前回(マイクロソフト製品/サービスライセンスの研究)に続いて、エンドユーザライセンスについてもう少しブレークダウンしてみます。
エンドユーザーライセンスの契約主体は一般企業・公共機関・学校などの組織・団体向けと個人・家庭向けに分けられます。なお、組織団体向けと個人・家庭向けは名目的な分類であり、組織団体のユーザーが個人・家庭向けライセンスを使用、あるいはその逆も問題はないと考えられます。
組織・団体向け
組織・団体向けは、主にマイクロソフトのパートナーを経由して販売されます。クラウドサービスは月単位の購入もできますが、オンプレミスは1~3年単位での契約になるようです。
組織団体向けはボリュームライセンスとそれ以外に分けられているようです。
組織・団体向けのボリュームライセンス
ボリュームライセンスの定義は不明ですが、恐らく、ボリュームライセンスサービスセンターで管理する契約が該当するのでしょう。
契約の種類として次の名前がリストされています。すでに新規契約は終了しているものもあります。
- Microsoft Enterprise 契約および Microsoft Enterprise Subscription 加入契約ー500ユーザーまたは500デバイス以上の一般企業向けで、組織全体でオンプレミスまたはクラウドサービスを導入する場合が対象となるようです。
- マイクロソフト 製品/サービス契約 (MPSA)ーユーザー数/デバイス数が250以上で、オンプレミスまたはクラウドサービスを必要数購入するとされています。
- Microsoft Open Licenseー2022年1月以降は新規購入停止となっています。
【参照先】Microsoft Open License プログラムの変更点 2020年12月17日 - Microsoft Open Value および Microsoft Open Value Subscriptionーユーザー/デバイス数が3~499の組織向けで、オンプレミスまたはクラウドサービスを必要数購入するとされています。
組織・団体向けのボリュームライセンス以外
- Microsoft Cloud 契約 (MCA)ークラウドサービスプロバイダー(CSP)からオンプレミスまたはクラウドサービスを購入できます。
- Microsoft Online Subscription 契約 (MOSA)ークラウドサービスAzureのサブスクリプション契約です。販売は直販となっています。
【参照先】マイクロソフト オンライン サブスクリプション契約
個人・家庭向け
月単位のサブスクリプション契約で提供されるMicrosoft 365サービス、および永続ライセンスのMicrosoft Office製品があります。Office製品の提供方法は小売店やダウンロードなどで売られるフルパッケージ版とパソコンを購入したときにバンドルされるOEMライセンス版があります。
- Microsoft 365 (旧Office 365)Personal、同Family
- 小売りフルパッケージ(FPP)版(POSA カード版 / ダウンロード版)
- OEM版
【参照先】Microsoft 365
Office 製品 POSA カード版 / ダウンロード版
その他
その他には、無料のサービスであるMicrosoft 365 for the web (旧称 Office Online) などがあります。