SCSSで(S)CSS組版の見通しを良くする

Antenna House CSS FormatterはHTMLあるいはXMLとCSSからPDFを生成できます。

ところで、CSSを直接書くのは結構大変です。
スタイル設定を書いていると、数百行程度はすぐに超えてしまうかもしれません。
そうして膨れ上がったスタイル設定はメインテナンス性の観点からもあまり望ましくはありませんね。
そこで他の記述形式からCSSを生成する方法が普及してきました。
CSSを生成する言語あるいは処理系を指してメタCSSという呼称が用いられることもあります。メタCSSとしてはLESSやSCSSがあります。

本記事ではSCSSを記法として採用し、処理系としてsassを使用しました。SASSとSCSSの違いなどについては割愛します。SCSSは記法として素のCSS記法も可能なため、既に記述されているCSSからの移行が比較的容易いというメリットもあります。

今回はサンプルとして、弊社で公開している『CSSページ組版入門』のサンプルファイルを利用しました。
Antenna House CSS FormatterのバージョンはV7.2改訂1版を想定しています。

処理の流れとしては次のようになります。

1. SCSSファイルの記述
2. SCSSをCSSにコンパイル
3. HTML、XML+CSSをAH CSS Formatterで組版

sassの導入

sassは現在Dart言語で開発されていますが、インストールはDart環境よりもWeb系でより普及しているnpmやyarn経由の方が簡単かもしれません。

$ yarn add sass 

今回SCSSに変更していくbooklet-page-ja.cssをリネームし、booklet-page-ja.scssとします。SCSSに変更後、sassによって改めてbooklet-page-ja.cssを生成します。

$ yarn run sass booklet-page-ja.scss booklet-page-ja.css

ネスト記法

booklet-page-ja.css(変換前)

...
/* 目次 */
.TOC > ul {
  font-size: 15.5q;
  font-family: source-serif-pro, source-han-serif, serif;
}
.TOC li.TocLevel1 {
  font-size: 15.5q;
}
.TOC li.TocLevel2 {
  font-size: 14q;
}
.TOC li.TocLevel3 {
  font-size: 12.5q;
}

CSSでは基本的にセレクタは個別に書いていく必要がありますが、SCSSではセレクタの親子関係を入れ子で記述できます。また、「>」や同じ要素で別のクラス指定のものも入れ子にし、Parent Selector 「&」を使うことで目的の出力が得られます。
@pageはトップレベルのセレクタのため、「& :left」のような利用方法はエラーとなります。

booklet-page-ja.scss

...
/* 目次 */
.TOC {
   
 & > ul {
  font-size: 15.5q;
  font-family: source-serif-pro, source-han-serif, serif;
 }
 li {
  &.TocLevel1 {
    font-size: 15.5q;
  }
  &.TocLevel2 {
    font-size: 14q;
  }
  &.TocLevel3 {
    font-size: 12.5q;
  }
}
...

フォーマットした上での行数は増えることもありますが、同じ要素やクラスを親とするスタイル指定がすっきりまとまりました。

SCSSでの「&」は「&-top」のようにも使えるのですが、CSSのNesting Module(Draft)では処理が変わってしまうため、使用を控えています。

@mixin

SCSSでは@mixin <name> (<arg>) { ...}で指定した内容を@include <name>(<arg>)で取り出して使用できます。

フッタのページ番号とヘッダのテキストでfont-familyとfont-sizeが揃っていたため、@mixinを使用してみましょう。

booklet-page-ja.css

 ... {
  @top-left {    /* 柱(ページヘッダ)*/
    font-size: 11.5q;
    font-family: source-serif-pro, source-han-serif, serif;
  }
  @top-right { content: none }

  @bottom-left { /* ノンブル(ページ番号)*/
    font-size: 11.5q;
    font-family: source-serif-pro, source-han-serif, serif;
    content: element(Title);
  }
...
}
booklet-page-ja.scss

@mixin running-font {
      font-size: 11.5pt;
      font-family: source-serif-pro, source-han-serif, serif;
}
...
... {
    @top-left {    /* 柱(ページヘッダ)*/
      @include running-font();
    }
    @top-right { content: none }
  
