マイクロソフト製品/サービスライセンスの研究ーオンプレミスとクラウド

初回(マイクロソフト製品/サービスライセンスの研究)、前回(マイクロソフト製品/サービスライセンスの研究ーエンドユーザライセンスを契約主体でブレークダウンする)の説明の中で、「ソフトウエア製品」、「オンプレミス」、「クラウド」という言葉がでてきました。

これまで、言葉の意味を詳しく説明することなく使ってきましたが、今日は、その言葉の意味について考えてみます。

コンピュータというと、物理的に見えるハードウェアを思い浮かべることが多いと思います。コンピュータはハードウェアだけでは役に立たず、ハードウェアの上でプログラムが動くことで情報処理が行われます。プログラムの集合を抽象的にソフトウェアといいます。

複数の機能を実現するプログラムの集合をまとめて、ユーザーに製品の形態で提供するものが「ソフトウエア製品」です。

ソフトウェア製品はコンピュータ上で動作します。ハードウェア上で基本ソフトウェアであるOSが動き、さらにOSの上でアプリケーション・ソフトウェアが動くという階層になっています。OSもソフトウェア製品です。

デスクトップ製品とサーバー製品

コンピュータの使用形態としては、主に単独またはネットワークの端末として使う場合と、コンピュータをネットワークにつなげて、その機能をネットワーク経由で多数の端末から使用する場合があります。前者を「デスクトップ」、後者を「サーバー」といいます。この場合、ノートPCを端末として使う場合もデスクトップに分類されます。

デスクトップ製品は一度に一人のユーザーが一台のコンピュータ上で使うものです。マイクロソフト製品ではWindows 11はデスクトップOS、Microsoft Officeはデスクトップ・アプリケーション製品です。

サーバー用の製品は多くのユーザーが共同で利用できるようになっています。OS製品ではWindows Serverなど、サーバー用のアプリケーション製品ではSQL Serverなどがあります。

オンプレミスとは

ハードウェアを、企業・公共機関・その他の団体が管理する事業所に設置し、そこにあるコンピュータでソフトウェアを動作させて、エンドユーザーが直接使用することを「オンプレミス」(で使用)といいます。

ハードウェアを自前のデータセンターに置き、エンドユーザーがネットワーク経由でアプリケーション・ソフトを使用することも「オンプレミス」です。

さらに進んで、外部のデータセンターにハードウェアやソフトウェアの管理をアウトソーシングする運用も「オンプレミス」になります。

「ソフトウェア製品」のライセンス契約は、オンプレミスと親和性が高く、ライセンス契約は歴史的にもオンプレミスでの使用を前提にしてきました。

クラウドとは

クラウド(またはクラウドコンピューティング)という言葉は比較的新しく、その意味も確定していないようです。単にインターネットに接続したデータセンターを意味する場合もあるかもしれません。しかし、ここではさらに進んで、ハードウェアやソフトウェアなどのコンピュータ資源を共有し、ユーザーの要求や利用状況に応じてダイナミックに資源の割り当てを変更できる仕組みをもつデータセンターをクラウドということにします。

クラウドは、ハードウェアを特定の組織・団体向けに提供する専用ホスト(専用物理サーバ)型と、ハードウェアやソフトウェア資源を多数の個人・組織・団体が共有するマルチテナント型に分けられます。マルチテナント型をパブリック・クラウドということもあります。

「ソフトウェア製品」を、ここでいうクラウドで使用する場合、ライセンス(使用権)の割り当てもダイナミックに変動する可能性があるので、オンプレミスを前提とするライセンスの考え方を、そのまま適用できないだろうことは容易に予想できます。




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