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Antenna House Formatter V6 を米国国税庁が採用!

本日も、9月30日にリリースとなった、世界標準の自動組版ソフト Antenna House Formatter V6 についてです。
以前にもお話しましたが、Antenna House Formatter V6 は、米国の国税庁の新しいPDF配布ページに採用されました。
プロジェクトでは、ページ組版の多くの要求仕様がリストアップされていました。
次のようなものです。
・Open Type Fonts に対応
・マルチバイト言語に対応
・TaggedPDF出力機能
・XSLT, XSL-FOに対応
・Logファイルを生成する
・4つのカラムをサポート
・ヘッダ、フッタ機能
・段組ページの上か下または隅に段を跨るフロート配置
・ページや段の任意の位置へのフロート配置
・フットノート機能
・改定バーの代わりに任意の文字を置く機能
・カラムのバランス機能
・ハイフネーション機能
・インデックス機能
・水平、垂直アライメント機能
・PDFを画像としてPDFに埋め込む
・行折り返し時のインデント位置指定機能を追加
・AcroForm による記入欄のあるPDFを埋め込み
 :
などなど。
これらの多くは既に実装済みでしたが、不足している機能もありましたので、それらを実装することで採用となりました。Antenna House Formatter V6 では、これら多くの要求を満たす充実した機能をご利用いただけます。

ぜひ、Antenna House Formatter V6 の評価版をお試しください。ダウンロードはこちらから。
明日も Antenna House Formatter V6についての話です。




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世界標準の自動組版ソフト Antenna House Formatter V6 新発売!

かねてよりブログなどで報告させていただいておりました、自動組版ソフトの新版 Antenna House Formatter V6 を 9月30日にリリースいたしました。
今回の新版では、float機能の強化によって、従来は難しかった図版の自由な配置を実現しました。
ページの指定位置に floatを配置したり、段組の中に float を配置したり、段組中を通しで float を配置したりすることができます。
色々な指定をしたfloat機能のサンプルをご覧ください。
フロート例
・バージョンアップについて
現在 Antenna House Formatter V5 をお使いのユーザー様は、Antenna House Formatter V6 に無償バージョンアップしていただけます。
無償バージョンアップの条件などにつきましては、こちらをご参照ください。
バージョンアップをご希望されるユーザー様は、
弊社保守サービス:hosyu@antenna.co.jp宛に、ユーザIDとシリアル番号を記述し、V6へバージョンアップ希望と書いてメールにてご連絡ください。
なおバージョンアップの場合、ご依頼から発送まで一週間程度のお時間がかかりますので、よろしくお願いいたします。
明日も引き続き、Antenna House Formatter V6についてお話します。




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AH FormatterとFormatter Clubをよろしく

こんにちは。XML自動組版ソフト AH Formatter の開発担当です。いつもは「CSS組版ブログ」にいるのですが、今日はアンテナハウスのメインのこのブログに進出です。
このブログでも案内がありましたが、AH Formatter とその関連技術(XSL、CSS、XML 多言語組版など)に関心をもっていただいている皆様と開発者とをつなぐコミュニティとして“Formatter Club”を7月に発足し、先週9月16日に第2回定例会を開催しました。私からは、AH Formatter V6の紹介(この資料もXHTML+CSSでAH Formatterで組版)と、いくつかのサンプル文書をAH Formatterで組版して見せるデモを行いました。
お見せしたデモは次のものです:

  • 米国国税庁の案件のためのテストデータ

    段組のページに段をまたがる図表の配置が多用されています。たとえば3段組のページの右下に2段抜きで表があるなど。

  • W3C技術ノート「日本語組版処理の要件」

    これの第2版が公開準備中で、その書籍版の組版をAH Formatterで行います。データはXHTML+CSSですが、AH Formatter拡張を含むページ組版用のCSSスタイルシートを指定しています。V6でのfloat拡張を利用することにより、図版の配置が最適化され、従来のXML自動組版では図版が多いとページに余分なアキが生じやすかった問題が解消されています。


