林檎の生産量が青森県に続いて2位の長野県では、近年その加工品としてシードル(林檎の発泡酒)の生産も盛ん行われるようになっています。
林檎農家さんとワイナリー(長野県内には 50以上のワイナリーがあって現在も増加中です)が手を組んでシードルを醸造という形態が主かと思いますが、林檎の栽培からシードルの製造と販売まで行うこだわりの醸造所もあり、伊那市の『カモシカシードル』さんもその一社で、なんと昨年 2019年にはシードルの国際コンテスト「フジ・シードル・チャレンジ」で最高位のトロフィー賞を受賞しています。
また、「信州そば発祥の地」を謳う伊那市では、しばらく前から「伊那谷ガレット(※)」(蕎麦のクレープ)と称して地粉を活かしたガレットの普及にも力を入れていますが、このガレットとシードルの相性がとてもよいのです。それもそのはず、正統なガレットのレシピでは材料にシードルを用いますし、そもそものガレット発祥のフランスのブルターニュ地方は、シードルの産地でもあるのです。訪ねたことはありませんが、親近感が沸きます。
※ 信州伊那谷ガレット協議会
新型コロナウイルス感染症のニュースは依然として落ち着かず、外出も敬遠しがちですが、いつか信州を訪れる機会がありましたら、伊那ものぞいてガレットとシードルを味わっていただけたらと思います。
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