タグ別アーカイブ: Wordのスタイル

月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(27)―アンカーの役割

前回(月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(26)―図形の移動)は図形のレイアウトにおいて、「文字列と一緒に移動」、「ページ上の位置を固定」の設定の違いを見ました。

前回分かったこと
「文字列と一緒」に設定すると、図形が結びつけられている文字・段落が移動すると図形も一緒に移動する。周囲の文字・段落と図形の相対位置は変化しない。
「ページ上の位置を固定」に設定すると、図形が結びつけられている文字・段落が移動しても、図形のページ上の位置は変化しない。図形が結びつけられている段落が別のページに移ると、図形のページも移動する。

図形と文字・段落の結びつきをアンカーで設定する?
前回分かったことから、図形と文字や段落の結びつきを決めるのがアンカーらしいと想像できます。今回は、このあたりをもう少し調べてみます。

アンカーの位置―水平方向
(1) アンカーの左右方向の位置は、既定値では左の余白になっています。図形の位置設定の寸法はアンカーの位置を規準にしているわけではなくて、レイアウト詳細設定で基準とした項目からの位置になっています。

レイアウト詳細設定、水平方向はページを規準にして79.6mmとする

レイアウト詳細設定、水平方向はページを規準にして79.6mmとする


この例では図形の水平方向配置はページの端から79.6mmの位置になっていて、アンカーからの距離ではありません。

(2) 水平方向の基準位置として「文字」を指定できます。このとき、アンカーの水平方向の位置を文字単位で移動でき、またアンカー(を指定した文字)と図形の水平方向の距離を指定できます。

レイアウト詳細設定、水平方向は文字を規準にして31.1mmとする

レイアウト詳細設定、水平方向は文字を規準にして31.1mmとする


※文字列と図形の位置関係によっては、指定したとおりすると重なってしまうなどで、実現できない場合があるようです。この時に図形をどのように移動させているか、いまひとつ不明です。

アンカーの位置―垂直方向
(1) アンカーの垂直方向の位置は、既定値では段落になっています。図形の位置設定の寸法はアンカーの位置を規準にしているわけではなくて、レイアウト詳細設定で基準とした項目からの位置になっています。

レイアウト詳細設定、垂直方向は段落を規準にして10.0mmとする

レイアウト詳細設定、垂直方向は段落を規準にして10.0mmとする


この例では、垂直方向の基準が段落になっており、段落から図形までの距離が10㎜です。

(2) 垂直方向の基準位置として「行」を指定できます。このとき、アンカーの垂直方向の位置を行単位で移動でき、またアンカー(を指定した行)と図形の垂直方向の距離を指定できます。

レイアウト詳細設定、垂直方向は行を規準にして0mmとする

レイアウト詳細設定、垂直方向は行を規準にして0mmとする

アンカーの役割まとめ
アンカーについて分かったことをまとめると次のようになります。

  1. 図形のレイアウトとして、「文字列の折り返し」を選択したとき、図形を文字や段落と結びつけるアンカーが設定されます。
  2. アンカーの位置は、既定値では段落単位です。
  3. レイアウトの詳細設定で基準とする項目を水平方向では文字を選択でき、その時に限り、アンカーは文字と結びつきます。また、垂直方向では行を選択できアンカーは行と結びつきます。
  4. 図形の配置の詳細設定は、アンカーから図形までの距離を指定するわけではなくて、レイアウトの詳細設定で基準に選択した項目からの距離で指定します。

アンカーは図形と文字や段落との結びつきを設定するものと言えます。
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◆前回:(26)―図形の移動
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【vol.1】Wordの「スタイル」ってなんだろう

「はじめに」ということで、ウェビナー全体の構造とともに、Wordのスタイルについて、Wordの画面を使用して簡単に紹介します。


月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(26)―図形の移動

前回「(25)―図形の配置 6パターン」は、図形を折り返し配置としたとき、周囲の文字列と図形配置のパターンを調べてみました。

今日は、引き続き、図形レイアウトのもう一つのオプション指定項目について調べてみます。「文字列の折り返し」には6パターンありますが、それぞれ次のように「文字列と一緒に移動する」「ページ上の位置を固定」のいずれかのオプションを指定できます。