  • 青空文庫のXHTMLを縦書きのCSS指定で

    縦書きで、文庫本のような体裁になるように柱やノンブルをつけています。図版はV6の拡張floatを利用して、天・小口寄りに自動的に配置しています。AH Formatterが、縦書き青空文庫ビューアーになるというデモです。

このようなデモをするとき、AH FormatterのWindows版GUIアプリケーションは便利です。AH Formatterはサーバー上のシステムに組み込まれて利用されることが多いのですが、このWindows版アプリケーションは、手軽にAH Formatterの組版を試すために使えます。
(AH Formatterはマルチプラットフォームであり、Windows以外に、Mac OS X、Linux、各種Unix系のOS用のものがあります。いまのところWindows版のみGUIアプリケーションを用意しています)
Windows版AH Formatterアプリの動作は、Webブラウザに似ています。HTMLやXMLのURLを指定すると組版がはじまりページが表示されます。ファイルをWindowsエクスプローラからドラッグ&ドロップでAH Formatterに与えることもできます。また、Webブラウザのアドレスバーのアイコンをドラッグ&ドロップしてブラウザで開いているURLをAH Formatterで開くこともできます。
AH Formatterの上級ユーザーにも意外に知られていないのは、文書ファイル(HTMLまたはXML)と、スタイルシート(CSSまたはXSL)を別々にAH Formatterにドラッグ&ドロップすることも出来るということです。文書とスタイルシートを同時にドラッグ&ドロップすると、両方組み合わせて組版されますが、はじめに文書をドラッグ&ドロップ、次にスタイルシートをドラッグ&ドロップ、あるいはその逆の順番で行うこともできます。
青空文庫のXHTMLファイルをAH Formatter V6拡張入りのCSSを指定して組版するデモでは、まず青空文庫のXHTMLだけをAH Formatterにドラッグ&ドロップしました。そうすると、Webブラウザで表示するのと同じように、青空文庫XHTMLにもともと指定されているCSSだけでまず組版された結果が表示されます。そこに、CSSファイル aozora-ah.css をドラッグ&ドロップすると、こんどはそのCSSを使っての組版に変わります。さらに別のスタイルシートをドラッグ&ドロップしてスタイルを切り替えるといったこともできます。
どうでしょう? まだAH Formatterを試していない方も、試してみようという気になりませんか?
AH Formatterは評価版をダウンロードして試してみることが可能です。おすすめなのは、Formatter Clubに入ることです。そうすると、開発中の最新版のAH Formatterをダウンロードしてお試しいただけます。Formatter Clubには、AH Formatterのベテランユーザーや組版のプロたちも集まっていて、MLや定例会でノウハウを交換して知識を広げることができます。

ということでAH Formatterと、Formatter Clubをどうぞよろしく。それから「CSS組版ブログ」のほうもよろしく。




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記述形式と配布形式の分離のこと(メモ)

昨日のハーバード大学の電子ジャーナルアーカイブプロジェクトの調査報告 (E-JOURNAL ARCHIVE DTD FEASIBILITY STUDY)を読んでいて意を強くしたこととして、XMLドキュメントの処理において、記述形式と配布形式を分離して考えるのは大きな意味がある。
記述形式は執筆・制作を効率的に行なうことを主な目的とする。そのためには例えば、章番号、節番号、図の番号、ページ番号などを執筆時には書かないでおく。執筆中に章の構成を変更すれば、章・節番号、図の番号などは変更になり、その場合、最初から番号をつけても振りなおしになるからである。
 
目次、索引、図表の一覧なども同様である。
このような内容は執筆が終わってから作成すればよい。
XMLでドキュメントを作成すれば、番号付けやドキュメントの加工のためのツールを準備するのは簡単である。
 
