月別アーカイブ: 2021年3月

e-na伊那谷 旅便り 第62回 祝殿様(いわいでんさま)

上伊那地域で車を走らせていると、稀に道の片隅や田んぼの中に小さな祠のようなものが目につきます。
これらは祝殿様と呼ばれる祭神の祠です。


祝殿様は長野県中南部や山梨県西部の古い家の一角でみられます。
(私は田んぼの近くにあるものしか見たことがなかったので、小さいころは『祝田様』だと思っていました。)

その祝殿様に豊作を願うお祭りがにありました。
お祭りといっても大々的に行われるものではなく、各々の祝殿様に御幣としめ縄を飾りお供え物をする程度になります。このお祭りは毎年行われているそうです。


のぼり旗を立てるところもあります。

いつもはお供えした後に大芝荘で懇親会が行われるようですが、昨年から新型コロナの影響で中止中だそうです。


こちらは南箕輪の歴史や文化が記載されている村史です。上巻に祝殿様のことが掲載されております。

村のHPにPDF化されたものがあります。興味の湧いた方はぜひ一読ください。


南箕輪村の歴史・文化財にかかわる刊行物 – 南箕輪村公式ウェブサイト (minamiminowa.lg.jp)
(上巻『信仰生活編』-『第四章 民間信仰』-『第二節 祝殿』(87頁))


【動画公開しました】コロナ禍で加速する『電子帳簿保存法』の最新動向と対応システム

新春ウェビナーとして約80名のご視聴を頂きました人気のコンテンツをYouTubeにアップさせて頂きました。
皆様にもお役に立つ内容です。
下記より、ご興味に応じてご覧ください。

主催:PCA様
開催日:
ウェビナー名:コロナ禍で加速する『電子帳簿保存法』の最新動向と対応システム
講演者:行政書士、上級文書情報管理士、アンテナハウス(株)取締役 益田康夫

・電帳法最新動向編

・対応製品(ScanSave/e-Success)とPCA会計DXクラウド_WebAPI接続編

・電帳法 令和4年1月 抜本緩和編



XSL-FO試行錯誤 脚注のインデント

さて、筆者は入社してからXSL*1を学び始め、1年と少しを超えたくらいになりました。社内のプロフェッショナルの背は未だ遠く、学びの日々です。

XSLについての日本語情報の記事は母数が少ないこともあり、学ぶなかで、思ったように組めなかったり意外な発見があったりといった知見を記事として何回か連載しようと思います。

記述については正確さを心掛けますが、誤りがありましたらご指摘ください。
また、本記事中のコードなどについて保証をするものではありません。ご了承ください。
出力にはAntenna House XSL Formatter V7.1を利用しています。

今回は脚注のインデントについてです。

脚注のインデント

fo:footnoteとfo:floatは行外オブジェクトという種類のFOである。本文の流れから外れた位置に配置するのが特徴である。

『XSL-FOの基礎 第2版(アンテナハウス株式会社)』 第20章 脚注と前方フロート*2

脚注の文、オブジェクトの本体は行外に置かれますが、そのオブジェクト配置の基準位置(アンカ)は<fo:footnote>を記述した箇所になります。この部分に脚注の文と対応を示す記号や番号(合印)を置き、どの脚注がどの文に対するものであるかを示します。
傍注(または縦組での脚注)などで注の位置と注の文が近い距離にあるために省略する場合もあります。

この脚注の文の本体、合印の参照からはじまる箇所は<fo:footnote-body>の子として記述します。脚注文の書き方の構造はたとえば
*2にあるような記述になります。

<fo:block>Lorem ipsum... elit<fo:footnote>
  <fo:inline baseline-shift="super" font-size="small"><fo:inline font-family="fantasy">*</fo:inline><axf:footnote-number id="nine"/>
  </fo:inline>
  <fo:footnote-body>
    <fo:block line-height="1.2" font-size="small"
       start-indent="2em" text-indent="-2em">
       <fo:inline space-end="1.2em">
         <fo:inline-container>
           <fo:block>
             <fo:inline font-family="fantasy">*</fo:inline><axf:footnote-number-citation ref-id="nine"/>
           </fo:block>
         </fo:inline-container>
      </fo:inline>Lorem ipsum ... laborum.
    </fo:block>
  </fo:footnote-body>
</fo:footnote>, sed ...

ブロック全体のインデントをstart-indentで指定し、1行目のインデントを制御するtext-indentに負の値を指定することで突き出しを実現します。

上のFOは脚注番号のテキストが取る幅が変化しなければ綺麗に表示されますが、脚注番号の桁数が増え、脚注の文が2行以上になるときに残念な結果になってしまいます。

崩れた脚注

さて、原因は増えた脚注番号の幅です。では、これを解決する方法を考えましょう。

脚注番号の改良

方針は3つほどあります。あるいはこれらを組み合わせても良いでしょう。

脚注番号の書式を変更する

XSLT、またはaxf:footnote-number-format*3への指定によってパディングを行い、桁数による脚注番号幅の揺れを抑えます。「*1」の表示が「*01」や「* 1」のようになるので少し悩ましいですね。

増分の幅を確保しておく

先程のコードブロックではインラインコンテナで脚注番号の箇所を囲った上でspace-endを指定したインラインの子にしていました。
インラインコンテナに幅を指定し、space-endを調整し脚注の文の開始位置を固定します。


<fo:footnote-body>
  <fo:block ... start-indent="2em" text-indent="-2em"><fo:inline space-end="0.5em">
  <fo:inline-container inline-progression-dimension="1.5em" >
    <fo:block>
      <fo:inline ... >*</fo:inline><axf:footnote-number-citation ref-id="nine"/>
    </fo:block>
  </fo:inline-container>
</fo:inline>Lorem ipsum...

