月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (30)WordのWebページ保存は使えるか?

来る10月12日(火)16時から、「ちょっと一息・アンテナハウスウェビナー」で、

WordでHTMLを書けたらスゴイ!

という題で、Microsoft Wordで書いた文書からWebページ(HTML)を作るというトピックについてお話しする予定です。そこで、その準備も含めて、月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索では、10月12日までの間、WordでHTMLを作ることをテーマに探索してみたいと思います。

WordでWebページを作ると言えば、Wordをいつも使っている人なら、WordのWebページ保存を使うことを思い浮かべるでしょう。そこで、まず、WordのWebページ保存を探索してみます。(以下は、Microsoft Word 2019 (バージョン2107、ビルド14228.20250)、をWindows 10 Proで使用して調査しました。)

Wordで編集中の文書を「名前を付けて保存」を実行すると保存ダイアログが開きます。そのファイルの種類から次の図のように様々なファイル形式を選択して保存できます。

Wordの名前を付けて保存で選択できるファイル形式

この中でWebページに関係ありそうなファイル形式は次の三つです。

・単一ファイルWebページ
・Webページ
・Webページ(フィルター後)

それぞれの形式で保存して調べてみます。最初は、単一ファイルWebページです。

単一ファイルWebページは画像まで含めて一つのファイルとして保存されます。ファイルの拡張子は既定値では.mhtです。この保存したファイルをダブルクリックすると、インターネット・エクスプローラが立ち上がってファイルの内容を表示できます。しかし、このファイルは、マイクロソフトの最新ブラウザであるエッジやFireFoxなどでは内容を正しく表示できません。

念のため、.mhtファイルをテキストエディタで開いてみますと、先頭に次のような文章があります。

MIME-Version: 1.0
Content-Type: multipart/related; boundary="----=_NextPart_01D797DF.52FF6750"

このドキュメントは単一ファイル Web ページ (Web アーカイブ ファイル) です。お使いのブラウザーまたはエディターは Web アーカイブ ファイルをサポートしていません。Web アーカイブをサポートするブラウザーをダウンロードしてください。

------=_NextPart_01D797DF.52FF6750
Content-Location: file:///C:/754AB838/file1096.htm
Content-Transfer-Encoding: quoted-printable
Content-Type: text/html; charset="utf-8"

単一ページWeb形式はHTMLファイルではなく、インターネット・エクスプローラ専用のファイル形式のようです。もちろん、Wordで保存した.mhtファイルを元のWordで開くことはできます。なんにしてもこれはWeb形式という名前がついているだけであって、一般のブラウザで表示できるWebページではないと言ってよいでしょう。

次に、WebページとWebページ(フィルター後)を見てみます。

編集中のWord文書をこの二つの形式で保存すると、次の図のように.htmという拡張子のファイルと、ファイル名の最後に.filesという名前の付いたフォルダーができます。

Wordの文書をWebページとして保存したときできるファイルとフォルダー

htmの内容を調査するのは後回しにして、.filesフォルダーの内容を見てみます。

次は、Webページで保存したときにできる.filesフォルダーの内容です。.pngという拡張子のファイルはイメージ画像ですが、それ以外にいろいろな種類のファイルができています。

Webページとして保存したときの.filesの内容

Webページ(フィルター後)で保存したときにできる.filesフォルダーの内容は次の図のようになります。こちらは、.pngという拡張子のファイルのみです。

Webページ(フィルター後)で保存したときの.filesの内容

.filesフォルダーの中をみただけで想像できることはWebページ(フィルター後)の方は、Webで必要な最小限の情報だけに絞っているようだ、ということです。

この両者のhtmファイルをブラウザで表示して、Webページとしての評価をする前に、Wordで読み込んでどうなるかを見てみます。

元のWord文書とhtmファイルをWordで読み込んだ結果のページを比較してみます。

htmファイルをWordで読み込んで元のWord文書と比較

htmファイルをWordで読み込んで元のWord文書と比較

Webページとして保存したhtmをWordで読み込むとほぼ元のWord文書に戻ります。しかし、Webページ(フィルター後)として保存したhtmをWordで読み込むと元のWord文書に近くはなりますが、レイアウトが崩れたり表示されない画像があったりします。