一方において、配布形式はそれを表示したときに、コンテキスト(内容)に関わる部分は、表示環境によらずに一定になってほしい。
現在、配布形式としては、PDFとHTMLがその双璧である。今後はEPUBなども用意するケースが増えるであろう。
PDFのようにレイアウトまで固定にする形式を採用する場合は、ページ番号まで固定化するしか、選択肢はない。しかし、HTMLで配布する場合であっても、章番号、節番号、図の番号は付与済みの形式で配布するほうが望ましい。また目次や索引なども同様で、可視化時にスタイルシートで生成するよりも、執筆を完了した時点で作成しておく方が良いのではないか。
コンテンツの制作にあたり、記述形式と配布形式を分離し、記述形式から配布形式には自動変換するという方式は原理的にみて優れていると思う。
CAS-UBによる執筆ではそのような考えを採用している。
●執筆時
例えば他のエントリーの見出しをID参照するときは

[[##e.201108091833.参照先のエントリー]]

このように記述する。e以下は見出しのIDである。これは、
執筆中にプレビューすると次のようになる。
<a href="201108091833.html#e.201108091833.参照先のエントリー">201108091833:参照先のエントリー</a>
最後にPDFに出力したときに、
第1 章 参照先のエントリー(p.1)
となる。
●CAS-UB
http://www.cas-ub.com/




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ジャーナルのアーカイブのためのDTDの比較検討

ハーバード大学の電子ジャーナルアーカイブプロジェクトの調査報告 (E-JOURNAL ARCHIVE DTD FEASIBILITY STUDY)を一読した。
http://www.diglib.org/preserve/hadtdfs.pdf
この調査は、昨日話題としたNLM DTDの開発にあたって、標準的なアーカイブDTDが設計できるかどうかを検討するために行なったもので、Elsevier, Blackwell, BioOne, Nature, HighWireなど10出版社が作っているジャーナルのためのDTDとそのDTDによってマークアップしたジャーナルの記事のサンプルを集めて比較検討したものである。
 
いささか古いが、実証的な内容であり、XMLのDTDを設計したり運用したりする際には大変参考になる。また、コンテンツとスタイルの分離における生成コンテンツの扱いについても考えさせられる。
重要と感じた点をいくつか紹介する。(なお、レポートの本文中でSGMLと書かれている点を以下ではXMLと言い換えている。)
(1)XMLでは形式よりも意味でコンテンツにマークアップすることで、形式指示と構造情報を分離する。この際、どこまで分離するかで方針が分かれる。具体的には定型語句、カウンター(章番号、節番号、図番号など)、ラベル(箇条書きの記号など)、句読点などの扱いである。もし、これらを形式として内容から分離し、スタイルシートで生成するならば、XMLインスタンスをスタイルシート抜きで配布すると、最終の見栄えが分からなくなる。これに対して、定型語句などをXMLインスタンスに残しておけば、スタイルシートを一緒に配布しなくても良くなる。
(2)10社のDTDの中でWileyのものがもっとも複雑で、基本要素250個、表7個、数式7個(数式はTeXで記述しており、これをラップするXML要素が7個)の合計264要素で、簡単なDTDは100~130個である。実際のサンプル記事での要素の使用率は50%程度以下であった。その要素の1/4から半分が前付けの中で使われている。記事にしめる前付けの分量は少ないが要素の利用は前付けに集中している。
各社のジャーナル記事では次のような項目が様々に表現されており、ジャーナル記事をアーカイブするためのXMLではその内容の保持を検討する必要がある。
(1)定型文と生成テキスト ― 例)図のキャプションにおける番号、引用のテキスト
(2)論文のヘッダと前付け ― 表題、著者(姓と名の分離、順序)、著者の所属とリンク、付随する著者の参照情報、要約、脚注、略称と定義、著作権
(3)その他の前付け ― 記事の履歴(受付日など)、キーワード
(4)メタデータ要素 ― 出版社の名前・住所、ジャーナルのタイトル・略称・ID・ISSN・Coden、出版に関するもの(巻・号・番号・先頭ページ・最終ページ・発行日・価格)、記事の識別のためのメタデータ、記事のメタデータ(タイトル・記事の種類・図の数・表の数・数式の数・参照の数・ページ数・ワード数・言語)、スポンサー、目次情報(見出し・トピック・主題)、DTD情報(DTD名、バージョン)
(5)記事のヘッダー
(6)本文要素 ― 節見出し、リスト、テキストボックス、図、図の著作権、整形済みテキスト、Q&A
(7)オブジェクト配置 ― 固定またはフロート
(8)後付け ― 謝辞、付録、参考、用語、査読者の注、履歴
(9)参考文献
(10)表
(11)数式
この調査はNLM DTDを設計する前、すなわち様々なジャーナル出版社がばらばらにジャーナル用DTDを設計して利用していた時期のものであり、NLMができた現在では、統一化が進んでいるのだろう。
最後のほうに、Wileyが、ジャーナルの記事をSGML化するにあたって、データの妥当性をどのように確保するかについていろいろと行なった対策が紹介されている。マークアップの基準をつくるだけでなく、日々のデータ作成においてその基準に準拠させるために苦労していたようだ。




