カテゴリー別アーカイブ: コラム

第127回「電子取引の保存義務違反大丈夫ですか?」2

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

 「電子取引の保存義務違反大丈夫ですか?」2

さて、施行規則を見てゆきましょう!

重要部分は赤文字のところです。

法10条とは前回のブログで解決済みです。

(電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存)

第八条  法第十条 に規定する保存義務者は、電子取引を行った場合には、次項又は第三項に定めるところにより同条 ただし書の書面又は電子計算機出力マイクロフィルムを保存する場合を除き、当該電子取引の取引情報法第二条第六号 に規定する取引情報をいう。)に係る電磁的記録を、当該取引情報の受領が書面により行われたとした場合又は当該取引情報の送付が書面により行われその写しが作成されたとした場合に国税に関する法律の規定により、当該書面を保存すべきこととなる場所に、当該書面を保存すべきこととなる期間、次の各号に掲げるいずれかの措置を行い第三条第一項第四号並びに同条第五項第七号において準用する同条第一項第三号(同号イに係る部分に限る。)及び第五号に掲げる要件に従って保存しなければならない。

 当該取引情報の授受後遅滞なく、当該電磁的記録の記録事項にタイムスタンプを付すとともに、当該電磁的記録の保存を行う者又はその者を直接監督する者に関する情報を確認することができるようにしておくこと。
 当該電磁的記録の記録事項について正当な理由がない訂正及び削除の防止に関する事務処理の規程を定め、当該規程に沿った運用を行い、当該電磁的記録の保存に併せて当該規程の備付けを行うこと。
 法第十条 ただし書の規定により同条 ただし書の書面の保存をする保存義務者は、当該書面を、前項に規定する場所に、同項に規定する期間、整理して保存しなければならない。この場合においては、当該書面は、整然とした形式及び明瞭な状態で出力しなければならない。
 法第十条 ただし書の規定により同条 ただし書の電子計算機出力マイクロフィルムの保存をする保存義務者は、当該電子計算機出力マイクロフィルムを、第一項に規定する場所に、同項に規定する期間、第四条第二項において準用する同条第一項第一号(同号ロに係る部分に限る。)から第四号までに掲げる要件に従って保存しなければならない。
どうでしょうか?
お分かりいただけましたでしょうか?
補足しますね!
「次の各号に掲げるいずれかの措置を行い」とは次を指しています。
 当該取引情報の授受後遅滞なく、当該電磁的記録の記録事項にタイムスタンプを付すとともに、当該電磁的記録の保存を行う者又はその者を直接監督する者に関する情報を確認することができるようにしておくこと。
 当該電磁的記録の記録事項について正当な理由がない訂正及び削除の防止に関する事務処理の規程を定め、当該規程に沿った運用を行い、当該電磁的記録の保存に併せて当該規程の備付けを行うこと。
「第三条第一項第四号並びに同条第五項第七号において準用する同条第一項第三号(同号イに係る部分に限る。)及び第五号に掲げる要件に従って保存しなければならない。」とは下記をご覧ください。
「同条第一項第三号(同号イに係る部分に限る。)「第五号に掲げる要件」が重要です。
「同条第一項第三号(同号イに係る部分に限る。)とは
 当該国税関係帳簿に係る電子計算機処理システムの概要を記載した書類
を指します。
「第五号に掲げる要件」とは

 当該国税関係帳簿に係る電磁的記録の記録事項の検索をすることができる機能(次に掲げる要件を満たすものに限る。)を確保しておくこと。

 取引年月日、勘定科目、取引金額その他の国税関係帳簿の種類に応じた主要な記録項目(以下この号において「記録項目」という。)を検索の条件として設定することができること。
 日付又は金額に係る記録項目については、その範囲を指定して条件を設定することができること。
 二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定することができること。
となる訳です。

次回は、保存義務違反について

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第126回 「電子取引の保存義務違反大丈夫ですか?」1

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

 「電子取引の保存義務違反大丈夫ですか?」

EDI取引は便利ですよね!?

流通業も製造業もEDIや電子での取引が活発に行われるようになっています。

皆様や皆様のお客様はこのような電子取引のデータをどのように保存されていますでしょうか?

