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無料のPDF編集ツールはどの程度使えるか―無料とは名ばかりのAdobe Acrobat Web

昨日検討したSmallpdf(無料のPDF編集ツールはどの程度使えるか―Smallpdfは無料で使える?)と類似した無料PDFツールにAdobe Acrobat Webがあります。

Adobe Acrobat Webは、WebブラウザでアップロードしたPDFやOffice文書などに対して、編集・変換処理を行うWebサービスです。トップページは次のように、機能がメニューとして用意されています。

メニューにリストされている機能を一覧表に整理すると次のようになります。

分類 機能リスト 概要説明
変換 PDFをWordに変換 PDFをMicrosoft Wordファイルに変換
PDFをExcelに変換 PDFをMicrosoft Excelファイルに変換
PDFをPPTに変換 PDFをMicrosoft PowerPointファイルに変換
PDFをJPGに変換 PDFをJPGその他の画像ファイルに変換
WordをPDFに変換 Microsoft WordファイルをPDFに変換
ExcelをPDFに変換 Microsoft ExcelファイルをPDFに変換
PPTをPDFに変換 Microsoft PowerPointファイルをPDFに変換
JPGをPDFに変換 JPGやその他の画像ファイルをPDFに変換
PNGをPDFに変換 PNGやその他の画像ファイルをPDFに変換
PDF変換ツール ファイルとPDFを変換
編集 PDFを編集 テキストボックス、コメント、ハイライトなどを追加
PDFを結合 複数のファイルをひとつのPDFに結合
PDFを分割 ファイルを複数のPDFに分割
PDFをトリミング ページコンテンツをトリミング、余白を調整、ページサイズを変更
PDFのページを削除 PDFからページを削除
PDFのページを回転 ページを左右に回転
ページの順序を入れ替える PDFのページの並び順を変更
PDFのページを抽出 選択したページで新しいPDFを作成
PDFにページを追加 PDFにページを挿入
PDFにページ番号を追加 PDFにページ番号を追加
ファイルサイズをコンパクトに PDFを圧縮 PDFのサイズを縮小して、簡単に共有
署名と保護 入力と署名 フォームに入力して署名を追加
電子サインを依頼 オンラインですばやく文書を送信して電子サインを依頼
PDFを保護 パスワードを設定してPDFを保護

「オンラインでAdobe Acrobatを活用」というキャッチから、デスクトップ製品であるAcrobatの機能をオンラインで使えるようにしたものという印象を受けます。しかし、メニューをざっと見たところではPDFとOffice同士の変換が充実しています。

Acrobat Webは実際に無料でどこまで使えるか。試してみると、最初の1回目はログインしないでも使えますが、2回目に使おうとするとログインが要求されます。さらに次は有料版の7日間試用の申込となり、支払い方法としてクレジットカードまたはPayPalの登録を要求されます。

2回目からは「無料で始める」というボタンを押しても、サブスクリプションの登録ページ(下図)が表示されるなど、どこまでが無料なのかが分かりにくい仕組みになっています。

調べてみるとヘルプページに次のようなQ&Aがありました。

Q 無料ツールは何回使用できますか。
A Adobe ID を使用して Acrobat web 版または Acrobat ブラウザー拡張機能にログインしない場合は、1 件の無料トランザクションの実行と、作成されたファイルの 1 回のダウンロードのみ可能になります。ログインしないと試せないツールもいくつかあります。

Adobe ID でログインすると、ファイルの入力、署名、共有、コメント追加を無料で行うことができます。ログイン時に他のプレミアムツールを試す場合、無料のユーザーには次の制限が適用されます。

他のプレミアムツールを試す場合は、30 日ごとに 1 件の無料トランザクションを繰り返し実行できます。例えば、任意の日に初めてログインし、「PDF を Word に変換」ツールを使用した場合、現在の 30 日間で 1 件の無料トランザクションを使用したことになります。15 日後に「PDF を圧縮」ツールにアクセスした場合、現在の 30 日間で無料トランザクションを既に消費しているため、このツールは使用できません。もう一度プレミアムツールを無料で使用するには、30 日間が終了するまでお待ちいただく必要があります。