文字列の折り返しのオプション「文字列と一緒に移動する」「ページ上の位置を固定」

文字列の折り返しのオプション「文字列と一緒に移動する」「ページ上の位置を固定」

文字列と一緒に移動する
まず、「文字列と一緒に移動する」を選択した場合を見てみます。次の操作をしてみます。
1.図形と文字列の関係6パターンについて、「文字列と一緒に移動する」を指定します。
2.文書の先頭に表題を挿入してみます。
結果は次の図のようになります。上が文書の先頭に表題を挿入する前、下が表題を挿入した後です。

文字列と一緒に移動するを指定して、文書先頭に表題を挿入する

文字列と一緒に移動するを指定して、文書先頭に表題を挿入する


先頭に表題を挿入すると、周囲の文字列(段落)と図形の相対位置関係が維持されたままで、全体が下に移動していきます。

最初の図を選んで、先頭に表題を前後での詳細設定をみます。

アンカーの位置とアンカーから図までの距離

アンカーの位置とアンカーから図までの距離


図を選択すると、段落の先頭の左側に錨のマーク(アンカー)が表示されます。そして、詳細設定をみると、この図は水平方向は余白を規準にして右へ33.5mm、垂直方向は段落を規準にして下方向に14.3mmの位置に配置されています。先頭に表題を挿入すると、すでに入力されていた行全体が下に移動しますが、図の詳細設定の数値は変わりません。

ページ上の位置を固定
次に、「ページ上の位置を固定」を選択した場合を見てみます。次の操作をしてみます。
1.図形と文字列の関係6パターンについて、「ページ上の位置を固定」を指定します。
2.文書の先頭に表題を挿入してみます。
結果は次の図のようになります。図形と文字の関係が分かりにくいため、6つの図形を異なる色で塗りつぶしてみました。

ページ上の位置を固定するを指定して、文書先頭に表題を挿入する

ページ上の位置を固定するを指定して、文書先頭に表題を挿入する


今度は、文書の先頭に表題を挿入すると、図形と周囲の文字の位置関係が変わります。表題の挿入によって行の位置が全体に下にずれます。そして、図形位置の変化の様子は図によって異なります。

最初の図から順番に選択してみると、アンカーの位置は表題を挿入した後も、挿入する前と同じ段落の先頭にあります。ところが図の位置は次のように変化しています。
①最初の図は表題挿入前後で同じページで挿入する前と同じ位置に留まります。
②次の図は表題を挿入すると次のページに移動し、ページ中では挿入する前と同じ位置になります。
③3番目の図は表題挿入前後で同じページで挿入する前と同じ位置に留まります。
④4番目の図は表題挿入前後で同じページで挿入する前と同じ位置に留まります。

このように一番大きく動いているのは2番目の図ですが、これはアンカー位置の段落が1ページから2ページに移動したためのようです。

図をページに固定したときの詳細設定

図をページに固定したときの詳細設定


アンカーのある段落がページを移動すると図も一緒にページを移動して、ページの中では移動する前と同じ位置に配置されるようです。

図をページ上の位置に固定する場合は、アンカーの位置に注意しないといけないようですが、そもそもアンカーとはなんでしょうか? このあたりは引き続いて調べてみたいと思います。
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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(25)―図形の配置 6パターン

前回(月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(24)―番号付き箇条書きの項目を、相互参照先に指定する)は、寄り道してしまいましたが、今回は、元に戻り図シリーズの続きです。

図シリーズ、これまでの2回は
図シリーズ1 (22)―Wordの図機能の概要 
では、図の種類を説明しました。
図シリーズ2 (23)―図の種類・配置・表示・管理
では、「オブジェクトの選択と表示」について紹介しました。その中で配置の変更として、行内文字列の折り返しについて説明しました。

今回は、文字列の折り返しの6種類の配置パターンを紹介します。図を選択して右クリックして表示される「レイアウトオプション」のアイコンを選択すると、次のようなメニューが表示されます。

レイアウトオプションメニュー

レイアウトオプションメニュー

この画面の中で、6種類の図のレイアウトオプションを実際に指定した結果を一つにまとめたのが次の図です。

6種類のレイアウトオプション

行の中の文字の進み方は共通です。常に左端から右端まで書き進み、右端が行末(行の折り返し)となっています。
・四角では行が図を囲む四角形を跨いで配置される。
・上下では図の四角形のある行の範囲では、図の左右に文字が配置されない。
・背面では図と文字が重なり、図が文字の背面に配置される。
・前面では図と文字が重なり、図が文字の前面に配置される。

