こんにちは。XML関連の営業担当です。
1ヶ月半ほど前になりますが、恒例のDITAフェスタが7月12日に開催されました。今回も100名を超える方々にご参加いただき、DITAへの関心の高さを再確認することができました。
今までのDITAフェスタでは「トピックって何?」「conrefって何?」みたいなDITAの仕様の話が散見されましたが、今回は事例紹介中心の内容となり、参加いただいた方からも「事例の話がたくさん聞けてよかった」という声を多数いただきました。
当然「最近DITAの勉強を始めたばかりです」という方もいらっしゃいます。そういった方々にも満足していただけるにはどうしたらいいか、真剣に考えないといけませんね。
さてその事例紹介ですが、前半はエプソンアメリカ、AGCO、IBM、富士通ネットワークコミュニケーションズ、フリースケールセミコンダクター、シトリックスなどなど海外での事例の話で、後半はNECインフロンティアさん、日本電気さん、NECデザイン&プロモーションさんといった国内からの事例紹介となりました。
その中から、なぜDITAなのか、という部分を抜き出してみると…
* 翻訳コスト削減をしたかった
* 紙以外のメディア(iPad、WebHelpなどなど)にも対応する必要に迫られた
* オープンスタンダードな仕様で安心したかった
* ベンダーの縛りから逃れたかった(使っていたツールセットがもうサポートされていない)
* 執筆者によるばらつきをなくしたかった
* ファイル間のコピー&ペーストをやめたかった
といったあたりが共通項として浮かび上がるようです。
じゃあ、DITAを採用すればすべてがうまく行くのかというと、成功させるためにはそれなりの覚悟と努力が必要です。
明日は正反対のテーマ「DITAの不安」に触れてみたいと思います。
年別アーカイブ: 2012年
CAS-UB サービスを海外向けにスタート
CAS-UB (Cloud Authoring Service for Universal Book) は、高品質な電子書籍(EPUB、PDF)を、インターネット上で制作・編集できるWEBサービスです。
このサービスを世界中の人に使ってもらおうと、英語化の作業を進めてまいりました。いよいよこの10月よりサービスの開始をいたします。
すでに O’Reilly’s Tools of Change for Publishing Conference や Digital Book World Conference and Expo などカンファレンスでデモを行ってきて海外では多くの関心を集めています。
CAS-UBは電子書籍の編集・制作を行なうためのWebサービスで次のような特長があります。
*クラウドサーバの上においた書籍の原稿や素材を対象に、Webブラウザから編集操作を行い、編集完了した段階でEPUB3やPDFなどの様々な形式の出版物を出力します。
*編集作業は内容と見栄え(コンテンツとレイアウト)を完全に分離した方法で行ないます。1回制作したコンテンツから多様な生成物を得る、ワンソース・マルチユース方式です。
*データはクラウド上で一元管理しますので、多人数の著者が一つの出版物のデータを分担して編集・制作する作業に最適です。
*商業出版に使うことのできる高度なレイアウトを指定したPDFやプロフェッショナルなデザインのEPUBを、簡単に作りだすことができます。
CAS オンラインショップを使って世界190ヶ国で使用可能で23種類の通貨に対応しているPayPal決済が可能です。10月のサービス開始に向けて、海外営業グループは今準備の真っ最中です。
Antenna House.com
Rainbow PDF
Best Practice 2012 Monterey, California
Best Practice 2012は、DITAに焦点を置き、情報開発、トレーニング、およびサポートの管理者のための毎年恒例のカンファランスです。今回はカルフォルニア、モントレーにて9月10日から3日間に渡って実施される予定です。アンテナハウスは今年も参加してきます。
アジェンダを見ますと、 IBM Corporation、 Microsoft Corporation、Intel Corporation、Freescale Semiconductor, Inc. など業界をリードする北米の会社の発表が目立ちます。また、Comtech Services, Inc. Hewlett-Packard Company、Medtronic. Inc.、easyDITA、 Quark, Inc.などベンダーによる参加、ユーザの要望改善のためのアイデアをだし、具体的な新機能の開発ロードマップの発表が行われます。 一方、グループセッションでは、University of California、University of Wisconsin、Michigan State Universityなど大学教授が参加し、学術研究者や業界の専門家がお互いのニーズを満たすべく協力し情報提供のための講演が行われます。