次は、元のWord文書とWebページ(フィルター後)として保存したhtmを読み込んでページを比較した例です。

Webページ(フィルター後)として保存したhtmを読み込んだ結果と比較

Webページ(フィルター後)として保存したhtmを読み込んだ結果と比較


この例では番号付き段落の文字のならびの間に画像が入ってしまう、などの文字のならびの崩れが確認できます。

まとめると、Webページとして保存するとWebでは使わない様々なファイルが同時に保存されるが再びWordに読み込んだ時にもとに戻る。しかし、Webページ(フィルター後)として保存すると、Webページでは使わないファイルは削除されてしまい、再びWordに読み込んだ時に元に戻らない箇所がある、と言えます。

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◆前回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (29)WordでHTMLを書けたらスゴイ!
◆次回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (31)WordのWebページ保存は使えない。その理由は?
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Microsoft Wordを使って報告書などの長文を作成する人向けの新知識満載です。 Microsoft Wordのアウトラインと見出しスタイルを活用する方法(概要)

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XSL-FO試行錯誤 索引の索引関連FO以外の箇所

個人的な話として、索引周りは既にあるなら自前で実装したくはない箇所です。

索引に関連した仕様はXSL-FO 1.1で追加されました*1。1.1は2007年には登場しており、私が学び始めた時点で既に存在します。

先日それ以前に書かれたコードに触れる機会があり、<fo:basic-link>とXSLT 1.0で書かれた処理を見て苦労を偲びました。

索引関連のFOはアンカーと、アンカーの参照、その参照をまとめて書式などを調整するものがあります。

組版するまで未決定なページ番号関連の挙動を制御してくれる索引のFOですが、逆に、索引対象語のソートなどはXSLTなどで、索引の表示レイアウトは通常のブロックやリーダなどで行うことになります。

テキストの揃えやリーダ関係ではAH Formatterのマニュアルにあるように*2指定すれば、よく目にする「テキストはstartの端、ページ参照はendの端」という見た目の索引とできるでしょう。目次もこのようなレイアウトを取ることがあります。

索引の索引語ごとのブロックとしては@text-align@text-align-last、(axf:text-align-first)で揃えを制御し、@keep-together.within-pageでページ参照部分だけ次ページに分割されてしまうことがないように、という指定を行うことになるでしょうか。このときインラインの構造としては「索引語」「リーダ」「索引参照のFO」という並びになります。

さらに大きい構造として、「索引の見出し文字」と「索引語ごとのブロックの連続」となります。このとき見出し文字のブロックに@keep-next.within-pageでこの箇所での分割を避けておく必要がありますね。

参考資料





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「電帳法」ウェビナーからQ & A 4篇をご案内します

改正された「電帳法」のウェビナーの中から、視聴者とのリアルなQ&A部分を切り出した4篇を纏めてご案内します。
これを見れば、検討企業の疑問や悩みが見えてきます。

例えば)

  • アマゾンで購入した際の電子領収書の保存の扱いは?
  • タイムスタンプは本当に不要になるのか?
  • 帳簿と書類の違いは?
  • 紙の契約と電子契約の信頼性の違いは?

提案側の皆様も、検討中の企業の方々も、落ち着いてご確認いただければ、参考になると思います。

21年7月21日ウェビナー視聴者様との質疑応答編

20210622 改正電帳法 最新(6月22日時点)Q&A編

改正電帳法 ズバリ解説  ④ 質疑応答編(2021年5月25日に開催)

5)_電子帳簿保存法_改正_施行規則_抜本緩和内容とウェビナー視聴者様とのQ&Aなど(2021年5月12日に開催)

【その他ご案内】

  1. 国税庁お墨付きのe-Successカタログは、https://www.antenna.co.jp/e-success/catalog.html
  2. e-Successの1カ月無料体験版は、https://www.antenna.co.jp/e-success/trial.html
  3. e-Success販売キャンペーンhttps://www.antenna.co.jp/e-success/campaign-2021.html