注意しなければならないのは電子取引をした際の取引情報に係る電磁的記録の保存が義務になっている点です。その上、これは申請に関わらず義務なのです。

(電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存)

第十条  所得税(源泉徴収に係る所得税を除く。)及び法人税に係る保存義務者は、電子取引を行った場合には、財務省令で定めるところにより、当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならない。ただし、財務省令で定めるところにより、当該電磁的記録を出力することにより作成した書面又は電子計算機出力マイクロフィルムを保存する場合は、この限りでない。
上記の前段が電子での保存、後段が紙に印刷した際の保存について書かれています。
次回で、施行規則を見てゆきましょう!

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ISO 32000-2 PDF 2.0策定の進捗、新しく追加になった主要機能のリスト

PDF 2.0の仕様策定がだいぶ進んでいます。現在のステータスは、40.99(Full report circulated: DIS approved for registration as FDIS)とありますのでもうすぐ最終承認プロセスになりそうです。Adobeの担当者のコメントでは、夏前に出版される可能性はない[1]とありますが。いずれにせよそう遠い時期ではないでしょう。

ドラフトの仕様書はISOのストアで販売されています[2]

このドラフト仕様書によりPDF 2.0の主な変更点をチェックしてみました。次に項目だけ挙げます。技術書典2[3]にむけて『PDFインフラストラクチャ解説』[4]の第二版を準備中ですので、もう少し調べて第二版に反映します。

本文でPDF 2.0で廃止という意味は、PDF のバージョン番号に2.0を指定したときは使ってはいけないという意味です。PDF 1.7以前のバージョン番号を指定したときPDFで使うのは問題ありません。

1.文書のメタデータ(7.5.5 File trailer、14.3.3 Document information dictionary)
メタデータは文書情報ではなくXMPによるメタデータストリームを使うことになります。文書情報の中でPDF 2.0で許されるのは作成日と更新日のみです。それ以外の項目は廃止となります。

2.暗号化(7.6 Encryption、7.6.3 General encryption algorithm)
PDF 2.0では暗号化のアルゴリズムはAES-256対称キーアルゴリズムの32バイトファイル暗号化キーを使うようになります。RC4とかAESアルゴリズムは廃止です。

3.標準セキュリティハンドラー(7.6.4.2 Standard encryption dictionary)
新しいバージョン番号を指定します。古いセキュリティハンドラは廃止です。

4.(新機能)非暗号化ラッパ文書(7.6.6 Unencrypted wrapper document)
独自のセキュリティハンドラで暗号化してしまうとその内容にアクセスできなくなります。これを避けるため暗号化しないラッパを残すことができます。

5.テキスト文字列(7.9.2.2 Text string type)
UnicodeのUTF-8の符号化をつかえるようになります。

6.黒点補償(8.6.5.9 Use of black point compensation)
デバイス独立グラフィック状態に黒点補償パラメータが追加になります。

7.文書レベルのナビゲーション(12.3 Document-level navigation)
コレクション(PDF 1.7のアドビ独自拡張)の機能が大幅強化となります。(12.3.5 Collections)
・コレクションに階層化フォルダーが設定できます。(12.3.5.2 Collection hierarchical folders)
・navigatorにレディメイドのコレクションのレイアウトを指定できます。(12.3.6 Navigators)

8. 注釈タイプ(12.5.6.1 General)
プロジェクション注釈が新しく用意されます。(12.5.6.24 Projection annotations)
リッチメディア注釈が新しく用意されます。(12.5.6.25 3D and RichMedia annotations)
音声(Sound)注釈、動画(Movie)注釈、TrapNet注釈の3種類は廃止となります。

9.フォーム(12.7 Forms、12.7.3 Interactive form dictionary)
XFAフォームは廃止となります。
フォームの外観は常に必要となります。

10.電子署名(12.8 Digital signatures)
大幅に変更になります。
PAdESが追加されます。(12.8.3.4 CAdES signatures as used in PDF)
署名の長期検証機能が追加になります。(12.8.4 Long term validation of signatures)
文書タイムスタンプが追加になります。(12.8.5 Documenttimestamp (DTS) dictionary)

11. 地理空間座標システム(12.10 Geospatial features)
新機能です。
地球上の地図と連動する位置指定ができるようです。

12. 3次元アートワーク(13.6 3D Artwork)
大幅強化されます。
3次元の注釈機能が強化されます。(13.6.2 3D Annotations)
3次元の距離(直線距離、垂直距離、角距離)が定義できるようになります。(13.6.7 Persistence of 3D measurements and markups)

