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ドキュメント技術関連の日本語動画はあまりない?

つい先日、有名なLaTeX入門書の第8版が発売されました*1。私は6版の頃から購入していますが、新しい項目の追加もされており、旧版をお持ちの方もおススメです*2。使い方なども含めて時代に合わせた内容のアップデートの大切さも教えてくれる書籍です。基礎的、原理的な内容を扱ったものではないのに20年近く内容が更新されながら販売され続けている書籍というのはかなりすごいことだと思います。

ところで2000年頃は結構出版されていたXMLについての書籍はほとんど見なくなりました。「XMLが廃れた」というよりは「XMLを手書きする機会が減った」あるいは「基本を覚えた後はIDEのガイドに従うだけで済むくらいにツールが成熟した」ということの結果かもしれません。

いやいや「現代はみんな動画で情報を得ようとしているのかも」とYouTubeで「XML」を検索してみると、そこそこの件数が表示されました。しかし「PDF」で調べたときに比べるとかなり少ないようです。PDFはPDFで単語が検索にひっかかるものの話題がかなり異なる「ノイズ」が結構あったので軽く調べた程度ではちゃんとした数字を出すのは厳しいですが*3、PDFと比べ世間的な関心はやはり薄いのかもしれませんね。ちなみに「XSL」「XSL-FO」になると英語での結果を含めてもかなり限られる、というより日本語の動画がほとんどありません。

そんなPDFにしても、「このツールを使えばできます!」という内容がほとんどになり、「なぜかPDFという形式を使わなきゃいけないみたいだけど、なぜPDFがいいんだろう」といった技術的な話題を取り扱っているものはあまり見ません。「明日提出しなければいけない書類を前にそんな内容は観ていられない」というのはそうかもしれませんが、今の情勢は、そんな間に合わせの状況を変える転換点にきているのかもしれません。とりあえずの問題を解決するための「ツールの使い方」も大切ですが、より効率的に、根本的に問題を解決するためには技術そのものへの理解も重要です。「日本語で弊社の得意とするドキュメント関連の技術をしっかり動画で解説してほしい」というご要望がありましたら、ぜひ声をお寄せいただければ幸いです。

弊社PDF関連製品の使い方やウェビナーの過去回をまとめた動画を公開しています。

*1ですが、最初に付録の参考書籍一覧を見たとき「こんなのもう手に入らないだろう」と思っていたのに、気が付けば6割近くを所有していたり。一方で10年前にはフリーで配布されていた組版ソフトウェアの情報の方が手に入りづらかったりして歯がゆく思う今日この頃。

  1. *1 『[改訂第8版]LaTeX2ε美文書作成入門』(奥村晴彦,黒木裕介 著, 技術評論社, 2020-11-14, ISBN 978-4-297-11712-2)
  2. *2 TeXの始まりから数えれば40年くらい歴史あるものでも「枯れた」とは限らないのがソフトウェア(LaTeXについては今年かなりの大変更が入ったりしています)
  3. *3 LaTeXはLaTeXで組版と関係ないLatexが結構混じってくるので大変検索しづらいです

P.S. 記事を書いた後「記事タイトルはこれでいいんだろうか」と悩み、DITAやS1000D、SphinxやPerlDocなども検索してみましたが、タイトルは変えなくて良さそうでした。




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[AH Formatter] HTML+LaTeX から HTML+SVG への変換

HTML の中に数式が LaTeX で記述されているとき、『AH Formatter』で数式を含めて PDF 出力したいというご要望を実現するため、弊社では HTML に記述された LaTeX部分を MathJax(※)で SVG に変換して、HTML と SVG にしてから『AH Formatter』で組版することをお勧めしています。
MathJax とは、MathML・TeX・ASCIImath で記述された数式をブラウザ上でレンダリングする JavaScript エンジンです。閲覧者は数式の表示のためにブラウザにアドオンのインストールや、フォントの用意などをすることなく、数式を表示できます。

この HTML+LaTeX から HTML+SVG の変換を実現するために弊社では SlimerJS / PhantomJS用のスクリプト「mathjaxToSVG.js」をご用意しました。次のようなコマンドラインで HTML+LaTeX を HTML+SVG にすることが可能です。(推奨環境:Linux+SlimerJS+Firefox)

使用例(入力ファイル input.html、出力ファイル output.html):

$ slimerjs mathjaxToSVG.js input.html > output.html
または
$ phantomjs mathjaxToSVG.js input.html > output.html

次のように中間生成物の HTMLファイルを出力せずに、PDFを出力することも可能です。

$ slimerjs mathjaxToSVG.js input.html | AHFCmd -d @STDIN -x 3 -o output.pdf
または
$ phantomjs mathjaxToSVG.js input.html | AHFCmd -d @STDIN -x 3 -o output.pdf

◆ mathjaxToSVG.js のお問い合わせ

SlimerJS / PhantomJS用のスクリプト「mathjaxToSVG.js」をお試しご希望の方、また、『AH Formatter』についてお問い合わせがございましたら、弊社システム営業グループ(sis@antenna.co.jp)までお問い合わせください。

◆ MathML の組版

なお、MathML については『AH Formatter』は独自開発したエンジンにより描画します。そのため、MathML が記述された FO や HTML を事前に変換する必要はなく、そのまま組版可能です。MathML の組版については、「MathML 描画エンジン」をご覧ください。

 




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