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2007年05月11日

PDF Driver V3.2とPDF Tool V2.6を発売

本日より、Antenna House PDF Driver V3.2をリリースします。これに伴い、Antenna House PDF Tool も同時にバージョンアップを行いV2.6とします。

PDF Driver V3.2は、V3.1MR2から次の2点が変更になっています。
(1) JIS X0213の全文字 (11,233文字) を正しく扱えるようになりました。
JIS X0213:2004の中でUnicodeの補助面に割り当てられている303文字とUnicodeに単独のコードポイントがなく合成文字で表す25文字を、WindowsVistaのメイリオとMS 明朝V5、MSゴシックV5フォントについて正しく取り扱いができるようになりました。
(2) 設定ファイルの保存先フォルダを変更しました。
ユーザが作成した設定ファイルの保存先が、V3.1 までは PDF Driver のインストール先でしたが、V3.2 からは「アプリケーションデータフォルダ」に格納するようにしました。

Windows Vistaに標準搭載されている、メイリオとMS 明朝V5、MSゴシックV5フォントは、JIS X0213:2004の全文字のグリフを持っています。ところがこの中の303文字がUnicodeの補助面(UTF-16ではサロゲートペアで表す)に割り当てられていることと、25文字がUnicodeにコードポイントがなく、合成文字で表さなければならないためアプリケーションの改造が必要になる、ということを以前にお話しました。

2007年01月04日 Windows Vista と日本語文字コード問題(1)
2007年01月05日 Windows Vista と日本語文字コード問題(2)
2007年01月06日 Windows Vista と日本語文字コード問題(3)
2007年01月07日 Windows Vista と日本語文字コード問題(4)

Antenna House PDF Driver V3.2は、PDF作成時に、これらの文字をフォント埋め込みしてAdobe Readerなどで表示可能にすると共に、グリフからUnicodeへのコード変換表をPDFに用意することで検索も可能にするよう改良しました。これによって、これらの文字を含め、JIS X0213:2004の全文字を正しく取り扱いできるようになりました。

私どもの調査では、Adobe Acrobat 8のPDF Driverは、JIS X0213:2004の全文字を正しく扱えるようですが、それ以外の製品は正しく扱うことができません。例えば、SKY PDF Pro Driver(V2.53) は前記303文字のフォントの埋め込みはできますが、グリフからUnicodeへのコード変換表が正しく作られないため、それらの文字を検索できません。クセロのPDF Driver(2.00β3)は、前記303文字のフォントを埋め込むことさえもできません。

Adobe Acrobat 8は、Windows Vistaにも、Office 2007にも正式対応していません。従って、現時点で、
Antenna House PDF Driver V3.2が、Windows Vista、Office2007対応を正式に保証し、かつ、JIS X0213:2004全文字を使える唯一のPDFドライバということになります。

投稿者 koba : 2007年05月11日 08:00

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