    @bottom-left { /* ノンブル(ページ番号)*/
      @include running-font();
      content: element(Title);
    }
}

今回は使用していませんが、SCSSではCSSに変換時に置換される変数が使用できます。CSSにも変数機能がありますが、組版に使う処理系がCSSの変数に対応していないときなどはこちらが有用です。

AH CSS Formatter V7.2はCSS変数に対応しています。
AH Formatter V7.2 | CSS仕様の実装状況

@mixinなどと併用するときは粒度の管理が大切です。

ファイルをまとめる

素のCSSでは分割したファイルは都度HTMLのlink要素で読み込んでいたかもしれません。CSSの@import機能もありました。
「分割して細かくしていくうちに数十ファイルのCSSでどこに何が書かれているか分からなくなり、そのまますべて読み込むことにした」という話も耳にします。Webサイト読み込みにおけるパフォーマンス以外に、メインテナンス性にもかかわる話です。

SCSSでは複数の入力SCSSファイルから、1つまたは複数のCSSファイルを出力することもできます。
「SCSSファイルと同数のCSSファイルをチェックすることになり作業が倍に」といった事態にしないため、
出力するCSSファイルはまとめることにします。

複数の入力ファイルから出力を得る場合、sassへ指定する引数の書き方が少し変わります。
次のSCSSファイルのあるディレクトリをscss、出力するCSSファイルを含むディレクトリをcssとします。

$ yarn run sass scss:css 

scssディレクトリ内部のSCSSファイルがCSSへと変換されます。scss/a.scss、scss/b.scssファイルが存在する場合はcss/a.css、css/b.cssファイルが生成されます。

さてこのとき、ファイル名の先頭を「_」とすることで、そのファイルは出力するCSSファイルから除かれます。この除外されてしまうファイルの意義はどこにあるかというと、出力対象の別ファイルから内部的に読み込ませるためにあります。

出力するCSSファイルから除外するファイルを_color.scssとします。

booklet-page-ja.scss

@use "_color"
...

@useで読み込まれた_color.scssの内容は変換出力されたbooklet-page-ja.cssに反映されます。このとき名前空間などの概念が登場しますが、詳細はSCSS(SASS)のWebサイトなどをご覧ください。

ざっくりとした紹介となりましたが、メタCSSによってCSS組版の設定記述の見通しを良くする方法について説明しました。WebサイトでのSCSS-CSS利用との差異はほとんどありませんが、Webサイトよりも細かに異なるレイアウト指定を行うであろうCSSページ組版で、メタCSSによって得られる恩恵はより大きくなるのではないでしょうか。

参考資料





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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (40)『HTML on Word』の使用例(4)Webページの実例。Wordの機能との対応付け

HTML on Word』の使用例として、先週11月2日に公開した「中堅・中小企業は2022年1月から施行される電子帳簿保存法第7条電子取引データ保存にどう対処するか(考察)」を紹介します。この原稿はWordで編集したもので、HTMLに変換した結果をほぼそのままWebページとしています。

1.Webページ全体と本文の先頭部分
まず全体の構成を説明します。Webページの上部はグローバルなナビゲーションメニュー、左側はサイドメニュー、また下にはフッターがあります(Webのフッターは次の図では見えていません)。これらはテンプレートとして用意されています。

1.Webページ先頭部分

1.Webページ先頭部分


上図①の赤枠で囲った部分がWordで編集した原稿になります。次にHTMLソースを示しましたが、テンプレートの中で本文の部分にWordから変換したHTML(赤枠で囲った部分)を貼り付けていることを確認できます。
テンプレートにWordから変換したHTMLを貼り付け

