第55回「問47 タイムスタンプについては、「一の入力単位ごと」に付すとは」 まとめ打ち要件

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

問47 規則第3条第5項第2号ロ(タイムスタンプ)に規定するタイムスタンプについては、「一の入力単位ごと」に付すこととされていますが、このタイムスタンプが一の入力単位ごとに検証できるものである場合には、書類種別や部署ごとの電磁的記録の記録事項にまとめて付してもよいのでしょうか。

回答

まとめてタイムスタンプを付しても差し支えありません。
と、書いてありますが、十分注意が必要です。
解説を見てみましょう!

解説

 規則第3条第5項第2号ロ(タイムスタンプ)の規定によれば、「一の入力単位ごとの電磁的記録の記録事項に、一般財団法人日本データ通信協会が認定する業務に係るタイムスタンプ…を付すこと」とされています。
このタイムスタンプを付す方法については、1一の入力単位である単ファイルごとにタイムスタンプを付す方法及び2複数ファイルにまとめてタイムスタンプを付す方法が考えられます。
上記2の方法の改ざんの検証については、通常、複数ファイルのうち1つの単ファイルが改ざんされた場合には、その複数ファイルのうち改ざんされた単ファイルのみを検証することができないため、その複数ファイルの全体について、変更されていないことの確認ができなくなります。
しかしながら、上記2の方法の改ざんの検証については、単ファイルのハッシュ値を束ねて階層化した上でまとめてタイムスタンプを付す技術を使用する方法によりタイムスタンプを付した場合には、改ざんされた単ファイルのみを検証することができ、また、このような方法であれば、一の入力単位である単ファイルごとにその単ファイルのハッシュ値を通じてタイムスタンプを付している状態となり、実質的には「一の入力単位ごと」にタイムスタンプを付しているものと解することができます。
 したがって、このような方法であれば、まとめてタイムスタンプを付しても差し支えありません。

 そうです!原則だめですが、単ファイルの改竄検出が要件となります。

これによりタイムスタンプのランニングコストを抑える事が可能となります。

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