日別アーカイブ: 2018年5月11日

組版技術のカーニング

カーニングとは、プロポーショナルフォント(文字ごとに文字の幅が異なるフォント)で文字同士の間隔を調節する技法です。これによって文字の並びに美しさと、読みやすさが生まれます。

カーニングの語源は伝統的な印刷手法である活版印刷に遡ります。
活版印刷は文字のはんこを並べて本を印刷する手法です。
活版印刷では文字幅を調整するために、はんこの側面から字が彫ってある部分を意図的にはみ出させていました。そのはみ出た部分を「カーン」と呼んでいたことがその語源です。
現在はDTPが普及して、活版印刷を行う企業も少なくなりました。
しかし数百年前から職人達は地道な努力を重ねて印字の並びの美しさを追求していたのです。

今日ではカーニングはワープロソフトなどでも設定できるようになり、文字列の美を追究するのもずいぶんと楽になりました。それでも、目視で文字の間隔を調整する能力はあるに越したことはないでしょう。
ワープロソフトなどで、レイアウト調整のために文字間を手動で調整することだってありますね。

たまにはカーニングのセンスを磨くゲームで
http://type.method.ac/
鍛えてみても良いかもしれません。