テンプレートにWordから変換したHTMLを貼り付け


上図②~⑤をWord編集した原稿と対応させると次のようになります。
Word原稿の冒頭部分

Word原稿の冒頭部分


次にHTMLの②から⑤の部分に対応するWordの該当部分で使用している機能を説明します。以下ではWordの機能を「」で囲んで示します。
②は文書の表題にあたり、段落に「アウトラインレベル1」を設定しています。
③の段落は日付なのでWordで「右寄せ」を設定しています。
④は冒頭の枠囲みです。「HTML on Word V1.0」では枠囲みを無視するので、一行一列の「表」で枠囲みを表現しました。
⑤は「自動生成の目次」です。Wordではアウトラインレベルを設定した段落(見出しスタイルにもアウトラインレベルが設定されている)から自動的に目次を生成できます。目次を生成した後、表題の項目は、Wordで削除しました。

2.Webページ本文の途中
次は表示を下に少しスクロールしたところです。見出し、箇条書き、リンクが設定されていることが確認できます。

Webページ表示を下にスクロール

Webページ表示を下にスクロール


上図⑥、⑧、⑪はWordのスタイルギャラリーで「見出し1」、「見出し2」、「見出し3」のスタイルを適用しています。見出しにはWordで「アウトライン番号」を設定しました。アウトライン番号は、レベル1がⅠ、Ⅱ、Ⅲ、…、レベル2がA、B、C、…、レベル3が、1、2、3、…と定義しています。
⑦はWordでリボン「挿入」の「リンク」グループ「相互参照」で参考資料3)へのリンクを設定しています。
⑨はWordの「箇条書き」を設定しました。
⑩はWordで「段落番号」を設定した段落から変換した番号付き箇条書きです。番号付き箇条書きは2階層になっています。なお、HTMLの番号はCSSを使って、1階層は漢字、2階層はカタカナに設定しました。

3.Webページ本文の最後
次はWebページ表示の本文最後の部分です。

Webページ本文最後

Webページ本文最後


⑫は段落に「アウトラインレベル1」を設定しました。
⑬はWordで「段落番号」を設定した段落です。
⑭はWordでリボン「挿入」の「リンク」グループの「リンク」を使って設定しました。
⑮はWordで「段落番号」を設定した段落で、⑦のリンクの宛先になっています。

4.補足説明
このWord文書をHTMLに変換する際に、一番、問題になる箇所はWordで段落番号のついた段落の扱いです。この例ではWordで段落番号を付けた段落を、⑩ではHTMLの番号付き箇条書きに変換しており、⑬では番号のついた段落に変換しています。Wordには番号付き箇条書きを直接指定する機能がないため、『HTML on Word』は、連続する二つ以上の段落に段落番号が付いていたら番号付き箇条書きとし、それ以外は番号のついた段落に変換するという方策をとっています。

その他には、アウトラインレベルと見出しスタイルの使い分けがポイントです。こちらは次の記事も参照していただくと理解し易いでしょう。

参考資料:Microsoft Wordのアウトラインと見出しスタイルを活用する方法(概要)

--------------------
◆前回:(39)『HTML on Word』の使用例(3)サンプルCSSのレイアウト
◆次回:(41)『HTML on Word』の使用例(5)ハイパーリンクの編集と変換
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e-na伊那谷 旅便り 第79回 もみじ湖 もみじのトンネル

上伊那郡箕輪町のもみじ湖[箕輪ダム湖]の周辺には約1万本のもみじが植えられています。
紅葉の見ごろは10月下旬から11月上旬です。
最奥のもみじのトンネルと呼ばれる場所は、夜間ライトアップ(2021/10/23~11/23, 17:00~21:00)が行われます。
ライトアップ期間中は、多くの車が訪れるため非常に渋滞します。

沢川沿いの道を登っていく訳ですが、道幅が狭くすれ違いとなる区間も多く(山側に側溝も)あり、特に夜間の運転には注意が必要です。
豪雨の影響で、崩れている箇所や、通行止めになっている箇所もありました。

様子を見に行ってきました。ライトアップ期間前で昼間のため、数台の車を見かける程度でした。
紅葉の状態はと言えば、素晴らしく緑です。お日様に照らされて、これも美しいのですが、紅葉してませんでした。