狭く内部のときの文字の配置の違いについては、図の形状だけでは分かりにくいようです。

図の形状ではなく、図に設定されている折り返しの線によって文字の配置が変わります。折り返しの線は、図を選択して右クリックして表示されるメニューから「文字列の折り返し」⇒「折り返し点の編集」で変更できます。

折り返し点の編集コマンドを選択する

折り返し点の編集コマンドを選択する

折り返し点を変更した結果で、「内部」のときの文字の配置が変わっていることが分かります。

折り返し点の変更で文字の配置を変える

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◆前回:(24)―番号付き箇条書きの項目を、相互参照先に指定する
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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(21)―箇条書きのブロック前後の空きを広げる

箇条書きは比較的良くつかわれる表現形式ですが、レイアウト設定の要素が多くあります。

本連載では18回目で箇条書きのレイアウトパターンを7種類に整理して、レイアウト要素毎にその指定方法を探索してきました。今回は、その最後の7番目「箇条書きブロックの前後の行間を広げて、箇条書きのブロックを見やすくする」の方法を探索してみます。

まず、通常の箇条書きを作成します。Wordで箇条書きを指定すると段落のスタイルはリスト段落になります。

箇条書きの段落はリストスタイルとなる

箇条書きの段落はリストスタイルとなる

リスト段落の行間は既定値では標準と同じ設定になっているので、これを変更します。
(1)「スタイルギャラリー」または「スタイルウィンドウ」でリスト段落を選んで、右クリックで表示されるメニューから「変更」を選択します(図の上)。
(2)「スタイルの変更」ダイアログが表示されるので、左下の「書式」ボタンをクリックして表示されるメニューから「段落」を選択します(図の左下)。
(3)「段落」の書式変更ダイアログの「インデントと行間隔」タブの「間隔」セクションで段落の前を0.5行、段落の後を0.5行にします(図の右下)。

リスト段落の行間を広げる

リスト段落の行間を広げる

ここで「OK」を押してダイアログを閉じると、リスト段落の前後が0.5行ずつ広がります。この状態では、各箇条項目毎に空きができてしまいます。

リスト段落の前後の空きを0.5行に設定したレイアウト

リスト段落の前後の空きを0.5行に設定したレイアウト

このままでは間延びしたレイアウトになってしまうので、再び、「スタイルの変更」からダイアログを表示して、「段落」の書式変更ダイアログで、「同じスタイルの場合は段落間にスペースを追加しない」のチェックをONにします(下図)。

同じスタイルの場合は段落間にスペースを追加しない

同じスタイルの場合は段落間にスペースを追加しない

「OK」を押してダイアログを閉じると、今度が箇条書きブロックの前後に0.5行の空きがとられ、かつ、箇条書きの項目間の空きは通常の段落と同じになります。

箇条書きブロック全体のみ前後の行間を広げる

箇条書きブロック全体のみ前後の行間を広げる

以上のようにすれば、箇条書きブロックを通常の段落と分離して目立つレイアウトにできます。

箇条書きシリーズ
1回目(11)―箇条書きは難しい?
2回目(14)―箇条書きとはなにか?
3回目(15)―箇条書きの話、世間の箇条書きガイド(続き)
4回目(16)―箇条書きのタイプとそれに対応するWordの機能・表現方法
5回目(17)―Word組み込みの箇条書きスタイルは使えない、その理由は?
6回目(18)―箇条書きのレイアウトとその設定方法
7回目(19)―Wordで箇条書きのレイアウトパターンを指定する方法(続き)
8回目(20)―箇条内容が複数行になるとき2行目以降を1文字行頭に寄せるレイアウト指定はうまくできない?