電子サインを依頼するトランザクションには、追加の制限が適用される場合があります。

無料の上限に達すると、オンラインで通知されます。

(2024/5/22ヘルプページより引用)

整理すると
1.ログインしないで使えるのは1回だけ(但し、すべての機能が使えるわけではない)
2.ログインするとファイルの入力、署名、共有、コメント追加を無料で使える
3. それ以外の機能は、無料だと30日に1回だけ使える

この説明によると、ログインすれば、PDF編集機能のうちコメント機能は無料で使えるようです。しかし、試した範囲ではGoogleアカウントでログインしようとすると「Something went wrong」というメッセージが表示されてログインができませんでした。

ということでAcrobat Webを実際に無料で使えたのは1回のみでした。Acrobat Webの無料とは名ばかりと言わざるを得ませんね。

弊社の有償ツールとの比較

結局、Acrobat Webを実用的に使いたいならば、Acrobat Proの有料サブスクライブ契約するしかなさそうです。Acrobat Proは弊社製品で比較するならば『瞬簡PDF統合版』が機能的には一番近くなります。

契約体系が全く異なっているので価格は比較しにくいですが、次の表のとおり、5か月を超えて使用する予定があるなら『瞬簡PDF統合版』の方がお安くなります。

Acrobat Pro 瞬簡PDF統合版
シングルライセンス
契約方式 サブスクリプション 永続ライセンス
月々プラン 税込3,380円 パッケージ版
税込15,950円
ダウンロード版
税込14,190円
価格は値引きなし標準価格
値引きが適用されとさらにお安くなります。
年間プラン 税込23,760円
2年間使用 税込47,520円
3年間使用 税込71,280円

Acrobat Webは「無料」と銘打たれていても、無料で実用的に使うのはまず無理でしょう。本質的にサブスクリプションへの誘い込み手段に過ぎないものに「無料」と銘打つのはマーケティング手段として悪質というべきでしょう。

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無料のPDF編集ツールはどの程度使えるか―Smallpdfは無料で使える?

Copilotに聞いてみました。

質問
無料のPDF編集ツールはどんなものがありますか

回答
もちろんです!PDFを編集するための無料のツールがいくつかあります。以下はいくつかのオプションです。

Smallpdf:
オンラインで直接使える無料のPDFエディターです。
テキストの編集や画像の追加、図形やハイライトの挿入などが簡単に行えます
<以下、略>

Copilotに限らず、無料のPDF編集ツ―ルとしてSmallpdfがよく挙げられます。Smallpdfは結構人気があるようです。そこでSmallpdfってどんなものなのかちょっと調べてみました。

まず、Webページです。Smallpdfのトップページはこちらです:
https://smallpdf.com/jp

画面右上で「ログイン」すると次のような画面になります。

メニューにリストされている機能を一覧表に整理すると次のようになります。

分類 機能リスト 概要説明
変換&圧縮 PDF 圧縮 PDFのサイズを縮小
PDFコンバーター Word、Excel、ppt、および画像ファイルがPDFに変換されます。PDFファイルは選択されたファイルタイプに変換されます。
PDFスキャナー PDFをモバイルでスキャン
整理 PDF 結合 PDFドキュメントをマージ
PDF 分割 ページずつ分割したり、特定のページを切り取って新しいPDFファイルを作成
PDFを回転 回転するページを選んだり、すべてのページを一度に回転
PDFページを削除 PDFからページを削除
PDFページの抽出 1つのPDFとしてページを抽出できます。また、選んだページごとに個別のPDFを作成することも
表示&編集 PDF編集 テキストや画像、ハイライト、描画の追加やドキュメントの整理
PDF注釈 注釈が追加されたPDFを透かしなしでエクスポートし、さまざまなファイル形式に変換したり、圧縮
PDFリーダー 自由に解析、編集、共有、印刷
ページ番号を付ける 各ページのヘッダーまたはフッターに自由にページ番号を付ける
AI PDF要約 50MBのファイルサイズと50,000ワードの文字数を上限に、PDFドキュメントをお好きな数だけ要約
PDFから変換 PDF Word 変換 PDFをワードファイルに変換
PDF Excel 変換 PDFファイルをExcelスプレッドシートにすばやく変換。OCRも可能
PDF PPT 変換 PDFをPPTファイルに変換
PDF JPEG 変換 「全てのページを変換」または「画像を1枚ずつ抽出」
PDFに変換 Word PDF 変換 DOCとDOCXを数秒以内にPDFに保存
Excel PDF 変換 xls/xlsxファイルをPDFに自動変換
PPT PDF 変換 PPT も新しい PPTX フォーマットもどちらも変換
JPEG PDF 変換 文字のサイズ、ページの向き、ページ余白を自由に調整
PDF OCR OCRなら、選択可能なテキストを含む検索可能なPDFを作成
署名&セキュリティ EサインPDF 署名と署名者を検証するためのLTV(長期検証)タイムスタンプが付与
PDF ロック解除 PDFからパスワードを解除
PDFを保護 PDFにパスワードを追加
PDFをフラット化する 内容がドキュメントに恒久的に埋め込まれる