令和3年度税制改正に基づいて、令和4年1月より国税庁によって電子帳簿保存法が抜本的に緩和されることになりました。
この緩和により制度導入へのハードルが大きく下がり、より多くの企業様が電子帳簿保存法「スキャナ保存」「電子取引」制度を導入しやすい環境になります。アンテナハウス株式会社ではこの大幅緩和を記念して、弊社の「スキャナ保存」「電子取引」対応用システム『e-Success』(イー・サクセス)をより導入しやすい特別価格でのキャンペーンを実施しています。
この機会にぜひご検討ください。

【先進事例セミナー】DXで加速する改正電帳法ソリューション!最新法令情報と複合機等を利用した先進事例紹介

日時:
2021年9月14日(火)13:30~14:40
概要:
  • 国税関係書類の電帳法「スキャナ保存」を導入する上で、キーソリューションとなるのが複合機や専用スキャナです。
  • 本ウェビナーでは、電帳法の最新情報と、証憑書類の仕分け作業や紙の原本廃棄の事例を、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社と共同で紹介します。
★内容紹介・お申込みページ:
https://www.kokuchpro.com/event/ah_210914/



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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (29)WordでHTMLを書けたらスゴイ!

おはようございます。

2か月近く先になりますが、10月12日(火)16時から、いつもの、「ちょっと一息・アンテナハウスウェビナー」は、

WordでHTMLを書けたらスゴイ!

という題で、Microsoft Wordで書いた文書からWebページ(HTML)を作るというトピックについてお話しする予定です。そこで、その準備も含めて、月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索では、これから10月12日までの間、WordでHTMLを作ることをテーマにいろいろと探索してみたいと思います。

振り返ってみると、

1980年代半ばにパソコン(Personal Computer: PC)が誕生しました。PCの用途の一つにOfficeでの文書作成があります。PCが普及する前、私が社会人になった約45年前は日本のオフィスでの文書作成と配布は、もっぱら手書きとコピー、そして公式文書は簡易印刷でした。その後、ワープロ専用機が登場して、手書きによる文書作成がなくなりました。

現在は、デスクでの文書作成作業には、ほとんどPCのワープロを使うようになっています。

1980年代後半に、いろいろな日本語ワープロソフトが登場してしのぎを削っていましたが、現在は、Microsoft Wordが圧倒的なシェアをもっています。Word以外には、Google DocsとかLibre Officeを使う人もいるかもしれませんが、少数派と言ってよいでしょう。

Wordで作成した文書は、当初は、プリンタで紙に印刷して配布されました。現在では、PDFの形式で配布されるのが当たり前となっています。

PDFは、紙に印刷されるレイアウトをそのまま電子ファイルにした形式です。つまり紙を使った情報の配信をそのままデジタル化したのがPDFによる情報配信と言えます。
参考) PDFとは? そのメリット、活用法など

今後は、
現在、公開される情報配信はWebページが圧倒的に主流になっています。非公開・社内向けの情報配信でさえもイントラネット上のWebページとして配信されているものが多いと思います。

Webページで配信する情報を表現するとき、基本はHTML形式を使います。HTML形式の最新であるHTML5は、現在WHATWGという団体が策定しているものです。
HTML標準仕様の策定についてW3CとWHATWGが合意 今後はWHATWGのリビングスタンダードが唯一のHTML標準仕様に

HTMLを表示するにはブラウザを使いますが、最新の主要ブラウザはHTMLだけでなくPDFを表示する機能を内蔵していますので、HTMLとPDFはほとんどシームレスにいったりきたりできます。

但し、これは設定によります。PDFをダウンロードする設定になっているとシームレスな移動はできません。詳しくは次をご参照ください。
参考)ブラウザでPDFファイルをWebページからシームレスに表示するか、ダウンロードするかの設定

こうしてPDFで作成した文書をそのままWebページで配信しても、大きな問題はなくなってきたとも言えます。

ところが不都合なことが一つあります。それは、現在、Webページを閲覧するのはPCではなくスマホが主流になってきていることです。スマホでもPDFを表示はできますが、画面が小さいので見ずらいと感じている人は多いでしょう。

普通に考えるとWordで作成した文書をWebページで配信するなら、PDF(のみ)ではなくてHTML形式にしてほしいという要求が高まっての不思議ではありません。

しかし、これは実は結構難しい問題なのです。それが、WordでHTMLを書けたらスゴイ!ということの意味になります。では実際に何がスゴイって? それについてはこれから順次お話していきたいと思います。

