人間は毎日同じことを繰り返しながら生きており、繰り返しが習慣になって無意識に行っていることも多い。あることが、ひとたび習慣となると、その習慣と相入れないことを受け入れるには無意識の抵抗が働くだろう。
会社の仕事の仕方、ビジネスにおいても同じような側面がある。仕事の進め方・ワークフローができあがり、それを繰り返している間に習慣となる。あるワークフローが習慣になっているとき、その革新は困難である。
ドキュメントの制作においてXML/DITAのような革命的な方法が受け入れられにくいのは、いままでの仕事の進め方、ワークフローの革新が前提となるため、既存のワークフローを守りたいという抵抗が大きい、という理由もある。
新しいやり方、新しい方法が採用されやすいのは、社会全体の仕組みが変わるとき、つまりパラダイムシフトが起きるときだろう。このときは、既存の仕事のやり方の見直しが必要となり、そうした枠組みに関わるビジネスに大きなチャンスが生まれる。
パラダイムシフトの典型的な例は、国の規制緩和が実施されるときである。どの国でも、法律やその他の規則により、企業の仕事の進め方に制約がかかっていることが多い。その規制がはずれるときは、新しい方法が必要になったり、あるいは、新しい方法が採用されやすくなる。
これから行われようとする規制緩和のひとつに「スキャナ保存」の規制緩和がある。そうして、いま、ここに新しいビジネスのチャンスが生まれようとしている。
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