2008年07月12日

PDFの未来 — PDF Every Whereの時代に向けて

1000日間に渡って続けてきましたPDF千夜一夜も今日で最後になりました。かっこよく終わりにしたかったのですが、昨日は、お見苦しい障害のお知らせを書くことになってしまい反省しています。

アンテナハウスは1984年創業ですが、振り返ってみますと、1980年代はMS-DOSテキストファイル・コンバータ、1990年代はリッチテキスト・コンバータという、2種類のパッケージ製品だけで最初の15年を過ごしてきました。

その後、2000年頃からXMLやXSLの製品を出し始め、さらにXSL-FOで組版した結果をPDFにして欲しいという要望を多くいただいたことからPDF技術の開発に取り組んできました。今は、PDFと変換、PDFへの書き込みなどPDF関係が主力事業になりつつあります。

PDFは紙の電子化したものということを何回かお話していますが、世の中が紙からPDFへと変化する流れに乗って、弊社ではほとんどの製品の中にPDF技術が入り込んでいます。

こうした卑近な例を見ましても、今後は文書処理にPDFを避けて通ることができないといえます。

PDFが、ますます普及していくことはまず間違いないところだと思いますが、一方において、PDFは、複雑でとても扱いにくいもの。もう少し、軽く、スマートに使えるようにしたいものです。

昨日は、iPhoneの日本での発売ということで、ソフトバンクの孫社長が、「今日は携帯がコンピュータになる区切りの日」というような趣旨のことを挨拶していました。

確かにそうなるだろうな、と思います。

私達としては、携帯がPCになったときPDFをどうするか?ということを考えねばなりません。

こうしたことを考えますと、手前味噌ですが、複雑なPDFの処理はサーバ上で行ない、サーバ上のPDFにブラウザだけで文字を書いたり、コメントを書いたりできる「書けまっせ!!PDF Web サービス」のようなWebサービスの本領が発揮できるのではないかなどとも考えています。

ここで、ちょっと内輪の話で恐縮ですが。ブログのシステムを管理してもらった弊社の石田君と、時々、性急な社長から、いきなり夕方にピンチヒッターでブログを書くように命令されるにも関わらず、立派に代打ちしてくれた弊社の沼田君にお礼を言いたいと思います。君達に助けて貰わなければ続けることはできなかったと思う。

最後にあたり、このブログをいつもお読みいただきました皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。取引先の方々をはじめ、大勢の方から、「ブログを読んだよ」というお言葉をいただきましたが、こうしたことが継続する上での支えになりました。やはり、読んで頂ける方がいて初めて長く続けられるということを実感しました。

PDF千夜一夜はこれで終了します。皆様、長い間、ありがとうございました。

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2008年07月10日

PDFの将来を考える(6) いろいろ

PDF千夜一夜もあとわずか3日となりました。

ブログを始めましたのは、2005年10月ですが、弊社のPDF関係の売上はお陰様でこの3年間で大体3倍に増えました。特に、今年の1月~6月の半年間は、前年同期比80%の増加となっています。こうしてみますと、企業ブログのマーケティングへの活用としては、そこそこ成功したと言えると思います。

PDFは、紙に代わる電子ファイルとして非常に重要な存在になってきています。しかし、実際のところ、中々理解されていないように思います。PDF千夜一夜のもうひとつの目的は、PDFという電子文書形式について世の中にもっと理解してもらいたいと考えたことがあります。

こちらの方は、残念ながら、まだまだ不十分だったように思います。

さて、この3年間でPDFとって一番大きなできごとは、PDF仕様の制定主体者が、アドビシステムズからISOという世界標準機関に代わったことです。

これは、2005年にブログを始めた時点ではまったく予想していなかったことです。しかし、社会の変化は、予想外に激しいということ。PDFは、あっという間に世界標準仕様になってしまいました。既に、この7月1日には、PDFの正式な仕様書が、ISO 32000-1:2008として出版されています。

ISO 32000-1:2008

(PDFとは、あまり関係ないですが、ISOと比較して、W3Cの仕様策定作業は、ますます遅くなっているように見えるところが気になります。)

今後のPDF製品は、ISO 32000準拠という世界標準に準拠するべきこととなります。実際のところは、アドビ・リーダが最大のシェアをもつ現状は、一朝一夕には変わらないだろうとは思いますが、10年、20年というスパンで見ますと、大きな変化が起きるでしょう。

これを、ソフトウエアのメーカの立場から見ますと、PDFというファイル形式の普及に伴って、必要とされるソフトウエアの機能も変わっていくのだろうと思います。こういう社会の要求の変化に対応した、新しい製品を出していけるかどうかが、PDFソフトウエア・メーカとして、存続できるかどうかの鍵になるのだろうと思います。

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2008年07月03日

Adobe Readerのライセンス条件、電子署名の検証結果について

Adobe Reader9の配布が始まったということで、早速、ダウンロード・インストールしてみました。起動しますと、ライセンス契約に同意するかどうかのダイヤログが出ます。商売柄気になりますので、読んで見ました。ライセンス契約文を読む人は少ないと思いますので、とりあえず、気になった点をメモしてご紹介します。

2006年07月26日 Adobe Readerのライセンス契約で、Reader 8のライセンス契約をご紹介しました。ちょうど約2年経ちましたが、ライセンス契約は、どのように変わったのでしょうか?

1.今回は、Adobe Readerのみでなく、ReaderとAIR、Flashが一体の契約になりました。
2.以前からと思いますが、ファイルサーバへのインストールと使用、再配布は認めない。
3.ReaderをPDFファイルをJPEG、SVG、TIFFファイルなどの他の形式に変換するのには使えない。
4.Adobe Readerを、Adobe Integration Key License Agreementに準拠せずに開発されたプラグインソフトウェアと一緒に使用してはならない。
5.Adobe Readerには表示されないまたはグレーで表示され使用できない機能が含まれているが、これはアドビ システムズ社からのみ取得可能な実現技術を使用して作成したPDF文書を開いたときにのみ使用できる。Adobeの技術によらずに同様なことを実現するのに使ってはならない。

これは、Acrbatで作成したPDFには、Readerで注釈をつけたりできますが、他のソフトで作成したPDFにReaderで注釈をつけたりしてはいけないこと、と言っていると思います。

6.アドビPDFサービス用の広告の表示が許可されたPDFを開くと、使用中のコンピュータが、アドビ システムズ社、広告主、または他の第三者によって運営されるWebサイトに接続することがあり、使用中のインターネットプロトコル(IP)アドレスが送信される。

PDFに広告を掲載するサービスのことです。日本でも始めるのでしょうか?

幾つか、従来から変更になった点もありますが、まあ、妥当なところだと思います。

ところで、Adobe Reader8には、JCSI(日本認証サービス)が発行した電子証明書の詳細を表示できないか、もしくは表示しようとすると無限ループになるという電子署名関係では大きなバグ(下記のアドビのページの詳細を参照)がありましたが、このバグは修正されたようです。

デジタル署名およびタイムスタンプ局証明書が表示されない

Adobe Reader 9では、Reader8が無限ループになる電子証明書を正しく表示できます。これは、電子署名とタイムスタンプ関係に朗報です。

Acrobat 8とAdobe Reader9で電子署名の検証の外観が変わっています。後日、もう少し調べてレポートしたいと思います。

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2008年06月29日

「書けまっせ!!PDF Web サービス」シールのご紹介

アンテナハウスでは、今年のテーマの一つとして、SaaSビジネスの開始を掲げています。
その第一弾、「書けまっせ!!PDF Web サービス」の開発が順調に進んでいます。

このサービスは、「書けまっせ!!PDF3」、「PDFスイート」をお求めいただいた方の特典サービスとしてご提供します。このPRのため、サービス開始にあたり「書けまっせ!!PDF Web サービス」のシールを作成しました。
PDFWriteSVC2.jpg

このシールは、「書けまっせ!!PDF3」、「PDFスイート」パッケージが対象となります。既にご購入済みのお客様もユーザ登録していただければ、特典サービスの対象となります。

「書けまっせ!!PDF Webサービス」のご案内

この間も少しお話しましたが、PDF関連のSaaSはかなり沢山登場しつつあります。

ネットでPDF! PDFオンラインサービスのリンク集

これらのサービスは、無償、自社製品の販売促進、Google DocsやAcrobat.comのようにベータ版段階のものが多く、ビジネスモデルがはっきりしていないようです。

弊社では、「書けまっせ!!PDF Web サービス」を自立したサービスとして提供していきたいと思っていますが、まずは、パッケージ製品をお求めいただいた方の特典サービスとして提供開始することにしました。

やはり、自社製品をご利用いただいている方に最初にお試しいただきたいと思います。ぜひ、ユーザ登録を済ませてください。

「書けまっせ!!PDF3」
「PDFスイート」

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2008年06月19日

DITA のZIPパッケージング形式開発プロジェクト

DITAのメーリングリストに、DITAのZIP形式を開発するプロジェクトが始まったことが投稿されました。まだ始まったばかりで、今後の行方が分かりませんが、XMLのインスタンスは実体が沢山になって管理・更新が面倒です。ご承知の通り、Office 2007などもZIP形式になっていますし、DITAのZIP形式ができると便利なことは確かです。

プロジェクトのページ:Sourceforgeの"ditadxp"
http://sourceforge.net/projects/ditadxp/

このプロジェクトを提唱しているEliot Kimber氏によりますと、このプロジェクトDITA DXPを、最初のうちはベンダーとコミュニティで運営し、ある程度の満足できる成果がでたところで、OASISのような標準化団体に提唱しようということのようです。

DITAの専門化の間では、以前から、DITAのZIP形式を検討しようという声がありましたが、やや複雑なことから進んでいませんでしたが、XML編集ソフトのベンダのひとつが次期バージョンにZIP圧縮形式をサポートする計画を明らかにしたことから標準化を進める必要があると考えたようです。

DITAのコンテンツは多くの場合、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)に保存されます。

ZIP形式でまとめることで、CMSから取り出した後に、スタンドアロンで編集したり、他と受け渡すのが簡単になるというメリットがあります。

Community Project: DITA Exchange Package (DXP)

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2008年06月17日

HTML5への期待、懸念、夢

6月10日にHTML5の新しいドラフトが公開されました。

A vocabulary and associated APIs for HTML and XHTML
W3C Working Draft 10 June 2008

HTML5は、HTML4に続く大きなバージョンアップです。HTML4からHTML5への変更点については、ミツエリンクスの翻訳があります。

HTML 5 における HTML 4 からの変更点
2008 年 6 月 10 日付 W3C 草案 (Working Draft)

まだ詳しくは読んでいませんが、ざっと見ますと、HTML4からHTML5への変更はかなり大掛かりなものです。

このところ、何回かブログでも取り上げていますが、今後、ブラウザがWeb上のアプリケーションのプラットフォームになる可能性があります。これに対抗するのが、AdobeのAIRを始めとするRIA(リッチ・インターネット・アプリケーション)ではないかと思います。

ブラウザとRIAのどちらを選択するか、を考えた時、気になりますのが、ブラウザ上の開発の生産性の低さです。ブラウザのAjaxによるアプリケーションの開発を見ていますと、あまり生産性が高くないように思います。その主な原因として、ブラウザのDOM実装の互換性の問題があるようです。Ajaxは様々なブラウザ対応を考えなくて済むイントラネット向きと述べている本もある位です。

HTML5は、その表題にHTMLとXHTMLのための語彙とAPIとあることでも分かりますように、Webのアプリケーションをブラウザ上で開発するためのAPIの提供を大きな目標としています。その基礎にはDOMを置くとされていますし、ドラッグ&ドロップやコピー&ペーストのためのアーキテクチャの提供などももくろんでいるようです。HTML5が完成し、ブラウザに完全に実装されると、現在のAjax開発の悩みの種であるブラウザ間の互換性の問題の解消、その使いにくさの解消などに大きな期待がもてそうです。

HTML5が完成した暁こそ、ブラウザがアプリケーションのプラットフォームになる時だ!と言えそうです。

一方で開発モデルとして「HTML5は少なくともふたつの完全な実装が登場するまでは完成とみなされません」という規定もあります。これは大変なハードルです。

HTML5仕様を完全に実装したブラウザを作るには、非常に大掛かりな開発プロジェクトが必要なことは明らかです。

一方、ブラウザは既に無償配布が常識となっており、開発プロジェクトを起こしても、ブラウザ単独で販売収入を得ることは期待できそうもありません。

マイクロソフトはどうかと言いますと、マイクロソフトにはHTML5対応ブラウザを開発する動機があるとは思えません。HTML5の編集者はグーグルとアップルから出ていますし、マイクロソフトの過去の行動パターンは、標準の世界に対抗して独自の世界を作る(例えば、SVGに対しVML、JAVAに対し.NET、PDFに対しXPS、XSL-FOに対しXAML、など)方向にあります。

そうすると、HTML5完全対応ブラウザを作る会社はどこもなく、もしかすると永久にW3C勧告にはならないかも知れません。

・・・そうしますと、このあたりで、我々も他力本願をやめて世界最高のHTML5ブラウザを作るプロジェクトというのはどうでしょうか。儲からないとは思いますが、尊敬される日本を目指して。

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2008年06月13日

Google DocsのPDFメニュー 続き

Google DocsのPDFメニューですが、1日後には、PDFプレビュー機能がつきました。

アップロードしたPDFを画像に変換しています。
200806131.PNG

画像ですので、ズームインで拡大しますとピンボケになります。
200806132.PNG

100ページ位の文書をアップロードして、素早くスクロールすると付いてこれないようです。

200806133.PNG

PDFの編集機能が付くかもしれない、という予想は1日で外れてしまいました。

以前にもお話しましたが、文書をアップロードして共有するサイトは沢山できています。PDFを画像にして、共有できるだけでは、ちょっと機能的に弱いのではないかと思いますが。そんなものでしょうか。

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2008年06月12日

Google DocsにPDFメニュー!?

Google DocsにPDFメニューが出現しました。

GooglePDF.PNG

どうやらこのメニューはここ数日の間に出たようです。試しに、PDFをアップロードしてみました。アップロードはできますが、そのPDFを開こうとしますと、

「申し訳ありませんが、要求されたページ (またはドキュメント) は存在しません。
アドレスを確認してからもう一度試してください。」となります。

まだメインのウインドウに配置するべき機能がまだ全くサポートしていないようです。アメリカ人らしい大雑把さ!そこで、このメニューが、今後どうなるか、その進展を予想してみました。

Google Docs Groupのスレッドを読みますと、Google DocsにPDFレポジトリの機能をつけて欲しいという要望が非常に強くあるようです。

Google Docs GroupのPDFレポジトリへの要求スレッド

第一のシナリオは、このレポジトリ要求に応えてPDFレポジトリとするというものです。しかし、恐らくこのシナリオはなさそうに思います。なぜかと言いますと、レポジトリであれば、なにもわざわざGoogle Docsに、Doc、Spread Sheet、Presentationと並んでメニューを新設する必要がないからです。

そうしますと、第二のシナリオとしてブラウザ利用によるPDF編集機能のシナリオが考えられます。私は、この線が強いように思います。上記のスレッドのコメントによりますと、Google Docsの内部では、アップロードされたファイルは、独自形式で保持しているとのことです。独自形式で保持するとは、アップロードされたファイルを、変換して取り込んでいるということです。変換して取り込んでいるということはとりもなおさず、単なるレポジトリではなくて、編集可能な形式にしているということ。

そうしますと、PDFを取り込んで、ブラウザから文書のように編集することを目指しているのではないか、という予想が成り立ちます。

いつごろ、このメニューの実体が有効になるか?その時、果たしてどういう機能がお目見えするか?当分、眼を離せませんね。

実は、アンテナハウスも、「書けまっせ!!PDF Webサービス」として、サーバに置いたPDFにブラウザから書き込みするサービスを近くスタートする予定です。

Googleとガチンコ勝負の日が来るか?そうなると、嬉しいです、闘志満々です。

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2008年06月08日

ダウンロード販売 特価キャンペーン情報

現在、下記のダウンロード製品の特価キャンペーンを行なっています。

■6月1日から6月30日PDF活用最強ツール特集 キャンペーン
So-net

1.書けまっせ!!PDF3プロフェッショナル  通常9,980円(税込み)のところを、8,982円(税込)で!

2.リッチテキストPDF4コンプリート  通常11,025円(税込み)のところを、9,921円(税込)で!

■Vectorでは、「書けまっせ!!PDF3」のグローバル版発売記念の期間限定特価キャンペーンを継続中。

「書けまっせ!!PDF」のグローバルバージョン(Vector)
『Rainbow PDF Write』登場記念! 6月15日まで

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2008年06月06日

サーバベース・コンバータV2.0β版の配布を開始

6月5日より、「サーバベース・コンバータV2.0」(SBC 2.0)β版の配布を開始しました。

SBC2.0では、Office 2007のネイティブ形式(Office Open XML形式)の直接PDF変換に対応しました。SBCは、Microsoft Office 互換の組版ソフトということが最大の売りなのですが、肝心のOfficeが2007になってからもう1年半も経過してしまいました。

幸いと言いますか、Office 2007が中々普及しないようで、SBCのリリースが遅れても、切実な声は比較的少ない状態でしたが、それでも最近は、かなり厳しい状態になってきていましたので、β版とは言え、漸くお見せすることができて、ほっとしています。

詳しい情報はこちら
 Office2007対応版 V2.0ベータ版を公開します。

なんとか、もう少し会社の力をつけて、スムーズに、あまり遅れることなく製品のリリースを出せるようになりたいと念願する毎日です。

SBC 2.0では、新たに、最上位版としてComplete版を追加し、Completer版では、
・XPS出力
・INX(InDesign)出力
を加えました。

また、Complete版では、CGMからPDF・XPSなどへの変換もできるようになります。

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2008年05月31日

「書けまっせ!!PDF3」改訂版へのアップデータ(3.0.6)を公開

「書けまっせ!!PDF3」の不具合などを修正した改訂版を作成し、公開しました。

改訂版は次の場所からダウンロードしていただくことができます。

「書けまっせ!!PDF3」の改訂情報

今回の改訂内容は、次の通りです。

* スキャナで取り込んだイメージをPDF化したファイルを印刷すると、イメージが流れたようになってしまう場合がある不具合を改善しました。サムネイルの表示も改善されています。
* テキストボックスのちらつきを軽減するよう改善いたしました。
* 計算式で、参照するテキストボックスによって式のエラーが起こる場合があるのを改善しました。
* 印影がたくさんある場合に違う印影を出力してしまう場合がある不具合を改善しました。
* スキャナーから取り込んだ画像や画像ファイルを用紙として開いた直後に、メニューからテキストボックスのコマンドが選択できなくなる不具合を改善しました。ツールボタンの同様な不具合も改善されています。
* 編集禁止などセキュリティ設定のあるPDFを開いてPDF出力すると、表などの罫線が太くなる場合がありますが、精度を高める改善を行いました。
* 印影に画像を使う場合、画像が一部欠けてしまう場合がある不具合を改善しました。

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2008年05月28日

WebFontのEmbedded OpenType (EOT) File Formatが公開

マイクロソフトのWebFont形式であるEmbedded OpenType (EOT)がW3CのWebサイトで公開されました。

Embedded OpenType (EOT) File Format

これは、Microsoftから提出されたものを公開したものであって、W3Cが推奨するとか、そういう類のものではないようです。

以前に、
2007年12月17日WebFontについて
2007年12月18日WebFontについて(2) もう少し

で話題にしたのですが、その進展です。

CSSのワーキンググループに提出されたものですが、CSSワーキングでいろいろ議論があったようです。

Paul Nelson氏は、CSSのワーキングとは独立にW3Cのメンバー・サブミッションという手段で、このEOTを公開して、編集ソフト、サーバ、ブラウザなどの実装者に利用を呼びかけたいのでしょう。

同時に、Monotype ImagingのMicroType® Express (MTX) Font Formatも提出されました。

MicroType® Express (MTX) Font Format

仕様書の先頭を斜め読みしただけですが、大凡、次のことのようです。

EOTは、TrueTypeとOpenTypeを、Webコンテンツに埋め込むために10年以上前に開発されたもの。

編集ソフトでは、フォント・ベンダから購入したフォントのライセンスに違反しない範囲で、フォントを埋め込むためのEOTファイルを生成することができる。ブラウザは、EOTファイルのフォント利用許可のフラグをチェックして問題なければ、そのEOTのフォントを使って表示できる。

TrueTypeのアウトラインを圧縮するためのデフォルトがMicroType® Expressだそうで、編集ソフトやブラウザはこれを使ってフォントを圧縮するようにとのこと。なお、AdobeのCFFアウトラインのフォントは、MicroType® Expressで圧縮してはいけない。

MicroType® Expressは、Monotype Imaging社のものですが、権利関係がどうなっているかは未確認です。

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2008年05月27日

Microsoft Office 2007、2009年前半のSP2でPDF、XPS保存をサポート

5月21日の発表ですが、マイクロソフトは来年(2009年)前半にリリースする予定のOffice 2007のSP2でPDF、XPS保存をサポートすることになりました。

Office 2007のSave as PDF(PDF保存)機能は、2006年に一度アドビの反対で削除しました。現在は、無償オプションとして、ダウンロードで提供しています。結局、来年から、また標準装備にするということなのでしょう。

【参考】
2006年06月04日 Microsoft Office 2007 のPDFサポートはどうなる? など

PDFは、もはや、電子的情報交換で紙に代わるインフラですから、Office でPDF保存ができるのは自然な流れと思います。

PDF/Aも出力できるようですので、日本でもPDF/Aが簡単に使えるようになり、PDF/Aが普及することが期待できます。

【参考】
PDF/Aとはなにか

ところで、Office 2007はなかなか普及が進んでいないようです。

「日経PC21」の7月号(p11)によりますと
使用しているOffice ソフトは?
 ・2000 16%
 ・XP   32%
 ・2003 35%
 ・2007 13%
となっています。

既にOffice 2007が発売されてから1年以上を経過していますが、まだ1割強ということ。
弊社の取引先でも、Office 2007は、社内で使用禁止というような会社もあるようです。

実際、会社の中でどこかで使い始めて、Office 2007のファイルが流通し始めると、受け取った方がOffice2007でないとファイルを見ることが難しくなります。やむを得ず、当面使用禁止という社内措置を取るのも理解できます。

Office2007採用が進まない理由として、一般には操作性が違うことがあげられますが、上に述べましたように、ファイルの互換性がないということの方が、他人迷惑という点で、不便です。

Office 2007にSava as PDFが標準で付きますと、PDFを標準的な交換方式にすることで、ファイルの互換性問題の解決になって、Office 2007を受け入れ易くなるかもしれませんね。

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2008年05月25日

xfyとXMLビジネスの難しさ

5月23日ジャストシステムの決算短信が発表になりました。注目のxfyビジネスはどうでしょうか?

過去に何回かお話していますが、一般論としてXML文書関連のビジネスはなかなか難しいと思います。

米国では最大手XML文書管理ソフトのベンダであったアーバー・テキストはだいぶ前にPTCに買収されました。
2007年05月26日 xfyの未来は?

その後はと言いますと、PTCは、5月6日から9日にかけてVancouverで開催されたDocTrainWest2008のプラチナ・スポンサーでブースを出していましたが、アーバー・テキスト時代の営業担当がいなくなってしまったようで、当日は、ブースで製品のデモをできる人もいない状態だったとのこと。
DocTrainWest2008

さて、ジャストシステムの決算短信によりますと、ジャストシステムが買収したXMetalも、売上高は5億7千万円と倍増したものの、経常赤字が7億96百万円と2期連続赤字。

XML最大の市場である北米で、しかも昔からの名高いものでも、この状態ですから、この二つを合わせ見てもそれだけ難しいビジネスであることが分かります。

xfyの2007年度事業については、次のように総括されています。
・xfyプラットフォーム「xfy Enterprise Basis 2.1」と統合情報基盤「xfy Document Solution Core 1.0」を3月出荷
・xfyはプラットフォーム的なもののため、プログラムとユーザ・ニーズにギャップがあり、顧客導入要件定義を決められず、売上高の計上に至らなかった(そのような案件が多い?)。
・国内売上1億7千万円。海外は欧州・北米でそれぞれ1件のサービス売上高のみ。
・xfy事業の損失: 国内で32億円。海外の営業活動で19億47百万円
 (合計すると損失51億47百万円になりますので、他のビジネスは黒字?)

また、2008年度の計画は、
・国内を優先して進める。海外はXMetal製品の販売に集中。また、北米中心の営業体制にする。
・xfyは、「xfy Document Solution Core 1.0」をベースにして、マニュアル・ソリューション、仕様書管理ソリューションとその横展開、EDIなどの既存の擬似XMLデータとの連携、メタ情報検索技術応用の検索ソリューションで売上確保
・xfy開発の人員の40%をサービス開発チームに異動。xfy関連製品と市場ニーズのギャップをサービス開発で補って、事業立ち上げを急ぐ。
など。

苦労しているようです。サービス開発を事業とすることの難しさは、システムを作っている時は忙しいですが、受注が途絶えると、技術者がアイドリングしてしまうことです。私の経験でも、これを避けるためには、やはり一定規模、または、サービス開発の事業運営ノウハウが必要ではないかと感じています。つまり、ライセンス販売がうまくいかないからといって、サービス開発で売上高狙いに行っても、規模は大きくなるかもしれませんが、利益が出せるというものでもないように思っています。でも、会社の経営は、いつでもいかなる環境でも利益を上げなければなりませんし、また利益を上げることができるものと思います。なかなか現実化できないですが。まず、なにがなんでも利益を上げなければならないと思わなければなりません。

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2008年05月17日

「書けまっせ!!PDF3」グローバル版発売、日本語版の特価キャンペーン

既に、2008年05月10日 Rainbow PDF Write 逆輸入でもお話しましたが、本日より、「書けまっせ!!PDF3」グローバル版を発売しました。

PDF新規作成も可能な『書けまっせPDF』のグローバルバージョン

また、同時に日本語版につきましては、特価キャンペーンを開始致しました。
「書けまっせ!!PDF」のグローバルバージョン 『Rainbow PDF Write』登場記念!

特価キャンペーンは5月31日までの期間限定となります。

この機会にぜひご活用をご検討くださいますよう。よろしくお願いします。

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2008年04月26日

4月28日 XSL Formatter V4.3を発売

弊社では、4月28日よりXSL Formatter V4.3を発売します。

XSL Formatter V4.3はV4.2に比べて以下の点が機能追加となります。
1. Windows x64版がラインアップに追加されました。
2. CGMオプションが追加されました。
3. INX出力オプションが追加されました。

Formatterの32ビット版も64ビットWindows上で動作はします。Formatterの64ビット版ではメモリ空間が大きくなりますので、32ビット版では扱えないような巨大なFOを組版できると思われます。但し、巨大なメモリを搭載したマシンでないと確認できないため、実証されていませんけれど。

他になにか64ビット版にするメリットがあるのだろうかと思い、とりあえず、FOを組版してPDF化する速度を比較してみました。次の表は、FormatterのマニュアルのFOを組版してPDF化するための所要時間を、64ビット版と32ビット版で比較したものです。

64ビット版の方が、わずかに速い程度ですが、実際のところほとんど差がないようです。

64 bit版 32bit版
初回 95秒 99秒
2回目 95秒 98秒

【計測の条件】
1.Windows Vista 64bit版の上で、Formatter V4.3の64ビット版と32ビット版を比較。
2.コマンドライン・インターフェイスを使用。入力ファイルを引数指定によりプログラム起動からPDF出力完了までの処理時間を計測。
3.入力はFO。出力はPDF。 全フォントを埋め込み。PDFのページ数は213ページ。
4.Pentium 1.80GHz メモリ1015MB、Windows Vista Ultimate 64ビットOS

注)通常、初回は、FOファイルをハードディスクから読み込んでメモリに載せる時間が掛かります。2回目はFOがオンメモリ(キャッシュ)に載っています。このため、初回と2回目ではファイルをハードディスクから読む時間に相当する処理時間の差がでます。上の計測で差がでなかったのは、コマンドラインの起動前に、GUIで何回か組版したので、FOファイルがメモリに載っていたためと思います。

この結果を見ますと、少なくともこの程度のPDFを作るには、64ビット版はぜんぜん必要ありません。64ビット版って、大きなFOを扱える以外に何かメリットあるのでしょうか、ちょっと疑問です。

このほかにオプションですが、CGMを自力で組版する機能、それからInDesignの外部XML形式INXを出力できるようになります。

CGMは、これまで、ずっと要望がありましたが、漸くできたというところです。

○CGMにつきましてはこちらもご参照ください。
2008年02月16日 ありそうな、なさそうな、CGMビューア(1)
2008年02月17日 ありそうな、なさそうな、CGMビューア(2)

○INXについてはこちらもご参照ください。
2007年10月06日 PDF/A Competance CenterとAIIMが戦略的提携
2007年10月19日 INXCreator Preview

○ニュース・リリースはこちらです。
「XSL Formatter V4.3 」2008年4月28日出荷開始

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2008年04月09日

「書けまっせ!!フォーム」を改訂

昨日、ジャングル版の「書ける!PDF2」ファミリーでは、アンテナハウスの同等製品に比べて、フォーム300種類の同梱が追加sれているとお伝えしました。

アンテナハウス製品では、フォームをパッケージに同梱する代わりに、「書けまっせ!!PDF」で直ぐに使えるフォーム集として、Webで「書けまっせ!!フォーム」を提供しています。

「書けまっせ!!フォーム」のページ

ここでは、PDFのフォームに加えて、「書けまっせ!!PDF3」用のプロジェクトファイル(WPP形式)も用意しています。

WPP形式には、入力用のテキストボックスなどが定義済みですので、「書けまっせ!!PDF3」でWPPファイルを開きますと、新たに、入力領域を定義しなくてもPDFに文字を書くことができます。

ぜひ、お試しください。

フォームの種類は、まだ50種類程度ですが、これから少しずつでも増やしていきたいと考えていますので、「こんな様式を増やして欲しい。」というようなご意見・ご要望をお寄せいただければ幸いです。

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2008年04月08日

株式会社ジャングルより、「変換!PDF2」、「書ける!PDF2」など発売

4月17日、株式会社ジャングルより、「変換!PDF2」、「書ける!PDF2」などの製品が発売になります。これらの製品は、それぞれ弊社の、「リッチテキストPDF4」、「書けまっせ!!PDF3」などと同等機能をもつ製品となります。

○株式会社ジャングルのニュースリリースのページ
(1)変換!PDF2関連
(2)書ける!PDF2関連
(3)セット商品関連

○ジャングル製品と弊社製品との対応関係は次のようになります。
・変換!PDF2
   リッチテキストPDF4Lite 相当
   但し、弊社では、本製品はダウンロード販売のみで、パッケージ販売は行っていません。

・変換!PDF2PRO
   リッチテキストPDF4スタンダード 相当

・変換!PDF2PRO+OCR機能
   リッチテキストPDF4コンプリート 相当
   リッチテキストPDF4のWebページ

・書ける!PDF2
   書けまっせ!!PDF3Standard 相当に、ジャングル製品は入力フォームが追加されています。

・書ける!PDF2PRO
   書けまっせ!!PDF3Professional 相当に、ジャングル製品は入力フォームが追加されています。
   書けまっせ!!PDF3のWebページ

・変換!+書ける!PDF2Standard
   弊社では同等製品を販売していません。

・変換!+書ける!PDF2Premium
   アンテナハウスPDFスイート 相当に、ジャングル製品は入力フォームが追加されています。

製品の機能につきましては、上記の対応の通りで相違はありません。但し、顧客登録・サポートなどの面で相違があります。

最近、お店で、アンテナハウス製品と間違えて、ジャングル製品を買ってしまったが、どうしたら良いか?というお問い合わせをいただくことがあります。この場合、弊社の顧客サービス(sales@antenna.co.jp)までお問い合わせください。

なにとぞ、よろしくお願いします。

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2008年04月04日

OOXMLのISO進展、WebCGM2.1のパブリック・レビュー他

ニュースとしては遅くなりましたが、Microsoft のOffice OpenXML(OOXML)ファイル形式が、投票でISO仕様(ISO・IEC DIS 29500)として認められるために必要な賛成数を得たという発表がありました。

ISO/IEC DIS 29500 receives necessary votes for approval as an International Standard

これはなかなか大きな一歩です。アンテナハウスは1990年代前半からMicrosoft Wordと他のワープロ間の変換ソフトを開発してきました。Wordのコンバータはもう15年位開発しているのではないかと思います。最近は、サーバベース・コンバータ(SBC)というOffice互換の組版エンジンを作っています。今までは、ずっとバイナリ形式のファイルを解析して開発してきました。今はファイル形式がXMLとして公開されてますので、既に、解析作業は不要になっています。しかし、ファイル形式がマイクロソフト独自のものである限り、いつ、本質的なところで仕様の変更が行われるか予測できません。

しかし、ISOの標準仕様となりますと、仕様としての長期安定性が保証されることになりますので、開発作業は非常にやり易くなるでしょう。その分、互換性のアップなどに力を注いでいくことができるようになります。ソフトハウスの力が、解析力ではなく、プログラム作成力に於いて問われるようになるとも言えます。

一方で、Microsoft以外のサードパーティが、OfficeのXML形式で文書を生成する機会が増えてきます。それらの文書を、SBCで組版するという機会も増えてくると思います。

要するに、OOXMLファイル形式がMicrosoft Officeから独立して、電子ファイルとしてやり取りされる、ということになり新しい市場が開けるのだろうと期待しています。

やることがいろいろ増えそうで楽しみです。

なお、多くのお客様から催促を頂いています、OOXML対応のSBC 2.0は、近日中に発売を目指して鋭意開発中です。恐れ入りますが、しばらくお待ちください。

WebCGM2.1草案
また、OASISは、4月2日より、WebCGM 2.1の委員会草案を公開しました。6月までパブリック・レビュー期間となっています。

詳細はこちらをご覧ください。
CGM情報源

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2008年04月03日

Webは修理が必要だ — Turducken問題

New Yorkで3月に開催されたAjax World East2008で、YahooのDouglas Crockford氏が、「Webを修理できるか」という題で講演しています。

○講演を紹介したブログ:Crockford Speaks on “Fixing the Web” and Appears on Channel 9
○MSDNのチャンネル9でのインタビュー:http://channel9.msdn.com/Showpost.aspx?postid=391047
○講演内容のPowerPointスライド:http://yuiblog.com/assets/crockford/crockford-fix.zip

Douglas Crockford氏はJavascript分野で大変有名な人らしいですが、講演内容を見ますと相当にショッキングな内容です。

スライドをピックアップして紹介します。
1.Webブラウザは、Ajaxのために設計されたものではない。賢い人たちが動かし方を見つけだしたもの。(スライド4)
2.我々は既にブラウザのポテンシャルを探索し終えた。(スライド5)
3.Ajaxは、不必要に複雑であり、実装も変化しやすいが、それは最大の問題ではない。(スライド6)
4.セキュリティが最大の問題。(スライド7)
5.ブラウザは、安全なプログラミング環境ではない。生来、安全ではないのだ。(スライド8)

6.攻撃者が貴方のWebページに、なにかのスクリプトを入れたら何ができるか?(スライド9~15)
 ・世界中のサーバから、任意の追加スクリプトを要求できる。
 ・貴方のサーバのリクエストを作ることができる。
 ・文書を読むことができる。
 ・ディスプレイの制御を奪って、ユーザに情報を要求できる。
 ・その情報を世界中の任意のサーバに送ることができる。
ブラウザは、上のどれも防止することができない。
7.攻撃が成功したら恐ろしいことになる。(スライド17)
8.Turducken問題:(七面鳥の中に、鶏肉巻き、その中にアヒル巻きをつめた料理)。ブラウザでは、様々な言語がネストする。(スライド18)
9.ある文脈で安全なテキストは他の文脈では脅威になる。(スライド19)
10.単純なXSS攻撃の例(スライド20~21)
11.これは、Web2.0の問題ではなく、1995年のNetscape2から存在する。(スライド21)
12.脆弱性は、標準の要求による(スライド22)
13.Javascript、DOM、クッキーが問題(スライド23)
14.Javascriptのグローバル・オブジェクトはXSS攻撃の根源(スライド24)
15.Javascriptは、安全な言語ではない(スライド25)
16.DOMの全てのノードは、他のノードやネットワークにつながる(スライド26)
17.二つまたはそれ以上のソースからきたスクリプトがあれば、それはセキュアではない。(スライド29~32)
 ・マッシュアップはセキュアではない。
 ・広告はセキュアではない。
---続く---

日経コンピュータ 4月1日号には、「組織犯罪がWebを襲う-3月だけで2万ページにウイルス埋め込み」という記事が出ています。

JavascriptでDOMを操作するAjaxが全盛になりつつあります。しかし、このようなセキュリティの脅威があるとすると恐ろしい時代になりつつあるようです。

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2008年03月27日

アンテナハウスPDF Tool V2.6 Windows, Solaris, Linux出揃いました

26日より、アンテナハウスPDF Tool V2.6Solaris版をリリースしました。

PDF Tool V2.6のWindows版は、既に、昨年5月に初版をリリースしていましたので、Solaris版は、10ヶ月遅れとなります。Linux版は、先月(2月)にリリースしていますので、漸く、V2.6でWindows、Solaris、Linuxの3種類が揃ったことになります。

PDF Toolは、PDF Driver APIとPDF Driver、PDF Tool APIから構成しています。

○PDF Driver+PDF Driver APIは、サーバサイドでアプリケーションからPDFを作成する機能を実現できます。但し、Windows版のみ提供となっています。

○PDF Tool APIは、PDFの分割・結合、セキュリティ設定、すかし設定、しおり・リンク・注釈などの設定機能を提供しています。

次の表にOS別の提供機能を比較しました。

PDF 作成 (PDF Driver APIとPDF Driver) PDFの加工 (PDF Tool API)
Windows
Solaris ×
Linux×

このため、Solaris、Linuxでは、PDFを作成することができませんのでご注意ください。

(1)詳しい情報がこちらでご覧ください。
http://www.antenna.co.jp/ptl/index.htm

(2)評価版のダウンロードも用意いたしました。お申し込みはこちらからどうぞ。
http://www.antenna.co.jp/ptl/download.htm

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2008年03月24日

PDFのISO 32000は決着済み

重要なニュースを見落としていました。

AIIMのStandards Watch(3月11日)によりますと、1月のISOの会議で、国際ワーキング・グループは反対コメントを解決することができて、反対投票が賛成に変更になり、標準は完全に承認されて、出版に回ったとのこと。

PDF Reference as Standard
http://aiimstandardswatch.typepad.com/aiim_standards_watch/2008/03/pdf-reference-a.html

なお、ISOのWebページを見ますと、開発中で、40.99Stageになっています。(完全に承認されて、FDISに登録されるために回覧中。FDIS段階で承認されると出版。)

ISO/DIS 32000

ところで、既に、ISO 32000の次のバージョンへのリクエストが集まっているようです。米国の委員会では既に、次のバージョンへのアイデアを意見交換中だそうで、リストがあります。

中に、MathMLなんてのがあります。これは、ちょっと違うんじゃないでしょうかね。

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2008年03月21日

電子署名法の見直し 委員会の検討結果

「電子署名及び認証業務に関する法律の施行状況に係る検討会」報告書(案)では、概ね、次のようなことを検討して、提案として、纏めています。

1.電子署名に用いる暗号技術の安全性について(技術的側面)
提案骨子「ハッシュ関数SHA-1、暗号アルゴリズムRSA1024bitの安全性については、比較的短期間に、危殆化の恐れがある。2008年度早期に、特定認証業務に係る電子署名の基準にSHA-2を追加し、2014年までにRSA2048bitを活性化。概ね2014年頃に、電子署名法施行規則及び告示から、SHA-1とRSA1024bitを削除するのが良い。」

2.電子証明書の発行に際して、利用申込者の真偽を確認する方法を多様化することについて(制度面)
全国社会保険労務士会連合会、日本税理士会連合会、日本司法書士会連合会及び日本土地家屋調査士会連合会(「士業4団体」)の加入者名簿を本人確認に使えるようにすべきだ。

3.普及促進策について(ビジネス面)
主務省においては、関係者とも協力して普及促進策を実施・検討するべきとして、幾つかの例を挙げています。
(報告書pp.23~24)

4.その他の課題
(1)法人名や役職名等を対象とする電子証明書の発行に関して、電子署名法に基づく認定を受けることができないか?
これについては、「電子署名について、 手書き署名・押印と同等の法的取扱いを定める電子署名法においては、認定の対象は自然人を電子証明書の発行対象とする特定認証業務とするのが妥当である。」としています。

(2)認定認証業務の電子証明書に記載する氏名・住所・生年月日以外の属性についての証明を認定対象とできないか?
「認定認証業務が属性の確認に用いている情報が属性を証明する権能を持った者から正確に提供されていることが確認されれば、認定認証業務による電子証明書に記載された属性情報に関する事実上の推定が働くと期待される。」として、現状を変更することはしない。
これは、例えば、会社の代表者であることを、電子証明書に記載する際、それを、認定事業者が証明できるようにしたいという要望があり、それを否定しているようですが、私には、属性を証明する機能をもつ、という意味が良くわかりません。

(3)電子文書を長期保存する場合の電子署名の利用を想定し、電子署名の長期検証性の確保について規定を置くべきではないか?
「電子署名をどのように利用するかについては、市場の活動を制限しないという観点からも特に規定しておらず、電子文書の長期保存に利用する場合の措置に関する規定を置くことも考えにくい。」としています。

(4)認証業務の認定制度に、複数の認定レベルを設けることはできないか?
「認定制度に、複数のレベルを設けることは不適当である」

(5)利用者がどのようなレベルの管理を行えば電子署名法第3条における「適正」な管理と考えられるかについて、何らかの指針等が必要ではないか?
「必要な広報活動を行っていく」

(6)認定認証業務間でのブリッジ認証局(BCA)を構築して、認定認証業務に係る電子証明書の相互
運用を促進するべきではないか?
「認定認証事業者の自主性において民間BCAを構築する際は、国は適切に情報提供等を行うべきである」

この報告書案を見ますと、どうも電子署名法について、あまり大きな変更を行うつもりがないように見受けられます。

■本文とは関係ありません(広告です)
 「アンテナハウスPDF電子署名モジュール」では、PDFに電子署名を付けることができます。

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2008年03月09日

製品アップデート情報 まとめ

弊社製品のアップデート情報をまとめてご紹介します。(2月上旬~3月7日)

1.デスクトップ製品
(1) PDFスイート・リッチテキストPDF4
リッチテキストPDF4用 Antenna House PDF Driver V3.2MR3(3.2.4)改訂版のダウンロード

(2) PDFスイート・書けまっせ!!PDF3
書けまっせ!!PDF3のV3.0.0~V3.0.3までをお持ちの方向けの更新データ

2.システム製品
(1)(1) XSL Formatter V4.2MR5 3月4日公開

(2)Web Service Interface V2.1 for XSL Formatter V4.2MR2 2月29日公開

(3)PDF Tool V2.6MR3(Windows 版) 2月25日公開

(4)PDF Driver V3.2MR4  2月25日公開

(5)サーバベース・コンバータV1.4MR4 2月13日公開

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2008年02月29日

電子署名とタイムスタンプは普及してない?

昨日は、『電子署名・タイムスタンプ普及フォーラム2008』に1日参加しました。内容は大変充実しており、勉強になりました。主催者の方にお礼を申し上げます。

今日のセミナーを含め、電子署名・タイムスタンプ関係者が、電子署名、タイムスタンプが普及しないと、いうお話をされることをしばしば耳にします。2000年頃からやっている方々は、もうかなり長いことやっているのに思ったほど普及しない、と嘆かれているのでしょう。

最後の「パネルディスカッション」の冒頭に、モデレータの方が「紙文書と電子文書にギャップがある」「現実の世界は紙文書を前提に最適化されている。法制度も紙文書が前提になっている。」との導入がありましたが、そもそも、「紙文書」と「電子文書」を比較すること自体不適切ではないかと思いました。

紙文書には、手書きの文書あるいはFAXの受信などアナログ生まれの文書があります。

一方、電子文書は、ワープロで作ったり、データベースから取り出されたり、あるいは、Webから入力されたりするデータが元になるとしますと、実体はビットの配列です。それを、人間が認識するために、ディスクプレイに可視化することもありますし、トナーとインクで紙に定着させることもできます。後者は紙文書となります。

ですので、電子文書と紙文書には、「コンピュータ処理段階」対「人間向け」というフェーズの違いがあります。それから、人間向けの中でも、「ディスプレイ媒体」対「紙媒体」という違いがあります。

そう考えますと、紙文書と電子文書を同列に並べて議論するのは、本質的に違うものを比較しようとしていると思えるのです。その結果、議論の論旨が不明になっていないでしょうか?