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◆前回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (28)これまでの27回の人気記事は?
◆次回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (30)WordのWebページ保存は使えるか?
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e-na伊那谷 旅便り 第73回 最後の艦長

夏の夕暮れ、涼を求めて
法性(ほっしょう)神社という、町の小さな神社へ行ってみました。

法性神社入口

境内はなんとなくひんやりとして、セミの声だけが響きます。

法性神社

ここには、有賀幸作という人の記念碑が立っています。地元出身の日本海軍の軍人さんだった方です。
太平洋戦争で日本海軍が建造した戦艦「大和」は、沖縄特攻作戦に向かいましたがその途中、米艦載機の攻撃を受け沈没しました。
そう、あの、戦艦「大和」です。

このとき、戦艦大和艦長として任命されていたのが有賀幸作さんです。最後の艦長として大和と運命を共にしました。
太平洋戦争の悲劇を再び繰り返すことのないようにと平和を願ってにこの記念碑が建てられたそうです。

碑文には次のように書かれています。

国に捧げた君たちの尊いいのちよ
とこしえに世界平和のいしずえたれと祈る


アンテナハウスブログ「I love Softwera2!」で連載の「e-na 伊那谷 旅便り」を再構成してWeb「e-na 伊那谷 旅便り」にまとめました。




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小規模企業がペーパーレス経理&「SDGs」を目指す為、e-Successでスキャナ保存の本番開始!

エスエスピーシー・ホールディングス株式会社 様(シャッター等の工事業)

小規模会社が拠点拡大を見据えペーパーレス経理&「SDGs」を目指す為、電子帳簿保存法「スキャナ保存」「電子取引」保存制度にチャレンジしました!!

小規模企業の皆様でも、e-Successを利用すれば、問題なくスキャナ保存が実現できます。

詳しくは、
https://www.antenna.co.jp/e-success/pdf/jirei_sspc.pdf
をご覧ください。

【他社事例(ユーザーの声)等】も併せてご覧ください。

    • 電帳法「スキャナ保存」でANAエアポートサービス(株)様が「ScanSave」の選考から導入への道のりを語ります!

    • 「ダスキン伝票」や「領収書」等ペーパーレス経理を(株)武蔵野がどう実現したか!?20210122 武蔵野様 経理部 岡本部長様 ご講演

    • 「ダスキン伝票」や「領収書」等ペーパーレス経理を(株)武蔵野がどう実現したか!?20210122 武蔵野様 営業サポート事業部 滝澤事業部長様 ご講演

    • 事例豊富なScanSaveがパワーアップし、e-Success【JIIMA認定製品】にVER-UPした訳 「概要編」

    • e Success【JIIMA認定製品】 ウェビナー「機能編」

    • e Success【JIIMA認定製品】 「システム管理者編」

    以上 ご参考になれば幸いです。

    【先進事例セミナー】DXで加速する改正電帳法ソリューション!最新法令情報と複合機等を利用した先進事例紹介

    日時:
    2021年9月14日(火)13:30~14:40
    概要:
    • 国税関係書類の電帳法「スキャナ保存」を導入する上で、キーソリューションとなるのが複合機や専用スキャナです。
    • 本ウェビナーでは、電帳法の最新情報と、証憑書類の仕分け作業や紙の原本廃棄の事例を、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン株式会社と共同で紹介します。
    ★内容紹介・お申込みページ:
    https://www.kokuchpro.com/event/ah_210914/



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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索 (28)これまでの27回の人気記事は?

