本日より、次の2製品の改訂版をリリースしました。
■「PDF Tool API V3.1 MR4」
改訂内容
・PDFファイルを透かしにした場合の挿入位置問題を修正しました。
・電子署名付きPDFファイルを結合した場合、結合結果のPDFの構文エラーを修正しました。
・画像の透かし処理を行うとメモリ消費量が増大する問題を修正しました。 (.NET)
・文書情報の「作成日」「更新日」設定と、セキュリティ設定を同時に行った場合に、文書情報が正しく設定されない問題を修正しました。
・MR2からMR3へのアップデートにより、文書情報設定が正しく行われない問題を修正しました。
・C++、.NET(C#)、Javaのサンプルコードを見直しました。
■「PDF Driver API V3.1 MR6」および「PDF Driver V4.1 MR5 」
改訂内容
・[Driver API]
ページごと(Excelは1シートごと)にひとつのPDFを出力する処理において、印刷設定ファイルをフルパスで指定している場合に、2ページ目(2シート目)以降、指定の設定が反映されない問題を修正しました。この修正のため、CBH.dllが追加されました。
・[Driver API]
埋め込みフォントの追加処理(PtlParamFontSettings::addEmbedFontName)によりスタックが破壊される場合がある問題を修正しました。
addEmbedFontNameを行う場合には、新たに追加された「PtlParamFontSettings2」クラスをお使いください。
・[Driver API]
.NETインターフェイスにおいて、コンストラクタの問題を修正しました。
・[Driver]
Excelから連続して印刷を行ったとき、直前に出力されたファイルが削除されてしまう場合がある問題を修正しました。
・[Driver]
罫線の多いWordファイルをダウンサンプリングがある設定で出力した場合に、出力ファイルサイズが大きくなる問題を修正しました。
・[Driver]
印刷設定において、PDFバージョンが1.6あるいは1.7、Web表示用に最適化をオフ、閲覧用パスワードの設定がある状態で出力を行った場合、PDFを開くときに設定したパスワードを入力してもエラーとなる問題を修正しました。
・C++、.NET(C#)、Javaのサンプルコードを見直しました。C++、C#は、Visual Studio 2008用プロジェクトです。
○詳細情報
https://www.antenna.co.jp/ptl/
カテゴリー別アーカイブ: コラム
6月23日(水)「XMLドキュメント制作システム事例紹介セミナー」開催
アンテナハウスは、6月23日(水)開催の「XMLドキュメント制作システム事例紹介セミナー」(株式会社エクスイズム主催)を協賛しています。皆様のご参加をお待ちします。
○詳細情報はこちらをご覧ください。
https://www.antenna.co.jp/XML/seminar/Exism-20100623.txt
日本語の縦書きへの要求事項と、CSS3仕様策定論議に関連して
CSSで縦書きレイアウトをどのように追加するかについての論議がW3Cのワーキング・グループで活発になっています。これに関してTwitterでも盛り上がっています。
・css3- text-layout(W3C)におけるウェブ縦書き議論の現場報告
そこで、日本語文書の縦書きレイアウトに関連してどのような要求があるのかを大雑把に整理してみました。
・CSS Text Layout Module Level 3(W3C)におけるウェブ縦書き議論
縦書きは文字を上から下への方向に書き進めるのですが、それに関連して、本の綴じ方から始まって、リーダの見開き表示、ヘッダ・フッタ・脚注のレイアウト、など多様なページレイアウトが絡みます。これを整合性を保って処理できるように仕様を決める必要があります。
レイアウト指定の国際化は、XSL-FOでは一足先にほぼ解決済みの課題なのですが、CSSの国際化は著しく遅れています。できるだけ早期の仕様確定が望まれます。
XML Editor: AH Formatter
7月8日(木)~10日デジタルパブリッシングフェアに出展します。
アンテナハウス株式会社は、(株)エクスイズム社、(株)デジタルコミュニケーションズ社と共同で7月8日(木)から7月10日(土)まで開催される「第14回デジタルパブリッシングフェア」に出展いたします。
今回の「デジタルパブリッシングフェア」は電子書籍に関するソリューションが集結します。
アンテナハウスは、これまで好評いただいているPDF生成や編集するツールなど弊社製品の他、電子書籍に対応したソリューションもご紹介いたします。
新製品のデビューもひとつ予定しています。
ご来場の際は、下記お問い合せ先へご連絡いただければ無償の招待券をお送りいたします。
○開催概要
1.開催日時
* 2010年7月8日(木)~2010年7月10日 10:00~18:00
2.開催場所
* 東京ビッグサイト 西ホール
3.「デジタルパブリッシングフェア」詳細
* http://www.digi-fair.jp/
4.お問い合わせ先
アンテナハウス株式会社 東京本社 システム営業グループ
電話:03-5829-9021
mail:sis@antenna.co.jp
5.詳細Webページ
ePub 2.1 への課題と方向性(IDPF)
ePub 2.1 WGの課題
○現在の課題
1.Videoなどのリッチメディア、対話性のサポートが必要
2.グローバル言語の高度なサポート。CJKに特に関心あり。
3.高度な記事のサポート。雑誌業界のPRISM標準をePub配信するワークフロー
4.高度なメタデータの必要性
5.ページレベルのレイアウト伝達と1刊行物で多種類の表示サイズの必要性
6.高度なナビゲーション・サポートの必要性
7.広く使われているWeb標準との整合不十分。モダンブラウザとの整合性を改善
8.注釈のサポート、読んでいる位置、しおり、注釈を蓄積・交換する標準
9.数式をサポートしていない