電子文書が普及しないというのは、デジタル化が進まない・IT化が進まないということを意味していると思います。ですので、これは電子署名やタイムスタンプの前段階の話じゃないでしょうか。

(1)デジタル化が進まない・IT化が進まない、ということと、(2)電子署名やタイムスタンプが普及しないことは、段階を分けて、別のものとして議論する方が良いのではないか、と気になりました。これらが別のものであれば、対策も別に考えねばならないからです。

一足飛びに、乱暴な結論を言えば、日本の行政や市民社会って、まだ、デジタル時代になってない。電子署名・タイムスタンプ以前の社会じゃないの?ってことです。そもそもデジタル化すべきかどうか、という議論もあると思いますけれども。

そういう社会に電子署名・タイムスタンプを普及させようって、それはしんどいですね。

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2008年02月28日

アンテナハウス システム製品保守仕様 のご案内

この程、「アンテナハウス システム製品保守仕様」のご案内を始めました。

弊社は、2000年頃まで、100%近くデスクトップ製品の開発・販売を行ってきましたが、2000年頃からシステム用のコンポーネントの売上が増え始め、昨年では、既に、売上の多くが企業内のシステム用のコンポーネント、特に、サーバ用のミドルウェアになりました。

サーバ用ミドルウエアの場合、安定して24時間連続稼動が必要とされます。また、保守においても、障害発生に対する早期メンテナンスへのご要望が多くなっています。

このため、システム製品全体の保守サービスとして、通常の保守に加えて、今年より、「特別保守」を新たにサービス・メニューとしてご用意致しました。

既に、一部のお客様には、通常の保守契約に加えて、「特急メンテナンス」契約を提供しています。今後は、これをさらに一般的にして、

■期限付き有償保守
* 10Daysメンテナンス
弊社内で現象再現から10営業日以内にメンテナンスリリース版を提供します。
* 5Daysメンテナンス
弊社内で現象再現から5営業日以内にメンテナンスリリース版を提供します。
* 3Daysメンテナンス
弊社内で現象再現から3営業日以内にメンテナンスリリース版を提供します。

■スポット有償保守
上記の期限付き有償保守契約はしていないが、急ぎで対応して欲しいという場合、スポット有償保守契約が必要になります。

という形で新しい保守の契約形態を設けました。

詳しいことにつきましては、弊社のシステム営業グループ(sis@antenna.co.jp)までお問い合わせいただきますよう、よろしくお願いします。

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2008年02月21日

アンテナハウス PDF 電子署名モジュール V1.1を近くリリースします

008年2月末日より、「アンテナハウス PDF電子署名モジュール V1.1」を販売開始いたします。本製品は、PDFに電子署名やタイムスタンプを付けたり、それを検証する機能を企業内システムやアプリケーションに組み込むためのソフトウエア・コンポーネントです。

昨年秋にV1.0を発売しましたが、V1.1では、次の機能を追加しました。

* タイムスタンプでRFC3161-SHA2(512bit)の取得、同256/384/512ビットの検証を可能にしました。これにより、セイコープレシジョン社のサイバータイムの取得と検証が可能になりました。
* PFUタイムスタンプ、アマノタイムサービス3161をオプション機能から標準機能に変更しました。
* 他社製品でつけたPDF電子署名との相互運用性を強化のため、Nuance(米国)のPDF Edit2 ProfessionalでつけたPDF電子署名の検証を可能としました。
* 証明書失効情報(CRL)の取得場所は、従来はURLのみ対応可能でしたが、ディレクトリ問い合わせにも対応しました。

■詳細情報

○ニュース・リリースはこちらです。
PDFに電子署名をつけるツール
アンテナハウス PDF 電子署名モジュール V1.1
2008年2月末出荷開始

○製品のWebページ
http://www.antenna.co.jp/psg/

○評価版のダウンロード
V1.1β版を、次のページからダウンロードしてお試しいただくことができます。
http://www.antenna.co.jp/psg/evaluation.html

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2008年02月12日

XML革命なるか?ジャストシステムの第3四半期決算

2月8日(金)ジャストシステムの第3四半期の決算速報が発表されました。これを見ますと、3四半期累積で、売上高は90億円(対前年同期比17%増)ですが、営業赤字が43.7億円に拡大しています。

第3四半期だけの売上は、第2四半期の売上との差額から、約29億円(同22%増)、営業赤字15億円(前年同期比3億円改善)となっているはずです。

肝心のxfy事業の売上は、6千9百万円。中間決算で2千8百万円でしたので、第3四半期は4千百万円の売上実績ということになります。「xfy 事業はパイプラインが順調に増加していますが、事業立ち上げ時期でクロージングに時間を要しており、」とあります。

パイプラインとかクロージングの意味はあまり良くわかりません。パイプライン・マネージメントという言葉があるようですが、これは、見込み客の絞込みから、セールスにかかる時間、案件獲得の確率を考慮して、案件発生量と売上の発生時期を把握して、期間単位で売上を計画していく手法だそうです。

営業パイプラインというような言葉もあります。

システムの製品では、案件の発生から、制約までかなりの時間がかかります。さらに制約=契約としますと、完成して引渡し、売上計上まで、さらに長い時間がかかります。

パイプラインが順調に増加しているとは、たぶん、見込み客の絞込み、コンタクト営業はうまくいっているということなんでしょうね。

クロージングは、契約を取るということを意味していると思いますが、品物を即納して、即検収できれば、前述のようにクロージング=売上になりますが、ソリューションの販売だとそうも行きません。お客さんが求めるソリューションが動くようにして、納品・検収するまでの時間がかかります。

こうしてみますと、xfy事業が黒字化するまでにはまだかなりの時間がかかりそうです。

しかし、問題は、この9ヶ月の間に、流動資産-流動負債の差が43億円減少したこと。このことは分かり易く一言で言えば、資金繰りの余裕がなくなりつつあるということです。現在、短期借入金が31億5千万円残っていますので、借入金次第という状況。

一太郎のバージョンアップもあり、第4四半期は、黒字になるのは間違いないので、一息つけると思います。しかし、2008年4月以降、xfy事業の早期黒字化は、必達要件です。

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2008年02月09日

Component Source 世界トップ50位にランクイン

英国を本拠として、ソフトウェアの開発者向け部品を販売しているComponent Source (コンポーネント・ソース)社から、2007年度出版者および製品ベストセラーのトップ50位入りの連絡がきました。

1.アンテナハウスは出版者としてベスト50位入り
■ComponentSource Bestselling Publisher Awards 2007(コンポーネント・ソースのベストセラー出版者賞2007年)
CS-Top-50-Pub-2007-Medium.gif
※画像をクリックするとトップ100出版者リストが出ます。

出版者を見ますと、日本では、グレープ・シティがベスト5入り、エージー・テックがベスト10入りしています。同じベスト50位入り組にはネットワールドがいます。

2.XSL Formatterが製品としてベスト50位入り
■ComponentSource Bestselling Product Awards 2007(コンポーネント・ソースのベストセラー製品賞2007年)
CS-Top-50-Product-2007-Medium.gif
※画像をクリックするとトップ100製品リストが出ます。

単品製品で見た場合では、日本製でベスト50位に入っている製品は、XSL Formatterのみのように思います。

2007年はXSL Formatterは、比較的よく売れました。まあ、50位以内じゃあまりたいしたことはないともいえます。もっとがんばって世界で一番にならなければいけないと思います。

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2008年02月04日

「アンテナハウスPDFスイート」を出荷開始します。

アンテナハウスでは、本日より、「アンテナハウスPDFスイート」を出荷開始します。

「アンテナハウスPDFスイート」は、PDF活用に便利な2つのソフト「書けまっせ!!PDF3」と「リッチテキストPDF4」をひとつにパッケージしました。いずれも最上位版をセットにしながらお求めやすい価格に設定した、たいへんお得なスイート製品です。

■<PDFにスラスラ文字が書ける!「書けまっせ!!PDF3 プロフェッショナル」>

「書けまっせ!!PDF3」は、PDFによる申請書などの書式をパソコンの画面に表示しながら直接書き込み、元のPDFと記入した内容を重ねて新しいPDFに保存・印刷できる便利なソフトです。

■<PDFをオフィス文書に高精度変換!「リッチテキストPDF4 コンプリート」>

「リッチテキストPDF4」はPDFとWordやExcel、一太郎、テキスト間で相互変換が可能なPDF変換ユーティリティです。

「アンテナハウスPDFスイート」の詳しい内容については、こちらをご参照ください。

■製品ページ
「アンテナハウスPDFスイート」

■ニュース
「アンテナハウスPDFスイート」発売のお知らせ

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2008年01月29日

PDFLibって値上がりしたんだ!

今頃気が付きましたが、PDFlib7のサーバライセンスがかなり値上がりしています。知りませんでした。

価格表を見ますと、Windowsサーバ用のPDFLib7が168,000円/台、PDFlib+PDI 7が336,000円となっています。

PDFLib6はそれぞれ73,500円、PDFlib+PDI 6は147,000円でしたので倍以上の値上がりです。

私も時々製品の価格を値上げしていますので、他の人のことをいろいろ言える立場ではありませんが、よくやりますねえ。

それにしても、サーバサイドのPDFは、オープンソースのiTextもありますし、市場はまだあるのでしょうかね?

【参考資料】
テューンビズ、PDF作成ライブラリ「PDFlib 6」発売

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2008年01月28日

日経PC21 2008年3月号 編集長インタビュー

日経PC21 2008年3月号(1月24日発行)の編集長インタビューで紹介していただきました。

見出しは「PDF国際標準の制定で日本のアドビ神話は崩れる」と大仰ですが、概略、今年は、PDFのISO標準化(ISO 32000)が決まり、いよいよ、アドビ以外のPDFソフト・ベンダも、アドビと同じ立場で競争ができることになります、という趣旨です。

PDFが標準の仕様となりますと、さらに多くのベンダが参入し、ベンダ間の競争は、さらに厳しくなります。

PDFは非常に高度で複雑な仕様ですので、きちんとしたソフトウエアを開発するのはかなり大きなコストがかかるのも事実です。

アンテナハウスでは、「書けまっせ!!PDF」や「リッチテキストPDF」を他の会社よりも少し高い、1万円前後の価格で販売していますが、これは、開発コストを上回る収入を確保して、確実なビジネスを継続していきたいということを考えて設定させていただいています。

価格は、原則として、市場の競争で決まるもので、メーカの自由になるものではないと思います。そこで、他の製品と比較して価格が高い製品を市場に受け入れてもらうためには、他の会社の製品になく、お客様に喜んでいただける価値を作り出す必要があります。これをどうするか?

これが弊社の大きな課題です。一方、市場を創造するのが、単なる販売会社ではない、メーカとしての使命ともいえます。弊社は小さいといえども、メーカですので、新しい価値の創造に取り組んでいかなければならないと考えています。

「書けまっせ!!PDF3」では、他の製品にはない独自の様々な機能を用意していますが、日経PC21では、編集禁止PDFにも文字や図形を書き込むことができることを大きく取り上げていただきました。

官公庁が配布しているPDFは、ほとんどが編集禁止になっています。しかし、官庁が告示している資料は著作権法で保護されていません。ですので、本来は編集禁止にするべきものではないように思います。しかし、編集禁止にされている以上、通常のPDF編集ソフトでは、文字を記入することもできません。しかし、これでは「書けまっせ!!PDF3」の効果が半減してしまいます。編集禁止のセキュリティとPDFへの文字の書き込みをどうやって両立させるか?

「書けまっせ!!PDF3」は編集禁止のPDFを画像化して、そのPDF イメージの上に文字を上書きする手法を取っています。

こうして、普通は、紙に印刷し、紙の上に書き込むしかない「編集禁止」のPDFも、高品質な電子データのままで、文字を記入できるようになっています。

これは、独自の付加価値のひとつの例ですが、こうした機能をご提供することで、多少高くても買っていただき、また喜んでお使いいただけるものと考えています。

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2008年01月27日

「書けまっせ!!PDFプロフェッショナル」Vector の月刊新作ベスト10にランクインしました

「書けまっせ!!PDFプロフェッショナル」が1月26日Vectorの月間新作ベスト10にランクインしました。

Vectorの月間新作ベスト10のページ
※このページは、随時更新されますので、記念にPDF化しました。
PDFはこちらです。

月間新作ベスト10というと月間新人王へあと何歩か?ってところでしょうか。他のソフトは、かなりキャンペーン価格で安くしていますが、「書けまっせ!!PDFプロフェッショナル」は、@9,980で一番高価格です。その割には売れています。

価格は、もちろん、安いほうが数は沢山売れるのでしょうが、@9,980円でもお客さんにある程度認めていただけると考えても良いと思います。

ところで、「ホームページビルダー12」ジャストシステム版も同じ時期に月間新作ベスト10入りしています。価格は@7,770円です。「ホームページビルダー11」は、随分、もめたようですから、「ホームページビルダー12」で心気一転となれば良いですが。

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2008年01月26日

DITA XML Editor Review

今年は、DITAに取り組もうと考えていることは、既に、お話しました。

2008年01月13日 OASIS Openに加盟

「有言実行」という訳で、今週から、少しDITAの勉強を始めています。まず、アンテナハウスXML総合ページを、更新して、DITAページを分離しました。

◎アンテナハウスXML総合ページ
 http://www.antenna.co.jp/XML/

◎DITAページ
 http://www.antenna.co.jp/XML/dita.html

まだ、手を付け始めたばかりですが、DITAページに色々情報を集めていこうと考えています。で、久々のXML復帰で情報リハビリと、Webを見てましたら、XML Editorのレビューがありました。

http://www.cmsreview.com/XML/Editors/

ここには、DITA編集という観点で評価したXMLEditorの機能比較表があります。

特に興味深いのは、XML Editorのインストールベースの数(推定値)です。どの位の信憑性があるかは別としまして、多い順に並べますと次のようになります。

1.Altova XMLSpy Suite  230万本
2.Stylus Studio      100万本
3.Adobe FrameMaker   80万本
4.SyncRO Soft(oXygen) 20万本
5.Arbortext Editor     5万本
6.XMetaL Author DITA Edition 4万本
7.Cladonia Exchanger  4万本
8.Syntext Serna     非公開

以外に少ないのは、Arbortextです。2000年代前半のXML関係の展示会などでは、Arbortextがいつも元気でしたので、もう少し多いのかと思っていましたが、以外に少ないですね。
AltovaのXML Spyは、一時人気がありました。

しかし、最近はoXygenが人気じゃないでしょうか。

弊社のXML Editorは、残念ながら数万本とはいきませんが。再度、チャレンジしようかな。

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2008年01月24日

HTML5のドラフト公開

W3Cは、HTML5のドラフトを公開しました。

■日本語ニュース・リリース
Web コンテンツの将来を担う HTML 5 草案を公開

HTML4は、1997年12月に初版が公開されましたが、それ以来10年を過ぎました。HTMLが、現在のインターネット世界における、最も普及しており、最も重要な標準の一つであることは恐らく誰一人として異論がないのではないでしょうか?

しかし、HTMLではリッチな表現のためには機能が足りないことが明らかです。このため、現在、RIAの技術が様々に登場しています。

Ajax、AIR、Silverlight、Goolge Gear。。

ですが、一番大きな問題点は、ベースになっているHTMLが弱いということだろうと思います。例えば、2次元のグラフィックスの表現さえもできません。なにか、高度なことをやろうとしますと、HTMLでは表現できいため、やたらにJavascriptを埋め込まねばならず、また、ブラウザ依存性をなくすために無駄な努力がいろいろ必要となります。

現在のブラウザ+HTMLは一昔前の、いや、古の、MS-DOSのようなレベルと言って良いでしょう。

こうしてみますと、HTML5の注目機能として、「2次元画像の描画や、音声及び動画コンテンツの埋め込みと制御、あるいは、クライアント側での永続的なデータ管理や、利用者側での対話的な文書ないし文書断片の編集のための API 群」が上がってくる動機がよく理解できます。

HTML 5 - W3Cの草稿はこちらにあります。
http://www.w3.org/TR/2008/WD-html5-20080122/

問題は、この草稿をざっと眺めますと、まだ全くの未完成という状態なことです。草稿というよりメモレベルの部分も多くあります。ちゃんと完成するのかどうか?

W3CのHTML作業部会の委任予定表が次にあります。
HTML Working Group

これを見ますと2009年3月にラスト・コール、2010年9月に勧告になっています。しかし、良く見ますと、もうラストコールに「editor's estimate is 2009-10」なんて注が出てますねえ。困ったものだ。もう言い訳してる。

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2008年01月15日

ISO DIS 32000改訂版がアップされました

ISO DIS 32000の改訂版(コメントを反映)が、14日(日本時間)アドビのJim King氏によって次のところにアップされました。

PDF32000_Edited_080113A.pdf (抹消箇所消し線付き)
PDF32000_Edited_080113A.pdf (抹消箇所消去)

今月末のオーランドでのISO会議へ向けてのドラフトができたということでしょう。

アップされましたのは、米国時間で13日の日曜日です。アドビの担当者も休日出勤?

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2008年01月13日

OASIS Openに加盟

アンテナハウスは、2008年1月10日にOASIS-Openに入会しました。といいましても、お高いスポンサーではなく、お安いコントリビュータ会員です。それでも6,600ドル!結構なお値段です。

OASIS OpenのWebページ

英語の会員ページには、メンバー・リストに名前が掲載されましたが、日本語の会員ページには1月12日現在で未掲載(おなじじゃないのだろうか?)

・英語の会員ページ
http://www.oasis-open.org/about/contributors.php

OASISの日本法人会員見ますと、
●スポンサー
・富士通
・日立
・ジャストシステム
・NEC
・野村総研
・リコー

●コントリビュータ
・AIST(産総研)
・ECOM
・富士ゼロックス
・インフォテリア
・NTT
・辻井研究室(東大)
などです。

W3Cと比べると、日本企業の参加は少ないようですね。

OASISの標準活動は、かなりいろいろありますが、その中では、DITA、CGMの標準化などに関心があります。

今年は、DITAを積極的にやろうかと思案中です。
DITA

CGMもCGM Rendererを開発済みです。遠からずリリースすることになると思います。
CGM Open

会員になりたい組織は他にもいろいろありますが、「売上を増やし、経費を減らす原則」から、残念ながら一つ入ると一つやめるという具合にならざるを得ません。それにしても、ジャストシステムはどこにでも入っていますね。

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2008年01月12日

2008年PDF戦線に新たなブランド登場!?

10日にジャストシステムが、「JUST PDF」を発売することを発表しました。

製品構成は、次のようになっています。

1.「作成」 ダウンロード価格 1,900円   PDF作成 (ニュアンス製)
2.「データ変換」 ダウンロード価格 2,500円 PDFからWord、Excel、一太郎などへの変換 (クロスランゲージ製)
3.「作成・データ変換」 (1,2組合せ)ダウンロード版なし。パッケージ希望小売価格 3,980円
4.「作成・編集」 ダウンロード版 3,500円 (ニュアンス製)
5.「作成・高度編集」 ダウンロード版 7,500円 (ニュアンス製)

これを見ますと、ソースネクストと真正面からぶつかっているように思います。

価格的に、微妙な線になりますが、勝手に対応関係を見ますと、

「作成」 -- (旧)「いきなりPDF2」相当です。
「作成・編集」--「いきなりPDF Professional 3」
「データ変換」--「いきなりPDF to Data Professional 2」
「作成・データ変換」--「いきなりPDF Platinum」
「作成・高度編集」--「いきなりPDF EDIT 2」

位の対応関係でしょうか?まだ、ペーパースペックを見ただけなので、実際に品物をチェックすると対応関係が変わるかもしれませんが。こうしてみますと、ラインアップは、ほぼ、ソースネクストの二番煎じと言えます。

ソースネクストには、「いきなりPDF COMPLETE 3」というフルセット版がありますが、JUST PDFでは、「作成・高度編集」+「データ変換」をセットにしたフルセット版を作らなかったのはなぜなんでしょうね。

1,980円で名を馳せたソースネクストが、既に、PDFでは1,980円の「いきなりPDF2」をパッケージ版のラインアップからはずしているのはなぜなのか?ジャストの担当者は考えてみようともしなかったのかな?

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2008年01月07日

会社案内を改訂:決算公告の掲載を開始

2008年の新年開始に伴い、会社案内、人材募集のWebページを改訂しました。

●会社案内: http://www.antenna.co.jp/Company/company.htm
●人材募集: http://www.antenna.co.jp/Company/employ.htm

今年から決算公告をWebページにアップすることにしました。とりあえず、第22期(2005年末)、第23期(2006年末)分からです。第24期(2007年末)は、2月末になります。

会社法では決算公告が義務付けられています。アンテナハウスの定款上で公告は官報で行うことになっています。しかし、決算公告はWebでも良いようなので、今後、Webの会社概要のページで出すことにしました。

ちなみに、定款を変更して全ての公告をWebにすることもできるようですが、そうすると決算以外の公告もWebでださねばならなくなります。決算以外の公告をWebに出した場合、その調査が必要だそうです。現時点で調査費用は、官報への掲載料金よりかなり高いようですので、全てをWebにするのはやめて決算公告だけWebにしました。

目的としては、会社法を遵守することがひとつ。

それから、昨年を振り返りますと、弊社の売上は、いよいよシステム製品とOEMが主体になってきました。OEMとシステム製品について、お客様の立場から見ますと、提供会社が長く信頼して取引できるかどうかが、重要な製品選択ポイントではないかと思います。

長く、信頼して取引していただけるかどうか、その一つには会社の経営の安定性が評価ポイントとなるでしょう。

会社の経営の安定性とはなにか?それを示す指標が貸借対照表です。そんなわけで、貸借対照表を公開いたします。

【ご参考】
2007年07月05日PDFによる決算公告の増加/
2007年07月06日PDFによる決算公告の増加 — 続き

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2007年12月31日

PDF電子署名モジュール・英語版を発売

アンテナハウスは、このほど、米国で電子署名モジュールの英語版「Rainbow PDF Digital Signature」を発売しました。

Rainbow PDF Digital Signature

弊社は今年11月にRainbow PDFブランドを立ち上げ、それ以前より、販売していました英語版の「サーバベース・コンバータ」、「リッチテキストPDF3D&D」を、それぞれ、Rainbow PDFのブランド下に再編しました。今回の電子署名モジュール・英語版を加えて、3商品目になります。

2008年には、さらに「リッチテキストPDF4」の英語版、「書けまっせ!!PDF3」の英語版をリリースする予定です。

Rainbow PDFは、現状では、漸く欧米市場へ「敵前上陸」を果たしたばかりとでも言うべき状態ですが、2008年は、品揃えを強化して、大陸侵攻作戦です。

PDFは、恐ろしく競争の激しい分野ですので、こういう領域でブランド構築に成功できれば何をやっても成功できるでしょう。来年が楽しみです。

さて、今年も今日が最後となりました。1年間「PDF千夜一夜」をお読みいただきありがとうございました。皆様も、良いお年をお迎えくださいますよう。

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2007年12月20日

Adobe Distiller Server復活

米国のアドビは、Adobe Distiller Serverを復活させたようです。新バージョンは8ですが、新たにPDF/A、PDF 1.7をサポートしたバージョンとして再登場です。

Adobe Distiller Server 8

Distiller Serverは、昨年販売を終了し、後継製品としてLiveCycle PDF Generatorが提供されていました。日本では、アドビPDFサーバ製品の日本におけるもっとも強力なパートナーといわれる日立ソフトのWebページには、Distiller Serverは販売終了したと紹介されており、移行キットも販売されています。日本ではどうするんでしょうね。

日立ソフトのWebページ
一応、記念として、ここにスナップショットを上げておきます。
20071220.JPG
将来、担当者の方が振り返って、ああ、こんなこともあったんだなと懐かしむことができますように。

PDF Zoneの記事によりますと、アドビはサーバ製品をすべてLiveCylce製品ラインに移すことを決定したのですが、オリジナルのDistillerを好むお客さんがいて、その人たちがどうしてもLiveCycleに移行しなかったとのこと。

Distiller Server8では、PDF/Aをサポートしているようですが、同じ記事を見ますと、PDF/Aはやはり欧州が積極的なようですね。

Distiller Server8は1サーバ100ユーザで4千ドル。無制限ユーザ版が1万2千ドルとなっています。

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2007年12月15日

「リッチテキストPDF4」ファミリ、「書けまっせ!!PDF3」ファミリをベクターよりダウンロード販売開始

12月14日、ベクターより、「リッチテキストPDF4」ファミリ3製品、「書けまっせ!!PDF3」ファミリ2製品の5製品を、ダウンロードにて同時に販売開始しました。

「リッチテキストPDF4」カタログページ
「書けまっせ!!PDF3」カタログページ

アンテナハウスでは、昨年末位まで、あまりダウンロード販売に力を入れていませんでしたが、昨年10月からダウンロード販売にかなり力を入れてきました。

ダウンロード販売でそれなりに実績は上がっていますが、まだまだ、目標とする数字には届いていません。

今回の5製品同時発売で、今度こそ目標到達を狙います。

それに、今年は、1月のベクタープロレジ大賞と7月のベクタープロレジ大賞の2回ノミネートされながら、いづれも大賞を逃しています。

2007年01月08日リッチテキストPDF2 D&D ベクタープロレジ大賞にノミネート

いまひとつ、力不足ということでしょうが。3度目の正直で、今度こそプロレジ大賞を取りたいと。もっともその前にノミネートされないといけないですが。皆さま、よろしくお願いします。

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2007年12月13日

「書けまっせ!!3」本日発表

アンテナハウスでは、「書けまっせ!!PDF3」を、本日、発表します。

「書けまっせ!!PDF3」は、もう、ブログでも何回か紹介しましたが、今年の期待作です。しかし、やはり良いソフトを作るのは時間が掛かりますね。

「書けまっせ!!PDF3」は、アドビのPDF製品ではやっていない、あるいは、想定していないPDFの活用法を切り開こうというものなのですが、こういうソフトを作っていますと、PDFにはまだまだ大きな可能性があるとつくづく感じます。

先日のアドビの社長インタビューを紹介しましたが、そこでアドビのPDFは高品質と胸を張っていました。
2007年11月23日 アドビジャパン社長のインタビュー

確かに、高品質かもしれませんが、しかし、PDFを紙の代わりとして考えますと、アドビが開拓してこなかった、非常に大きな未開拓の用途があるように思います。

まずは、「書けまっせ!!PDF3」をブレークさせて、そこで、一番、新しいPDFの用途を創造し、新しい市場の開拓をしよう!と胸が弾みます。

「書けまっせ!!PDF3」が大ブレークすると良いなあ。そしたらもっとすごい製品をいろいろつくるぞ。

ソフトウエアだけではないですが、メーカでなければできないことは、新しい製品を作り、新しい用途、新しい市場を切り開くことです。やるぞお!

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2007年12月05日

XHTML+CSSでPDF

O'ReillyのXML.COMブログにKurt Cagle 氏が「Cheers for the Prince」という記事を書いています。

Princeは、CSSで印刷品質のページを組版しようというソフトウェアです。あまり大したことはないだろうという先入観をもっていたようですが、使ってみて大変気に入ったと言っています。

Kurt Cagle 氏は構造化文書を書くためにDocBookを使っているようです。DocBookをXSL-FOに変換するオープン・ソースのスタイルシートはあります。これを使えば、DocBookをFOに変換してPDF化するのは簡単です。

しかし、この方法は、書籍などをきちんと作るには良いが、簡単なその場限りの文章などを印刷するには、ちょっと重過ぎるとのことです。

このため簡単な文書を印刷するのにCSSを使う方法を試してみたところ、結構気に入ったようです。

DITAのメーリング・リストにも、DITAからCSS用のTOC(目次)と索引を作るスタイルシートを誰か作ったら、PrinceでDITAを組版できるのではないかという投稿がでてきました。

Prince礼賛論の行方に注目です。

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2007年11月23日

アドビジャパン社長のインタビュー

日経PC21の1月号にアドビシステムズの日本法人社長のインタビューが掲載されています。

PDFの技術について、「標準化団体を通じて広く技術を公開し、ほかの会社も利用できるようにしています。」という文章冒頭の部分は、現時点では、正しくはありません。

但し、現在、ISODIS32000が投票中が投票中で再来週には投票締め切りなので、来年には正しくなる可能性が大きいですね。と思います。もしかすると、この日経PC21、2008年1月号だから来年の予測で言っているのかな?

「低価格ソフトや無償ソフトが登場して、アクロバットの売上は減るどころか増えている。」というのは、事実かもしれません。

「低価格ソフトはまったく脅威ではありません。」と言っていますが、本当にそうかな?米国では恐らくアドビPDF製品のシェアは、私の推測では、金額ベースでも3割程度のものじゃないでしょうか。

日本市場では、その逆に、アドビPDF金額シェアは、私の推測では恐らく7割以上だろうと思います。日本人の品質への拘りや、ブランド信仰がその理由と思いますが、サードパーティの努力不足もありそうです。

それから、「1万円近辺のゾーンにマーケットがある事実をつかむことができた。」と言っていますが、この発言は意味深長です。

現在、アドビPDFのプライスゾーンは、かなり高いところにあります。一方、低価格ソフトは、数千円レベルにひしめいています。なので、確かに、1万円近辺の価格帯に空き席があるんですね。

このゾーンを山の中腹(5合目)としますと、5合目でコストパーフォーマンスの良い製品を出すには、開発費をつぎ込む必要があるのです。しかし、低価格ソフト・無償ソフトでは開発費を稼げないので、山の1合目、2合目あたりまでしか登れないのですね。それが、低価格ソフト・無償ソフトの発想ではだめな最大の理由です。

アンテナハウスは、なにがなんでも5合目まで登って1万円近辺のマーケットへ向かいます。市場は大きいですから、できるだけユニークな付加価値を提供したいと思っています。

こんなに手のうちをばらして大丈夫ですかって?

大丈夫です。

大体、次製品の開発は終盤で、そろそろご案内が近くなってきました。乞うご期待です。今度は自信があります。

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2007年11月14日

IPAフォント(続き)

昨日、Microsoft Word 2003を使って作成した、IPA明朝/ゴシックと、MS明朝/ゴシックを指定した文章では、文字送り幅は同じになっているが、行送り幅が異なっていることをお話しました。

それで、今度はXSL FormatterV4.2で同じことをしてみました。XSL Formatterで組版して出力したPDFがこちらです。
ファイルをダウンロード

※オリジナルのXSL-FO
ファイルをダウンロード

そうしますと、XSL Formatterで作成したPDFでは、IPAフォントとMSフォントで文字送り幅も、行送り幅もまったく同じになっていることが分かりました。次の図をご覧ください。

○IPA明朝とMS明朝の比較
IMG.jpg

○IPAゴシックとMSゴシックの比較
IMG_0001.jpg

この結果を見ますと、Microsoft Wordで、IPAフォントとMSフォントで行の送り幅が異なってしまうのは、フォントの文字の大きさ(高さ)が異なるのではなく、なにか別の項目が影響しているようです。

具体的にはなんなのかは分かりませんが、不思議です。

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2007年11月13日

IPAフォント

10月1日から、IPAフォントの一般利用者向け無償ダウンロードが始まっていました。

一般利用者向けIPAフォントのダウンロード

以前は、IPAフォント自体の単体配布は認められておらず、GRASSなど他のソフトウェアに同梱して配布する必要がありました。10月1日から、フォント自体に単体配布が可能となり、さらに、商用・非商用を問わず、再配布が可能となりましたので、弊社のXSL Formatterのような商用組版ソフトウェアに同梱して配布することも問題ないと考えられます。

早速、ダウンロードしてWindowsXPにインストールしてみました。Microsoft Wordで日本語の簡単な文章を作ってPDF化してみました。こちらです。

PDFファイルをダウンロード

これを見まして、一番先に気が付くことは、IPA明朝とMS明朝(V2.3)、IPAゴシックとMSゴシック(V2.3)は、漢字の部分が随分似ているということです。

ひらがなは、幾つか異なる文字があります。

また、日本語の文章をWordで表示する限り、IPA明朝/ゴシックとMS明朝/ゴシックで改行位置が全く同じになります。すなわち、2つのフォントでは文字の幅が全く同じということです。

このようなことから、恐らくこの2つのアウトライン・フォントの漢字は同じ字母から作成されたのではないか、という推測が成り立ちそうです。

但し、改行幅が異なります。

次の図は、IPA明朝とMS明朝、IPAゴシックとMSゴシックを横に並べたものです。

○IPA明朝とMS明朝
IMG_0003.jpg

○IPAゴシックとMSゴシック
IMG_0002.jpg

これを見ますと、IPS明朝/ゴシックを指定したページの方が、MS明朝/ゴシックを指定したページより行送り幅が広くなっています。なぜなんでしょう。

文字の横幅は同じになっていますので、文字が正方形であれば行送り幅も同じになるはずなんですが。そうなっていません。ということは、どちらかのフォントが正方形ではないということになるのですが。

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2007年11月10日

ソフトウェアのビジネスモデル(4)

11月12日号の日経コンピュータは、特集「ここまできたSaaSの実力」です。最近、日経の雑誌が届くたびに、表紙にSaaSという言葉がでて来るなど、今、日本のメディアでは、SaaSということばが真っ盛りです。

そこで、私も、弊社のシステム製品のライセンスのページにSaaSを登場させました。と言いましても、ほんの一行ですが。
http://www.antenna.co.jp/SYS/SYS_license.htm

ところで、いよいよ、MSのWindows Liveが始まりましたね。
http://promotion.msn.co.jp/

SaaSブームの一例とも言えますが、これは、ビジネスモデル的にはどうなっているのか関心があります。おいおい研究することにしたいと思います。

ところで、昨日のブログをオータムマガジンから参照していただいだようです。
http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20071109142719

このNTT東日本の副社長の発言の記事:
パートナー企業のNTT東日本の副社長が、MSを批判

ここに「歴史的に見て、MSはWindows95やVistaを出すたびに世界的な発表を行い、厚さわずか数ミリのCD―ROMを3万円だ、4万円だと売った。分厚い説明書と共に、空気と発泡スチロールを大きな箱に詰め込んで売るのは、本当はおかしいと思う」のくだりですが、本当にそんなことを言ったのでしょうかねえ。

一般的に、ものやサービスの値段を決める方法には、二通りあると言います。

第一は、原価積み上げ方式
第二は、市場競争価格方式

第一の原価積み上げ方式で価格を決めることができるのは、一般的にはメーカに価格決定権がある場合です。ところが、開かれた市場では、価格は、どちらかというと競争によって決まると思います。実際には、市場は完全にオープンではないですし、個人の選好もあり、あるいは、消費者が神のごとくすべてを知ったうえで選択する訳ではありませんので、完全な市場価格が成立するということも少ないと思いますが。

ソフトウェアの場合、原価は人件費が大部分なのでかなり固定的な費用となります。このため、原価積み上げ方式による価格は、複製本数=ライセンス数が何枚になるかによって非常に大きな違いがでます。複製枚数が膨大になれば、原価積み上げ方式の価格は相当に安くすることが可能となるでしょう。

そこで、実際の市場価格を、原価積み上げによる想定価格よりもかなり高い状態に維持できれば、そのメーカには大きな利益がもたらされることになります。ソフトウェア・ビジネス(にかぎらず、複製物を販売し、かつ複製原価の安いビジネス)ではそれが実現可能です。そのキーポイントは膨大な複製枚数です。

MSの高収益の現状は、こうした理由で説明できます。で、これが暴利かと言いますと、必ずしも暴利といえるかどうかは疑問です。

いずれにせよ、私にはNTT東日本の古賀哲夫副社長が、なにを論拠でMSを批判しているのか、まったく理解できません。

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2007年11月05日

米国で新しいPDFブランドを立ち上げ(続き)

米国で新しいPDFのブランドを立ち上げということで、10月31日から11月4日まで、米国に行って現地の社員と打合せしてきました。

アンテナハウス米国法人は、現在、社員が6人です。米国法人については、ここ(http://www.rainbowpdf.com/about.php)に住所が記載されていますが、MarylandのBethesdaでは2名がFormatterを中心に技術サポートを担当しています。Bethesdaは、WashingtonDCとMarylandの境目にあたり、地下鉄のBethesdaという駅の直ぐ近くでとても便利なところです。しかし、やはりWashingtonDCは、オフィスを初めとして価格が割高です。

第二のセールス・オフィスはデラウエア州のGreenvilleというところにあります。Greenvilleというのは、Phiradelphia国際空港から車で30分、アムトラックの駅があるWilmingtonから車で10分程度の場所です。

Wikipediaで見ますとcensus-designated place(CDP)とあります。
http://en.wikipedia.org/wiki/Greenville,_Delaware

CDPとは一体なんなんでしょう?現地の人はコミュニティと言っていました。インターネットや、オープンソースなどでも、コミュニティという言葉を良く見たり聞いたりしますが、私にはこのコミュニティという感覚がいまひとつよく分かりません。

それにしても、Greenvilleのあたりは素晴らしく美しいところです。地面は広大な芝生がありとてもゆったりしていて、またあたりの木々は、秋ですので季節柄、日に日に紅葉が増えています。特に、日本から米国に行きますと土地が豊かなのが、毎度のことですが、うらやましい限りです。

このあたりのオフィス賃料は、1平方フィート年間25ドル程度だそうです。
1平方フィート: 0.09290304平方メートル。ということは、月当たり坪74ドル=8510円(115円/ドルで計算)になります。賃料は東京の1/3~半分程度でしょうか。

オフィスの中はこんな感じです。
USoffice.jpg

また、米国のスタッフの給与は、日本より多少安いくらいになります。こうしたことを含めて、ざっと言いまして、米国で事務所を開いて運営するのは、恐らく日本より安くできるだろうと思います。もっともPDF製品が売れないと、いくらコストが安くても意味がないので、ここ2年程度が勝負!

日曜日夕方、成田空港に着きました。
Narita.PNG

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2007年11月04日

Rainbow PDF 公開

アンテナハウスは、米国において新しいPDFのブランドとして、「Rainbow PDF」を立ち上げました。

http://www.rainbowpdf.com/index.php

現在、新しいWebページで公開されている製品は、Rainbow PDF Desktop Converterと、Rainbow PDF Server Based Converterの2種類ですが、近日中に、PDF電子署名モジュールの英語版を発売する予定です。

今のところ、Webページを作って、Webサイトからダウンロード販売を可能にしたのにとどまっています。今年末から来年(2008)年の前半に掛けて、日本で発売する新しい製品を同時に英語版としても発売し、PDF製品の品揃えとWebサイトの充実を図っていく予定です。

さらに、米国で開催される展示会などにも積極的に出展してPDF製品の販促に取り組んでいき、数年内には日本よりも多くの売上を上げるようにしたいと考えています。

本来、PDFのような世界共通仕様のソフトウェアは、世界の市場で販売するべきものと思います。世界の市場で販売することで、売上を増やし、開発費をより多く投じることができるようになるはずです。

世界の市場で競争して勝ち残ることで、結果的に、日本のお客様にもより良い製品をより適切な価格でご提供することができるようになる、と信じています。

Rainbow PDF Desktop Converter:「リッチテキストPDF3D&D」の同等品
Rainbow PDF Server Based Converter:「サーバベース・コンバータ」の同等品

ところで、いま、今週後半は、米国の事務所でスタッフに、拙い英語で製品のデモや説明をしたり、あるいは、現地のスタッフにいろいろプレゼンテーションをして貰いました。その中で、特に、現地社員のプレゼンテーション技術(演技力)には、大変、感心しました。単に、経済的な点のみでなく、こういう新しい経験を得られるのも、海外ビジネスの面白い点です。

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2007年10月29日

米国で新しいPDFブランドを立ち上げ

アンテナハウスは、近々、米国で新しいPDFブランド「Rainbow PDF」を立ち上げるべく準備中です。

20071029.PNG

2007年08月02日米国事務所を拡張で、米国事務所を拡張し、新しいスタッフを採用というお話をしました。

現在、アンテナハウスのPDF製品英語版は、XSL Formatterと同じサイトの一部になっています。
http://pdf.antennahouse.com/

新しく採用したスタッフの手で、これらを新しいPDF専用サイトに移して、また、今後日本で発売するPDF製品についても、速やかに英語版を用意して、米国を初めとする世界の市場で販売していきたいと考えています。

現在、アンテナハウスの海外売上のほぼすべてがXSL Formatter関連製品です。しかし、単品経営ではリスクも大きいですし、PDF関連製品を、海外売上のもうひとつの柱にしたいと願っています。

『新しき計画の成就は只不屈不撓の一心にあり。さらばひたむきに、只想え、気高く、強く、一筋に』

※この言葉は、稲盛和夫盛和塾塾長の教えですが、原典は、中村天風『研心抄』にあり、第7章潜在意識応用の自己陶治の跋(p.195)に出てきます。

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2007年10月27日

XMLDB NeoCore事業譲渡

専業XMLDBの『NeoCore XMS』が、10月末で、三井物産セキュアディレクション株式会社(MBSD)からサイバーテックに譲渡されることになったようです。『NeoCore XMS』は、約半年前に、三井物産から関連会社のMBSDに譲渡されていますので、1年の間に2回目の事業主体の変更ということになります。混乱を招かねば良いですが。

サイバーテックは、Cyber Luxeon (サイバー・ラクセオン)というXMLデータベースを販売しています。このサイバー・ラクセオンは、旧エクセロンですが、サイバーテックがソニックソフトウエアから2005年に譲り受けたものです。サイバーテックは、XMLデータベースを2つ開発、販売する立場になったわけです。

この後、この2つのデータベースがどういう位置づけになっていくのか興味深いところです。

XML専用データベースは、最近は、東芝ソリューションのTX1が、派手に広告していますし、雑誌などでのケーススタディに取り上げられるようになってきています。これからどういう展開になっていくか、XML専用DBの将来は、興味深深といったところです。興味深深などと、ちょっと、身を引いた表現で関係者には申し訳ないですがね。

XMLビジネス、とりわけドキュメント系のXMLビジネスは、なかなか難しいものです。

XMLの前身であるSGMは、「静かなる革命」といわれて、革命的技術でありながら、あまりにも難しいなどの理由でなかなかブレークしなかったのですが、XMLになってかなり簡単になり、だいぶ普及してきていると思います。

XMLは、それなりに、使われるところには使われていますし、SGMLに比べると実需があります。弊社の関係している分野でも、なかなか良い(自信をもってお勧めできる)ソリューションができるようになってきて、「ああ、漸く、実用的になった!」と思います。

しかし、ブレークといえるかと言いますと、そうでもないようです。そういうなかで、どうやってビジネスを拡大していくか?ここが、知恵の絞りどころ。

私も、来年に向けて、いろいろ、構想を練っているところです。最後は、XMLDBとあまり関係ない話題になってしまいました。

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2007年10月26日

DITA OpentoolKit V1.4 XSL Formatter版を公開

アンテナハウスは、DITA OpenToolKit V1.4 のXSL Formatterバージョンを公開しました。

こちらからダウンロードしていただくことができます。

http://www.antennahouse.com/XSLsample/DITA-OT1.4/ot1.4_axf_1.0.zip
(英語版)

これは、DITA準拠のXML インスタンスをXSL Formatterを使用してPDFに変換するためのオープン・ソース(Apacheライセンス)のスタイルシートです。

DITA OpenToolKitは、DITAのバージョンに合わせて改訂されています。FOP用のスタイルシートをIBMが作成しており、これを元に、カナダのIdeom社がXEP用のスタイルシートを作っています。

上のurlにアップしましたものは、これらを元に、XSL FormatterV4.2用に改造したものです。

オープンソース・ライセンスで公開されているものですので、ご自由にお使いください。

■ご参考
2007年08月23日 DITA Open Tool Kit 1.4 未完成
2007年08月16日 DITA、初のバージョンアップでV1.1となる

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2007年10月25日

e-ドキュメントJapan初日

昨日(24日)は、「e-ドキュメントJapan2007」の初日ということで、ほぼ1日展示会場にいました。

アンテナハウスは、昨年は、同じ会場の「BIZ Innovation 2006」に出展しました。昨年は、展示会場の隅の方のブースだったこともあり、来場者が少なかったのですが、今年は、ブースの場所も良いこともあり、午後になって人通りが増えました。

展示会もブースの場所によって、随分と人通りが変わり、好調・不調があります。
アンテナハウスは、海外のXML関係の展示会は、年間5,6回は出展しており、偶に、海外にお手伝い(あまり役に立てませんが)に行きます。海外の展示会と比べて、いつも感じていましたのは、日本の展示会は来場者数も多いですが、会場がやかましくてなかなかじっくり説明ができないという印象があります。

その点、「e-ドキュメントJapan2007」は、会場が比較的静かで、ビジネスの話もしやすかったと思います。これは良い点でした。

日本の展示会も、昔と比べて、多少は大人になったのでしょうか?

