日別アーカイブ: 2016年11月24日

第94回  「中小企業でスキャナ保存導入に向けての”壁”について考えてみましょう! 2」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

中小企業でスキャナ保存導入に向けての”壁”について考えてみましょう! 2

とある中小企業にスキャナ保存導入相談に行ってきました。

ご担当者は
「証憑を電子化して、原本廃棄したいけど、税務署に全部見られるのはいやなんだけど?」
「もし、やばい仕訳を指摘されても、関連証憑の取りだしにたっぷり時間をかけて、本社にありませんでした。別の倉庫を探しますなどしてうやむやにしたい」
とご意見がありました。

皆様は、どう思われますか?

スキャナ保存制度の法 第一条(趣旨) を見てみましょう!   
この法律は、情報化社会に対応し、国税の納税義務の適正な履行を確保しつつ納税者等の国税関係帳簿書類の保存に係る負担を軽減する等のため、電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等について、所得税法 (昭和四十年法律第三十三号)、法人税法 (昭和四十年法律第三十四号)その他の国税に関する法律の特例を定めるものとする。

もうお分かりですよね!?
国税当局は「国税の納税義務の適正な履行を確保」に軸足を置いています。調査官には質問調査権があり、内容次第では刑事事件になります。
納税者は「国税関係帳簿書類の保存に係る負担を軽減」に期待をしています。

その中で、「過度な節税」や「税金逃れ」の可能性のある企業は、税務コンプライアンスの強化になかなか踏み出せないからです。

このような企業の一部でしょうが、会社の甘さにつけ込み、領収書を改ざんしたり、帳簿を操作したりして、個人的な不正をされても見逃してしまいかねない企業が結果的に、毎度新聞雑誌やネットを賑わせています。

とても残念な話ですが、筆者のよく知る企業で、5年間に渡り不正を繰り返し、とうとう3,000万円の横領が発覚したケースを間近にみました。
当然ながら罪を犯した当人も裁かれますが、該当企業も弁護士費用や、株主対応や、ステークホルダー全体への対応、決算の延期、過去の決算の見直し、今後の被害額の回収などなど、気の遠くなるような対応し続けなければなりません。
だからこそ筆者は、スキャナ保存を切っ掛けに企業のガバナンスを強化して、税務コンプライアンスを強化して欲しいと考えます。

このように考えてみると。次のことが重要になってくるな~としみじみ思います。
(筆者は、稲盛さんのモーレツな信者ではないですが、京セラフィロソフィーにとても重要なことが刻まれています。)

それは、

【一対一対応の原則】
会社経営においては、必ずモノとお金が動く。その時、モノまたはお金と伝票が、必ず一対一の対応を保たなければならない。この原則を「一対一対応の原則」と呼んでいる。この原則を徹底することによって、毎日の伝票の数字の積み上げが、そのまま会社全体の実際の姿を映し出す数字になる。
【ダブルチェックの原則】
「ダブルチェックの原則」は、経理のみならず、あらゆる分野で、人に罪をつくらせない「保護メカニズム」の役割を果たす。伝票処理や入金処理を一人ではなく必ず複数の人間でチェックするというダブルチェックのシステムは、業務の信頼性と、会社組織の健全性を守ることになる。

(以上、出典:稲盛会計学7つの原則より参照しました)

これらの原則が徹底されていれば問題ないのですが、そうでない企業はスキャナ保存の導入が少し難しいように思います。ここが「壁」です。
先にも書きましたが「スキャナ保存を切っ掛けに企業のガバナンスを強化して、税務コンプライアンスを強化して欲しい」です。

これは財務担当取締役と代表取締役へのメッセージです。

皆様の企業は、担当者一人に任せていませんか?

白紙の領収書
通帳と印鑑
月次決算を超えての領収書の提出
購買係の支払兼務

大丈夫でしょうか?

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