確認していませんが(資料中のメーリスやバグトラッカーを確認していけばよさそうです)、DOMツリーと描画用ツリー、そしてARIA属性などを基にした「Accessibility tree」を利用するデザインのようです。


The accessibility tree computed in Blink is another good possibility. The accessibility tree is derived from the DOM and the Layout Tree and also takes accessibility attributes such as ARIA attributes into account.
Chromium Tagged PDF Export Design Doc

We think the accessibility tree is the best fit and that’s the design proposed here.
Chromium Tagged PDF Export Design Doc

つまり出力が完璧だったとして、現在のところ多くのWebページについて実用的かと言われれば疑問の残るところ。残念ながら、ページによってはむしろ不要なノイズだらけになってしまうでしょう。[7]に次のようにありますが、こういった機能を機にアクセシブルなWebページを作ろうという気運が再燃したりすれば幸いです。

正常に出力されるページもあるかもしれませんが、現在Experimentalとある機能ですので、今回はここまでとします。

タグ付きPDFにご興味を持たれた方は、アンテナハウスのPDF製品を是非チェックしてみてください。


if you visit a web page that’s compliant with WCAG accessibility guidelines, then export it as PDF, then open that PDF in Chrome, the PDF in Chrome should have the same level of accessibility, modulo the limitations of a PDF file.Chromium Tagged PDF Export Design Doc

  1. [1] Using Chrome to generate more accessible PDFs – Chromium Blog
  2. [2] タグ付きPDFとはどんなもの
  3. [3] PDFのリフロー表示。タグ付きPDFとタグの付いていないPDFの比較。
  4. [4] 『タグ付きPDF 仕組と制作方法解説』
  5. [5] 『PDFインフラストラクチャ解説』
  6. [6] かんたん操作でPDFを自由自在に編集 瞬簡PDF 編集 9
  7. [7] Chrome Tagged PDF Export – Authors: dmazzoni[at]chromium.org
    November 2019





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先月(2020年6月)より、アンテナハウスのオンラインショップで、商品のご購入前にお見積書(PDF)を発行できるようになりました。

オンラインショップにログインしていれば、商品を「カゴ」に入れて、「お見積」→「見積書をダウンロード」をクリックするだけで、その場でPDFのお見積書を自動で作成してダウンロードできます。

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『アウトライナー3』コマンドライン(その2)

『アウトライナー3』が、5月15日にリリースされました。最新バージョンは、製品の64bit化、リンク注釈の編集機能追加、などが行われています。旧バージョンからある、しおりの編集機能、しおり外部ファイルの書き出し、読み込み機能と同じように、リンク注釈も、リンク注釈外部ファイルの書き出し、読み込み機能があります。

アウトライナーはコマンドラインからも実行できます。 製品のインストールフォルダに OutlinerCmd.exe が存在します。これがコマンドライン版の実行ファイルになります。前回はコマンドラインでの[リンク注釈外部ファイルの書き出し]について説明しました。今回は[リンク注釈外部ファイルの読み込み]について説明してみたいと思います。

[リンク注釈外部ファイルの読み込み]

この機能は、入力PDFに、リンク注釈外部ファイルのリンク注釈を設定した後、保存PDFとして出力します。リンク注釈外部ファイルの読み込みで使用する引数は次の通りです。

  • /D
    入力PDFファイルのパスを指定します。
  • /K
    入力PDFにパスワードが設定されている場合、この引数で指定します。
  • /N
    読み込む、リンク注釈外部ファイルのパスを指定します。
    形式には XML, CSV, JSON があり、拡張子で判定します。

    • XML形式の拡張子 “.xml”
    • CSV形式の拡張子 “.csv”
    • JSON形式の拡張子 “.json”
  • /O
    保存PDFファイルのパスを指定します。
    入力PDFに、リンク注釈を設定した状態で、別のPDFファイルとして保存します。
    入力PDFに、既存のリンク注釈があれば、削除した後、リンク注釈を設定します。

呼び出し例は次の通りです。

  • OutlinerCmd.exe /D input.pdf /O output.pdf /N input.xml
    • /D input.pdf : input.pdf を読み込みます。
    • /O output.pdf : リンク注釈を設定した output.pdf を書き出します。
    • /N input.xml : リンク注釈外部ファイルのパスはinput.xmlで、形式は XML です。
  • OutlinerCmd.exe /D input.pdf /K password /O output.pdf /N input.xml
    • /D input.pdf : input.pdf を読み込みます。
    • /K password : input.pdf のパスワードを指定します。
    • /O output.pdf : リンク注釈を設定した output.pdf を書き出します。
    • /N input.xml : リンク注釈外部ファイルのパスはinput.xmlで、形式は XML です。

複数のPDFへ同じリンク注釈を設定することが可能です。

製品に関するご質問は
outliner@antenna.co.jp(アウトライナーサポート) まで、お気軽にお問い合わせください。

評価版のお申込 評価版のお申し込み

Webページ http://www.antenna.co.jp/mpd/

関連記事

『アウトライナー3』コマンドライン(その1)





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『アウトライナー3』コマンドライン(その1)

『アウトライナー3』が、5月15日にリリースされました。最新バージョンは、製品の64bit化、リンク注釈の編集機能追加、などが行われています。旧バージョンからある、しおりの編集機能、しおり外部ファイルの書き出し、読み込み機能と同じように、リンク注釈も、リンク注釈外部ファイルの書き出し、読み込み機能があります。

アウトライナーはコマンドラインからも実行できます。 製品のインストールフォルダに OutlinerCmd.exe が存在します。これがコマンドライン版の実行ファイルになります。今回は[リンク注釈外部ファイルの書き出し]について説明してみたいと思います。

[リンク注釈外部ファイルの書き出し]

リンク注釈外部ファイルの書き出しで使用する引数は次の通りです。

  • /D
    入力PDFファイルのパスを指定します。
  • /K
    入力PDFにパスワードが設定されている場合、この引数で指定します。
  • /L
    保存するリンク注釈外部ファイルの形式を指定します。
    形式には3種類あります。

    • @XML 結果をXML形式で出力します。
    • @CSV 結果をCSV形式で出力します。
    • @JSON 結果をJSON形式で出力します。
  • /O
    保存するリンク注釈外部ファイルのパスを指定します。

呼び出し例は次の通りです。

  • OutlinerCmd.exe /D input.pdf /O output.xml /L @XML
    • /D input.pdf : input.pdf を解析します。
    • /O output.xml : 解析結果を output.xml へ書き出します。
    • /L @XML : 解析結果の保存形式は XML です。
  • OutlinerCmd.exe /D input.pdf /K password /O output.csv /L @CSV
    • /D input.pdf : input.pdf を解析します。
    • /K password : input.pdf のパスワードを指定します。
    • /O output.csv : 解析結果を output.csv へ書き出します。
    • /A @CSV : 解析結果の保存形式は CSV です。

次回は書き出した、リンク注釈外部ファイルを使って、PDFにリンク注釈を設定する方法について説明してみたいと思います。

製品に関するご質問は
outliner@antenna.co.jp(アウトライナーサポート) まで、お気軽にお問い合わせください。

評価版のお申込 評価版のお申し込み

Webページ http://www.antenna.co.jp/mpd/

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『アウトライナー3』コマンドライン(その2)





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