ところで、「e-ドキュメントJanan2007」、「BIZ Innovation2007」を通じて、興味を引きましたのは、Webで情報を共有するシステム:Digital Office [Japan],Inc.の「Do! Cat」、コトブキ企画の「Document Collector」の2つです。

■Do! Cat
http://www.digital-office.co.jp/

■Document Collector
http://www.kotonet.co.jp/dc/
コトブキ企画の松井社長は、私とほぼ同年ですが、本製品を含めて、時々お伺いするアイデア・企画力・構想力は、私より数段上です。

様々なファイルフォーマットの文書をWeb上で公開、共有し、それの一部を組み合わせて再活用することができる仕掛けを提供するWebベースのシステムです。

いづれも大阪の会社で、比較的似かよったコンセプトの商品という印象を受けました。こういう新しいコンセプトは大阪商人の方が、積極的な印象を受けます。

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2007年10月24日

PDF 電子署名モジュールV1.0 改訂1版を公開

本日より、「PDF電子署名モジュール V1.0」の改訂1版(MR1)を公開しました。

改訂1版では、オプション機能の追加として、アマノタイムビジネス株式会社の「アマノタイムサービス3161」を利用することができるようになりました。

■「PDF電子署名モジュール V1.0」のWebページ
http://www.antenna.co.jp/psg/
・国内商用タイムスタンプオプション
http://www.antenna.co.jp/psg/Ja-TSR.htm
・アマノタイムスタンプサービス3161
http://www.e-timing.ne.jp/

ユーザ会社において、タイムサービス3161をご利用いただくには、アンテナハウスの電子署名モジュールのライセンスに加えて、アマノタイムサービス社と、サービス利用契約を締結することが必要となります。

なお、アマノタイムサービス3161には、RFC3161 準拠の無償のタイムスタンプ・サーバもあります。こちらの方は、「PDF電子署名モジュール V1.0」の標準機能のみで接続して、お使いご利用いただくことができます。

今回の改訂版により、「PDF電子署名モジュール」で、PFUタイムスタンプ、ならびにアマノタイムサービス3161の2つの国内商用タイムスタンプのサービスを使って、PDFに署名とタイムスタンプを付ける事が可能になりました。

これから、「e-ドキュメント2007」です。

「電子署名モジュール」と「PDF公開鍵セキュリティ設定ツール」は「e-ドキュメント2007」に出展しますので、会場でご覧いただくことができます。

なにとぞ、よろしくお願いします。


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2007年10月19日

INXCreator Preview

10日ほど前に、2007年10月06日 PDF/A Competance CenterとAIIMが戦略的提携という表題のブログの中でINX Creatorのことを紹介しました。

「XSL Formatterの組版結果を、InDeignのINX形式に出力するINXCreator(仮称)を初めて紹介する予定です。」

フランクフルト・ブックフェアでは、来場者の関心を集めたようで、営業担当者からも良い感触の報告がありました。で、商品化へ向けて、検討を始めていますが、そもそもINXCreatorの用途ってなに?
私的には、前のブログでも次のように書きましたが、必ずしも、良い発想かどうか自信がありません。

「XSL Formatterで組版した結果をPDFではなくて、INXに出力して、修正するなんて、ワンソース化に反してXML自動組版の邪道ではないか、という気もしますが。」

ところが、WebでINXについて検索したところ、INXCreator に期待していただいているブログを見つけました。
http://blog.dtpwiki.jp/dtp/2007/10/foxslformatteri_b36d.html

「FOで組版指示書ける人なら、「あーこれInDesignで加工できたらなー」て思っていたものです。それがこれで実現できるなんてアンテナハウスマーヴェラスです!」と紹介していただいてます。

「PDFに出しちゃう自動組版の欠点は、製版上の問題点を修正しにくい(先のエントリも参考にしてください)つう点なので、アドビ様が出しているチョー高機能ソフトInDesignでいじれるというのはしねるほどアドバンテージあるんですよね。ていうか安心感ていうか。」

うーん、このような考え方もあるのですね。そこで、とりあえず、前向きに、InDesign CSS3を我がPCにインストールしてINXCreatorを使ってみました。

○XSL Formatterで組版したページ

これをINXファイルに出力して、InDesignCS3で読み込んでみました。
○IN Designのページ

こんな感じで、まだ、レイアウトが多少崩れますが、大体ページのレイアウトの再現はできます。

それで、ここに於いて、もう一つの疑問が生まれました。
INXとは、レイアウト表現のためのフォーマットではなく、組版対象を記述するフォーマットのようです。
このためINXを使って、レイアウトを完全に再現しようとしますと、少し無理な使い方になり、編集ができなくなりがちです。

PDFも編集できない形式ですので、PDFに出す代わりに、INXに出すというのは、編集できない(できにくい)形式になるであろうことは、予測が付くことですが。

で、InDesignに、編集しずらい形式を読み込んで何に使うのでしょうかね。
要望してくるお客さんに聞いてみたいのですが、お客さんが外国にいる人ばかりなので、直ぐにはなかなかホンネを聞くことができず、ちょっと困ります。

M.C.P.C.さん、如何でしょうか。

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2007年10月15日

Adobe Reader/Acrobat 8.1の脆弱性対策が公開されました

9月下旬に、イギリスのセキュリティ関連ハッカーPetko Petkov氏が報告した、最新版Acrobatの脆弱性の対策がアドビのWebで公開されています。

■Acrobat8の脆弱性(9月20日報告)
2007年09月30日 Adobe Reader 8.1の脆弱性

■上記脆弱性回避策のWebページ(10月5日) アドビ
http://www.adobe.com/support/security/advisories/apsa07-04.html

対象のプラットフォーム:IE7をインストールしたWindowsXPが対象となります。Vistaは影響ありません。
回避方法:アドミン権限でWindowsのレジストリエディタを使って、レジストリを変更し、Acrobatのmailto:オプションを使用不可とする。

■修正するレジストリキー(Adobe Reader 8の場合)

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Adobe\Acrobat Reader\8.0\FeatureLockdown\cDefaultLaunchURLPerms]
"tSchemePerms"="version:1|shell:3|hcp:3|ms-help:3|ms-its:3|ms-itss:3|its:3|mk:3|mhtml:3|help:3|disk:3|afp:3|disks:3|telnet:3|ssh:3|acrobat:2|mailto:2|file:1"

このmailto:2のパラメータを3にするとmailtoが使用不可になります。

次の図をご参照ください。

○Windowsのレジストリキーの操作は、間違えますと危険です。不安な方は、Windowsについて良く知っている人に依頼してください。

この対策をとれない、一般のユーザのために、アドビは、現在、Acrobat8.1の改訂を行っており、できるだけはやく、セキュリティ対策を施したバージョンをリリースするそうです。10月末までに完了を期待しているとのこと。

なお、アドビは、この脆弱性を重要なものと認識しており、ユーザがこの回避策をとるように勧告しています。

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2007年10月06日

PDF/A Competance CenterとAIIMが戦略的提携

ドイツのPDF/A Competance Centerは、米国のECM(Enterprise Content Management)団体であるAIIMと戦略的提携を結んだそうです。

http://www.pdfa.org/doku.php?id=cc:en:kooperation-pdfacc-aiim
発表資料(英語:PDF)

ドイツ(欧州?)では、PDF/Aに熱心なようですが、ドイツとAIIMが手を結ぶと、残る日本はどうなるのでしょうね?ちょっと気になりました。

そういえば、来週は、フランクフルト・ブックフェアです。アンテナハウスは、XSL Formatterの組版結果を、InDeignのINX形式に出力するINXCreator(仮称)を初めて紹介する予定です。
展示箇所は弊社のリセラー:Doctronicのブース(4.2 G451)になります。

フランクフルト・ブックフェアに行かれる方は、ぜひ、お立ち寄りください。

XSL Formatterで組版した結果をPDFではなくて、INXに出力して、修正するなんて、ワンソース化に反してXML自動組版の邪道ではないか、という気もしますが。

XMLの市場として世界で大きな国は、米国なんですが、その次に大きな市場は、ドイツではないかと思います。

そして、XSL Formatter(XSL-FO)を商業出版物に使おうという動きは、米国よりも、むしろドイツの方が熱心かもしれません。

フランクフルト・ブックフェアでのINXCreatorの反響はどうなるか?少々気になります。

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2007年09月30日

Adobe Reader 8.1の脆弱性

9月20日の報告なので、もう10日ほど前になりますが、Petko Petkovというイギリスのハッカーが、Adobe Reader 8.1でPDFファイルを開いただけで、Windowsが乗っ取られるという脆弱性があることを報告しています。Adobe Reader 8.1の大きな脆弱性報告は初めてではないでしょうか。

このニュースは日本のメディアでもだいぶ取り上げられていますので、ご存知の方も多いと思います。念のためここに紹介します。

Petko Petkov氏は、GNUCITIZENという組織を立ち上げた人だそうです。GNUCITIZENにそのオリジナル情報が掲載されています。

○オリジナル情報 (ブログ)
0day: PDF pwns Windows (published: September 20th, 2007)

特別なプログラムをPDFに埋め込むことで、Adobe ReaderでそのPDFをくだけでプログラムが起動されてしまうようです。プログラムは、アドビがパッチを出すまで公開しないと言っています。

Windows XPSP2とAdobe Reader 8.1で確認されました。

映像も公開されています。
http://www.gnucitizen.org/projects/0day-pdf-pwns-windows/poc.divx
http://www.gnucitizen.org/projects/0day-pdf-pwns-windows/poc.wmv

いままでは、Microsoft Officeがゼロディ攻撃の主体でしたが、Adobe Readerにもこのような脆弱性が報告されると、不安が大きいですね。

とりあえずは、出所不明のPDFをむやみに開かないという対策しかないようです。

参考資料
「ゼロデイ攻撃」が当たり前の時代に

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2007年09月29日

セキュア・ビューア「自在眼10Secure」を販売開始

アンテナハウスでは、「自在眼10」のファミリー製品として、「自在眼10Secure」を開発、販売開始しました。

「自在眼10Secure」は、「自在眼10」の機能からMicrosoft Office、PDFなどの表示機能を取り出したものです。

特徴としては、
1.Microsoft Office, PDFなどの文書を表示する際に、一切、中間ファイルや、テンポラリ・ファイルを使用せず、オン・メモリのみで表示します。そこで、表示対象のデータがプログラム動作中またはプログラムが終了した時、ハードディスクなどに残ることがありません。

2.レジストリを使用しません。

3.インストール処理が不要です。このためUSBメモリやCD-ROMなどの媒体上に実行形式プログラムを配置しておき、USBメモリ上やCD-ROM上から起動することができます。

自在眼10Secureは、OEM専用製品として再頒布契約の元にお使いいただくことができます。

Office文書やPDFファイルをコンテンツを保護するソリューションと組み合わせて、機密保持を保ちながらドキュメントなどの配布をしたいユーザ様向けに販売を致します。

さらに詳しい情報は、こちらをご覧ください。
自在眼10 Secure

○お問合せ先
 アンテナハウス株式会社
 OEM営業グループ
 oem@antenna.co.jp 
 までどうぞ。

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2007年09月16日

「Office Open XML Formats入門」マイコミから出版される

9月25日に、「Office Open XML Formats入門」(アンテナハウスXSL Formatterグループ著、毎日コミュニケーション発行、本体3,200円+税、ISBN978-4-8399-2582-6)が発行になります。

毎日コミュニケーションズ社の紹介ページ

本の体裁は、B5変形で312ページです。
OOXML.jpg
マイコミのWebページにはまだ写真が掲載されていませんので、この写真は初公開!

本書はMicrosoft Office 2007のWord、Excel、PowerpointのXML形式についての入門的解説書です。Microsoft Office 2007の仕様書は、現在、Ecma標準として公開されていますが、全部で7000ページあるというしろもので、常人は、とても全てに眼を通すことはできません。そこで、簡単な解説書が望まれると考えて執筆したものです。

やさしく書かれていますので、初心者の方にも理解していただけるのではないかと思います。

今後は、XML形式のOffice文書を自分で生成したり、解釈したりする必要性、機会が増えていくと考えられますので、ぜひ、一度ご覧になってみてください。

目次
1.はじめに
2.Office 2007
3.パッケージ
4.WordprocessingML
5.SpreadsheetML
6.PresentationML
7.Office Open XML Language Reference
8.補助的ML
9.Office Open XML Formatsの活用例
10.あとがき

より詳しい内容はマイコミのページに紹介されています。

【参考】
仕様書:
Standard ECMA-376Office Open XML File Formats

ところで、この本の奥付けにさりげなく、「本書は、アンテナハウス XSL Formatter V4.2で組版されています。」という一行があります。この本は、コンテンツ自体をXMLで執筆されており、スタイルシートを作ってXSL-FOに変換して XSL Formatterで組版して作成したものなのです。いづれこの詳細はまた別途ご紹介したいと思います。

単行本をFOで作るのは、既に、ベネッセコーポレーションのケーススタディでも紹介されていますし、海外にもありますので、新しい試みというわけではないのですが、XSL Formatterで商業出版用の本ができることを、実際に自社でやってみたのは感無量です。

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2007年09月07日

「AutoDePDF Professional 2」と「書けまっせ!!PDF2」バンドルキャンペーン

株式会社マイクロアーツのオンライン・ショップより、同社の「AutoDePDF Professional 2」と「書けまっせ!!PDF2」のバンドル・キャンペーンが始まりました。

□キャンペーンのWebページ
http://www.microarts.jp/product/autodepdf/index.html

キャンペーンでは、「AutoDePDF Professional 2」標準小売価格39,900円(税込み)と「書けまっせ!!PDF2」標準小売価格7,980円(税込み)のセットで合計47,880円のところを39,900円(税込み)で販売するものです。

マイクロアーツ社の「AutoDePDF Professional 2」は、AutoCADのDWG/DXFデータをPDFに超高速変換するツールです。他のPDF生成ソフトで採用している印刷ドライバ形式とは違い、DWG/DXF形式のCADファイルを直接解析しPDFへ変換します。高精度・高圧縮といったCADデータ用に最適化されたPDFを高速に生成します。

「書けまっせ!!PDF2」は、もともと、行政などの申請書に文字を記入することを想定していました。そうしますと、この2つのソフトの用途は一見かなり違うように見えるかもしれません。

しかし、「書けまっせ!!PDF2」のお客様にアンケートをしたり、お話を伺うなかで、建設・土木・設計などの用途でも結構使われていることが分かってきました。

「書けまっせ!!PDF2」のユーザ活用例でも紹介されていますが、建設・建築などのCADユーザの間でのPDF利用は結構盛んなようです。そして、図面の上に文字を重ねて記入するのに「書けまっせ!!PDF2」を使っているユーザ事例があります。

□「書けまっせ!!PDF2」のユーザ活用例
http://www.antenna.co.jp/kpd/casetop.htm

それだけ、PDFの用途が広がっている、ということなのでしょう。今回のキャンペーンで使っていただける方が増えると嬉しいですね。

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2007年09月06日

X-over Dev Con 明日開催

日経BP社主催のX-over Development Conferenceの開催がいよいよ明日(9月7日)に迫りました。

当日のプレゼンの資料(の増補版)をこちらに用意しました。

サーバサイドで高品質な組版とぺージ処理を実現する」(PDF)

※日経BP社のWebサイトからも同じものが配布されるはずです。

このPDFは、44ページありますが、これを全部紹介しますと、読むだけで50分位かかります。当日は、パワーポイントの画面はかなりはしょって、できるだけ、Webに書けないようなことをお話したいと思っています。

弊社の会場はまだ空きがあるようです。40分間以上の価値のあるお話をしたいと思っていますので、お時間の余裕のある方はぜひご来場ください。会場でしか聞けないお話もありますよ~~。

ところで、このタイムテーブルを見ていますと、「帳票」という分類がされている講演は、軒並み不人気のように見えますね。

帳票という分類のセッションが6つありますが、満席なのは、サンブリッジの「フィードとはなにか - Web2.0を補完する新たなトラフィック」というセッションのみで、残り5つは、まだ満席じゃない。帳票というキーワードにはもう目新しさはないってことなんでしょうね。

そこで、強調しますが、私のセッションは、帳票とはそれほど関係もありません。帳票に分類されているのが誤りと申し上げたいところです。

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2007年08月31日

しおりと目次の作成ツール「アウトライナー2」予告

アンテナハウスでは、昨年末より発売しました、しおりと目次の作成ツール「アウトライナー」のバージョンアップ版「アウトライナー2」を10月中旬に出荷開始します。

9月1日以降に、現行の「アウトライナー」をお求めいただいた方は、「アウトライナー2」に無償でバージョンアップいたします。

「アウトライナー」は、現在、16,800円(税込)ですが、「アウトライナー2」は、29,400円(税込)に価格を改訂させていただきます。このため、9月1日からの無償バージョンアップ期間にお求めいただきますと、大変、お買得となっています。ぜひ、この機会に「アウトライナー」をご検討くださいますよう、お願いします。

■しおりと目次の作成ツール「アウトライナー2」新登場!
 店頭販売開始予定:2007年10月13日
 標準価格:29,400円(税込)

■「アウトライナー2」の主な新機能
・外部のPDFのページを取り込む機能を搭載。
・PDF中の既存の目次からしおりを自動作成できます。
・XML(UTF-8)によるしおり情報の書き出し/読み込みに対応。
・Windows Vista対応、PDF1.7のサポートなど。
・GUIによる対話形式とは別に、コマンドラインでPDFにしおりを作成する機能が付きました。

■「アウトライナー2」無償バージョンアップキャンペーン
9月以降「アウトライナー」をご購入の皆様に「アウトライナー2」への
バージョンアップを無償提供。

下記のキャンペーン購入FAX用紙なら今すぐお求めいただけます。
こちらから → http://www.antenna.co.jp/mpd/campaign/senkou-next.pdf

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2007年08月21日

ラオックス、ザ・コン館を9月30日に閉店

もう古いニュースですが、ラオックスのザ・コンピュータ館(ザ・コン館)が9月末で閉店になります。

ニュース・リリース
http://www.laox.co.jp/laox/press2007/070803_3.pdf

たまたま、1昨日日曜日、秋葉原に行く用事がありましたので、ラオックスのザ・コン館に立ち寄り、本を一冊買って来ました。

5階のPCフロアに立ち寄りましたが、もう品揃えがかなり減っていてとても寂しくなっています。
ザ・コン館ができたのは、1990年4月と言いますから、もう17年以上前。ラオックスの旗艦店として絶大な人気を集めたと言われていますが、私なども秋葉原でPC関連の買い物をするときは、ほとんど、ザ・コン館でした。

開館の当初は、ザ・コン館に行けば、すべてのPCソフトが揃っているということがセールス・トークだったように記憶しています。その頃は、マイナーな製品でもそこにいけば大抵在庫がある、というのは大きな魅力でした。

弊社のようなマイナーな会社ではソフト販売面でも、随分、お世話になっています。

しかし、例えば、最近のザ・コン館の売上ベスト・テンを見ますと次のようになっています。
-----------------
2007年6月1日~22日

1.ソースネクスト ウイルスセキュリティZERO新パッケージ版
2.トレンドマイクロ ウイルスバスター2007トレンドフレックスセキュリティVista優待1年版
3.シマンテック NortonInternetSecurity2007VISTA対応標準版
4.シマンテック NORTON360
5.シマンテック Norton AntiVirus 2007 VISTA対応 特別優待版
6.ソースネクスト ウイルスセキュリティZERO2台用新パッケージ版
7.トレンドマイクロ ウイルスバスター2007トレンドフレックスセキュリティVista更新
8.イーフロンティア ウイルスキラーゼロ
9.トレンドマイクロ ウイルスバスター2007トレンドフレックスセキュリティVista優待2年版
10.ソースネクスト ホームページビルダー11通常版ガイドブック付半額キャンペーン
-----------------
なんと、10位のホームページ・ビルダー以外は、全部、セキュリティ・ソフトです。これは一体どういうことなのでしょう?こんなにセキュリティ・ソフトに集中してしまうのはあまり健全な印象を受けません。詳しい事情は分かりませんが、しかし、昔のような品揃え・種類の多様さで勝負というのは通用しなくなっているのではないかと思います。

すなわち、リアルな店舗はスペースあたりコストが高いですから、品揃えを抱負にするという点では、アマゾンのようなネット上の店舗と比べると不利なことは明らかです。結局、リアル店舗は売れ筋集中で効率を上げないと、ネット店舗と勝負できないのではないでしょうか。そう考えますと、品揃えを誇ったザ・コン館の凋落と閉店は、ネット時代がもたらしたものと言えそうです。

それに関連して感じましたのが、最近手にした日経パソコンの薄さです。8月13日お盆前の号とは言え、140ページしかありません。広告主は10社のみ。これで経営が成り立つのでしょうか?IT雑誌の場合もやはり、ネット上の情報との競争となります。

そんなわけで、ザ・コン館の閉店も日経パソコンのページの薄さも両方ともネット時代がもたらしたものと改めて時代の変化を感じました。

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2007年08月16日

DITA、初のバージョンアップでV1.1となる

OASISは、DITA(Darwin Information Typing Architecture)V1.1が標準として承認されたと発表しました。

DITAが、最初にOASISの標準として承認されたのは2005年6月です。そのとき以来、欧米でのDITAへの関心の高まりは、燎原の火のごとくに広がっています。このことは、以前、このブログでも紹介しました。

第312話 2006年08月24日 DITA への関心が急激に高まっています

V1.0承認から約2年でV1.1にバージョンアップしたことになります。

新しいバージョンでは、see、see-alsoなどの参照用の新しい要素が追加になって、索引機能が協力になりました。

また、多言語によるコンテンツ配布の機能が強化されているようです。DITAのトピックを翻訳して、言語指定のDITA Mapを使って、簡単に言語単位で組み立てることができます。これによって、多言語(ローカリぜーション)サービスでの有効活用がし易くなりました。

また、OASIS DITA 翻訳小委員会というのができて、次の分野での実践的活用法を準備しています。

- 多言語での索引
- 既存の翻訳メモリをDITAに移す手段
- 翻訳された文章で、conrefを取り扱う方法
- 多言語の文書を管理する

こうしてみますと、DITAを多言語、翻訳に活用しようと言う動きが強化されているようです。

また、DITAのOpen Tool KitはV1.4になりました。

ところで、前回に続いて、YahooのDITAユーザ・グループの月別メール数(発言数)をカウントしてみました。

次の図のように、まだ趨勢としては、DITAへの発言は増えていると言えそうです。
20070816.PNG

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2007年08月15日

藤島雅宏の「バッチ組版のためのXSL-FO指南」を発売!

アンテナハウスの関連会社である株式会社エクスイズムでは、XSL1.1勧告で更に進化したXSLFO仕様をプロの立場で纏めたバッチ組版のための「XSL-FO指南書」の販売を開始しました。

イーエイド元代表・藤島雅宏氏が執筆した電子書籍で、アンテナハウスでも編集に協力しています。

イーエイドのホームページ:
http://www.eaid.jp/index.html

ご希望の方は、下記のエクスエイズムのWebページからお申し込みいただければ、「XSL-FO指南書」見本版を入手できます。

ご希望の方
http://www.exism.co.jp/contact/form/forminq.html

XSL-FOは、非常に強力な日本語組版の機能をもっており、DTPで作成するようなページをバッチ処理、オンライン処理で制作することができます。

内容の詳細はこちらをご覧ください。
バッチ組版のための [XSL-FO指南書」 藤島雅宏 編著

印刷業界では、最近、InDesignで自動組版という動きも多くなってきているようですが、InDesignとXSL Formatterではその自動組版の生産性には大きな開きがあります。

しかし、残念ながら、XSL-FOでどのようなページレイアウトが可能かについて、十分に説明した本は、日本のみならず、海外まで通じても数少ないのが実状です。

藤島氏は、XSL-FOのJISTR版の翻訳に携わっておられますので、XSL-FOについては非常に詳しい知識をお持ちですし、元写研のキャリアからもお分かりになりますように、日本語組版についても長い経験をお持ちです。

そういった知識、経験、熱意をもって作成されたのが、この「XSL-FO指南書」です。

ぜひ、ご活用くださいますよう、お勧めします。

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2007年08月10日

書けまっせ!!PDF2 フォームの入替

アンテナハウスでは、2月から6ヶ月間、「書けまっせ!!フォーム」を提供してまいりましたが、先日から、「書けまっせ!!フォーム」の内容を一新しました。

実際に数多くダウンロードされているものを中心に数を絞って、新しくフォームを作り直しました。
また、新しいフォームには、「書けまっせ!!PDF2」で、入力枠を定義したプロジェクトファイルを作成して、フォームをダウンロードしていただくと、ご自分で入力枠を作らなくても、直ぐにデータを入力できるようにしました。
例えば、Fax送付状のページをご覧いただきますと、次のようになっています。
20070810.PNG

この、拡張子prjのファイル名をクリックしていただきますと、Windowsで対応するアプリケーションで開くことができます。

20070810-1.PNG

お使いのPCに「書けまっせ!!PDF2」がインストールされている場合は、ダウンロード完了と同時に、「書けまっせ!!PDF2」が起動して、直ぐに文字を入力できます。
20070810-2.PNG

このように、「書けまっせ!!PDF2」と連動して、「書けまっせ!!フォーム」が、より使いやすい形になりました。

今後は、フォームの種類をもっと充実していきたいと考えています。ぜひ、一度お試しくださいますよう、よろしくお願いします。

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2007年08月08日

XSL Formatter V4.2をリリース

アンテナハウス株式会社は、8月7日より「XSL Formatter V4.2」の出荷を開始しました。

XSL Formatter V4.2 は下記の点が強化されました。
1. Unicode 5.0 に対応しました。
2. サロゲートペアに対応しました。16ビットで32ビットの漢字を扱えます。
3. 欧文ペアカーニングができるようになりました。欧文組版の品質が向上します。
4. 欧文リガチャができるようになりました。欧文組版の品質が向上します。
5. 日本語の漢字の字体変更ができるようになりました。JISの改訂による字体変更に関するオープンタイプのフィーチャ・テーブルをサポート。
6. JIS X 0213:2004の全文字を処理可能になりました。
7. (Hindi言語の)Devanagariスクリプトに対応しました。従来は、Windowsの機能を使っていましたが独自処理により、Unix,LinuxでもDevanagariスクリプトの組版が可能となりました。
8. Arabic処理を強化し、Arabic Typesetting (フォントのフィーチャ)に対応しました。
9. PDF1.7に対応しました。
10. PDF/Aに対応しました。PDF/A-1a、PDF/A-1b準拠PDFの出力ができます。
11. PDFのフォームに対応しました。
12. (PDF電子署名モジュールをお使いの場合に限り)PDFに電子署名を付けることができるようになりました。(Windows版のみ)
13. PostScript(R)出力ができるようになりました。
14. GUIで、見開きページ表示ができるようになりました。

◎プロパティの拡張、要素の追加
 ・以下のプロパティが新設または拡張されました。
* axf:field-apply-signature
* axf:field-button-face
* axf:field-button-face-down
* axf:field-button-face-rollover
* axf:field-button-icon
* axf:field-button-icon-down
* axf:field-button-icon-rollover
* axf:field-button-layout
* axf:field-checked
* axf:field-checked-style
* axf:field-default-text
* axf:field-description
* axf:field-editable
* axf:field-maxlen
* axf:field-multiline
* axf:field-multiple
* axf:field-name
* axf:field-password
* axf:field-readonly
* axf:field-required
* axf:field-scroll
* axf:field-submit-coordinates
* axf:field-submit-method
* axf:field-top-index
* axf:field-type
* axf:field-value
* axf:japanese-glyph
* axf:kerning-mode
* axf:ligature-mode
* axf:line-number-text-align
* axf:line-number-width
* axf:line-continued-mark
* axf:line-continued-mark-offset
* axf:line-continued-mark-color
* axf:line-continued-mark-background-color
* axf:line-continued-mark-font-family
* axf:line-continued-mark-font-size
* axf:line-continued-mark-font-style
* axf:line-continued-mark-font-weight
* format
* text-align
・要素の追加
* axf:form
* axf:form-field
* axf:form-field-option

詳細な情報はこちらをご覧ください。

◎ニュース・リリース
XSL Formatter V4.2 2007年8月7日出荷開始
Webページ

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2007年08月05日

PDF電子署名モジュール 発表迫る!

既に、製品発表会のご案内を掲載してます通り、アンテナハウスでは、8月7日に「PDF電子署名モジュールV1.0」を発表します。また、同日から評価版をダウンロードをしていただけるように準備中です。

とりあえず、プレビュー的な製品ページをこちらに用意いたしました。

アンテナハウスPDF電子署名モジュール

ご期待ください。また、リセラー様向けの発表会はまだお申込みは若干の余裕がありますので、関心をお持ちの方は、ぜひ、ご参加ください。

リセラー様向け新製品説明会

また、同時に、「XSL Formatter V4.2」を発表します。

XSL FormatterV4.2では次の新機能が追加になります。
・PostScript出力
・PDF/Aの出力
・PDFのAcroForm出力
・PDF電子署名モジュールとの連携による電子署名の付加
など。

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2007年08月02日

米国事務所を拡張

アンテナハウスは、8月1日より米国事務所を拡張しました。
8月よりデラウェア州のGreenvilleという町に第二のオフィスを開設、営業を始めました。

image001.jpg

この事務所は、いままで借りていた会社が、契約期間を残して別の建物に移転したため、その会社からサブリースの形で借りています。

アメリカとかカナダは、オフィスを長期契約で借りることが多いようで、途中で移転すると、残りの契約期間を他の会社にサブリースすることになります。

このオフィスで、新しいスタッフを採用して、PDF製品の販売を強化する予定です。いままでは、XSL Formatterの販売が中心でしたが、人員も増員しましたし、いよいよPDFも販売強化したいと考えています。

海外市場ではAntenna House PDFは思いっきり後発なので、相当優れた製品を出さないと難しいと思います。しかし、既に、多少の実績は上がってもいますので、無残な敗北にはならないと思います。PDFは、これからISO標準にもなりますし、やはり、長い眼で見ますと、日本国内のみではなく、全世界で展開していかないと生き残れないでしょうから。

時々、話を聞きますと、日本のソフトハウスの経営者はやはりUSの市場で製品を売りたいという夢をもっている人が多いようです。しかし、皆さん、必ずしも成功しているとはいえません。同業他社でもUSに販売の会社を作って、何億も損失を出して撤退するケースがしばしば見られます。

当社の場合は、2003年に資本金500ドルでスタートし、2005年に資本金を10万ドルに増資するという形で一歩一歩進めてきました。2007年3月期米国法人は売上高136万ドル、純利益14万ドルを出すことができました。まあ、小さいながら、一応、合格点を取っていると、喜んでるところです。

知らない市場にいきなり多額の資本を投下するのではなく、少しずつ伸ばすという方法も考えてみるべきじゃないでしょうか。とにかく日本のソフトウェア・メーカも国際展開は必須です。

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2007年07月22日

CSS 2.1漸く再び勧告候補となる

W3Cで仕様の策定作業中のCSSについてCSS2.1が7月20日に勧告候補となりました。勧告候補というのは、W3Cの基準では、仕様として安定し、実装を推奨する段階という意味です。これから、実装が進んで、2つ以上の実装が揃えば、勧告として認められることになります。2つ以上の実装とは相互運用性という意味と思いますが、標準仕様にするためにはこの基準をクリアしなければなりません。

仕様はこちらで公開されています。

Cascading Style Sheets Level 2 Revision 1 (CSS 2.1) Specification
W3C Candidate Recommendation 19 July 2007

CSS仕様策定の経過につきましては、以前にもブログで触れました。
2006年09月29日 XSL-FOとCSSの未来 (2) CSS仕様の迷走

あれから10ヶ月、ようやくCSS2.1が実装可能な段階となったことになり、ひとまずやれやれです。

CSS2.1は、CSS2.0を置き換えることが狙いです。2.0から2.1への変更点は、次のように述べられています。

1.1 CSS 2.1 vs CSS 2
http://www.w3.org/TR/CSS21/about.html#css2.1-v-css2
CSS2は1998年に勧告になり、様々な実装の経験を得た。これまで仕様の誤りについてはerrataを公開して正してきたが、実装経験に基づいて仕様を変更することは行ってこなかった。現在、CSS2には実装と互換性を妨げているという実状もある。そこでつぎのようにして状況に対処したい。
・CSS2の中で広く実装されている部分については、互換性を維持する。
・CSS2の全てのerrataを盛り込む。
・実装が、大幅にCSS2仕様から異なるものについては、広く受け入れられている実践に基づいて仕様を変更する。
・実装されていないということで、CSSのコミュニティに受け入れられなかった仕様は取り除く。
・CSS3の段階で、廃止される仕様を取り除くことで、CSS3が受け入れられやすくする。
・実装の経験上必要であることが分かった僅かの新しいプロパティ値を追加する。

このように、CSS2.1はCSS2.0の仕様をあえて縮小したり変更することで、実際により多く実装されて使われることを期待しているということになります。

CSS2.1が、W3Cの勧告になるには、2つ以上の実装が必要とされています。CSS1.0にない機能は、もし、二つの実装が現れなければ、勧告仕様になる段階で取り除かれることになるようです。

CSS2.0はかなり大きな仕様を拙速で作ったようですが、CSS2.1はこの軌道修正ということになります。

※参考資料
W3CにおけるCSS仕様策定の動向

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2007年07月18日

PDF Spam 急増

ここ数ヶ月と思いますが、PDFが添付ファイルについたスパムメールが急増しています。これに関して、Symantecが発行するState of Spamという月刊の報告で、PDFイメージスパムが急増しているということが報告されたそうです。

いままで、全部削除してましたが、怖いもの見たさに除いてみることにしました。私のメールアドレスに、この2日間で送られてきたスパムメールは約700通です。この中でPDFスパムが何件あるかと、ちょっと数えてみました。

15件ですね。そうしますと、スパム全体の中では2%程度です。日頃感じていたほどそんなに多くはないようです。

ゴミ箱からスパムメールを拾い出して、PDFを集めてみました。ファイル名は2種類の系統に分かれます。

12,621 Cancelled.pdf
11,360 Cheque.pdf
13,677 complaint.pdf
11,770 E-mail.pdf
  4,657 Essie_Document_1297_139002.pdf
4,657 Kim_document_5131_011437.pdf
12,458 log.pdf
10,960 Mailbody.pdf
12,895 Paid.pdf
13,128 Report.pdf
9,666 text.pdf

ファイル名をご覧になってもお分かりのように、海外から送られてくるものが多いようです。
Adobe Readerで開くのはちょっと怖いので、自在眼で開いて見ました。

○Cancelled.pdf
20070718-1.PNG
これは、画像が貼り付けられています。

○Essie_Document_1297_139002.pdf
20070718-2.PNG
こちらはテキストですね。

○Cancelled.pdfの内部を見ますと次のようになっています。
-----ここから-----
%PDF-1.3
%粤マモ
1 0 obj
<<
/Pages 2 0 R
/Type /Catalog
>>
endobj
2 0 obj
<<
/Kids [3 0 R]
/Count 1
/Type /Pages
>>
endobj
3 0 obj
<<
/CropBox [0 0 461 173]
/Parent 2 0 R
/Thumb 4 0 R
/MediaBox [0 0 461 173]
/Resources
<<
/XObject
<<
/Im0 5 0 R
>>
/Font
<<
/F0 6 0 R
>>
/ProcSet 7 0 R
>>
/Contents 8 0 R
/Type /Page
>>
endobj
8 0 obj
<<
/Length 31
>>
stream
^(テ・`寳A橿テK・xa,ム1・ュqヤ
endstream
endobj
7 0 obj [/PDF /Text /ImageI]
endobj
6 0 obj
<<
/BaseFont /Helvetica
/Subtype /Type1
/Name /F0
/Encoding /MacRomanEncoding
/Type /Font
>>
endobj
5 0 obj
<<
/Width 461
/BitsPerComponent 8
/Name /Im0
/Height 173
/Subtype /Image
/Filter [/LZWDecode]
/Length 5049
/Type /XObject
/ColorSpace 9 0 R
(以下、省略)

これをみますと一応簡単なPDFファイルになっています。
あまり害はないのではないかと思いますが、ただ、いままでのスパムフィルターは適用できないのではないでしょうか。かといって、メールから添付PDFを全部削除したらもはや仕事にならないでしょうし。

困ったものです。

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2007年07月15日

PDF/A とPDF/A Competance Center

PDF/Aは、PDFを長期にわたって保管可能にするために、ISOで標準化されたPDFのサブセット仕様です。

昨年4月にブログでも簡単に紹介したことがあります。その時のお話は次に整理されています。
PDF/Aとはなにか

PDF/Aには、ISO 19005-1:2005 に完全準拠したPDF/A-1a:2005、ISO 19005-1:2005 に一部準拠したPDF/A-1b:2005の2種類があることは、その時にお話しています。二つの仕様の比較表を次に示します。

この表を見ますと、特にPDF/Aはタグ付けPDFでなければならない、ということですから生成は少しばかり大変そうです。

PDF/A-1a:2005 PDF/A-1b:2005
フォントはすべて埋め込まれなければならない
タグ付けされていなければならない ×
XMP準拠のメタデータを含んでいなければならない
暗号化してはならない
LZW圧縮してはならない
透明な画像を含んではならない
外部コンテンツを参照してはならない
JavaScriptを含んではならない

PDF/Aではすべてのフォントは埋め込まれなければなりません。埋め込みが許可されていないフォントを使用している場合、PDF/Aを生成することはできません。

参考:XMP™ (Extensible Metadata Platform)仕様についてのメモ

PDF/A-1a ではタグ付きPDFでなければなりません。XMPメタデータの埋め込みが必要です。

○PDF/Aの普及促進のために、ドイツ(ベルリン)にPDF/A Competance Centerというのが出来ています。ドイツのソフトウエア・メーカが中心になって設立したようです。しかし、AIIM(アメリカ)での展示会に参加するなど、かなり世界的に活動始めているようです。

PDF/A Competance Center

Webサイトには、なんと、日本語のちらしもあります。
Japanese flyer about the PDF/A Competence Center
要注目です。

○PDF/A-2 の仕様策定も進んでいます。
PDF/A-1は、PDF Reference 1.4をベースにしています。PDF/A-2は、より新しいPDF Referenceに基づく仕様を追加しています。米国のAIIMにあるPDF/A委員会は、今年(2007年8月)にベルリンで開催予定のISO国際会議にPDF/Aの新しい草案を提出する予定です。

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2007年07月11日

「PDF電子署名モジュール」「XSL Formatter V4.2」製品説明会を開催

ブログをお読みの方は、既にお気づきかもしれませんげ、弊社では、近日中に「PDF電子署名モジュール」と「XSL Formatter V4.2」の出荷開始を予定しています。

そこで、このたび、弊社リセラー様、およびリセラー契約をご検討の方々に対し「PDF電子署名モジュール」と「XSL Formatter V4.2」の製品説明会を開催させていただくことになりました。

○製品説明会の概要は以下の通りです。

■製品説明会の内容

1. 「PDF電子署名モジュール」のご説明

「PDF電子署名モジュール」は既存のPDFに電子署名したり、タイムスタンプを付けるライブラリ製品です。電子署名を付けることで、改竄防止と真証性を確保できます。また、タイムスタンプを付けると「いつ」署名されたかを保証できます。
2. 「XSL Formatter V4.2」のご説明

「XSL Formatter」はXML文書をきれいに組版するための仕様XSL1.1(W3C勧告)に対応したベストセラー自動組版ソフトウェアです。V4.2では「PDF電子署名モジュール」との連係機能や、PDF/Aの出力、PDFのフォーム出力など、PDF関係の機能を強化しました。

■開催要項

* 日時:2007年8月7日(火)16:00~17:30
* 場所:アンテナハウス本社会議室
東京都千代田区九段南4丁目3番13号 麹町秀永ビル 4階(地図
■お申込みは
お手数ですが、次のWebページに専用のフォームを用意していますので、そちらからお申込みください。

http://www.antenna.co.jp/seminar/ncs/pdfsign-and-v42.htm

ぜひ、多くの方々にご参加いただけるようお待ちしています。

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2007年07月02日

日本企業の文書デジタル化は、未だ、紙中心から変化なし

社団法人 日本画像情報マネジメント協会が発表した、「日本版SOX法導入に伴う内部統制と文書の電子化に関する緊急アンケート調査」の調査結果概要を見て驚いてしまいました。

Q1:文書の電子化の状況
・十分 1.2%
・概ね十分 25.4%

合わせても1/4しか文書の電子化が進んでいない、と回答しています。

Q2:e文書法について、概ね知っているのは31.6%、内容を知らない人を含め、知らない人が7割近い。

Q3:JSOX法は、現在、プロジェクトを立ち上げた段階が大半。
で、JSOX法のドキュメントの保存方法としては、
・紙文書のまま記録 52.5%
・紙文書を電子化して記録 34.7%
・すべて最初からデジタルデータで管理 18.8%

ということで、最初からデジタルでデータ管理を計画している会社は2割を切っています。

この調査は、3000社に発送して、177社回収(回収率 5.9%)ということで、きちんとした統計調査としてみるには回収率が低すぎると思います。しかし、回収率が低いと言うことは関心の高い人からの回答に偏っているはずですので、実態よりもかなりプラスの方向にバイアスが掛かった数値になっていると思います。

ということは、デジタルデータ派ってほとんどいないということになりますね。

しかし、この結果は、販売管理ソフト、会計処理ソフトなどの業務ソフトのPDF対応が遅れているという実態を考えるとうなずけます。要するに日本のビジネスマンの中で、PDFを使いこなしている人って極僅かってことじゃないでしょうか。

※デジタル化=PDFはかなり飛躍していると、反省しました。

出典
(社)日本画像情報マネジメント協会
「日本版SOX法導入に伴う内部統制と文書の電子化に関する緊急アンケート調査報告書」

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2007年07月01日

「書けまっせ!!PDF2Vista対応版」 ベクタープロレジ大賞にノミネート

弊社の「書けまっせ!!PDF2Vista対応版」が、株式会社ベクターの「第9回ベクタープロレジ大賞」にノミネート!

ベクタープロレジ大賞は、同社が半年に一度実施しているものです。2007年上半期で人気のあったダウンロードソフトから候補作品をノミネートし、各部門賞並びに大賞を投票により決定するものです。

「書けまっせ!!PDF2」は文書作成ソフト部門にノミネートされています。文書作成部門では他に、「ATOK 2007 for Windows DL版」「一太郎2007 DL版」「キングソフトオフィス2007」「筆まめSelect2007 Windows Vista対応版」があります。なかなか錚々たるライバル作品が多いですが、この際は、ぜひ、「書けまっせ!!PDF2」に投票をよろしくお願いします。

特にユーザでなくても投票はできるようです。

ベクタープロレジ大賞のページはこちらからどうぞ。

第9回ベクタープロレジ大賞投票受付中

前回は、1月に、「リッチテキストPDF2 D&D」がノミネートされました。その時のライバルはソースネクストの「いきなりPDF to Data2」、「本格読取」、ジャストシステムの「一太郎2006キャンペーン版 DL版」でしたが、確か、前回のプロレジ大賞は「一太郎2006」だったような。「一太郎」にはなかなか根強いファンがいるようですが、今度こそ雪辱!

