昨日のブログで、タイムスタンプがすべての対象書類で必要になったことを書きました。
タイムスタンプでランニングコストの負担追加や適正事務処理要件の追加で中小企業への負担増加があり、今後の普及には懸念点があります。如何にして新要件を確保しながら効果的なスキャナ保存導入運用をすればよいのでしょうか。
そのキーワードは
1)適正事務処理要件を問われない重要書類以外の国税関係書類のスキャナ保存です。
- 重要書類以外の国税関係書類は、注文書や見積書、検収書、受領書控え、口座振替依頼書、定型約款形式の契約申込書などがあります。
- 重要書類以外の国税関係書類は、適時入力方式が可能なので、いつでも、過去に遡ってスキャナ保存可能です。
- 重要書類以外の国税関係書類は、カラー保存要件が緩和されて、グレースケール保存が可能です。
- 重要書類以外の国税関係書類は、大きさ情報も不要となりました。
- 重要書類以外の国税関係書類は、適正事務処理要件が求められていません。
2)タイムスタンプのまとめ打ち
- 要件では一の入力単位ごとにタイムスタンプを付与しなければなりません。
- しかし、QA 問47に「まとめてタイムスタンプを付しても差し付けえありません」とあります。
- 本まとめ打ちでランニングコストを増加させない運用の検討が可能となります。
(なお、まとめ打ちの単位は、総合的な運用設計の中でその単位を合理的に取り決めて行うことが必要です) - 上記まとめてタイムスタンプを付す際の技術条件である「改ざんの検証については、単ファイルのハッシュ値を束ねて階層化した上でまとめてタイムスタンプを付す技術を使用する方法によりタイムスタンプを付した場合には、改ざんされた単ファイルのみを検証することができ、また、このような方法であれば、一の入力単位である単ファイルごとにその単ファイルのハッシュ値を通じてタイムスタンプを付している状態となり、実質的には「一の入力単位ごと」にタイムスタンプを付しているものと解することができます。」を実現するライブラリ製品として「長期署名 XAdES(シャデス)ライブラリ」があります。本製品「長期署名 XAdES(シャデス)ライブラリ」は、既に大手 SIer やソフトハウスがスキャナ保存システムへの組み込みライブラリとして採用され、多数評価されている製品となります。
以上 参考になりましたでしょうか?
アンテナハウスでは、スキャナ保存の関連セミナーやワークショップを開催しています。
コニカミノルタ様主催セミナー「e-文書法・電子帳簿保存法における最新動向」
本セミナーで弊社益田が『スキャナ保存制度の技術要件の具体的な確保の仕方などの解説』を担当し、タイムスタンプまとめ打ちのデモをさせて頂きます。
2015年10月21日(水曜日)
http://www.konicaminolta.jp/business/information/2015/151021.html
是非とも、ご利用ください。