カテゴリー別アーカイブ: コラム

任意デザインのPDFを帳票に使える、デザイン不要のバリアブルPDFサーバはいかがでしょうか。

納品書、請求書、見積書や案内状等々、ビジネスシーンでは同じ様なフォーマットの書面を宛先毎に複数作成する機会が多くあります。一昔までには、こうした書面は、印刷して郵送していました。しかし、デジタル時代では書面ではなく、PDFにしてeメールで送っているのではないでしょうか。

こうしたPDFを作る方法はさまざまです。シンプルなレイアウトで、ボリュームも少なければOfficeソフトの差し込み印刷機能が便利です。ボリュームが多い場合は帳票ソフトを使うことが多いでしょう。帳票ソフトを使うときは、帳票ソフトのレイアウト機能を使って出力レイアウトをデザインし、データをどの位置に配置するかを設定することになります。

帳票専用のソフトは、すでに定番の優れたソフトがいろいろあります。しかし、レイアウトのパターンが多い場合は、帳票ソフトのレイアウト機能ではあまり効率が良くありません。さらに、凝ったデザイン・綺麗なデザインはデザイナーに依頼したくなります。デザイナーはイラストレータのようなデザインツールを使うでしょう。

そこでご紹介したいのが、このバリアブルPDFサーバです。バリアブルPDFサーバは任意のPDFページを台紙として使い、その任意の位置にテキストや画像を配置し重ね書きして、新しいPDFを作ることができます。宛先やそれに関連する情報をExcelやCSVファイルで作成しておき、PDFの上にデータを重ねて、PDF化できます。

バリアブルPDFサーバーについては、こちらのWebページもご参照ください。

バリアブルPDFサーバのご提案

・デザイン済みの台紙PDFを利用して簡単に差し込み処理を実現!!
・定形の納品書や送り状を宛先毎に一括処理!!
・画像の差し込みも可能なので、押印済みのPDFも簡単にできる!!
・指定枠内へ収まるよう自動的にフォントサイズを調整!!


少子高齢化社会は、人工知能が救う?

昨今はAI(人工知能)やIoTに関する話題をメディアで見ない日がないほど、これらの技術に対する関心が高まっているように思います。
ただ普段生活している分には、これらの技術が具体的にどう役立っているのかあまり分からないというのが実感です。(単にボーッと生きているから、なのかも知れませんが…)

そこで本日は、身近にAIを取り入れ活用しようとする自治体の例を紹介してみたいと思います。

■ AIを使ったタクシーの自動配車システム

弊社の伊那支店は長野県の南部にありますが、所在地に隣接する伊那市というところではAIを利用した住民サービスの実現に取り組んでいます。

具体的には「ドアツードア乗合タクシー」といい、複数のタクシー客の予約状況に応じてAIが最適な配車やルートを示すシステムを導入することで、中山間地の住民のアシを確保する仕組みを構築しようとするものです。

少子高齢化社会の弊害は地方にいくほど深刻で、特に山間地に住む高齢者は生活のための交通手段確保が困難です。
山間地と市街地を結ぶ交通手段には路線バスがあるものの、本数も停留所も限定され利便性に欠けることから利用客は減少し、運営する自治体は赤字の補填に苦しんでいます。
また、タクシーはドアツードアの利便性はあるものの、料金が高額で気軽には利用できないというデメリットがあります。

そこで、問題の解決手段として伊那市が着目したのがオンデマンドの乗り合いタクシーです。
これは、スマホなどで住民が配車を希望すると複数の要望を受けたAIが最適な配車とルートを決定し、指示を受けたタクシーがそれぞれの目的地に向かいたい複数の客を乗り合いで送迎するという仕組みです。

=
「ドアツードア乗合タクシー」のイメージ 出典:伊那市

注)SAVS:Smart Access Vehicle Service

伊那市では既に今年の3月12日~16日に現地で実証実験を実施済みで、今後数年をかけて実用化を模索していくようです。

自治体がAIをどう運用していくのか、そのコストはどれくらいで、コストに見合った効果は期待できるのかなど今後の課題は多いだろうと思いますが、AIという技術によって少子高齢化に直面している地方でも持続可能な生活の仕組みが実現できれば、とても素晴らしいことだと思います。

関連記事:
長野県伊那市、AI活用しタクシーの配車実験(日本経済新聞)

AI自動配車タクシー 実証実験開始 2019年3月12日(火)


新元号「令和」はシフトJISで表示できない?