紅葉している所を見つけたので、そこを中心に撮影してみました。

撮影している場所は、もみじのトンネルの中腹です。もみじのトンネルは320メートルほどあり登坂になっています。

もみじのトンネルを登りきると、末広広場があります。この日は、車も人もいませんでしたので、久しぶりに大きく深呼吸してきました。


早くコロナ禍が収束して、ありふれた日常が戻ってくることを望みます。




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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (39)『HTML on Word』の使用例(3)サンプルCSSのレイアウト

HTML on Word』は、Wordで書いた文書の見出し、本文、画像や表などの内容をWeb形式に変換します。

本日は、『HTML on Word』のレイアウトについて説明します。
まず、変換に際しては、見出し、本文、表などをHTMLのタグに変換しますが、そのときWordで指定したレイアウトをすべて無視します。レイアウトは別途CSSをリンクして指定します。

『HTML on Word』にはCSSのサンプルが同梱されています。サンプルCSSは、インストール時にプログラムをインストールしたフォルダの中にコピーされます。デフォルトでは次のフォルダーです。
C:\Program Files\Antenna House\xhw10\CSS

V1.0に同梱されているCSSは次図に示すように6種類があります。

HTML on Word(V1.0)に同梱されているCSS

HTML on Word(V1.0)に同梱されているCSS

『HTML on Word』をアドインから使用するとき、CSSを指定するにはアドインの「指定したCSSを用いる」メニューをクリックします。

アドインのメニューから変換設定と実行

アドインのメニューから変換設定と実行

CSSを選択するダイアログが表示されるので、上記のフォルダの中から望みのCSSファイルを選択します。

次に、オリジナルのWordの文書と、各CSSを指定したときのレイアウトのサンプルを示します。

1.オリジナルWord文書

オリジナルワード文書1ページ目

オリジナルワード文書1ページ目

オリジナルワード文書2ページ目

オリジナルワード文書2ページ目

2.次は、変換後のHTMLをブラウザ(chrome)で表示した状態です。
(1) sample.cssを指定したとき

sample.cssのレイアウト

sample.cssのレイアウト

(2) sample-basic.cssを指定したとき

sample-basicのレイアウト

sample-basicのレイアウト

(3) sample-news.cssを指定したとき

sample-newsのレイアウト

sample-newsのレイアウト

(4) sample-simple.cssを指定したとき

sample-simpleのレイアウト

sample-simpleのレイアウト

(5) sample-thema-green.cssを指定したとき

sample-thema-greenのレイアウト

sample-thema-greenのレイアウト

(6) sample-thema-warm.cssを指定したとき

sample-thema-warmのレイアウト

sample-thema-warmのレイアウト

このようにCSSを変更することでレイアウトを好きなように変更できます。多くの場合、既にあるWebページ全体との調和を配慮して見栄えを変更したいと考えられます。このときは、いまのWebページのCSSを自分で用意して指定することになります。


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11月16日(火曜日)16時からの「ちょっと一息・アンテナハウスウェビナー」の録画がYouTubeで公開されております。


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(1)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.1 予備知識

「コンテンツ」、「HTML」、「タグ」、「レイアウト」、「CSS」といった基礎知識の説明です。

(2)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.2 タグを書かずにHTMLを作る、これまでの方法

「タグ」を書かずにHTMLをつくる、代表的なサービスや技術、問題点などを簡単に紹介します。

(3)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.3 WordからHTMLを作る、これまでの方法

Wordでも、HTMLは作れます。また、Word文書からHTMLを作る方法もいろいろ世間に提供されています。しかし、やはりあまり使われてはいないようです。なぜでしょうか。

(4)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.4 新しい解決策:『HTML on Word』

Word文書を「綺麗な」HTMLにすることを可能にした、新しい解決策『HTML on Word』を、簡単なデモを交えて紹介します。うまく使うには「印刷用」というレイアウトからの脱却が必要です

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◆前回:(38)『HTML on Word』の使用例(2)Wordで書いたマニュアルをWebページにする
◆次回:(40)『HTML on Word』の使用例(4)Webページの実例。Wordの機能との対応付け
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〇関連ページ
Microsoft Wordを使って報告書などの長文を作成する人向けの新知識満載です。 Microsoft Wordのアウトラインと見出しスタイルを活用する方法(概要)

