日別アーカイブ: 2017年1月24日

第118回  「H28年緩和でタイムスタンプを37日間で付与すれば良いと勘違いされていませんか?」-2

作成者:アンテナハウス株式会社 益田康夫
資 格:上級 文書情報管理士、簿記3級、行政書士
本ブログの記載内容は、公開日時点での法令等に基づいています。
その後の法令改定により要件が変わる可能性がありますので、最新の法令などをご確認下さい。

 「H28年緩和でタイムスタンプを37日間で付与すれば良いと勘違いされていませんか?」-2

 前回「タイムスタンプはスキャンした時に付与するのが法的要件です。の続きです。早速施行規則趣旨説明を見てみましょう!

なお、先にお断りしておきますが下記通達は現時点では下記の4-27は削除されたものとして通達ページに公開されています。スキャン後のタイムスタンプの付与の要件を具体的に示した重要なものです。

(読み取る際の意義)

4-27 規則第3条第5項第2号ハ((タイムスタンプ))に規定する「スキャナで読み取る際に」とは、原則として電子署名を行った後、直ちに電子署名が行われた電磁的記録ごとにタイムスタンプを付すことをいうのであるが、国税関係書類をスキャナで読み取った日(電子署名を行った日)が特定できるように、書類ごとや部署ごとに電磁的記録をまとめてタイムスタンプを付している場合には、スキャナで読み取る際にタイムスタンプを付したものとして取り扱う。
この場合、国税関係書類をスキャナで読み取った後24時間以内にタイムスタンプを付している場合には、スキャナで読み取った日が特定できるものとして取り扱うことに留意する。

【解説】

規則第3条第5項第2号ハでは、スキャナで読み取る際にタイムスタンプを付すこととされているが、電子署名を行う時期についても規則第3条第5項第2号ロと同様な規定となっていることから、原則として国税関係書類をスキャナで読み取り、正しくスキャニングされていることを確認した都度電子署名を行い、その後、電子署名が行われた電磁的記録ごとにタイムスタンプを付すこととなる。
ところでタイムスタンプは、個々の国税関係書類に係る電磁的記録の変更の有無の確認及び個々の国税関係書類をスキャナで読み取った日(電子署名を行った日)を特定するために付すものであるが、個々の国税関係書類に係る電磁的記録の変更をした場合は、電磁的記録と電子署名が適切な関連性を持っていれば当該電子署名で確認できることとなる。
したがってタイムスタンプについては、国税関係書類をスキャナで読み取った日を特定することができれば、保存義務者の実情に応じて、例えば書類ごとや部署ごとに、電子署名を行った日が同一な電磁的記録のすべてを対象として1つのタイムスタンプを付しているような場合でも、スキャナで読み取る際に付したものとして取り扱う旨を明らかにしたものである。
なお、日をまたいで入力した場合、何日の業務としてスキャナで読み取ったかということが特定できれば、一連の入力業務を、日を特定するために零時の前後で分ける必要もないと考えられることから、スキャナで読み取った後24時間以内にタイムスタンプを付している場合には、スキャナで読み取った日が特定できるものとして取り扱う旨を明らかにしている。

賢明な皆様はお分かりですよね?そうですH27年緩和で電子署名が要件から外れたので、その点を加味して読む必要があります。そして、施行規則通りでは「タイムスタンプはスキャンした時に付与」するのが法的要件ですが、それを補う通達趣旨説明としてこの4-27は本来国税庁が削除したのはあるべき姿ではなく、修正して掲載すべき重要なものと筆者は考えます。

次回は、「特に速やか3日」を考えてみましょう!

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アンテナハウス書籍・総合目録

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プリントオンデマンドによる出版についてもう少し詳しく紹介するページも作成しました。

プリントオンデマンド(POD)の紹介
流通によるプリントオンデマンドでの出版が現実のものとなった今、その活用の課題を考える。(2017年1月時点)

弊社のプリントオンデマンドの制作は、ほとんどのタイトルを書籍編集制作サービスCAS-UBで行っています。

CAS-UBの紹介ページ

現在制作しているのは、ECマーケティング人材紹介の石田麻琴社長のブログを本にした、ECMJ流!Eコマースを勝ち抜く原理原則シリーズです。

この本の、制作工程をまとめてご紹介しているブログがこちらです。

CAS-UBによる本の制作工程:ECMJ流! 編集・制作作業の中途ふりかえり

そのほか、ECMJ流!シリーズの制作にあたって気が付いたことなど、いろいろとブログにて紹介していますので、ぜひご覧になってみてください。例えば:

CAS-UBによる本の制作工程:ECMJ流! 巻末に出典記事のリストを作成する例のご紹介 
索引の作り方を考える。一歩進んで、本文に出てこない索引語や、索引語の階層化の試み。

少し古いですが、昨年(2016年)2月に開催したセミナーでPOD出版の実践経験をご紹介しました。このスライドはかなり人気があります。

専門的書籍の 新しい制作・流通のケーススタディとして 『PDFインフラストラクチャ解説』 学びと課題 2016年2月16日

以上、簡単にPOD出版の関連情報を整理してみました。ご参考にしていただければ幸いです。