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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(19)―Wordで箇条書きのレイアウトパターンを指定する方法(続き)

前回「(18)―箇条書きのレイアウトとその設定方法」に続いて、Wordで箇条書きのレイアウトを指定する方法を調べてみます。

前回は、最初に一般的な箇条書きのレイアウトパターンを網羅し、その中で、ラベルの配置(左右)について調べてみました。今日は、ラベルと箇条内容(文)の配置について調べてみます。

まず、番号付き箇条書きを作成します。番号付き箇条書きはリボン「ホーム」の「段落番号」コマンドを使います。「段落番号」のダイアログにはラベルと箇条内容(文)の配置に関するメニューはありません(画面は前回のブログで紹介済みなので詳細は省略します)。

箇条書きの配置を設定するには、編集画面で番号付き箇条書きを設定した箇所にカーソルを置いて、右クリックで表示されるメニューから、「リストのインデントの調整」を選択します。右クリック・メニューは文脈依存なので、カーソル位置の文字によっては「リストのインデントの調整」が出ないこともありますが、そのときはカーソル位置を変えてみます。

リストのインデントの調整

リストのインデントの調整

リストのインデントの調整で表示されるダイアログでは、①番号の配置、②インデント、③番号に続く空白の扱いの3項目を設定できます。

リストのインデントの調整ダイアログ

リストのインデントの調整ダイアログ


番号の配置では、本文領域左端から箇条番号の左端の距離を設定できます。インデントは本文領域左端から箇条内容の開始位置までの距離です。この図は2つめの箇条項目を選択したときの値の例ですが、それぞれ7.4mm、14.8mmとなっています。この段落の文字サイズは10.5ポイントになっており、7.4mmは10.5ポイントの大きさの2文字分にあたります。14.8mmは4文字分です。

リボン「ホーム」の「アウトライン」コマンドで似たような箇条書きを作ることもできます。こうして作製した箇条書きの箇所にカーソルを置いて、右クリックして表示されるメニューから「リストのインデントの調整」を選択します。すると、「新しいアウトラインの定義」ダイアログが表示されます。このダイアログの配置セクションには、①左インデントからの距離、②インデント位置、③番号に続く空白の扱いという設定項目があります。

箇条書きの「リストのインデントの調整」ダイアログと言葉が少し違いますが、項目の意味は同じです。上の例では、レベル2の箇条項目を選択していますが、このとき表示されている数字も同じになっています。

番号付き箇条書きの作り方によって、設定するダイアログが異なることを除けば、2種類の箇条書きで、ラベル番号の開始位置と箇条内容の開始位置を同じように指定できることが分かりました。

箇条書きシリーズ
1回目(11)―箇条書きは難しい?
2回目(14)―箇条書きとはなにか?
3回目(15)―箇条書きの話、世間の箇条書きガイド(続き)
4回目(16)―箇条書きのタイプとそれに対応するWordの機能・表現方法
5回目(17)―Word組み込みの箇条書きスタイルは使えない、その理由は?
6回目(18)―箇条書きのレイアウトとその設定方法


月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(18)―箇条書きのレイアウトとその設定方法

今回は箇条書きの配置(レイアウト)を考えてみます。Microsoft Wordの機能を調べる前に、まず、Wordにこだわらず一般的に箇条書きのレイアウトパターンにどのような変数があるかを考察してみましょう。

1. 基本的な箇条書きは各項目はラベルと箇条内容から構成されます。

箇条書きの基本レイアウト

箇条書きの基本レイアウト


2. 箇条書きのラベルと箇条内容の間の空きは1文字が普通ですが、変更することもあります。次のようにラベルと箇条内容の間を詰めることもできるでしょう。

ラベルと箇条内容の間を詰める


3. 箇条書きのラベルを本文の通常段落の開始位置と同じにすることもできるでしょう。
ラベルの位置を段落の開始位置に揃える

ラベルの位置を段落の開始位置に揃える


4. ラベルが記号ではなく順序数の場合は、順序数の桁数が変わることもあります。そうすると、ラベルの文字(数字)を右揃えにするか、中央揃えにするか、左揃えにするか、という選択があります。
ラベルの文字(数字)の配置

ラベルの文字(数字)の配置


5.次は、箇条項目によって箇条内容が2行以上になることがあります。その場合、2行目以降(継続行)の開始位置を前の箇条内容と揃えるという選択肢があります。
箇条内容が2行以上になったときの継続行の行開始位置

箇条内容が2行以上になったときの継続行の行開始位置


6.箇条内容が2行以上になる場合、2行目以降(継続行)の開始位置を前の箇条内容より1文字行頭よりに揃えるという選択もできます。特に継続行が3行以上になるときは、この方が体裁が良いように思います。
箇条項目の継続行を1文字上げるレイアウト