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XSL-FO試行錯誤 原稿XMLで括弧類をマークアップで表現するメリット

何らかの変換によってXMLを得る場合や、スキーマにとくに定められていない場合、括弧類は通常の文字として記述されることが多いでしょう。

括弧を通常のテキストで記述する
である(ただし、Bの場合を除く)。

マークアップとして、括弧を表すタグを用意し、使用したとき、どのようなメリットがあるかについて考えてみました。

である<kakko>ただし、Bの場合を除く</kakko>。

<kakko>は多くの場合良いタグ名ではないでしょうが、目をつむることにします。

テキストとしての括弧ではなくタグを使ったとき、<kakko>をXSLTで処理するのは簡単です。

<xsl:template match="kakko"><xsl:text>「</xsl:text><xsl:apply-templates />」</xsl:text>
</xsl:template>

(テキストとしての括弧を検出したい場合、XSLT 2.0以降では正規表現で対応可能です。)

タグkakkoをどんなテキストで表すかの決定を、XSLTで変換するまで遅延できます。
また、XSL-FOで組版するとき、行頭、行末禁則の適用外のテキストでも疑似的に禁則があるように振る舞わせることができます。「\if」「\fi」を括弧の代替にしてみましょう。

<fo:inline keep-together.within-line="always"
keep-with-next.within-line="always"
>\if</fo:inline><fo:inline>ただし、Bの場合を除く</fo:inline><fo:inline 
keep-together.within-line="always"
keep-with-previous.within-line="always"
>/fi</fo:inline>
keep-*による分割防止

それぞれ直前、直後の文字で分割できそうな場合でも、くっついて処理されていますね。
@keep-*については次のページをご覧ください。
第6章 プロパティ値の書き方 『XSL-FOの基礎 第2版 – XMLを組版するためのレイアウト仕様』

デメリットとしては、禁則制御そのものではないため別の分割規則との都合で目的と異なる挙動とるかもしれないこと、原稿から抽出したテキストを機械翻訳に渡すときにうまく調整する作業が発生するかもしれないことなどが挙げられます。




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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (38)『HTML on Word』の使用例(2)Wordで書いたマニュアルをWebページにする

先週はWordで書いたお知らせをWebページにすることを紹介しました。

Wordで作成する文書は、お知らせ以外にも、手紙、見積書・請求書、調査レポート、アニュアルレポート、業務マニュアル、製品マニュアル、サービスマニュアルなど、実にいろいろな種類があります。

マニュアルのようなボリュームのある文書は、従来は紙に印刷されて配布されていましたが、最近はPDFとして作成して、デジタルで配信されることも多くなっています。さらに、今後は、見やすいWebページ(HTML)が求められるようになるでしょう。

そこで、今週は、Wordで書いたマニュアルをWebページ(HTML)にする例を紹介します。

次は、Wordで書いた『HTML on Word』のマニュアルに対して、目次を作成し、目次のあるHTMLを作成する例を動画にしてみました。

1.Wordの機能で目次を自動作成します。
(1) Wordでは、スタイルギャラリーの「見出し1」、「見出し2」といった見出しスタイルを使って見出しを設定すると、リボンの「参考資料」タブの「目次」メニューを使って目次を自動的に作成できます。
(2) このように作成した目次には、目次の項目から本文の見出しにリンクが設定されています。Wordの画面で目次の項目を選択して、Ctrlキー+クリックすると、その項目の位置にジャンプします。

2.目次を作成したWord文書を、『HTML on Word』のアドインでHTMLに変換します。具体的には次のようにします。
(1) リボン「アンテナハウス」タブを表示すると、アドインのメニューになります。
(2) 「指定したCSSを用いる」をクリックしてCSSを選択します。CSSはHTMLにレイアウトを指定するためのものです。
(3) 「HTMLへ変換」をクリックします。すると変換後のHTMLを保存するフォルダを選択するダイアログが表示されます。適当なフォルダを選択して「OK」を押します。
(4) 変換で作成されたHTMLがブラウザで表示されます。
(5) HTMLの目次には、見出しへのリンクが設定されているので、ブラウザで目次の項目をクリックすると対応する見出しの位置にジャンプすることが分かります。

