2020年2月20日にリリースされた『AH Formatter V7.0』の新機能、今回は行分割についてご紹介します。
『AH Formatter V7.0』では行分割を Knuth-Plass の Breaking Paragraphs into Lines(以降、BPIL)のアルゴリズムに従って行う方法を導入しました。BPIL は、主に欧文組版のためのアルゴリズムで、ブロック全体のバランスを考慮して分割位置を決定します。
BPIL については過去のブログで詳しく触れていますので、こちらもご覧ください。
→ Breaking Paragraphs into Lines
例えば、『AH Formatter』の従来の行分割では次のように組版されます。
BPIL で組版すると以下のような結果になります。
全体のバランスが考慮され行末のアキの幅がより均等になります。
※ 行末のアキの幅を分かりやすくするため、あえて justify していません。
BPIL が機能するのは既定値でオプション設定ファイルの bpil で指定されている言語 “Latn Grek Cyrl” または axf:line-break=”bpil” が設定されているブロックです。制御はオプション設定ファイルなどで行え、もちろん従来の行分割になるよう機能を無効にすることも可能です。詳しくは行分割をご覧ください。
新しい行分割アルゴリズムが導入された『AH Formatter V7.0』を非是お試しください。
この記事の画像は公開サンプルを用いたものとなります。実際のデータは公開サンプルのページよりダウンロードいただけます。
評価版は以下よりお申し込みいただけます。
→ AH Formatter 評価版のお申し込み