日別アーカイブ: 2016年11月22日

第93回 「中小企業でスキャナ保存導入に向けての”壁”について考えてみましょう! 1」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

 中小企業でスキャナ保存導入に向けての”壁”について考えてみましょう! 1

とある中小企業にスキャナ保存納入相談に行ってきました。

ご担当者は
「スキャンしてPDFを作り、タイムスタンプを付与して会計帳簿と関連付けてフォルダーに保存すれば、税務署申請がとおりますか?」
と確認がありました。

皆様は、どう思われますか?
残念ながらNGです。
なお、国税局なら申請書は差し戻しになりますが、税務署の場合はみなし承認されてしまうことがあります。
後者の場合は、次の税務調査がとても心配ですね。
さて、NGポイントを考えてみみましょう!
これは、国税庁のスキャナ保存パンフレットの要件一覧をや申請用紙を全く見ないで想像で考えているからに他なりません。ここが「壁」です。
法令要件として、「ヴァージョン管理」が必須です。
(他にも10個程度要件がありますが・・詳細は下記を)
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/sonota/03_2.pdf

該当箇所には
「国税関係書類に係わる電磁的記録の記録事項について訂正又は削除を行った場合には、これらの事実及び内容を確認することができる電子計算機処理システムを要すること」
が要件として規定されています。

これを噛み砕くと
「PDFやJPEGなど(国税関係書類に係わる電磁的記録の記録事項)の訂正や削除を行った場合は、訂正削除のアクセスログを残し、物理削除を許さずに、削除PDFなども検索できるシステム」
が要件となります。
そうです、一般のフォルダにセキュリティを強化して、PDFを保存しても要件を確保することは困難です。

要件確保された、承認実績のあるスキャナ保存システムベンダーを選択して、失敗しないようにしましょう。

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・問合わせは、 sis@antenna.co.jp まで




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