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NLM DTD, JATS, XSL-FO Stylesheetsについてのメモ

欧米における学術情報誌(ジャーナル:Journal)の分野では、NML DTDと呼ばれる文書形式の採用が広がっているようだ。
 
NLM DTDの歴史に関しては、2011年3月の東京 J-STAGE3 説明会におけるBruce D. Rosenblum 氏の講演要旨を読むとよく分かる。
http://info.jstage.jst.go.jp/society/meeting/110309/meeting_110309_6.pdf
 
NLM DTDの開発はずっと米国医学図書館(National Library of Medicine) で行なわれてきたが、近年、プロジェクトが米国情報標準化機構(NISO)に移ることになったようだ。
これに際して、NLMの最終版としてV3.0が2008年にリリースされた。当初はV3.0をNISOに移管する予定だったが多くのコメントが寄せられたので、整理してV3.1を開発したうえで、NISOに移すことになった。
 
NLM DTD V3.1は、JATS(Journal Article Tag Suite)という名前に変更して、2011年3月に「試行用ドラフト標準」としてリリースされた。
 
6ヶ月のレビュー期間後、寄せられたコメントに対処する。その後NISOで投票を行い、JATS1.0 となる予定とのことである。
http://jats.nlm.nih.gov/about.html
 
NML DTDで作成されたジャーナルをAntenna House Formatterを使って自動組版して印刷している団体はNLMのほかに米国の大学、出版社に沢山あるとのことだ。
 
このためのXSL-FOスタイルシートの初歩的なものが、NLMのWebページで公開されておりだれでも入手できる。
http://dtd.nlm.nih.gov/tools/tools.html
ftp://ftp.ncbi.nih.gov/pub/archive_dtd/tools/
 
FTPサイトにあるJournalPublishing-XSL-FO.zipがそれである。
このスタイルシートは、Antenna House のXSL Formatter V2.5.2003.613をベースとして開発されており、MathMLを組版する機能を使っている。MathML以外は、アンテナハウス拡張を使っていないので、他のXSL-FOプロセサでも使えるとある。
 
このスタイルシートをベースとしてNML DTDの様々な機能をもっと活用したスタイルシートを作ることができるし、これによってカスタマイズ市場も生まれるのだろう。
 
公開されているドキュメントは、2006年にFormatter V3.3で組版されている。
随分古い・・・ 2006年という日付に化石を感じてしまう。
アンテナハウスFormatter V6のリリースにより、組版機能は大幅に強化される。
ちょうど、NMLもJATSとして一新される。この機会に、AH Formatterの新しい組版機能を利用して、ジャーナル組版分野における市場開拓を進めたいところだ。




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カナダのニューブランズウィック州、新しい規制サイトのPDF配布にAH Formatter V5.3を採用

カナダのニューブランズウィック州は、このほど新しい法律と規制(Acts and regulations)のWebサイトを公開しました。
 
http://laws.gnb.ca/
このWebサイトには、法律・規制が表題のアルファベット順に並んでおり、各法律はPDFとHTMLで公開されています。
 
Brunswick.png
 
PDFをクリックしますと法令のPDFが表示されます。各法令は、目次から始まって、各条例がすべて、英語とフランス語が左右に併記される形となっています。
 
BrunswickActs.png
 
PDFのプロパティを見ます。図のように「AH Formatter V5.3」を使っていることが分かります。
 
BrunswickPDF.png
 
カナダは、SGMLの頃からマークアップ言語の利用が盛んで、カナダの政府・州レベルの様々な機関でXMLを利用したシステムが沢山あります。この利用例に限らず、AH Formatterのユーザも多くなっています。