先ほどの例から、インラインコンテナの幅指定とspace-endの調整だけで目的が達成できました。

インラインコンテナに幅を指定した

インラインコンテナ以下でtext-alignを指定し、インラインコンテナの幅内で右寄せにすることなども可能です。

リストブロックにする

より強く脚注番号と脚注の文の分離を志向するのであれば、インデントによる制御ではなく、リストブロックのアイテムラベルに脚注番号、アイテムボディに脚注の文を入れる方法などがあります。この方法の場合、記述がかなり増えます。

*1 The Extensible Stylesheet Language Family (XSL)
*2 『XSL-FO の基礎 第2版 - XML を組版するためのレイアウト仕様』(アンテナハウス株式会社, 2017年3月)
*3 AH Formatter V7.1 マニュアル| axf:footnote-number-format



月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(6)―見出しに階層化番号をつけるための設定方法

見出しに、次のような階層化番号を自動的に付けたいとします。

1.
1.1
1.1.1
2.
2.1
2.1.1

このためには、アウトライン番号と見出しレベルを対応付ける必要があります。操作の手順は次の通りです。
(1) リボンのアウトラインで表示するダイアログで「新しいアウトラインの定義」を選択する

新しいアウトラインの定義を選択する

新しいアウトラインの定義を選択する

(2) 「新しいアウトラインの定義」ダイアログで「オプション」ボタンをクリックする

ダイアログのオプションボタンをクリックする

ダイアログのオプションボタンをクリックする

(3) 「新しいアウトラインの定義」ダイアログにオプション設定が表示される

ダイアログのオプションの領域が表示される

ダイアログのオプションの領域が表示される

(4) アウトラインのレベル1を選択して、「レベルと対応付ける見出しスタイル」に「見出し1」を選択する

アウトラインレベル1に見出しレベル1を対応付ける

アウトラインレベル1に見出しレベル1を対応付ける

(5) アウトラインレベル1の表示見本に「見出し1」が追加されたことを確認

アウトラインレベル1の見本を確認

アウトラインレベル1の見本を確認

(6) アウトラインのレベル2を選択して、「レベルと対応付ける見出しスタイル」に「見出し2」を選択する

アウトラインレベル2に見出しレベル2を対応付ける

アウトラインレベル2に見出しレベル2を対応付ける

(7) アウトラインのレベル3を選択して、「レベルと対応付ける見出しスタイル」に「見出し3」を選択し、確認のうえで「OK」を押してダイアログを閉じる
アウトラインレベルと見出しレベルはそれぞれ9まであります。そんなに深い階層のアウトラインレベルを使うことはめったにないでしょう。とりあえず、レベル1~レベル3までの階層化番号を使うためには、見出し3までを対応付ければ十分です。

アウトラインレベル3に見出しレベル3を対応付けてOK

アウトラインレベル3に見出しレベル3を対応付ける

(8) スタイルギャラリーの「見出し1」~「見出し3」までの見本が階層化番号付きに変わる
この状態で、見出しをスタイルを設定したい段落に、スタイルギャラリーの見出しコマンドを指定すると、階層化した番号のついた見出しスタイルが指定されます。

スタイルギャラリーの見出し1~見出し3までが階層化番号付きで変わる

スタイルギャラリーの見出し1~見出し3までが階層化番号付きで変わる

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11月16日(火曜日)16時からの「ちょっと一息・アンテナハウスウェビナー」では、Wordを使って作った文書をWebページで活用する方法について、お話しする予定です。
※画像をクリックするとウェビナーページに移動します。

お時間がございましたら、ぜひ、ご参加ください。
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◆前回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(5)―見出しに階層化番号をつけたい
◆次回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(7)―そもそも「見出しスタイル」ってなに? どうやって設定するの?
シリーズ総目次
Microsoft Wordを使って報告書などの長文を作成する人向けの新知識満載です。 Microsoft Wordのアウトラインと見出しスタイルを活用する方法(概要)

Antenna House Office Serversとは

Antenna House Office Serversとは


e-na伊那谷 旅便り 第61回 (続)人形浄瑠璃に興味はありますか?