ざっくりみると、PDF編集ツールとしてはかなり機能が充実しているように見えます。もう少し詳細なところは後ほどチェックすることにして、「価格」を見てみましょう。

価格には次の4つのメニューがあります。
①無料
②プロ(月額1,013円)
③チーム(月額825円)
④ビジネス(カスタム価格)

プロとチームは、それぞれ、7日間のトライアル期間があります。トライアル期間を開始するにあたっては、クレジットカード情報の登録が必要で、7日間の試用が終わると課金されることになります。

有償ツールのトライアル期間は無料ツールには含めないとすると、「①無料」でどこまで使えるかがチェックポイントとなります。実際に使ってみると、多くのメニューは確かに無料で使えますが、しかし、重要な制限があります。

1.無料で使用するとき「ダウンロード」の制限があります。今回試した範囲では二つのPDFファイルを作成してダウンロードできました。しかし、三つ目をダウンロードしようとしたら、もう1日の制限容量を超えてしまったということで、次の画面のメッセージがでてダウンロードできません。1日にたった2ファイルしかダウンロードできないのでは、少なくとも仕事には使えないでしょう。

2.メニューでは一通りの機能があるように見えます。しかし「PDF編集」の中の「テキストや画像、ハイライト、描画の追加」をみると、ほぼ注釈の編集機能です。PDF本文編集では、本文への「テキスト」の追加機能があります。これを使おうとすると、次のダイアログが表示されます。


どうやら、これはSmallpdf proの機能のため「無料」では使えないようです。

Smallpdfツールは機能がかなり充実していて魅力的を感じる点もあるサービスです。

しかし、上記の1、2の制約を考えると「無料のPDF編集ツール」かもしれませんが、Smallpdfを「無料で実用に使える」とは言えないでしょう。無料はPR効果を狙った宣伝用語に過ぎないといえそうです。

弊社の有償ツールとの比較

結局、PDF編集を実用的に使いこなそうとするならば、有料のSmallpdf Proを契約するしかなさそうです。Smallpdf Proは、弊社製品で比較するならば『瞬簡PDF統合版』が機能的には一番近くなります。

契約体系が全く異なっているので価格は比較しにくいですが、次の表のとおり、1年と少しを超えて使用する予定があるなら『瞬簡PDF統合版』の方がお安くなります。

無料という宣伝文句に踊らされないようにしっかり比較してみましょう。

Smallpdf pro 瞬簡PDF統合版
シングルライセンス
契約方式 サブスクリプション 永続ライセンス
月間利用料 非課税(?)1,013円 パッケージ版
税込15,950円
ダウンロード版
税込14,190円

価格は値引きなし標準価格
値引きが適用されとさらにお安くなります。
1年間使用 非課税(?)12,150円
2年間使用 非課税(?)24,300円
3年間使用 非課税(?)36,450円

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『瞬簡PDF 書けまっせ 8』文書自動認識の使い方

『瞬簡PDF 書けまっせ 8』はPDFに文字や図形、画像、印影などを自由自在に書き込みするためのソフトウェア『瞬簡PDF 書けまっせ』の最新バージョンです。

今回はとても簡単に申請書などの文書を作ることができる「文書自動認識」機能の使い方を解説します。
Youtube動画として公開されておりますのでそちらもご覧下さい。
3分で分かる!「瞬簡PDF 書けまっせ 8」文書自動認識の使い方