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自炊の方法をもうちょっと考えてみる

最近は書籍、雑誌、コミックなどをスキャンして、パソコンやタブレットPCなどで見るための電子データを作成するという行為を指して「自炊」と表現して、ホームページやブログ、PC系雑誌でよく見かけます。
DSCN0243a.jpg
※注:タブレットPCの画面はぼかし処理をしています。
インターネット上の電子書籍販売もずいぶん増えて来ましたが、まだ読みたい本が電子化されてないとか、サービスごとにアプリを切り替えて読んだり管理しなければいけないとか、不便な点も残っています。そして何より、既に持っている本を何とか片付けたいと思っている人も多いのではないのでしょうか。
しかし、いざ本の電子化を行おうと思うと、裁断機にドキュメントスキャナと、結構出費が多く躊躇してしまいます。
大量の本の電子化には向きませんが、少ない出費で本の電子化をするなら、入門として安価なフラットベットスキャナ(読み取り面に紙を置いて一枚ずつ読み取る方式のスキャナ)を利用するのはいかがでしょうか。
うまくセッティングができるのであれば、コミック程度ならデジカメでも読み取りできそうです。(実際、台にデジカメのようなものがついた読み取り機材も、製品として発売されているようです。)
私のように「持っているスキャナが古くてPDF作成ソフトがついてない」場合は、読み取った画像を「瞬簡PDF4」でPDF変換すれば、お手軽に「自炊」できると思います。
さて、もう少し本格的に自炊してみようと考えた場合、、、、
本をスキャンする場合は、どのようなファイル形式が適しているでしょうか。やはり複数のページをひとつにまとめられるとか、ファイルを圧縮できるとか、スマートフォンやタブレットPCで読むときに便利とかでPDFを選びます。
スキャナーによっては読み込んだ画像データをひとつのPDFにまとめて出力してくれる便利なものもあります。
そう、「読むとき」には断然PDFが便利です。しかし、「スキャンして保管するとき」はどうでしょうか。
一度読んだらもう読まないようなものなら、その端末にあわせた読み取り設定をして、直接PDFにして読むのもよいかもしれませんが、将来どんな端末で読むかわからない、先々読んだり参照する必要があるなどを考えると、比較的きれいに読める画像品質で、JPEGのような画像形式で保管しておいて、読む端末が変わったらその都度端末に適当な画像の圧縮や加工をして、PDFにするのが良いのではないでしょうか。
(スキャンし終わった本を処分してしまったら、もう一度読み込むことはできなくなります。)
昨日も紹介しましたが、「瞬簡PDF4」からはJPEGなどの画像形式のファイルから直接PDFを作成する場合、画像解像度や画質などの圧縮設定ができるようになりました。
あらかじめ、読む端末に適当な圧縮を設定して登録しておけば、必要な時にすぐにPDFに変換して読むことができます。
しかも、複数のファイルを一括変換してひとつのPDFに束ねて出力できるので、その都度のPDF変換も簡単です。
瞬簡PDF4:「作成」画面
[瞬簡PDF4:「作成」画面]
(※書籍などには著作権があります。複製の可否については十分注意し、許可されている範囲内で行ってください。)
もし、電子化したい本で、技術書、参考書、医学書など頻繁に参照したい場合は、透明テキスト付きPDFを作成できる「瞬簡/リッチテキストPDF6.1」がお勧めです。
画像の文字になっている箇所をOCR(文字認識)処理して、その文字をPDFに埋め込むため、スキャンした画像データでも、PDFの全文検索ができます。




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デジカメ画像をPDFにしてスマートフォン用フォトアルバム

