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2008年05月31日
「書けまっせ!!PDF3」改訂版へのアップデータ(3.0.6)を公開
「書けまっせ!!PDF3」の不具合などを修正した改訂版を作成し、公開しました。
改訂版は次の場所からダウンロードしていただくことができます。
今回の改訂内容は、次の通りです。
* スキャナで取り込んだイメージをPDF化したファイルを印刷すると、イメージが流れたようになってしまう場合がある不具合を改善しました。サムネイルの表示も改善されています。
* テキストボックスのちらつきを軽減するよう改善いたしました。
* 計算式で、参照するテキストボックスによって式のエラーが起こる場合があるのを改善しました。
* 印影がたくさんある場合に違う印影を出力してしまう場合がある不具合を改善しました。
* スキャナーから取り込んだ画像や画像ファイルを用紙として開いた直後に、メニューからテキストボックスのコマンドが選択できなくなる不具合を改善しました。ツールボタンの同様な不具合も改善されています。
* 編集禁止などセキュリティ設定のあるPDFを開いてPDF出力すると、表などの罫線が太くなる場合がありますが、精度を高める改善を行いました。
* 印影に画像を使う場合、画像が一部欠けてしまう場合がある不具合を改善しました。
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2008年05月30日
第7回XMLコンソーシアムWeek 6月2日~6月6日開催
XMLコンソーシアムWeekが、来週1週間開催されます。
http://www.xmlconsortium.org/seminar08/080602-06/080602-06-info.html
予定表を見ますと、中々意欲的な発表が多いようです。
参加費は無償、申し込み期限は本日(5月30日)までとなっています。
特にXSL-FO関係では、「クロスメディア・パブリッシング部会」の「XSL-FOを用いてJepaXを冊子誌面にレイアウトする仕組みシステム」の発表があります。
デジタルコミュニケーションとアンテナハウスで共同開発の「Word2FO」も、XMLのDTDとしてはJepaXを使っていますので、かなり似たようなシステムです。
「クロスメディア・パブリッシング部会」版との違いを比較してみたいものです。
それにしてもJepaXは、なぜ、ずっと0.9のままなのでしょうか。
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2008年05月29日
Acrobat 8.1でXPSが表示できる!
XPS(XML Paper Specification)とPDF。
10年後の電子文書の覇権を握るのはどちらか?10年後はともかくも、現在、XPSは、どの位、実装が進んでいるのだろう、と思いながらWebを探していましたら、こんなサイトを見つけました。
で眼を通していましたら、びっくり!
「Viewing Microsoft XPS documents in Acrobat 8」(Acrobat 8で、MicrosoftのXPSを表示する)という記事があります。
ほんまかいな!と思って試してみました。確かにAcrobat 8でXPSを表示できるようです。
次の図は、Acrobat 8.1ProfessionalでXPSのサンプルを表示したところです。
細かいところは未確認ですが、確かに、Acrobat 8.1でXPSを表示することができます。
ちなみに、Adobe Reader8で、XPSを開こうとしますと、未サポートのファイル形式ですとなってしまいますので、Acrobat のみの機能のようです。
XPSを、Acrobatで読んで表示し、Save Asで保存しますとPDFになります。
このPDFをAdobe Readerで表示したのが次の画面です。
それにしても驚きました。
でも、AdobeのAcrobatの互換性のページを見ましたら、ちゃんと、XPSを読んでPDFに変換できると書いてありました。なんだ、知らなかったのは私だけですか。。
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2008年05月28日
WebFontのEmbedded OpenType (EOT) File Formatが公開
マイクロソフトのWebFont形式であるEmbedded OpenType (EOT)がW3CのWebサイトで公開されました。
Embedded OpenType (EOT) File Format
これは、Microsoftから提出されたものを公開したものであって、W3Cが推奨するとか、そういう類のものではないようです。
以前に、
2007年12月17日WebFontについて
2007年12月18日WebFontについて(2) もう少し
で話題にしたのですが、その進展です。
CSSのワーキンググループに提出されたものですが、CSSワーキングでいろいろ議論があったようです。
Paul Nelson氏は、CSSのワーキングとは独立にW3Cのメンバー・サブミッションという手段で、このEOTを公開して、編集ソフト、サーバ、ブラウザなどの実装者に利用を呼びかけたいのでしょう。
同時に、Monotype ImagingのMicroType® Express (MTX) Font Formatも提出されました。
MicroType® Express (MTX) Font Format
仕様書の先頭を斜め読みしただけですが、大凡、次のことのようです。
EOTは、TrueTypeとOpenTypeを、Webコンテンツに埋め込むために10年以上前に開発されたもの。
編集ソフトでは、フォント・ベンダから購入したフォントのライセンスに違反しない範囲で、フォントを埋め込むためのEOTファイルを生成することができる。ブラウザは、EOTファイルのフォント利用許可のフラグをチェックして問題なければ、そのEOTのフォントを使って表示できる。
TrueTypeのアウトラインを圧縮するためのデフォルトがMicroType® Expressだそうで、編集ソフトやブラウザはこれを使ってフォントを圧縮するようにとのこと。なお、AdobeのCFFアウトラインのフォントは、MicroType® Expressで圧縮してはいけない。
MicroType® Expressは、Monotype Imaging社のものですが、権利関係がどうなっているかは未確認です。
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2008年05月27日
Microsoft Office 2007、2009年前半のSP2でPDF、XPS保存をサポート
5月21日の発表ですが、マイクロソフトは来年(2009年)前半にリリースする予定のOffice 2007のSP2でPDF、XPS保存をサポートすることになりました。
Office 2007のSave as PDF(PDF保存)機能は、2006年に一度アドビの反対で削除しました。現在は、無償オプションとして、ダウンロードで提供しています。結局、来年から、また標準装備にするということなのでしょう。
【参考】
2006年06月04日 Microsoft Office 2007 のPDFサポートはどうなる? など
PDFは、もはや、電子的情報交換で紙に代わるインフラですから、Office でPDF保存ができるのは自然な流れと思います。
PDF/Aも出力できるようですので、日本でもPDF/Aが簡単に使えるようになり、PDF/Aが普及することが期待できます。
【参考】
PDF/Aとはなにか
ところで、Office 2007はなかなか普及が進んでいないようです。
「日経PC21」の7月号(p11)によりますと
使用しているOffice ソフトは?
