作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。
今回は「スキャナ保存の相互牽制を考察します」1
導入を検討されている企業で過剰な要件と考えておられるものが「相互牽制」です。今回は「相互牽制」をどう要件解釈して運用すべきか考えてみましょう!
はじめに、QAのH27年-問56http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/dennshichobo/jirei/ans2/03.htm#a56とH28年-65http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/dennshichobo/jirei/ans3/03.htm#a65を比較することが重要です。いずれも問のテーマは「妻と2人で事業を営んでいる個人事業者ですが、規則第3条第5項第4号イの「各事務について、それぞれ別の者が行う体制」とは、具体的には、どのように体制を整備したらよいのでしょうか。」です。そしてこれが小さな企業から大きな企業までの「相互牽制」の最低限の要件が示されているところになります。
最大のポイントは問65解説後段の下記となります。
受領者等と読み取りを行う者が異なる場合、入力事務の中で事務担当者間でチェック機能が働くようにする必要があり、「スキャナで読み取った画像が紙の記載事項や色調と同等であることを確認し、タイムスタンプを付す事務」と「これ以外の事務」とについて、それぞれ別の者が行う体制を整備することが必要です。
一方、受領者等と読み取りを行う者が同一となる場合、「スキャナで読み取った画像が紙の記載事項や色調と同等であることを確認する事務」については、基本的には、受領者等が行うこととなるので、その後の「経理処理等に当たり、電磁的記録の記録事項の確認を行う事務」と「受領等をする事務」をそれぞれ別の者が行う体制を整備することになります。
皆様は是非とも全体を通して比較されて考えてみてください。
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