箇条項目の継続行を1文字上げるレイアウト


7. 箇条書きブロックの前後の行間を広げて、箇条書きのブロックを見やすくすることもできるでしょう。
箇条書きブロックの前後の行間を広げる

箇条書きブロックの前後の行間を広げる

箇条書きレイアウトのための変数はこのくらいでしょう。従って、上にあげたレイアウトの設定が自由にできれば、箇条書きのレイアウトとしては十分ではないかと考えられます。しかし、Microsoft Wordの箇条書き関連のメニューをいろいろ調べてみると、必ずしも全部はうまく設定できないようです。次に少し試してみます。

まず、標準段落を用意します。

「標準」スタイルの段落

「標準」スタイルの段落

標準段落に箇条番号を付けてみます。

箇条番号を付ける

箇条番号を付ける

ダイアログに「番号の整列」と表示されていますが、この下の「新しい番号書式の定義」をクリックすると、番号書式のダイアログが表示されます。

番号書式を定義するとき、配置を指定できる

番号書式を定義するとき、配置を指定できる


これによって、箇条書きのラベルの番号の配置はできそうなことがわかります。「アウトライン」のコマンドの「新しいアウトラインの定義」ダイアログにも同様に箇条書きのラベルの番号の配置を選択するメニューがあります。しかし、箇条書きのラベルに記号を選択すると配置の指定は選択できなくなります。
新しいアウトラインの定義の番号配置メニュー

新しいアウトラインの定義の番号配置メニュー

とりあえず、上の「4.」の番号についてはできることが分かりました。しかし、記号のときの配置はできないようです。(やりかたが良くないかもしれませんね)。この箇条書きレイアウト問題は、まだよくわかっていないので、次回までもう少し探索してみたいと思います。

箇条書きシリーズ
1回目(11)―箇条書きは難しい?
2回目(14)―箇条書きとはなにか?
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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(17)―Word組み込みの箇条書きスタイルは使えない、その理由は?

Microsoft Wordには、組み込みのスタイルとして、「箇条書き」、「箇条書き2」、「箇条書き3」、「箇条書き4」、「箇条書き5」および「箇条書き継続行」、「箇条書き継続行2」、「箇条書き継続行3」、「箇条書き継続行4」、「箇条書き継続行5」が登録されています。

これらのスタイルは、推奨スタイルでないためスタイルギャラリーには表示されていません。「スタイルウィンドウ」オプションで表示するスタイルを「すべてのスタイル」に設定すると表示されます。

スタイルウィンドウに箇条書きスタイルを表示する

スタイルウィンドウに箇条書きスタイルを表示する

これらの組み込み箇条書きスタイルについて調べてみると、次のことがわかります:
第一  5つの組み込みスタイルは左インデント(行頭記号位置)が違うだけである。しかし、箇条項目の1行目の開始位置と2行目の開始位置が微妙にずれている(そろっていない)。
第二  箇条書き継続行は、箇条書き項目の中に新しい段落を追加するためのもののようだ。なお、箇条書き継続行の段落項目と次の箇条項目との空きが広がる。

第一と、第二の現象について次に詳しく調べてみます。その結論としてはWord(2019)に組み込まれている箇条書きスタイルは使わない方が良いと言えそうです。

実際の例を示します。最初は「箇条書き」と「箇条書き継続行」を適用した例です。

箇条書きスタイルと箇条書き継続行スタイルを適用した例

箇条書きスタイルと箇条書き継続行スタイルを適用した例

次は、「箇条書き2」と「箇条書き継続行2」を適用した例です。

箇条書き2スタイルと箇条書き継続行2スタイルを適用した例

箇条書き2スタイルと箇条書き継続行2スタイルを適用した例

箇条書き3以降は省略しますが、同様にインデントが少しずつ大きくなっています。

上の例を拡大してみると、各箇条書き項目の1行目と2行目の開始位置がすべて微妙にずれています。念のために箇条書きを設定した段落の設定値を確認するとぶら下げインデント2文字、タブ位置1.71文字となっています。