・2000 16%
・XP 32%
・2003 35%
・2007 13%
となっています。
既にOffice 2007が発売されてから1年以上を経過していますが、まだ1割強ということ。
弊社の取引先でも、Office 2007は、社内で使用禁止というような会社もあるようです。
実際、会社の中でどこかで使い始めて、Office 2007のファイルが流通し始めると、受け取った方がOffice2007でないとファイルを見ることが難しくなります。やむを得ず、当面使用禁止という社内措置を取るのも理解できます。
Office2007採用が進まない理由として、一般には操作性が違うことがあげられますが、上に述べましたように、ファイルの互換性がないということの方が、他人迷惑という点で、不便です。
Office 2007にSava as PDFが標準で付きますと、PDFを標準的な交換方式にすることで、ファイルの互換性問題の解決になって、Office 2007を受け入れ易くなるかもしれませんね。
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2008年05月26日
PDFによる情報保存の法的な有効性 (9) — 書面の定義は?
表題について、今日は、商業登記法を調べていました。
商業登記法
商業登記はオンライン申請ができます。この申請の手続き根拠は、商業登記法第17条とされています。
商業登記法第17条では、「登記の申請は、書面でしなければならない」とあります。
あれ?先日、会社法を見ていましたら、書面は紙で、それと、並列して電磁的記録を上げていたように思いました。もし、会社法の用語と解釈が正しいとしますと、商業登記法第17条では、電子申請はできないのではないでしょうか。
と思って調べましたら、「行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律」(オンライン化法)という通則法形式で、書面に代えてオンラインで可能としているようです。
しかし、問題は、この通則法のために、書面という言葉が混乱してしまっていることです。
例えば、会社法の第67条では、創立総会の議決権の行使方法の定め方を決めています。
第68条では、創立総会に出席しない設立時株主が書面または電磁的方法によって議決権を行使することができることを定款に定めた場合は、創立総会の召集通知書は書面でなければならないとしています。そうでないとき、ある条件を満たせば、電磁的方法で通知を発することができるとあります。
このように、会社法をざっと見ますと、書面は紙であり、それと別の手段として電磁的方法という筋を通しているように見えます。つまり、書面と電磁的方法は相反する手段です。
しかし、商業登記関係の規程では、随所に、書面が電磁的記録で作られている場合、という文言が出てきます。
例えば「商業・法人登記の申請書の添付書面を電磁的記録で作成している場合について」
商業登記関係規定では、書面は紙で作ることも電磁的記録で作ることもできるという風に解釈できる文章が随所に出てきます。
会社法にも、商業登記法にも、書面の定義はありません。しかし、会社法と商業登記で、書面の定義が逆さまになってしまうのは、如何なものでしょうか?
例えば、PDFで株主総会議事録を作成しますと、会社法では電磁的記録であって書面ではないことになりそうですが、商業登記法では書面を電磁的記録で作ったという解釈になってしまうようです。変ですね。
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2008年05月25日
xfyとXMLビジネスの難しさ
5月23日ジャストシステムの決算短信が発表になりました。注目のxfyビジネスはどうでしょうか?
過去に何回かお話していますが、一般論としてXML文書関連のビジネスはなかなか難しいと思います。
米国では最大手XML文書管理ソフトのベンダであったアーバー・テキストはだいぶ前にPTCに買収されました。
2007年05月26日 xfyの未来は?
その後はと言いますと、PTCは、5月6日から9日にかけてVancouverで開催されたDocTrainWest2008のプラチナ・スポンサーでブースを出していましたが、アーバー・テキスト時代の営業担当がいなくなってしまったようで、当日は、ブースで製品のデモをできる人もいない状態だったとのこと。
DocTrainWest2008
さて、ジャストシステムの決算短信によりますと、ジャストシステムが買収したXMetalも、売上高は5億7千万円と倍増したものの、経常赤字が7億96百万円と2期連続赤字。
XML最大の市場である北米で、しかも昔からの名高いものでも、この状態ですから、この二つを合わせ見てもそれだけ難しいビジネスであることが分かります。
xfyの2007年度事業については、次のように総括されています。
・xfyプラットフォーム「xfy Enterprise Basis 2.1」と統合情報基盤「xfy Document Solution Core 1.0」を3月出荷
・xfyはプラットフォーム的なもののため、プログラムとユーザ・ニーズにギャップがあり、顧客導入要件定義を決められず、売上高の計上に至らなかった(そのような案件が多い?)。
・国内売上1億7千万円。海外は欧州・北米でそれぞれ1件のサービス売上高のみ。
・xfy事業の損失: 国内で32億円。海外の営業活動で19億47百万円
(合計すると損失51億47百万円になりますので、他のビジネスは黒字?)
また、2008年度の計画は、
・国内を優先して進める。海外はXMetal製品の販売に集中。また、北米中心の営業体制にする。
・xfyは、「xfy Document Solution Core 1.0」をベースにして、マニュアル・ソリューション、仕様書管理ソリューションとその横展開、EDIなどの既存の擬似XMLデータとの連携、メタ情報検索技術応用の検索ソリューションで売上確保
・xfy開発の人員の40%をサービス開発チームに異動。xfy関連製品と市場ニーズのギャップをサービス開発で補って、事業立ち上げを急ぐ。
など。
苦労しているようです。サービス開発を事業とすることの難しさは、システムを作っている時は忙しいですが、受注が途絶えると、技術者がアイドリングしてしまうことです。私の経験でも、これを避けるためには、やはり一定規模、または、サービス開発の事業運営ノウハウが必要ではないかと感じています。つまり、ライセンス販売がうまくいかないからといって、サービス開発で売上高狙いに行っても、規模は大きくなるかもしれませんが、利益が出せるというものでもないように思っています。でも、会社の経営は、いつでもいかなる環境でも利益を上げなければなりませんし、また利益を上げることができるものと思います。なかなか現実化できないですが。まず、なにがなんでも利益を上げなければならないと思わなければなりません。
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2008年05月24日
電磁的記録は改ざんされやすい?