13. リッチメディア(13.7 Rich media)
リッチメディアが強化されます。
音声・動画が廃止となりリッチメディアに統合されます。

14. 論理構造(14.7 Logical structure)
タグ付きPDFのタグに、名前空間を使えるようになります。(14.7.4 Namespaces for tagged PDF)
タグ付きPDFのタグの構造が大幅に変更になります。

15. アクセシビリティ
発音のヒント機能が追加になります。(14.9.6 Pronunciation hints)

16. 文書部品(14.12 Document parts)
新機能です。PDFのページへのランダムアクセス機能が強化されます。

17. 関連ファイル(14.13 Associated files)
新機能です。

[1] https://forums.adobe.com/message/9134153#9134153
[2] ISO/DIS 32000-2.4 Document management — Portable document format — Part 2: PDF 2.0
[3] 技術書典2
[4] 『PDFインフラストラクチャ解説』

2017/3/3追記

『PDFインフラストラクチャ解説』V1.1の原稿を下記に公開しました。

付録:もうすぐ出版されるPDF 2.0の概要

『PDFインフラストラクチャ解説』を1.1版に改訂し、上のWebページをそのままV1.1版の付録として収録します。付録にしたのは仕様書がまだドラフトのためです。すでに本をお求めの方は、Webをご覧いただければ改めてご購入の必要はありません。

新しくお求めのかたはしばらくお待ちください。今週月曜日にPODに出しましたので、来週には発売されると思います。


第125回「経理担当者の腱鞘炎を考える」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
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経理担当者の腱鞘炎を考える

経理担当者の現場は、伝票入力業務が多く慢性的な腱鞘炎に悩んでいる方が多いようです。

スキャナ保存が10年ぶりに注目されていますが、過酷な入力が増えるようなスキャナ保存は、導入は問題をより大きくすることになりかねません。

重要なのは、如何に入力の手数を少なくするとともに、経理での集中入力で無く、各拠点での分社入力が重要になってきます。

例えばキーワードは

・仕訳データのCSVの有効活用

・電子決裁ワークフローのCSVの有効活用

・活字OCR機能の有効活用

色々考えられます。

弊社もノウハウがたまってきております。是非ともお問い合わせください。

 

 

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第124回 「当社ユーザーの経理キーマンがスキャナ保存の導入半年後に明かしてくれたこと」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
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当社ユーザーの経理キーマンがスキャナ保存の導入半年後に明かしてくれたこと

年商30億規模の経理キーマンがスキャナ保存を導入して半年後に次の点を明かしてくれました。
以前から電子化してフォルダー管理していたが、探し出すのに大変苦労していた。
スキャナ保存導入後は、とても検索が楽になった。
月次決算の中で、P/LやB/Sを見て、仕訳を見て、その先の証憑を確認する際、従来のフォルダー管理ではフォルダーの種類や詳しい階層構造を知らないと探すことが無理だった。
しかし、スキャナ保存システムを入れたら、一発で検索できるようになった。

これ以外にもたくさん語ってくれましたがブログの案内はこの程度でご容赦ください。

詳しい事をお聞きになりたい方は是非ともお問い合わせください。

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第123回 「タイムスタンプの「一括検証」が要件から見落とされていると感じて」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
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タイムスタンプの「一括検証」が要件から見落とされていると感じて

タイムスタンプの付与が要件であることの認識は浸透してきていますが、その「一括検証」が要件であることが意外と知られていないことに驚いています。

先日大手会計ソフトベンダーの方とお話していて感じたのですが、「一括検証って何?」「どうして必要なの?」と質問を受けました。
販売する側も導入する側も最低限施行規則は全文読んで必要な要件が何なのかを把握して、不明点は専門コンサルタントに聞いて欲しいものです。

施行規則3条5項2号

ロ 当該国税関係書類をスキャナで読み取る際に(当該国税関係書類の作成又は受領をする者が当該国税関係書類をスキャナで読み取る場合にあっては、その作成又は受領後その者が署名した当該国税関係書類について特に速やかに)、一の入力単位ごとの電磁的記録の記録事項に一般財団法人日本データ通信協会が認定する業務に係るタイムスタンプ(次に掲げる要件を満たすものに限る。第八条第一項第一号において「タイムスタンプ」という。)を付すこと。