箇条書き項目の段落属性設定

箇条書き項目の段落属性設定

Word2019の箇条書きでは、ぶら下げインデントで箇条書きの行頭記号と箇条書きの段落先頭の空きを設定するようです。このとき、もしタブ位置がぶら下げインデントよりも行頭記号寄りに設定されている場合、箇条書きの段落先頭行の行頭位置がタブ位置になっています。

ぶら下げインデントとタブ位置の関係

ぶら下げインデントとタブ位置の関係

これを確かめるために、箇条書きの段落属性でタブ位置をクリアしてみます。

箇条書きの段落のタブ位置をクリアする

箇条書きの段落のタブ位置をクリアする

クリアした結果は次のようになります。

箇条書き段落のタブ位置をクリアしたときとクリアしないときの比較

箇条書き段落のタブ位置をクリアしたときとクリアしないときの比較

タブ位置をクリアした場合、箇条書きの段落の先頭行と2行目の開始位置がピッタリ揃うことが分かります。

次は箇条書き継続行です。箇条書き継続行は、箇条書きの項目が2つのブロックになる場合に、2つのブロックの行頭位置を揃えるために用意されているようです。しかし、これはブロックの区切りに強制改行(Shift+Enter)を入力することで、ほぼ同じ効果を生むことができます。

箇条書き継続行の代わりに強制改行を使う例

箇条書き継続行の代わりに強制改行を使う例

こうしてみますと箇条書き継続行スタイルを使う意義はほとんどないでしょう。

以上により、Word(2019)に組み込まれている箇条書きスタイルは使わない方が良いと考えられます。

箇条書きシリーズ
1回目(11)―箇条書きは難しい?
2回目(14)―箇条書きとはなにか?
3回目(15)―箇条書きの話、世間の箇条書きガイド(続き)
4回目(16)―箇条書きのタイプとそれに対応するWordの機能・表現方法

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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(16)―箇条書きのタイプとそれに対応するWordの機能・表現方法

箇条書きについて、前々回(14)―箇条書きとはなにか?前回(15)―箇条書きの話、世間の箇条書きガイド(続き)で調べたことをまとめて、それをMicrosoft Wordでどのように表現するかを考えてみます。

いままで調べたことをもとにして、世間一般で使われる箇条書きをまとめてみます。

箇条書きのタイプは大きく項目列挙型と用語定義型に分けられ、さらに項目列挙型は項目に順序があるタイプと順序がないタイプに分けられます。また、箇条書きを表示する方法としては、垂直リスト(display)と文中(run-in)に分けられます。

これらを組み合わせると箇条書きを7種類のタイプに分けることができるでしょう。

箇条書きのタイプ

箇条書きのタイプ

この7種類についてMicrosoft Wordの機能はどのように対応しているのでしょうか。

Wordで箇条書きに対応する機能として、まず、リボン「ホーム」の段落グループには次の3つのボタンがあります。

段落グループの3つのボタン

段落グループの3つのボタン

このうち、左の「箇条書き」は図の分類では、「3」順序なしの一階層のタイプに対応します。中央の「段落番号」は「1」の順序付き一階層のタイプに対応します。また、右の「アウトライン」は、「2」「4」「5」の多階層の箇条書きに対応します。

一方、Wordには、「6」用語定義型の箇条書きを直接指定する機能はありません。これはあくまでも用語定義型の構造をもつ箇条書きを直接指定する機能はないということであり、用語定義型の箇条書きを作成できないということではありません。WordのWYSIWYG編集機能を使って用語定義型のレイアウトを作成し、カスタム版の用語定義型用スタイルを設定できるはずです。

また、Wordで「7」文中の箇条書きを作成するには、ListNumフィールドを使います。次の図は、垂直リストの箇条書きは、「段落番号」を使い、文中の箇条書きはListNumフィールドを使って設定したものです。

垂直箇条書きと文中箇条書き

垂直箇条書きと文中箇条書き

なお、図で分類した箇条書きの7パターンは箇条書きの構造的側面に注目した分類です。箇条書きを構造という点で明確に定義しているのはHTMLのタグです。しかし、HTMLでは文中(run-in)の箇条書きに直接対応するタグはありません[注]。

箇条書きというのはなかなか厄介ですね。

箇条書きシリーズ
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3回目(15)―箇条書きの話、世間の箇条書きガイド(続き)
4回目(16)―箇条書きのタイプとそれに対応するWordの機能・表現方法