Microsoft Wordスタイル探索 2月より約半年間にわたり毎週月曜日に連載してきました。今日の月曜日はお休みにあたるので、これまでの記事のまとめを紹介します。

まず、これまでのページビューの多い順1位から10位までのランキングは次のとおりです。1番人気は第8回段落のアウトラインレベルです。この記事は、Wordではアウトラインは階層化という意味合いであり、段落のアウトライン(段落の階層化)と番号のアウトライン(階層化した番号)の2様に使われていることを説明したものです。

順位  回数 タイトル
1 (8)―段落のアウトラインレベル
2 (11)―箇条書きは難しい?
3 (2)―アウトラインのタイプ
4 (15)―箇条書きの話、世間の箇条書きガイド(続き)
5 (1)―アウトライン
6 (9)―本のような形式の目次を自動で作る方法を調べてみました
7 (12)―見出しのアウトライン番号の付け方を変更
8 (14)―箇条書きとはなにか?
9 (3)―アウトラインで見出し番号をつける
10 (16)―箇条書きのタイプとそれに対応するWordの機能・表現方法
11 (17)―Word組み込みの箇条書きスタイルは使えない、その理由は?
12 (4)―見出しスタイルの便利な機能いくつか

これまでの記事はアウトラインと見出し、箇条書き、図形機能の3カテゴリーになりますが、カテゴリー別に記事の一覧を作成しました。

アウトラインと見出し関連記事

箇条書き関連記事

Wordの図機能関連記事

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◆次回:(29)WordでHTMLを書けたらスゴイ!
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来週に迫る「DITAで本を書いてAH XSL Formatterで自動組版する」ウェビナーと溢れ話

以前ブログ記事でも告知しました*1「DITAで本を書いてAH XSL Formatterで自動組版する」ウェビナーを来週8/10(火)に開催します。

以前の記事で触れましたように、このウェビナーは『AH XSL Formatter拡張仕様使いこなしガイド』の制作報告であるものの、プレゼンの性質と時間の都合上、省略することはどうしても出てきてしまいます。

本記事では、省略した中から「実際の制作はLightweight DITAから始めた」ことについて書きたいと思います。プレゼンから省略された一番の理由は「説明がややこしくなる」なので、一度内容を忘れてウェビナー終了後にまたご覧になっていただくのも良いかもしれません。

実際の制作はLightweight DITAから始めた

Lightweight DITA

Lightweight DITA(LwDITA)はDITAのサブセットであるXDITAと、XDITAと互換があるよう設計したHTML5で記述するHDITA、MarkdownとYAML Frontmatterで記述するMDITAを指します。DITA-OTの新しめのバージョンではformat="mdita"のようにして通常のDITAトピックと同様に処理可能です。
LwDITAについては以前に少し記事を書きました。併せてご覧ください。

原稿形式選定

原稿形式選定にあたってのライバルは、様々な弊社出版物の実績があるCAS-UB、『Office Open XML Format入門』で利用されたsimpleDocといったものがありました。それらからの選定にあたって「執筆協力予定メンバー全員がそれらの原稿形式に慣れているわけではない」ということがあり、「原稿をプレーンテキストまたはHTMLで受けとれるならオーサリング作業は何とかなるだろう」という考えがあり、とりあえずということでLightweight DITAを採用することにしました。

  • マークアップが不足して困ったとき別形式に移行しやすそう
  • MarkdownやHTMLなら何とか書けるだろう

「~だろう」というふわっとした状態で制作をスタートしてしまったことが大きな反省点です。内部調整的な話は「連絡・相談をしっかりしよう」ということに尽きるのですが、技術的な面でも問題がありました。技術的な面と書きましたが、初歩の話です。

反省点

  • DLとTableの使い分けははっきりさせておこう
  • LwDITAのマークアップは最低限しかないので、DITAへの移行時にどうするかを詰めておく
  • LwDITAでもkeyrefは使える

DLとTable、これは仕様の表についての話ですね。仕様についての書籍ですので、山のように登場します。
HTMLのセマンティクスでも、仕様や会社情報の列挙にtableを使うべきかDLを使うべきかというのは混乱しやすいですし、一概に片方のみを正解とも言えません。今回の仕様の表については「1箇所につき1仕様」「左にラベル、右に内容という構成」を考えると、DLを使用していればミスを減らせたのではないか、と後から思いました。また、MDITAの簡易マークアップによる表はsimpletableになりますが、(望ましい形への自動変換を自前で用意しない限り、)ページ数その他についてシビアになる制作物では使わない方が良いでしょう。なんならテーブルマークアップは手で書かずにデータ変換処理によって用意した方が良いです。