本年5月1日に日本の元号が改元され、新元号「令和」が制定されました。
改元の前後にはメディアでこの話題が洪水のように流され、日本中が歓迎ムード一色という感じであったのは記憶に新しいところです。

ただ、新元号の発表が1ヶ月前であったことから、和暦を使うシステムに携わる人たちはこの対応に追われて大変だったのではないでしょうか?
日頃使うWindowsにおいても、マイクロソフトが「令和」対応の更新プログラムを提供開始したのは連休直前の4月26日でした。

さて、パソコン上で元号を表す場合、「昭和」「平成」のように2文字で表す場合と「㍼」「㍻」のように1文字で表す場合があります。
後者を「合字」といいます。
更新プログラムが適用されたWindowsでは、「令和」についても「㋿」という合字が入力可能になります。

以下は、Wordを使って元号の合字を入力しPDFにしたものです。

元号とその合字

このPDFを「瞬簡PDF 変換 10」によりWordに変換してみます。

合字をWordに変換

「令和」の合字は無事変換されます。
同様に、Excelへ変換した場合もみてみます。

合字をExcelに変換

こちらも問題なく変換できます。

「令和」の合字はUnicodeの文字ポイントで U+32FF という場所に割り当てられました。
「瞬簡PDF 変換 10」はPDFの文字をUnicodeベースで扱うため、Unicodeで表現された文字は問題なく変換できます。

ところが、「瞬簡PDF 変換 10」のテキスト抽出機能を使ってこのPDFから文字を抽出し、結果をメモ帳で開くと違った結果になります。

合字を既定値テキスト抽出

「令和」の合字に対応しているはずが、テキスト抽出すると合字部分が変換されません。

実は、「瞬簡PDF 変換 10」のテキスト抽出処理は、変換条件で既定の文字コードを[Windows31J]としています。

Windows31Jは、マイクロソフト社がシフトJISをベースに規定した文字コードで、Windowsの標準日本語コードとなっています。
Windows31Jは、CP932またはMS932とも呼びます。

今回、新元号が制定されるにあたり「令和」の合字はUnicodeに追加されましたが、マイクロソフト社はこれをWindows31Jには追加しないと明言しています。
Windows 用の日本の新元号対応更新プログラムについて – KB4469068
の注に、以下の記載があります。


 Microsoft Windows コード ページ 932 (MS932)、すなわちシフト JIS エンコーディングは、新元号の合字をサポートしません。
Unicode の日本の新元号の合字 (漢字 1 文字) の文字をマルチ バイト文字に変換中に文字が正しく表示されないことがあります。MS932 エンコーディングでその逆を行う変換の場合も同様です。


これにより、「令和」の合字はWindows31Jでは表現できないことになります。

ちなみに、「瞬簡PDF 変換 10」のテキスト抽出処理で文字コードを[UTF-8]または[UTF-16]に指定し実行した場合は、以下のように変換が可能です。

合字をUnicodeでテキスト抽出

Windows上で使われることが多い標準文字コードに新元号の合字を追加しないというこの措置が、元号を扱うアプリに影響を与えないものか心配ではあります。
普段使われているアプリで「令和」の合字が表示されなかったり”?”になったりする場合は、そのアプリがUnicodeに対応したものであるかを確認してみるのがよいかも知れません。


プログラミング教育に向けて 「Scratch」に触れてみる

一昨年から街中を歩くと、パソコン教室や塾などのスクールの看板などに「プログラミング」という文字の掲載が徐々に増えて参りました。また、ショッピングモールや団地の集合施設でもプログラミング教育のイベントが開催されている事もあります。

2020年度より、日本国内の小学校でプログラミング教育が始まり、プログラミング教育を実施する目的は、「論理的思考力や創造性、問題解決能力等(文部科学省の公式サイトの文章より一部引用)」を早い段階から育むことを目的としています。

そのため、必修化するプログラミング教育に備え、子供の習い事で今現在プログラミングが徐々に浸透してきています。

多くのスクールがプログラミング教育で使用している言語は、「Scratch」という言語です。

scratch_1

「Scratch」は、MITメディアラボが、プログラミング初心者に製作を通して、更なる学習意欲を持たせる事を目的に、構文の書き方を覚えることなく、インタラクティブアニメーションやゲーム、アート作品を開発することのできるヴィジュアル言語です。

「左に8歩移動」「右に20度回転」といった、ブロックをつなげるだけで実行することができ、遊び感覚のある言語になってます。

昨今、日本では「TECH KIDS GRAND PRIX」という小学生対象の開発コンテストでも応募対象となっており、「Scratch」でアプリを開発した受賞者も登場しました。

 

それでは、実際にScratchに触れてみましょう。

下記のURLにアクセスして「作ってみよう」を選択します。
https://scratch.mit.edu/

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すると、Webブラウザ上でプロジェクトの画面が描画され、マシンにソフトウェアをインストールすることなく、すぐに使う事が可能です。

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緑の枠のウィンドウが、チュートリアルの紹介しており、紹介通りにネコを動かして挨拶するプログラムを動かしてみます。

scratch_2

まず、画面左のコードより、実行するコードのブロックを真ん中の大枠にドラッグ&ドロップで運びます。

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選択して運んだブロックを、下記のように繋ぎます。

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ブロックが一旦完成したので、実行ボタン(緑のフラッグ)を押します。

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すると、下記のように、ネコは「こんにちは」と挨拶して、コードのブロックの結果がスクリーンに反映されます。

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では、次に少し自身でシチュエーションを考えてみて、要素を付け足してみます。今度は、キャラクターを2体にして、片方が挨拶したら、もう片方が挨拶を返すプログラムです。
画面右下の隅のアイコンより「背景を選ぶ」を選択します。

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使用したい背景を選択します。今回は、「Boardwalk」という海のある背景を選択します。

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次に、新しくキャラクターを追加します。画面右下の隅のアイコンより「スプライトを選ぶ」を選択します。

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使用したいキャラクターを選択します。今回は、「Bear」を使用します。

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すると、画面にクマが追加されます。あとは、2体のキャラクターをドラッグ&ドロップで適当な位置に移動させます。

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また、クマがネコの方を向いていない場合、クマの「向き」を調整します。

scratch_19

「向き」をクリックして、左右反転のアイコンをクリックし、「-90」に値を調整します。すると、クマは、ネコの方を向きます。

scratch_8

画面を調整したら、各キャラクターにコードを追加してみます。
まず先にネコのコードを追加し、最後にメッセージを送るようにします。

scratch_10

次にクマのコードを追加します。ネコからメッセージが届くので、メッセージが届いたらクマのプログラムを実行します。

scratch_9

そして、実行ボタンを押すとプログラムを開始します。
初めにネコが歩き、その後クマを見つけて「こんにちは」と、挨拶します。
すると、クマは立ち上がって、「こんにちは」と挨拶を返します。

scratch_13

これで、プログラムは終了です。

他にも制御・演算コードなどで、計算、条件式、繰り返し処理のようなコードを追加することも可能です。

実際に触れてみて、プログラマーとしては初心に帰った気持ちとなり、
プログラムというのは、論理的な順番に基づいて処理を動かすというものをしっかり覚える事ができます。
また、まず画面のデザインもとてもわかりやすく、徐々に進めていく内に、
他のコードにも興味が沸くようになっていき、教育ソフトとしてかなり適した言語になっていると思います。

もし、プログラミング教育に興味を持たれてましたら、
Webですぐ簡単に扱う事ができるので、おススメです。


PDF資料室:休日にも読まれる記事と休日はあまり読まれない記事 違いは何でしょう?

ビジネス生活を初めて以来初めての10連休も無事終了。明けて一週目も週末に近くなりました。

連休前の一週間、久しぶりに時間の余裕ができ、PDF資料室の記事をいくつか更新しました。連休明け、その成果を見るため、Google Analyticsで分析していました。その中で、成果とは関係ないことですが、次のことに気が付きました。

連休中の毎日ページビュー(PV)が変化するパターンが記事によって随分違います。連休中にPVがかなり減ったページ(図上)と、一方で、連休中もPVが比較的安定していたページ(図下)がある!

そこで、PDF資料室の主な記事24件について、連休前2週間の平日(月~金)10日間のPVと、10連休中のPVを記事毎に調べて比較しました。

全体では、(連休中のPV)/(平日のPV)=41%です。つまり連休中のPVは平日の6割減でした。次にこの比率の大きい順、小さい順に記事をリストしてみます。

(連休中のPV)/(平日のPV)が大きな記事(上位3記事)
「PDFとはなんですか? PDFにするとどんなメリットがありますか?」
「PDFの作り方 ~PDFってどうやって作るの?~」
「さまざまなPDFの作成技術の概観」

(連休中のPV)/(平日のPV)が小さな記事
「PDF電子署名入門」
「Web 最適化PDFの意味、用途、効果」
「PDFの座標系、ページの大きさ、ヘッダーとフッター、トンボ」
「PDFのしおりってなに? どうやって作るの?」
「PDF文書への押印の種類や方法、文書のデジタル化で押印の未来はどうなる?」

この順位を見ますと、休日も読まれる記事はPDFとは何かとか、PDFの作り方の簡単な説明のような初心者向けの記事のようです。一方、平日しか読まれないのは、ニッチな技術的な記事になりそうです。

それにしても「しおり」の記事が平日しか読まれないのは、少しがっかりです。しおりはプロ向け、プロは休日お休み、ということでしょうか。

アウトライナー 2.5 New!


IT技術書オンリーイベント「技術書同人誌博覧会」(7月開催)に参加します。

皆様、ご無沙汰しております。
電子出版サービスグループです。

ちょっと(大分)早いですが、7月開催の

IT技術書オンリーイベント「技術書同人誌博覧会」

に出展することが決まりました。このイベントは、エンジニアの登壇を応援する会が今回初めて開催するイベントになります。

先の「技術書典」では、応募者多数であっさり当落してしまい、リベンジ(?)です。こちらの応募は「先着順」で、告知から数時間以内に申し込みしました。

後で知ったのですが、なんとその日のうちに締め切りだそうで…。ものすごい人気ぶりです。

「技術書同人誌」。技術書典が回を重ねるごとに大きくなっていっているので、この博覧会もそんな感じになりそうです。そのうち「Japan IT Week」みたいになるのでしょうか。

技術者たちがいかに自分の持つ技術やそれにまつわる知識を世に出したいのか、共有したいのか見て取れます。または、手っ取り早く一箇所で自分が求める技術知識を吸収できる機会であり、新しい仲間と出会う機会でもあります。需要と供給が共に高い例とも見受けられます。

アンテナハウスも、PDFに代表されるXML技術をはじめ、PDFをうまく利用する技術や知識、製品の使い方などを様々な形で発信、技術の向上などに貢献(ついでに売り上げ増加)できれば最高です。

技術書同人誌博覧会

7月27日(土)午前10時から、「大田区産業プラザPIO」(東京・蒲田)で開催。
詳細は、公式ホームページで確認できます。

<<開催概要>>

日時:2019年7月27日(土) 11時開場(サークル開場10時)/17時閉場
会場:大田区産業プラザPiO(https://goo.gl/maps/vJV8nmqDvmmzoVWJA
主催:エンジニアの登壇を応援する会(https://portal.engineers-lt.info/
イベント公式ツイッター:https://twitter.com/gishohaku
参加者数:1000名(サークル参加者・一般参加者含む)※予定
頒布予定冊数:約10000冊(※参加者の申告による)


『アウトライナー』で『首都圏整備計画』(PDF)にしおりを作成してみました。

前回のブログで示しましたようにWebページで公開されているPDFにはしおり[1]がないものがまだかなりあります。

『アウトライナー2.5』[2]は、こうしたしおりのないPDFに簡単にしおりを付けることができます。ためしに、国土交通省のWebページで公開されているPDFの中で、ひとつ『首都圏整備計画』を選んでしおりを付けてみます。

『首都圏整備計画』(PDF)は38ページのPDFですが、しおりが付いていません。『アウトライナー2.5』でこのPDFを開いて「しおりモード」に切替えますと、次のようにしおりツリーを表示する「しおりペイン」が空になります。

『アウトライナー2.5』でしおりを自動で作成するには「目次からしおりを作る」方法と「本文の見出しからしおりを作る」方法があります。目次があるときは目次からしおりを作る方が比較的うまくできます。『首都圏整備計画』を見ますと、3ページ~4ページに次のような目次があります。

そこで目次からしおりを作ってみます。目次はPDFファイルの先頭から数えて、3-4ページにあります。また、5ページ目から本文が始まっていますが、本文先頭が1ページとしてノンブルが振られています。そこで、「しおり自動生成」の設定ダイやログでは次のように入力します:

 PDFの先頭から数えた目次ページの範囲:3-4
 PDFの先頭から数えたページ番号-表示ページ:4

この設定で「しおりの自動生成」を実行しますと、「しおりペイン」に次のようにしおりができています。

このままPDF出力してAdobeのAcrobatで開きますと、次のようになります。

しおりはほぼできていますが、幾つか気になるところがあります。一つ目は、「第1節」、「第2節」といった節のラベルがないことです。元のPDFで、どうやら、「第1節」などの節のラベル部分が画像になってしまっているようです。Acrobatでテキストを選択しても、次の画面のように「第1節」、「第2節」などは選択されません。

このPDFの文字は全体としてMS明朝、MSゴシックが使われているごく普通のオフィスで作成したような文書なのですが、なぜか、「第1節」、「第2節」といった節のラベルが全部画像になってしまっています。原因は不明ですが、このように画像化されてしまった文字を取り出すことはできません。

また、もう一点、目次の項目が2行に渡っているとき、現在の目次の解析機能では二つのしおり項目を作ってしまいます。このあたりは随時改良したいところです。

[1] PDFのしおりってなに? どうやって作るの?
[2]『アウトライナー2.5』

前回のブログ:Webページで配布されているPDFのしおりの状況 国土交通省 白書PDF版の場合


Webページで配布されているPDFのしおりの状況 国土交通省 白書PDF版の場合

PDFを画面で閲読するにはしおり[1]があるととても便利です。しかし、PDFではしおりを付けるかどうかはオプションになっているため、Webで公開されているPDFの報告書などにはしおりがないものも多いようです。

例えば、国土交通省のWebオープンデータ[2]の領域には、白書へのリンクをまとめたページがあります。PDFで公開されている白書は、①土地白書、②首都圏白書、③観光白書、④交通政策白書、⑤国土交通白書、⑥日本の水資源(平成26年まで)です。最新年度のPDFを見ますと、しおりが付いているのは土地白書(次の図)のみです。

