最近、一部エンジニアの間で「ハッカソン」という開発の競技が話題を呼んでいます。
そもそも皆さん、「ハッカソン」というワードを聞いたことがあるでしょうか?
ハッカソンとは、ハック(Hack)とマラソン(Marathon)の2つの英単語を繋いだ造語で、プログラマー、デザイナー、プランナー、ディレクター、マーケターが一丸となって、出題されたテーマに対して短期間でプロダクト、サービスを開発する競技イベントです。出来上がった成果物は、審査員によって評価され、評価された点数によって勝敗が決まります。
また、ハッカソンは、技術やアイディアの革新、投資の場として、新しいアイディア・サービスの提案と共有をすることを目的に実施されております。
ハッカソンの歴史は、まず言葉は、OpenBSDの開発者や、サン・マイクロシステムズのマーケティングチームによってそれぞれ自主的に考えだされたと思われ、1999年から使われ始めたと言われています。
OpenBSDは、1999年6月4日にカルガリーで行われた暗号開発イベントであり、アメリカ合衆国から10人の開発者が暗号ソフトウェアの輸出規制によって発生する法的問題をどうすれば回避できるかというテーマで参加し、サン・マイクロシステムズは、1999年6月15日から19日まで開催されたJavaOneカンファレンスで、出席者に新製品のPalm Vを使って他のPalmユーザーと赤外線通信やインターネットへ登録するためのプログラムをJavaで挑戦させたことが、始まりと言われております。
その後、2000年代半ばから後半にかけてハッカソンは、企業やベンチャーキャピタルから注目されるようになりました。
(歴史について Wikipediaより引用)
ハッカソンに出場する事でのメリットは数多く、とても大きいです。
以下のような内容が上げられます。
- アイディアの提案、開発していく中で、新たな価値観を見つける事ができ、興味やスキルの幅が広がる。
- 自身の持つスキルを見直す機会になる。
- 他の出場者が作ったアイディア・プロダクトを見て、質問して知って、更に新しい刺激を受ける。
- チーム出場の場合、チームメンバーの結束力の重要性を知る事ができる。
- 他の業界、企業とのコネクションが広がる。大会中、懇親会がある場合は、尚更広がる。
- イベントによっては、賞を取れば賞金、賞品が得られる。
- 出場した事、開発したものを実績として残せる。大きい大会に出場して、賞を取っていれば尚更効果的。それらを履歴書に書いてみるのも良い。
特にチームメンバー全員で、成果物がしっかり出来上がった時の悦びは、何よりも大きいのと、普段の業務では全く味わえない楽しみ方ができるのが、ハッカソン楽しさであったりします。
しかし、メリットが大きいからといって、浮ついた下心を持っての参加は、避けて頂きたいです。
競技の出場者は、真剣に開発を行っている人ばかりで、競技を主催するスタッフの方たちも、情熱を注いで出場者達をバックアップして下さる方ばかりです。開発にも限られた時間があるため、事前に作戦に練って開発者とスタッフ、当日に臨機応変な対応して行動を起こす開発者とスタッフ。その日のために、何か掛けているものを持って競い合い、イベントの関わる全員の結束力があって、ハッカソンが成り立っています。
それでは、日本において有名なハッカソンを、簡単に3つご紹介します。
Yahoo! Hack Day https://hackday.jp/
Yahoo! Japan が主催する、24時間耐久でプロトタイプを開発し、90秒のプレゼンテーションで発表し合う、ハッカソンになります。
テーマは自由で、規約に反していなければ作りたいものを作って良く、また、子供向けの開発者部門もあります。
SPAJAM (スマートフォンアプリジャム) http://spajam.jp/
Moblie Content Forum が主催する、「温泉でハッカソン」を合言葉に、合言葉の通り温泉地を舞台に、出題されたテーマに沿ってスマートフォンアプリを開発して、イノベーションを起こし、出場者のスキルを向上するための競技と交流の場が設けられた、ハッカソンになります。
Mashup Awards http://mashupaward.jp/
多くの協賛パートナー企業が集って開催する、様々なデバイスやAPI、ハードウェア、技術をMashupし、さらに人や企業もMashupしながら、作品を生み出すことを楽しむ「ものづくりの祭典」イベントです。この中に、ハッカソンバトルの部門が存在し、2nd Stage, Final Stage, そして優勝を掛けて、競い合います。
他にもWebベンチャー企業主催の「ラーメン二郎」をテーマにしたジロッカソンといった、コアなハッカソンなども存在します。
ハッカソンは、出場者にとって自身の何かを変えてくれる場です。
もし興味があれば、一歩踏み出して出場してみては、いかがでしょうか。