[注] CSSのdisplay:inlineという指定を使えば、箇条書きの項目を横に並べることができますが、これは文中の箇条書きとはいえません。HTMLで文を表すのは「<p>」タグですが、箇条書きを表す「<ul>、<ol>」タグは、「<p>」タグの内容にできないためです。文中の箇条書きは、「<span>」タグを使って表現することになるのでしょう。
[注2]最初に公開した文書に誤りがあり、当日14時に更新しました。
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◆前回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(15)―箇条書きの話、世間の箇条書きガイド(続き)
◆次回:月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(17)―Word組み込みの箇条書きスタイルは使えない、その理由は?
シリーズ総目次
〇関連ページ
Microsoft Wordを使って報告書などの長文を作成する人向けの新知識満載です。 Microsoft Wordのアウトラインと見出しスタイルを活用する方法(概要)


月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(15)―箇条書きの話、世間の箇条書きガイド(続き)

月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(11)―箇条書きは難しい?でも触れたとおり、Microsoft Wordの箇条書き関係の機能、箇条書きスタイルを理解して使いこなすのは結構難しいと感じています。考えてみると、その原因はいろいろあります。大きく分けると次のふたつになります。

  1. 普段、文章を書いたり読んだりするときの箇条書き(世間の箇条書き)と、Wordでの箇条書きの機能のミスマッチ
  2. Wordの箇条書き機能、箇条書きスタイルが整理されていなくて複雑になっている

箇条書きの探索を進めるために、まず最初に世間の箇条書きについて、前回(月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(14)―箇条書きとはなにか?、Oxfordスタイルと、HTMLを見ました。

もう少し調べてみましょう。The Chicago Manual of Style (17th Edition)では、Lists and Outline Styleという項で箇条書きについてまとめています。
概要は次のとおりです。
・リストの項目は並列の要素で構成するべき
・先頭の番号や文字は省略可能
・近接する類似リストは同じ扱いにする
・リストには文章中(run-in)と垂直リスト(vertical-list)がある。短くてシンプルなリストは文章中の方が良く、組版で目立たせたり、長い、あるいは多段階のものは垂直リストが良い

この他、箇条書きでの大文字化や句読点のような英語特有のルールも記述されています。本書はサンプルがいろいろ掲載されており、結構充実しています。次は多階層の箇条書きのサンプルです。

Chicago Manualの多階層箇条書きのサンプル(p.415)

Chicago Manualの多階層箇条書きのサンプル(6.132 Vertical lists with multiple levels (Outlines). p.415)

Chicago Manualには箇条書きにすべきでない例として次の説明があります。
「箇条書きの項目が非常に長い文、あるいは複数の文から構成されるとき、(中略)項目は通常の段落テキストのように組版し、段落先頭に番号をつけて組版できる」(p.415)

日本語では、「JIS X 4051日本語文書の組版方法」の8.4 箇条書き処理の規定があります。概略を紹介します。

箇条書きには用語定義型箇条書きと項目列挙型箇条書きの2種類があり、
用語定義型
用語と定義の構成として用語の直前で改行する。用語と定義は同行にするか、用語の終わりで改行するかの選択ができる。用語のフォントの既定値は角ゴシック。用語と定義(改行するとき)の段落字下げは定義の記述の文字サイズの全角アキ。用語の終わりで改行しない場合、用語と定義の記述との字間を定義の記述の1文字分のアキとする。
項目列挙型
順序付き列挙と順序なし列挙がある。箇条項目はそれぞれラベルと箇条内容で構成する。箇条項目は改行にする。順序付きのときのラベルは横書きならアラビア数字、縦書きのときは漢数字を既定値とする。また順序なし列挙のラベルはビュレットを既定値とする。ラベルは箇条内容の2文字分領域に、縦書きでは下、横書きでは右に揃えて配置するのを既定値とする。順序ラベルと箇条内容は、箇条内容の文字サイズの全角アキとする。

JIS X 4051で規定する箇条書きの種類はHTMLの箇条書きの種類と似ています。しかし、OxfordやChicagoのような段落内に配置する(run-in)箇条書きが規定されていません。