前回、人形浄瑠璃についてご紹介しました。

伊那支店に程近い箕輪町にある古田人形保存会では、この1年間は公演の機会がほとんどない状態だったのですが、ようやく公演が実施できたようです。
今回はその様子を報告したいと思います。

去る2月6日に伊那市の「いなっせ」*1を会場にして、「第16回伊那谷伝統文化公演」が行われました。
もちろん、感染症対策を入念に行った上での公演です。

(C) NPO法人 伊那芸術文化協会*2

前回紹介した義太夫を語る太夫もしっかりとマスクを着用しており、その状態で語るのはかなり大変だと思うのですが、それを感じさせないほどの熱演でした。

今回の公演では、会場の人数を制限した関係もあり、入場できなかった方向けにYouTubeにてライブ配信を行いました。

その時のアーカイブがありますので、もし興味を持っていただけたら視聴してみてください。

第16回伊那谷伝統文化公演「古田人形芝居保存会公演」
https://www.youtube.com/watch?v=xIF6bHYzBUU

【公演内容】

  • 古田人形の生い立ち
  • 人形操りの説明
  • 生写朝顔話 宿屋~大井川の段

人形操りの説明では、人形の操り方に加え人形の構造や仕組み等も説明されていました。
また、お芝居の方では義太夫を語る太夫がしっかりとマスクを着用していましたし、人形遣いも黒子として顔を覆う面布(めんぷ)の下にマスクを着用していたと聞きました。
かなり大変だったと思いますが、それを感じさせないほどの熱演、熱弁でした。

人形浄瑠璃に関して機会があればまたご紹介したいと思いますので、ご期待ください。

  1. *1 伊那市荒井3500-1の「再開発ビル」の愛称
  2. *2 https://geibun-iaca.wixsite.com/mysite-1/our-project


【動画公開しました】OCRとスキャナ保存の先進事例ウェビナー e-Successクラウドサービス編

開催のウェビナーでは、JIIMA2020年ベストプラクティス賞を受賞した「茨城県大同青果株式会社」様、「株式会社武蔵野」様と神奈川県の中堅製造業様の事例に基づいたOCRと「スキャナ保存」の事例に基づいたデモを交えての解説をさせて頂いております。本ウェビナーを収録したものをYouTubeに公開させて頂きました。

  • OCR処理後は、国税関係書類の電帳法「スキャナ保存」対応ソリューション*にPDFやCSVをセットでインポートしてタイムスタンプなどの要件確保することで紙伝票や書類の原本廃棄が可能です。

前回「【動画公開しました】OCRとスキャナ保存の先進事例ウェビナー」の記事では、各企業様からの事例のプレゼンなどを中心にまとめています。
今回は、下記をご案内させて頂きます。

「OCRとスキャナ保存の先進事例ウェビナー e-Successクラウドサービス編」

是非ともご視聴ください。



月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(5)―見出しに階層化番号をつけたい

文書を作成するとき、見出しに次のような階層化番号をつけたくなることがよくあります。

見出しに図のような階層化番号を付けたい

つまり、レベル1の見出しには1から始まる番号をつけ、レベル2の見出しにはレベル1の見出し番号との区切り文字「.」を置いて1から始まる番号をつけ、レベル3の見出しにはレベル2の見出し番号との区切り文字「.」を置いて1から始まる番号をつける、というような規則で繰り返す番号付けです。このように番号を付けると、ある見出しが、全体の中でどの位置にあるかが良く分かって便利です。このような階層化は技術系の文書にはよく使われています。次はISOのPDF仕様書の一部の例です。

PDFの仕様書(ISO 32000-1)のテキストの章

Microsoft Wordのリボン「段落」グループの「アウトライン」のリストライブラリーには、この番号スタイルが一つあります。

リストライブラリーに設定されている階層化番号

次は見出しの階層ごとに、この階層化番号を付けた例です。

見出しにリストライブラリーにある階層化番号をつけた例

しかし、この階層化番号をつけても、ナビゲーションウィンドウには見出しがアウトライン表示になりません。前回(「Microsoft Wordスタイル探索(4)―見出しスタイルの便利な機能いくつか」)で見出しスタイルを設定するメリットのひとつにしおりのようなナビゲーションができることをあげました。つまり次のようになってほしいわけです。

階層化番号をつけた見出しでナビゲーションしたい

ところが、リボン「段落」グループの「アウトライン」のリストライブラリーに既定の階層化番号を設定しただけでは期待したようにはなりません。これは、リストライブラリーに既定の階層化番号を設定した段落は、「見出し段落」ではなくて、「リスト段落」になってしまうためです。

リストライブラリーの階層化番号を適用するだけではリスト段落になる

アウトラインのリストライブラリーにある階層化番号(1, 1.1, 1.1.1)のスタイルはリスト段落用であり(箇条書きに使うためのものなので)、このスタイルを適用しても段落が「見出し」として扱われず、見出しスタイルの便利な機能は適用されない。

ではどうしたら良いでしょうか? 次回以降で探索してみたいと思います。

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お時間がございましたら、ぜひ、ご参加ください。
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◆前回:月曜日連載! (4)―見出しスタイルの便利な機能いくつか
◆次回:月曜日連載! (6)―見出しに階層化番号をつけるための設定方法
シリーズ総目次
Microsoft Wordを使って報告書などの長文を作成する人向けの新知識満載です。 Microsoft Wordのアウトラインと見出しスタイルを活用する方法(概要)

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