(1) 当該記録事項が変更されていないことについて、当該国税関係書類の保存期間(国税に関する法律の規定により国税関係書類の保存をしなければならないこととされている期間をいう。)を通じ、当該業務を行う者に対して確認する方法その他の方法により確認することができること。

(2) 課税期間(国税通則法 (昭和三十七年法律第六十六号)第二条第九号 (定義)に規定する課税期間をいう。)中の任意の期間を指定し、当該期間内に付したタイムスタンプについて、一括して検証することができること。

以上 が根拠法令です。特に赤文字のところをご覧ください。

そして下記の通達を合わせて押さえておきましょう!
(タイムスタンプの有効性を保持するその他の方法の例示)

4-23 規則第3条第5項第2号ロ(1)((タイムスタンプ))に規定する「その他の方法」とは、国税関係書類に係る電磁的記録に付したタイムスタンプが当該タイムスタンプを付した時と同じ状態にあることを当該国税関係書類の保存期間を通じて確認できる措置をいう。

【解説】

規則第3条第5項第2号ロ(1)では、タイムスタンプを付した記録事項が変更されていないことについて、国税関係書類の保存期間を通じて確認できることとされている。タイムスタンプの有効期間内等であれば、タイムスタンプの検証を行うことによってこれらのことを当該業務を行う者に対して確認することは可能であるが、タイムスタンプに有効期間等がある場合には、国税関係書類の保存期間の方が当該有効期間等より長いことがあり、有効期間等を過ぎてしまった場合はもはやその方法によることができないこととなる。
この場合は、有効期間等を過ぎてしまったとしても、タイムスタンプを付した時と同じ状態、つまり当該業務を行う者に対して確認したときと同様な結果を得られるような状態にする措置を講じる必要がある。したがって、そのことを明らかにしたものである。
このような措置としては、例えば、タイムスタンプの有効期間等が過ぎる前に、当該タイムスタンプを付した記録事項に再度タイムスタンプを付すなどして、変更されていないことを確認することができる状態で当該情報を保存する方法がこれに該当することを明らかにしている。
また、変更されていないことを確認するためにタイムスタンプを使用する場合、そのために使用するタイムスタンプは、パソコンのタイマーで作成したタイムスタンプなどではなく、信頼のおけるタイムスタンプでなければならないが、同号ロに規定するタイムスタンプについては信頼のおけるものと認められることとなる。

 上記よりタイムスタンプの延長機能が求められています。この点も合わせて押さえておきましょう!

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パソコンは燃えているか (3)

パソコンの売り上げが伸び悩んでいる背景には、スマートフォンの急速な普及が一因としてありそうです。

各家庭でパソコンの用途はさまざまでしょうが、インターネット上のサイトや電子書籍の閲覧、動画の視聴などの用途が目的であれば、スマートフォンやタブレットが動作も軽快で携帯性もよく、パソコンはその点では出番が少なくなってしまうでしょう。

しかし、数字を見る限り、スマートフォンやタブレットがパソコンを置き換えているのではなく、パソコンは一定の水準で所有されていることが分かります。これは、パソコンに他の機器では代替できないニーズがあることを示しているように思われます。
たとえば、WordやExcelといったアプリケーションを使って文書や表を作成する時はやはりパソコンが使いやすく、スマートフォンやタブレットでの代替は簡単なものを除いて難しいというようなことではないでしょうか?

逆にいえば現状は、従来のニーズ以外にパソコンを買い替えたくなる新しい魅力ある製品がないということなのかも知れません。

パソコンのハードウェアは残念ながらコモディティ(日用品)化が進んで、スペック的にはどのメーカーも差異を出しづらくなっています。その中でパソコンの魅力を訴求できるのは、ソフトウェアをおいて他にないと思います。

パソコンで使ってこそ利便性が増し生活を豊かにしてくれる、そんなソフトウェア製品があれば、パソコンの存在価値も見直されてくるのではないでしょうか。
弊社製品でいうと 瞬簡PDF 書けまっせ 7 などがそうした可能性を秘めているように思われてなりません。
思わず新しいパソコンで試してみたくなるような魅力あるソフトウェア製品が出てくれば、パソコン市場も活性化できるかも知れません。

<< パソコンは燃えているか (2)


パソコンは燃えているか (2)