昨日は、印紙税についての小泉首相の答弁をご紹介しましたが、この答弁を読み、つくづくと考えてしまいました。
現在、何らかの書類を作る時、ほとんどの人は、パソコンのソフトウエアを使っていると思います。
もはや、現在の社会人で書類を、手書きで作る人はほとんどいないと言って良いと思います。パソコンで書類を作れば、印刷の際には、プリンタにお世話になっているはずです。ですので、書面の書類といってもその、ほとんどは電磁的に作成されていることになります。
それにも関わらず、「印紙税は、経済取引に伴い作成される文書の背後には経済的利益があると推定されること及び文書を作成することによって取引事実が明確化し法律関係が安定化することに着目して広範な文書に軽度の負担を求める文書課税であるところ、電磁的記録については、一般にその改ざん及びその改ざんの痕跡の消去が文書に比べ容易なことが多いという特性を有しており、現時点においては、電磁的記録が一律に文書と同等程度に法律関係の安定化に寄与し得る状況にあるとは考えていない。」
という認識をしているのですが、この中には、技術に関する認識不足があるように思います。少し分解して考えて見ます。
1.「文書を作成することで、取引事実が明確化し、法律関係が安定するという経済的効果があること」
○これは、衆目の一致するところと思いますし、正しいでしょう。
2.「電磁的記録については、一般にその改ざん及びその改ざんの痕跡の消去が文書に比べ容易なことが多い」
○これは認識不十分です。電磁的記録に電子署名を施すことで、電磁的記録の改ざんは、書面の改ざんよりも困難になります。
3.「電磁的記録が一律に文書と同等程度に法律関係の安定化に寄与し得る状況にあるとは考えていない」
○この認識は2項が真という前提に基づきますが、2項が真でない場合はこの認識は誤っていることになります。
電磁的記録に適切な処理(電子署名)を施すことで、書面よりも改ざんを困難にできる、というのが正しいのですが、しかし、恐らくは、小泉元首相の答弁と同じような既成概念をもっている人は非常に多いと思います。
このあたりの認識を正すために、電子署名についての、もっと分かりやすいアピールが必要です。
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2008年05月23日
PDFによる情報保存の法的な有効性 (8) — 首相の国会答弁
「電子取引では印紙税は対象外」というのは、既に、行政府が公式に認めていました。
国会では、平成17年に民主党の桜井氏が質問をされています。
「電子商取引で添付ファイルなどの形で交わされる電子文書については印紙税の課税対象外となっている。同じ契約書などであるにもかかわらず、文書か電子文書かで印紙税の課税・非課税を判断することは税の基本原則に反している。」
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/162/syuh/s162009.htm
それに対する当時の小泉首相の答弁では、
「事務処理の機械化や電子商取引の進展等により、これまで専ら文書により作成されてきたものが電磁的記録により作成されるいわゆるペーパーレス化が進展しつつあるが、文書課税である印紙税においては、電磁的記録により作成されたものについて課税されないこととなるのは御指摘のとおりである。
しかし、印紙税は、経済取引に伴い作成される文書の背後には経済的利益があると推定されること及び文書を作成することによって取引事実が明確化し法律関係が安定化することに着目して広範な文書に軽度の負担を求める文書課税であるところ、電磁的記録については、一般にその改ざん及びその改ざんの痕跡の消去が文書に比べ容易なことが多いという特性を有しており、現時点においては、電磁的記録が一律に文書と同等程度に法律関係の安定化に寄与し得る状況にあるとは考えていない。」
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/162/touh/t162009.htm
と言うのがありました。
現状では課税対象では無いと認めているようです。
ところで、私としては後段の「電磁的記録が一律に文書と同等程度に法律関係の安定化に寄与し得る状況にあるとは考えていない」という文言に含まれた技術と時代に関する認識の遅れが気になります。日本は世界の先頭に立つ電子政府を実現しようと考えているわけですが、この文言は、言行不一致じゃないでしょうか。
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2008年05月22日
PDFによる情報保存の法的な有効性 (7) — 電子取引と印紙税
前日、電子取引にして、その電磁的記録を保存すれば、紙を保管する必要がないというお話をしました。
・2008年05月07日 PDFによる情報保存の法的な有効性 (3)
・2008年05月08日 PDFによる情報保存の法的な有効性 (4)
それで、弊社も注文書や請求書などは、今後、全部電子化していこうかと考えています。ある取引先の方にそんなことをお話しましたら、「注文書はPDFにするとして、では、請書はどうしましょうか?請書は印紙が必要なので、書面にしないといけないでしょうか?」という質問を頂きました。
会社法の電子定款について調べていましたら、電子定款にするメリットとして印紙を貼らなくて済むことを訴えているWebページが随分あります。
例えば、
・収入印紙・印紙税ガイド
・電子定款どっとこむ
要するに、印紙税法では、第2条で「文書」に印紙税を課す。第3条で「文書」の作成者は印紙税を納税する義務がある、としています。
しかし、電磁的記録は文書でないから、電子定款は印紙税の対象にならないという論法のようです。
確かに、国税当局は書類とは紙でなければならないという認識のようですから、彼らの論法ではそうなります。この論法に従えば、請書をPDFで作成すれば、印紙税は不要になるのでしょう。
但し、電磁的記録は文書でないといえるかどうか?これは疑問です。私は、PDFは文書の記述形態の1種であり、PDFで記述された文書を紙にプリントしたものが、書面であると考えています。PDFで文書を表し、その文書を紙という媒体に可視化するのであって、紙は単なる媒体なのです。
契約書は文書の1種類で印紙税の対象ですが、PDFで契約書を表すこともできます。そして、これはすなわち国税関係書類でもあり、印紙税の対象でもあると考えるべきと思います。
以上は、私の考えです。
しかし、繰り返しますが、電子帳簿保存法などの論理構成は違います。紙になっていないと国税関係書類とは看做さないという考えです。この論法に従えば、請書をPDF化したら、印紙税の適用対象外だと思います。
悪法も法だから従うといって、印紙税を払わない?それとも、正しい道を歩むべきといって印紙税を払うか?どうしたら良いでしょうか?
もっともPDFには収入印紙を貼ることができませんから、少なくとも収入印紙を貼ることはできません。
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2008年05月21日
PDFによる情報保存の法的な有効性 (6) —会社法
会社法では、定款、株主総会議事録、取締役会議事録、会計帳簿、委員会議事録、清算株式会社の貸借対照表、質権に関する社債原簿、債権者集会議事録、などの主な書類を書面もしくは電磁的記録をもって作成することができるとされています。
○電磁的記録をもって作成した場合、「法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置」をとらなければなりません。
この方法は会社法施行規則第二百二十五条に「電子署名とする」と規定されています。そして電子署名の要件としては、次の2項が規定されています。
一 当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。
二 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。
○また、「電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したもの」の閲覧を可能としなければならない、とされています。
この方法は、「電磁的記録に記録された事項を紙面又は映像面に表示する方法とする。」ということなので、ビューアまたはプリンタで印刷できることが必要となります。
以上から、会社法上はPDFで書類を作り、本人の証明書で電子署名をすれば法令上有効となると思います。
このほか会社法と会社法施行規則では、電子的な公告についても要件をさだめています。
・「会社法」の概要 — 法務省
・会社法施行規則 — 法務省令
こうしてみますと、会社法は、書面と電磁的な記録とを平等に並べて使用可能としているという点で、電子帳簿保存法や建築士法と比べると新しい体系になっています。
電子帳簿保存法や建築士法は、書面を前提としたうえで、一部で書面に代えて電磁的な記録を利用可能としており、具体的には省令で規制しています。このような法体系は、PDFのような紙の原本である電磁記録方式の普及が進むと、現実で起きていることとまったくかけ離れたものになってしまいます。
電子帳簿保存法や建築士法は、早晩、抜本的な改訂を行わないと法令によって社会の進歩が妨げられるという結果になるでしょう。
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2008年05月20日
「書けまっせ!!PDF3」テキストボックスの禁則処理
「書けまっせ!!PDF3」について、次のような質問をいただきました。
問:テキストボックスで句読点が右端にくると、句読点と左側の一文字が次の行に送り出されてしまいます。
これは、「書けまっせ!!PDF3」のテキストボックスでは、禁則処理を行っているためです。テキストボックスの左右の余白を文字の幅分広げると、余白部分に句読点(行頭禁則文字)をぶら下げることができます。
(1) 左右の余白1mm右の画像は罫線内にテキストボックスを作成し、テキストを入力した状態です。左右の余白の初期値は1mmになっています。この状態では句読点をぶら下げる余地がありません。
(2) 左右の余白5mmプロパティペインで左右の余白を5mmに設定し、テキストボックスの左右を広げると、図のように句読点が行末にぶらさがります。
日本語の禁則文字(一部抜粋)は次のようになります。
行頭禁則文字
!%),.:;?]}°’”‰′″℃、。々〉》」』】〕゛゜ゝゞ・ヽヾ!
