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2006年05月14日
サーバベース・コンバータ V1.2 Mr2cをリリース
5月12日夜サーバベース・コンバータV1.2 Mr2cをリリースしました。
MRというのは、メンテナンス・リリースの略で、主にバグ・フィックスを目的としたリリースです。
但し、今回は、Microsoft Word文書の解読・組版処理を見直し、高速化を行いました。これにより、文書によりますが、入力からPDF出力までに要する時間が半分以下に短縮されたものもあります。
ちなみに、PDF Tool Driver APIとサーバベース・コンバータ(SBC)で同じ文書をPDF化してその処理に要する時間を比較すると次の図のようになります。
Word-A(13ページ)は、PDF Tool では約20秒に対し、SBCでは約4秒でPDF化できます。SBCの方が1/5の処理時間。ところが、Word-B(14ページ)は、PDF ToolもSBCも共に8秒程度ということでWord文書はまだばらつきがあり、改善の余地があるようです。
これを見ますと、SBCの方が、PDF Tool を使うよりも、一般に数倍高速になります。それは、下の説明にありますように、Microsoft Officeを起動してOfficeをCOMを使って自動的に動かすという方法と比べて、SBCの方法の方が早いという方法の違いによって生まれるものです。将来性を考えてみても、Office文書のPDF化を高速にしようと思っても、Microsoft Officeに依存する限り、Microsoft頼みになりますので限界があります。これに対して、SBCの方が、自力で改善できるという良さがあります。無論、自力でMicrosoftよりも良いプログラムができる、ということが前提になりますが。
【説明】
・SBCでは、Office文書を独自に解読して、ページネーション処理を行い、処理結果をPDFにしています。
・PDF Tool Driver APIを使う場合は、入力された文書の種類を判別して、該当するMicrosoft Officeのアプリケーション(例えば、Word文書であれば、Micorosoft Word)を起動して、そのアプリケーションにPDFをDriverを経由で印刷させます。
【比較方法】
両方ともコマンド・ラインから使用しました。ちなみに、コマンド・ラインは次の通りです。
・SBCのコマンドライン
sbccmd -d (変換元ファイル・パス) -p @PDF -o (出力PDF・パス) -pdfver 1.5 -pea -prr 300
・PDF Tool (V1.0)のコマンドライン
AHPDFToolCmd -convertFile -in (変換元ファイル・パス) -o (出力PDF・パス)
*ドライバ設定で、解像度、フォント埋め込みなどはSBCと同等に設定。
投稿者 koba : 2006年05月14日 08:00
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