家庭向けパソコンの現状についてさらに調べてみると、総務省が発表している 平成28年版情報通信白書 には、以下のような記述があります。

  • 情報通信機器の普及が全体的に飽和状況の中、スマートフォン保有が年々増加し7割を超える
    2015年末の情報通信機器の普及状況をみると、「携帯電話・PHS」及び「パソコン」の世帯普及率は、それぞれ95.8%、76.8%となっている。また、「携帯電話・PHS」の内数である「スマートフォン」は、72.0%(前年比7.8ポイント増)と普及が進み、「パソコン」との差が前年の13.7ポイントから4.8ポイントに縮小している。
  • インターネット利用者数、人口普及率の双方が増加
    2015年末のインターネット利用者数は、2014年末より28万人増加して1億46万人(前年比0.3%増)、人口普及率は83.0%となった。また、端末別インターネット利用状況をみると、「パソコン」が56.8%と最も高く、次いで「スマートフォン」(54.3%)、「タブレット型端末」(18.3%)となっている。

2015年末なので1年ほど前のデータになりますが、これを見ると家庭ではパソコンに迫る勢いでスマートフォンが普及してきていること、インターネットの閲覧に利用される端末として、スマートフォンとタブレットの合計で既にパソコンを上回っていることが分かります。

ちなみに3年前の資料(平成25年版情報通信白書)では、以下のようです。

  • 情報通信機器の普及が全体的に飽和状況の中、スマートフォン保有が急速に増加
    平成24年末の情報通信機器の普及状況をみると、「携帯電話・PHS」及び「パソコン」の世帯普及率は、それぞれ94.5%、75.8%となっている。また、「携帯電話・PHS」の内数である「スマートフォン」は、49.5%(前年比20.2ポイント増)と急速に普及が進んでいる
  • インターネット利用者数、人口普及率の双方が昨年に引き続き増加
    平成24(2012)年末のインターネット利用者数は、平成23年末より42万人増加して9,652万人(前年比0.4%増)、人口普及率は79.5%(前年差0.4ポイント増)となった。また、端末別インターネット利用状況をみると、「自宅のパソコン」が59.5%と最も多く、(中略)スマートフォンは31.4%となっている。

つまり、3年間でパソコンの家庭への普及率は75.8%⇒76.8%と微増にとどまるが、スマートフォンの普及率は49.5%⇒72.0%と激増している現状が浮かびます。また、インターネットの閲覧利用状況ではパソコンが59.5%⇒56.8%と下がったのに対し、スマートフォンでの利用は31.4%⇒54.3%と増えていることも分かります。

<< パソコンは燃えているか (1)        パソコンは燃えているか (3) >>


パソコンは燃えているか (1)

昨今のニュースを見ていますと、パソコンの売れ行きがかなり低調のようです。新規のパソコンの売れ行きは、ソフトウェア製品の売れ行きにも関わってきますので、これはどうも気になります。

直近とはいえませんが、IT専門調査会社の発表 によると、2016年第2四半期(4月~6月)の国内のパソコン出荷台数は、ビジネス市場が145万台(前年同期比10.7%増)、家庭市場が104万台(同比14.1%減)、で計約250万台(同比1.2%減)だったとのこと。 ビジネス向けは好調だったものの家庭向けはかなり落ち込んでいる様子がうかがえます。
ちなみに1年前の2015年第2四半期集計では、”ビジネス市場が132万台(前年同期比42.1%減)、家庭市場は121万台(同比27.9%減)の計253万台(同比36.0%減)”とのことで、ビジネス向けも含めパソコン市場の継続的な縮小はかなり深刻な状態と言えるようです。

 パソコンは燃えているか (2)  >>


第122回「国税局が「スキャナ保存」申請中の企業にやって来た!」

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「国税局が「スキャナ保存」申請中の企業にやって来た!」

昨年秋に一度国税局に申請相談で駄目出しされたある企業が
弊社の製品と支援を得て申請書が受理された後に、その企業に
国税局がやってきて要件確保の詳細の質疑応答対応を実施しました。

その主な内容は
1.タイムススタンプの一括検証ができるのか?
2.解像度・階調・大きさの情報は保存されていて確認できるか?
3.訂正削除履歴は確認できるか?削除された記録事項を検索できるか?
4.範囲を指定した絞り込み検索ができるか?
5.関連帳簿との相互関連性が取れていて、確認できるか?

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