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2007年06月17日

『Antenna House PDF Driver 3.2』5ライセンスパックを発売

アンテナハウスでは、この程、新たに『Antenna House PDF Driver 3.2』5ライセンスパックを発売しました。

従来、『Antenna House PDF Driver 3.2』は、ダウンロード販売、または弊社の他製品への同梱、OEM様の製品との同梱でお求めいただいていましたが、新たに、シュリンク・ラップ・パッケージとしてもお求めいただくことができるようになりました。

■製品の概要
・内容物  CD-ROM、インストールガイド、ライセンス証書兼ユーザ登録用紙
・パッケージ DVDケース
・価格   10,500円(消費税込み) 5ライセンス

■パッケージ・イメージ
PDV32-5Pack.jpg

■以下に、「Antenna House PDF Driver V3.2」の販売形態について整理してみました。

1.PDF Driver シングル・ライセンス(デスクトップ) 
○販売形態  ダウンロード販売のみ 
○発売日   2007年6月8日
○標準価格  税込み1,880円/ライセンス
○販売経路  ベクター、So-net、Impress、他

2.PDF Driver  5ライセンスパック(デスクトップ)
○販売形態  パッケージ販売(DVDケース)
○発売日   2007年6月14日
○標準価格  税込み10,500円/5ライセンス
○JANコード 4959313850702
○販売経路  ソフトウエアお取り扱い店、ディーラ様

3.PDF Driver サイトライセンス(デスクトップ)
○販売形態  ダウンロード販売のみ
○発売日   従来より
○標準価格  
 パック価格   税込価格
・5ライセンス    8,400円
・30ライセンス  50,400円
・50ライセンス  78,750円
・100ライセンス 147,000円

○販売経路  アンテナハウス直販(アンテナハウス・オンラインショップ)
http://www.antenna.co.jp/sales/shop/

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2007年06月16日

ジャングルより『戻す!PDF』2製品他を発売

6月14日 株式会社ジャングルは、PDF⇔Wordとの相互変換ツール『戻す!PDF to 文書』とPDF⇔Excelとの相互変換ツール『戻す!PDF to 表計算』、そして2007年5月に発売した人気の製品をセットにした、『変換!PDF PRO+書ける!PDFフォーム付き』を2007年7月5日(木)より、全国の量販店及びネットショップで発売開始することを発表しました。

『戻す!』シリーズは、アンテナハウスの「リッチテキストPDF3」より、一部の機能だけを廉価で使いたい、というご要望をお持ちの方々向けとなります。

・『戻す!PDF to 文書』と『戻す!PDF to 表計算』は、それぞれ標準価格5,229円

また、『変換!PDF PRO+書ける!PDFフォーム付き』は、『変換!PDF PRO』と『書ける!PDFフォーム付き』をセットにした製品で、標準価格が16,590円となります。

現時点で、これらの製品の同等品パッケージをアンテナハウスから発売する予定はありません。

次の図は、株式会社ジャングルから発売されているPDFシリーズの機能比較表です。
0614_mpdf_scr_03.jpg

アンテナハウス製品との対応関係が少し、分かりにくくなりましたが、次の通りです。
■同等品あり
・『変換!PDF』 : 『リッチテキストPDF3 D&D』と機能的に同等。
・『変換!PDF Pro』 : 『リッチテキストPDF3』と機能的に同等。
・『書ける!PDF』 : 『書けまっせ!PDF2』と機能的に同等。
・『書ける!PDFフォーム付き』 :  『書けまっせ!PDF2』プラスフォーム300種類

これらは機能的に同等ですが、『変換!』、『書ける!』シリーズのユーザ登録、カスタマ・サポートなどはアンテナハウスからではなく、株式会社ジャングルにてお受けしています。

■同等品なし
・『戻す!PDF to 文書』
・『戻す!PDF to 表計算』
・『変換!PDF PRO+書ける!PDFフォーム付き』

ご理解の程、よろしくお願いします。

■詳しくはこちらをご覧ください。
「戻す!PDF to 文書」「戻す!PDF to 表計算」「変換!PDF PRO+書ける!PDFフォーム付き」2007年7月5日発売!

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2007年06月15日

2日連続 Acrobat 8.1.0の自動アップデート、なぜ?

2007年06月10日 Distiller がOffice 2007フォーマットに対応の謎!?の際に、Acrobat Professional 8.0 を8.1にダウンロード・アップデートしたのですが、その後、13日、14日と、なぜか2回Acrobat 8.1.0が自動アップデートされました。

知らないうちに勝手にPCにアップデートを適用するのは何をされるか分からない怖さがあります。この自動アップデートは止めて欲しい。

それだけではなく、Acrobat 8.1のアップデートは相当に長い時間がかかります。

14日なんて、早朝良い気分で仕事を始めたところ、Windowsの「アップデートしますか?」というメッセージが出ました(昨日から)ので、何回もでて煩わしいので「Restart now」としましたところ、WindowsXPが更新されました。それだけなら良いんですが、今度は、Acrobat 8.1のインストーラが動き始めて、次のような画面がでます。

20070615.PNG

「えー!28分!」は、こけおどしでした。実際は、4,5分で終わりましたが、なぜ、2日連続でアップデートしなきゃならないんだろう?

昨日のは、恐らく、Acrobatの方のアップデートで、多分、今日のはWindows環境が変わったので、自動インストーラが動いたように想像しますが、なんにしてもなんのメッセージもなしに、勝手に動くのは止めて欲しい。

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2007年06月14日

コンポーネントソース社からTOP10パブリッシャ盾が届く

本日、コンポーネントソース社から「Component Source 2006アウォーズ」の記念盾(下の写真)が届きました。

20070614.PNG

この盾、中央の大きなのは、日本のトップ10パブリッシャの記念です。しかし、むしろ、前の二つが世界全体でのトップ100をしめしていてその記念というところに意義を感じています。

アンテナハウスの製品では主にXSL Formatterを販売していただいていますが、コンポーネントソース社は、本社はイギリスの会社なので、世界全体の中では英国を中心に欧州地域が強いという印象をもっています。盾も日本の盾とは違ったデザインになっているところが面白い。

盾は透明なので分かりにくいですが、右前の小さな盾が、「XSL Formatter」が世界のトップ100になったことを記念しているものです。

ということで、昨年は、XSL Formatterが海外でよく売れました。

今年は、PDF製品を含めて、海外展開を強化していきたいと考えています。早期に海外:国内の売上げを50対50にしたいですね。

いつまでも、日本のソフトウェアは輸入超過と言われないように頑張ります!

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2007年06月10日

Distiller がOffice 2007フォーマットに対応の謎!?

Acrobat 8.1のアップデートページを見ますと、

Acrobat DistillerがOffice 2007のフォーマットに対応:docx, xlsx, pptx, docm, xlsm, xlsb, pptm

とあります。「げー!これは大変だ!当社の『サーバベース・コンバータ』に強力なライバルが出現!?SBCは3年掛かって漸く売れるようになったのにーっ!」と思い、あわてて、Acrobat 8.0を8.1にアップデートして、チェックしてみました。

Acrobat 8.1にしますと、確かに、Distillerも、8.1になっています。
20070610-1.PNG

で早速、Office 2007のファイルをDistillerにかけてみました。

20070610.PNG

しかし、ログファイルに出てくるのは、次のようなエラーメッセージばかりです。

%%[ Error: undefined; OffendingCommand: PK ]%%
%%[ Flushing: rest of job (to end-of-file) will be ignored ]%%
%%[ Warning: PostScript error. No PDF file produced. ] %%
PDF への変換時間 : 00 時間 : 00 分 : 00.125 秒

Distillerで、Office 2007の文書を本当にPDFに出来るのでしょうか?出来るとしても、Disitillerって、PostscriptからPDFに変換するソフトだと思っていましたが、いつの間に、Office対応になったんでしょうか?

この謎は、まだ、解けていません。
どなたか、ご存知の方いらっしゃいますか?

【2007年6月11日追記】
この文章は

「Office 2007文書をPDFMaker、またはAdobe PDFプリンタ経由でAdobe PDFに変換可能」

に変更されました。

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2007年06月09日

アンテナハウスPDF Driver V3.2 のシングル・ライセンス・ダウンロード販売開始

アンテナハウスでは、2007年6月8日より、「Antenna House PDF Driver V3.2」のシングル・コピー・ライセンスを、ベクター他のダウンロード販売サイトより一斉に販売開始しました。

弊社では、これまで、「PDF Driver V3.2」は、従来、5本以上のサイトライセンスで販売してまいりました。このため、「PDF Driver V3.2」を1本だけお求めになりたい場合には、「リッチテキストPDF3」など、「PDF Driver V3.2」が同梱されている他の製品をお求めいただくしか方法がありませんでした。

しかし、最近になって、「PDF Driver V3.2」のサイトライセンス販売が増えていることもあり、単体販売を始めたものです。

販売価格は1,880円(税込み)です。

現在、次のダウンロード・サイトでお求めいただくことができます。
(1) ベクター
(2) So-net ソフトダウンロード
(3) インプレス・ソフトウェアダウンロード
(4) Amisoftダウンロード

今後、楽天、ソフトダイレクトなどのほかのダウンロードサイトからも販売開始します。

これにより高速、安定、高品質で定評のある「Antenna House PDF Driver V3.2」をより幅広い層にお使いいただくことを期待しています。

ところで、3年ほど前、V1時代に、 PDF Driverの英語版を一度作成しました。その後、英語版については販売を具体化する機会もなくずっと忘れていました。ところが、USの営業責任者が今週日本に来ていたのですが、彼はずっと、以前に渡したV1の PDF Driver V1の評価版を使い続けているとのこと!彼のPCには、いろいろなソフトに同梱されているPDF DriverがAcrobatを含めて、3種類入っているそうです。しかし、Acrobatは遅いし、当社の PDF Driver V1が一番良いということでずっと使っていたとのことです。なんと、試しに作った英語版の唯一のユーザだったのです。

と言うわけで、もう一度、英語版を作成して、今度はちゃんと売ってみたいと思っています。

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2007年06月02日

XSL Report Designer V2.1 を発売

アンテナハウスは、6月1日にXMLデータをレポート形式で出力するためのレイアウトをデザインする「XSL Report Designer」のV2.1の日本語版と英語版を同時にリリースしました。

本製品は、XMLを綺麗にレイアウトするためのレイアウト指定言語「Extensible Stylesheet Language」(XSL-FO)に準拠するレポートをWindowsの画面上で対話的にデザインするソフトです。

レイアウトした結果からXMLをXSL-FOに変換するためのXSLスタイルシートを自動生成することができます。通常、XSLスタイルシートを開発するには、XSLスタイルシートに関する詳しい知識が必要です。しかし、本製品を使いますと、XSLスタイルシートの開発の工数が不要になります。

また、XMLデータをXSL-FOに変換するのに、本製品添付のJAVA版ランタイム・エンジンを使うこともできます。ランタイム・エンジンを使うと、XSLスタイルシートでは使うことのできない計算機能などが利用できます。

「XSL Report Designer V2.1」では、新たに、次の機能を強化しました。

○表のスパン機能
表において、複数のセルをまとめることができるスパン機能。これによって、Excelのように表スパンを使った表が設計できるようになりました。

○オブジェクトのグルーピング機能搭載
レイアウト時に、オブジェクトをまとめて、グループとして扱うことができるグルーピング機能を搭載。オブジェクトのレイアウトがさらに簡単になりました。

○便利な吸着モード
レイアウト時に、オブジェクトを移動する際、直近の角に吸いつく吸着モードを搭載。オブジェクトのレイアウトがさらに簡単になりました。

○スタイルシート出力の強化
V2から搭載され、大変、ご好評をいただいている「XSLスタイルシート」出力機能を改良し、表のスパンに対応した出力ができるように改良しました。

■本製品についての詳しい情報
○日本語版 http://www.antenna.co.jp/designer/

○英語版 http://www.antennahouse.com/product/designer/

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2007年05月26日

xfyの未来は?

今日は、ジャストシステムのxfyソリューション・フォーラムがありました。

牧野 二郎弁護士の「内部統制時代を生き抜く企業側の心構えとは」という講演は、40分間という短い時間でしたが、内容抱負で大変参考になりました。こういう講演を無料で聞かせていただいたことにまず感謝!

また、別室でxfyのデモがありました。
ジャストシステムで用意したデモ:
・J-SOX対応の文書作成
・製造業のマニュアル作成
・金融機関向けのマニュアル作成
・XBRLソリューションなど

それから、次のパートナーによる展示:
・NECネクサソリューション
・キヤノンマーケティングジャパン
・日本情報通信
・JIEC

これを一渡り見ての感想ですが、xfyの技術はホントにすごい!の一言につきます。私は、弊社のエンジニアには昔からXSL_FOをWYSIWYGで編集したいと言っても、なかなか相手にしてもらえませんでした。技術的には不可能でないことは、分かっていますけれども、xfyではそれをいとも簡単そうに実現しています。その点は、まったく脱帽するしかありません。

ただ、気になるのは市場ですね。XMLの市場というのは、なかなか大変な市場で、特に今回のデモなどを見ていますと、ジャストシステムは、xfyでかなりドキュメント系の分野に踏み込んでいるのですが、本当にドキュメントの分野でXMLのマーケットが爆発的に大きくなるのだろうか?ということです。

昨年のxfyの発表時点では、xfyでエンタープライズ・アプリケーション・フレームワークということで、IBMのDB2や、Oracle10gなどと連携し、XMLデータの入力・可視化する開発フレームワークを強調していたと記憶しています。これに対して、この半年の間で、かなりドキュメントに重点をシフトしてきたという印象を受けました。

しかし、ドキュメントのXMLはなんといってもスキーマが大変で、企業内データのレベルと比べますと、かなり複雑です。複雑なため開発のコストと時間がかかり、結局、大きなシステムになるためスタートしてからできるまでに時間がかかる傾向があります。そういう分野で急激に売上を増やせるのだろうか?と他人事ながら心配になりました。

ちょうど、ジャストシステムは、5月23日に2007年3月期の決算を発表しましたが、売上高約127億円に対して、経常赤字が約21億円。連結では、売上高130億円に対して経常赤字約33億円です。

「平成19年3月期 決算短信」

その赤字はxfy事業によるものです。事業戦略説明資料によりますと、xfy事業部の赤字が約40億円(XMetal、海外を含む連結)となっています。これは、投資であるというと聞こえは良いですが、40億円のコストをかけて、2007年3月期xfyの売上はわずか5千万円(但し、XMetalを合わせた、xfy事業では2.6億円)です。発表数字によりますと、xfyの欧米での売上はゼロとなっていますので、この売上は、ほとんど国内と思われます。

xfyを発表したのは、確か2004年のXML Conference(USA)ですので、発表してから既に3年を経過しています。それで、5千万円の売上しかないというのは、少なすぎるのではないでしょうか。

例えば、米国最大のXMLドキュメント・ソリューション&ソフトベンダであったArborText社も、結局独り立ちできずに、PTCに買収されましたが、2005年3月末時点で、4千万ドル強(約48億円)の累積赤字を抱えていました。XMLドキュメントのビジネスは、それだけ技術的にも難度が高く、営業的にも敷居が高いのです。このように見ますと、ジャストシステムのxfyへの挑戦は、ビジネスとしてみても、とんでもなく難度の高いものと思います。

それだけに、うまくビジネスとして軌道にのれば、誰も追いつけない領域を作り出せるとも言えますが。いづれにしてもここ1,2年が勝負の分かれ目。健闘を祈ります。

※ArborTextは未公開企業でしたが、PTCが公開企業のため、PTCがArborTextを買収した時に決算書が開示されました。それによりますと、2004年12月期の年間売上は、約33百万ドル(39億円)、税引前損失4百万ドル(4.8億円)となっていました。売上高を超える累積損失を抱えていたということからもXMLドキュメント・ソリューション&ソフト・ビジネスの難しさが想像できます。

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2007年05月23日

GreenPDF.com PDFで地球温暖化を救う!

PDFを印刷するのをやめて、地球温暖化防止に貢献しよう!という運動を推進する「GreenPDF.com」ができました。

GreenPDF.com

このWebページにPDFをアップすると、PDFに「印刷を減らそうというメッセージ・バナー」を付けてくれるということらしい。試しに早速、PDFをアップしてみました。
20070523-1.PNG

そうしますと、戻ってきたPDFには、開く度に次のようなバナーがでるようになります。
20070523-2.PNG

このバナーには、「このPDFを印刷しないことを考えよう!」というメッセージが書かれています。

うーーん、こんなことをまじめにやっている人がいるとはちょっと信じ難いですが。

GreenPDF.comについては、先日、フロリダで開かれたPDF Conferenceでプレゼンテーションがあったようです。

GreenPDFのプレゼンテーション資料(ちょっと大きなPDFです)

Planet PDFに、プレゼンの印象が載っています。
Disney World wows -- PDF 2007 Conference wrap-up

GreenPDF運動のスポンサーは、FormRouterという会社と、Global Warming Initiatives, INC という団体だそうで、スラッシュドット・ジャパンにも、彼らのニュースが紹介されています。
地球温暖化防止のためにPDFを印刷しない運動

スラッシュドットのコメンタを読みますと、コメンタ達は、どちらかというとPDFが嫌いな人が多いようですね。

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2007年05月22日

Antenna House PDF Convert! 3 (英語版)を発売

アンテナハウスでは、「リッチテキストPDF3 D&D」の英語版、「Antenna House PDF Convert! 3」を本日から発売しました。

詳細はこちらをご覧ください。

「PDF Convert!3」

いままで、弊社では、システム製品(主にサーバライセンス)の英語版はいろいろと販売してきましたが、廉価版のデスクトップ製品の英語版を出すのは本製品が初めてです。

以前に、
# 第525話 2007年03月25日 PDFからWord、Excel変換ソフトの評価 (3)
# 第522話 2007年03月22日 PDFからWord、Excel変換ソフトの評価 (2)
# 第521話 2007年03月21日 PDFからWord、Excel変換ソフトの評価 (1)

などで、海外のPDFからWord/Excelへの変換を行う製品と「リッチテキストPDF3」との変換精度を幾つか比較してみましたが、「リッチテキストPDF3」は海外製品と比較しても十分競争力があると判断しました。ただし、「リッチテキストPDF3」の方は、機能が多いので英語版を作るのは少し時間がかかります。そこで、とりあえず、「リッチテキストPDF3D&D」を英語版にしたものです。

PDF Convert!3は、インストーラとヘルプは英語版ですが、GUIはWindowsの地域と言語が日本語であれば、日本語メニューを表すようになっていますので、日本語Windowsでも問題なく使えます。

次のバージョンからは、「リッチテキストPDF3」の方も英語版を用意していきたいと思っています。アンテナハウスは、2002年頃から海外での販売に力を入れており、現在、海外子会社を含む連結売上の約30%が海外売上となっています。これらの経験から判断しまして、日本のソフト製品は十分海外で通用すると思います。問題は、販売のノウハウ、販売網、ブランドなど、どちらかと言いますと、技術よりマーケティングになると思います。そのあたりの経験を増やしていくのが当面の課題と考えています。

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2007年05月20日

FrameMaker の復活まぢか! PDF保存、3次元PDFサポート

Adobeのテクニカル・コミュニケーション・チームのブログ(5月8日)で、FrameMaker8のβ1版が、現在、テスト段階に入っているという話が出ています。
FrameMaker Beta is here...
また、β2版のテスターを募集しています。

また、USでは既に、FrameMaker8の情報がいろいろな形でリークされ始めたようです。
5月13日から16日にミネアポリスで開催された、STCセミナー(Adobe がゴールド・スポンサー)で、Adobeのマネージャが、FrameMaker8について講演したようです。
Adobeがスポンサーになったセッションがありますので、恐らく、そこで講演したのでしょう。
参加者のブログに、簡単なメモがのっています。

アドビのユーザ間のフォーラム:
http://www.adobeforums.com/cgi-bin/webx?13@@.3bc3daae/3
Palimpsest(ブログ):
http://www.scriptorium.com/palimpsest/labels/FrameMaker.html

※参考「2007年02月05日FrameMaker 復活?

ところで、STC Conferenceのセッションを見てましたら、DITAに関するセッションが多いですね。

Technical Communication Summits
Session Materials:
○Case Studies in Structured Authoring, XML, and DITA..
・Dupont, Jay
 "A Do it Yourself Dita Pilot Project"
・Kadilak, Denise
 "Implementing Structured Documentation"
・Petrie, Guy
 "Industrial-Strength Single-Sourcing: Using Topics to Slay the Monster Project"

○DITA Evolves...
・Priestley, Michael
 "DITA Evolves"

○Real-World DITA...
・Sliwinski, Larissa 
 "DITA at Business Objects "

○Reviewing DITA Support in Tools...
・Manning, Steve
 "Reviewing DITA support in tools"

※上記のセッションのプレゼン内容は大抵Web上にアップされています。

DITAサポートツールのレビューで、弊社のXSL Formatterが紹介されていました。
20070520.PNG

「PDFを作るための非常に強力なformatterで、ToolKitの代替を提供している。しかし、PDFしか。。」
う~ん、PDFの他に何が欲しいのかな?

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2007年05月17日

Acrobat 3D Version 8を発表、Acrobat Elementは、7で終了?

アドビ・ジャパンはAcrobat 3D Version 8を6月中旬から発売すると発表しました。

アドビ システムズ社、ADOBE ACROBAT 3D VERSION 8 日本語版の提供開始を発表

これは、3次元CADのデータを3次元のPDFに変換するもの。

ニュース・リリースは出ていませんが、日経パソコン・オンラインによると同じ日に、Acrobat 8についても幾つか発表も行ったようです。
http://cmad.nikkeibp.co.jp/?4_6286_143439_3

この記事を見ますと、まず、Acrobat 8のスタンダードとプロフェッショナルのVista対応版が5月下旬にでるようです。

それから、興味深いことに、Acrobat Elementのパッケージ版は販売を終了するようです。
廉価パッケージは、ほとんど収益に貢献しないということが分かったのでしょうね。
収益に貢献しない廉価版はさっさと止めるのは正解だと思います。

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2007年05月11日

PDF Driver V3.2とPDF Tool V2.6を発売

本日より、Antenna House PDF Driver V3.2をリリースします。これに伴い、Antenna House PDF Tool も同時にバージョンアップを行いV2.6とします。

PDF Driver V3.2は、V3.1MR2から次の2点が変更になっています。
(1) JIS X0213の全文字 (11,233文字) を正しく扱えるようになりました。
JIS X0213:2004の中でUnicodeの補助面に割り当てられている303文字とUnicodeに単独のコードポイントがなく合成文字で表す25文字を、WindowsVistaのメイリオとMS 明朝V5、MSゴシックV5フォントについて正しく取り扱いができるようになりました。
(2) 設定ファイルの保存先フォルダを変更しました。
ユーザが作成した設定ファイルの保存先が、V3.1 までは PDF Driver のインストール先でしたが、V3.2 からは「アプリケーションデータフォルダ」に格納するようにしました。

Windows Vistaに標準搭載されている、メイリオとMS 明朝V5、MSゴシックV5フォントは、JIS X0213:2004の全文字のグリフを持っています。ところがこの中の303文字がUnicodeの補助面(UTF-16ではサロゲートペアで表す)に割り当てられていることと、25文字がUnicodeにコードポイントがなく、合成文字で表さなければならないためアプリケーションの改造が必要になる、ということを以前にお話しました。

2007年01月04日 Windows Vista と日本語文字コード問題(1)
2007年01月05日 Windows Vista と日本語文字コード問題(2)
2007年01月06日 Windows Vista と日本語文字コード問題(3)
2007年01月07日 Windows Vista と日本語文字コード問題(4)

Antenna House PDF Driver V3.2は、PDF作成時に、これらの文字をフォント埋め込みしてAdobe Readerなどで表示可能にすると共に、グリフからUnicodeへのコード変換表をPDFに用意することで検索も可能にするよう改良しました。これによって、これらの文字を含め、JIS X0213:2004の全文字を正しく取り扱いできるようになりました。

私どもの調査では、Adobe Acrobat 8のPDF Driverは、JIS X0213:2004の全文字を正しく扱えるようですが、それ以外の製品は正しく扱うことができません。例えば、SKY PDF Pro Driver(V2.53) は前記303文字のフォントの埋め込みはできますが、グリフからUnicodeへのコード変換表が正しく作られないため、それらの文字を検索できません。クセロのPDF Driver(2.00β3)は、前記303文字のフォントを埋め込むことさえもできません。

Adobe Acrobat 8は、Windows Vistaにも、Office 2007にも正式対応していません。従って、現時点で、
Antenna House PDF Driver V3.2が、Windows Vista、Office2007対応を正式に保証し、かつ、JIS X0213:2004全文字を使える唯一のPDFドライバということになります。

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2007年04月30日

日経PC21 2007年6月号にPDF特集記事

もう、ご覧になった方も多いと思いますが、「日経PC21」の6月号(4月23日発売)の特集1「PDFなら簡単!紙を5秒でデジタルに!」という記事が掲載されています。

PDF作成・加工ソフトから、検索、PDFからWordへの変換ソフトまで、PDFを活用するための幅広いソフトが紹介されています。PDFをもっと使いこなしたいという方は、必見です。

弊社の製品でも、「リッチテキストPDF3」、「書けまっせ!!PDF2」を取り上げて紹介していただいています。ところで、この記事を読んでみて、私としては、一つだけ補足したいことがありました。

それは、「アクロバットが1本あれば、PDFでできることはすべてできる」(p.24)、「他のメーカは、PDFの作成、編集、文字入力、ワードやエクセルへの変換など、よく使われる用途に機能を絞った製品を、低価格で提供している」(p.30)という部分についてです。

確かに、「いきなりPDF Edit!2」のように、アクロバットのサブセットの機能を廉価で提供する、つまり、「ミニ アクロバット」を狙う戦略の元に開発されているものもあると思います。

しかし、弊社のPDF製品開発の基本方針は、その反対です。すなわち、「アクロバットでできないPDF活用法」を開拓する、ということになります。

例えば、PDFからOfficeへの変換では、「リッチテキストPDF3」の変換精度は、アクロバット8よりも遥かに優れています。また、PDFからExcelへの変換は、アクロバットには、そのような機能さえありません。

さらには、「書けまっせ!!PDF2」は、インターネットに配布されている用紙PDFを有効活用するために、アクロバットではできない機能が数多く盛り込まれています。一例を挙げますと、次のような項目があります。

・Excelデータを差し込みしてPDF化する。
・PDFに入力する文字をテキストボックスの中で綺麗に配置する。縦書きもできます。
・PDFの枠に文字を綺麗に揃える。
・データトレイに、入力文字を登録しておき、一発入力。
など。

また、インターネットで配布されているPDFには、オーナーパスワードで変更不可設定がされているものがよく見られます。アクロバットでは、変更不可の設定がされたPDFの内容を変更することができません。しかし、「書けまっせ!!PDF」では、変更不可の設定がされたPDFの上に文字を上書きすることができます。

これは、変更不可の設定がされたPDFについては、特別に、Windowsの画面に描画したイメージを使って新しいPDFを創り、その上に、新たに文字を上書きすることで、変更不可設定と文字の書き込みを両立させる工夫をしているのです。

PDFをもっと有効に利用する、という観点からは、アクロバットで不十分、あるいは、アクロバットではできないことがまだまだ沢山あるだろうと思います。ミニアクロバットも良いですが、アクロバットではできないPDF活用法を切り開いて初めて、サードパーティ製品の存在価値がより大きくなると思うのです。

※参考資料
2006年12月01日「書けまっせPDF2」の機能ご紹介(1)
2006年12月02日「書けまっせPDF2」の機能ご紹介(2)
2006年12月03日「書けまっせPDF2」の機能ご紹介(3)
2006年12月04日「書けまっせPDF2」の機能ご紹介(4)
2006年12月05日「書けまっせPDF2」の機能ご紹介(5)

ところで、この「アクロバットが1本あれば、PDFでできることはすべてできる」というくだりですが、よくよく反省してみますと、日経PC21の記者の方が取材に見えたとき、そのようなことに対して肯定的な発言をしてしまったような、記憶(曖昧)があります。だとしますと、発言に問題あり、ということになります。申し訳ありません。

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2007年04月25日

Amazon のPDF関係ソフトウエアのランキング

Amazonのソフトウェアのランキングで、「リッチテキストPDF3」は601位、「書けまっせPDF2Vista対応版」が、1,348位となっています。両製品ともこのところだいぶランクが上がってきました。

次のデータは、2007年4月24日21時時点のPDF関係ソフトウエアだけを取り出してランキング表を作成してみたものです。

製品名 発売日 順位
Adobe Acrobat 8 Standard 2006/11/30 59位
速攻!PDF to Data 2006/09/01 160位
いきなりPDF Professional 2 (説明扉付きスリムパッケージ版) 2005/06/24 244位
いきなりPDF Complete 3 2007/03/16 304位
やさしくPDFへ文字入力 フォーム入力用 v.3.0 2005/12/02 491位
Acrobat Professional 8 日本語版 WIN Upgrade STD-PRO 2006/11/20 550位
リッチテキストPDF 3 for Windows 2007/03/28 601位
Acrobat Standard 8 日本語版 WIN Upgrade STD-STD 2006/11/20 915位
いきなりPDF Professional PACK (説明扉付スリム辞書ケース版) 2006/09/29 1,137位
いきなりPDF to Data Professional 2 (説明扉付スリムパッケージ版) 2006/09/29 1,139位
いきなりPDF from スキャナ 2 (説明扉付スリムパッケージ版) 2006/09/29 1,234位
いきなりPDF COMPLETE 2 (説明扉付厚型スリムパッケージ版) 2006/09/29 1,255位
書けまっせPDF2 Vista対応版 2007/03/09 1,348位
やさしくPDFへ文字入力 PRO v.5.0 2005/10/21 1,398位
いきなりPDF 2 (説明扉付きスリムパッケージ版) 2005/08/26 1,400位
Acrobat Professional 8 日本語版 WIN Upgrade PRO-PRO 2006/11/20 1,438位
いきなりPDF Edit 2 2007/03/16 1,759位
ScanPaper for PDF 2005/08/26 1,932位
PDF2Office Standard Version3.0 2006/11/17 2,181位
Justsystem PDF Suite for Windows CD-ROM 2006/02/10 2,244位
Acrobat Elements 7.0 日本語版 Windows版 2005/04/22 2,437位
やさしくPDFへ文字入力 編集・校正用 v.3.0 2005/12/02 2,821位
かんたんPDF編集 2005/08/26 2,929位
いきなりPDF to Data 2 (説明扉付スリムパッケージ版) 2006/09/29 3,919位
速攻!PDFビルダーPro 2006/07/07 5,353位
PDF TOOLS easy PDF 2006/06/29 6,755位
なんでもPDF 2004/11/05 7,768位
Acrobat Standard 8 英語版 WIN Retail 2006/11/20 7,945位
Adobe Acrobat 8 Professional 2006/11/30 8,337位
Adobe Acrobat 3D 2007/03/01 13,351位
Acrobat Professional 8 日本語版 MAC Retail 2006/11/20 13,950位
Acrobat Standard 8 日本語版 WIN Upgrade ACRE-STD 2006/11/20 19,805位

このデータは、Amazon のWebページで各製品のAmazon.co.jp ランキングという項目を拾い集めたものです。ランキングの基準は恐らく本数だと思います。どの位の時間で集計しているかもわかりませんが、かなり短時間で変化するようです。

PDF関係だけでのランキングをみますと、AdobeのAcrobatが一位ですが、一番売れているのはStandardで、Professionalの売行きはやや少ないようですね。

販売店の店頭での売行きデータの統計は別にありますが、それと比較しますと、アンテナハウス製品はかなり上の方にランクされています。多分、販売店では、お店の展示スペースが売行きを左右するため、製品の実力よりも、お店に沢山あるかどうかで売行きが決まるためでしょう。残念ながら、アンテナハウスの製品はお店にはあまり沢山置いていただいていません。しかし、Amazon で見ますと、ランクがだいぶ上に来ています。Amazon では、製品別の展示スペースは平等ですから、製品の実力がランキングに現れるといったら我田引水過ぎるでしょうか?あるいは、お店にあまりないので、Amazonで買う人が多いのかもしれません。いずれにしても、ロングテール現象の一つといえるでしょう。

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2007年04月22日

RainbowServer: PDF to Excel変換モジュール を発売

アンテナハウスは、4月23日より、「RainbowServer: PDF to Excel変換モジュール」を国内・海外で同時に発売します。

本製品は、「リッチテキストPDF3」のPDFからExcel変換モジュールを、コマンドラインから使用できるようにし、かつ、マルチプロセスで動作を保証したものです。PDFからExcelへの変換仕様は、 「リッチテキストPDF3」と共通です。

PDFからExcelへの自動変換を一括処理、オン・デマンドで行う機能をシステムに組み込んで、使う用途を想定しています。

詳細は次のWebページをご覧ください。

【製品Webページ】
・日本語ページ http://www.antenna.co.jp/rbw/
・英語ページ http://pdf.antennahouse.com/product/rbw/

日本語版、英語版ともに評価版を用意しています。
評価版は機能制限はありませんが、評価期間を15日に制限しています。
お気軽にお確かめください。

【評価版ダウンロードページ】
・日本語版評価版
http://www.antenna.co.jp/rbw/download/rbw_kyodaku.html
・英語版評価版 
http://pdf.antennahouse.com/product/rbw/rbw_lia.htm

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2007年04月21日

「リッチテキストPDF3」のダウンロード販売を開始

本日より、PDF作成・変換・変更ツールの統合版「リッチテキストPDF3」をベクターよりダウンロード販売を開始しました。

◎ベクターの商品ページ
「リッチテキストPDF3」

ダウンロード販売価格は、7,350円(消費税込み)です。

「リッチテキストPDF」シリーズには、「リッチテキストPDF3 D&D」もあります。このため製品について分かりにくくなっているかもしれませんので、整理してみます。

■機能の比較

機能 リッチテキストPDF3 D&D リッチテキストPDF3
PDFからWord
PDFから一太郎
PDF からExcel
PDF からText
PDF から画像 ×
変換の詳細設定(余白、表領域、画像領域を対話的に指定) ×
PDFを作成する (Antenna House PDF Driver) ×
PDFのページ編成(分割・結合) ×
PDFリニアライズ(Web最適化) ×
PDFのセキュリティ設定 ×

■商品形態と標準価格

商品形態 リッチテキストPDF3 D&D リッチテキストPDF3
ダウンロード販売 5,250円 7,350円
パッケージ販売 なし 10,290円

■Webページ
リッチテキストPDF3
リッチテキストPDF3 D&D


ダウンロード版は、標準価格=実売価格ですが、パッケージ版の場合、標準価格と実売価格にかなりの差があります。また、お店によっても差がありますので、ご注意ください。

「リッチテキストPDF3」ダウンロード版の価格7,350円は、現在のパソコンソフトの価格としては、少し高いと感じられる方も多いのかもしれません。しかし、PDFからWordやExcelへの変換精度については、他社製品よりは遥かに高いと思います。また、PDF作成ドライバも現時点での業界最高レベルの機能、信頼性をもった製品と考えています。

世界NO.1のPDF製品にするには、まだまだ、多額の投資が必要です。ソフトの価格を安くしたり、無料にするのは簡単ですが、安売りでは、より良い製品を提供することができません。と言うことで、歯を食いしばって、高価格を設定しています。誠に勝手とは思いますが、なにとぞ、ご理解をくださいますよう、お願いします。

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2007年04月15日

アンテナハウス製品のWindows Vista対応状況はほぼ完了

Windows Vistaの発売後、かなり多くのお客様から弊社製品のWindows Vista対応状況についてお問合せをいただきました。

弊社製品の現時点でのVista対応は次のページに一覧でご提供しています。現時点で、一部の製品を除き、Vista対応を完了しましたことを報告いたします。
アンテナハウス製品のWindows Vista 対応状況

弊社では、3月末までに主要製品のVista対応を完了することを目標に次のように進めてまいりました。

1.デスクトップ製品は原則としてバージョンアップを行う。

これは、デスクトップ製品は、シュリンク・ラップパッケージの形態で、販売店様の店頭などに在庫としておいていただいているケースが多いことから、仕様変更を明確にし、JANコードの変更、パッケージの外観の変更を行うことで、分かりやすい、理解しやすい形でVista対応を行うことを主眼としています。まだ、販売店の店頭には、一部、Vista未対応の製品の在庫が残っている可能性もありますが、早期に在庫の交換をさせていただきたいと考えています。

デスクトップ製品の中で、「アウトライナー」のみは、Vista未対応となっています。本製品は、店頭発売が1月20日と新しいため、バージョンアップには少し早すぎるためです。次のバージョンでVista対応となりますので、恐れ入りますが、しばらくお待ちください。

2.システム製品につきましては、改訂版をリリースする中で、Vista対応を進めてまいりました。

Windows Vistaは、デスクトップとして使われる状態で、サーバ用として使われるケースはまだ少ないと見られます。また、弊社のシステム製品は、原則としてOSの種類・バージョンに依存しないように開発していますので、ことさらVista対応を行わなくても、修正なし、またはわずかな修正でVistaでも問題なく動作します。あえてバージョンアップする程の変更にならない、ということもあります。

3月までVista対応を最大のテーマに進めてまいりましたが、とりあえず、一段落です。で、肝心のVistaの売行きを見てみますと、販売店での売行きはあまり良くないようです。OSが変わると、操作性も変わりますし、慣れ親しんだ操作性からなかなか変えたくない、という心情もあるのでしょう。

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2007年04月04日

「リッチテキストPDF3 D&D」のベクターのソフト・レビュー他

「リッチテキストPDF3 D&D」について、ベクターのソフト・レビューで紹介されました。

ベクター ソフト・レビュー
「リッチテキストPDF3 D&D」

本製品は、現在、ベクターでのみダウンロード販売中。今後、他のダウンロード販売サイトでの販売も拡大していく予定です。

なお、4月2日夜の時点でベクターのマスターを更新していますので、本製品を、既に、ベクターでお求めの方は、再ダウンロードして新しいマスターを入手されることをお勧めします。

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2007年03月23日

テキスト抽出ソフト「TextPorterV4.2サーバ版」の出荷を各OS毎に順次開始

2007年3月19日より、テキスト抽出ソフト「TextPorterV4.2サーバ版」の出荷を各OS毎に順次開始いたしました。

**********************************

          今回のバージョンアップのハイライト

       Office2007, Acrobat8, 一太郎2007に対応いたしました。

**********************************

【「TextPorterV4.2サーバ版」の特長】
・主要なアプリケーション・ファイルからテキスト抽出します。
 文書を作成したアプリケーションが無くても、指定したファイル、または埋め込まれたOLEオブジェクトからテキスト文字列を取り出せます。
 指定したファイルの持つプロパティ情報の抽出、ページ指定の抽出ができ、ストリーム出力指定も可能です。

・主要なアプリケーション・ファイルの識別
 ファイルを作成したアプリケーション名称とそのバージョンを識別します。

・さまざまな文字コードに対応しています。
 抽出するテキストの文字符号化方式を切り替えることができます。また、テキストファイルの文字符号化方式や改行コードの種別を変換することができます。

・スレッド・セーフ版ですので、マルチ・スレッド・アプリケーションから呼び出して使用することができます。

・APIの互換を保っておりますので、新しいモジュールを差し替えればそのまま使用できます。

・全文検索、文書管理、データマイニング、セキュリティ管理等のアプリケーションへの組み込んでのご利用に最適です。

【V4.2で新たに抽出対象とした対応ファイルフォーマット】
・Office2007(Word2007, Excel2007, PowerPoint2007)
 Office2007で、対応致します拡張子は次のとおりです。
  ・DOCX/DOCM/DOTX/DOTM
  ・XLSX/XLSM/XLTX/XLTM
  ・PPTX/PPTM/POTX/POTM/PPSX/PPSM
・Acrobat8(PDF1.7)
・一太郎2007

【商品概要】
・商品名
 「TextPorterV4.2 サーバ版」

・動作環境
 出荷中:
 Microsoft Windows2000 Professional/2000Server/XP/2003Server(32bit)/Vista(32bit)

 対応予定:
 Microsoft Windows 2000Professional/2000Server/XP/2003Server(64bit)/Vista(64bit)
 Sun SPARC 版Solaris 8/9/10(32bit/64bit)
 x86版 Solaris10(64bit)
 Linux gcc version 3.2.3 以上(32bit)(動作環境にlibstdc++.so.5が必要)
 Linux gcc version 3.4.2 以上(64bit)(動作環境にlibstdc++.so.6が必要)
 IBM AIX 5L version5.2 (32bit)(動作環境に VAC++6.0ランタイムライブラリが必要)

・対応インターフェイス
 C インターフェイス
 COM インターフェイス
 Java インターフェイス
 Perl インターフェイス

・メディア
 CD-ROM(出荷中のものが含まれます。)

・ライセンス形態
 通常ライセンス 標準価格:500,000円/1CPU より(税別)
 デベロッパライセンス 標準価格:200,000円/1CPU より(税別)

*デベロッパライセンスは、開発用のシステムのみで使用することができます。実運用のシステムでは使うことができません。
*開発した製品を本製品と一緒に再配布する場合は通常ライセンスの購入が必要です。エンドユーザの方は開発したシステムを運用する場合、通常ライセンスを購入して頂く必要が有ります。

・出荷開始日
 2007年3月19日
 Windows32bitサーバ版から出荷を開始致しました。その他のサーバ版は随時、出荷を予定しております。

・バージョンアップ:
 保守期間中のお客様には無料でV4.2をご提供致します。

【参考】
TextPorter V4.2 Webページ

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2007年03月18日

「書けまっせPDF2Vista対応版」のご紹介

「書けまっせ!!PDF2Vista対応版」の紹介記事が、MYCOMお助けソフト物語に紹介されています。

めんどうな紙の書類の書き直しにお別れ!デジタル書類に直接書けるPDF活用ツール (1)

いちば~ん最後の方に小さく(MYCOMジャーナル 広告企画)とクレジットが入っていますが、これは広告企画による記事ですが、分かりやすく製品の紹介がなされていると思います。

インターネットを通じての広告モデルとして、グーグルのようなクリック課金と比べて、こういう製品紹介を行うモデルも地味ではありますが、広告主にとってはありがたいものです。

以前にも書きましたが、昔はグーグルにかなり広告を出していましたが、2005年ですっぱり足を洗って以来、弊社は、グーグルには一切広告を出していません。
※なぜグーグルの広告を止めたかは、「PDF千夜一夜」の73話~77話をご参照ください。

ところで、WikipediaのPDFの項の履歴(下記)を見てましたら、

http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=Portable_Document_Format&action=history

このところ、http://www.freepdf.8m.com/を関連リンクに追加、削除、追加、削除が繰り返されてます。http://www.freepdf.8m.com/には無償のPDF'ソフトの一覧が乗っていますが、このリストの作者の意図は、グーグルからのクリック収入と思います。で、きっとWikipediaのPDFに自分のリンクを登録しようとしてシステム(管理人?)に拒絶されてるのではないでしょうか。ご苦労なことです。

インタネットにはグーグルのアドセンス・クリック収入を狙った、こういうページが一杯あります。しかし、私達広告主にとっては、無償ソフトを探す人を相手に商売するのは無理でしょう。つまり、無償ソフトを探している人は、対価を払いたくないのが動機ですから、有償ソフトを買う行動には繋がり難いのではないでしょうか。ですので、http://www.freepdf.8m.com/ページの広告から来たクリックは、広告主にとっては恐らく売上げには繋がらないだろうと思います。広告を出すときはそういう心理・仕組みをよく考えて注意しないと、広告費はまるで砂漠に水をまくように消えてしまいます。

こういう事情も弊社がグーグルのアドワーズ広告を出したくない理由の一つです。Linux=オープン・ソース関連の雑誌になかなか広告が入らないのも同じような事情があるのではないでしょうか。