アジア系企業としては中国のHuawei Technologies のインフォメーションアーキテクトの発表があります。ドキュメントの再利用によってマニュアルの最適化に成功した内容です。DITAが中国でどのくらい普及しているのか大変興味深いです。
Antenna House.com
Rainbow PDF
PDF Driver API V5.0利用のマルチプロセス対応アプリケーション開発について
昨日に続き、PDFDriver API V5のスレッドを利用したアプリケーションからOffice文書を一括して、PDFに変換する場合についてお伝えします。
アプリケーション開発では、PDFDriver(仮想プリンタ)の選択・取得をスレッド単位に行い、最適なスレッド数を決めて、ユーザが変換したいOffice文書群を、それぞれのスレッド(PDFDriver)に振り分け、並行出力することにより、変換速度を上げることができます。プログラムから、それぞれのOffice文書に対して、それぞれの出力設定ファイル(プロパティ)を選択、あるいは変更して、PDF変換することが出来ます (図B参照)。
一括してPDF変換の例に、7月2日のブログで紹介しておりますように、スレッド数と変換速度の推移がプロットされております。
グラフを見て頂くと分かりますが、変換元のファイル数、ファイルサイズに関わらず、スレッド数と伴に、変換速度が減少して行く傾向(パターン)は、殆ど同じです。
PDF Driver API V5.0利用のマルチプロセス対応アプリケーション開発について
PDFは、どんな環境でもレイアウトを崩さず表示できる電子文書として、世界で認められています。
そのような理由から、電子文書の管理は、専らPDF形式で行っています。
紙資料をスキャン(透明テキストを付加)してPDFに変換したものや、MSのOffice文書などを、アプリケーションから直接PDFに変換し、電子文書管理システムに登録して、調査や研究時に、必要な資料を検索、再利用すると云ったことが、多くなってきています。
そこで、PDF変換アプリケーションの開発が容易にできる、アンテナハウス製品を紹介いたします。
アンテナハウスは、仮想プリンタDriver経由でPDF変換を行うソフトウェアコンポーネント製品「PDF Driver API V5」を提供しております。
開発者は最低限、入力としてOffice文書(変換元)のパスとPDF(出力先パス)を指定するだけで、マルチプロセス対応の恩恵を受けたPDF変換プログラムの作成が出来ます。
この場合、パスワードを付与、文字の埋め込み等PDFをどのように作成するかを指定する出力設定ファイル(プロパティ設定)は、Default値が自動選択されます。
もちろん、プログラムからPDF変換時に出力設定ファイルの諸設定や変更を動的に行うことができます。
複数ユーザから、サーバ側のPDF Driver API V5を利用したアプリケーションに、同時アクセスが有っても、並行してPDF変換を行うことが出来ます(図A参照)。
マルチプロセス対応になったので、旧バージョンと比較すると、飛躍的に処理速度が上がったことが体験できます。
評価版URL:https://www.antenna.co.jp/ptl/trial.html
メールニュースにはお得情報が満載!
「瞬簡PDF OCR」9月の新製品
9月に新製品として「瞬簡PDF OCR」の販売を開始いたします。
この製品は、スキャナから取り込んだ紙の原稿データ、PDF、画像ファイルにOCR(光学式文字認識)処理を行い、Office(Word、Excel、PowerPoint)ファイル、透明テキスト付きPDF、一太郎に変換することができます。
「瞬簡PDF 変換 7」となにが違うの?という疑問を持たれるかもしれません。
もちろん「瞬簡PDF 変換 7」でOfficeファイル、透明テキスト付きPDF、一太郎に変換できますが、大きく異なる点は、
OCR処理された領域を目で確認しながら編集できるという点にあります。
OCR処理で誤認識された文字の修正や、領域の属性変更(ここは表として読み取りたい等)、変換したくない範囲の指定
などきめ細かな設定が可能です。
「瞬簡PDF 変換 7」は複数のPDFを一括変換する場合に適しているのに対して、「瞬簡PDF OCR」は1データづつ目で確認しながらきめ細かな設定を行って変換することができます。
機能の詳細や応用機能などは、後日発売日が近づきましたら紹介させていただきます。
『Antenna House PDF Server V3』新製品発表会 9月20日 開催!
PDFからOffice文書への逆変換!