この操作を行った動画が次です。

このように『HTML on Word』を使えば、Wordで作成したマニュアルを簡単に目次のあるWebページ(HTML)に変換できます。


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(1)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.1 予備知識

「コンテンツ」、「HTML」、「タグ」、「レイアウト」、「CSS」といった基礎知識の説明です。

(2)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.2 タグを書かずにHTMLを作る、これまでの方法

「タグ」を書かずにHTMLをつくる、代表的なサービスや技術、問題点などを簡単に紹介します。

(3)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.3 WordからHTMLを作る、これまでの方法

Wordでも、HTMLは作れます。また、Word文書からHTMLを作る方法もいろいろ世間に提供されています。しかし、やはりあまり使われてはいないようです。なぜでしょうか。

(4)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.4 新しい解決策:『HTML on Word』

Word文書を「綺麗な」HTMLにすることを可能にした、新しい解決策『HTML on Word』を、簡単なデモを交えて紹介します。うまく使うには「印刷用」というレイアウトからの脱却が必要です

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◆前回:(37)Wordで書いたお知らせをWebページにする
◆次回:(39)『HTML on Word』の使用例(3)サンプルCSSのレイアウト
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e-na伊那谷 旅便り 第78回 食欲の秋

今週に入り急に気温が下がり、寒暖の差が激しい時期になって来ました。
伊那谷で採れた、栄養豊富で旬の味覚「きのこ」
を食べて体調管理したいところです。

まずは、高級食材の松茸。
今年は豊作の様で嬉しいお裾分けをしていただいました。
早速炊き込みご飯にすることに。

松茸の芳醇な香りが最高です。

そして、スーパーでは買えない
天然地物のきのこを買いに
伊那市にある産直市場グリーンファームへ。

いろんな種類のきのこが並び、県内外から訪れた方々の視線を集めています。

その中で、ハナイグチ
(別名が地域によって異なるようですが、地元ではジコボウと呼び人気の品種で す。)
を買い、きのこ汁を作りました。

※ハナイグチは、寒い地域のカラマツ属の樹下に生え
かさは肉厚でなめこの様に光沢のある赤褐色、裏面は鮮やかな黄色でスポンジの 様にふかふかしているのが特徴

虫がついているので、まず軽く汚れを取ったあと塩水につけ処理をします。

ハナイグチ以外の具材は、玉ねぎ・長ネギ・豚肉を入れました。

きのこの時期も終わってしまいますが、旬の味覚をおいしく堪能できました。

産直市場グリーンファーム URL:
https://green-farm.asia/



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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (37)Wordで書いたお知らせをWebページにする

会社のお知らせやニュースリリースなどの広報文書を作成するためにMicrosoft Wordを使っている人も多いでしょう。

PCが登場した1980年代は、PC用の日本語ワードプロセッサがいろいろありました。その中でいまも生き残っているのは一太郎のみではないでしょうか。いまのオフィスで文書作成といえば、ほぼWord一択になっていると言っても過言ではありません。

長い間、日本語ワードプロセッサで作成した広報文書は、紙に印刷して手渡し、手紙などで物理的に配布されていました。Webが普及してからは、紙に代わって、PDFで配布されるケースが中心になっています。

文書の配布形式を紙からPDFに変更するのは簡単でした。なぜかというとPDFは紙をそのままデジタル化したものだからです。

(参考資料)PDFとはなんですか?PDFにするとどんなメリットがありますか?