瞬簡PDF4」をご利用いただいているお客様は、やはり仕事の文書をPDFに変換することが主な用途でしょうか。
でも、せっかくですのでこんな活用方法はいかがでしょうか。
「デジカメ画像をPDFに変換してフォトアルバムを作る。」
なにを今更?ってタイトルですね。10年くらい前にPDFが浸透し始めた頃にこんな提案もよく見かけました。
当時は「これは面白い!」と思いましたが実際には試してみただけで終わってしまいました。
しかし、時は流れて環境が大きく変わりました。デジタルカメラが一般的になり、はじめは違和感があったパソコンで写真を見ることも普通のことになってきたと思います。(昔、私はデジカメで撮った写真をほとんどプリンターで印刷して見ていました。)
最近ではiPhoneやAndoroidケータイなどのスマートフォン、iPadのようなタブレットPCで写真を見る方も多いのではないでしょうか。
スマートフォンでPDFアルバムを見る
さてここで、デジカメ写真ならパソコンでもスマートフォンでも、そのまま見れるからPDFにする必要はあるのか?と、疑問をもたれるでしょう。
皆さんは撮ったデジカメ写真を家族や友達に配布するときはどのようにしていますでしょうか。また、スマートフォンやタブレットPCで見るときは?
最近ではインターネット上の写真共有サービスが普及してきて、これを活用される方もいるかと思います。でも、プライベートな写真をインターネットのサービスで共有するのに抵抗があったり、見る側は印刷したいとか、沢山の写真をダウンロードして保存したいとか欲求が出てきて、そのような場合の使い勝手はどうでしょうか。
こんなときは複数の写真をひとつのPDFファイルにまとめて渡したほうが手っ取り早いですね。
スマートフォンやタブレットPCで見る場合も、写真データのパソコンとの同期が面倒なので、ひとつのファイルにしてDropboxのようなデータストレージ型クラウドサービスに送って、そこからダウンロードしたほうが扱いやすいかもしれません。
「瞬簡PDF」では複数の画像ファイルも一括でPDFに変換して、さらに結合機能でひとつのPDFとして出力ができます。
瞬簡PDF4でPDFフォトアルバムを作る
また、「瞬簡PDF3」までは画像ファイルから直接PDFにする場合に、画像の圧縮設定ができませんでしたが、「瞬簡PDF4」からは画像解像度や画質などの圧縮設定ができるようになりました。
瞬簡PDF4:「変換設定」画面:圧縮
[瞬簡PDF4:「変換設定」画面:圧縮]
プリンターで印刷する場合は画質がきれいな設定に。スマートフォンやタブレットPCで見る場合は用紙サイズを小さくしたり、解像度を落とすことで、出力するPDFのサイズを小さくして、クラウドサービスへのアップロードやスマートフォンなどの端末にダウンロードしやすいファイルを作成できます。
また、「出力オプション」を使ってPDF作成時にPDFにパスワードによるセキュリティを設定したり、フッターに日付を入れたりすることもできます。
もしDropboxをご利用されているならば、出力先フォルダーにDropboxの同期フォルダーを指定しておくと、PDF変換からDropboxへのアップロードがシームレスにおこなえます。
ワンポイント!
瞬簡PDF4のPDF作成時の変換設定で、プルダウンメニューから「画質優先」や「ファイルサイズ優先」を選択してPDF変換すると、画像はJPEG2000形式でPDFに埋め込まれます。このJPEG2000形式は現在のiPhoneやiPadなどのiOS端末で表示できません。
「変換設定」の「一般」で「PDFのバージョン」プルダウンメニューを「PDF1.4(Adobe Acrobat 5.x以上に対応)」にしてください。PDF1.4以下を選択すると画像はJPEG形式で埋め込まれ、iOSの端末でも表示可能です。
瞬簡PDF4:「変換設定」画面:一般:PDFのバージョン
[瞬簡PDF4:「変換設定」画面:一般]