%),.:;?]}¢
行末禁則文字
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2008年05月19日
PDFによる情報保存の法的な有効性 (5)
建築士法では、第二十四条の三 帳簿の備付け等及び図書の保存で、「建築士事務所の開設者は、国土交通省令で定めるところにより、その建築士事務所の業務に関する事項で国土交通省令で定めるものを記載した帳簿を備え、これを保存しなければならない。
2 前項に定めるもののほか、建築士事務所の開設者は、国土交通省令で定めるところにより、その建築士事務所の業務に関する図書で国土交通省令で定めるものを保存しなければならない。」
と定めています。
・業務に関する帳簿とは、契約に関連する書類、業務の報酬、従事したものの氏名など。
・図書とは建築物の建築工事実施のために必要な図面及び仕様書
建築士法施行規則を見ますと、1項の帳簿については、「前項各号に掲げる事項が、電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等に記録され、必要に応じ当該建築士事務所において電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録をもつて法第二十四条の三第一項に規定する帳簿への記載に代えることができる。」とされています。
つまり、建築士の契約書や業務に関わる書類はPDFで保存することが認められています。保存期間は15年間です。
2項の図書については、「国土交通省の所管する法令に係る民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則」の第三条を見ますと、次のようになっています。
e文書法「第三条第一項の主務省令で定める保存は、別表第一の上欄に掲げる法令の同表の下欄に掲げる規定に基づく書面の保存とする。」とあります。別表第一を見ますと第二十四条の三第二項は書面の保存とされています。
つまり、図書は書面で保存となっており、PDFでの保存は認められないという解釈になるのではないでしょうか。
こうしてみますと、
2008年03月26日 PDFによる情報保存の法的な有効性 (1)
で、財団法人 建築行政情報センターのWebページで、「改正建築基準法に係る質疑・応答」というQ&Aを紹介したのですが、「紙面に打ち出された設計図書をスキャンした場合、当該PDFファイルによる保存は可能です。」というのは、国土交通省の省令から見るとおかしいのではないでしょうか?
【参考】
建築士法
建築士法施行規則(国土交通省令)
国土交通省の所管する法令に係る民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律施行規則
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2008年05月18日
PDF/Aの妥当性検証について
PDF/AのISO仕様について、仕様が決定される前に、ベンダ参加のテストが行われなかったため、仕様ができてから修正が必要になるなどの問題があったということを以前にお話しました。
これについて、ISO(?)でPDF/Aのテスト・スイート(テスト用のデータセット)を作ろうというプランがあるようです。PDF/A-2に備えてのことと思いますが。
現在、ドイツのPDF/A Competence Centerが第一候補のようですが、米国のNISTになる可能性もあるようです。
これに関連して、PDF/A Competence CenterにPDF/A準拠テストに関する簡単な資料が公開されました。
ざっと読んでみました。
・PDF/Aの妥当性検証は、ISO標準だけではなくて、2次仕様への準拠度も対象になる。
・現在のところ、参照にできる実装はない。
・PDF/A準拠は、ベンダ側に大きな努力が必要だ。
・PDFのライフサイクルとの関係
1)作成時。様々なソース形式からPDF/A準拠のPDFを作成する段階
2)修正時。PDF/A準拠になるようにPDFを修正する。
3)処理時。PDF/Aを変更した後でもPDF/A準拠になるように。
4)表示。単純にPDF/Aファイルを表示するだけでは不十分だ。
5)妥当性検証
・現在、妥当性検証をするツール:8種類ほどリストアップ
・PDFの妥当性検証の側面
1)カバー範囲: 標準のすべてをカバーする妥当性検証
2)深さ: フォントの場合なら、TrueType、OpenTypeの仕様との整合性、ICCカラープロファイルとの整合性、XMPなら、その元になっているRDFやさらにはXML、名前空間仕様との整合性検証を行う。
・PDF/A Competence Centerの技術作業委員会(TWG) はテスト・スイートの作成を準備している。
・次の手続き:テスト手続きの形式化、独立したテスト機関によるテスト、テスト・スイートを使って公式に検証ソフトを認定する。
ところで、この文書(英語版)ですが、英語なのに、ドイツ語方式の引用符の使い方をしています。
こんな感じ:
面白いですね。
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2008年05月17日
「書けまっせ!!PDF3」グローバル版発売、日本語版の特価キャンペーン
既に、2008年05月10日 Rainbow PDF Write 逆輸入でもお話しましたが、本日より、「書けまっせ!!PDF3」グローバル版を発売しました。
・PDF新規作成も可能な『書けまっせPDF』のグローバルバージョン
また、同時に日本語版につきましては、特価キャンペーンを開始致しました。
「書けまっせ!!PDF」のグローバルバージョン 『Rainbow PDF Write』登場記念!
