タグ別アーカイブ: CAS記法

簡易マークアップ CAS記法のご紹介(2)

前回(HTMLの簡易マークアップとは。CAS記法のご紹介(1))に引き続き、簡易マークアップとCAS記法のご紹介です。

前回の話:

  • WebページはHTMLで決まっているタグを使って書く。
  • ブログはテキストを自動的にHTMLに変換する。それだけでなく、ビジュアルにHTMLを編集する機能も付いている。
  • HTMLには多数のタグがあり、専門のWeb編集ソフトを使えば、高度なHTMLタグを記述できる。
  • 軽量マークアップ言語はHTMLタグを簡単な記号で表す。

HTMLタグ編集の方法についてみますと、①HTMLタグをビジュアルに入力、②HTMLタグをテキストで直接編集、③HTMLタグを記号で入力する軽量マークアップ言語があります。

軽量マークアップ言語では、Wiki記法とマークダウンが人気をあつめています。

アンテナハウスはCAS記法を提案しています。CAS記法はWiki記法を拡張したものであり、CAS-UBのテキスト編集に利用しています。

CAS-UB記法の簡単な入力例を示します。

markupHighLight-false

CAS記法でテキストにマークアップ

markupHighLight

CAS記法の記号をハイライト表示

html

HTMLタグへの変換例

preview

HTMLのブラウザ表示

軽量マークアップ言語の一番の長所は、テキスト(文字)のみで簡単に入力・編集できることです。欠点は①HTMLタグと記号の関係を新しく覚える必要がある、②あまり高度なタグの入力ができないことでしょうか。

高度なタグというときは、

  • タグの種類を何種類定義できるか?
  • タグの入れ子(親子関係)は、どの程度記述できるか?
  • 属性と属性値は記述できるか?

といった観点があります。 CAS記法で定義するタグの種類、属性と属性値の記述については、CAS記法リファレンスに紹介しています。また、タグのネストについては、「CAS-UBユーザー・ガイド」をご参照ください。

マークダウンは、Wikipediaに簡単な紹介があります:Markdown

詳しい比較は省略しますが、CAS記法は上の3点のどの点から見て、マークダウンよりかなり優れています。もっとも、例えば、表のセル結合はCAS記法でもマークダウンでも表現できません。大局的には50歩100歩かもしれません。

参考資料:
1.マークアップとは (JEPA ebookpedia)
2.書籍編集・制作Webサービス CAS-UB


HTMLの簡易マークアップとは。CAS記法のご紹介(1)

2015年10月現在でインターネット利用者のほとんどは、HTML(HyperText Markup Langage)を利用していると思います。しかし、HTMLとはどういうものかを知らない人が大多数ではないでしょうか。

そこで、最初にHTMLとはどんなものか、どうやって書くのかを簡単に説明します。

このブログを始め、ほとんどすべてのWebページはHTMLを使って書き表されています。では、HTMLをどうやって書くのでしょうか?

ブログの場合はテキストを入力すると自動的にHTMLに変換します。ブログで文章を書いて投稿するだけですと、HTMLのことを全く意識しなくても済みます。

もう少し凝って、例えば箇条書きを表現するにはどうしたら良いでしょうか?

このブログシステム(WordPress)はビジュアルモードとテキストモードがあります。ビジュアルモードでは、箇条書きを入力するには、箇条書きのアイコンをクリックします。箇条書きには番号なしリストと番号付きリストがありますが、例えば、番号なしリストを選択してクリックします。

20151016a

そうしますと、次のようなビュレット(箇条書きラベル)が入力されます。

20151016b

ビュレットの後に、文字を入力すると箇条書きになります。

20151016c

テキストモードに切り替えてみますと、この箇条書きの部分は次のようになります。

20151016d

ここに見える、<ul>、<li> がHTMLで定義されるタグというものです。正確には要素型といいます。<ul>は番号のない箇条書きブロックの始まり、<li>は箇条書きの項目の始まり、</li>は項目の終わり、</ul>は箇条書きブロックの終わりを意味しています。

ブログは、だれでも簡単にWebページを書けるようにテキストを自動的にHTMLに変換する仕組み、そうして作成したWebページを簡単に管理する仕組みとして、一つのメディア形態として普及しました。

HTMLでは100種類を超えるタグが定義されており、複雑な構造をもつ内容を記述できます。しかし、ブログでビジュアルに入力できるタグの種類は少なく、HTMLの記述という点では機能的には低いレベルです。もう少し凝ったWebページを作るには、HTMLのタグを直接編集したり、あるいは、HTMLのタグを見せずにWebページをビジュアルに編集する専門的なツール(HTMLエディターなど)を利用します。

HTMLタグを直接編集すると、きめ細かくタグを記述できるのですが、タグの正確な名前や規則(使える位置などの規則)を覚えて使いこなす必要があります。専門的なWeb編集者であればほとんどのタグを知っているはずですが、間違えたりすることもあります。

HTMLのタグを直接入力しないで簡単な記号をタグの代わりに入力して、記号+テキストでWebページを書き表す方法も考案されています。こうした流れの方式を、軽量マークアップ言語(または、簡易マークアップ言語)といいます。具体的には、Wiki記法とかマークダウン(Markdown)という方法が広く利用されています。

Wiki記法はWikiペディアなどで採用されている方法です。マークダウンは、オープンソースソフトのマニュアルの記述などで普及しているようです。

アンテナハウスでは、Wiki記法やマークダウンよりもう少し複雑なタグを記述できるCAS記法を考案しました。CAS記法は、「書籍編集・制作Webサービス CAS-UB」でテキストをマークアップする方法として利用しています。

CAS記法のマークアップ方法とHTMLタグへの対応例は次のWebページにまとめています:CAS記法リファレンス

参考資料:
1.マークアップとは (JEPA ebookpedia)
2.書籍編集・制作Webサービス CAS-UB