日別アーカイブ: 2016年4月20日

第47回 証憑書類のスキャナ保存講座「問40 規則第3条5項第1号イ及びロに規定する入力期間を、誤って経過してしまった場合の取扱いはどのようになるのでしょうか。」

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

問40 規則第3条5項第1号イ及びロに規定する入力期間を、誤って経過してしまった場合の取扱いはどのようになるのでしょうか。

回答

入力期間を経過した国税関係書類についてもその他の保存要件に沿って入力するとともに、当該国税関係書類を紙のまま保存することとなります。

★これが規定されているからこそ「速やか入力」の採用は困難となるわけです。

解説

スキャナ保存の承認を受けている国税関係書類については、その全てについてスキャナ保存する必要があることから、誤って入力期間を経過した場合であっても、その他の要件に従ってスキャナ保存することとなります。ただし、入力期間の制限というスキャナ保存における要件を満たしていない電磁的記録となることから、それをもって当該国税関係書類の保存に代えることはできず、元の書類は紙のまま保存することとなります
なお、この取扱いは、たまたま入力期間を経過してしまった場合に限るものであり、入力期間を経過した場合は本来要件違反となりますので、入力期間の経過が散見されるような場合にはこの取扱いはなく、また、元となった国税関係書類を保存することによって、保存要件を満たしているとみなすものではありません。

 

 

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アクセスブルなPDF(第1回)

こんにちは!
初回は、アクセスブルな PDF の概要を紹介します。

PDF は、障害を持つユーザがドキュメントを利用しやすくするために、いくつかの機能を持っています。
多くの視覚障害を持ったユーザは、ドキュメントを読んで、音声に替えるスクリーンリーダを使用します。

PDF は、スクリーンリーダが適切な発声をするために、次の四つの機能をサポートします。

  1. PDF ドキュメント内のテキストに対して自然言語を指定することができます。
    (自然言語とは、日本語、英語、スペイン語等です。)
  2. イメージなどのテキストに翻訳されないオブジェクトに、代替テキストを指定することができます。
  3. リガチャ(合字)、イルミネーションテキストなどに、代替テキストを指定することができます。
  4. 略語やイニシャルに対して、展開形式のテキストを指定することができます。

アクセスブルな PDF を実現するための、最も中心的な PDF の仕組みは、次の二つです。

  1. タグ付き PDF であること。
  2. ページのレイアウトから独立して、PDFドキュメント内のコンテントが、論理的構造順に取得可能であること。

アクセシビリティアプリケーションは、障害を持つユーザのために、構造階層のノードを自由に行き来して、ドキュメントの情報を抽出します。アクセスブルな PDF とは、構造階層経由で、ドキュメント内の全情報を取りだすことができなくてはなりません。

テキストはタグ付き PDF から抽出することができます。
取り出したテキストは、アクセシビリティ以外の目的のために検索したり、再使用することができます。

Web 上のコンテントのアクセシビリティサポートのためのガイドラインは、W3C ドキュメント Web Content Accessibility Guidelines で説明されています。

以上、アクセスブルな PDF の概要です。