JIS X 4051を除く手元の日本語組版関係のガイドブックでは箇条書きについてのガイドはあまり詳しくありません。例えば、『原稿編集ガイドブック』は「箇条書きは番号を付けるか、付けないか、付けるとすればどのような番号にするかを決める」(p.78)というガイドのみです。ちなみに本書のページは、全般的に箇条書きの項目なのか、見出し番号なのか、番号付き段落なのかが区別しにくくなっています。

原稿編集ガイドブックのページは、番号(記号)付き見出し、番号(記号)付き段落、番号(記号)付き箇条書きの区別が分かりにくい

原稿編集ガイドブックのページは、番号(記号)付き見出し、番号(記号)付き段落、番号(記号)付き箇条書きの区別が分かりにくい

『文字組みの基準』には箇条書きについての記述がありません。ちなみに、本書の中の次の箇所は箇条書きにあたりそうです。

『文字組みの基準』p.1より

『文字組みの基準』p.1より

『文字組みの基準』p.24より

『文字組みの基準』p.24より

『文字組みの基準』の著者達は上の2か所にどういうルールを適用しているのでしょうか? もしかすると、箇条書きを意識していないのかもしれませんね。

参考資料
Lists and Outline Style “The Chicago Manual of Style (17th Edition)” The University of Chicago Press, 2017 pp. 411-416
JIS X 4051:2004 日本語文書の組版方法 平成16年3月20日改正 日本規格協会 発行
『原稿編集ガイドブック』日本エディタースクール、2010年5月10日第6刷
『文字組みの基準』藤野薫(代表編者)、日本印刷技術協会発行、2013年3月8日初版第4刷

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月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(14)―箇条書きとはなにか?

今回は月曜日連載! Microsoft Wordスタイル探索(11)―箇条書きは難しい?(本文では「前回」と略きします)の続きです。

前回は、思わず「Microsoftは箇条書きという言葉さえも独自仕様にしてしまう」と書いてしまいましたが、世間一般で箇条書きという言葉をどのように使っているかをもう少し調べてみます。“Oxford Style Manual”では15.1 Lists(リスト)の説明が日本語の箇条書きについての説明にあたります。簡単に要約すると次のとおりです。

1.リストは関係する要素を整理したもので、文章中に配置したり、行単位で配置される。
2.リストの項目の共通項を文章で明確にすべきである。また、文法的に整合していて、バランスがとれていること。
3.リストが文章中にあるとき、run-onまたはin-textという。各項目を改行して表す(display)こともできる。
4.改行する(display)リストには3種類ある。
(1) 番号または文字でマークするリスト
(2) 黒丸(bullet point)でマークするリスト
(3) マーカーのないシンプルなリスト
5.リストの要素をテキストから参照するとき、または順序または階層を示すことが望ましいとき、番号を付けると意味が明確になる。
6.番号や黒丸のないシンプルなリストとして改行表示することもできる。

なお、冠詞の使い方、行頭の大文字と小文字、区切りのカンマとピリオドの使い方に関するガイドも記載されていますが、英語特有なので省略しています。詳細は原文を参照してください。

上でbullet pointを黒丸と訳しています。しかし、bullet pointを箇条書きと翻訳することもあるようなので、Microsoft Wordのリボン「ホーム」の段落グループにある「箇条書き」コマンド(次図)はbullet pointを翻訳したものかもしれません。

箇条書きコマンド

箇条書きコマンド

ちなみに、HTMLではどうかというと、HTML5仕様のタグの定義は次のようになっています。
・HTML5では、リストの項目を<li>要素で表す。<li>要素は、次の3つの親の子供となる。
・<ul> 順序のないリストのブロックを表す
・<ol> 順序のあるリストのブロックを表す。項目の入れ替えで文章の意味が変わる
・<menu> 各項目がコマンドのブロックを表す。

HTML5ではもう少し複雑な構造をもつリストとして定義リスト(<dl>)があります。
・<dl>は<dt><dd>から構成されるブロックを表す。
・<dt>で対になる<dd>に対する説明書き
・<dd>対応する<dt>要素の内容

HTML5のタグは、体裁はまったく無視して、テキストの構造だけを表現するものです。それだけに意味としては理解しやすいと考えますが、いかがでしょうか。

参考資料
15.1 Lists “New Oxford Style Manual” Oxford University Press, 2016 pp. 299-303
HTML5 https://html.spec.whatwg.org/multipage/grouping-content.html#grouping-content

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