干し柿というと伊那よりさらに南にある、飯田市周辺で作られる「市田柿」が有名ですが、伊那でも干し柿は作られています。
今回は我が家でも干し柿を作ってみたので、その様子をご紹介したいと思います。

柿の木がある家ではそれを収穫して干し柿作りをしますが、我が家には無いので直売所で柿の実を買ってきました。
こちらの量でおよそ3kgです。

もし皆さんが干し柿用の柿を買うときのポイントですが、実に残された枝がT字型になっているものを選ぶと、干す際のヒモが結びやすいのでおすすめです。
今回私が買った柿の枝は残念ながらT字型ではなかったですが、これでも作ることはできます。

まずはヘタの部分を残して、ひたすら皮を剥いていきます。
特にコツとかはなく、ヘタさえ残せば後は普通に剥くときと変わりありません。

30分ほどかけて、ようやくすべて剥き終わりました。
数えてみると30個ほどありました。
続いて枝の部分にヒモを結んで柿を一連にしていきます。

柿を何個ずつ結んでいくかは人それぞれですが、柿同士がくっつかなければOKです。
そしてこの次が大事な作業です。

鍋にお湯を沸騰させ、そこに柿を10秒ほどくぐらせて煮沸消毒します。
この作業をすることによってカビの発生を防ぎます。
家庭によっては、焼酎などをつかってアルコール消毒をする場合もあるそうです。

そして後は外の雨に当たらない場所に、3週間ほど吊るして完成を待ちます。
渋柿というのは、生だととても食べられないような味がするのですが、干し柿にするととても甘くなる不思議な食べ物です。
伊那の冬はとても寒く農作物が取れにくいので、他にも野沢菜漬けといった保存食や、寒さを生かした寒天作りといった食文化があります。
伊那にお越しの際は、冬の味覚もぜひ味わってみてください。
- 関連記事:第18回 かんてんぱぱ
- 前回:第45回 秋の高遠城址
- 次回:第47回 伊那谷の城跡(3)