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2007年03月16日

XSL Formatter用のWeb Service Interface V2.0を発売

アンテナハウスは、3月15日より、XSL Formatter V4.1用のWeb Service Interface V2.0を発売しました。

本製品は日本語版と英語版を同時に発売しています。
Web Service Interface V2.0日本語版のWebページ
Web Service Interface V2.0英語版のWebページ

XSL Formatterは、XML+XSLをPDFにするためのソフトウエアです。多くの場合、サーバ上で自動組版を行うために使われます。但し、XSL Formatterのサーバライセンスのみですと、サーバ側の自動組版システムのプログラム開発が必要となります。

Web Service Interface を使うことで、サーバ側のプログラム開発が必要なくなり、次のように簡単に、1台のサーバ上のXSL Formatterの組版機能を多数のクライアントから使うことができるようになります。

(1)サーバ用のコンピュータにXSL Formatterサーバ版をインストール
(2)同じコンピュータに、Web Service Interface のサーバサイド・モジュールをインストール
(3)(複数の)クライアント用のコンピュータにWeb Service Interface のクライアントサイド・モジュールをインストール

これで、複数のクライアントからサーバ側のXSL Formatterの組版機能を共有できるようになります。

さらに、今回のWeb Service Interface V2.0から、フォルダ監視サービス機能が新規追加になりました。

フォルダ監視機能は、変換元フォルダを設定(複数も可)しておくと、該当フォルダを定期的に監視し、新しい変換対象ファイルがフォルダに放り込まれたことを検出します。そして、検出したファイルをサーバに送って、PDFに変換します。変換が終了したら、指定した変換先フォルダにPDFを移します。

V1.0では、監視フォルダ機能がありませんでしたので、クライアント側からサーバ側にマニュアルでデータを送る必要がありました。V2.0からは、変換元フォルダにXML+XSLを放り込むだけで、変換先のフォルダにPDFが出来あがることになり、システムを作って使うことがさらに簡単になります。

このような、フォルダ監視の仕組みは、多くの自動組版システムに用意されており、特に目新しいものではありません。これに対して、本Web Service Interface V2.0の特徴は、クライアントとサーバ間の通信をSOAP/HTTPという標準のWeb Serviceプロトコルを使っていることです。これにより、インターネットに接続されたサーバ上のXSL Formatterの機能をファイアー・ウオールを超えて、遠隔地から利用するようなシステムを簡単に構築できるようになります。

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2007年03月06日

3月末より『自在眼10』を発売

アンテナハウスは、2007年3月26日より、『マルチ・ファイルビューア 自在眼10』を出荷開始いたします。
 『自在眼10』は、日本語ワープロ文書や表計算ワークシート、パワーポイント、PDFなど200種類以上のファイル形式に対応し、簡単操作でファイル内容を表示・印刷するソフトです。文書・画像フォーマットの変換や圧縮・解凍、マルチメディアファイル再生までもできます。

 『自在眼10』は、動作環境にWindows Vistaを追加、Windows95以降の全てのWindowsオペレーティング・システムで動作します。

今回のバージョンアップの目玉は、新しく開発した高性能文書ビューアです。

PDF、Microsoft Word、PowerPoint、一太郎の表示には新しい高性能ビューアを使用します。それぞれ次のような特徴があります。

(1) PDF表示の高精度化
自在眼9で追加した新PDFビューアを改良し、埋め込みフォントの表示やスムージング表示などに対応しました。

(2) 新Wordビューアを追加
新ビューアでは縦書き文書で文字が正立した表示となりワードアートや図の表示精度も向上しています。スムージング表示にも対応。 新WordビューアはMS Word 97から2003に対応しています。

(3) 新PowerPointビューアを追加
新PowerPointビューアを追加しました。新ビューアでは、文字列検索、ハイパーリンクやボタンのクリックによるジャンプに対応しました。またクリップボードへのコピーで文字もコピーされます。スムージング表示にも対応。新PowerPointビューアはMS PowerPoint 97から2003に対応しています。

(3) 新一太郎ビューア追加
新一太郎ビューアを追加しました。新ビューアでは縦書き文書で文字が 正立した表示となり枠飾りなどへの対応も強化しています。スムージング表示にも対応。 新一太郎ビューアは一太郎8から最新の一太郎2007に対応しています。

新しいワープロビューアでは、縦書きの文字を正立した状態で表示できるようになりました。論より証拠『自在眼9』と『自在眼10』でMicrosoft Wordで縦書した文章を表示してみました。

■『自在眼9』で縦書き文書を表示
20070306-1.PNG

■『自在眼10』で縦書き文書を表示
20070306-2.PNG

日本語向けのビューアとしては、縦書き表示ができるようになって漸く1人前ということ。『自在眼』の初版発売は1997年秋ですので、10年かかって漸く縦書き表示ができるようになったわけです。

■オリジナル(Microsoft Word 2003英語版で作成)
20070306-3.PNG

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2007年03月02日

「リッチテキストPDF3」を3月20日発売

アンテナハウスは、2007年3月20日より、「リッチテキストPDF3」を出荷開始いたします。 本製品は、PDFファイルの内容をMicrosoft Word、同Excel、ジャストシステムのワープロ一太郎の文書に変換するソフトウェアの新バージョンです。

今回のバージョンアップでは、主に、次の点が新しくなりました。
1. Windows Vista™オペレーティング・システム(OS)上でも動作するようになりました。

2. PDFから各種文書への変換精度を向上するため、特に次の機能を追加しました。
(1)PDFからExcelへ変換する前に、PDFファイルを画面に表示して、その中でイメージ画像に変換したい領域を指定できます。これによりグラフの横線などが表のセルに誤変換されてしまうことを防止できます。
(2)PDFからWordへの変換時に、縦書きのPDFをWord文書の縦書き書式を設定して出力するオプションを追加して、変換結果の編集を容易にしました。

3. 本製品にはPDFを作成する機能もあります。

PDF作成機能では、最新のAntenna House PDF Driverを搭載し、新たにPDF1.6形式の作成を可能としました。
また、Microsoft Office 2007のメニューにPDF作成機能を組み込んだり、Microsoft Office 2007の文書を自動でPDFに変換できるようになりました。

■PDF変換機能の特徴

本製品の主な機能は、PDFファイルをワープロ文書や表形式に変換する機能です。特に、本製品では、PDFファイル内容を読み込み・解析するエンジンを独自開発し、PDF内のデータから文書書式、段落書式、表書式、文字書式などを抽出します。PDF内の文字データを直接取り出す方式により、文字化けがなく、また、フォントや段落も可能な限りもとのデータを忠実に再現します。
 また、ワープロ文書の生成、表形式の生成で、日本の文書変換ソフトのトップ・メーカとして20年以上蓄積したノウハウをもとに、できるだけ再編集しやすいワープロ文書・表形式ファイルを生成しますので、変換後ワープロなどでの編集が容易です。
 さらに、PDFプレビュー機能を標準搭載することで、文書ごとに余白の大きさや、表、線画の変換領域などを詳細に設定できます。

■本製品の詳細
下記の弊社Webサイトをご参照ください。
http://www.antenna.co.jp/rpd/

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2007年02月22日

コンポーネント・ソースの日本国内トップ10開発元の受賞

21日朝、メールを見ましたら、「ComponentSource Bestselling Publisher in Japan Awards 2006」というのを受賞したという連絡が入っていました。

コンポーネント・ソースは、開発者向けのツールを主にオンラインで販売している会社です。本社は英国ですが、日本にも子会社があり、最近積極的に販売活動をしているようです。弊社では数年前から同社で、システム製品を販売してもらっていますが、受賞は初めてです。

いままで、20有余年、アンテナハウスはコンバータなんていう地味なソフトを開発・販売してきましたので、あまり、いろんな受賞とは縁がなかったのですけれども。

賞は、なんでもうれしいですね。というわけで、早速、受賞ロゴをWebに飾ってもらいました。

ここにもひとつ掲載しましょう。
Top-10-Pub-2006-J-Small.gif

Webページはこちらです。
ComponentSource ベストセラー 開発元 アウォーズ2006

この選択基準は、開発元の全ての製品を合わせた日本円による総売上高で、対象期間は、2006年1月1日から2006年12月31日だそうです。

他の受賞会社を見ますと、次のような顔ぶれです。
1位 グレープシティ株式会社
2位 インフラジスティックス・ジャパン株式会社
3位 株式会社エージーテック
4位 株式会社ネットワールド
5位 株式会社チェンジビジョン
6位から10位はアルファベット順で詳細な順位は非公開だそうです。
アドバンスソフトウェア株式会社
アンテナハウス株式会社
日揮情報システム株式会社
株式会社エイチオーエス
株式会社ニュートン
多分、6位以下は差が小さいのでしょうね。

いずれも、開発者以外の人には、日ごろなじみのない会社が多いと思いますね。プログラム開発者向けのツールの世界は結構独自の市場領域なんでしょうか?

ちなみにアンテナハウスでは、企業内システムやWebシステムを構築するときのソフトウエア部品として「システム製品」という製品分類にしています。

アンテナハウスシステム製品の総合案内はこちらをどうぞ。
システム製品総合情報

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2007年02月16日

Page2007、PDF/X -J Plus 協議会ミニセミナーなど

Page 2007 が終了してから、早いもので、既に1週間を経過してしまいました。今年のPageでは、例年通り、アンテナハウス・エクスイズムの共同で出展しましたが、ブースが文化会館2階になったこともあり、大変盛況だったようです。来場いただいた皆様、ありがとうございました。

自社ブースの他、PDF/X-PlusJ 推進協議会ブースの特別展示ブースでのミニセミナーに参加しました。PDF/X-PlusJ協議会の方も、大変盛況だったようです。協議会のWebページに、そのミニセミナーの様子が報告されています。

ここに、アンテナハウスのミニセミナーでのプレゼンテーションのPDFをアップしておきます。
XSL Formatter V4.1のPDF/X、タグ付きPDFサポート等

アンテナハウスのブースでは、一通り商品を実演しましたが、やはり、「書けまっせ!!PDF」や「リッチテキストPDF2」への関心が高かったようです。

「書けまっせ!!PDF2」に付いては、「PDFに書き込むことができるんだ!」という感嘆の言葉を漏らす人が多かったと、実演の担当者から報告がありました。Page2007のような印刷業界の展示会に来訪する人達でも、PDFは内容を固定化してしまって、紙の代わりに使うものであって、変更できないのというイメージを持っている人が多いようです。

また、「リッチテキストPDF2」については、「予想していたよりも変換精度が高い!」という感想を漏らす方が多かったとのことです。今のベストセラーになっている、S社の「PDF to Data」の変換は劣悪ですからねえ。あんな製品を販売して恥ずかしくないのでしょうか?

最近、弊社への問合せメールには、「リッチテキストPDF2」を買う前に、変換精度を評価してみたいという要望が増えています。S社の製品を買って痛い目を見た人は、同ジャンルの製品への不信感をもってしまうと思います。困ったものです。

【お詫び】この文章は、2月16日よるから2月17日のハードディスククラッシュで、原文が消失しました。記憶に基づいて再度記入しましたが、最初とは少し違っているところもあると思います。ご容赦くださいますよう。

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2007年02月15日

中国語による索引のソートライブラリー(オープンソース)の公開

XSL Formatterで中国語(簡体字、繁体字)を組版して本を作り、その索引を作成したときに使える索引語ソート・モジュールをオープンソースとして公開しました。

こちらからダウンロードしていただけます。
Download I18N Support Library (about 5,694 KB).

このライブラリーを公開しているWebページはこちらです。
http://www.antennahouse.com/XSLsample/XSLsample.htm

ライブラリーについての簡単な説明は「I18N Support Library」の見出しの部分をご覧ください(申し訳ありませんが、英語のページしか用意できていません)。

このライブラリーのオリジナルは、アメリカのパートナーであるInnodata ISOGENが開発したものです。

概要は、Extreme Markup Languages 2002で発表されており、こちらで簡単に紹介しています。
「XSL Formatting Objectsのための国際化した巻末索引 」
※現在、オリジナルの論文PDFは、Web上では公開されていないようです。上のページのリンクをたどることができません。

2002年当時、XSL-FOの仕様には、巻末索引語の重複を削除する機能がありませんでした。Innodata ISOGENのJAVAライブラリーでは、索引語のソートや、索引語の重複削除などを行っていました。現在、XSL-FO V1.1仕様は、索引作成に関する仕様がかなり充実していますので、索引語の重複削除はXSL Formatterが自動的に行います。

しかし、索引語のソートは、XSL Formatterの標準機能にはありません。アンテナハウスでは、ある会社の多言語マニュアル組版システムを開発したのですが、中国語の索引のソートが必要になったため、Innodata ISOGENからライブラリーを入手して、中国語(簡体字、繁体字)のソート(並び替え)を行う部分を改造しました。

このライブラリーはもともとLGPLで提供されているものです。そこで、LGPLのルールに従い、このたび、改造したプログラムをLGPLライセンスのオープンソースとしてWebで公開したものです。ご活用いただければ幸いです。

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2007年02月14日

Microsoft Office のOffice Open XMLのISO化は難航?

Microsoft Office2007のXMLファイル形式である、Office Open XML形式のISO化が難航するかもしれない、というニュースが流れていますね。

『Open Office XML』形式の ISO 標準化に障害あり?

Office文書ファイル形式の標準をめぐる争いは、SunやIBMとMicrosoftの代理戦争のようなもので、政治的な話。本当にユーザの立場に立った議論なのかどうかいつも疑問を感じています。

そういえば、XSL-FOの標準化でも、「2006年12月12日 XSL-FO 2.0 Workshop続き」で、昨年10月のハイデルベルグでのXSL-FO 2.0 Workshopのことをお話しました。12月12日の時点では、アンテナハウスの要望がちゃんとWebに掲載されていたのです。しかし、今見ると、取り下げになっています。取り下げたつもりはないのですが。

20070214.PNG

うーーん。これも規格戦争の一旦?

でもちゃんと、サーバには残っているようで、ここからPDFを落とせますよ!

http://www.w3.org/Style/XSL/2006-Workshop/AntennaHouse_XSL_and_CSS_Proposal.pdf

こういうのをきっと頭かくして尻隠さずというのでしょうね。それにしても、CSSとXSL-FOの整合性を取るほうが、長期的にみれば好都合なことは明らかなのに、なぜ、この分かりきった提案を採用できないのか?あきれた話です。よほどやりたくない人がいるんでしょうね。

最近、Webページをxhtml+CSSで作っていて、やはりCSSの方が、XSL-FOより遥かに分かりやすいと感じます。無論、XSL-FOにはそれなりの意義があります。しかし、XSL-FOはやや専門的なので、CSSの方が採用されやすいだろうということです。

今日からPDF総合案内のページを更新しました。このページは、完全にxhtml+CSSです。

アンテナハウスPDF製品総合情報

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2007年02月13日

「書けまっせ!!フォーム」の提供を開始しました。

アンテナハウスでは、このほど、「書けまっせ!!PDF2」で使用できるPDFテンプレート「書けまっせフォーム」の提供を開始しました。

「書けまっせ!!フォーム」の第一陣は、オフィスなどで使用できる様々な用紙300点をPDF化したものです。次のWebページからご自由にダウンロードしてお使いいただくことができます。

アンテナハウス「書けまっせ!!フォーム」のページ

使い方は簡単です。「書けまっせ!!フォーム」のWebページでは、用紙内容がサムネイル画像で表示されていますので、お使いになりたい用紙の種類を選んで、ダウンロードします。
20070213-1.PNG

ダウンロードしたPDFファイルを、Adobe Readerで表示しますと、次の図のように、「見本」という透かしが表示されます。

20070213-2.PNG

しかし、この同じPDFファイルを、「書けまっせ!!PDF2」で開きますと、透かしが消えます。
20070213-3.PNG

あとは、「書けまっせ!!PDF2」でご自由に文字や図形を書き込んでPDFにしたり、印刷したりしてお使いいだたくことができます。

なお、「書けまっせ!!PDF」の旧バージョンで読み込んでも透かしは消えませんのでご注意ください。

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2007年02月05日

FrameMaker 復活?

FrameMakerは、2002年にバージョン7がリリースされて以来、ずっと、メジャーバージョンアップがなされず、2005年に漸くV7.2がリリースされるという状態で、AdobeはFrameMakerを止めるのではないか、という噂が絶えませんでした。

私も、そういう噂を何度も聞いたことがあります。どうなるのだろうと、気をもんでいる人も多いと思います。

一方で、FrameMakerは積極的にDITAをサポートしているようで、DITAツールキットを出しています。ですので、やめてしまうということではないんだろうなとも予想されます。

ところが、どうやらAdobeは、今年、FrameMakerのメジャーバージョンアップを図っているようです。最近、AdobeのFrameMakerQ&Aには、次のようなQ&Aが現れました。

●FrameMakerの将来計画は?
  新しいメジャーバージョンを開発中。

●どんな機能が追加になるでしょうか?
  3Dコンテンツやアニメーションなどの新しい媒体を統合したいと考えている。

●次の新しいバージョンはいつ手に入るか?
  2007年前半と予想している。

ということです。まだ、発表前にこういう情報をリークしたのは、FrameMaker撤退の噂を打ち消すためのものと思いますが、どうなることでしょうか。

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2007年02月02日

PDF Driver V3.1MR1 と PDF Tool V2.5 MR1 をリリース

アンテナハウス株式会社は、Antenna House PDF Tool V2.5MR1 の公開・販売を開始しました。

Windows Vista に対応した PDF Driver V3.1MR1 は、既に OEM のお客様向けには出荷していましたが、この度、一般のお客様向けも V3.1MR1 になります。また、これに同期をとって、PDF Tool V2.5MR1 をリリースしました。

今回は特に新機能の追加はなく、Windows Vista 対応と前バージョン以降に報告された障害の修正ですが、PDF Driver や PDF Tool をまだお試しでない方は、ぜひこの機会に評価版をお試しください。
※ PDF Tool に同梱されている PDF Driver は、単体販売しているものと同一製品です。

 PDF Tool 評価版ダウンロードページ


◆ 詳しい情報は下記ページをご覧ください。
◇ ウェブページ
 Antenna House PDF Driver
 Antenna House PDF Tool

◇ アンテナハウス直販ページ
 Antenna House PDF Driver
 Antenna House PDF Tool

PDF Toolは、V2.5より価格を改訂しました。1月末まで期間限定で半額キャンペーンを行っていましたが、2月から新価格となります。ご了承くださいますよう、よろしくお願いします。

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2007年02月01日

Windows Vista 対応の状況について

いよいよ、Windows Vistaが一般向けに発売になりました。

そこで、アンテナハウスの主な製品のWindows Vista対応状況について、簡単に報告します。

1.OEM部品
OEM部品のWindows Vista対応を優先的に進めてきました。現状で、OEM部品については、ほぼ、Vista対応はできたと思います。

(1)Antenna House PDF Driver
・現在、様々な製品に同梱されているAntenna House PDF Driver V3.1以前のバージョンは、Windows Vistaを含む未知のOSにはインストールできません。
・1月24日より、OEMのお客様向けに、Windows Vistaにインストール可能、動作確認済みのAntenna House PDF Driver V3.1MR1の提供を開始しています。

(2)自在眼SDK
・Windows Vista対応の自在眼10SDKを、1月30日よりOEMのお客様向けに提供開始しました。しかし、自在眼10SDKは、Vista対応よりも、むしろ、新開発ビューアの方をアピールしたいところです。Microsoft Word, Powerpoint用のビューアを全面刷新、PDFの表示につきましても、PDF Viewer SDK V1.3に入れ替えて、高速化・表示精度の大幅な向上を実現しています。

(3)その他
PDF Viewer SDK、サーバベース・コンバータ、Text Porterは、Windows Vistaでも問題なく動作します。

OEM部品の情報は、こちらをどうぞ。
各種ソフト部品OEM総合情報

2.デスクトップ製品
「リッチテキスト・コンバータ」、「リッチテキストPDF」、「自在眼」の3つのデスクトップ製品のWindows Vista 対応版の発売は3月のバージョンアップを予定しています。それ以外の製品につきましては、その後のバージョンアップ時になります。それまでは、Windows Vistaではお使いいただくことができません。恐れ入りますが、しばらくお待ちください。

3.システム製品
Antenna House PDF Tool V2.5 のVista対応版は、昨日リリースしました。サーバベース・コンバータ、Text Porterは問題ありません。その他のシステム製品のVista対応はアップグレード時に個別に、順次、対応していく予定です。詳細は、システム営業グループ(sis@antenna.co.jp)までお問合せください。

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2007年01月31日

Adobe PDFをISO標準として提出へ

米国Adobeは、29日(現地時間)に、PDF Reference 1.7をISOの標準とすべくAIIMに提供すると、発表しました。今後は、AIIM経由で、PDFのISO標準へ向けて作業が進むことになる見込みです。

Adobe to Release PDF for Industry Standardization

PDFをベースとする標準としては、PDF/X、PDF/Aが有名です。AIIMは、米国の企業向けコンテンツ管理の団体で、これまでもPDF/Aの策定に深く関わっています。

また、AIIMは、現在作業が進んでいるPDF/E(エンジニアリング)の策定作業にも参加するなど、PDF関連のISO標準化の実績があります。

PDFのISO標準化の進展については、次のブログが参考になります。
History of PDF Openness

PDF関係のISO標準化が進むと、その次のステップとしてPDF本体の仕様そのものを国際標準にする、というのは、自然な流れといえます。

今後、PDFの仕様の決定が、私企業の手から標準化団体へ移ることによって、仕様の革新のスピードが落ちることが問題と言う意見もあるようですが、しかし、PDFのような重要な仕様が、ベンダー中立な国際標準になることは歓迎すべきことには違いありません。

アンテナハウスは、XSL-FOという国際標準の実装と販売の経験を通じて、標準仕様というものが、特に、海外の市場において極めて重要なインパクトをもつことを肌身にしみて感じています。

特に、PDFは、今後のインターネットを通じての情報の交換には、無くてはならないものです。

日本市場は、海外と比べてPDFの利用について、やや立ち遅れの感があります。日本のビジネスは、まだまだ紙が重要な地位を占めていますが、いづれは、紙を減らしていくことがさらに厳しく求められるようになることは間違いありません。

私は、これでますますPDF開発投資を積極化しようという意欲が沸いてきました。Adobeの経営者の決断に感謝したいと思います。

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2007年01月27日

「書けまっせ!!PDF2」 ベクターよりダウンロード販売を開始

アンテナハウスでは、「書けまっせ!!PDF2」を、1月26日から株式会社ベクターを通じて、ダウンロード販売開始しました。

ベクターのダウンロード・ページはこちらです。
KPD2_LOGO_s.gif
(イメージをクリック)

ダウンロード版はパッケージがありませんが、GUIの機能はパッケージ版と同等です。但し、サイトライセンスはありません。

定価は、税込み5,250円で、パッケージ版よりも、少し、お安く設定しています。

ところで、26日にベクターの「プロレジ大賞」の発表がありました。今期のプロレジ大賞は、相栄電器のデフラグソフト「Diskeeper」でしたね。

弊社の「リッチテキストPDF2 D&D」は、残念ながら、プロレジ大賞を取ることができませんでした。次のバージョンでは、もっと変換精度を改良して、再度挑戦したいと思います。こんどこそ、「プロレジ大賞」とるぞぉ!

ところで、デフラグソフトというと、アンテナハウスでも、15年位前、MS-DOSの時代に、デフラグソフトを開発して販売していたことがあります。名前は「DiskPlus」というのですが、あまり売れなかったので止めてしまいましたが。15年ばかり早かったのかもしれません。

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2007年01月23日

第18回 XSLSchool 開催

2007年2月23日(金) 、第18回XSL Schoolを開催します。

XSL Schoolは、XSL-FOによる組版を実際に体験していただく、「実習形式」のセミナーです。XSL-FOの説明に加えて、普段お使いのパソコンを持ち込んでいただき、実際にスタイルシートを打ち込んでいただきます。

このセミナーは少人数で、1日かけて、XSL-FOの基礎を講義と実践で体験していただくユニークなものです。

第一部では、XMLデータを印刷する為の基本を解説後、スタイルシートを要素ごとに一つずつ作成し、XSLFormater で組版結果を確認しながら解説を行います。
実際にスタイルシートを作っていくことで「XSLT」と「XSL」を理解し、スタイルシート作成の基本的な技術を身につけることができます。

第二部では、第一部で解説したXSL-FOの仕様について、より詳しく解説します。
XSL-FOを詳細まで解説する数少ないセミナーであるだけでなく、テキストは数少ない日本語のXSL-FO仕様解説書となっています。

XSL-FOの仕様は、V1.1が2006年12月5日にW3Cの勧告になり、XSL FormatterもXSL-FO V1.1対応版となりました。

今回は、XSL-FO V1.1による初めてのXSL Schoolとなります。この機会に、ぜひ、XSL-FOを体験して、そのすばらしさを味わってみていただきたいと思います。

詳細のご案内とお申し込みは下記のWebページからどうぞ。

XSL-FOの仕様を解説するとともに、XML文書をXSL-FOに変換するためのXSLTスタイルシートの開発技法を学ぶ
LOGO.GIF

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2007年01月18日

アンテナハウスのPage 2007 出展等情報

アンテナハウスは、Page2007に次のような形で出展・参加します。ブース、プレゼンにお立ち寄りくださいますようご案内申し上げます。

1.Page 2007 開催概要
・会期 2007年2月7日(水)~2月9日(金)・3日間
・会場 サンシャインシティコンベンションセンターTOKYO
 展示ホールB(文化会館4階)
 展示ホールC(文化会館3階)
 展示ホールD(文化会館2階)
・PageのWebサイト http://www.jagat.or.jp/PAGE/2007/

2.アンテナハウスの展示等の情報
(1)Page 2007 ブース展示

文化会館 2F ブース番号D-32にて、アンテナハウス(株)/(株)エクスイズムと共同出展

●Page展示会場におけるセミナー 
2月7日(水曜日) 15:30~15:50
2月9日(金曜日) 14:30~14:50
※2月8日(木曜日) 11:30~11:50 エクスイズムによるセミナー

(2) PDF/X-PlusJ 推進協議会ブース(D-25)にて、協議会メンバのプレゼンテーションの一環として
・2月7日 14:30-14:45
・2月8日 12:00-12:15
・2月9日 14:00-14:15

各15分 「PDF/X、タグ付PDFをサポートするXSL Formatter V4.1」についてのプレゼンを行います。

(3)「コンファレンス
2月9日(金曜日) サンシャインシティTOKYO ワールドインポートマート8階
グラフィックストラック 16:00-18:00 D6
「XMLパブリッシングと高度な日本語組版の実現」のセッション内にて、アンテナハウス 石野恵一郎が、30分程度のプレゼンテーションを行う予定です。内容は、XSL Formatterによる日本語組版になるだろうと思います。

展示会の招待券をご希望の方はお送りしますので、sis@antenna.co.jpまでメールでお申し付けください。

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2007年01月15日

もじもじカフェのこと、拡張新字体

字体の話をいろいろ調べてましたら、次のようなイベントが開催されるようです。

・もじもじカフェ 第5回「正字体の正体とは!?」
Webページ: http://www.moji.gr.jp/cafe/themes/005/
 2月10日(土曜日)開催だそうです。

ところで、このカフェの第2回「日本生まれの漢字たち」でお話された、笹原宏之さんの著書に『現代日本の異体字』があります。この本の紹介のWebページだけでも結構面白いことが書いてあります。

国立国語研究所プロジェクト選書 「現代日本の異体字-漢字環境学序説-」
笹原宏之、横山詔一、エリク=ロング 編
2,730(2,600)円 A5 320頁 4-385-36112-6
紹介ページ http://www.sanseido-publ.co.jp/publ/itaiji.html

昨日、「朝日文字」と言いましたが、ここでは、「拡張新字体」という言葉を使っています。なお、「朝日文字」と「拡張新字体」は、イコールではなく、次の図のような関係になるのだそうです。

20070115.PNG

拡張新字体とは、常用漢字で採用された字体の簡略化法則を、常用漢字以外の漢字についても、偏と旁に当てはめたもののようです。それに対して朝日文字は、旁が左に来たら略さないのだそうです。もっともこのような議論も今日からあてはまらなくなるかもしれません。

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2007年01月12日

全文検索向けサムネイル作成 デモサイトを公開

アンテナハウスでは、このほど、「全文検索向けサムネイル作成」のデモサイトを、作成・公開いたしました。

「全文検索向けサムネイル作成」では、キーワードを指定すると、インターネット上にあるPDF、Word、Excel、 Powerpointファイル内の文字列を検索し、該当ファイルを取得します。そして、ファイルをサーバ上で自動的にサムネイル化し視覚的に検索結果をご確認いただけるようにしております。

表示されたサムネイル画像をクリックすると画像が拡大表示されますので、ブラウザ以外のアプリケーションを使用することなく、探している文書内容を確認することが可能です。

こちらからお使いいただくことができます。
全文検索向けサムネイル作成ページ
http://conv.antenna.co.jp/Search/

使用方法は、簡単です。まず、次の図のように、ブラウザからキーワードを入力します。そして、検索したい対象文書の形式を指定します。

(1)検索キーワードの入力画面
20070112-1.PNG

そして、検索実行ボタンを押すだけで、インターネット上を検索して、この例の場合、「イラク」というキーワードを含むPDFを探します。そして、そのPDFの内容のサマリと画像の一覧を表示します。

(2)検索結果画面
20070112-2.PNG

内容をもう少し詳しく見たいサムネイルをクリックしますと、画像がより大きく表示されます。

(3)画像を拡大表示した画面
20070112-3.PNG

このシステムでは、インターネットの検索機能に、YAHOOのAPIを利用しています。また、検索でヒットした文書をサーバ上でサムネイル化する処理は、「サーバベース・コンバータ」(SBC)を用いています。

全文検索に際して、サムネイルや画像をうまく利用することで求めている文書を探し出すのがより容易になることを体験してみていただくことができます。

なお、デモサイトでは、他に

  1)PCメール向け基本機能
  2)携帯電話(NTTDoCoMo)向け画像変換(+Viewer)
  3)サムネイル作成サービス

をご用意しております。
デモサイトのページはこちらです。
■デモサイト メインページ
http://conv.antenna.co.jp/

あわせてお試しいただければと思います。

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2007年01月08日

リッチテキストPDF2 D&D ベクタープロレジ大賞にノミネート

昨年10月20日に発売しました、「リッチテキストPDF2 D&D」がベクターのプロレジ大賞にノミネートされました。

プロレジ大賞は、ベクターが年に2回行っているもので、今回のノミネート対象は、2006年7月~2006年12月の期間中にプロレジで発売されたダウンロードソフトですが、投票資格は、特に購入した人でなくても良く、誰でも投票できるようです。

ノミネートされましたのは、「文書作成部門」です。同一部門のライバルは「リッチテキストPDF2 D&D」の他に、ソースネクストの「いきなりPDF to Data2」、「本格読取」、ジャストシステムの「一太郎2006キャンペーン版 DL版」があります。

他のソフトはともかく、「いきなりPDF to Data2」だけは、絶対に負けたくないですね。

PDFからOfficeに変換するソフトについては、以前にも比較評価してみました。

2006年10月01日 PDFからWordへ 3つの変換ソフトを無慈悲に比較する (1)
2006年10月02日 PDFからWordへ 3つの変換ソフトを無慈悲に比較する (2)
2006年10月03日 PDFからWordへ 3つの変換ソフトを無慈悲に比較する (3)
2006年10月13日 PDFからWordへ 3つの変換ソフトを無慈悲に比較する (4)

そのときは、あまりはっきりとは書きませんでしたが、「いきなりPDF to Data2」の変換は、率直に申し上げて、文字認識の精度、あるいは出来上がったOffice文書の編集可能性といった面での品質が高く評価できません。

あまり良くないと感じるのは私だけではなく、製品を購入した人も同じ印象を持っているようです。このソフトの兄貴分にあたる、「いきなりPDF to Data Professional2」について、その後、アマゾンのカスタマレビューが載りました。それを見ても分かります。

いきなりPDF to Data Professional 2 (説明扉付スリムパッケージ版) アマゾンのページ

この評価を見ますと、3人の評価で3人とも5点満点中1点です。コメントを読みましても、ここまで酷評されるソフトも珍しいのではないでしょうか。それだけ購入時の期待と変換結果の落差が大きいということですが。

一般に文書コンバータは、どうしても妥協の産物になりがちで、満足度を高めるのが難しいのです。しかし、それにしても「いきなりPDF to Data」は、あまりにも顧客満足度が悪過ぎると思います。

私としては、「リッチテキストPDF2 D&D」のシェアをもっと上げて、他のソフトを間違って買ってしまう人を一人でも減らさねばならないと思っています。我田引水で申し訳けありませんが、ここまでお読みいただいた皆様、ぜひ、プロレジ大賞では「リッチテキストPDF2 D&D」に清き一票をお願いします。

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2006年12月19日

PDF Driver V3.1とPDF Tool V2.5を発売

アンテナハウスでは、12月18日より、Antenna House PDF Driver V3.1 およびAntenna House Tool V2.5を発売しました。

PDF Driver V3.1は、既にOEMのお客様向けには出荷していましたが、今回、一般のお客様向けもV3.1になります。また、これに同期をとって、PDF Tool V2.5をリリースしました。

■PDF Driver V3.1の機能改良点は、次の通りです。
(1) AES 暗号化方式の採用
Antenna House PDF Driver V3.1 では、業界他社に先駆けて PDF の新しい暗号方式である AES を採用しました。出力 PDF のバージョンを 1.6 に指定し、PDF のオーナーパスワード/ユーザパスワードを設定した場合、AES 暗号アルゴリズムで PDF のコンテンツを暗号化します。

(2) Web 表示用に最適化(リニアライズ)したPDFを出力可能に
出力する PDF を「Web 表示用に最適化(リニアライズ)」する機能を追加しました。PDF を Web で配布する際は、リニアライズされている PDF の方がすばやく内容を確認できます。

(3) 保存先ダイアログを非表示にする機能追加
PDF Driver の設定で、保存先フォルダを予め指定しておくと、それ以降はアプリケーションの印刷メニューから PDF を出力する際に、保存先ダイアログを表示しないようにできます。

(4) PDF 作成時に、空白ページを削除
Word、一太郎、Excel から PDF を作成する際に、空白ページを PDF に出力しないような設定を新設しました。PDF 作成時に、ワープロの改ページ機能の関係で、文字が入力されていないページ(空白ページ)ができてしまうことが時々ありますが、PDFにこのような空白ページを作らないようにすることができます。

(5) PDFの文字ウエイト設定の改善、用紙サイズ対応拡大
ボールドなどを指定した文字を出力するときのフォントの太さ(ウエイト)を、V3.0に比べて小さめに最適化しました。また、アプリケーション側で指定された用紙サイズからPDFの用紙サイズに対応できる種類を増やしました。

■PDF Tool V2.5
・PDF Tool V2.5では、同梱するPDF DriverをV3.1に変更しています。 これに伴い、PDF Toolの中のPDF Driver API — アプリケーションファイルの種類を判別して、そのファイルを印刷できるアプリケーションをオートメーションで起動、アプリケーションの印刷機能でPDFを作成するAPI — をPDF Driver V3.1用に変更しました。PDF Tool V2.5を使うには、PDF Driver V3.1との組合せが必須となります。

■ライセンス体系の変更
デベロッパ・ライセンスを追加しました。

■価格
価格はオープンプライスのままですが、アンテナハウスの直販価格、および、リセラー様向けの価格を変更させていただきました。価格改訂により多数のお客様にご迷惑をかけてしまう可能性があり、大変、心苦しいのですが、製品の機能追加、品質の向上、サポート・サービス水準の維持のために、やむを得ず、価格改訂をさせていただくことになりました。

なにとぞ、ご了承賜りたくお願い申し上げます。

【参考】
・Webサイト
 Antenna House PDF Driver
 Antenna House PDF Tool

・アンテナハウス直販ページ
 Antenna House PDF Driver
 Antenna House PDF Tool
※1月末までキャンペーン価格です。 

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2006年12月10日

XSL Formatter V4.1 の新機能ご紹介

次にXSL FormatterのPDF関連の新機能をもうひとつご紹介します。XSL Formatterでは、PDFを画像と同じように、ページの一部、あるいは、ページの背景として扱うことができます。

PDFをページの一部に埋め込む機能は、PDFで作成した説明図を本文に挿入する用途に使うことができます。ご承知のようにテクニカル・イラストはEPSとして作成されていることが多くなっています。組版時にEPSを取り込んで、組版結果をPDF出力するためには、PDF出力時にPostScriptインタープリタが必要です。しかし、EPSを予めPDFに変換しておいてPDFで取り込むことで、PDF出力時にはPostScriptインタープリタを使わずに済みます。(イラストソフトなどでEPSからPDF変換が必要ですので、依然としてPostScriptインタープリタが必要ですが)。

V4.1では、XSL Formatterから、DistillerやGhostscriptをキックして動かすことで、EPSのままで用意されたイラストなどの画像を組版時にPDFへ取り込むことができるようになりました。

簡単な絵で表しますと次のようになります。
20061209-EPS.PNG

EPSを大量にもっているために事前にEPSからPDFにしておくのが難しいという話はよくありましたが、V4.1での解決方法はひとつの方便です。

EPS問題は約1年前にお話しました。1年かかって半歩前進といったところです。EPSファイルのハンドリングは、アドビ以外のDTPソフトベンダの共通の悩みの種のひとつではないでしょうか。
2005年11月16日 EPS(Encapsulated PostScript)
2005年11月17日 EPS(Encapsulated PostScript) 続き

さて、もうひとつのPDF関係機能強化は、PDFの全ページをそのまま背景として使う機能の実装です。V4.0までは、PDF 1ページを用紙に対する背景として使うことができました。例えば、用紙simple-page-masterに、背景としてbackground.pdfを指定するときは次のようにします。

<fo:simple-page-master axf:background-image="background.pdf"
axf:background-repeat="no-repeat" ...>

この機能を使いますと、例えば、帳票の雛形をPDFで作成しておき、データだけ組版して、組版結果をひとつのPDFに出力できます。

V4.1では、さらにPDFの全ページを取り込むことができるようになりました。axf:background-repeat="paginate"と指定します。そうしますと、次の例ではbackground.pdfの3~5ページが順番に背景になります。

<ffo:simple-page-master axf:background-image="background.pdf#page=3-5"
axf:background-repeat="paginate" ...>

この機能を使うと、既存のPDFを丸ごと取り込むことができます。試しにやってみました。Manual.pdfは、90ページのマニュアルです。

<ffo:simple-page-master master-name="main-add" axf:background-image="Manual.pdf"
axf:background-repeat="paginate">

と指定し、他のページシーケンス(main)の後ろに、マニュアルのページシーケンス(main-add)を追加します。
<fo:page-sequence master-reference="main">
 <fo:flow flow-name="xsl-region-body">
 。。。
 </fo:flow>
</fo:page-sequence>
<fo:page-sequence master-reference="main-add">
 <fo:flow flow-name="xsl-region-body" >
 </fo:flow>
</fo:page-sequence>

XSL Formatter V4.1で組版してPDFを出力しました。これをAdobe Readerで見ますと、次のようになります。

20061209-Merge.PNG
(1ページ目は、mainのページ、2ページ目からmain-addシーケンスのページ)

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2006年12月07日

XSL-FO V1.1 が勧告になりました

W3Cは、12月5日Extensible Stylesheet Language (XSL) 仕様V1.1が勧告になったことを発表しました。

W3Cのニュース・リリース(日本語版)
  XSL-FO 1.1 の公開について (W3C 勧告)
・仕様書
  XSL-FO 1.1 勧告

今回のバージョンアップは、おもに、XSL-FO V1.0を実装したベンダが、必要に応じて、それぞれ独自拡張した機能を、XSLの作業委員会で検討して、標準化したのが中心です。具体的には次のような機能です。
・巻末索引
・改訂バー
・PDF におけるしおり
・財務諸表における部分和への対応などに必要となる表中における条件付テキスト指標
・ページグループ内での最終ページ番号の検出
・単一ページ内での複数方向への記述

これ以外に、
・複数カラープロファイルの参照
・より高度なページ付番体系
・明確な国際化対応
など、仕様の高度化も行っています。

主な実装の現状報告も公開されています。
Implementation Report for XSL 1.1

ここには以下の実装の状況が報告されています。
・Altsoft Xml2PDF version 3.0
・Antenna House XSL FormatterV4
・Apache FOP
・Inventive Designers Scriptura
・PTC/Arbortext 5.2
・RenderX XEP 4

なお、アンテナハウスは、Testimonial(推薦状)を提出しました。推薦状にも書きましたが、XSL Formatterは、既に、日本を含む世界34カ国での販売実績をもっています。

ちなみに、ユーザ数の多い順に国名をご紹介します。(上からXML先進国(?))
・日本
・アメリカ
・ドイツ(ここまで100社/国以上)
・イギリス
・カナダ
・オランダ
・スウエーデン
・フランス
・オーストラリア
・ベルギー
・デンマーク
・スイス
・中国(ここまで10社/国以上)
・フィンランド
・イタリア
・インド
・オーストリア
・ニュージーランド
・アイルランド(ここまで5社/国以上)
・その他の国は、1社~数社/国

というわけで、やはり、日本のユーザ数が一番多いようです。ただし、売上金額では米国が最大です。欧州全部合わせた金額より米国での売上金額の方が多いでしょう。

アンテナハウスは、XSL-FO V1.1仕様が勧告になったのと同時に、XSL Formatter V4.1をリリースしました。V4.1では非常に多くの新機能を追加していますので、詳細につきましては後日またご説明したいと思います。

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2006年11月23日

TextPorter V4.1 をリリース

アンテナハウス株式会は、11月22日から テキスト抽出ソフト「TextPorterV4.1サーバ版」の出荷を開始いたしました。

本製品は、PDFを含む、様々なアプリケーション専用フォーマットのファイルからテキストを抽出するソフトウェアです。

V4.1で新たに抽出対象とした対応ファイルフォーマットは、次の3種類です。
* 一太郎2006
* OutLook2000/2003(*.msg) 
* OutLookExpress6(*.eml)

また、V4.1では次の機能を追加しました。
* JIS X0213文字集合の抽出に対応しました。
* 抽出元がテキストファイルの場合、これまでは、抽出対象外としてエラーを返していました。V4.1ではエラーを返さずに指定した文字符号化方式に変換ができるようにしました。
* パス名の長さ制限の解除しました。
    (現在256byteまでの制限を解除し、OSがサポートしている長さまで保証)
* ファイルサイズ2GBの制限を解除しました。
    (OSがサポートしているサイズまで保証)
* PDFテキスト抽出エンジンを強化致しました。
   (さまざまなPDFツールから作成されたPDFに対応しました。さらに安定性を格段と改善致しました。)

特に、PDFにつきましては、PDF 1.6で新しく追加されたAES暗号でセキュリティを設定したファイルからの抽出が、パスワードを入力することで可能になりました。

特に、最近は、PDF作成ソフトの種類が増えていることもあり、今回のバージョンアップでは、PDF抽出エンジンを抜本的に作り変えて、できるだけ多くの種類のPDF作成ソフトで作成したPDFから、安定してテキストを抽出できるようにしたのが特徴です。

■対応OS
(1) 下記の32ビットOS版は出荷中です。
# Microsoft Windows95/98/Me/NT4.0/2000Professional/2000Server/XP/2003Server(32bit)
# Sun SPARC 版Solaris 7/8/9/10 (32bit) 
# Linux gcc version 3.2.3 以上(32bit)(動作環境にlibstdc++.so.5が必要)    

(2) 64ビットOS版を含む下記のOSにつきましては、今後、順次リリースする予定です。
* Microsoft WindowsNT4.0/2000Professional/2000Server/XP/2003Server(64bit) 
* Sun SPARC 版Solaris 7/8/9/10 (64bit)
* Intel版 Solaris 10(64bit)
* Linux gcc version 3.2.3 以上(64bit)(動作環境にlibstdc++.so.5が必要)
* IBM AIX 5L version5.2 (32bit)(動作環境に VAC++6.0ランタイムライブラリが必要)

■お問い合わせ先
エンドユーザ、リセラーのお客様は: sis@antenna.co.jp
OEMのお客様は: oem@antenna.co.jp

■詳細情報
http://www.antenna.co.jp/axx/

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2006年11月18日

リッチテキストPDF2 D&D ダウンロード販売サイト追加

今週からリッチテキストPDF2 D&Dのダウンロード販売サイトにベクターに加えて、So-net、Impress、amisoftが追加になりました。

近日中に、楽天、ライブドアでもダウンロード販売する予定です。

また、11月24日(金曜日)には、いよいよ、「リッチテキストPDF2 D&D」パッケージ版を全国のパソコンショップより一斉発売することが決定しました。

「リッチテキストPDF2 D&D」のダウンロード販売サイトのご案内
(11月17日現在)

Vector


So-net

IMpress

AMI

アンテナハウスは、文書変換一筋20年の経験を生かして、PDFからオフィス文書変換ソフトでは、「いきなりPDF to Data2」や「速攻!PDF to Data」には負けるわけには行きません。なにとぞ、応援、よろしくお願いします。

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2006年10月30日

リッチテキストPDF2 D&Dが、ベクターのダウンロード製品ランク入り

10月20日発売のリッチテキストPDF2 D&Dが、ベクターのダウンロードソフトでランク入りしました。

10月22日から28日の期間で9位です。
この順位は毎日変わりますので、証拠PDFをここに用意しました。
ベクターのダウンロードソフトランキング2006/10/28(PDF)
多分、10月23日から29日(30日)ですと、ランクはもう少し上がると思います。

title.png

参考:ランキング ダウンロードソフト(Windowsソフト)

※ちなみに、上の証拠PDFは、IE7で、プリントプレビューで縮小してPDF化したものです。このレベルの縮小フィットは、FireFoxでも大体同じことができます。IE7だから特に良いということはありません。ただし、IEの方がページのサイズ(レターサイズからA4への切り替えや、スライダによるマージン幅の変更などの操作性が良いと思います。

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2006年10月27日

Internet Explorer 7 の印刷機能

IE7の機能強化ポイントのひとつに印刷機能があります。以前から、ブラウザの弱点として印刷がなかなか思うようにならないということがありましたが、IE7では、この点がどのように改良されたのでしょうか?