特価キャンペーンは5月31日までの期間限定となります。
この機会にぜひご活用をご検討くださいますよう。よろしくお願いします。
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2008年05月16日
「第11次業種別審査事典」にPDF Viewer SDKをご採用いただきました
(社)金融財政事情研究会の「第11次業種別審査事典」(CD-ROM版)が発売されましたが、CD-ROMに収容したPDFのビューアとして、弊社のPDF Viewer SDK をご利用いただいています。
「第11次業種別審査事典」(CD-ROM版)パッケージ
販売元:株式会社きんざい
価格:136,500円(税込)
「第11次業種別審査事典」は、書籍版が全9巻ありますが、それを1枚のCD-ROMに収録したのがCD-ROM版で、CD-ROM版には書籍のように目次から検索する機能と、全文検索機能があるのが特徴です。
書籍の内容をPDF化したコンテンツが中心ですが、使いやすくするために専用PDFを作成されました。
上の画面でご覧いただけます通り、PDFの連続表示も行っています。PDF Viewer SDKのみでは連続表示はできないのですが、上位のアプリケーションを作れば連続表示もできるという見本。
実は、弊社の「書けまっせ!!PDF3」などの他の製品もPDF Viewer SDKを組み込んでいるのですが、連続表示を実現していません。ちょっと情けない。
○PDF Viewer SDKの詳しい情報は
・Antenna House PDF Viewer SDK
・PDF Viewer SDK の意義について
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2008年05月15日
「書けまっせ!!PDF3」での透明の取り扱い
「書けまっせ!!PDF3」の機能一覧の中の「扱えるPDF データの制限」に、次の項目があります。
a.塗りつぶしパターン、シューディングパターン(グラデーション・メッシュなど)は対応していません
b.カラーキーマスク、ソフトマスクには対応しておりません。透明、半透明が正しく再現されない場合があります。
これに関連して、次のようなご質問を頂きました。
○質問
「PDFでチラシのフォームを作っておき、価格などの項目だけをその都度追記して使いたいのですが、背景の透過は使えないのでしょうか?」
○お答え
上記のa.b.の制限は、「書けまっせ!!PDF3」が、用紙PDF(上の場合、チラシのフォーム)を編集画面に描画するときの制限となります。編集した結果をPDFに出力する時は、背景の透過も、特別な場合を除いて出力するPDFにそのまま引き継がれます。ですので、多くの場合、背景の透過を使うことができます。
・背景の透過を使えない特別な場合とは、次のケースです。
ア.オリジナルPDFのバージョンより、出力するPDFのバージョンが低い場合。
この場合、出力するPDFのバージョンを、オリジナルのPDFと同じにするか、大きくすれば背景の透過を使うことができます。
ちなみに、PDFの透明機能はPDF1.5から追加された機能ですので、PDF1.4以前では使えません。
イ.用紙PDFに編集制限が設定されている場合。この時は、「書けまっせ!!PDF3」の画面描画データを使って、出力PDFを作成しますので、背景の透過を使えません。用紙PDFの編集制限を解除してください。
○ご参考として、次に実際の例をスクリーンショットで用意しました。
(1)オリジナルPDF (アドビ・リーダ画面)
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2008年05月14日
Word2FO V2を発売。SODECで展示しています。
今日からSODECです。アンテナハウスは今年も、SODECに出展します。SODECは年々盛んになるようで、見逃せない展示会の一つになっているように思います。
弊社のブースは東18-6です。東2ホール出入り口と東1ホール出入り口の中間。IBMのブースの背中に配置ということで、少し目立ちにくいようです。次に会場レイアウト図から場所をご紹介します。
ブースでは、サーバ製品全般のご紹介を行っていますが、今回の新製品は、デジタルコミュニケーションズさんと共同開発の「Word2FO V2」となります。
Word2FOは、2006年5月に「XSL 標準出版システム」として発売しましたが、今回、V2として機能強化しました。
一番の目玉は、出力したいPDFの組版レイアウトに合わせてスタイルシートを多数内蔵しており、GUIからレイアウトをパターンを選択できるようにしたことと、ページの設定(用紙サイズ、余白サイズ、用紙の端からの距離、ヘッダー出力、ヘッダー罫線出力など)、スタイルの設定(スタイル名(26個)、フォント名(33種類)、文字サイズ、行間、文字配列、左インデント幅、右インデント幅など)などの多数のパラメータをGUIから自由に設定変更できるようにしたことです。
このスタイルシートのパラメータ設定変更機能はなかなか良いと思います。
ぜひ会場にてご覧いただければと思います。
詳しい情報はこちらでどうぞ。
○Word2FO V2
○PDFファイルをダウンロード
投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック
2008年05月13日
PDF から別文書への内部リンク
Word 文書などで他の Word 文書内のブックマークへ飛ぶリンクを作成した場合、これを PDF にしたときにそのリンクが反映されないでしょうか?という質問をいただくことがあります。この問題については PDF Driver の FAQ にも既に記載してありますが、現状できません。
PDF Driver で外部リンクを持った Word 文書を PDF 化した場合、PDF 内部では、別文書(PDF や Word 文書)へのリンクを PDF で実現するために「リンク注釈」(Link annotation)を使用します。このときに「リンク注釈」は別文書に関連付けされたアプリケーションが開けるように「起動アクション」(Launch Action)を利用します。この「起動アクション」辞書内でリンクしたいファイルを指定するのですが、ここへ内部リンクを指定しても PDF ビューアがそれを解釈できないため、別文書への内部リンクはできません。これらの解釈が可能なビューアであれば、掲題のご要望に対応できるのかも知れません。
別の対応方法として、リンク先の文書も PDF 化した上でその PDF に対して明示的な宛先、或いは名前付き宛先でリンク先を指定するという方法もありますが、PDF Driver 単体で使用することを考えた場合、操作が繁雑になってしまって現実的ではないように思えます。
投稿者 numata : 08:00 | コメント (0) | トラックバック
2008年05月12日
PDFをFlashに変換してパブリッシュするWebサービス(メモ)3
Flash、FlashPaper、iPaperの関係を調べてみました。
まず、FlashPaperはWikpediaでは、「FlashPaper(フラッシュ ペーパー)はマクロメディアが開発していた電子ドキュメントのファイルフォーマット。」と書いてあります。
※5月11日時点のスクリーン・ショット (そのうち誰か書き直すでしょう)。
これに対して、アドビのWebページを見ますと、「FlashPaper 2 を利用すれば、誰でもわずか 1 クリックで、あらゆる印刷可能ファイルを Macromedia Flash ドキュメントや PDF ファイルに変換できます。」と書いてあります。
つまり、FlashPaperとは、実はマクロメディアが開発・販売していたプログラムの名前であって、ファイルフォーマットではないのですね。
FlashPaperを使うと、FlashとPDFを作成することができます。FlashPaperは、Acrobatと同じようにWordやExcelへのプラグインのドライバもありました。この場合のFlashとかPDFがファイル・フォーマットということになります。Wikipediaの記述は、アプリケーションとファイル・フォーマットの違いが理解できていないと思います。
これが分からないと、「FlashPaper2はContribute 3に同梱する形でご提供をしておりましたが、Contribute CS3の発売を持ちまして、日本での提供を終了しております。」という文章の意味が理解できないだろうと思いますが、アドビはマクロメディアを買収して、Acrobatの競合製品を一つ整理したという理解で良いと思います。FlashPaperというファイルフォーマットは、もともとないので、無くなった訳ではありません。
次に、話題のScribdを見てみました。
iPaperは、「ドキュメント・ビューア」ということですので、アプリケーション・ソフトです。アバウト・ダイヤログを見ますと、
「iPaperは、インターネットのために開発された文書フォーマットである。Scribdによって作られたiPaperは、PDFの高速で軽快な代替であり、ほぼ全てのWebブラウザで表示できる。」とあります。
えーー!PDFの代替フォーマット作ったのか!すごい!と思ったのですが。
それにしてもFlashPlayerに似ているなと思って、試しに、FlashPlayerのプラグインをアンインストールしてみました。そうすると、次のようになります。
どうもiPaperの実体は、FlashとFlashPlayerのようです。
ということは、「iPaperは、インターネットのために開発された文書フォーマットである。」なんて真っ赤な嘘?ファイルフォーマットはFlashでしょう。Flashにレイヤをかぶせたのかもしれません。それが開発?