10.書物特有の意味のサポートがない。用語集、覚え書きの参照、先進的相互参照システム
11.アクセシビリティ・サポート
12.業界特有の拡張を追加する機構
13.承認済みの国家的、国際的規格との明確な関係
14.広告を含める機構
☆ePubの課題追跡データベース
○予備的な解
1.HTML5の採用
2.ページ単位のレイアウトと複数の表示領域サイズは出版社、ベンダ、エンドユーザの競合調整
3.拡張機構の改善
○WGの期間
1.2011年5月まで
・2010年9月までに最初の草稿
・2010年12月までにパブリック草稿
・2011年1月までに標準草稿
・2011年5月までに最終勧告
2.WGの成果物はIDPF会員向けWebサイトで入手可能
JIIMA マネジメントセミナー、Interlopセミナー・展示情報
1.6月3日(木曜日) JIIMAマネジメントセミナー(東京)開催
http://www.jiima.or.jp/seminar/seminar_201006.html
弊社は、セミナー会場併設の展示に、AH Formatter 等の製品を出展します。展示の見学は申込不要、無償です。どうぞ、ご来場をお待ちしています。
展示は、(東京会場のみ)
6月3日 11:00~17:30
2.2010年6月7日-11日 Interop Tokyo 2010
アンテナハウスは、 W3C/Keio出展ブースにて、AH Formatter等の展示・紹介を致します。
6月9日には14:00~14:30にW3Cブース内でミニプレゼンも行います。
内容はFormatterの紹介です。
ブースの場所: 6A04
○W3C/Keio出展・セミナーの内容
http://www.w3.org/2010/06/07-interop/
ご来場いただくには事前登録が必要です。Interopサイトより事前登録の上、ご来場ください
○Interopサイトで登録
http://www.interop.jp/
「Rainbow Server PDF to Excel 変換モジュール」を販売終了しました。
5月31日を持ちまして、「Rainbow Server PDF to Excel 変換モジュール」を販売終了させていただきました。
本製品につきましては、今後は、アンテナハウス・システム製品保守仕様に基づき、既存ユーザ様への保守サービスのみの提供となります。
ご了承の程、よろしく御願い申し上げます。
○製品のページ
○アンテナハウス・システム製品保守仕様
「PDF Server V2」雑誌広告を始めて掲載
日経PC21 7月号(5/24発売)に「PDF Server V2」の雑誌広告を始めて掲載しました。
PDF Serverは企業向けの製品ですので、日経PC21のような、書店の店頭で一般のPCユーザ向けに販売されている雑誌に広告を掲載するのはどんなものかと迷いましたが。評価版のダウンロードは少し増えているようです。
電子書籍のデータをどうやって保存するか?
Twitterを見ていましたら、昨日、電子書籍のデータを保存するのにどういう形式が良いか、というやり取りがありました。ハッシュタグは #denshi #ebookij。
「電子書籍にするために保持するフォーマットは(書籍原稿なら)テキスト形式。画像付きならDTPファイル」(@tashiro_m)
というような発言から少しやりとりがありましたが、@tashiro_mさんの発言は、主に、再編集したり、再利用することを想定しているように想像します。
一般に、こういう課題を考えるとき、編集用の形式(生データといっても良い)と配布用の形式を分けて考えると良いように思います。
例えば、Wordの文書は編集用の形式ですがPDFは配布用の形式となります。編集用の形式は編集しやすいものでなければならないのは当然ですが、配布用の形式は編集できては望ましくないこともあります。配布形式から編集形式には簡単には変換できないのが普通です。
現在、注目を浴びているePubは配布用の形式です。
また、例えばDITA(Darwin Information Typing Architecture)のTopicは編集用の形式です。配布用の形式としてHTML、PDFなどを使います。DITAをePubに変換するオープンソース・プロジェクトもあります。
例えば数式を編集したり配布したりするときはどうでしょうか。編集形式は現在はTeXが良いように思います。未来まで考えると、「Unicode Nearly Plain-Text Encoding of Mathematics」(Unicode Technical Note #28)が普及すると良いかなと思います。
数式の配布形式は、Web向けに配布するならラスター画像に変換します。紙とその等価な媒体向けならPDF形式。MathMLをレンダリングできるリーダがあるなら、MathMLで出すのが良いと思います。
電子書籍を想定するとき、編集用の形式は何が良いかはかなり難しい問題です。あるいは、これは個別の利用用途によって異なりますので、一般解はないかもしれません。
そして、著者が保存するのは編集形式またはその等価な形式とするべきです。そうしないと再活用できないからです。
また、データを少ないコストで利用できるためには編集形式から配布形式へは自動変換できることが必要です。
こうしたことを考えるとDTPは編集形式として保存するのは不適切ではないでしょうか。なぜなら、コンテンツとレイアウトが渾然一体となっており再利用しにくいですし、DTPからePubなどのレイアウトを(CSSで)別指定する配布形式への変換にはコストが掛かる場合があります。テキストをePubに出すときはレイアウトのために新たにマークアップする必要がありますので、やはり工数がかかるので不適切です。
独自のXMLでも良いですが、XHMLや場合によってはDITAが編集・保存形式として適切かもしれません。
○参考資料
・Unicode Nearly Plain-Text Encoding of Mathematics
・Office2007の新しい数式エディタ
・DITA