それではこちらのPDFを使って説明していきます。

文書自動認識の設定

まず「文書自動認識」ボタンを押してダイアログを表示し、「次へ」を押して「値のセット」画面を出します。

初期の状態では挿入テキストがサンプルのままになっていますのでご自分用のものに変更します。
変更したい項目をダブルクリックしてテキストを変更しましょう。

すべて終わったら「完了」を押します。

自動認識後の編集

次のように各入力欄にあわせてテキストボックスが作成され、氏名や住所などはさきほど設定したテキストがセットされます。

「氏名」や「住所」の項目名にできている不要なテキストボックスは削除します。
表示を拡大して、自動セットされなかった入力欄を埋めていきましょう。

テキストボックスを少し狭めて生年月日を入力します。
図形ギャラリーから楕円を選択し、年号を囲みます。

同じくギャラリーからチェックマークを選択、性別にチェックをつけます。
写真欄のテキストボックスは削除して、画像を開き大きさと位置を合わせます。
位置の微調整はカーソルキーでおこなうとやりやすいです。


データトレー登録

よく使う画像は選択して右クリックメニューから「データトレー登録」しておきましょう。


次回からはドラッグ&ドロップで取り出せます。


PDF出力

あとは必要なところをすべて入力して終わったらPDFを出力します。
申込書のPDFができあがりました。

このように「文書自動認識」を使うと簡単にPDF文書を作ることができます。



『瞬簡PDF 書けまっせ 8』対話フォームの作り方

 

『瞬簡PDF 書けまっせ 8』はPDFに文字や図形、画像、印影などを自由自在に書き込みするためのソフトウェア『瞬簡PDF 書けまっせ』の最新バージョンです。

 

 

今回は「対話フォーム」という、PDFに他人が入力できる入力欄を用意するやり方を解説します。
Youtube動画として公開されておりますのでそちらもご覧下さい。
3分で分かる!「瞬簡PDF 書けまっせ 8」対話フォームの作り方

それではPDFに「対話フォーム」を設置していきます。

テキストフィールドの作成

まずテキストフィールドを配置していきます。
[Ctrl]キーを押しながら「テキストフィールド」を押すと連続作成が可能です。

 

ドラッグ&ドロップしてこのように必要な場所にテキストフィールドを設置しました。

終わったら[Esc]キーを押して連続作成モードを終了します。
項目によって「必須」や「複数行」にチェックを入れます。最大文字数やフォントなども設定可能です。

 

 

ラジオボタンの作成

法人と個人の区分はどちらかを選んでもらう必要があるのでラジオボタンを配置します。
[Ctrl]キーを押しながら「ラジオボタン」を選び、クリックで配置していきます。

高さやテキストとの距離が同じになるように位置を調節します。
リボン[書式]-[整列]の各ボタンは位置の調整に便利ですので積極的に使いましょう。
この2つのラジオボタンは互い違いである(常にどちらか一方のみがチェックされる)必要がありますのでフォールド名を同じに設定(デフォルトで同じになります)して同グループとしてください。
もし他の入力欄でラジオボタンを使う場合は上記と異なるグループ名をつける必要があるので注意してください。
またどちらかに「デフォルトでチェック」を設定しておくと良いでしょう。
 

ドロップダウンの作成

製品名は決まった中から選んでもらうためドロップダウンにします。

選択項目は「項目リスト」に;(セミコロン)区切りで指定します。
ここでは弊社のデスクトップ製品4種類(以下の文字列)を指定しました。
「瞬簡PDF 書けまっせ 8;瞬簡PDF 作成 9;瞬簡PDF 変換 8;瞬簡PDF 編集 9」
 

チェックボックスの作成

最後に理由欄にチェックボックスを配置します。
[Ctrl]キーを押しながら「チェックボックス」を選び、クリックで配置していきます。

 

 

 

 

 

 