CADからPDFへの変換等の新機能を加えたサーバサイドファイル変換を多彩に且つ低価格で実現する新バージョン『Antenna House PDF Server V3(以下、AH PDF Server V3)』の全エディションを二部構成でご案内する、新製品発表会を2012年9月20日に開催いたします。
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■『AH PDF Server V3』新製品発表会 概要
紙文書電子化、Office文書のPDF化、PDFのセキュリティ強化等の基本機能に加えて、OCR機能・TIFF変換機能・JPEG変換機能を備えた”スタンダード版” IN/OUT(多数のサブフォルダ監視)機能に加えて、コマンドライン機能を有する”プロフェッショナル版”が8月1日にリリースされました。
続いて、8月末にPDFをOffice文書に逆変換する「オフィス変換オプション」と『AH PDF Server V3』CAD版(AutoCADなどCADからPDFへの変換)をリリースいたします。
更に、9月中旬に「Web変換オプション」(ブラウザからの変換簡易設定でユーザーが簡単変換)をリリースいたします。
これら全エディションの製品発表を実施します。
■対象のお客様
システムインテグレーターの営業・SE様、ソフトウェア開発会社様
一般法人・文教・自治体の情報システム部門、製造部門でCAD関係のシステム担当者様
■開催概要
・開催日時:2012年9月20日(木) 14:00 -17:00 (受付開始13:30~)
・参加費:無料
・定員:70名
・申込締切:9月18日
・開催場所:中央区 久松町区民館 日本橋久松町1番2号 電話 03-5640-5606
・会場までのアクセス:
東京メトロ日比谷線または都営浅草線人形町A4出口徒歩7分
http://www.city.chuo.lg.jp/sisetugaido/syukaisisetu/syukaisisetu10/
【お申し込み】
下記よりお申し込みください。
http://kokucheese.com/event/index/49715/
【お問い合わせ先】アンテナハウス株式会社 システム製品営業担当
電話:03-5829-9021
Mail:sis@antenna.co.jp
■セミナープログラムは以下の通りです。
13:30- 受付開始
14:00-14:05 ご挨拶 アンテナハウス株式会社
<第一部>―――――――――――――――――――――――――――
14:05-15:05 (講演:55分 質疑:5分)
アンテナハウス株式会社
営業グループ グループリーダー 益田 康夫
『AH PDF Server V3』(新製品)スタンダード/プロフェッショナル/
オフィス変換/CAD変換/Web変換の全エディションとオプション製品をデモを交えて総合的に説明します。
15:05-15:15 休憩
<第二部>―――――――――――――――――――――――――――
15:15-15:35 (講演:20分)
株式会社ソフトウェアパートナー 「PDF Server V2 構築実績を語る!」
1.Web変換ツールの構築で監視フォルダーを見せないセキュア変換
2.コマンドライン制御でWeb変換を2000名規模の企業のPDF変換基盤として開発
~柔軟性のあるブラウザからのPDF変換編集詳細設定の実際~
15:40-16:30(講演:45分 質疑:5分)
アンテナハウス株式会社
営業グループ グループリーダー 益田 康夫
開発グループ PM 海老 直治
『AH PDF Server V3』(新製品)のコマンドライン機能やシステム連携機能について具体的な制御方法等をお見せします。
16:30-16:40 Q&A、その後名刺交換会
以上 ご案内いたします。
ログビューアとPDFコンバーター
ログビューアはその名の通り、ログを表示するためのプログラムになります。
以前にも書きましたが、開発側としては「PDF Server V3」を運用している間は基本的にコントロールセンターは起動しない様にして欲しいと言う希望?があります。起動していたら何か不都合が出る訳では決してないのですが、出来るだけマシンの負荷を減らして運用して欲しいためです。コントロールセンターは意外と内部では「忙しい」プログラムになっています。その名の通り、いろいろなものを監視して制御するための機能を持っているためです。
しかし、V2.xのお客様の意見を伺っていると、どうも「ログ」は表示しておきたいというのが多いようでした。そのため、V2.xではコントロールパネルを起動しっぱなしにするようです。
そのため、今回はログだけを表示する別プログラムを用意しました。起動するにはスタートメニューから「Antenna House PDF Server V3」→「ログビューア」を選択します。