MDITAの簡易マークアップによる表

| Header |
|--------|
| Cell   |

LwDITAのマークアップは最低限であることについて。XMLタグの&lt;や&gt;を表示時に補ってくれるXMLドメインなどはLwDITAでは使えません。MDITAではattributeに変換時のためのclass(HTML)なども使えませんから、使い分けが想定されるのであればトピック数が数百ファイルになる前に何らかの対処が必要でした。

LwDITAでもkeyrefは使えます。主に図版のパスの問題ですね。実は執筆当初使い方が分からかったので後回しに(書き方が間違っており上手く処理されなかった)したところ、後半の作業で牙を剥きました。

LwDITAを諦めた最たる理由はindextermが使えなかったことですが、これについては以前の記事で触れていますので割愛します。

こういった反省点を基にLwDITAをもっと上手くライティング形式として活用できる展望はあるのですが、最近はXMLでの読み書きに抵抗が薄くなったため、その機会はそうそう無いかもしれません。

ということで、来週8月10日(火)16時から、ちょっと一息アンテナハウスウェビナー『DITAで本を書いてAH XSL Formatterで自動組版する』を開催しますので、ご参加いただければ幸いです。また、『AH XSL Formatter拡張仕様使いこなしガイド』*2もよろしくお願いします。

DITAで本を書いてAH XSL Formatterで自動組版する

日時
2021年8月10日(火)16:00~17:00
概要
2021年5月18日に公開/販売した『AH XSL Formatter 拡張仕様使いこなしガイド』の制作報告を通し、XML執筆からPDFを作る過程の知見をご紹介します。
DITAについてや、DITAでの書籍制作における実例の紹介や、DITAを扱うときの注意事項など、自動組版やXMLの使い方、DITAに興味がある方、Formatterユーザーさん、必見です!
内容紹介・お申込みページ
こくちーずプロからお申し込み:https://www.kokuchpro.com/event/20210810/
Zoomウェビナーへ直接お申込みいただく場合: ウェビナー登録ページ



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改正電帳法の独自攻略の手引き

改正電子帳簿保存法について、ベンダーや専門コンサルの支援を受けずに、自社で独自に法令要件を確保して、運用するにはどうすればよいのか、
10以上電帳法を研究し、多数のコンサル実績を持つ益田康夫が、その道筋を考えて見ました。

■ 基本的な4つのステップ

  1. 改正電子帳簿保存法より法律用語定義と帳簿・書類、スキャナ、電子取引の各制度を理解する→電帳法の4つの制度を俯瞰することが最大の近道!
  2. 改正電子帳簿保存法施行規則(「財務省令」)より各制度の要件を俯瞰する→電帳法を制するには帳簿から!
  3. 要件の理解を深めるために、改正電子帳簿保存法取扱通達趣旨説明(「通達」)を読破する→国税局も税務署も「通達」を裏付けに確認指導してくる!
  4. 自社の導入目的に合致した「一問一答」を「財務省令」や「通達」を参照しながら理解する→単なる「一問一答」の摘み食いでの自社よがりな楽観的な解釈は大きなリスクを伴う!

この4つのステップで基本的に改正電帳法の独自攻略が可能です。

■ なお、次の情報も合わせて参考にしてください。

  1. 令和3年度の税制改正で電帳法のどこがどう緩和されたのか!?
    https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/pdf/0021005-038.pdf
  2. JIIMA認定リストの国税庁掲載ページ
    帳簿:
    https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/pdf/JIIMA_list.pdf
    書類:
    https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/pdf/JIIMA_list_3.pdf
    スキャナ:
    https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/hojin/pdf/JIIMA_list_2.pdf
  3. 他社事例(ユーザーの声)等
    電帳法「スキャナ保存」でANAエアポートサービス(株)様が「ScanSave」の選考から導入への道のりを語ります!
    https://youtu.be/Up9f6E0151g
    「ダスキン伝票」や「領収書」等ペーパーレス経理を(株)武蔵野がどう実現したか!?20210122 
    武蔵野様 経理部 岡本部長様 ご講演
    https://youtu.be/1rGzN8CqYGQ
    「ダスキン伝票」や「領収書」等ペーパーレス経理を(株)武蔵野がどう実現したか!?20210122 
    武蔵野様 営業サポート事業部 滝澤事業部長様 ご講演
    https://youtu.be/t8T4Fo3S_C0
    事例豊富なScanSaveがパワーアップし、e-Success【JIIMA認定製品】にVER-UPした訳 「概要編」
    https://youtu.be/yIQHeAxcf3c
    e-Success【JIIMA認定製品】 ウェビナー「 機能編」
    https://youtu.be/QV7d-GU9Nvo
    e-Success【JIIMA認定製品】 「システム管理者編」
    https://youtu.be/SzWEbZ3ZvXU