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2008年05月11日
WordでDITAをオーサリング
アンテナハウスではWord2007でDITA XMLを編集するシステム開発のご提案を再開します。
もう既に、ブログで何回かDITAのことを取り上げてきましたし、ご存知の方も多いと思いますが、DITAとは、内容をトピックという小さな・再利用可能な単位に分けて記述し、マップを使ってトピックを組み合わせることで、マニュアルなどの文書を表現し、コンテンツ情報を再利用するための仕様です。
以前は、Word2003でご提案していましたが、昨年、Microsoft Office 2007にバージョンアップしたことなどもあり、しばらくWordによるDITAの編集について、見直していました。
XMLのオーサリングは非常に大きく、また、難しい課題ですが、コンテンツを制作するには、どうしてもオーサリングを避けて通ることはできません。
そんなことで、WordによるDITAの編集を、今度は、Office 2007でご提案していきたいと考えています。
DITAのトピックとは、わかりやすく言えば、マニュアルの章や節などにあたります。オーサリングを章や節の小単位レベルで行うことによって分割管理や再利用を可能にします。
分割レベルが大きすぎると編集に負担がかかるとか、再利用が出来なかったりします。
分割レベルが小さすぎると今度はシステム的に複雑になったり内容の統一性(整合性)が失われます。
Wordで編集する単位をどの位の単位で行うのが最も効率がよいかなどをさらに検討していく必要があります。
しかしながら、それらは単体では本という単位にするための情報はどこにもありません。これを定義するのが構成情報(DITAでいうところのmap)です。バラバラのトピックをどのような順でどのような構成で一冊の本に仕上げるかという定義をします。
お問い合わせは、sis@antenna.co.jpまでどうぞ。
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2008年05月10日
Rainbow PDF Write 逆輸入
アンテナハウスでは、来週、Rainbow PDF Write をVectorで発売する予定です。発売日は、16日頃を予定しています。
概要はこちらでご覧いただくことができます。
Rainbow PDF Write
Rainbow PDF Writeは、「書けまっせ!!PDF3」のグローバルバージョンです。
以前に、「PDF千夜一夜」でも簡単にご紹介しました。
2008年03月04日
「PDF Write 3」(書けまっせ!!PDF3のグローバル版)発売!
現在、米国のWebサイトでダウンロードにより販売していますが、米国で販売しますと必然的に価格がドルのみとなってしまうため、日本市場で販売してみたらどうだろうか?との薦めをいただき、初の試みを行ってみることにしました。
グローバル版は、英語を主用途と想定していますが、日本語OS上では、メニューは日本語で表記されます。
日本国内でのお客様のために、日本語でのユーザサポートと、日本語版のマニュアルも(参考として)添付していますので、日本語のみでも充分御使用いただくことができるものと思います。
グローバル版には、評価版もございます。ぜひ、一度お試しいただければと思います。
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2008年05月09日
PDFからExcelへの変換ライブラリー
弊社のOEMグループでは、PDFからExcelへの変換用のライブラリーの積極的なOEM販売を開始しました。
PDFからExcelへの変換を一番仕事に使い込んでいるのは、土木・建設業界ではないかと思います。RainbowServerは、サーバサイドでシステムに組み込んで使用するものですが、見ていますと、土木・建設業界の方々に人気があるようです。なぜでしょうかね。
詳しいことはあまりよく分かりませんが、とりあえず、土木・建設業界では、積算ソフトがかなり多種類で回っているようですし、ライブラリーを積算ソフトと一緒に使っていただけるのではないかと思っています。
PDFからExcelの変換ライブラリーは、「リッチテキストPDF」に組み込んでいるものと同じです。「リッチテキストPDF」はデスクトップ製品ですが、サーバサイドで動くことができるようにしたのが、「RainbowServer」です。
さらに、OEM用のものが、PDF to Excel 変換ライブラリ という関係になり、実体は同じです。
できるだけ、いろいろな形で販売して売上を増やしていきたいと考えています。沢山売れれば、さらに良い製品を作ることができることになります。
なにとぞ、よろしくお願いします。
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2008年05月08日
PDFによる情報保存の法的な有効性 (4)
○見積書、請求書などをPDFで作成して、取引先などとやり取りした場合、これは国税関係書類となるのでしょうか?
回答は、「国税関係書類とはならない」、と思われます。なぜかと言いますと、財務省の法令では書類とは、紙を原則としており、電磁的な文書は書類とは看做さないようです。もともと、電磁的な文書を書類と看做すのであれば、電子帳簿保存法自体が不要となります。
電子帳簿保存法は、正式名称を「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律」ともいう通り、従来、紙を想定していた文書を電磁的に保存するための特例を決めているものです。
○では、見積書、請求書などをPDFでやり取りした場合、これを保存する必要はあるのでしょうか?
