日別アーカイブ: 2012年3月7日

PDF Server 耳寄り話 -QRコードの使い道-

 PDF Serverには、QRコードを読み取ってタスク設定とは別に任意のフォルダに出力する事が出来ます。逆に、出力PDFに対してQRコードを貼り付ける事も可能です。QRコードは2次元バーコードと呼ばれているものなのですが、高速に大量のデータを読み取ることが可能です(QRコードのQRとは「Quick Response」の略です)。
 元々は工場(開発したのが自動車関連メーカーなので)や配送センターで製品の管理などで利用する目的で開発されましたが、日本では主に携帯電話のカメラで情報を読み取る事で広く普及しています。携帯電話を持っている方の大半の方は一度ぐらいは使った事があると思います。
 携帯電話でWebサイトのアドレスを読み取って表示したり、逆に携帯電話のディスプレイににQRコードを表示してクーポンやチケットの代わりにするなど「携帯電話」を中心に考えた場合は便利なのですが、PDFに貼り付けた場合、いったいどう利用すれば便利なのでしょうか?
 PDFにはアドレスなどにリンクを付与してパソコンなどで指定したURLをブラウザなどで表示させることが出来ます。そういう意味では前述の携帯電話用のアドレスをPDFに入れる場合にはQRコードは便利に使えると言えます。しかし、そういうニーズと言うのはあまりないように思います。
 では、どういう形で使うのが良いのでしょうか?
 ドキュメント管理を行う場合には通常、検索用の通し番号がついています。一般的な言葉でいえば「伝票番号」や「商品番号」などでしょうか。そういうものをQRコードしておくとパソコン以外でも利用する事が可能になります。もちろん、QRコードを読み取りさえすればパソコンでも利用できます。
 もし、ドキュメントが「紙」だった場合にはスキャナで読み取り、画像(TIFFなど)やPDFにすると事もあります。そういう場合、一般的には「OCR」を実行して伝票上の文字を識別する事が普通だと思います。しかしOCRの場合、人間と違い誤認識も結構あります。画像がはっきりしていれば問題ないのですが、少し汚れていたり、解像度が低すぎたり逆に高すぎたりするとうまく認識出来ません。文字も良く似たものがあり例えば数字の「ゼロ」とアルファベットの「オー」、数字の「いち」とアルファベットの「アイ」なども画像の状態によっては間違えたりします。
 ところが、このような番号をQRコードにしておけば読み取る時に間違えずに認識する事が出来ます。ようするに文字認識のOCRの代わりに利用する事が出来ます。文字認識と異なり、誤認識の確率はかなり低いので信頼性は高いです。
 PDF ServerV2.3ではタスク設定毎に1つしか内容を設定できませんが、開発中のPDF Server V3では変換ファイル単位で設定が可能になります。設定についても今回からは一部公開するため、連動するソフトウェアを作成する事が非常に容易になります。また、今後のバージョンではQRコードを利用しやすくするための機能も考えています。
 アンテナハウスではPDFを活用するにあたり、QRコードを使ったソリューションを考えているのであればご相談頂ければV2.3やV3でどのように活用できるのかをご提案したりサポートしたりする事が可能です。是非一度ご相談頂ければ幸いです。
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