IEブログにIE7 Printingというページがありますが、簡単に紹介してみましょう。

(1)デフォルト印刷
余分な空白をなくして、ぴったりとページにおさまるように。
・Webページの多くはそのままでは用紙をはみ出すことがあるので、用紙からページがはみ出さないように縮小してフィットさせる機能。
・オーファンの制御:Webページを印刷しようとしたとき、それが2ページにまたがり、2ページ目が最小の行しかないとき、自動的に縮小して1ページにおさめる機能。

この二つの機能は確かに、いつも、ブラウザの印刷で不便に感じたことで、大歓迎です。

(2)印刷プレビューのインターフェイスの変更
・印刷アクションのための制御をウインドウの右下に集め、ページ送りの制御キーを左下に、ページの調整のためのキーをウインドウの上に集めた。
・プレビューの最初の画面がフルページ表示になるようにして、スクロールを不要にした。これは、全幅表示(詳しく表示)モードに切り替えて、元に戻すことができる。

(3)印刷の制御
・用紙の横使い(ランドスケープ)と縦使い(ポートレート)の切り替えを簡単に
・ヘッダ/フッタのオンオフ
・最大12ページまでの多ページ表示
・印刷のスケール(縮小率)変更
・ページに縮小率を指定可能に
・マージンスライダ(マージンを対話的に変更)

(4)選択指定した内容をプレビュー
ブラウザの上で、範囲を指定して、右クリック・メニューを表示。そこで、印刷メニューを選択すると、印刷ダイヤログが表示される。その段階で、既に、選択領域を印刷が有効になり、選択した部分だけ印刷される。
(この機能、なぜか、私が使っても、そのようにならないのですが??)

(4)項はともかく、(1)から(3)までを見る範囲では、いままでのブラウザ印刷への不満が大幅に解消されそうです。

これもFireFoxが刺激を与えたおかげ。やはり競争は必要なようです。

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2006年10月25日

サーバベース・コンバータ V1.3をリリース

サーバベース・コンバータSBC)が、このほど、V1.3となりました。V1.3では次の機能を強化しています。

(1) .NET Framework2.0 に対応するインターフェイスを追加
(2) MS Word, MS PowerPoint から PDF への変換でハイパーリンクの埋め込みに対応
(3) MS Word から PDF への変換で見出しマップをしおりに出力するようにした
(4) MS Word の変換精度を改善
(5) 変換元に テキストファイル を追加
(6) Excelからの変換で末尾の空白ページを変換しないようにした
(7) (Pro版のみ)変換元にジャストシステムの一太郎文書を追加しました

SBCは、Windows, Linux, Solaris のサーバOS上で、様々な文書フォーマットをPDF、SVG、ラスタ画像(Windowsのみ)に変換することができます。Microsoft Officeや一太郎と互換のページ組版エンジンを持っていますので、サーバ上ではMicrosoft Officeやその他のSBC以外のアプリケーションは必要とせずに、Microsoft Officeや一太郎の文書をページアップしてPDFを作成することができます。

SBCには、Standard版とPro版があります。この2種類の違いは、入力できるファイル形式の違いです。

入力できるファイル形式は、次のようなものです。
(1) Adobe PDF 1.0 - 1.6
(2) MS Word 97 - 2003のDoc文書
(3) MS Word 2003 WordProcessingML文書
(4) MS Excel 97 - 2003
(5) MS PowerPoint 97 - 2003
(6) テキストファイル

以下の入力ファイル形式はPro版のみサポートです。

(7) ジャストシステム 一太郎8 - 2006
(8) SVG 1.1 / Basic / Tiny
(9) Enhanced Meta File
(10) Windows Meta File
(11) Windows Bit Map
(12) Portable Network Graphics (PNG)
(13) Graphics Interchange Format (GIF)
(14) Tagged Image File Format (TIFF)
(15) JPEG File Interchange Format (JFIF)
(16) Joint Photographic Experts Group 2000 (JPEG 2000)

現在のバージョンでも、まだ、Microsoft Officeや一太郎の文書とは完全互換とは言えませんが、Officeのページ再現性はだいぶ向上しています。

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2006年10月24日

Internet Explorer 7 (英語版)正式リリース

10月18日にInternet Explorer 7 が正式リリースしました。正式リリースは英語版のみで、日本語を含むその他の言語は、まだ、リリース候補(RC)版のままです。

Internet Explorer 7 for Windows XP Available Now

早速、インストールして使ってみました。まず、ブログを書いてみたのですが、いつもと違ってなれないのでやりにくいですね。

なぜやりにくいのかな、と見て気が付いたのですが、編集メニューがちょっと違います。
FireFox(左)の編集メニューはUndoがありますが、IE7(右)の編集メニューはUndoがありません。

Ctrl+Zを覚えれば良いとは言え、いつものメニューがないと、まごつきます。

200610241.PNG 200610242.PNG

IE7は、ビルゲーツが、IE7を出す、と約束してから20ヶ月(2年弱)を費やし、5回のβ版と1回のリリース候補版を出したそうです。

XHTMLだけと比べて、HTMLで書いたWebには文法的にいろんなページがありますから、大変なんでしょうね。お疲れ様です。

IE7での改良点については、いままでもニュースにいろいろ取り上げられているようですが、次のようなことがあります。

・フィッシング・フィルターの強化
・Quickタブをもつタブブラウザ機能
・印刷機能の強化:縮小してフィットさせる。一行だけのページができないようにする。
・カスタマイズしやすい検索機能
・CSSサポートの強化
など。

私としては、いろいろ試してみたいのは印刷機能の強化の点です。FireFoxの印刷機能はかなりひどい状態なので。印刷が綺麗にできるなら、この際、再びIE7に移行しようかな。

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2006年10月23日

アドビSVG Viewer、2008年1月でサポート終了

アドビがSVG Viewer のサポート終了をアナウンスしたという噂は聞いていたのですが、先日、公式にアナウンスしているという話を聞きました。

そこで、アドビのWebページを調べてみましたら、SVGホームページの日本語版では掲載されていませんが、英語版では、2008年1月でサポート終了とアナウンスしています。専門家の間では周知のことらしいですので、いまさらといわれるかも知れませんが、知らない人もいると思いますし、紹介してみます。

日本語版SVGViewerページ
英語版SVGViewerページ
Adobe to Discontinue Adobe SVG Viewer(アドビは、Adobe SVG Viewerを終了する)

SVG Viewerのサポートをやめる理由は、SVGが既に幅広く普及して、WebブラウザなどがSVGをサポートしているからだそうです。これはちょっと信じられませんけどねー。

計画では、2008年1月1日をもってサポートを終了し、2009年1月1日をもってダウンロード・サイトからAdobe SVG Viewerを除去するとのことです。今後、セキュリティ・パッチの提供はありません。また、Adobe SVG ViewerはWindows Vistaでの動作は保障されません。

この他詳しいことは、FAQページ(PDF)をご覧ください。

※この話題はもう1ヶ月以上古いようです。

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2006年10月21日

W3C Print Symposium 2006 (4) XSL-WG

19日は終日、XSL-FOのサブ・ワーキングの会議がありました。この会議の内容は機密事項になっていますので、詳しいことを紹介できないのが、残念です。

日本からかなりのボリュームの提案資料を持参したのですが、18日の会議(XSL-FO 2.0へのリクエスト聴取)では配布を禁止されてしまい、その上、勝手に発言しては困ると口も封じられ、何度もシャロン女史と折衝して、漸くのことで「CSSとXSL-FOの互換性を達成すべき」という要求項目を一行だけ入れてよいと言われたのです。その代わり(??)19日は会議の時間のほとんどを割いて、われわれが用意した提案を聞いてもらえました。そんなわけで一緒に行ったM氏(私は前座で、技術的なところは、ほとんどM氏が説明)は18日は発言する機会を与えられず、しょげかえっていました。しかし、19日は丸1日ほとんど独り舞台で、5ページのサマリと21ページのレポートを全部説明せよ、という時間をもらいました。M氏は終わってから大満足の様子。ビールをおいしそうに飲んでいました。

50102219934qz1.jpg

どうも、私達の提案を18日の会議で取り上げると会議の予定が全部ぶち壊しになりかねないことを恐れたようです。

しかし、現在、XSL FormatterはXSL-FOの実装ではもっとも重要な存在です。私達が、今後は協力しないといえば、XSL-FOの仕様拡張も成り立たないことになりかねない、ということになります。標準仕様を実装するベンダがいなければ、標準仕様を作成する意味がなくなってしまいますから、両者の相互依存関係は非常に大きい訳です。

XSL-FOのワーキングの人達が口を揃えて言っているのは、第一に、最初のころCSSがルーズであったためにXSL-FOとして厳密な方法を取り入れなければならなかったこと、第二に、CSSはブラウザ向けで、テクニカル・ドキュメンテーションのために必要な機能をもっていなかったことです。

このために、XSL-FOはDSSSLに由来するエリアモデルを導入していて、CSSのボックスモデルとXSL-FOのエリアモデルは異なるものであり、CSSとXSL-FOを完全に互換にすることはできないということです。

また、XSL-FOとしてCSSと互換性を保とうとしても、CSS(2.1、3)はまだ勧告になっていないので、動くターゲットになってしまう。このため現時点ではXSL-FO側からCSSを採用することができない。一方において、CSS側がCSS3でXSL-FOの仕様と類似の機能を互換でないが、しかし、類似の方法で追加しているため混乱のもとになっています。

Webの議論では、Hakon Wium Lee氏がXSL-FOを攻撃しているのですが、実際に話してみますと、LeeさんはXSL-FOについてあまり知らないようで、CSSとXSL-FOの互換性については協力しても良いとおっしゃっていました。これに対して、シャロンさんが強硬反対ということでWebやメーリングリストを読んで予想した筋書きとはだいぶちがっていました。

さて、これをどういう方向にもっていくべきか?今後、考えねばならない課題です。

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2006年10月20日

W3C Print Symposium 2006 (3) XSL-FOとCSSの互換性

アンテナハウスは、XSL Formatterを海外でかなり販売しています。その経験だけで一般論を引き出すのは危険かもしれません。しかし、経験的に、W3C の勧告は、日本ではそれほど大きな影響力がないように思いますが、海外ではかなり大きな影響力があることを感じます。そんなこともあり、 XSL-FOとCSSの互換性についてもう少し考えたいと思います。

Webの印刷に関する標準仕様で、CSSとXSL-FOという二つの仕様があると言いました。もともとCSSは、印刷よりもWebページのコンテンツとレイアウト指定を分離することで、メンテナンスし易くしたり、アクセスし易くする、という趣旨で作られたと思います。XSL-FOはページ概念のあるメディアへの組版・印刷用と言う点で、当初は重複するという印象はありませんでした。

ところが、近年、CSSでページ概念をもつメディア(紙やPDF)に印刷し、CSSで本を作るなどを狙ってきたためにCSSとXSL-FOの境界が分かりにくく、両者が重複する部分が多くなりつつあります。

XSL-FOは、非常に高度な組版機能を持っていますので、組版機能の強力さで見れば、XSL-FOとCSSは比べものにならない、まあ、高級乗用車と軽乗用車以上の差があると思います。

ところが、実際のユーザの多くは、実はXSL-FOのそんなに高度な機能を使っている訳ではない様です。XSL-FOはドキュメントの自動組版という用途ですが、その分野で、高度な機能を必要とするXMLコンテンツを扱うユーザ層は限られます。実際のところ、Webページ的な内容を組版する用途でXSL-FOを使っている人が多いということになりますと、CSSで印刷機能が強化されれば、XSL-FOの市場と重複してきます。

その結果、CSSとXSL-FOのツールの競合が増え、競争は厳しくなるかもしれませんが、それはベンダにとっては、競争に勝つために努力するということですから、大きな問題ではありません。むしろ切磋琢磨することで、市場が大きくなり、ツールも良いものになるだろうと思います。

その結果、ユーザにとってはCSSとXSL-FOのツールを両方を使ったり、あるいは、一方から他方へ移行したいということになるケースが増えるでしょう。そういうとき、両方のツールに類似の機能があるが互換ではない、というケースがあるとユーザが不利益をこうむるということになります。まったく別の標準機関が提唱する仕様ならいざしらず、同じW3Cの提唱する仕様でそのような混乱が起きるのは好ましくない、ということになります。

結果的に、W3Cの仕様のステータスも下がってしまいます。ところが、CSSとXSL-FOの互換性は、総論ではともかく、各論になるとなかなか実現できないのですね。

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2006年10月19日

W3C Print Symposium 2006 (2)

ドイツのハイデルベルグで行われているW3C Printシンポジウム2006の会場は、Print Media Academyという建物ですが、印刷機械メーカのHidelBerg社のセミナー施設のようです。ハイデルベルグ市って、HidelBerg社の城下町なんですね。

さて、参加登録者の人数は70名強で私の予想より少ない人数です。日本からもジャストシステム2名、アンテナハウス2名、印刷技術協会、キヤノン、W3Cから各1名とだいぶ大勢の参加者がありました。日本からの参加者は、18日のワークショップで、W3Cの印刷仕様を国際標準としてしっかり作ってもらおうということが目的です。また、米国勢ではHPやIBMの参加者も多く見られますが、マイクロソフトの参加者が一人もいないというところにマイクロソフトの冷淡な姿勢が感じられます。

マイクロソフトは標準仕様には冷淡で、自分達の独自仕様を推進するのに熱心なようです。シャロン・アドラーさんは、一社だけの仕様とオープンな標準仕様とでは、意味が違うとおっしゃっていましたが、ユーザの人たちは、マイクロソフトの仕様と、W3Cの標準仕様にどの程度の意味の違いをおいているのでしょうか?

結局は、プログラムをどの程度優れた実装をするかが決め手になるように思います。

ドイツでの会議ですので、ドイツの参加者が多いのは当然ですが、XSL Formatterのリセラーである、Doctronics社がスポンサーであり、他にも当社リセラーの関係者が参加していたことで、日頃めったに会うことのできない海外取引先の方と挨拶を交わすことができたのも良い機会です。

セミナーの合間に話して見ました人の中では、CSSのHakon Wium Leeさんが熱心という印象を受けました。

また、XSL-FO V1.1の概要説明も良くまとまっていたように思います。

会場の参加者からW3Cに印刷関係の仕様が沢山あって、分かりにくいという声も聞こえました。これに対しては、それぞれ、特徴があって、異なる市場・用途を狙っているという説明がありましたが、確かに、HTMLPrintは家庭向けの普及型プリンタでデジタルカメラ、携帯電話、PDAなどを含む様々な端末から写真などを印刷する用途を想定していますので、CSSやXSL-FOとはだいぶ違います。

一方、CSSとXSL-FOのように、一部の客層に対してオーバラップする仕様もあります。W3Cでは、重複する部分は互換性の維持、重複する仕様はグループ化して互換性を保つような管理をしていくべきだろうと思います。

アンテナハウスでは、そのようなことを考えてXSL-FOとCSSの互換性を高めて欲しいということを提案しようと考えていたのですが、Chairのシャロンさんが、XSL-FOとCSSの互換性を実現するのは絶対無理と強硬な意見をもっているために今日のところは、話をする時間があまり与えられませんでした。

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2006年10月18日

W3C Print Symposium 2006 (1)

10月17日にドイツのハイデルベルグにおいて、W3C Print Symposium 2006が開かれました。

17日は、W3Cにおいて進められている次の4つの印刷関係の仕様についての概要の説明がありました。
・CSS Paged Media
・XHTML Print
・SVG Print
・XSL 1.1

また、今日、18日は、XSL-FO 2.0についての検討を行うワークショップが開かれる予定です。

ハイデルベルグから、このシンポジウムの状況について簡単に報告してみたいと思います。

まず、4種類の印刷関連の仕様の最新版は次のような状況です。

■CSS Paged Media

CSS3 Module: Paged Media
W3C Working Draft 10 October 2006

CSSレベル3の一部で、ページ分割、マージン、用紙サイズ・方向、ヘッダ、フッタ、ウィドウ・オーファン、イメージの方向、ページ番号などを定義する仕様です。2006年10月10日に最終ドラフトになりました。

■XHTML Print

XHTML-Print
W3C Recommendation 20 September 2006

モバイル機器や低価格機器用でプリンタ専用のドライバが無くても、HTML-Printに準拠したページ記述をすれば、印刷したり、表示したりできることが狙いです。9月26日に勧告になりました。

CSS Print Profile
W3C Working Draft 13 October 2006

CSSのサブセット。HTML-Printと一緒に使用して、ページレイアウトをより強化するための仕様です。2006年10月13日に最終ドラフトになりました。

■SVG Print

SVG Print
W3C Working Draft 15 July 2003

これは仕様書ではなく、Web用のグラフィックスの標準仕様SVG1.2を印刷に使うためのガイドラインです。

■XSL-FO

Extensible Stylesheet Language (XSL) Version 1.1
W3C Proposed Recommendation 06 October 2006

これは既に詳しくお伝えしていますが、つい10日ほど前に、勧告提案になったばかりです。

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2006年10月07日

DITA からFOに変換するスタイルシートを公開

DITAのOpenTool Kit 1.2.2のスタイルシートをXSL Formatter用に使えるようにするためのスタイルシートを作成して公開しました。

DITA OpenTool Kit についてはこちらをご覧ください。
DITA Open Toolkit Project Home

DITA OpenTool Kit Project は、DITAの内容をPDF、HTMLなどの配布可能な形式に変換するプログラムを実装しようというオープンソース・プロジェクトです。もともとIBM社内で利用されてきたDITAのコンテンツをFOやXHTMLに変換するためのAntベースのプログラムを元に、機能を強化して実用化しようとしているものです。

※Antは、JAVAベースのプログラム・ビルドシステム。Makeの一種。

DITAからPDFに変換するスタイルシートとしては、IBMが開発したもの(XSL FO プロセサには、FOPを使用する)がベースです。使用するXSL FOプロセサのレベルが低いためもありますが、スタイルシートの出来もあまり良くないようです。

さらに、Idiomが開発したプラグインがあります。Idiomが開発したプラグインは、XSL FOプロセサとして、RenderX のXEPを使用しています。

アンテナハウスでは、昨年9月(2005年9月)に、これらとは独立に、DITAからFOに変換するスタイルシートを開発して公開してきました。現時点で日本語のWebページに公開しているものがこれに相当します。(組版サンプルのページのDITAからFOに変換するスタイルシートにアップしているもの。)

しかし、DITA OpenTool Kitと組み合わせて使えるスタイルシートを開発して欲しい、という要望を、多くの方々からいただきましたので、今回、従来とは別のものとして、IBM版とIdiom版をそれぞれXSL Formatterコンパチブルにするためのスタイルシート差分を開発して公開したものです。

日本の皆様には申し訳ありませんが、DITA OpenTool Kit自体が英語のため、英語版のみの公開となっています。

新しいスタイルシートは、こちらから入手していただけます。
Stylesheet for DITA to XSL-FO transformation

このスタイルシートをお使いいただくには、まず、DITA OpenTool Kitをダウンロードしてインストールし、部分的にファイルを入れ替えていただくことになります。

ご活用くださいますようお願いします。

DITAについては、2006年08月24日DITA への関心が急激に高まっていますでも少し触れました。

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2006年09月28日

Plaggar

マッシュアップって最近のはやり言葉ですが、Webのマッシュアップ・サーバPlaggarってのが大人気だそうです。

インターネットからいろんなニュースなどを集めてきて、自在に加工して配信するサーバのようです。これ、元ライブドアの宮川達彦さんが中心になって開発しているようですが、Googleのメーリングリストは、英語なんですね。

plagger-dev

スゴイ!なあ。

LLRingで発表されたプレゼンテーションを見ると、こんなのがあります。
20060928.PNG

おおすごい!PDFも出せるんだ!

調べてみますと、PDF出力は、Perlで開発中の

PDF::FromHTML - Convert HTML documents to PDF

を使っているようです。でも、PDF::FromHTMLは、CPAN(Comprehensive Perl Archive Network)で公開されているのは、2006年9月12日時点でバージョン0.20で、安定してないようです。実用に使うのは難しそう。

オタク達は、こんなことやっているのか!って話ですが、実際の世界で使えるようになるには、誰かが投資をしないと無理かもしれません。

※CPAN というのは、Perlのライブラリーを集めたアーカイブ。

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2006年09月27日

「リッチテキストPDF2店頭デモ」お知らせ他 

1.店頭デモ
明日9月28日午後に「リッチテキストPDF2」の店頭デモを行います。

○時間: 9月28日14時~19時
○場所: ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba 2F
○その他: 当日は会場にて「リッチテキストPDF2」のテスト変換をお受けいたします。
 お客様がお持ちのPDFを使用して、実際に「リッチテキストPDF2」で変換 した結果をご確認いただくことができます。
 ぜひ、ご活用ください。

2.PDF Tool V2.4 Solaris、Linux版
PDF Tool V2.4のSolaris、Linux版の発売が遅れていましたが、本日より、Solaris、Linux版をリリースします。

PDF Tool Windows版は、Antenna House PDF DriverPDF Driver APIPDF Tool APIの3つのツールのセットです。これに対して、Solaris版とLinux版は、PDF Tool APIのみから構成しています。

主な機能としては、
・PDF をページ単位に分割・結合
* PDF をページ単位で分割・結合します。
* 分割: 指定したページ位置で PDF を分割して、新たな PDF にします。
* 結合: 複数の PDF を結合して、ひとつの PDF にします。
・PDF のセキュリティを設定・変更
* PDF を暗号化します。
* PDF に各種の制限(閲覧、印刷、文書の変更、コピー&ペースト等)を設定します。
* PDF に設定されているセキュリティ情報を取得します。
・PDF の文書情報を取得・設定
* PDF の文書情報(タイトル・サブタイトル・作成者・キーワード等)の取得・設定をします。
* PDF の開き方の取得・設定をします。
・PDF のしおり取得・作成
* 既存のしおりの取得・削除をします。
* 新規のしおりの作成をします。
・PDF の注釈の取得・作成
* リンク注釈、テキスト注釈、スタンプ注釈、ファイル添付注釈の取得・作成をします。
・リニアライズ機能
* PDF をリニアライズ(Web 表示用に最適化)します。
・PDF へ透かしを挿入
  *PDF を透かしのイメージとして 他の PDF へ挿入することができます。透かしには次の指定等が可能です。
   - 挿入するページの指定
  - 配置する面(前面・背面)の指定
  - 余白の指定
  - 不透明度の指定
  - 透かしに使用するイメージ(PDF)の倍率の指定
  - タイリング(並べて表示)の指定
  - PDF の表示時に透かしを表示する指定

Solaris版、Linux版は、サーバライセンスのみです。価格などの詳しいことにつきましては、弊社サーバ製品パートナー営業グループまでご連絡ください。
* 電話: 03-3234-9631
* FAX: 03-3221-9975
* Eメール: sis@antenna.co.jp

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2006年09月24日

Office 2007 の新しい数式エディタについて まとめ

Microsoft Office (Word) 2007 の新しい数式エディタについて、2006年9月17日から21日にかけてお話しましたが、この記事には関心を持った方が多かったように思います。

そこで、早速、下記の通り整理しました。

XML資料室

Office2007の新しい数式エディタ

数式のマークアップ言語としては、MathML2.0が標準として多くの人に利用されています。MathMLは、直接、マークアップを編集することよりも、数式をWebで利用できるように、また、数式を共通に利用できるようにということを目標としているものです。

これに対して、Office2007のOMathは、数式の交換よりも、Word 2007の組版情報を忠実に保存することを目的としているようです。このようにOMathとMathMLでは目的とするところが少し異なっています。しかし、XSLスタイルシートをうまく作れば、相互に変換することが可能となりそうです。

現在、W3Cでは、MathML3.0の開発が始まっています。
Math Working Group Charter:Scope and Deliverables MathML 3.0 Recommendation

OMath とMathML3.0で、数式編集、組版が今までよりも簡単に、綺麗にできるようになることを期待します。

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2006年09月21日

Office2007の新しい数式エディタ (5) Office2007数式のXML形式

Office2007数式エディタで作成した数式を保存すると、WordProcessingMLの中の数式は、独自のXML形式で保存されます。この数式XML形式は、Office Open XMLの仕様書に定義されていますが、ここでは仮にOMathと呼びます。

数式をマークアップするための標準言語としては、W3CのMathML2.0がありますが、OMathはMathMLとはまったく別の仕様となっています。
W3CのMathMLページ
MathML2.0

Office2007をインストールすると、Office12フォルダの中にomml2mml.xslというスタイルシートがインストールされますが、このスタイルシートでOMathからMathML2.0に変換することができます。

逆にMathML2.0からOMathに変換するには、mm2omml.xslスタイルシートを使用します。

早速、簡単な数式でどの程度の互換性があるか、試してみました。

1.Word2007 ベータ版で作成した数式(PDF):Office2007Math.pdf
2.Word2007の本文XML文書:document.xml
各数式はoMathPara要素の内容となっています。
3.次のようにしてdocment.xmlをomml2mml.xslでMathMLに変換します。  
 
>MSXSL document.xml omml2mml.xsl -o resMathML.xml

これで本文の中の数式だけ(oMathParaの内容のみ)を変換されます。このままでは表示できないので、少し修正してHTMLにしたものをブログにアップしました。数式の内容は変更していません。

4.resMathML.xmlをHTMLにしたもの:Download file この数式はInternet ExplorerとMathPlayer(プラグイン)を使うと表示できます。ご自分で表示できない人のためにIEの画面を下に示します。
20060921-1.PNG
これを見ますと、どうも、出来上がっているMathML数式に少しエラーがあるようです。(MathPlayerではMathMLにエラーがあると赤枠で囲って表示します。)

さらに、少し整形してXML化し、XSL FormatterMathMLオプションでPDFにしてみました。

■Formatterで作成したPDF:Download file
MathPlayerと同じ表示になっています。Office2007の数式を完全に再現はできていませんね。多分、OMathからMathMLに変換するスタイルシートが未完成なのでしょう。  

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2006年09月20日

Office2007の新しい数式エディタ (4) 数学フォント

数式組版は、文字組版の中ではとても難しいもののひとつです。

昨日の話題にしましたように数学記号の種類が多いこともそのひとつですが、それ以外に、様々な難しさがあります。

1.数式の中でイタリック体や二重線文字の使い分け
20060920-1.PNG
数式では、変数は多くの場合イタリック体で表します。微分記号は、上の図のⅆ (U+2146 DOUBLE-STRUCK ITALLIC SMALL-D)のように二重線のイタリック体で特別の意味を持たせた文字を使うことがあります。Unicode4.0には、U+2145~U+2149に二重線イタリックの数学記号が定義されています。

2.下付き、上付きを多用します。しかも、多重の上付き、下付きを使うこともあります。
20060920-3.PNG

3.積分記号のような斜めの記号に対して、上限、下限をつける時は、単純に文字のベースラインを上、下に調整するのみでなく、左右の位置調整も行う必要があります。(1の例を参照)

4.括弧類などのフェンス類や積分記号などは内部の式の高さに応じて、高さを調整する必要があります。
20060920-2.PNG
アウトライン・フォントでは、計算によって高さを調整するのは簡単にできます。しかし、ただ括弧を大きくしたり小さくしたりするだけではあまり綺麗になりません。やはりサイズ毎に専用のグリフが必要でしょう。

5.空白の幅に様々な種類があり、その使い分けが必要です。
例えば、次の図をご覧ください。
20060920-4.PNG
数式の左辺a-cと、右辺-cでは、マイナス記号と文字cの間の幅が異なっています。このように同じ文字の組合せでも文脈によってその間の空白の幅を変えることがあります。

6.行列の入った式を綺麗に組むには、行列の軸の位置と本文の文字の軸の位置を合わせる必要があります。20060920-5.PNG
この場合、等号(=)は、行列の軸線と揃えることになります。

上のようなことを簡単に実現するためには数式組版専用フォントが必要でしょう。Office2007の数式エディタでは数式組版のための新しいフォントとしてCambria Mathフォントを開発したようです。Cambria Mathは、Cambria フォントのTrueTypeコレクション形式の一部ですが、数学の組版専用のOpenTypeフィーチャ・テーブルを持っているようです。残念ながら、この新しいOpenTypeフィーチャ・テーブルの仕様は文書化されていないとのことです。

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2006年09月19日

Office2007の新しい数式エディタ (3) 数学記号の入力

昨日は、Murray Sargent の直線形式は、TeXの数式表記をUnicodeで表したものと言いました。

Knuth先生が、TeXの概念を考え、最初のPlain TeXがリリースされたのは、1980年頃、Asciiコードしか考えられなかった時代です。このため、TeXでは、数式につかうギリシャ文字や、演算子、その他の記号類を「\」とラテンアルファベットの組合せでキーワードとして定めています。これで数学記号の代わりに使います。

ところが、現在、Unicode4.0には数式につかうための記号が2000種類も盛り込まれています。従って、TeXでキーワードとして決めている数学記号をUnicodeで表すのは、自然な進化といえるでしょう。

但し、何千もある文字を入力しようとすると、日本語の漢字を入力するのと同じようにIMEを使ってできるようにする工夫が必要になります。

Word2007の数式エディタでは、数学記号をキーワードで入力できるようになっています。キーワード、文字の字形とUnicodeコード番号の一覧表が「Unicode Nearly Plain-Text Encoding of Mathematics」の付録Bにあります。付録Bには264種類の記号が掲載されています。

これらのキーワードはユーザが定義して追加することもできます。

数式エディタで、キーワードを入力して空白をいれると自然にグリフに変わります。
例えば、平方根のキーワードは、sqrtです。平方根を入力するには、次のように、\(英語版ではバックスラッシュ)に続いて、キーワードを入力します。
20060919-1.PNG

続いて空白を入力すると、記号に変わります。
20060919-2.PNG

このようにキーワードを使って入力するのが一つの方法です。しかし、264種類のキーワードでは、Unicodeで使える数学記号の種類と比べて少な過ぎて、足りないのではないかという心配があります。

そのためかどうか、数式エディタでは、Unicodeの16進コード番号を直接入力することもできます。先ほどのルート記号のUnicodeコード番号はU+221Aです。そこで、次のようにコード番号を入力して、
20060919-3.PNG

「Alt」キー+「x」キーを押しますと、記号に変わります。
20060919-2.PNG

この他に、主要な数式記号については、従来の数式エディタと同様にWYSIWYG入力もできます。これらの方法で、数式の入力は、従来と比べてかなり簡単になるのではないかと思います。

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2006年09月18日

Office2007の新しい数式エディタ (2)組み立て形式と直線形式

Office 2007の新しい数式エディタでは、数式の表記モードに、組み立て形式直線形式の2種類があります。

簡単なところで、二項展開を表す等式の組み立て形式と直線形式は次のようになります。

20060918.PNG

数式エディタで数式を入力していく時は、直線形式になりますが、数式を最後まで入力し終えて、スペースを入力しますと、自動的に組み立て形式に変わります。

TeXをご存知の方にとっては、直線形式というのは、TeXに似ていると思うに違いありません。TeXでは二項展開の等式を次のように表します。

 (a+b)^n = \sum_{k=0}^n {n \choose k}a^k b^{n-k}

※私は、TeXを実際に使ったことが一度もありませんが、多分、こうじゃないかと思います。間違っていましたらご指摘ください。

TeXの式との違いは、次の4点です。

・\sumが、∑ (U+2211:N-ARY SUMMATION) となっている
・\chooseが、¦ (U+00A6:BROKEN BAR)となっている
・▒ (U+2592:MEDIUM SHADE)が結合子として使われている。
・画面に表示されない{ }の代わりに( )が使われている。

このように直線形式とはTeXの数式表記のUnicode版になっていると言っても過言ではないようです。

Murry Sargentによる「Unicode Nearly Plain-Text Encoding of Mathmatics」がUnicodeテクニカル・ノートとして公開されていますが、これは、Unicodeを活用したTeXの数式表記の提案と考えても良いと思います。

※参考資料
Unicode Technical Note #28:Unicode Nearly Plain-Text Encoding of Mathematics
本文:Unicode Nearly Plain-Text Encoding of Mathmatics (PDF)

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2006年09月17日

Office2007の新しい数式エディタ (1)

マイクロソフトのMurray Sargentが新しいブログ「Math in Office」をはじめています。

Murray Sargent: Math in Office

この人がマイクロソフトに入社したのは1992年になっています。私の記憶では、入社の前、大学の先生時代、David Weiseと共同でSSTデバッガを開発し、その縁で、夏休みにマイクロソフトのコンサルタントとして働いていた時、ガーデン・パーティの最中に、Windowsのプロテクト・モードのきっかけとなるアイデアを出したそうです。その頃、MicrosoftはWindowsの開発で640KBのメモリの壁を破ることができずに、苦しんでいたのですが、この壁を破るきっかけが彼のアイデアだそうです。

これによって、Windows3.0のエンハンスト・モードが可能となり、さらには、Windows95へとつながって、Microsoft Windowsの大成功への道を開いたことになります。その時のエピソードが、確か、Andrew Schulmanの「Unauthorized Windows 95」に載っていました。(昔の本を置いてある書庫が遠隔地なので確認できないのですが)。

レーザの研究者(22年間大学でレーザを研究)でレーザについての本を出す傍ら、パソコンのH/Wなどのアーキテクチャについての本も執筆しています。

The Personal Computer from the Inside Out 
The Programmer's Guide to Low-level
PC Hardware and Software

Murray Sargent III, Richard L.Shoemaker
Addison-Wesley Publishing Company
ISBN 0-201-62646-2
Copyright 1995

きっと、天才なんでしょうね。マイクロソフトにはこういう天才がごろごろしているそうです。(もっとも最近の天才はGoogleを目指すようですから、だんだん変わるかも。)

彼は、その後、Microsoftに入社して、RichEditの開発を担当。最近は、Officeで高品質な数式の編集と表示に関わる開発をしています。Unicodeコンソーシアムでプレーン・テキストによって数式を表現する方法について発表していたので、注目していましたが、いよいよ、その成果がOffice2007の新しい数式エディタとして登場するようです。

Word2007のβ版で、「Alt」キーと「+」キーを同時に押すと、新しい数式エディタが起動します。
20060917.PNG

ブログでは、この新しい数式エディタについての啓蒙活動をもくろんでいるようです。これから、Murray Sargentの提案する新しい数式編集についてもう少しレポートしてみたいと思います。

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2006年09月16日

PDFとOffice文書のサムネイル作成サービスを開始しました

今日から、サーバベース・コンバータ(SBC)のPRの一環として、SBCを使った無償サムネイル作成サービスを始めました。

無償サムネイル作成サービスサイト
http://conv.antenna.co.jp/tsbc/

サムネイルを作成する対象ファイル形式は、Microsoft Office (Word, Powerpoint, Excel) 97~2003のDoc/WordML形式文書、およびPDF、SVG、EMF他の画像形式です。

詳細は「MultiGeneratorサポートブログ」をご参照ください。

サムネイルですので、先頭のページだけになりますが、ファイルをWebブラウザからアップロードしますと、数秒で、サムネイル化した画像が次の図のように表示されます。

20060916.PNG

SBCは、独自にOfficeやPDF文書を解析してフォーマットするエンジンをもっていて、いわば、Officeコンパチブルなレンダラです。このサービスを通じて、SBCの高速性、精度などを体験していただく方が増えることを願っています。

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2006年09月13日

PDF Tool V2.4をリリースしました

アンテナハウスでは、9月11日から『PDF Tool V2.4』を出荷開始しました。本製品は、2006年6月発売の同製品V2に機能を追加・改善したものです。

■ PDF Tool V2.4 の機能

PDF Tool V2 は次の3つのコンポーネントを同梱したツールセットです。
○ Antenna House PDF Driver
各種デスクトップ・アプリケーションの印刷メニューから印刷操作で PDF を作成することができます。

○ PDF Driver API
 企業内システムに、Office 文書を PDF 化する機能を組み込んだり、一括 PDF 作成機能を組み込むことができます。文書の種類に応じて、適切なデスクトップ・アプリケーションを自動的に動かして Antenna House PDF Driverにより PDF 作成をします。

○ PDF Tool API
 企業内システムやインターネットシステムなどに、既存 PDF に対する様々な処理機能を組み込むためのものです。PDF をページ単位に分割・結合したり、しおり・注釈の設定・削除、透かしの付加などができます。

■ V2.0 から V2.4 での主な強化項目

V2.4 では下記の改訂をしました。

○ PDF Driver API
・ V2.0 では、Excel のシート内でマクロから PDF Driver API を呼び出すことができませんでしたが、V2.4 では、これを可能にしました。

○ PDF Tool API
・既存のPDFに別途作成したPDFを透かしとして付加する機能を追加しました。通常の透かしの他、表示されないが印刷される透かし、など様々な透かしを付加できます。
・ PDF ファイルの先頭に文字列を挿入する機能を追加しました。
・ユーザパスワード、オーナーパスワードにバイナリを扱えるようにしました。
・暗号化辞書へユーザ独自のエントリを作成する機能を追加しました。

○インターフェイス
・言語インターフェイスにJAVA インターフェイスを追加しました。(PDF Tool API のみ)

○ その他
・ V2.0では評価版は3ページしか扱えませんでしたが、V2.4ではページ数制限をなくしました。代わりに評価版であることを示す透かしが出力されるように変更しました。
・プログラムを見直し、高速化を行いました。
・ Windows版に評価版インストーラを用意して、初期設定をインストーラで行うようにしました。
・マニュアル類を見直して、より判りやすく改めました。

■販売方法と価格

PDF Tool V2 はアンテナハウスのリセラーを通じて、システム・インテグレータ、あるいは企業のシステム部門向けに販売します。

また、V2.4より価格をオープン価格に変更しました。販売価格につきましては、弊社の営業担当またはリセラーまでお問合せください。

なお、(ソフトウエア・メーカ)向けの複製再販権ライセンス契約(OEM契約)も承ります。OEM 営業窓口(oem@antenna.co.jp)までお問い合わせください。

■お問合せ先

〒102-0074 東京都千代田区九段南4-3-13 麹町秀永ビル4F  
 アンテナハウス株式会社(本社)
 サーバ製品パートナー営業グループ
 TEL.03-3234-9631
 FAX.03-3221-9975  E-mail:sis@antenna.co.jp

■詳細情報

 Webページ

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2006年09月08日

PDFの画像化・サムネイル化

当社の営業窓口のメールを見ていますと、Office文書やPDFを画像化したいという要望は、時々寄せられます。その都度、「サーバベース・コンバータ」の評価版をお使いになってみてください、とご案内していましたが。。

よく考えてみましたら、既に、当社のWebページには、Office文書やPDFを1ページだけですが、画像化するシステムがあることに気が付きました。

いま、「デモサイト」と銘打っていますので、気が付かない方も多いのではないかと思いますが、ここから、Office文書やPDFの先頭ページを画像化していただけます。
Server Based Converter V1.2 MR4 テスト変換申し込み PC用

このWebサイトへ、画像化した結果を返送するメールアドレスをご指定の上、例えばPDFファイルをアップロードしていただきます。

そうしますと、ほとんど瞬時で、変換結果の画像がお手元に届きます。

例えば、このようなPDFをアップロードします。
サンプルPDF

変換先の画像形式として、JPEGを指定します。そうしますと、次のようなJPEGファイルが指定のメールアドレスに送られてきます。

View image

もし、利用したい希望者が多いようなら、近いうちに、このシステムをもっと使いやすくして、無償のサムネイル作成サービスをはじめようかという議論をしています。

画像変換・サムネイル作成サービスを果たして大勢の方に利用していただけるでしょうか。また、無償サービスをする意義があるのでしょうか?