作ったらそれらを全部選択してリボン[書式]-[整列]の[左揃え]、そして[上下均等配置]しましょう。
 

完成

すべて終わったらPDFを出力します。
書けまっせ上で設置したとおりに対話フォームができていることが分かります。

 

 

 

 
「瞬簡PDF 書けまっせ 8」ではこのように簡単に対話フォームを作ることができます。
今回作成した内容をwppxとして保存したものがこちらからダウンロードできます。

 


ファイルを添付したPDF

「PDFに添付ファイルを含むことができる」ということは「PDFに入力可能なフォームを設定できる」ことなどに並び、あまり浸透していないのでは?と思い、改めて触れてみることにしました。

「PDF中の表などの数値を抽出したい」など、いわゆるテキスト抽出の要望と解決法についての議論などは度々目にします。アンテナハウスPDF資料室*1では、主に「PDFの再利用」の項で扱っている内容になります。すでにPDFになってしまっているデータについては、OCRやテキスト抽出などの領分です。これはすでに配布されているPDFに対する読者側のアクションです。

一方作成側は「再利用しやすいPDF」を提供することができます。テキスト情報の埋め込みなどもその範疇ですが、そもそも表をPDFにするのであれば、元の表データを一緒にしておけば利用者側が抽出する手間が省けます。ならば最初から表を、CSVやExcel文書を配布すればよいかというと、資料として読みたいときに難が生じるでしょう。PDFと元データを別に分けて配布となるとPDFと元データの関連を保持するのが少々手間になってくるかもしれません。ではここで述べる「再利用しやすいPDF」が何を指すかというと、「PDFに含まれる表の元データを含むPDF」のことになります。

PDFには添付ファイル、そしてファイル添付注釈を付加することが可能です。弊社PDF資料室に資料があります*2
資料室のページにはMicrosoft WordファイルやExcelファイルを添付するスクリーンショットが掲載されています。

*2で分かるように、.docxや.xlsxファイルをPDFに添付しておくことで、閲覧性と検索性を確保しつつ、添付した元ファイルからデータの再利用などが容易になります。元ファイルを含む分、どうしてもファイルサイズは大きくなります。そうなると、あまり規模が大きなファイルではなく、かつ元データがあると嬉しいPDFのファイル添付に向いた用途は表データの他にあるでしょうか。思いついたのプログラミング関連書PDFへのソースコードの添付です。

私は休日に個人で同人誌制作などをしており、電子版をPDFとして頒布なども行っています。
プログラムサンプルのソースコードをすべてページに表示すると結構なページ数を取りますし、読者も数ページのコードをコピーアンドペーストするのは手間です。こうしたソースコードについてよく取られる方法としては、Web上にソースコードをアップしてそのURLを掲載したり、PDFファイルとソースコードファイルを一緒に含めてzipファイルで一緒に頒布するなどがあります。

そこでPDFへ、文書内で言及しているソースコードを埋め込むとどうでしょうか。ファイル添付注釈では、ファイルがどこに関連するものであるのかをページ上で示すことができるため、多くのソースコードや表を伴うような技術書では有用ではないかと考えたりしています。

これは1つの案ですが、他にも今の業務や趣味を少し楽にするため、PDFへファイル添付を行うと嬉しい事例があるかもしれません。


アンテナハウスではPDFへのファイル添付を行えるソフトウェアを販売しています。
瞬簡PDF 編集*3で作成したPDFにファイルを添付、編集、削除などが可能です。
瞬簡PDF 作成*4ではWord文書からPDFを作成するときにWord文書を添付することが可能です。

ほか、PDFファイル添付機能をシステムに組み込むことを可能にするAntenna House PDF Tool API*5 をご用意しています。ファイル添付プログラムの例やその他さまざまな利用法をまとめた『PDFの料理本!PDF CookBook シリーズ』*6も合わせてご覧ください。

参考資料

*1 PDF資料室
*2 PDFをコンテナーとして活用する~PDFの添付ファイルとファイル添付注釈~
*3 瞬簡PDF 編集 9
*4 瞬簡PDF 作成 9
*5 PDF Tool API
*6 PDFの料理本!PDF CookBook シリーズ


『アウトライナー3』コマンドライン(その2)