回答は、昨日もお話しましたように、これは電子取引と看做されますので「保存する義務がある」ことになります。
電子取引と看做されるものが何かは、法令解釈通達(平成17年改訂)において
(1) いわゆるEDI取引
(2) インターネット等による取引
(3) 電子メールにより取引情報を授受する取引(添付ファイルによる場合を含む。)
(4) インターネット上にサイトを設け、当該サイトを通じて取引情報を授受する取引
とされています。
従って、PDFで作成した見積書、請求書などを電子メールの添付ファイルとして送付した場合なども、保存義務があるということになります。
で、今日、その後もう少し読んでいましたら、電子帳簿保存法の2005年(平成17年)改正から、この義務を怠って保存しないと「青色申告取消し」になるという条文が追加されていることに気が付きました(第11条3項四、五号)。
平成10年時点では「青色申告取消し」規定はありませんでした。従って、平成17年改正で厳しい罰則が盛り込まれたことになります。ご注意ください。
それにしても、ここまでやるなら、法務省と同じように、保存方式として紙と電子ファイルを区別しなければよさそうなものです。
電子ファイルをやり取りしたら保存の義務がある。しかし、書類を自分で最初からコンピュータで作成している場合や、書類(紙)をスキャナで電子化した場合は、申請して承認を得る必要がある、というのはちょっと変ですね。
※法令をできるだけ注意深く読んでいるつもりですが、解釈の誤り、あるいは、見落としがあるかもしれません。実際の会計・税務処理にあたっては、会計士・税理士などとご相談の上お願いします。
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2008年05月07日
PDFによる情報保存の法的な有効性 (3)
2005年(平成17年)4月にe-文書法が施行されました。その後、3年を経過しましたが、民間企業での文書電子化はなかなか進んでいないということです。
2007年07月02日日本企業の文書デジタル化は、未だ、紙中心から変化なし など参照。
法令などで義務付けられている文書保存にPDFを安心して使えれば、PDFをもっと普及させることができるのではないかと考えて、少しずつ勉強しています。この成果をWebページに整理してみました。
PDF保存することで、法令で義務付けられた文書保存として認められるかどうかということについて、一番、単純明快なのは、法務省のようです。
法務省は平成7年に「商業帳簿の保存は紙でなければならないという商法上の規定はないという見解を出している。」(「電子帳簿の実務Q&A」による)そうです。しかし、会社法上は書類を10年保存しなければなりませんので、10年大丈夫なファイル形式が必要です。この観点からはPDFが最適と思います。
逆に、一番やっかいなのが、国税関係の帳簿と書類です。
国税関係の帳簿と書類は、企業内でももっとも量が多く、電子化によって大きなコスト削減効果が見込まれると見られます。
コスト削減効果が大きいのであれば、これを積極的に推進することで、企業の利益が増えるはずです。そうなれば、当然、税収が増えることが見込まれます。従って、国税官僚が真に優秀であれば、国税庁は電子化を積極的に推進することになるだろうと思います。
しかし、昨今は、帳簿と書類の電子化に関する国税のガードが固くて、なかなか進展しないと聞いています。国税官僚は、税収を増やすことにはあまり関心がないのかもしれません。
このガードを破るにはどうしたら良いでしょうか?
電子帳簿保存法では、帳簿については、「最初の記録段階から一貫してコンピュータを使用して作成する」ことが必要条件になっています。そうなると、もう会計システムなどのベンダに頑張ってもらうしかないように思います。
一方、書類については、突破口があると思います。それは、全ての書類をPDFで作成して電子取引をすることです。
紙の書類が入ってしまいますと、スキャナで電子化しなければならなくなり、税務署長の承認が必要です。そして承認を取り消されたらどうなるか、など不安要素も大きいようです。また電子署名やタイムスタンプが必要など、いろいろな要件が付加されてハードルが高くなっています。
しかし、すべての書類をPDFで作成して、例えば注文書や契約書などまで、PDFをメールに添付してやり取りすれば電子帳簿保存法の第10条により、これは電子取引となります。そうしますと、税務署長の許可の有無に関わらず、電磁的保存が義務付けられます。この場合は、許可じゃなくて、義務なんですね。この場合は義務なのですから承認取り消しはありえません。電子署名もタイムスタンプも不要です。(訂正:平成17年の改訂で、電子署名とタイムスタンプを付与するか、それとも、事務処理規定を作って備え付けるかのいづれかが必要となりました。)
これが一番手っ取り速そうに思えるのですが、如何でしょうか?
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2008年05月06日
「書籍を簡単に制作する出版支援ソフトウェア」作者、天才プログラマに認定される
5月2日の日経産業新聞を今頃読んでいましたら、経済産業省が2007年度「未踏ソフトウェア創造事業」で、18人の天才プログラマーを認定したというニュースが出てました。その中で、「今回はコンピュータと関係ない団体に所属する認定者が目立った」として、森田 尚氏の「書籍を簡単に制作する出版支援システム」がありました。
プレス発表 18名の天才プログラマー/スーパークリエータを発掘
私の関係ない分野ならともかく、これは、私の土俵じゃないか!ということで、経産省の認めた天才君とはこれ如何?と早速調べてみました。
■高品質な書籍を簡単に制作するための出版支援ソフトウェアの実用化
天才と認めた理由:美馬 義亮PM
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開発者は本業の合間を見つけてプログラミングを行うパートタイム開発者という形態でプロジェクトをすすめた。実は、このように、パートタイム開発者と本業である技術系出版社に在籍する職業的編集者の「二足の草鞋(わらじ)を履く」ことには、大きな意味があった。森田さんが開発したソフトウェアは、(高価な)人間の手仕事をベースにした多くの作業を要求するという、「納得できない不合理さ」を内包する出版・編集業務を、大きく合理化したいという切実な動機に導かれていたためである。
さらに、今回示された解決策においては、(1)完成後は、業界の標準的なツールとして使っていけるように、XML 周辺の技術などを積極的に取り入れ、多くのプログラマーの間での共有化に配慮した設計であること、(2)これらの開発資源は、インターネット上で積極的に公開しようとしてきたこと(3)ともすれば、複雑化してしまいがちな、アプリケーションモデルをシンプルなものにキープし続けていること、しかし、(4)そのシンプルなモデルの背後の実装には今後の変化や高機能化に対応しやすいような柔軟な設計がなされているなどの優れた特徴がある。これらについては、開発者が日常の編集に携わっている書籍が先進的なソフトウェアに関する書籍であることに関連している可能性もある。
現在、本プロジェクトの成果物であるIdeoType を用いることにより、開発者が本業で関わっている商業出版物を作成する作業が進行している。ほかには、ネット上で配布されているソフトウェアの利用者も現れ始めているようであり、実社会に貢献するソフトウェアの開発を行うという目的も直接的な意味でも満たされていると考える。
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■IdeoTypeは、オープンソースで公開されています。
・ドキュメント:http://ideotype.sourceforge.net/
・ソースプログラム:http://sourceforge.net/projects/ideotype
○ドキュメントにはPDFのマニュアルがあります。
IdeoType ユーザガイド
TeXで作ったPDFです。FOPもインストールするようです。どうなっているのだろう?