まずは、ブログの読者の皆さんの反応でそれを占ってみたいと思います。ということで、ブログの記事をお読みの皆さんの中で、無償サービスを実現して欲しいという方は、まず、現在のテスト変換を、ぜひお試しになって見てください!また、ご意見もお待ちしています。

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2006年09月05日

リッチテキストPDFの店頭デモのお知らせ

9月23日と24日の両日、午後13時から18時まで、秋葉原のラオックス ザ・コンピュータ館5Fで「リッチテキストPDF2」の店頭デモを実施します。

当日は会場にて「リッチテキストPDF2」のテスト変換をお受けいたします。お客様がお持ちのPDFを使用して、実際に「リッチテキストPDF2」で変換 した結果をご確認いただくことができます。是非ご利用ください。

また、具体的な金額についてはお知らせできませんが、当日は、「リッチテキストPDF2」は特価にて販売となります。お楽しみに。

店頭デモでは、「リッチテキストPDF2」の優れた変換精度をぜひお確かめいただきたいと思います。

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2006年08月28日

Office Open XML File Format(OOX) ドラフト1.4公開

Microsoft Office 2007のXMLファイル形式 Office Open XML File Formatのドラフト1.4版が公開になりました。

Ecma Office Open XML File Formats Standard

1.3版が公開されたのが5月でしたので、3ヶ月ぶりの更新となります。

1.3版は、1冊(PDF)で4081ページでした。
1.4版では第一部から第五部の5分冊に分かれています。

part 1: "Fundamentals" 154ページ(PDF)
part 2: "Open Packaging Conventions" 134ページ(PDF)
part 3: "Primer"353ページ(PDF)
part 4: "Markup Language Reference"4741ページ(PDF)
part 5: "Markup Compatibility" 37ページ(PDF)

この第4部が、4741ページでXML文書仕様の中核と思います。この4741ページの仕様書のPDF ProducerがWord2007(β)になっています。
20060828.PNG

第5部として、将来のXMLマークアップの拡張のための「Markup Compatibility」が追加になったのが目新しいところです。

1.3版は、見出しだけあって本文のない部分がかなりありましたが、1.4版でどの程度まで本文が埋まったのでしょうか?後で見てみたいと思います。

PDF版だけではなく、Microsoft Word2007版(拡張子docx)もあります。但し、Office2007 のベータ版から仕様が変わったため、公開されているベータ版では開けないようです。

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2006年08月25日

Antenna House PDF ブランドについて

Adobeリーダなどで、PDFを表示して、PDFの文書情報を表示しますと、PDFを作成したソフト(Producer)の名前が表示されます。

アンテナハウスのPDF作成ソフト(XSL Formatter、PDF Driver)で作成したPDFには、ずっと、次の図のようにHyf PDF Output Library という表示になっていました。
200608241.PNG

しかし、7月からリリースした製品では、Antenna House PDF Output Libraryと変更しました。(次の図を参照してください)。
200608242.PNG

(Hyfとは、アンテナハウスが100%出資で北京に設立した「北京紅櫻楓軟件有限公司」の英文表記の略です。)

PDF生成ソフトにHyfと付けていたのは、中国の市場でPDF作成ソフトでビジネスを強力に進めるためでした。しかし、最近は、中国より日本でのPDFビジネスの方が中心になってきましたし、今後は、欧米の市場でも販売を強化することも考慮して、ブランド名を変更することにしたものです。

現時点で、特に開発体制が変わったわけではないですが、アンテナハウスと北京紅櫻楓軟件有限公司の開発者数を合わせますと、かなりの強力なメンバーになりますので、日本と中国の力を結集して、今後ますますPDFビジネスに力を入れていきたいと考えています。

どうぞ、よろしくお願いします。


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2006年08月14日

Acrobat 8は2006年末リリース

New York Times 8月5日にAdobeのCEO Bruce Chizen 氏のインタビューが掲載されています。

Adobe Reaches Far and Wide
By JUSTON JONES
Published: August 5, 2006
New York Times
Technology欄

※日にちが経ったためか、既に、登録しないと全文を読めなくなってしまっています。

それによると、Acrobat 8が、今年(2006)年終わりにリリースされるそうです。

おそらく、Microsoft Office 2007 のリリースに合わせて、新しいリリースを出そうと考えているものと思いますけれども、また、一方で、Flashの統合どうなるかも興味があります。

※この記事は、最初8月13日付けで公開しましたが、都合により8月14日公開に変更しました。ご迷惑をおかけしましたことをお詫びします。

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2006年08月11日

Webレポート作成システム紹介セミナー のご案内

さて、来る9月14日(木)アンテナハウスと(株)ジャスミンソフト共催で「Webレポート作成システム紹介セミナー」を開催します。

今回のセミナーでは、XSL1.1仕様(勧告候補)に準拠したアンテナハウスの「XSLFormatter」、Webデータベースを構築・運用するジャスミンソフトの「Wagby」と、両ツールで実現したWebレポート作成システムの事例をご紹介いたします。

■開催日時
9月14日(木曜日) 14:00~16:00

■内容
14:00~14:40 アンテナハウス(株)長縄敏行
 ・XSLFormatterV4概要のご説明

14:50~15:40 (株)ジャスミンソフト贄良則
 ・ Wagby概要のご説明
 ・ Webレポート作成システムのご説明

15:40~16:00 質疑応答

■場所
アンテナハウス株式会社 本社セミナールーム

■ジャスミンソフトについて
ジャスミンソフトは、沖縄のソフトハウスで、ユニークで優れた製品を作っています。アンテナハウスのリセラーとしてもXSL Formatterを販売していただいています。

ジャスミンソフトのホームページ

なお、アンテナハウスでは、システム製品を販売するためのリセラー・ネットワークを作っています。

アンテナハウスでは、今後、リセラー各社と合同でセミナー形式による情報提供を行うことで、お客様により良い情報を提供し、かつ、リセラー各社と共存・共栄を図っていきたいと考えています。

ぜひ、よろしくお願いします。

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2006年08月09日

リッチテキストPDF2 近日発売

アンテナハウス株式会社は、8月下旬からPDF活用ツールの新版「リッチテキストPDF2」を発売いたします。

「リッチテキストPDF2」は、PDFからWord、一太郎、Excelにテキストやレイアウトまで含めて高精度に変換する機能と、PDF作成、結合・分割などPDF利用をサポートする機能を中心とするユーティリティソフトです。

1.PDFからWordや一太郎への変換では、段落書式や表書式、文字飾り、イメージ、線画まで、元文書のイメージに近い形で再現します。

(1) 新バージョンでは、PDFの解析機能を強化し、PDFからWord、一太郎への変換精度アップを行いました。

(2) 新たにPDFプレビュー機能を実装し、PDFを表示しながら、ページ単位で、余白の大きさや、表・画像に変換する領域の指定することが可能となりました。

a.PDFのページには余白(マージン)情報がありません。そこで変換にあたって、余白を推定します。しかし、ヘッダ、フッタがあると上余白や下余白を正しく推定できません。そこで、PDFビューアを使って、本文領域を設定することで、ヘッダやフッタを本文と分離して変換することができます。

20060809.PNG

上の例では、PDFのページを表示して本文領域を設定します。上余白、下余白のデータはヘッダ、フッタとして変換します。

b.さらに、画像に変換したい領域を指定することでページの中の特定領域を線画に変換することもできます。
 
2.新バージョンでは、PDFからExcelへの変換についても表書式、文字飾り、イメージ、線画まで、元文書のイメージに近い形で再現可能となりました。

3.その他、Officeアドインが可能なPDFドライバを使用したPDF作成機能、PDFからテキストや画像を抽出するデータ抽出機能、PDFの分割・結合機能、セキュリティ設定、Web最適化機能など、PDF活用のための機能を装備しています。

詳細はこちらをどうぞ。
■ニュースリリース 新製品「リッチテキストPDF2 for Windows」発売のお知らせ

■製品Webページ リッチテキストPDF2

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2006年08月08日

PDF セミナー 第二回終了しました。

PDFセミナーの第二回を行いました。セミナーの最初にもお話しましたが、アドビはPDFを、どんどん機能強化して難しいものにしていっています。

それに対して、私達は、PDFをもっと簡単に使えるものにしていきたいと考えています。PDFが紙に代わる電子媒体であるならば、PDFを紙と同じように身近に簡単に使えるようにしていくこと、それが私達の使命であると考えています。

ところで、セミナーでお話しする材料として、Webで配布されているPDFを幾つか集めて、しおり、Web最適化、タグ付きPDFの使用状況を調べて見ました。

次の表は、Webで検索してダウンロードしたPDF(中央官庁の報告書、マニュアル類とメーカのマニュアル類)におけるしおりWeb最適化Tag付きPDFの設定率です。

全体で29件しか調べていなくて、数が少ないのであまり数字に統計的な意味がないですが、それでも何となく傾向は分かります。

利用率 しおり(BookMark) Web最適化(リニアライズ) Tag付き
全体 27.6% 72.4% 6.9%
100P以上 66.7% 33.3% 16.7%
100P未満 17.4% 82.6% 4.3%

これで気がつきますのは、しおり(Bookmark)の使用率が意外に低いこと、およびWeb最適化の使用率は意外に高いことですね。

しおりはプリンタドライバからPDFを作成するだけでは設定できないことが理由と思います。PDFを閲覧する上で、しおりはとても便利な機能なのでもう少し使用率を高める工夫が必要ではないでしょうか。

タグ付きPDFの利用率が低いのは予想通りです。

次回セミナーは、9月4日(月曜日)開催の予定です。ぜひ、大勢の方にご参加くださいますようお願いします。

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2006年08月03日

マイクロソフトXPSについて

今日は、マイクロソフトのWindows Color System(WCS) とXML Paper Specification(XPS)に関するセミナーがあり、出席してみました。

マイクロソフトのセミナーに出席するのも久しぶりです。

セミナーの内容については、NDAを提出してしまったため紹介できませんが、印象を一言だけ紹介します。私の印象は幾らなんでもNDAではないでしょうから。

時間中に、参加者から質問を集めて、セミナーの最後に質問に回答するという方式でQ&Aがありましたが、セミナーのQ&Aの方法としては、とても良い方法だと思いました。

かなり沢山の質問が集まっていましたが、その質問を聞いていて感じたことです。

1.PDF/Xに、WCS仕様のカラープロファイルを埋め込めるか、質問とか、PDF/Xでは、。。。だけど、XPSではどうか、というようなPDF/X関連の質問が多かったこと。

参加者は専門家が多かった(?)ようですが、それにしてもPDF/X関連の質問が多いことが予想以上でした。

2.PDFでは、。。。になっているが、XPSではどうか、という類の質問も多かったように思います。このことはセミナー参加者の中はXPSをPDFと競合するものと認識している人が多いということを示していると思います。

XPSは、10年以上PDFに遅れて登場したわけで、現時点では機能的にもPDFとは比較にならないほど低いのですが、10年後ははたしてどうなるのだろうと、質問を聞きながら考えてしまいました。

遅れてきたということは、逆にそれなりのメリットもあります。PDFでは既に使われなくなったPostScriptX オブジェクトのような過去の仕様が残っているなど技術的に過去を引きずっている部分があります。しかし、まったく新しく設計すれば過去のシガラミがない分だけ技術的には有利でしょう。

将来、XPSがPDFと同じ地位を占めるようになるのでしょうか?そして、その時、世の中はどのように変化しているのでしょうか?

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2006年08月01日

PDF セミナー 第一回終了しました。

今日は、PDFセミナーの第一回目を開催しました。第一回目とあって、関心も高かったのか、ほぼ満席のご参加をいただきました。

ご参加いただきました皆様、つたないお話を聞いていただき、本当にありがとうございました。

セミナーの準備にあたって、PDFのソフトを幾つか買い揃え、また、関係スタッフを動員して、PDFソフトの比較表も作ってみました。これは、セミナーのみの資料ですので、ぜひ、お時間の許す方は、次のセミナーにご参加ください。

お申し込みはこちらです。
アンテナハウス PDF セミナー

ところで、アンテナハウスでは、「リッチテキストPDF2」を開発してきまして、そろそろ、発表の時期も近くなっています。

セミナーの資料を作るにあたり、「リッチテキストPDF2」を他社のPDFからワープロへの変換ソフトと比較としてみましたが、今度のバージョンはだいぶ良くなったという印象があります。

現在、日本で販売されているPDFからワープロ変換ソフトは沢山ありますが、日本製のものは、「いきなりPDF to Data」を含め、みな、OCR技術を応用したものです。PDFを画像に変換し、画像をOCRで文字認識、認識結果をワープロ文書に変換するというものです。

これに対して、海外の会社が作って日本で販売しているものは、みな、PDFファイルの描画命令を直接解析するタイプです。日本製では、「リッチテキストPDF2」のみが、海外製と同じようにPDFファイルの描画命令を解析するタイプです。

「リッチテキストPDF2」は、これらの海外製品と比較してもトップクラスになったと思います。もう少し頑張れば、世界のトップの座も狙えそうなところにきました。

世界トップの製品を作って海外で戦う日が来るのが待ち遠しいです。ぜひ、皆様の応援をよろしくおねがいします。

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2006年07月30日

ウィキペディアのPDFの説明

インターネット上のフリー百科事典 ウィキペディア(日本語)にPDFの項ができています。

こちらでご覧いただけます。
Portable Document Format - Wikipedia

簡潔にまとまっていて、しかもやさしく書かれていて、とても読みやすい説明だと思います。

内容的には、かなり最近書かれたもののように思いますが、一体誰が書いたのでしょう?

それにしても、GoogleでPDFを検索すると、2,930百万件ヒットしますが、Portable Document Format - Wikipediaが、4位になるってのがちょっと悔しい。

「PDF千夜一夜」は、24位だってのにね。

でも、Googleで日本語に絞って検索すると、「PDF千夜一夜」は、41位だけど、Portable Document Format - Wikipediaは100位以内に出てきませんね。

その代わり、PDFが主題でない文書がいっぱいヒットします。ノイズが多いということなんですが、このあたりGoogleの検索のランク付けのロジックがよく分からないなあ。

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2006年07月29日

MicrosoftのWinFX

最近、個人的にはWindows技術にあまり関心がなくなってしまいましたので、新しいWindows技術動向には疎くなってしまっています。

最近届いた、日経SYSTEM(2006年8月号)を見てましたら、テクノロジ最前線で、WinFXは、.NET FrameWork 3.0 になるという記事がでてました。(pp. 122~127)

WinFXはWin32APIを置き換えると鳴り物入りで宣伝されてきたのに、結局はWindows本体に入らずに、傍系の開発環境になってしまった。こういう顛末を見るにつけて、どうしてもMicrosoftの言うことは眉唾で聞かないと危ないという印象をもってしまいます。

どうも宣伝が先立ちすぎているんですよね。

ところで、2006年03月19日のブログ.NETの未来 Microsoftは.NETに賭けていないのかの中で、Richard Grimes氏の記事を紹介しました。

そこで、「NET2.0は、Vistaのベータ版と一緒に提供されている。しかし、WinFXはVistaの一部として提供されておらず、独立にインストールする必要がある。」という部分を紹介しました。

他の人からも、WinFXは、VISTAのベータ版ではオプションになっているということも聞きました。

しかし、日経SYSTEMの記事では、.NET3.0は、2006年末に出荷開始予定のクライアントOS「Windows VISTA」に標準搭載されると書いてあります。

このあたり、どちらが正しいのでしょうね?

ま、アンテナハウスはコアのプログラムを、.NETで作るつもりはないのでどっちだって良いんですが。マイクロソフトの真意はどうなんでしょうね。

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2006年06月20日

Office 2007のPDF保存問題 — アドビの見解

2006年06月04日 Microsoft Office 2007 のPDFサポートはどうなる?で書きました、MicrosoftがOffice 2007 からPDF保存の機能を削除する、というニュースについてアドビの見解が出ています。

Adobe and Microsoft June 12, 2006

以下に、簡単にまとめて見ます。

1.アドビは、Microsoftとの間でWindows VistaとOfficeの次のリリースの特長と機能について、しばらく話し合いを続けてきた。マスコミは、主にPDFとXPSについての議論を主に伝えているが、真の課題はオープンな標準を守ることである。

2.アドビは、PDFの完全な仕様書を出版し、使いたい人には誰にでも、無料で、制限無しで、ロイヤリティなしで使用可能としている。この結果、PDFは他のどのようなものにもまして広く使われるようになった。

3.PDFの仕様書は公開されているが、顧客は、そのフォーマットが分断化されないこと、また、PDFの競合する実装が密かにそれを汚して、様々なプラットフォームで、PDF文書を信頼して表示したり印刷したりするということができなくならないように、アドビが保証することを期待している。

4.Microsoftは、これまで、独占的な力を使って、クロスプラットフォーム技術を傷つけたり、独占を脅かす技術革新を制約してきた。Microsoftのアプローチは、Microsoftが作ったものでない標準を”採用し拡張する”というものであった。アドビは、Microsoftが独占的な力を使い、XPSのような、Microsoftがコントロールする代替手段を導入して、PDFを含む既存の確立された標準を分断化し、レベルを下げるだろうと心配している。

5.アドビは、Microsoftに対して、法的な行動を取ることを決定していない。

6.アドビは、技術革新と競争を歓迎する。我々は、与えられた互角の競争の分野においては、技術革新を推進し、競争に勝つ能力に自信を持っている。Microsoftとの議論において、我々の動機は、ソフトウェア産業に公平で、競争のある状況を維持することにある。

以上は、抄訳です。

アドビの言っていることはもっともなことですが、上の主張からは、Office 2007のPDF保存を削除するという結論は出てきません。どこかに、まだ、公開されていない闇の部分があるのでしょうね。

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2006年06月13日

PDF Conference 2006 開催

7月11日(火) 10:30~17:00 「PDF Conference 2006」が開催されます。

今回の「PDF Conference 2006」は、3部構成となっています。

第1部では、AcrobatとAdobe PDFの歴史から将来像までをコンパクトにまとめてわかりやすく紹介します。

第2部そして第3部では、行政・一般企業向けの「エンタープライズセッション」と出版・印刷業向けの「プロパブリッシングセッション」の2つに分けて各テーマを深く掘り下げます。

第1部 10時30分~12時00分
Acrobat&Adobe PDFオーバービュー
「さらに拡がるAcrobatソリューション」

プロパブリッシングセッション
第2部 13時00分~15時00分
「改めて確認しようPDF/X入稿~Acrobatでここまで出来る~」

第3部 15時15分~16時15分
「PDF/Xのすべて」

エンタープライズセッション
第2部 13時00分~15時00分
「チェック&コメント徹底活用法~制作/運用ワークフローの大幅な効率化を実現!~」

第3部 15時15分~16時15分
「Adobe Acrobat 3D徹底研究」

PDF/X-PlusJ推進協議会参加企業9社による展示コーナー及びミニセミナーも同時に開催されます

アンテナハウスも、展示会およびミニセミナーに参加します。
◇当社の出展内容
XML自動組版ソフトXSL Formatter V4のPDF/X出力機能

◇当社のセミナー内容
アンテナハウスは、PDF出力ライブラリー、PDF編集ライブラリー等PDF
基本ソフト開発において、標準PDFのサポートを重点課題としています。
今回はXSL Formatter V4のPDF/X、タグ付きPDFの出力等を紹介します。


■PDF Conferenceの開催概要
・名  称/ PDF Conference 2006
・会  期/ 2006年7月11日(火) 10:30~17:00
・会  場/ ゲートシティ大崎 ゲートシティホール・ルーム
  電車:JR山手線「大崎駅」下車、東口徒歩3分

・主  催/ PDF Conference実行委員会
・後  援/ アドビ システムズ 株式会社
・協  賛/ テクニカルコミュニケーター協会、社団法人日本印刷技術協会、
        PDF/X-PlusJ推進協議会
Webページ

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2006年06月05日

Office 2007のPDF保存問題

昨日の続きですが、Microsoft Office 2007のPDF保存機能は、Officeの市場支配力を乱用した、不公正な競争にあたるのでしょうか?

CNETの記事では、次のように書いています。
Adobe has threatened to file an antitrust complaint against Microsoft with the European Commission if the software giant includes the PDF "save as" feature in its Office 2007

すなわち、「アドビはソフトウェアの巨人(マイクロソフトのこと)が、Office2007にPDF保存機能をつけたならば、欧州委員会にマイクロソフトを独占禁止法違反で提訴すると脅した。」(マイクロソフトの独占禁止法違反問題を管理している弁護士Dave Heinerのコメント)

ECは、他のソフトウェア・メーカとの競争においてマイクロソフトがWindows OSの独占的市場支配力を乱用して、競争を阻害したと認定して、罰金を課したというニュースがあります。この問題はまだ決着がついていないはずです。

そうすると、なんとなく、マイクロソフトの弁護士の発言は、この問題についての牽制球を投げているという印象もあります。

ところで、今回のPDF保存問題は、本当に独占的地位の乱用にあたるのでしょうか。

まず、今回の問題はWindowsではありませんけれども、Officeの市場支配力も相当に大きいですから、Office 2007にPDF保存機能が標準で付けば、大抵の人はそれを使うでしょうから、競争がなくなり、消費者の選択範囲が狭くなることは確かです。

では、例えば、マイクロソフトがアドビからPDF作成ライブラリーを調達して、あるいは、Acrobatを調達して、Office2007に添付したらどうなるのでしょうか?

そうすれば、恐らくアドビがマイクロソフトを脅すようなことはなくなるでしょう。それともアドビは、マイクロソフトにはPDF作成ライブラリーを供給しないというのでしょうか?多分、そんなことはないと思います。

もし、アドビからPDF作成ライブラリーを調達すれば問題ないけれども、アドビ以外の会社から調達すれば問題だというなら、独占禁止法とはなんの関係もない議論になるのではないでしょうか。

私としては、どうも今回は、アドビの主張に疑問を感じます。法律の専門家に意見を聞いてみたいところです。

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2006年06月04日

Microsoft Office 2007 のPDFサポートはどうなる?

週末に、思いがけないニュースが飛び込んできました。

Wall Street Journal (WSJ)が報じた、アドビとマイクロソフトの間で、Office 2007にPDF保存機能をつけることについての交渉が決裂したというニュースです。

ITmedai の記事 :MS、Office 2007の「PDFで保存」機能削除へ

オリジナルのWSJの記事は、読者でないと読めないようですが、米国ではCNETにもニュースが出ています。
Microsoft, Adobe squabble over PDF

要約するとアドビは、マイクロソフトに対して、Office 2007の”PDF保存”を有償にするか、削除することを要求していて、もし、いうことを聞かないと、ECに提訴すると脅しているというものです。

すでに、米国では様々なブログがこれを取り上げて、議論を始めています。

1.マイクロソフトのBrian Jonesのブログ
2006/6/2 Legal issues around PDF support

マイクロソフトのスタッフも知らなかったことのようです。

2.Joe Wilcox のMicrosoft Monitor Weblog
2006/06/02 There's More to This Story

このブログでは、最初の情報源がマイクロソフトの弁護士であるところに、マイクロソフトがアドビを悪者にしようという隠れた意図が感じられて、やや胡散臭い、と述べているように見えます。

古くは、DOSのMemoryExtender、NetscapeNavigatorなどサードパーティの製品と同等の機能を、WindowsOSにバンドルしたことで、市場が消滅して、競争相手のビジネスが破綻した例は枚挙に暇がないくらいです。

今度は、Officeへのバンドルが問題になっているわけですが、既に、Mac OS Xには、OSレベルでPDF作成機能がついていて、またOpenOffice.orgのような競争製品にもPDF作成機能がバンドルされているという状況の中でアドビの主張が正しいと看做されるものなのかどうか、なかなか判断が難しいところです。

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2006年06月02日

XSL Formatter V4.0をリリース

アンテナハウスは、6月1日より、「Antenna House XSL Formatter V4.0」を出荷開始いたします。

本製品は、標準レイアウト指定言語XSL-FOで記述されたコンテンツを、紙に印刷したり、PDFやSVGに出力するための組版用ソフトウェアです。

XSL-FOはW3Cが、2001年10月にバージョン1.0を勧告した世界標準の仕様です。当社は、1999年よりXSL-FO用の組版ソフトウェアの開発を進め、現在、V3.4を販売しております。

XSL-FOの組版ソフトウェアは、世界的に数10種類以上販売されていますが、XSL Formatter は、世界市場において高い評価を得ており、30ヶ国以上での販売実績を誇っています。

XSL-FOは、汎用で高度なレイアウト指定言語であることから、非常に幅広い用途に使われています。以下に一例を挙げます。

・数万ページに及ぶ巨大なPDF文書の生成が可能です。
・SVGなどの高精細な画像を用いた、工業部品の製造マニュアルの生成が可能です。
・50ヶ国語以上の言語をサポートしていることから、多言語を必要とするグローバル企業でのマニュアル作成が可能です。
・サーバ上で、XMLデータベースなどと連携したオンデマンドによるPDF生成と配信システムの構築が可能です。
・MathMLを利用した高度な数式処理が可能です。
・SVG出力を利用した携帯端末などに向けての配信が可能です。

W3Cの定めるXSL-FO仕様は、現在バージョン1.0が勧告されています。バージョン1.1は、策定作業が進行中でありますが、当初の予定より遅れており、未だ勧告に至っていません。当社は、バージョン1.1のドラフトの段階から積極的に実装作業を進めてまいりました。

XSL Formatter V4.0 は、勧告候補ではありますが、XSL-FOバージョン1.1の仕様を網羅した、世界初(現時点で唯一)のソフトウェアです。

詳細はこちらをどうぞ。
http://www.antenna.co.jp/XSL-FO/

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2006年06月01日

Adobe InDesign CS/CS2 に翻訳メモリツールを適用するためのフィルターの開発について

来る6月12日(月曜日)16:00-18:00より、第21回多言語組版研究会を開催します。

表題は、「Adobe InDesign CS/CS2 に翻訳メモリツールを適用するためのフィルターの開発について」で、株式会社イデア・インスティテュート 研究開発本部 本部長の天野 薫氏にお話をしていただきます。

概要は次の通りです。

最近、従来FrameMakerで行っていたようなマニュアルの制作にInDesignを使うことが多くなっています。このため、多言語のマニュアルを作成するために、InDesignのレイアウトを維持したまま翻訳メモリとの間でデータのやり取りが必要となっています。

こうしたことから、株式会社イデア・インスティテュートでは、SDL TradosとInDesign CS/CS2の間のデータ交換用のフィルターを自社開発しました。今回の研究会では、InDesignとSDL Tradosのフィルターについて次のような発表をしていただきます。

* InDesignの交換形式INXとは
* InDesignと翻訳メモリ間の幾つかのフィルターの現状
* 株式会社イデアで開発したフィルターの紹介
* 今後の課題、予定など

参加費用は、3150円(消費税込み)となります。
関心をお持ちの方は、ぜひ、お時間をお繰り合わせの上、ご参加くださいますようご案内します。

お申し込みはこちらからどうぞ。

次回研究会の開催案内

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2006年05月31日

グーグル・クリック詐欺集団訴訟和解案は、モラルを喪失した米国経済界の象徴

2006年05月23日 グーグル・アドワーズ広告集団訴訟和解案についての通告について2006年05月25日 グーグル・クリック詐欺集団訴訟の和解案についての検討で、2回グーグルのクリック詐欺訴訟の和解案について書きましたが、ついでにもう少し言いたいことがあります。

クリック詐欺とは、クリック数課金方式の広告のヒット数データを不正に操作することです。グーグル自身、クリック詐欺は同社のビジネスにとって非常に大きな脅威である、と認めています。

About invalid clicksには、グーグルは不正クリック問題を深刻な問題として考えていて、優秀な人的資源を割いてこれに対処している。不正クリックの多くは、グーグルの自動フィルターによって、広告主に広告費用として請求される前に排除されている、と書かれています。

しかし、「私がグーグルのアドワーズ広告を止めた理由」で報告したケースでは、図表をご覧いただいても分かりますが、明らかにクリック数に異常が現れたにも関わらず、その異常なデータは請求前に排除されていません。このような明白な異常さえも検出できないのであれば、グーグルの自動フィルターは、(少なくとも半年前の時点では)性能が悪いものであったと断言できます。

今回の訴訟の和解に際して、原告側弁護団に3千万ドル(約33億円)もの大金を支払うことにグーグルが同意したのは、過去においてかなりの不正クリックがあったことを認めていることにもなります。

そうして、本来であれば広告主に返済すべきものを弁護団に支払うことは、弁護団が不当な利得を得ることを認めているわけです。

自己の利益のみを得るために不正なクリックする人、不正クリックという不当な手段から得た利得を、本来返すべき相手である広告主にできる限り多く返済しようとせず、弁護団に不当な利得を与えるような解決をとるグーグルの経営陣、恥ずかしげもなく3千万ドルもの不当利得をむさぼる弁護団。

こうした、信義にもとる行動パターンは、拝金主義そのものであり、アメリカ型資本主義のモラルを喪失した側面の典型的な例といえるでしょう。

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2006年05月25日

グーグル・クリック詐欺集団訴訟の和解案についての検討

5月21日に受け取った(グーグルの広告主全員に配布したと思われる)集団訴訟和解案について検討してみました。

まず、この集団訴訟では、2002年1月以降にグーグルからオンライン広告を購入した広告主全てが原告側に参加したことになります。原告側から除外されるためには、通知文を受け取ってから30日以内(消印有効)に下記の住所に自分を除外して欲しいという通知をする必要があります。

Google Settlement Opt Out
c/o Gilardi & Co. LLC
P.O. Box 808070
Petaluma, CA 94975-8070

もし、なにもしないと原告側に参加したことになりますので、今回の和解がどのようなかたちになるにせよ、和解の条件に縛られることになります。すなわち、端的に言いますと、今後グーグルに対して、クリック詐欺についてのクレームを出す権利を失うということです。

さて、今回の和解で一番大きな一人あたり利益を得るであろう人は原告側の弁護団です。原告側弁護団は、最低3千万ドル(約33億円)を得るとされています。

この多額の弁護団への報酬については、Click Settlementに用意されたFAQ(PDF)には書かれていません。

次に利益を得るのは、グーグルでしょう。和解金は最大9千万ドル(約100億円)であり、かつ、広告主への支払いは将来の広告支払額の50%以内のクレジット(割引といって良いと思います)で支払われますので、グーグルにとってはほとんど損失にならないでしょう。

広告主が得る金銭的利益は、和解基金から、弁護団への報酬と、裁判所の費用を除いた金額となります。個別の広告主へは、グーグルの広告収入に対する当該広告主の広告費の構成比で割り当てるようですので、1社あたりでは微々たる金額となるでしょう。

また、当社のように既にグーグルに見切りをつけてしまった広告主は、今回の和解で得るものはありません。

こう見てみますと、この和解案は、グーグルと集団訴訟の原告側の弁護団の間の八百長取引と考えても不思議はないように思います。本当に八百長かどうかは、実態を調べて見なければ判断できないと思いますが、しかし、原告側弁護団への3千万ドルの支払いはどう考えても大きすぎるように思います。

今回のケースでは6月20日までになにも言わなければ、その広告主は、自動的に原告側弁護団を信任したと看做されます。しかし、本来、原告側の弁護団が広告主を本当に代表しているかどうかは、何も言わなければ信任と看做すのではなく、信任投票を行って例えば50%の信任を得たら代表と看做す、あるいは、信任すると意思を表示した人だけを代表するものと看做す、という手続きを踏んで決めるべきことではないでしょうか。このように、私には、この和解手続も間違っているように思うのです。

しかし、反対意見を述べるのも原告側弁護団信任になります。当社の場合、どうやら、集団訴訟の適用除外を要求するしかなさそうです。そうして反対意見はブログで述べるしかないということかな。

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2006年05月23日

グーグル・アドワーズ広告集団訴訟和解案についての通告について

5月21日(日)に、Clicksettlementという団体から 「Important Legal Notice Regarding Your Google AdWords Account(グーグル・アドワーズの口座についての重要なお知らせ)」という電子メールが届きました。

これを読んでみて初めて知ったのですが、アドワーズ広告の不正クリック問題について、米国で、2005年2月に集団訴訟が始まっていたのです。

私は、昨年末から年初にかけて、「私がグーグルのアドワーズ広告を止めた理由」をこのブログで書いた時、グーグルが訴訟される可能性が大きいと思っていました。しかし、どうやら実際の動きの方が早かったということ。

この添付されている通知文によりますと、2002年にアドワーズ広告が開始されてから現在までの全ての広告主は、なにもしないと自動的に集団訴訟の原告側に入ってしまいます。

和解案の大筋は既にグーグルのブログで公開されていました。

グーグルの公式ブログの記事:Update: Lane’s Gifts v. Google

上記の記事に基づく日経BP社ITProの記事:
米Googleのクリック詐欺訴訟,最高9000万ドル分の広告提供で和解

この記事と重複する箇所もありますが、和解案の大筋は次の通りです。

(1)グーグルは9千万ドル(約100億円)の和解基金を作り、広告主にアドワーズ広告が不当にクリックされた分に相当する広告費を無償で提供する用意をする。
(2)広告主は、6月19日から8月4日までの期間に、グーグルが用意したフォームに不当なクリックと思われる額を、申請しなければならない。

とりあえず英語の通告文書をご紹介します(日本語も配布しているとのことです)。

LegalNotice.pdf

また、詳細情報は下記にあります。

Click Settlement

この和解案には、幾つか問題があるように感じますので、もう少し資料を集めて検討してみましょう。

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2006年05月20日

XSL Formatter V4 βリリース

弊社では、新しい XSL-FO 仕様である XSL 1.1 (Extensible Stylesheet
Language (XSL) Version 1.1) に対応した XSL Formatter V4.0 の発売を予定しております。つきましては、それに先立ち、βバージョンを公開し評価していただくことにしました。

XSL Formatter V4.0 では、次のような新しい機能がつきました。

1.Extensible Stylesheet Language (XSL) Version 1.1 に対応しました。
2.PDF1.6の出力ができるようになりました。
3.次の種類のPDF/Xが出力できるようになりました。 
* PDF/X-1a:2001 (ISO 15930-1:2001)
* PDF/X-3:2002 (ISO 15930-3:2002)
* PDF/X-1a:2003 (ISO 15930-4:2003)
* PDF/X-2:2003 (ISO 15930-5:2003)
* PDF/X-3:2003 (ISO 15930-6:2003)
4.タグ付きPDFに対応しました。
5.40言語以上のハイフネーション処理に対応したハイフネーションオプションが標準機能となりました。
6.「XSL Formatter チャートオプション」により、Microsoft(R) Excel のチャートを描画できるようになりました。チャートの描画では、Excelを使用しませんので、Linux、Solarisなど、Windows以外の環境でもExcelと互換のチャートの描画ができます。
7.hyphenation-keep、keep-* の 指定に対応しました。
8.以下の拡張プロパティが新設されました。
・axf:hyphenation-minimum-character-count
・axf:printer-marks-line-length
・axf:printer-marks-zero-margin
・axf:repeat-page-sequence-master
9.GUIで次の機能がつきました。
   ・浮動定規を表示して、組版オブジェクトの寸法を画面上で測定できるように
    なりました。
   ・連続ページ表示ができるようになりました。

【ご注意】
XSL1.1 は、現在、勧告候補の段階です。これが勧告となるときに仕様変更の可能性があります。 XSL1.1 が仕様変更された場合は、XSL Formatter も勧告に合わせて仕様変更した版を速やかに出荷する予定です。

詳しくはこちらをどうぞ。
XSL Formatter V4.0 β1 公開中!

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2006年05月19日

セミナー ご参加ありがとうございました

今週は、17日に「XMLデータベース&XSL Formatterによるシステム事例紹介セミナー」(メディアフュージョン様と共催)、18日に新製品セミナー(デジタルコミュニケーションズ様と共催)と2日連続でセミナーを開催しました。

両日とも、セミナールーム満員のご参加を賜りました。ご参加いただいた多くの方々、お話をいただきました方々に、改めてお礼申し上げます。

XSL Formatter関連の話題が全体の7割近くなりましたが、「PDF Tool V2」についてもご紹介のお時間をいただくことができました。

ところで、18日冒頭に、簡単にご挨拶させていただきましたが、そこで、お話したかったことの要点につきまして、以下に紹介させていただきます。

----ここから----
アンテナハウスは、1984年創立ですので、今年で23期目になります。23年経過したのにもかかわらず、会社の規模があまり大きくなっていないことにつきましては、私の力不足を感じています。さて、20年ほど前と比べて、ソフトウエア製品の環境変化は隔世の感があるように思います。これに関しまして、最近のふたつのキーワードを挙げてみます。

第一のキーワードはオープンソースです。オープンソースの台頭により、商用ソフトウエアを開発して、ライセンスを販売するというビジネスモデルはもう衰退するのではないか、と良く耳にします。
第二はソースネクストを初めとするソフトウエアの低価格化、さらには、Googleがやっていますが、ソフトウエア無償化という動きがあります。エンドユーザ向けのデスクトップ・パッケージはもう売れないのではないか、という声を聞きます。

このふたつは、ソフトウエア・メーカの経営という観点からは、いづれも非常に大きな課題です。これに関しまして、私は次のように考えています。

第一点では、オープンソースに負けない商用ソフトウエアを作らねばならない。そうして作れば売れるというということです。これにつきましては、XSL Formatterの競争相手に、類似機能をもつFOPというオープンソースがあります。しかし、実際にFOPを使ってシステムを作ろうとして、うまくいかず、XSL Formatterを採用していただくケースが相次いでいます。このことは、無償のオープンソースと競争しても、高額の商用ライセンスを売ることが可能である、ということを証明できていると思います。

第二の点につきましては、仮にパッケージ1本の付加価値が1,000円であったとして、日本の市場であれば、1万本販売して、付加価値1,000万円にしかなりません。しかし、世界の市場は日本の市場の10倍の大きさがあります。世界の市場で販売できる製品を作って、10万本売ることで低価格化の波を乗り切ることができると考えます。弊社は、このために世界で最も優れたソフトウエアを作り、世界の市場で売る、ということに挑戦していきたいと考えています。
---ここまで---

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2006年05月14日

サーバベース・コンバータ V1.2 Mr2cをリリース

5月12日夜サーバベース・コンバータV1.2 Mr2cをリリースしました。

MRというのは、メンテナンス・リリースの略で、主にバグ・フィックスを目的としたリリースです。

但し、今回は、Microsoft Word文書の解読・組版処理を見直し、高速化を行いました。これにより、文書によりますが、入力からPDF出力までに要する時間が半分以下に短縮されたものもあります。

ちなみに、PDF Tool Driver APIとサーバベース・コンバータ(SBC)で同じ文書をPDF化してその処理に要する時間を比較すると次の図のようになります。

Comparison.PNG

Word-A(13ページ)は、PDF Tool では約20秒に対し、SBCでは約4秒でPDF化できます。SBCの方が1/5の処理時間。ところが、Word-B(14ページ)は、PDF ToolもSBCも共に8秒程度ということでWord文書はまだばらつきがあり、改善の余地があるようです。

これを見ますと、SBCの方が、PDF Tool を使うよりも、一般に数倍高速になります。それは、下の説明にありますように、Microsoft Officeを起動してOfficeをCOMを使って自動的に動かすという方法と比べて、SBCの方法の方が早いという方法の違いによって生まれるものです。将来性を考えてみても、Office文書のPDF化を高速にしようと思っても、Microsoft Officeに依存する限り、Microsoft頼みになりますので限界があります。これに対して、SBCの方が、自力で改善できるという良さがあります。無論、自力でMicrosoftよりも良いプログラムができる、ということが前提になりますが。

【説明】
・SBCでは、Office文書を独自に解読して、ページネーション処理を行い、処理結果をPDFにしています。
PDF Tool Driver APIを使う場合は、入力された文書の種類を判別して、該当するMicrosoft Officeのアプリケーション(例えば、Word文書であれば、Micorosoft Word)を起動して、そのアプリケーションにPDFをDriverを経由で印刷させます。

【比較方法】
両方ともコマンド・ラインから使用しました。ちなみに、コマンド・ラインは次の通りです。

・SBCのコマンドライン
sbccmd -d (変換元ファイル・パス) -p @PDF -o (出力PDF・パス) -pdfver 1.5 -pea -prr 300

・PDF Tool (V1.0)のコマンドライン
AHPDFToolCmd -convertFile -in (変換元ファイル・パス) -o (出力PDF・パス)

*ドライバ設定で、解像度、フォント埋め込みなどはSBCと同等に設定。

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2006年05月13日

PDF/X カラー印刷はじめの一歩 展示会出展など

もう、来週の月曜日になってしまいましたが、日本印刷技術協会(JAGAT)において
5月15日(月)10:30-18:00 イベントセミナー「PDF/Xカラー印刷はじめの一歩」が開催されます。

アンテナハウスも、今年の4月から、PDF/X-PlusJ推進協議会に参加しました。そして、このイベントセミナーと併催のミニ展示会に出展します。

ミニ展示会では、PDF/X対応版PDF生成ライブラリーを紹介させていただく予定ですが、実際は、そのライブラリーを使ってPDF/X出力をする XSL Formatter の新バージョンのご紹介になります。

弊社では、XSL FormatterV4.0を近日発売の予定ですが、XSL Formatter 4.0で、(漸く!)PDF/Xに準拠したPDFの出力を可能とします。

これまで、XSL Formatterのお客様からPDF/Xに対応してほしいという要望が多く寄せられていました。また、海外の競合製品でもPDF/X対応で先行されていたこともあり、私としては早く対応したいと強く希望していたのですが、ようやく、リリースできる運びになり、一安心です。

XSL FormatterのPDF出力は、自社開発のPDF生成ライブラリーを使っているのですが、今回、PDF生成ライブラリーに、PDF/X準拠のPDF出力機能を追加したことになります。

さらに、できるだけ早く、PDF/X-PlusJなどにも引き続き対応していきたいと思っています。

どうぞ、よろしくお願いします。

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2006年05月12日

日・英・中 ビジネスレター・Eメール ハンドブック

弊社の顧問 田中則明先生が、このほど、次の本を出版されました。

「日・英・中 ビジネスレター・Eメール ハンドブック」
田中 則明 他著、B5版 本文149ページ、定価1,470円(税込)、心弦社発行、ISBN4-901278-11-8、2006年5月1日刊

bleh.jpg

この本は日本語、英語、中国語を使って、国際的なビジネスレターを書く人のためのテキストブックです。

日本語のみ、あるいは英語、恐らく中国語も、それぞれの国内向けのみならば、手紙の書き方の例文集は沢山あると思います。

それに対して、この本には、通常の例文集と違う大きな特徴があります。それは、ひとつには日本語、英語、中国語の3ヶ国語の例文が並列になっているということです。

それだけではありません。さらにすごいのは、日本語のビジネスレターを作成する要領で、日本語のパラグラフを選択して順番に並べていくと、英語や中国語のビジネスレターもできてしまうという仕組みになっています。英語や中国語が殆ど分からなくても、日本語の手紙を書く要領で、英語、中国語の手紙もできてしまうなんてすごい!