表示内容は当然ですが、コントロールセンターの動作ログ表示と全く同じです。多少表示に誤差が出ますが、コントロールセンターとログビューアを同時に起動すると両方にログが表示されます。運用中は差支えなければ「ログビューア」の方を起動してログを見て頂けると幸いです。
PDFコンバーターはV2からありましたが、V3でもほぼ同じ動作をします。起動すると下図のようにタスクトレイにアイコンとして常駐します(赤丸で囲ったアイコン)。
V3のPDFコンバーターはV2と同様に基本的にオフィスファイルやアプリケーションファイルをPDFに変換するためのものです。Windows上のアプリケーションのほとんどはデスクトップ上で動作します。そのため、PDF Serverでアプリケーション変換やオフィス変換を行う時にはWindowsにログインしてデスクトップを表示する事が必要となります。
V3のPDFコンバーターではそれ以外に「ダイアログの自動応答」機能があります。PDF Serverで変換途中にダイアログが出てしまうと基本的にそこで停止してしまいます。アプリケーション変換ならタイムアウトで打ち切ってしまうので、実際は変換エラーになる事が多いでしょうが、それでは意味がない事も多いと思います。
実際にどんなケースで使うのかと言えば、例えばWebブラウザから「印刷」を行うと必ず「印刷ダイアログ」が表示されます。主にどのプリンタを使うかを選択するのですが、V2.xではこういうケースではユーザーが応答してやるかあきらめるかのどちらかしかありませんでした。V3では最初に一度同じ操作を行ってダイアログを表示し、PDFコンバーターの設定からボタンを登録してやると次回からは自動でそのボタンをクリックしてくれます。全部のケースで出来るとは限りませんが、ダイアログならばまず可能だと思います。ちなみに評価版のコントロールセンターを起動する時に表示されるダイアログも応答できます。
詳細はマニュアルにも掲載されていますので、ぜひご利用になって下さい。
PDF Server V3の設定について
PDF Server V2.xまではシステム全体の設定を行う「PDF Server 設定」と変換の設定を行う「タスク設定」がありました。V3では設定全体ではほぼ変わりませんが、従来の「タスク設定」は「タスク設定」と「変換設定」の2つに分離しました。
PDF Serverは単体で使われるよりはいろいろなシステムの中に組み込んで利用されるお客様が結構いらっしゃいます。そのため、V2.3からは利便性を考えて「コマンド」形式のPDF Serverの提供を開始しました。これはV3になっても同様です。そのため、PDF Serverでは「フォルダ監視変換」と「コマンド変換」の2種類が利用できます(ただし、コマンド形式はプロフェッショナル版のみです)。従来のタスク設定は「フォルダ監視変換」のみだったため特に不便はありませんでしたが、コマンド形式で運用すると不要な設定がかなり出てきます。そのためタスク設定を「フォルダ監視変換」のみでしか利用しないものを「タスク設定」とし、実際のファイル変換に関係する設定を「変換設定」として分離しました。
「フォルダ監視変換」では「タスク設定」と「変換設定」を利用しますが、「コマンド変換」では「変換設定」のみを利用します。
「タスク設定」はコントロールセンターから行う事が出来ます。主にフォルダ設定とファイルの処理の仕方や分割・結合の設定になります。今まで違いタブでの設定になりますが、内容的にはほとんど変わりません。
「変換設定」はコントロールセンターから行う事が出来ますが、個別に行う事も出来ます。「スタートメニュー」から「Antenna House PDF Server V3」→「設定編集ツール」で変換設定を行う事の出来るプログラムが起動します(コントロールセンターから「変換設定」を行う場合もこのプログラムを起動しています)。設定自体はほぼ今までと同じような感じなので、利用された事のある方は特に迷う事もないと思います。
ただ、タスク設定の仕様を変更した事により、以前のV1.xやV2.xのタスク設定を取り込んで変換する事が出来なくなってしまいました。その点だけは申し訳ないと思っていますがご了承ください。
「PDF Server 設定」は基本的にV2.xと変わりません。タイムアウトがアプリケーション変換のみになった事と、ログファイルの削除と作業フォルダを指定できるようになった事ぐらいでしょうか。エラーメールはPDF Serverの稼働監視時と変換エラーを監視している時のみ送信します。変換エラーはV2.xと同じですが(タスク一覧にも表示されていますし)、稼働判定は大幅に変更しました。V2.xに比べて誤送信は減りましたが、稼働監視している時にユーザーが手動で「PDF Server サービス」を止めた時も「システム停止」と判断するため、注意が必要です。これは「PDF Server サービス」の動作状況だけでは「任意」なのか「トラブル」なのか判断がつかない為です。手動で止める時は一旦監視を停止するか、監視時間を少し長めにする事をお勧めします。
明日はログビューアとPDFコンバーターについて少し説明します。