以上 ご参考になれば幸いです。





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「瞬簡PDF 書けまっせ 8」コマンドライン活用法

『瞬簡PDF 書けまっせ 8』はPDFに文字や図形、画像、印影などを自由自在に書き込みするためのソフトウェア『瞬簡PDF 書けまっせ』の最新バージョンです。

今回はコマンドライン機能を活用する方法を解説していきます。
コマンドラインを活用すれば、ファイルをダブルクリックするだけでPDF出力や印刷ができるようになります。差し込むデータを指定できるため、毎月データをPDF帳票として出力するような場合にとても便利です。
Youtube動画として公開されておりますのでそちらもご覧下さい。
3分で分かる!「瞬簡PDF 書けまっせ 8」コマンドライン活用法

当記事で使用したファイルはここからダウンロードできます。

コマンドラインを実行してみる

まずコマンドを入力するコマンドプロンプトを起動します。Windows10の検索ボックスに“cmd”と入力してEnterしてください。

コマンドプロンプトが表示されたら“cd [製品のインストール先]”と入力してカレントディレクトリを移動します。

PDFWriteCmd.exe”が「瞬簡PDF 書けまっせ 8」のコマンドラインアプリです。PDFWriteCmdと入力してEnterしてみましょう。(大文字小文字はどちらでも大丈夫です。また拡張子の.exeは省略できます)

このようにコマンドラインの使い方が表示されます。

コマンドラインでPDFを出力してみよう

ファイルを読ませてPDF出力してみましょう。ここではA4の白紙PDFに図形を並べたものを作り、「sample.wppx」という名前で保存します。ここでは「c:\work」に保存しました。

コマンドプロンプトに次のように入力します。

> PDFWriteCmd /D "c:\work\sample.wppx" /O "c:\work\sample.pdf"

/D”が読み込むファイル、“/O”が出力先ファイルの指定です。
実行すると「c:\work」に「sample.pdf」というファイルができるはずです。PDFリーダーで開いて確認しましょう。

印刷したい場合は「/O "c:\work\sample.pdf"」の部分を「/P @STDPRN」に変更します。“/P”が印刷の指定、“@STDPRN”が通常使うプリンターの指定です。

差込機能と組み合わせて使う

次にコマンドラインと差込機能を組み合わせて使ってみましょう。差込フィールドを設定したsample2.wppxを用意しました。


これに「data.xlsx」というExcelファイルのデータを差し込んでコマンドラインでPDF出力します。

コマンドプロンプトに次のように入力します。

> PDFWriteCmd /D "c:\work\sample2.wppx" /O "c:\work\sample2.pdf" /F "c:\work\data.xlsx"

/F”が差込データファイルの指定です。
実行してPDFを開くと次のようにデータが差し込まれたPDFファイルが作成されます。

バッチファイルを利用する

最後にバッチファイルを作ってみましょう。バッチファイルを作ると次回からコマンドを書かなくても、そのファイルをダブルクリックするだけで実行できるようになります。

Windows10の検索ボックスに“memo”と入力してEnterしてください。メモ帳アプリを起動します。
先ほど書いたコマンドラインの内容をメモ帳にコピーして「sample.bat」という名前で保存します。

ここで先に作った「sample2.pdf」はいったん削除しておきましょう。
「sample.bat」をダブルクリックして実行します。

ふたたび「sample2.pdf」ができました。PDFをを開いて先と同じようにデータが正しく差し込まれていることを確認してください。

このようにバッチファイルを用意しておけばアプリを起動したりコマンドを書かなくても定型処理であれば簡単に行うことができるようになります。

「瞬簡PDF 書けまっせ 8」のコマンドライン機能を活用して、ぜひ日常業務の効率化にチャレンジしてみてください!




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