ヤフーやグーグルがメールを勝手に読んでる!?

 ヤフージャパンが、ヤフーメールの内容を解析して、メール内容に合致した広告を入れる「インタレストマッチ広告」サービスを始めることに対して、通信の秘密の侵害ではないか、プライバシーの侵害ではないかと、話題になっています。
 詳しくは、たとえば、
http://diamond.jp/articles/-/21403
新サービスでヤフーが開けた通信の秘密というパンドラの箱
を読んでいただくとして、これは、我々、ICT業界人にとっては、何年も前に話題になったことです。
 というのは、グーグルのGmailというサービスは、まさにこれをやっているからです。
 グーグルがこれを導入したとき、Gmailはプライバシーの侵害だと、アメリカでは大騒ぎになりました。それに対してグーグル幹部が、コンピュータウイルスを調べるのに、メールやファイルをスキャンするのと同じだと、いかにも理系的な返事をしたために、火に油を注いだ状況にもなりました。
 グーグルはGmailを日本でもサービスし、多くのユーザがいますが、なぜ、グーグルが許されて、ヤフーが問題視されるかといえば、メールを保存しているのは日本国外なので日本の法律の適用外、かつ、グーグルは電気通信事業者の届出をしていないので、通信の秘密を守らなければならない法律の適用外。ということのようです。
 Gmailでは、グーグルのコンピュータが、メールを勝手にスキャン(メールを勝手に読んでいる)ことを、知らない人も多いでしょうし、多くの人は、通信の秘密の侵害、プライバシー侵害とも思ってないでしょう。
 実は、グーグルは、Gmailはもとより、他のサービスでも、同社のクラウドにユーザが置いたデータを自由に使える利用規約を定めています。
Google 利用規約(最終更新日: 2012年3月1日)
によれば、
「ユーザーは Google(および Google と協働する第三者)に対して、そのコンテンツについて、使用、ホスト、保存、複製、変更、派生物の作成(たとえば、Google が行う翻訳、変換、または、ユーザーのコンテンツが本サービスにおいてよりよく機能するような変更により生じる派生物などの作成)、(公衆)送信、出版、公演、上映、(公開)表示、および配布を行うための全世界的なライセンスを付与することになります」
となっています。
 グーグルのユーザは、グーグルがユーザのデータをどう料理しても、文句はいいませんと、承認しているのです。逆にいえば、だから無料なのです。
 Gmailの件と同様、これを意識しているユーザも、ほとんどいないでしょう。
参考:
http://iiyu.asablo.jp/blog/2012/06/11/6475359
Google Driveの利用規約がヤバ過ぎる? だったら、他のサービスもだよ。
 なぜ、こんな話を持ち出したかといえば、TextPorterやServer Based Converterにも関係があることだからです。
 それについては、明日。
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https://www.antenna.co.jp/sbc/
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