『アウトライナー3』が、5月15日にリリースされました。最新バージョンは、製品の64bit化、リンク注釈の編集機能追加、などが行われています。旧バージョンからある、しおりの編集機能、しおり外部ファイルの書き出し、読み込み機能と同じように、リンク注釈も、リンク注釈外部ファイルの書き出し、読み込み機能があります。

アウトライナーはコマンドラインからも実行できます。 製品のインストールフォルダに OutlinerCmd.exe が存在します。これがコマンドライン版の実行ファイルになります。前回はコマンドラインでの[リンク注釈外部ファイルの書き出し]について説明しました。今回は[リンク注釈外部ファイルの読み込み]について説明してみたいと思います。

[リンク注釈外部ファイルの読み込み]

この機能は、入力PDFに、リンク注釈外部ファイルのリンク注釈を設定した後、保存PDFとして出力します。リンク注釈外部ファイルの読み込みで使用する引数は次の通りです。

  • /D
    入力PDFファイルのパスを指定します。
  • /K
    入力PDFにパスワードが設定されている場合、この引数で指定します。
  • /N
    読み込む、リンク注釈外部ファイルのパスを指定します。
    形式には XML, CSV, JSON があり、拡張子で判定します。

    • XML形式の拡張子 “.xml”
    • CSV形式の拡張子 “.csv”
    • JSON形式の拡張子 “.json”
  • /O
    保存PDFファイルのパスを指定します。
    入力PDFに、リンク注釈を設定した状態で、別のPDFファイルとして保存します。
    入力PDFに、既存のリンク注釈があれば、削除した後、リンク注釈を設定します。

呼び出し例は次の通りです。

  • OutlinerCmd.exe /D input.pdf /O output.pdf /N input.xml
    • /D input.pdf : input.pdf を読み込みます。
    • /O output.pdf : リンク注釈を設定した output.pdf を書き出します。
    • /N input.xml : リンク注釈外部ファイルのパスはinput.xmlで、形式は XML です。
  • OutlinerCmd.exe /D input.pdf /K password /O output.pdf /N input.xml
    • /D input.pdf : input.pdf を読み込みます。
    • /K password : input.pdf のパスワードを指定します。
    • /O output.pdf : リンク注釈を設定した output.pdf を書き出します。
    • /N input.xml : リンク注釈外部ファイルのパスはinput.xmlで、形式は XML です。

複数のPDFへ同じリンク注釈を設定することが可能です。

製品に関するご質問は
outliner@antenna.co.jp(アウトライナーサポート) まで、お気軽にお問い合わせください。

評価版のお申込 評価版のお申し込み

Webページ http://www.antenna.co.jp/mpd/

関連記事

『アウトライナー3』コマンドライン(その1)



『アウトライナー3』コマンドライン(その1)

『アウトライナー3』が、5月15日にリリースされました。最新バージョンは、製品の64bit化、リンク注釈の編集機能追加、などが行われています。旧バージョンからある、しおりの編集機能、しおり外部ファイルの書き出し、読み込み機能と同じように、リンク注釈も、リンク注釈外部ファイルの書き出し、読み込み機能があります。

アウトライナーはコマンドラインからも実行できます。 製品のインストールフォルダに OutlinerCmd.exe が存在します。これがコマンドライン版の実行ファイルになります。今回は[リンク注釈外部ファイルの書き出し]について説明してみたいと思います。

[リンク注釈外部ファイルの書き出し]

リンク注釈外部ファイルの書き出しで使用する引数は次の通りです。

  • /D
    入力PDFファイルのパスを指定します。
  • /K
    入力PDFにパスワードが設定されている場合、この引数で指定します。
  • /L
    保存するリンク注釈外部ファイルの形式を指定します。
    形式には3種類あります。

    • @XML 結果をXML形式で出力します。
    • @CSV 結果をCSV形式で出力します。
    • @JSON 結果をJSON形式で出力します。
  • /O
    保存するリンク注釈外部ファイルのパスを指定します。