しかし、現在は、Webを使って配信した広報文書はスマホを使って閲覧されることが多くなっています。

PDFはスマホでも表示できますが、A4サイズ(210mm×297mm)に、本文9ポイントで印刷した文字を、iPhone13の画面で表示するとどのくらいの大きさになるのでしょうか?

iPhone13の画面サイズは6.1インチとされていますが、これは対角線の長さなので、画面の横幅は計算上では6.5cm程度になります。実際に表示できる画面サイズはもっと小さいようです。仮に横幅6cmとすると、文字サイズは約2.6ポイントとなります。つまり、本文の文字の大きさが1ミリにも満たないサイズになってしまいます。

こうした計算をするまでもなく、A4サイズ用から作成したPDFをスマホで読みたい人はほとんどいないと言ってよいでしょう。

回りくどくなりましたが、Webで配信する広報文書はPDFではなく、Webページとして用意して欲しいものです。しかし、例えば、中央官庁から配信されているお知らせをざっとみても、現在、またPDFが大勢を占めているようです。

これを、簡単にスマホでも読みやすいWebページにするにはどうしたら良いでしょうか。まず、読みやすいWebページを作るには、文書をHTMLという形式をつかって表現しなければなりません。

誰でもすぐに思いつくのは、WordにはWebページ保存という機能があるので、それを使えばいいのではないだろうか、ということです。しかし、これは試してみるとほとんど使えないことがわかります。これについては、既に次のブログで報告しています。

月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (30)WordのWebページ保存は使えるか?

そこで、アンテナハウスの『HTML on Word』(HOW)の登場です!

Wordで書いた文書をHOWを使ってHTMLに変換すれば、ボタン一つで、見やすいHTMLができます。

論より証拠、次のHOWのニュースリリースは、Wordで書いた文書をHOWでHTML化したものです。

HOWのニュースリリース

このニュースリリース・ページは、トップのメインメニューや、横のサイドメニュー、下のフッタを表現するテンプレートページに、Wordで書いたリリース文書を、HOWで変換・作成したHTMLの本体(body)を貼り付けて作成したものです。

Word文書とHTMLのサンプルは、次に公開しておりますのでご参照ください。

Antenna House Office Servers HTML on Word 使用例紹介:ニュースリリースをWordから作成する


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11月16日(火曜日)16時からの「ちょっと一息・アンテナハウスウェビナー」の録画がYouTubeで公開されております。


※画像をクリックするとウェビナーのアーカイブページに移動しますので、そちらからYouTubeをお進みください。

前回、10月12日「ちょっと一息・アンテナハウスウェビナー」の録画がYouTubeで公開されております。(リンクをクリックするとYouTubeを表示します。)

(1)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.1 予備知識

「コンテンツ」、「HTML」、「タグ」、「レイアウト」、「CSS」といった基礎知識の説明です。

(2)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.2 タグを書かずにHTMLを作る、これまでの方法

「タグ」を書かずにHTMLをつくる、代表的なサービスや技術、問題点などを簡単に紹介します。

(3)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.3 WordからHTMLを作る、これまでの方法

Wordでも、HTMLは作れます。また、Word文書からHTMLを作る方法もいろいろ世間に提供されています。しかし、やはりあまり使われてはいないようです。なぜでしょうか。

(4)【WordでHTMLが書けたらすごい!】-vol.4 新しい解決策:『HTML on Word』

Word文書を「綺麗な」HTMLにすることを可能にした、新しい解決策『HTML on Word』を、簡単なデモを交えて紹介します。うまく使うには「印刷用」というレイアウトからの脱却が必要です

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◆前回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (36)『HTML on Word』の使用例(1)見出しと目次のあるWebページの作成
◆次回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (38)『HTML on Word』の使用例(2)Wordで書いたマニュアルをWebページにする
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Microsoft Wordを使って報告書などの長文を作成する人向けの新知識満載です。 Microsoft Wordのアウトラインと見出しスタイルを活用する方法(概要)

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【動画公開】FormatterClub 2021秋 ウェビナー

に開催した『FormatterClub 2021秋 ウェビナー』のアンテナハウス社員発表の録画を編集、分割し「アンテナハウスPDFチャンネル」にて動画を公開しました。

『AH Formatter20年の歩み』 ~FormatterClub 2021秋 ウェビナー ~

「PDFは当初ターゲットとしていなかった」「最初はActivXアプリだった」など、最近アンテナハウスやAH Formatterを知った方には驚きの内容もあったのではないでしょうか。