首都圏白書(平成30年版)は次のような特殊なしおりが付いています。

のこりの4種類のPDF版白書にはしおりがありません。例えば、平成30年版観光白書のPDFを開くと次のようになります。

これらの白書は本としても販売されており、版面は印刷用にレイアウトされています。PDFは本を作る序でに用意されたという扱いなのかもしれませんね。いずれにしても折角WebページからPDFを配布しているのですから、ぜひ、すべてにしおりを付けてほしいものです。

次回は、PDFにしおりをつけるツール『アウトライナー2.5』[3]では、どれかの白書にしおりを付けてみたいと思います。お楽しみに!

[1] PDFのしおりってなに? どうやって作るの?
[2] 国土交通省のWebオープンデータ
[3]『アウトライナー2.5』

次回:『アウトライナー』で『首都圏整備計画』(PDF)にしおりを作成してみました。へ進む


ファーウェイ等禁止の話

少し前の話ですが、2019年度米国防権限法(NDAA2019)が成立したため、2020年8月13日以降、ファーウェイやZTE等の製品を使用していると 米国政府機関と契約(contract)できなくなります。

詳細は、
https://www.congress.gov/bill/115th-congress/house-bill/5515/text
の SEC. 889. を確認してください。

「contract」と「entity that uses any equipment, system, or service」の範囲が難しいです。

米国ビザの取得やESTA申請は米国政府との「contract」にあたるのでしょうか?
法人でファーウェイ等製品を購入使用している場合はNGでしょうが、代表権を持つ役員が私費で購入し完全にプライベートのみでしか使っていない場合は?
従業員の私物だが、業務連絡に使っている場合は?

米国法の専門知識がないと皆目見当がつきません。
そうなると目に付くファーウェイ等製品は片っ端から破棄するしかないのかもしれません。

ファーウェイ等製品の所有者が観光で米国内の国立公園や博物館への入場することや、 米政府機関Webサイトのプライバシーポリシー等にOKすること、日本国内の米軍基地イベントへの訪問も 違法行為になるのかもしれません。

ファーウェイ、ZTEの製品は今でも普通に購入できるので、個人レベルでもそこそこの問題なはずですが ネット上でもソフトバンクの5G機器の話以外の情報はほとんどありません。


Windows小噺三題

Windowsの検索に困惑する

Windows Vista以降、Explorerの検索ボックスでのファイル検索で、日本語のファイルが見つからないことがそれなりに頻発するのはもうどうにもならないのだろうか。少なくともそこにあるファイルを確実に見つけ出すことは可能だろうか。
困ったことに、この検索の正式な仕様は完全には公開されていない。マイクロソフトの仕事としては珍しく何故か徹底的に曖昧だ。きわめて断片的だが以前は多少情報を掲載しているページがあった。「ファイルが見つからない理由」とか「Windows での検索の高度なヒント」。タイトルからも判るように、網羅的な仕様ではなく、しかも日本語の問題は一切触れていない。で、数少ない情報も現在はリンク切れ。どうもマイクロソフトはExplorerでファイルを探して欲しくないようだ。
以前読んだ上記二つの記事から「予想・類推」できるのは、どうやら検索のメタ文字と分析のセパレータ文字が存在するらしいこと。そして、その二種類の文字を検索対象にするにはエスケープが必要らしいこと。しかし、メタ文字とセパレータ文字を網羅した一覧がない。いやその記事に書いてあったんじゃないかと思うかもしれないが、それらの文字をいわゆる全角にした文字も含むなんてどこにも情報がない。そう、「~=<>!”」に加え、少なくとも「~=<>!“”」がメタ文字として扱われているように検索機能は振舞う。そして、「 .-_$()[]{}\/」がセパレータ文字とされているが、いわゆる全角文字のどこまでセパレータ文字なのか一切不明だ。経験で「・」とか「☆」がセパレータ文字扱いされているらしいと想像しているが、そんな情報は一切マイクロソフトからは提供されていない。
そんなわけで、「コンプレックス・シティ.txt」というファイルを探すときは「コンプレックス・シティ」で見つかるが、「究極超人あ~る.txt」というファイルを探すときは「究極超人あ~る」ではなく「”究極超人あ~る”」と入れなくてはいけない。「・」は単なるセパレータだが「~」はメタ文字なので、なんらかの命令として解釈しようとするようだ。
メタ文字やセパレータそのものを検索対象にするには「~=”~”」だとか「~=”・”」になる。これで見つからない原因の一部は対処できるが、Windowsが勝手に分解した単語での検索なので、「ルパン三世.txt」が「パン」で見つからないことには「*パン」で対処する必要はある(これは割と知られている情報だと思う)。さいわい「*」はファイル名には使えない文字なので「*」を検索対象にすることはない。
日本マイクロソフトさん、ある程度はこのへんの情報をヘルプに書いておいてくれませんか。「Explorerの検索ボックスは使い物にならない」と日本で判断されている最大の原因は、日本語検索関連の仕様が一切公開されてないことにありますよ。予想とか類推とか想像とか本来全く不要なことです。