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PDFにページ番号をつけたり透かしをつける便利な機能

今回は「瞬簡PDF4」で新しく追加された機能のなかで、知っていると「これは使えそう!」な設定をご紹介します。
1.)まずは「透かし」機能
この機能では文字や画像を透かしとしてPDFに埋め込みます。透かしを設定すると「社外秘」とか「サンプル」とか文書の前面などに表示することができ、この文書の扱いについて閲覧者に伝えることができます。
透かしを設定したPDFを表示したところ
[透かしを設定したPDFを表示したところ]
透かしの設定もあらかじめいくつかの初期設定を登録してありますので、選んで実行するだけで透かしをPDFにつけることができます。
ただし、最初に登録してある設定ではちょっと利用用途に合わないといった場合、ご自分で文字を編集したり、画像を作成してオリジナルの透かしを利用することができます。
この時、(秘)のように丸で囲った文字や、スタンプのような四角い枠で囲った文字を入れたい場合、画像透かしを利用する必要がありますが、画像作成ソフトがない場合や、画像の余白部分が透明にならないなど、思ったような透かしが入れられないことがあります。
こんなときは画像の変わりにPDFを透かしとして埋め込むと簡単です。

  1. Wordなどで図を書いて枠線の色を設定して塗りつぶしは「なし」にします。テキストボックスを挿入してテキストボックスの塗りつぶしも「なし」にします。
    Wordで透かしの元データを作成
    [Wordで透かしの元データを作成]
  2. ファイルを一旦保存して、「瞬簡PDF4」の作成機能でPDFを作成します。この時設定は「標準設定:フォント埋め込み」あたりがよいと思います。
  3. 一旦、先程リストに登録したファイルをリストから削除します。
  4. 「瞬簡PDF4」の画面上部の機能切り替えボタンで「透かし」を選択します。
  5. 「編集…」ボタンを押して「透かし設定」画面を表示します。
    この時「設定名」プルダウンで「マル秘」を選択すると設定がしやすいと思います。
  6. 「画像/PDF」項目の「参照…」ボタンで先程作成したPDFを選択します。
    倍率やレイアウト、不透明度など変更したい場合は設定します。
  7. 「OK」ボタンを押して閉じるか、よく使う設定であれば「別名保存…」で設定を保存します。

後は透かしをつけたいPDFをリストに登録して「実行」をクリックするだけで、オリジナルの画像透かしが挿入できます。透かしのPDFを変えればいろいろ応用できそうですね。
PDFのデータを透かしとしてつけたPDF
[PDFのデータを透かしとしてつけたPDF]
2.)印刷時のみ透かしを表示
「透かし」機能でもうひとつ。この透かし機能はちょっと便利なオプションがあって、印刷するときのみ透かしを表示する(印刷する)とか、画面で表示するときのみ透かしを表示する設定ができます。
この設定は「透かし」機能の「編集…」ボタンから表示する「透かし設定」画面のチェックボックス「印刷時に出力」「画面で表示」項目で設定できます。
「透かし設定」画面
[「透かし設定」画面]
これを設定すれば、パソコンの画面で見る分にはよいけど、印刷したらコピーライトが一緒に印刷されるといったようなPDFを作成できるので、ホームページからダウンロードしてもらうPDFを作ったりするのに便利です。
3.)ページ番号をつける
新しい機能で「ヘッダー/フッター」機能があります。この機能はPDFの上端や下端に文字を挿入する機能です。
例えば右上に会社名を入れたり、「社外秘」などの文字列を入れたり、下端にファイル名を入れたりでます。
いろんなファイルをPDFに変換して、ひとつのファイルに結合した場合などに、ページ番号をつけたいことはよくありますが、「瞬簡PDF4」ではこの機能を拡張して、ページ番号をつけることができます。
設定は簡単です。ページ番号をつけたいPDFを一覧に登録して「ヘッダー/フッター」機能画面の「ヘッダー/フッター」設定プルダウンメニューから「フッターにページ番号を追加」を選択して「実行」するだけです。
ページ番号をつけたPDF
[ページ番号をつけたPDF]
ページ番号の位置や文字の色、大きさ、番号の背面の色の塗りつぶしなど変更したい場合は「編集…」からできます。
今回紹介した機能や設定は、「瞬簡PDF4にこの機能をつけるならこういったことができるようにしたい」を意識しながら追加した機能です。簡単な設定でちょっと凝ったPDFを作成できますので、お試しください。




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