呼び出し例は次の通りです。

  • OutlinerCmd.exe /D input.pdf /O output.xml /L @XML
    • /D input.pdf : input.pdf を解析します。
    • /O output.xml : 解析結果を output.xml へ書き出します。
    • /L @XML : 解析結果の保存形式は XML です。
  • OutlinerCmd.exe /D input.pdf /K password /O output.csv /L @CSV
    • /D input.pdf : input.pdf を解析します。
    • /K password : input.pdf のパスワードを指定します。
    • /O output.csv : 解析結果を output.csv へ書き出します。
    • /A @CSV : 解析結果の保存形式は CSV です。

次回は書き出した、リンク注釈外部ファイルを使って、PDFにリンク注釈を設定する方法について説明してみたいと思います。

製品に関するご質問は
outliner@antenna.co.jp(アウトライナーサポート) まで、お気軽にお問い合わせください。

評価版のお申込 評価版のお申し込み

Webページ http://www.antenna.co.jp/mpd/

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『アウトライナー3』コマンドライン(その2)



しおり・目次の自動生成や、高度な分割・結合が行える『アウトライナー3』をリリースしました

2020年5月15日、電子納品や電子出版物のしおりや目次の自動生成、PDFの分割・結合で多くのお客様に好評を頂いている『アウトライナー』の最新版、『アウトライナー3』を販売開始しました。

今回のバージョンアップでは、処理能力を強化することで、1000ページ以上のPDFでも処理できるようになりました。また、リンク注釈や矩形認識によるしおりの自動生成等、プロユース向けの機能も追加しています。

インストールから30日間、フル機能をご利用いただける評価版もご用意しています。

詳しくは、ニュースリリース及び製品ページをご覧ください。
https://www.antenna.co.jp/mpd/


瞬簡PDF編集の直接編集の便利を実感

テレワーク期間中は、新たな製品の検討、過去に検討したが、その後とん挫した案件などを
見直すいい機会です。

弊社にも、昔の案件に関して再度見積もりが欲しいという問い合わせが多々あります。

当時の見積書はPDFでは残っているいるが、PDFにする前の元文書が残っていない場合や、
テレワークに使用しているパソコンに元文書が無いということがあります。

この場合、
新規に作り直か、
瞬簡PDF変換
でWordに変換してWordで編集して再度PDFにするということもできます。

ただこれらの方法は手間がかかります。見積書など日付、有効期限を変えるだけで良い場合は、

瞬簡PDF編集の
直接編集
が簡単で便利です。

これまでは、主にPDFの結合に瞬簡PDF編集を使っていましたが、改めて直接編集が便利であることを実感しました。

瞬簡PDF編集パソコンに入っていて、もしもの時に安心できるアプリケーションの1つです。

それでも心配の方は、全部入りの
瞬簡PDF統合版をお勧めします。



かんたん操作でPDFを自由自在に編集


テレワークでペーパーレス化が加速?

緊急事態宣言が5月31日まで延長されました。
あと1か月で終息に向かうかどうか非常に心配な状況です。

経済活動も行っていかなければなりません。
働き方が大きく変わるタイミングになるのではないかと思います。

弊社でもテレワークを実施しておりますが、
テレワークの問題として、紙問題、印鑑問題があります。

請求書など、電子データで良いお客様もいらっしゃいますが、
まだ紙が必要なお客様もいらっしゃり、
紙が必要な場合は、テレワーク期間中の出社当番の日にまとめて印刷、押印、郵送を行っております。

今後は、テレワークを機にペーパレス化は加速するものと思われます。

書類のペーパーレス化で最も一般的な電子データは、現在のところPDFでしょう。

弊社では、長年PDFの作成、編集加工に力をいれており、
個人がお手軽に使用できるデスクトップ製品や、大中小規模のシステムに組み込んで使用できるシステム製品、 e-文書・証憑/スキャナ保存の製品など幅広く揃えております。

印鑑問題では、PDFに簡単に印影を付与することを前回ブログ「PDFへの押印は『瞬簡PDF 書けまっせ』におまかせ!」
にあげておりますが、公的な電子データを作成する必要がある場合は、電子署名、タイムスタンプの付与が必要となります。

PDFに電子署名、タイムスタンプを付与することができる
ライブラリも用意しております。

ペーパレス化のご相談は、是非弊社までお気軽にお問い合わせください。


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