私にとりましては、中国語の手紙を書く機会は多分やってこないと思いますが、英語の手紙やe-メールはかなり頻繁にやり取りしていますので、重宝しそうです。いままで、かなり自己流で恥ずかしい手紙を一杯書いていましたので、この本で、少し、精進しようかと思っているところです。

5月18日に、このテキストを使用して「ビジネスレターを書く」コース(全1回)をアンテナハウスのセミナールームで開催します。

詳しくはこちら(「100万人の中国語」コースのご案内)をご覧ください。

心弦社
http://homepage3.nifty.com/shingensha/

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2006年05月10日

XSL・PDF新製品 無償セミナー

アンテナハウスでは、5月18日(木)に、新製品のご紹介セミナーを開催します。

今回のセミナーは、次のように二部構成で行います。

1.第一部(14:00~15:30)
・ XSLFormatterV4とXSL1.1のご説明
・ PDFToolV2のご説明

2.第二部(15:30~17:00) 
・デジタルコミュニケーションズ様 Word2XMLのご説明
・XSL標準出版システムについてご紹介

XSL-FOの仕様はV1.1の策定が進んでおり、現在、V1.1は勧告候補となっています。アンテナハウスでは、XSL-FO V1.1準拠のXSL Formatter V4.0を近く出荷開始します。第一部では、この新しいXSL Formatterについて紹介します。

また、PDF Tool の新版V2.0につきましてもご紹介します。

第二部は、デジタルコミュニケーション様のご協力で、Microsoft WordをXML編集ソフトとして使って、XMLを作成するWord2XMLの紹介をします。さらに、Wordで作成した文書をXMLとした上でPDF化する「XSL標準出版システム」について、デモを交えて紹介いたします。

セミナーの開催概要は以下の通りです。ぜひ、お時間をお繰り合わせの上、ご参加ください。

○開催日・時間
2006年5月18日 木曜日 14:00~17:00 (開場13:40~)

○開催場所
アンテナハウス株式会社 本社セミナールーム
東京都千代田区九段南4-3-13麹町秀永ビル4F
地下鉄「市ヶ谷」駅 (都営新宿線/営団有楽町線/営団南北線)
      A3出口より徒歩2分
JR「市ヶ谷」駅下車 徒歩5分

○参加資格・費用
どなたでもご参加いただけます。参加費用は無償です。

○お申し込み 
参加申込書(PDF 53KB)

○Webページ
アンテナハウス「新製品紹介セミナー」ご案内

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2006年05月01日

情報セキュリティSDK 「CRYPTER」について

アンテナハウスは、2006年4月20日付けで、株式会社エクスフロントより情報セキュリティSDK「CRYPTER」の開発元である(有)ラング・エッジの株式の50%を取得しました。

詳細はこちらのニュース・リリースをご参照ください。

CRYPTERは、デジタル情報の保護・管理・追跡を行う技術を簡単に使用できるようにするSDK(ソフトウェア開発キット)です。これを利用して、デジタル情報について、様々なライセンス管理を行うシステムを構築することができます。

CRYPTERは、デジタル情報の保護・管理・追跡を行う技術を簡単に使用できるようにするSDK(ソフトウェア開発キット)です。これを利用して、デジタル情報について、様々なライセンス管理を行うシステムを構築することができます。

例えば、次のようなことができます。

1.コンテンツ配信と閲読権限管理
コンテンツの配信とデジタル著作権管理(Digital Rights Management: DRM)のシステムは一般的に次のようなことを行います。
(1) デジタル情報のコンテンツを暗号化して配信します。
(2) コンテンツ利用者を予めサーバ側のデータベースで管理しています。
(3) コンテンツ利用者(端末)からの要求により、ライセンス発行の可否を決定。
(4) ライセンス発行サーバからライセンスを発行します。
(5) コンテンツ利用者(端末)側では、ライセンスを使って、コンテンツの暗号を解き、閲覧できます。

DRM-System.PNG

2.アプリケーションの動作を制限するアクティベート
CRYPTERのライセンス管理APIは、アプリケーションの動作を制御するためのアクティベート情報をC-PKCのかたちでアプリケーションに渡し、アプリケーション側でC-PKCをもとに各動作を許可、禁止する機能を提供します。この機能を利用すると、「体験版」として期間や動作の制限付きでインストールされ、アクティベートすると制限のない「製品版」として利用できるアプリケーションを作成できます。
その例を図で示します。
Activate-system.PNG

現在、情報セキュリティは、情報漏洩という観点から注目があつまっています。しかし、将来のことを考えますと、紙に代わってPDFを使った電子配信が今後もますます普及すると見込まれます。これにより、重要な情報が自由に複製・再配布されてしまうことを防止したり、あるいは、情報の真贋性の保証方法などについては、ますます重要な課題になると予想します。

今後は、Crypterで蓄積した技術をPDF関係にも生かしていきたいと考えています。

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2006年04月30日

サーバベース・コンバータのテスト変換サービス開始

サーバベース・コンバータを使ったテスト変換サービスを開始しました。

デモサイトはこちらです。
Server Based Converter V1.2 MR2 テスト変換申し込み

このシステムではブラウザからアップロードされたファイルの先頭ページを、サーバ側で、PDFまたは指定の画像形式に変換します。

サーバ側で変換して作成したPDF/画像ファイルは、指定の電子メールアドレス宛てに、メールに添付して返信します。

入力できるファイル形式は次のものです。
a. ドキュメントファイル
* Microsoft Word 97/2000/2002(XP)/2003
* Microsoft Excel 97/2000/2002(XP)/2003
* Microsoft Powerpoint 97/2000/2002(XP)/2003
* Microsoft Powerpoint 97/2000/2002(XP)/2003
b. ベクター画像
* SVG(Tiny/Basic)
c. ラスター画像
* EMF/WMF/BMP/PNG/GIF/TIF/JPG/JP2
d. PDF
* PDF 1.0/1.1/1.2/1.3/1.4/1.5 (SVG、JPEG、PNGへの変換のみ)

出力形式は次のいづれかです。
a. PDF 1.4
b. SVG Tiny
c. JPEG
d. PNG

変換時は入力されたファイルの1ページ目のみ変換します。先頭ページが空白の場合は読み飛ばし、1ページのPDFまたは画像を作成します。

このシステムでは、サーバ側にMicrosoft OfficeまたはAcrobatなどは一切使っていません。ですので、変換結果は殆ど1秒以内で、クライアント側に戻ります。この高速性を、ぜひ、お試しになってみていただけばと思いまます。

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2006年03月19日

.NETの未来 Microsoftは.NETに賭けていないのか

最近、これから新しく開発するツールの言語についてC#(.NET)にすべきかどうか真剣に考えています。

そんな話を社内のメーリング・リストに流したところ、showさんから、
http://slashdot.jp/articles/06/03/16/1143227.shtml
やっぱり OS 開発はネイティブコード?
という記事が出ているよ、と教えてもらいました。

原文は、Microsoft Vista and .NET
著者はMicrosoftのMVP(Most Valueable Professional) Richard Grimesさんです。
URLはhttp://www.grimes.demon.co.uk/dotnet/vistaAndDotnet.htm
です。

早速読んで見ました。この記事は、私にとっては、近ごろ読んだ記事の中で一番ショッキングな内容でした。

原文は、かなり長文なのですが、さわりだけを簡潔に紹介します。

1.Microsoftは2000年のPDC2000で、.NET Framework をデビューさせた。その後PDC2003では、Longhornの新しいAPIであるWinFXは.NETのマネージド・コードになり、開発者がそれを生かすには、.NETでプログラム開発しなければならないということをアピールした。

PDC2003で参加者に配布したLonghornには、2078個の実行形式ファイルがあり、その中の35個が.NETで開発したマネージド・コードであった。その中に、Font Cache Service, Indexing Serviceという重要なふたつのプログラムがマネージド・コードであった。

※2003年のPDC2003のサイト

2.Vistaの最終ビルド5308(2006年3月6日配布)では、2606個の実行形式ファイルがあり、その中の27個がマネージド・コードである。しかし、これらのマネージド・コードはあまり重要なものではなく、SerivceやWindows Explorerのような重要プログラムには.NETは使われていない。つまり、2003年時点と比べると、Microsoftが.NETから退却したのは明らかである。

3..NET2.0は、Vistaのベータ版と一緒に提供されている。しかし、WinFXはVistaの一部として提供されておらず、独立にインストールする必要がある。このことは、VistaのOS内部コードは、Avalon (Windows Presentation Foundation)、Indigo (Windows Communication Foundation)を一切使っていないことを意味する。すなわち、サードパーティの開発者は、Microsoft自身が使っていない技術を使うことを期待されている、ということになる。

4.Microsoftは、.NETに会社を賭けると言いながら、同社の重要な収入源になっているソフトウエア製品の中で.NETで開発しているものはない。さらに上の1~3のようにVistaでも.NETから撤退しているということは、Microsoft自身、自分達のアプリケーション・フレームワークに対してまったく信頼を置いていないことを意味する。

以上です。
もっと他の資料も当たって真偽の程を良く調べないといけないですが、これを読んで、正直なところ、仰天しました。

アンテナハウスは、現在までのところ、重要なアプリケーションを.NETで作っていません。しかし、アプリケーション・ベンダの中には.NETに多額のお金を投資している会社もあるだろうと思います。

.NETアプリケーション開発に投資するか否かは、3年、5年というスパンでソフトハウスの収入に重要なインパクトを与えます。.NETはアプリケーション・ソフトにとっては環境であり、アプリケーション・ソフトはそれが動作する環境が普及すれば、売れ行きが伸び、動作する環境が普及しなければ、売れないからです。

分かりやすく例えれば、ガソリンの値段が高くなれば、米国の消費者が燃費効率の良いトヨタなどの日本車を買うようになりトヨタは儲かりますが、大型車を作っているGMやFordの経営は苦しくなるようなもの。.NETが普及すれば、ユーザは.NETのマネージド・コードで作ったプログラムを買うようになり、.NETに投資したソフトハウスが有利になります。しかし、そうでなければその逆になります。

MicrosoftのOSや.NETなどのフレームワークの動向は、世界の何千というソフトハウスにとって、ガソリンの値段が自動車メーカの経営に与えるインパクトよりも遥かに大きなインパクトを与えるのです。

ある程度大きなソフトウエア製品を作ると、ビジネスとしてものになるのに3年位は掛かります。間違った方向の選択をすると、3年後にGMのようになってしまうわけです。

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2006年03月04日

Macromedia吸収後のアドビ、次のステップ

アドビのCEO Bruce Chizen のWharton School of Businessでのインタービューは一読の価値があります。

アドビは、2005年12月にMacromediaの買収を終えたわけですが、その大きな狙いは冷蔵庫、自動車からビデオゲーム、コンピュータ、携帯電話までのすべてのデバイスの画面にインターフェイスを提供することだと言っています。

これは、まさにMicrosoftの組み込み用Windows戦略とぶつかります。逆に、MicrosoftのWindows VistaはPresentation Foundation、XML Paper Specification、Office12のPDF生成などアドビの大きな収入源であるPDF分野を浸食しようとしています。

いままで、アドビとMicrosoftは、うまく分野を棲み分けて、あまり正面衝突はしてこなかったように思いますが、これからは両雄の激突必至となりそうです。

このインタービューでは、いまや、世界で5番目に大きなソフトウェア・メーカとなったアドビの次のステップについて語られています。

ポイントは:
(1)アドビはMacromediaの買収でフラッシュを手に入れ、これによってPDFとFlashを合わせて、あらゆるプラット・フォーム、あらゆるOSで対話的な表示機能を提供できるようになった。特に、携帯電話分野でFlashの採用実績が多いことに期待しているようだ。

(2)また、アニメーションからビデオまでの編集ソフトの技術も手に入れた。アドビのCreative Suite製品との連携を考えているようだ。DTPにビデオ編集まで一緒にして、制作者向け製品の充実をする。

(3)この3年程LiveCycle製品を中心に、企業向けのシステム製品市場(ワークフロー分野)に取り組んできた。難しかったが、ようやく利益がでるようになってきた。Macromedia買収で、企業向けの営業力も倍増できた。

(4)Acrobatは、6億から7億ドルのビジネスになっている。Microsoft Office 2007がPDFを出力できるようになることでPDF生成分野の収入が減るのは仕方ない。PDFはオープン・スタンダードになっていて、サードパーティ製品も既に一杯あることだし。アドビは、ここ5年ほど、Acrobatに対して、PDF作成以外の付加価値をつけることを行ってきた。なので、PDF作成が無償になってしまっても収入が減ることはない。またBreezeとAcrobatの合体を考えている。

これを読みますと、アドビはPDFとFlashを合併して、携帯電話、家電製品、自動車などの組み込み分野でOSメーカのようなプラットフォームを提供しようとしていることがわかります。しかし、ブラウザをやるつもりはないと言っていますので、あくまでリッチ・クライアント分野ということになります。

次に、マイクロソフトと戦う姿勢をかなり明確に発言しています。マイクロソフト側が、XPSなどでアドビの市場を浸食しようとしているわけですが、これをV1.0の試みと言い切り、アドビとMacromediaはもう10年以上の経験をもっているので、勝者はこちらだと自信の程を示しています。

確かに、PDF誕生後既に10年以上経って成功はしたと思いますが、PDFはあくまでアプリケーション。これに対してWindowsはOSです。アプリケーションをもってOSと競争するというのはおかしな図式ではあります。

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2006年02月28日

マーケティング手法としての無償ソフトを批判する

日経コンピュータの2月20日号のニュース&トレンドで、「オープンソース対抗で苦肉の策 IBM、マイクロソフト、オラクルが無償DBを投入」という記事を読んで、内心ぞっとしました。

記事は、IBM、マイクロソフト、オラクルがそれぞれ、有償製品の最新版と同じDBエンジンを備える無償のDBの配布を開始したということを紹介して、これがオープンソースの「PostgreSQL」、「MySQL」を初めとするオープンソース・ソフトウェアへの対抗上やむなく行った、という日本IBMのコメントを紹介しています。

1.Microsoftは、以前からSQLServerのExpress版を無償で配布しています。
SQL Server 2005 Express Edition 概要

2.IBMのDB2 Universal Databaseは、次のサイトから入手できます。
DB2 Express-C for Linux and Windows

ここを見ますと、完全にフリー(無償)と書いてあります。

3.Oracleのデータベース「Oracle Database 10g Express Edition」も無償で入手可能になっています。
Oracle Database 10g Express Edition, Free to develop, deploy, and distribute

これらのデータベースは、フル機能版と比べて機能の制限がついたものですが、オープン・ソース対抗と言いながら、Oracle、Microsoft、IBMという3社のシェア争いという面も見逃せません。

こういう状況が進めば、DBマーケット自体が侵食されていくことは間違いありません。そうなるとOracle、Microsoft、IBMの3社がどこまで赤字を我慢できるかという我慢比べになり、いずれは、この中のいづれかからDB事業を放棄する会社が出てくるでしょう。

これに類する、過去に起きた最悪の例は、ブラウザのシェア争いです。Webブラウザの分野では、Netscape NavigatorとMicrosoftのInternet Explorerです。この争いは、Netscapeが敗れて終わりました。しかし、Internet ExplorerがWebブラウザの標準になって、競争相手がいなくなったためにWebの進歩が、相当に遅れてしまったと思います。また、Internet Explorer独自仕様になっていて、Internet Explorerでしか使えないWebサイトがあることも事実です。これは、無償ソフトの配布によって、公正な競争がなくなったための負の側面が現れてしまったものです。

PDFでも同じように、無償ソフトを販促手段として配布している会社があります。販促手段として無償版を配布するのは、自己の利益を追求するために他社の利益を犠牲にするという恥ずべき行為です。

こういうことを行う会社が増えれば、ソフトウェアの市場は侵食されて縮小していきます。新しい製品を作るために投資をしても市場が縮小してしまえば投資を回収できないわけですので、無償ソフトのユーザが多い分野では、新しい製品を作るために投資をする人はいなくなってしまうでしょう。そうなったとき、誰が一番損をするか、といえば、それはユーザだろうと思います。

無償ソフトの配布というのは、企業活動において、公正な競争手段なのかどうか、きちんと考えてみなければならないと思います。「利を求むるに道あり」という言葉がありますが、手段を問わずに利益を追求するということをしてはならない、と考えます。

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2006年02月10日

英語版ブログ Tokyo PDF Story を開始

日本語のブログ開始から既に3ヶ月、1000回連続の目標からしますと、1割まで書きましたが、ブログはかなり好評で大勢のアクセスを頂いています。ありがとうございました。

これに気をよくして、というわけはなくて、かねてからの構想で、このブログの英語版を開始しました。

英語版は、題名を「Tokyo PDF Story」としました。

既に、お気づきかもしれませんが、右下の方に、[English version]というリンクがあります。

ここをクリックしていただきますと、英語版のブログページにジャンプします。

アンテナハウスでは、現在、一部の製品、主としてXML関係の製品を英語版で販売しています。これから、PDF関係の製品も海外で販売して行きたいと考えていまして、まず、ブログから英語版を始めてみました。まず、「ブログから始めよ」というわけです。

それに、せっかく、Unicodeなどの批判をしても、日本語でやっていたのでは、肝心のところに声が届かないでしょうしね。

ただ、英語でブログを毎日書くだけの英語力はちょっとありませんので、さるところで翻訳してもらっています。

簡単な英語で書いてありますので、たまには、ぜひ、英語版の方もご覧ください。


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2006年01月31日

サーバベース・コンバータ V1.2をリリース

アンテナハウスは、1月30日からサーバベース・コンバータ (SBC) V1.2を出荷開始しました。

SBCは、インターネットやイントラネットに接続されたサーバ上でドキュメントや画像変換を行う変換コンポーネント(モジュール)です。

V1.2では、新しく製品のラインアップにPro版を追加しました。Pro版ではSVGおよび各種の画像形式をPDFに変換したり、JPEG/PNG(Windows版のみ)に変換することができます。それ以外の機能は変わりませんが、変換の精度を少しずつ上げています。

SBCの変換機能の概要、及びPro版と従来のStandard版の変換機能については次の図をご覧ください。

Function-rasdip50.png
※この図はPowerpointで作成し、SBC V1.2でPNGに変換した画像です。50DPIの設定で画像化しました。

サーバベース・コンバータについては、2005年11月02日サーバでOfficeからPDF、PDFからSVGとイメージで、一度、紹介しました。昨年11月2日の時点では、V1.1はWindows版のみでしたが、その後、1月12日にSolaris/Linux版もV1.1を出荷し、今回はV1.2となっています。

今回は2回目ですので、簡単な変換例を紹介してみます。

上のPowerpointの絵をサンプルにして変換例を作ってみました。まず、SBCでサムネイルを作成します。サムネイルは、Powerpointファイルを、50DPI、サイズ30%で画像化して作成しました。そのサムネイルにオリジナルのファイル、PDFファイル、SVGファイルをリンクしました。

(1)オリジナルのPowerpointファイル
Function-rasdip50-03.png

(2)SBCでPDF化したもの
Function-rasdip50-03.png

(3)SBCでSVG化したもの
Function-rasdip50-03.png

SVGのサポートはブラウザによって異なります。

・インターネット・エクスプローラでSVGを表示するには、通常、AdobeのSVGビューアなどのプラグインを使います。

FireFoxでは、プラグインを使わなくても、この例のような簡単なSVGは自力で表示できます。

ライセンス価格は次の通りです。今回よりソフトウェア開発ライセンスを用意しました。
(1) SBC Pro版 35万円(消費税別)
(2) SBC Standard版 25万円(消費税別)
(3) ソフトウェア開発ライセンス 20万円(消費税別)
※ソフトウエア開発ライセンスは、SBCを企業内システムやアプリケーションに組み込んだり、システムの検証、保守をするシステム開発向けの割安なライセンスです。ソフトウェア開発ライセンスを実運用するシステムに適用することはできません。実運用システムには、通常のサーバライセンスを別途お求めください。


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2006年01月01日

私がグーグルのアドワード広告を止めた理由 まとめ

新年おめでとうございます。

昨年末に、グーグルのアドワーズ広告について利用経験を紹介しました。アドワーズ広告は、Webサイトに顧客を集客したい企業にとっては、格好の媒体のように思えるのですが、しかし、大きな落とし穴があった、ということがお分かりいただけたと思います。

この経験から考えて見ますと、グーグルのアドワーズ広告およびビジネスの仕方には、次のような問題があるように思います。

1.アドワーズ広告はクリック数課金なのにも関わらず、異常なクリックが発生しても、その原因を特定できないようです。このため、悪意のある人による不正なクリックから広告主を防衛できていないと思います。

コンテンツターゲティング広告で、さまざまなサイトに広告が配信されるようになると、不正クリックで収入を得ようと考えるサイトの運営者が現れる可能性も大きくなると予想されます。

2.グーグルは、不正クリックを調査していると主張しています。また、調整金が時々として支払額より差し引かれることがありますが、調整金は一方的な通知になっていて、その計算根拠も不明です。いつの代金請求に対する調整金かということさえも明確ではありません。

3.不正クリックの調査に時間がかかり過ぎます。クレジットカード課金のため、代金徴収の方が、グーグルの調整金計算よりも早いため、不正クリックの金額を調整する前に、クレジットカードの保有者である広告主が破産してしまう危険があります。

4.今回のケースでは、調整金を返金すると約束しているにも関わらず、約束の期間に調整金を返金していません。また、その約束を守ろうという誠意・意思もないように感じます。

これに関連しまして、日本でクレジットカード会社と契約しているお店の場合、お店がクレジットカード会社に請求してからお店の口座への入金までに、数ヶ月かかっているはずです。つまり、日本ではお客さんがクレジットカードを使ってから、お店の口座にお金が入金するまでに数ヶ月かかるのが普通です。

しかし、米国ではそうではなく、クレジットカード会社からお店へは数日で代金が入金します。1週間かかることはないだろうと思います。従って、このケースでは、3月に発生した不正クリックに相当する代金(グーグルの言葉では調整金)は、遅くても4月初旬にはグーグルの銀行口座に入金しているはずです。これが年末まで経っても返金されていないというのは、グーグルは怠慢であるという誹りを免れないでしょう。

5.広告主からグーグルへの連絡手段が、FAXと電子メールしか公開されていません。広告に関する説明をしているインターネットのWebサイトを見ても、電話による連絡先が明記されていません。

今回紹介しました返金の手続きに関する、電子メールのやり取りでもお分かりいただけると思いますが、電子メールでは意思の疎通が難しい場面が多く、またなかなかスムーズに連絡が進みません。やはり、最悪の事態に備えて、電話によるコミュニケーションの道を作っておくべきだろうと思います。

私が、約1年数ヶ月に渡り、グーグルのアドワーズ広告を利用した経験をまとめますと、今回の問題を抜きにしても、グーグルのサービス姿勢は、①高慢、②一方的な押し付け、という印象が強く、顧客志向の姿勢がまったく感じられません。

以上により、このブログをお読みいただいた皆様には、次のことを勧めたいと思います。
①グーグルのアドワーズ広告は広告主にとって非常に危険な面を持つことを認識すること。
②グーグルはこの危険から広告主を守るために、顧客の立場にたってサービス、支援を提供していません。広告主はグーグルのサポートには頼れないということを認識すること。
③アドワーズ広告の広告主は自分で自分を守らねばなりません。このことに留意して、細心の注意を払って慎重にチェックしながら広告を利用すること。

さて、上に述べた問題の中のかなりの部分は人為的なものと思います。従って、グーグルの経営陣を初め関係者が、問題を率直に認識し、改善に真剣に取り組めば、解決できるでしょう。ぜひそのような方向に向かって欲しいものです。

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2005年12月31日

私がグーグルのアドワード広告を止めた理由(4)

12月になっても、依然として返金がありません。そろそろ、2005年も終わりです。誰だって、こんな問題を年明けまで持ち越したくないですね。そこで、12月16日に、当社からどうなっているか確認の問い合わせをしました。

こんどは、こんな返事がありました。

■12月16日のグーグルからの電子メールの一部
返金の件に関しまして確認させていただきましたところ、カード会社様より有効期限が異なるとのお返事を頂戴いたしました。先日お知らせいただきました有効期限についてですが、こちらは 179,644円を請求されたクレジットカードと【同一】番号のクレジットカードで、有効期限のみ新しくなったということでよろしいでしょうか。
---ここまで---

こんどは、カードの有効期限が異なるとのこと。しかも、179,644円?を請求された、と言っています。こちらはずっと同じクレジットカードを使って支払っていますので、そんなことはないのですが。

その後のやり取りがあって、12月20日には次のメールが来ています。

■12月20日のグーグルからの電子メールの一部
当該クレジットカード会社様に237,423円の返金を試みましたところ、そのクレジットカードにはAdWordsご利用料金は179,644円までしか過去に請求をしておりませんでした。(その他のご請求は他のクレジットカードをお客様にてご利用であったと推察されます。)

そのため237,423円を過去にAdWordsにてご利用であったカードに各々返金する必要がありますが手続きが煩雑となり、お待たせすることを避けるため、直接お客様ご指定の銀行口座にお振込みをさせていただきたく存じます。
---ここまで---

最初に言いましたように、当社は、ずっと同じクレジットカードで支払っています。しかも、グーグルへの支払い金額は2005年分でも軽く合計200万円を超えています。なぜ、過去には179,644円までしか請求してないと判断したのでしょうか?

それに、そもそも返金するつもりがあるなら、返金先クレジットカードからの過去の支払い額など関係ないのではないと思いますがねえ。一体、本当に返金するつもりがあるのでしょうか?

というような次第で、こんどは当社の銀行口座の情報を連絡しました。12月21日のことです。

しかし、12月30日正午の時点では、まだ、銀行口座にグーグルからの振込みはありません。どうやら、調整金の返金問題は年を越しそうな気配です。

ここで紹介しましたように、一連の電子メールのやりとりで分かることは、グーグルの方には調整金を急いで返金するという意思はないようだ、ということです。普通、会社の経理ではこういう場合、預かり金に計上し、預かり金は早く返す処理をするべきなんですが。グーグルは、入金したものは全部自分のものだと思っているのかな?

ここにあげたのは、担当者間の電子メールのログの一部です。この間のやりとりを読むと、あまりのいい加減さに、怒りを通り越して、あきれてしまいそうです。グーグルにとっては、23万円などはした金かもしれませんが、人によっては1ヶ月の生活費ですからねえ。もう少し真剣に取り組んでもいいんじゃないでしょうか。

さて、今日は12月31日大晦日です。このブログを読んでいただいた方もまだ読んでいない方も1年間お疲れ様でした。

良いお年をお迎えくださいますように。

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2005年12月30日

私がグーグルのアドワード広告を止めた理由(3)

さて、次にグーグルから連絡があったのは7月21日です。これは、前日7月20日に、当社がグーグルに、当社のクレジットカードに対して6月29日付けでグーグルから来た請求の明細を問い合わせたものに対する回答の一部です。

■7月21日のグーグルからの電子メールの一部
また、お客様のアカウントを確認いたしましたところ、6/29に調整額が発生しております。


調整額:2005/6/29 ¥-237,423

調整額とは、プロモーションの調整額、お客様のアカウントの無効なクリックに対する調整額などでございます。
(途中略)
弊社の調査結果より、無効なクリック対しての調整額として{¥-237,423}がアカウントに反映されておりますが、こちらにつきましては、全額クレジットカード会社様へご返金のお手続きをさせていただくよう手配中でございます。
---ここまで---

グーグルのいう調整額とは、不正なクリックと判定したものの課金を返金するというもののようです。ですのでかなり大量の不正クリックがあったと判断したので返金するということなのでしょう。

この調整額{¥-237,423}の計算根拠は明らかにされていません。2月までの請求額の傾向からみて、3月は30万円程増えているように思いますので、調整額はやや少ないかなという印象はありますが、まあ受け入れられる数字ともいえます。

その後、クレジットカード会社へ返金する手続きのために次のクレジットカード情報が必要という連絡がありました。
1.クレジットカード 確認コード( カードの裏の署名欄の最後にある 3桁の数字)
2.クレジットカードにご登録されているご住所

そこで、要求されたクレジットカードに関する情報をグーグルに連絡しました。7月26日のことです。

すんなり返してくれるなら、これまでのいきさつは水に流して、これで一件落着かと思いましたが。甘かったですね。まだまだ続きがあります。

返金に数ヶ月かかることもある、ということでしたのでずっと待っていたのですが、一向に返金されません。

そこで、10月24日に返金されないがどうなっているのか、という問い合わせをしました。この間に、3ヶ月経過しています。26日に返事がきました。

■グーグルからの10月26日の電子メールの一部
実は8月に下記メールを差し上げておりまして、カード番号およびカード名義人名の ご連絡をお待ち申し上げておりました。

誠に恐れ入りますが、ご返金処理のためカード番号ならびにカード名義人名をお知らせ下さい。
---ここまで---

どうやら8月16日に返金処理しようとしたところ、カード番号およびカード名義人名が必要だということになり、当社に問い合わせの電子メールを出したとのこと。だとすると、どうも電子メールを紛失してしまったようです。

しかし、なぜ、返事がないまま2ヶ月以上も放置してたんでしょう?
まあ、しようがない。そこで、要求された情報を提供し、また、待つことになりました。なかなか、返金がありません。

次に、11月中旬に次のような連絡がきました。

■グーグルからの11月15日の電子メールの一部
返金手続きを行いましたところ有効期限に関する照会エラーが発生いたしました。誠に恐れ入りますが、クレジットカードの有効期限をお知らせいただけますでしょうか。
---ここまで---

今度は、カードの有効期限に関する照会エラーだそうです。返金するのになぜ有効期限の照会が必要なんだろう?と思うのですが。

当社からは直ぐに有効期限を返答しています。11月16日のことです。

さて、素直に返金があれば、こんどこそ一件落着なんですが、なかなかそうはいきません。まだ続きます。(続く)

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2005年12月29日

私がグーグルのアドワード広告を止めた理由(2)

XSL Formatterのアドワード広告は、2004年には1日あたり50件程度のクリック数で推移し、2005年に入ってから少し増えて、1日平均80件から90件になっています。多い日でも1日127件です。このクリック数が、いきなり、1日500件から600件になることは、なにか異常事態が起きていると考えるのが普通でしょう。

そこで、急いで理由を問い合わせようとしました。事情を伝えるには電話が一番良いと思いますが、しかし、グーグルのアドワード広告については、電話による問い合わせはできないようです。

やむを得ず、電子メールやファックスで、急激にクリック数が増えた原因を調べて欲しい、と依頼をしました。

■グーグルからの回答 3月28日付け電子メールの要旨
お客様の広告は平均掲載順が高いため、現在、Google検索結果ページ(Google.co.jp)の上位2位の水色の掲載位置に、最上位のアドワーズ広告が掲載される場合がございます。

なお、この検索結果の上位掲載位置への表示には、一定のクリック率(CTR)が定められ、その基準を満たした広告のみが掲載されております。

この部分へ掲載された場合は、クリック数が増加する可能性がございます。
---ここまで---

要するに、上位2位の水色の掲載位置に掲載される場合があり、その場合、クリック数が増えるということです。しかし、XSL Formatterの広告は、広告の単価を高めに設定したこと、および、製品の優位性もあると思いますが、グーグルで「XSL-FO」をキーワードに検索した結果で表示されるアドワーズ広告の中では常に最上位になっていて、2004年から上位2位の水色の位置に定番で掲載されていました。従って、グーグルからの上の回答は、的を得ていません。

この点を指摘しましたところ、今度は、次のような回答が来ました。

■グーグルからの回答 3月29日付け電子メールの要旨
お客様のアカウントを確認させていただきましたが、該当のキャンペーンの表示回数およびクリック数の増加は、検索による広告掲載によるものではなく、コンテンツターゲティング広告での表示回数およびクリック数の増加によるものです。

コンテンツターゲティング広告とは、ウェブページのコンテンツにマッチするキーワードを持つ広告を自動的に選び出して、関連するキーワードや広告を設定されてい広告主様の広告が掲載される仕組みとなります。これらの広告が掲載されるサイトは、日々増加しており、コンテンツの内容も変化するため、お客様の設定されたキーワードや広告内容とマッチしたコンテンツが増加した場合などは、広告の表示回数が増加し、それに伴いクリック数も増加いたします。
---ここまで---

要するに、「グーグルのシステムが当社のXSL Formatterの広告に設定されているキーワードとマッチするWebサイトに広告を配信する。その掲載されるサイトが増えていて、そのクリックが増加している」、という説明です。

しかし、これはクリック数急増の合理的な説明になりません。なぜかといいますと、XSL-FOは、既に2000年頃から、専門家の間では重要なトピックになっていて、特に英文のWebサイトは、大体出揃った状態になっています。また、これらの関連サイトには、3月以前よりXSL Formatterの広告(英文広告)が配信されていることは確認済です。従って、クリック数の漸増要因の説明にはなるとしても、突然急増した理由とは考えられません。

このように、何回か質問と回答を繰り返したのですが、グーグルからの回答は、判で押したような紋切り型のものばかりで、結局、なぜクリック数が急激に増えたのかについての合理的な説明はなされませんでした。

また、調査をしてみるとの約束さえももらうことができず、原因不明のままでした。そこで、やむをえず、XSL Formatter の広告掲載は停止することにしました。この時点では、PDFなど他の広告は継続していたのですが、結局、6月5日ですべての広告を止めることにしました。

広告のクリック数に対して課金する以上は、広告主に対してクリックの発生状況について説明責任があると考えられます。しかし、これに関して合理的な説明ができない、ということはグーグルのアドワーズ広告は広告媒体として失格と判断したからです。

もちろん、これは私の判断ですから、皆さんにお勧めしているわけではありませんし、これで終われば、特に公開するほどのこともないことかも知れません。(続く)

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2005年12月28日

私がグーグルのアドワーズ広告を止めた理由

昨日は、アンテナハウスが、インターネットの広告に見切りをつけて、JRの秋葉原に看板を出したことをお話しました。これはグーグルのアドワーズ広告で大変に残念な経験をしたからです。

これについて、私は半年以上にわたって公開するべきかどうか、自問自答を重ねて考えてきました。しかし、公開するほうが世の中のためになるだろうとの結論に至りましたので、2005年の年末にあたり、ここに顛末を公開します。

グーグルのアドワーズ広告は、検索結果の画面に検索のキーワードに関連するテキストの広告を表示するものです。グーグルで検索しますと、検索結果が表示されているページの右側に「スポンサー」という欄があります。

ここに表示される広告がアドワーズ広告です。この広告をクリックすると、広告に関連付けられたWebページが表示されます。広告の表示順序は、広告主が設定したクリックあたりの単価になっているようです。

ですので、自社のWebページが、検索で上位に出てこない場合でも、アドワーズ広告を使ってWebの集客が可能になるわけです。広告主への課金は、クリック数に応じた課金で、しかも従来のクリック課金の広告より安いという大変に合理的な広告に思えます。

そこで当社は、世界の市場で販売するXSL Formatterの販売促進手段として最適と考え、英語版のXSL FormatterのWebページへのリンクを広告に掲載しはじめました。

当時、XSL Formatterの競合の製品が既に広告を出していたこともあり、当社は1クリック単価を比較的高めに設定しました。その後、キーワードをいろいろ工夫して増やし、また、広告の表現(メッセージ)を工夫することで、クリック数を増やすように努力しました。2004年5月から2005年2月まで、次の図のように順調なクリック数の増加を見ています。

異変が起きたのは、2005年3月のことです。

■2004年5月から2005年3月までのXSL Formatter アドワーズ広告月間クリック数の推移
Click1.png


上の図を見ますと直ぐに気がつくと思いますが、2005年3月のクリック数が急激に増加しています。3月だけを取り出して、毎日のクリック数を見ますと次の図のようになります。

■2005年3月1日から毎日の1日あたりクリック数
Click2.PNG

3月の16日から毎日のクリック数が200件を超え、18日602件、19日475件、20日590件、21日390件、22日550件となっています。23日は131件と少し減りましたが、24日 376件、25日631件となっています。

3月のクリック数の変化が起きる時点で、私の方では特に、アドワーズ広告の設定値の変更を行ったわけではありません。

このアドワーズ広告は、1クリックあたりの単価を広告主が設定することができ、グーグルからはクリック数×クリック単価にあたる金額を請求してきます。支払いは10万円毎にクレジットカードで支払うという方式です。いまは分かりませんが、当時はクレジットカード以外の支払いを認めていませんでした。

このため、クレジットカード請求が数日に1回届くということになってしまったわけです。次の表は、クレジットカード会社からの報告書に載っている、グーグルから来たクレジットカード請求日と請求金額です。

請求金額の単位は円です。また、全て同一のクレジットカードに対する請求です。

請求日 請求金額 請求日 請求金額 請求日 請求金額 請求日 請求金額
1月2日 102,999 2月1日 100,512 3月2日 109,300 4月1日 100,988
1月8日 100,340 2月6日 103,609 3月7日 104,806 4月17日 53,077
1月17日 98,878 2月10日 104,050 3月10日 103,778 4月28日 108,243
1月24日 103,593 2月14日 101,728 3月14日 100,651
1月28日 105,535 2月17日 65,734 3月17日 107,885
2月21日 103,101 3月19日 98,376
2月25日 105,203 3月21日 101,297
3月23日 108,330
3月26日 99,045
3月31日 102,373
1月合計 511,345 2月合計 683,937 3月合計 1,035,841 4月合計 262,308

※当時は、XSL Formatterのほか、PDF(日本語)などの広告も出していました。従って、上の請求金額には、XSL Formatter関連広告とPDF関連などの広告に対する請求金額の合計となります。クリック数のグラフと1対1対応ではありませんので、ご注意ください。

さて、請求額の急増に驚いて、急いでグーグルに問い合わせをしました。(続く)

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2005年12月27日

秋葉原駅にPDF広告

アンテナハウスでは、12月23日からJR秋原駅に、アンテナハウスPDFの看板を出しています。

■JR秋葉原駅の看板 (クリックすると拡大します)
PDFadvertisementA.JPG">

■もっと奇麗に。。
PDFadvertisement.PNG

掲載場所は、山手線の南行線路と北行線路の間で、南行側です。
JR山手線の東京方面行きのホームの中間あたり、階段を下りた位置とエレベータの間の位置からご覧になれます。

この広告は1年契約で約400万円です。ということは、この看板一つで両製品通算で1000本位売れないと黒字にならないんですね。

ぜひ、皆さん、看板をご覧になって、そうして製品も購入よろしくお願いします。

来年はPDF関係にもっと投資して、良い製品を作りたいと思っています。そのためにもぜひお客様のご助力をお願いします。松下幸之助の伝記に「家庭用テレビを最初に買った人のお陰で、家庭用テレビの製品がよくなり、そうして安くなる」、ということを話したというくだりがありますが、良い商品ができるにはやはりお金を払って購入していただくことが必要です。ソフトを買うのは善なる行いですよ、やはり :-)

ところで、最近、PDF関係の製品はインターネットに広告を出す会社が多いようです。しかし、最近、当社はインターネットに背を向けて、交通広告路線に走っています。(走るというほどでもないですが。。)

これは、JRに喜んでもらいたいというわけではなく、実は、今年、グーグルの広告で大変残念な経験をしたからということがあります。それで、インターネット広告に見切りをつけたわけです。これについては、明日、お話しましょう。

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2005年12月16日

「書けまっせPDF」 新発売

アンテナハウスは、新製品「書けまっせPDF」を来年1月下旬に出荷開始します。

「書けまっせPDF」を使うと、WebなどからPDFファイルで配布されている申請書にパソコン上で文字を記入して、記入した文字を含む新しいPDFファイルを作成することができます。文字だけではなく、簡単な図形を書き込むこともできます。

PDFファイルというのは読むだけで、文字を記入することはできないものと考えていた方も多いと思いますが、「書けまっせPDF」は、そんな常識を打ち破り、PDFの電子ファイルとしてのメリットを真に生かすことができるようにします。

企業内では、様々な書式の申請用紙などをPDFで管理しているケースが多いと思います。また、行政機関のホームページからは申請書などが多数PDFファイルとして配布されています。しかし、いままでは、PDF形式の申請書、申告書、申し込み用紙などが折角PDFファイルとして配布されていても、印刷して手書きで文字を記入するケースが多かったと思います。

しかし、これではPDFファイルが電子ファイルであることを生かしているとはいえません。「書けまっせPDF」を使えば、これらのPDFファイルに手元のパソコンを使って、直接、文字や図形記入して、新しいPDFファイルとして作成できますので、PDFファイルをいったん紙にプリントするというような面倒な手間はなくなります。

「書けまっせPDF」は、主に次のような機能をもっています。
①独自のビューアでPDF1.3~1.6仕様準拠のPDFを表示します。 ページのプレビュー機能、しおり機能により、編集したいページへ素早く移動。
②テキストボックスを使用して、PDF上に文字を入力できます。
③PDF上で文字を入力する箇所が実線の矩形で囲まれている場合、 マウスでその位置をクリックするだけで自動的に枠の大きさに合わせたテキストボックスを作成できます。
④文字の他に、四角形、楕円形、対角線、水平線、チェックマークの各図形を入力できます。
⑤データトレー機能は、文字入力を支援するための便利ツールです。氏名や住所、会社や自宅の電話番号など、頻繁に入力を要求される文字列をあらかじめ登録しておくことで、 テキストボックスに簡単に貼り付けることができます。
⑥画面から入力した文字や図形は、元のPDFとともにプリントアウトできます。
⑦入力した文字や図形は、別のPDFファイルに保存することができます。
⑧文字や図形を入力したPDFは、本製品から直接メールソフトを起動して、添付ファイルにして送信することができます。
⑨入力した文字や図形のデータと元のPDFはセットにして保存できます。保存したファイルは何度でも呼び出して変更できます。

標準価格は、7,980円(消費税別)とできるだけお求め安い値段にしました。
発売予定は、2006年1月下旬です。ぜひ、お使いになってみてください。

詳細は、こちらのWebページをご覧ください。
http://www.antenna.co.jp/KPD/

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2005年11月28日

リッチテキストPDF V1.1をリリース

アンテナハウスは、PDF変換ソフト「リッチテキストPDF」を12月中旬からV1.1にバージョン・アップします。

「リッチテキストPDF」は、次のような機能をもつPDF変換ソフトの決定版です。

①ワープロ文書などを一括でPDFファイルに変換
②PDFファイルからワープロ文書への一括変換
③PDFファイルから画像やテキストを抽出
④PDFファイルのページ単位での結合・分割
⑤PDFファイルのセキュリティ設定やWeb最適化

今回の改訂では、「リッチテキストPDF」同梱のPDFプリンタ・ドライバをV3にバージョンアップします。新しい機能としてMicrsoft Office文書(Word、Excel、PowerPoint)からPDFを作成するアドイン・ボタンで、Word文書の見出しやスタイルをPDFのアウトライン(しおり)に出力したり、Word文書のコメントをPDFのコメント注釈にする、などの機能強化を行ないました。詳細な機能は以下のとおりです。

Word/Excel/PowerPoint共通
・ソースファイルを添付する
・しおりを出力する
・リンクを出力する

Word
・コメントをノート注釈に変換する
・相互参照と目次をリンクに変換する
・脚注をリンクに変換する

Excel
・コメントをノート注釈に変換する
・ワークブック全体を変換する

価格は従来と同じで標準価格10,290 円です。V1.0のユーザの方は、V1.1をアンテナハウスのWebページから無償ダウンロードでお使いいただくことができます。

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2005年11月23日

XSL Formatter V3.4 をリリース

アンテナハウスは、11月21日、XSL Formatter V3.4 を公開しました。この製品は、W3Cが策定したExtensible Stylesheet Language (XSL-FO)仕様に準拠する組版ソフトです。XSL-FOを高速に自動組版して、PDFを作成することができます。

2000年の12月に発売して以来、日本のみでなく世界中で高い評価をいただいているものですが、今回のバージョンでは、次のような機能強化を行ないました。

1.PANTONE社との契約により、PANTONEオプション(カラーデータベース)を用意しました。これを使えば、スポットカラーにPANTONEの色名だけを指定すると、RBGカラー、CMYKカラーといった代替色をデータベースから取り出して画面などに表示できます。PDFの中ではSeparationカラー・スペースを使ってPANTONEの色名を保存します。このPDFを画面表示するときは代替色で表示します。印刷工程で使用するときは、PANTONEの色名を取り出して使えるはずです。

詳しくは、PANTONEオプションについての説明ページをご覧ください。

実際の印刷工程でどう使うかは、私にはまだわかっていません。どなたかご存知の方がいましたらお教えいただきたいものです。

2.作成したPDF文書を開いたときの表示方法を、 ①文書アウトラインもサムネールイメージも非表示、②文書アウトラインを表示、③サムネールイメージを表示、④フルスクリーンモード、⑤オプションのコントロールグループパネルを表示のどれかで指定できます。また、文書を開いたときに表示される宛先または実行されるアクションを指定できます

3.組版したページに行番号を出力できます。これは、主に法律文書で必要になることが多いようです。カナダの司法省などの既存ユーザからの強い要望で追加したものです。

4.欧文組版のための拡張を用意しました。フランス語の組版における禁則処理、およびEU公文書ルールに沿った組版が可能になります。EUでは公文書の組版規則を決めていますが、このあたりは、今年の4月の第16回多言語組版研究会で家辺氏に教えていただいたことです。

5.段落の最後の行が1語だけにならないように指定できるようになりました。

今回のバージョンアップは、全体として、海外ユーザからの要望による機能拡張が中心になっています。日本国内では、PANTONEよりは、東洋インキなどのカラー名を指定できるようにする方が良いのではないかと思われますが、日本国内でよく使われる色データベースについてはまだ未検討です。どなたかご存知でしたらお教えいただければと思います。

XSL Formatterは、いろいろ勉強しながらですが、世界で最も優れた多言語組版機能とPDF自動生成のエンジンを目指しています。XSL-FOについては、また、機会をみて詳しくお話したいと思います。

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2005年10月22日

「自在眼9」 新発売!

アンテナハウスは11月下旬に、マルチ・ファイルビューア「自在眼9」を出荷開始します。「自在眼」は、ワープロ文書、表計算、プレゼンテーション、圧縮ファイルなどの内容を、それを作成したアプリケーションがなくても、画面に表示したり、他のファイル形式に変換したり、テキストをクリップボードにコピーして利用することができるツールとして人気があります。

詳しくは次のWebページでどうぞ:

http://www.antenna.co.jp/Jan/

ところで、「自在眼9」では、PDFの表示を根本的に新しくしました。AcrobatやAdobe Reader に依存しない独自のPDF 表示機能として、10月18日に紹介しましたPDF Viewer SDKを「自在眼9」に組み込んでいるんです。

これによって、いままでよりも高速・高精度でPDFファイルの表示、印刷、画像ファイル化ができるようになります。

また、ベクトル(線画)グラフィックスの標準仕様として普及しはじめたScalable Vector Graphics (SVG)を表示したり、SVGをPDFとして保存することもできます。

SVGは、Web関連の標準仕様を作成する団体W3Cが決めた、ベクトル(線画)グラフィックスの仕様です。最初に、これを決めるにあたって中心になったのはアドビシステムズの技術者達なんです。SVGとPDFはかなり類似の技術をベースにしていて、いわば、SVGはPDFの妹のようなものですね。

詳しい仕様は次のところにあります:
Scalable Vector Graphics (英語)

それから、話が戻りますが「自在眼9」の目玉機能として、表ビューアにMicrosoft Excel互換のグラフ機能を搭載するなど、Excelファイルの表示精度を大幅改善しています。

乞う、ご期待!

なお、 これに関連して、アンテナハウスから「自在眼9」、「リッチテキストPDF」を直販で購入した方には、抽選で20人に一人、全額キャッシュバック、という思い切ったキャンペーンを行ないます。

詳しくは、こちらをどうぞ。

全額キャッシュバック・キャンペーンは、11月1日から開始です。ぜひご参加ください!

投稿者 koba : 10:00 | コメント (0) | トラックバック