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2007年01月31日

Adobe PDFをISO標準として提出へ

米国Adobeは、29日(現地時間)に、PDF Reference 1.7をISOの標準とすべくAIIMに提供すると、発表しました。今後は、AIIM経由で、PDFのISO標準へ向けて作業が進むことになる見込みです。

Adobe to Release PDF for Industry Standardization

PDFをベースとする標準としては、PDF/X、PDF/Aが有名です。AIIMは、米国の企業向けコンテンツ管理の団体で、これまでもPDF/Aの策定に深く関わっています。

また、AIIMは、現在作業が進んでいるPDF/E(エンジニアリング)の策定作業にも参加するなど、PDF関連のISO標準化の実績があります。

PDFのISO標準化の進展については、次のブログが参考になります。
History of PDF Openness

PDF関係のISO標準化が進むと、その次のステップとしてPDF本体の仕様そのものを国際標準にする、というのは、自然な流れといえます。

今後、PDFの仕様の決定が、私企業の手から標準化団体へ移ることによって、仕様の革新のスピードが落ちることが問題と言う意見もあるようですが、しかし、PDFのような重要な仕様が、ベンダー中立な国際標準になることは歓迎すべきことには違いありません。

アンテナハウスは、XSL-FOという国際標準の実装と販売の経験を通じて、標準仕様というものが、特に、海外の市場において極めて重要なインパクトをもつことを肌身にしみて感じています。

特に、PDFは、今後のインターネットを通じての情報の交換には、無くてはならないものです。

日本市場は、海外と比べてPDFの利用について、やや立ち遅れの感があります。日本のビジネスは、まだまだ紙が重要な地位を占めていますが、いづれは、紙を減らしていくことがさらに厳しく求められるようになることは間違いありません。

私は、これでますますPDF開発投資を積極化しようという意欲が沸いてきました。Adobeの経営者の決断に感謝したいと思います。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック