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2008年07月03日
Adobe Readerのライセンス条件、電子署名の検証結果について
Adobe Reader9の配布が始まったということで、早速、ダウンロード・インストールしてみました。起動しますと、ライセンス契約に同意するかどうかのダイヤログが出ます。商売柄気になりますので、読んで見ました。ライセンス契約文を読む人は少ないと思いますので、とりあえず、気になった点をメモしてご紹介します。
2006年07月26日 Adobe Readerのライセンス契約で、Reader 8のライセンス契約をご紹介しました。ちょうど約2年経ちましたが、ライセンス契約は、どのように変わったのでしょうか?
1.今回は、Adobe Readerのみでなく、ReaderとAIR、Flashが一体の契約になりました。
2.以前からと思いますが、ファイルサーバへのインストールと使用、再配布は認めない。
3.ReaderをPDFファイルをJPEG、SVG、TIFFファイルなどの他の形式に変換するのには使えない。
4.Adobe Readerを、Adobe Integration Key License Agreementに準拠せずに開発されたプラグインソフトウェアと一緒に使用してはならない。
5.Adobe Readerには表示されないまたはグレーで表示され使用できない機能が含まれているが、これはアドビ システムズ社からのみ取得可能な実現技術を使用して作成したPDF文書を開いたときにのみ使用できる。Adobeの技術によらずに同様なことを実現するのに使ってはならない。
これは、Acrbatで作成したPDFには、Readerで注釈をつけたりできますが、他のソフトで作成したPDFにReaderで注釈をつけたりしてはいけないこと、と言っていると思います。
6.アドビPDFサービス用の広告の表示が許可されたPDFを開くと、使用中のコンピュータが、アドビ システムズ社、広告主、または他の第三者によって運営されるWebサイトに接続することがあり、使用中のインターネットプロトコル(IP)アドレスが送信される。
PDFに広告を掲載するサービスのことです。日本でも始めるのでしょうか?
幾つか、従来から変更になった点もありますが、まあ、妥当なところだと思います。
ところで、Adobe Reader8には、JCSI(日本認証サービス)が発行した電子証明書の詳細を表示できないか、もしくは表示しようとすると無限ループになるという電子署名関係では大きなバグ(下記のアドビのページの詳細を参照)がありましたが、このバグは修正されたようです。
Adobe Reader 9では、Reader8が無限ループになる電子証明書を正しく表示できます。これは、電子署名とタイムスタンプ関係に朗報です。
Acrobat 8とAdobe Reader9で電子署名の検証の外観が変わっています。後日、もう少し調べてレポートしたいと思います。
投稿者 koba : 2008年07月03日 08:00
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