日別アーカイブ: 2016年8月22日

第78回 「問88 スキャナ保存の承認については、「請求書等の発行先ごと」や「請求金額が100万円以下」などによる単位で受けることができますか。」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

問88 スキャナ保存の承認については、「請求書等の発行先ごと」や「請求金額が100万円以下」などによる単位で受けることができますか。

この質問は、ほとんどのお客様から確認が入るものです。
知らずに申請してしまうと、面倒なことになりかねません。
しっかり確認して、賢く申請書を作成しましょう。

回答

他の書類とは別の処理手順が定められ、保存も他の書類と区分して行われるなど、書類の取扱いが他の書類と明確に区分される場合は、その区分ごとに申請することができます。

解説

法第4条第2項の承認を受けるときに、例えば支店若しくは事業所ごとに書類が作成される場合は、支店又は事業所で作成される書類の種類ごとに一の国税関係書類として、申請することができることが明らかにされています(取扱通達4-2)。
これは、書類の作成単位に着目して一部の書類を特定できるためと考えられるところですが、スキャナ保存においては相手方から受領する書類も対象となることから、書類を特定する基準としては、書類の受領単位に着目することが適当と考えられ、受領する書類についても支店等で受領する書類の種類ごとに申請できることとなります。
このような考え方により、例えば、他の書類とは別の処理手順が定められ、保存も他の書類と区分して行われる場合のように、書類の取扱いが他の書類とは明確に区分され、これらを一の書類として考えられるときはその区分ごとに申請することができるものと考えられますが、例えば新たにスキャナ保存するために単に基準を設けただけの区分については、一の書類と考えることはできないことからその区分ごとに申請することはできないこととなります。

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