画像の挿入と印影の挿入の違いについて説明します。
画像の挿入は、PDF文書のページにビットマップ画像を追加することを指します。画像の挿入では、配置するページとそのページ内での画像の配置基準を指定し、画像の大きさが配置矩形より大きい場合は縮小し、小さい場合はそのまま配置します。また、画像の透明度やマスク処理を指定することも可能です。
印影の挿入は、印鑑の画像をPDF文書に捺印することを指します。印影画像は、文字の上に重ねて配置する際に白地から文字が透けて見えるように、地の部分が透明になっていることが重要です。
違いは、相違点は画像の挿入は一般的なビットマップ画像の追加に関するものですが、印影の挿入が特に印鑑画像に特化している点です。
印影追加の方法
印影画像の追加の際は、印鑑画像を所定の位置に配置し、必要に応じて画像の透明度を調整することができます。
画像のマスク処理
画像のマスク処理とは、画像に対して特定の部分を隠したり、透明化したりするための技術です。PDFではカラーキーマスク、明示マスク、ソフトマスク、ステンシルマスクといったマスク処理を使えます。
印影の挿入ではステンシルマスク(MASK_STENCIL)を使うと便利です。ステンシルマスクはモノクロ(1ビット)のビットマップ画像をマスク画像として使います。黒と白の領域を不透明と透明のように扱い、地の部分をマスク画像で切り抜いた効果をもたらします。不透明部分の色を指定できます。PDF1.3以前では透明が使えないため透明の代わりにステンシルマスクで表現できます。
- ステンシルマスクで描画した画像のPDF化:https://www.antenna.co.jp/ptl/cookbook/vol4/i02-0044.html
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