Windowsのタッチキーボードに困惑する

Windows 10にはタッチキーボードがある。デスクトップでも使える。キーボードなしのタブレットとして使うには必須の機能だ。タブレットのWindowsなんてのは非常にマイナーなのでタッチキーボードなんて知らない人も多かろう。でも私は結構頻繁に使う。でも使ってる人が少なく、しかも日本語版はおそらくマイクロソフトですら使う人が少ないためか、「カタカナに変換する」という結構重大な機能が見つからない。Webで検索すると『日本語入力中はボタンが[カナ英]に変わります。[カナ英]をタップするとカタカナに変換できます。』と書いてあるページがあるのでカタカナに変換する機能はかつてはあったらしい。いつのまにやら[カナ英]にならなくなってしまったようだ(デグレ?)。それとも[カナ英]になるための何か別の条件でもあるのか? なんにせよ、この日本語向けタッチキーボードの取扱説明書が必要でしょう。Windows 10って取扱説明書はないんですか? マニュアルは存在しないんですか? 日本語入力周りの正式な方法の説明が読みたい。切実に読みたい。日本マイクロソフトさん、以下略。

Windowsのフォントサイズに困惑する

Windows機が次々にアップデートされて新バージョンになっていく。別にアップデートは構わないのだが、駄目だろって変更があった。システム既定の文字サイズを変更できなくなった。Explorerの文字サイズが変えられない。アプリケーションのメニューの文字サイズが変えられない。別にフォントフェースは何でもいいのだけど、老眼にはこの文字サイズは耐えられない。なんで時代が進むにつれて表示される文字サイズが小さくなるんだか。デザイン上綺麗に見せるためだかなんだか知らないがメニューとExplorerのデフォルトの文字サイズがそもそも小さい(Windows 3.1なんかはむしろ大きすぎたけれど)。Windows 3.1のスクリーンショットを現在主流の23インチHDモニタで表示しても、今のデフォルトの文字より大きい。当時主流のモニタの解像度を勘案するとさらに大きかったわけだ。
今までは変更できたから問題なかったわけだが、何を考えて変更するUIを無くしてしまったのだろう。無くしたらどういう影響が出るのか思い付きもしなかったってことだろうか。この決定をした人はいくらなんでも想像力が無さすぎ。アクセシビリティーに関して確実に後退している。パーソナルコンピューターってのは1990年代以降文字サイズの変更程度のことは簡単にやれて当然なものだったはずなんだが、なんでこうなった。その後何度かバージョンが上がったが、結局文字サイズの変更は復活してない。
決定した人は漢字文化圏のことなんて一切考慮してないだろうなと思い至った。あぁ、viが8bitスルーじゃなかった頃から問題の本質は変わってないってか。


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