『XSL Formatter 拡張仕様使いこなしガイドの紹介』~FormatterClub 2021秋 ウェビナー~

『使いこなしガイド』の紹介です。ショウケースの紹介、『使いこなしガイド』を使って入力項目のある書類を作成するデモを行いました。

『AH Formatter V7.2 のご紹介』~FormatterClub 2021秋 ウェビナー ~

AH Formatter V7.2公開がウェビナー前日の16日だったため、非常にタイムリーな話題でした。
GUIのしおり表示やaxf:float-y="anchor"など、動画映えする機能が追加されています。機能のほかにも対応プラットフォームの拡大など、見逃せない内容を紹介しています。

FormatterClubについて

Formatter Club は、アンテナハウスの XML 自動組版ソフト『AH Formatter』を導入されているユーザーや関心を持っていただいている皆様と開発者とを繋ぎ、会員同士の交流、情報交換により『AH Formatter』の利用技術を向上させ、より皆様のお役に立てる製品としていくために役立てることを目的として発足いたしました。
『AH Formatter』とその関連技術(XSL、CSS、XML 多言語組版など)に関心のある方でしたらどなたも参加できます。参加費は無料です。
Formatter Club の活動には会員メーリングリストを情報交換のために利用し、会員専用の Web ページも提供いたします。また定例会を開催し、会員相互の親睦をはかります。定例会は、『AH Formatter』開発者から最新バージョンの紹介・デモ、活用事例紹介、組版技術の向上のための勉強会などを行います。

FormatterClubについて アンテナハウス株式会社


https://www.antenna.co.jp/AHF/formatterclub.html

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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (36)『HTML on Word』の使用例(1)見出しと目次のあるWebページの作成

前回は、Microsoft Wordを使ってタグを書かずにリッチなHTMLを作成できる『HTML on Word V1.0』についてご案内しました。

今回は、『HTML on Word』を使ってできることをご紹介します。
ご承知のとおり、Microsoft Wordはオフィスで文書を作成する定番のワードプロセッサで、次のような強力な文書編集・校閲機能があります。

・検索・置換
・文書校閲機能-用語統一、文法チェック、コメント機能など
・見出しスタイル
・目次作成機能
・自動番号付け
・アウトライン番号、段落番号
・リンクと参照
・表、作画機能

次に、見出しスタイルによる①見出し作成⇒②アウトライン編集⇒③目次の自動作成⇒④目次のあるWebページの作成の例を示します。

この図は、Wordで編集中の『HTML on Word』のマニュアルの一部です。スタイルギャラリーの見出し1、見出し2、見出し3を使って階層化した見出しを付けています。

Wordで編集中のマニュアル、見出しの例

Wordで編集中のマニュアル、見出しの例

Wordのアウトライン編集を使えば、階層化した見出しをアウトラインで表示して編集できます。

階層化した見出しをアウトライン表示

階層化した見出しをアウトライン表示

このようにスタイルを使って付けた見出しからは、自動的に目次を作ることができます。

自動生成した目次

自動生成した目次

ここまでは、Microsoft Wordの見出しスタイルとその応用例です。このようにしてWordで作成した見出しと目次がある文書を『HTML on Word』で変換すれば、目次のあるWebページを簡単につくることができます。

HTML on Wordで作成した目次のあるWebページ

HTML on Wordで作成した目次のあるWebページ

Wordを使えば、このように簡単に見出しを付けたり、目次のあるWebページを作ったりできるのですが、『HTML on Word』を使えば、さらにそれをそのままHTMLに変換できます。

このあたりは明日(12日、火曜日)16時からの「ちょっと一息・アンテナハウスウェビナー」でもう少し詳しくご紹介いたします。

※画像をクリックするとウェビナーページに移動します。

お時間がございましたら、ぜひ、ご参加ください。

——-
◆前回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (35)Word でリッチなHTMLを作成しよう
◆次回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (37)Wordで書いたお知らせをWebページにする

シリーズ総目次
〇関連ページ
Microsoft Wordを使って報告書などの長文を作成する人向けの新知識満載です。 Microsoft Wordのアウトラインと見出しスタイルを活用する方法(概要)

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