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Windows小噺三題

Windowsの検索に困惑する

Windows Vista以降、Explorerの検索ボックスでのファイル検索で、日本語のファイルが見つからないことがそれなりに頻発するのはもうどうにもならないのだろうか。少なくともそこにあるファイルを確実に見つけ出すことは可能だろうか。
困ったことに、この検索の正式な仕様は完全には公開されていない。マイクロソフトの仕事としては珍しく何故か徹底的に曖昧だ。きわめて断片的だが以前は多少情報を掲載しているページがあった。「ファイルが見つからない理由」とか「Windows での検索の高度なヒント」。タイトルからも判るように、網羅的な仕様ではなく、しかも日本語の問題は一切触れていない。で、数少ない情報も現在はリンク切れ。どうもマイクロソフトはExplorerでファイルを探して欲しくないようだ。
以前読んだ上記二つの記事から「予想・類推」できるのは、どうやら検索のメタ文字と分析のセパレータ文字が存在するらしいこと。そして、その二種類の文字を検索対象にするにはエスケープが必要らしいこと。しかし、メタ文字とセパレータ文字を網羅した一覧がない。いやその記事に書いてあったんじゃないかと思うかもしれないが、それらの文字をいわゆる全角にした文字も含むなんてどこにも情報がない。そう、「~=<>!”」に加え、少なくとも「~=<>!“”」がメタ文字として扱われているように検索機能は振舞う。そして、「 .-_$()[]{}\/」がセパレータ文字とされているが、いわゆる全角文字のどこまでセパレータ文字なのか一切不明だ。経験で「・」とか「☆」がセパレータ文字扱いされているらしいと想像しているが、そんな情報は一切マイクロソフトからは提供されていない。
そんなわけで、「コンプレックス・シティ.txt」というファイルを探すときは「コンプレックス・シティ」で見つかるが、「究極超人あ~る.txt」というファイルを探すときは「究極超人あ~る」ではなく「”究極超人あ~る”」と入れなくてはいけない。「・」は単なるセパレータだが「~」はメタ文字なので、なんらかの命令として解釈しようとするようだ。
メタ文字やセパレータそのものを検索対象にするには「~=”~”」だとか「~=”・”」になる。これで見つからない原因の一部は対処できるが、Windowsが勝手に分解した単語での検索なので、「ルパン三世.txt」が「パン」で見つからないことには「*パン」で対処する必要はある(これは割と知られている情報だと思う)。さいわい「*」はファイル名には使えない文字なので「*」を検索対象にすることはない。
日本マイクロソフトさん、ある程度はこのへんの情報をヘルプに書いておいてくれませんか。「Explorerの検索ボックスは使い物にならない」と日本で判断されている最大の原因は、日本語検索関連の仕様が一切公開されてないことにありますよ。予想とか類推とか想像とか本来全く不要なことです。

Windowsのタッチキーボードに困惑する

Windows 10にはタッチキーボードがある。デスクトップでも使える。キーボードなしのタブレットとして使うには必須の機能だ。タブレットのWindowsなんてのは非常にマイナーなのでタッチキーボードなんて知らない人も多かろう。でも私は結構頻繁に使う。でも使ってる人が少なく、しかも日本語版はおそらくマイクロソフトですら使う人が少ないためか、「カタカナに変換する」という結構重大な機能が見つからない。Webで検索すると『日本語入力中はボタンが[カナ英]に変わります。[カナ英]をタップするとカタカナに変換できます。』と書いてあるページがあるのでカタカナに変換する機能はかつてはあったらしい。いつのまにやら[カナ英]にならなくなってしまったようだ(デグレ?)。それとも[カナ英]になるための何か別の条件でもあるのか? なんにせよ、この日本語向けタッチキーボードの取扱説明書が必要でしょう。Windows 10って取扱説明書はないんですか? マニュアルは存在しないんですか? 日本語入力周りの正式な方法の説明が読みたい。切実に読みたい。日本マイクロソフトさん、以下略。

Windowsのフォントサイズに困惑する

Windows機が次々にアップデートされて新バージョンになっていく。別にアップデートは構わないのだが、駄目だろって変更があった。システム既定の文字サイズを変更できなくなった。Explorerの文字サイズが変えられない。アプリケーションのメニューの文字サイズが変えられない。別にフォントフェースは何でもいいのだけど、老眼にはこの文字サイズは耐えられない。なんで時代が進むにつれて表示される文字サイズが小さくなるんだか。デザイン上綺麗に見せるためだかなんだか知らないがメニューとExplorerのデフォルトの文字サイズがそもそも小さい(Windows 3.1なんかはむしろ大きすぎたけれど)。Windows 3.1のスクリーンショットを現在主流の23インチHDモニタで表示しても、今のデフォルトの文字より大きい。当時主流のモニタの解像度を勘案するとさらに大きかったわけだ。
今までは変更できたから問題なかったわけだが、何を考えて変更するUIを無くしてしまったのだろう。無くしたらどういう影響が出るのか思い付きもしなかったってことだろうか。この決定をした人はいくらなんでも想像力が無さすぎ。アクセシビリティーに関して確実に後退している。パーソナルコンピューターってのは1990年代以降文字サイズの変更程度のことは簡単にやれて当然なものだったはずなんだが、なんでこうなった。その後何度かバージョンが上がったが、結局文字サイズの変更は復活してない。
決定した人は漢字文化圏のことなんて一切考慮してないだろうなと思い至った。あぁ、viが8bitスルーじゃなかった頃から問題の本質は変わってないってか。