内部構成は・・・
中心になっているのは XSLT で書かれた XHTML→ LaTeX 変換で(html2latex.xsl)、それに LaTeXのスタイル設定ファイルやRuby言語で書かれたプログラムから構成されます。LaTeX を使うのがデフォルトですが、設定により XHTML→XSL-FO の変換をして(html2xslfo.xsl も付属)XSL-FO プロセッサを使うこともできるようになっています。XSL-FO プロセッサの設定は FOP になっています。
ということで、TeXまたはFOPがベースであり、それを使うためのスタイルシートを作ってコマンドラインから動かすもののようです。
実用的に使うときは、FOPをFormatterに入れ替えると良いでしょう。
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2008年05月05日
PDFをベースとする各種標準仕様について(アップデート)
PDFをベースとする各種標準仕様についての状況を整理してみました。
特にPDF/Xについて、以前に取り上げて以降、PDF/X-4、PDF/X-5が新たにISOの仕様として出版されています。ISO 32000も、既に委員会ベースでは承認され、現在、出版へ向けて正式承認手続き中ということで、ISOでの仕様策定のスピードが上がっているようです。
従来は、ワープロなどで電子ファイルを作成する目的は紙に印刷することでした。インターネットと電子メールが日常のツールとして普及した現在では、ワープロなどで作成した電子ファイルは、紙ではなくてPDFを使って交換するのが普通となっています。
こういう、電子ファイルの利用形態の変化を考えますと、PDFは、今後の電子社会においては非常に重要な存在になると思います。
国際標準仕様は、そのPDFのバックボーンとも言えるものですので、速やかに仕様が決まることが望ましいと思います。
それを実際に使えるものにするために、ソフトウエアの実装者の役割もますます重要になるでしょう。
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2008年05月04日
DITAの管理をSubversionで行うことについて
DITAの管理をSubversion(SVN:ソースコードを管理するバージョン管理システム)で行うことについての可否(YahooのDITAグループ)
【質問者】
始めたばかりの医療分野のソフトウェア製品開発でドキュメントを作成する。担当者は2人。開発者はWordで文書を出してくる。これまでに500ページだが、直ぐに倍増するだろう。DITAを導入しようとしている。設計者は、文書をSubversionで製品のプログラムと同じように管理し、製品のビルドと同じように毎日ビルドしたいと言っている。昔の文書も含めPDFに出す。
Content Management and DITA docs
【意見1】
・Subversionで管理するのは良い。
・文書を毎日ビルドするのも良い。
・最初にDITAの計画を作り、枠組を作り、文書を出力できるようにし、それから昔の文書を移行すると良い。
Steve
【意見2】
・開発者の文書をDITAに継続的に変換するのは望ましくない。DITAのためにはDITAで書くほうが良い。
・ビルドは簡単。
・プログラマと同じようにDITAの執筆者も定期的に執筆、ビルド、テストをするのが良い。
・毎日というのは不合理とは思わない。執筆者が毎日文書を配布することは薦めないが。
・製品と文書のビルドを統合するのは良い。
Troy Klukewich
【意見3】
・我々はソースをCVS(ソースコードを管理するバージョン管理システム)で管理しており、DITAのソースは別のSVNを使っている。
・SVNの幹を使う方針だ。製品をリリースする毎にタグを付けて、先へ進める。
・製品単位で文書化しているが、機能単位にするように要求を受けている。DITAのソースとプログラムのソースが一緒だと、機能単位の内容をどこに置くか困るのではないだろうか?
Andy Hall
【意見4】
・内容をSVNで管理するのは問題ない。
・プログラムとは別の領域を確保するように。そうしないと、文書のリリースのためにソースのリリースを止める必要が生じると説明したらどうか。
・文書を、一括ではなく、ひとつひとつ変換していくように。
・夜間にバッチを動かしてビルドする。
・承認印なしで、出荷させないように。
Steve
こうしてみますと、DITAのコンテンツ管理にSVNを使っているケースは結構多いように思います。
考えて見ますと、この質問はDITA特有ということではないように思います。製品ドキュメントをXMLで記述し、XML文書をSVNやCVSで管理しておいて、製品のビルドに合わせて、PDF、HTML、ヘルプを作りだすのは簡単にできます。
例えば、弊社の「書けまっせ!!PDF」の場合、製品ドキュメントはXMLで作成しています。XMLからPDFファイルをFormatterで作成し、同時にCHTMLヘルプを生成しています。ドキュメントはCVSで管理していますので、上述とほとんど同じことをやっていることになります。
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2008年05月03日
Adobe Readerで電子署名ができるのかどうか?(まとめ)
何人かの方から、昨日ブログで紹介しました次のPDFに「Adobe Readerで署名できたよ」という連絡をいただきました。
この実験で分かったことを整理しますとどうも次のようになっているようです(推測です)。
1.Acrobat 8 Professionalで「Adobe Readerで拡張機能を有効にする」を実行するとPDFに外部からは確認できない秘密の電子署名をする。
2.Adobe Readerで、1で作成したPDFを開いたとき、そのPDF中の秘密の電子署名を検証し、署名が検証できれば、Acrobat 8 Professionalで作成したPDFと判断して、Adobe Readerの拡張機能を有効にする。
3.検証でエラーになるとき、Adobe Readerは、「この文書は作成後に変更されているので、これらの権限は既に無効になっています。」という警告ダイヤログを出す。
結局、私のPCにインストールしてあるAdobe Readerでは、SignatureField-0502-Enabled.pdf内部の秘密の電子署名を検証するのに失敗している、ということのようです。
しかし、ブログの読者の方数名から、Adobe Reader7/8で署名できた、という報告を頂いていることからで、PDFが作成後に変更されているのではなく私の環境の方に問題があるものと推測されます。ですので、Readerの出すメッセージは適切ではないと思います。
例えば、署名できた方の場合も、「試しにマシンの時計を2024年にしたら、該当するエラーが出ました。」ということです。これは、証明書の有効期限が過ぎたとして、署名が無効と判断されたのだろうと思います。
Adobeのサポート担当なら、ここで私に「Adobe Readerをアンインストールして、再度インストールしてみて頂けませんか」とか言うところでしょうけど。私としては、それを始めるとまた嵌ってしまって睡眠時間が減るかもしれないですので、止めておきます。
いずれにせよ、3日かかりましたが、質問の回答は、大体、出ました。
Q.Adobe Readerで電子署名ができるのかどうか?
A.Acrobat 8.1 Professionalを使って、PDFに対してAdobe Readerの拡張機能を有効にするという設定をすれば、(ある一定期間は)Adobe Readerで電子署名ができます。この機能は、サードパーティが、アドビとの特別な合意なしに、互換製品で実現することはできないでしょう。
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2008年05月02日
Adobe Readerで電子署名ができるのかどうか?続き
昨日のブログに幾つかのコメントとメールを頂きました。まず、英語のアドビのAcrobatフォーラムに、同じような質問を投げた人がいるということで、フォーラムを教えて貰いました。
http://www.adobeforums.com/webx/.59b4d8d6
http://www.adobeforums.com/webx/.59b4e93c
このフォーラムを読むと次のことが分かります。
(1) Adobe Reader8のヘルプには次のような記述があります。
Sign a PDF
最後の方に「Only PDFs with Reader Rights enabled can be signed.」とあります。普通はReaderは署名はできないが、「Reader Rightsが権能与えられたPDFだけには署名ができます。」ということです。
(2) Reader Rightsに権能を与えるには、二つの方法があり、第一はAdobe Acrobat 8.0 Professional を使う。
[メニュー]
Advanced > Enable Usage Rights In Adobe Reader
日本語では
アドバンスト/Adobe Readerで拡張機能を有効にする
※このメニューは、Acrobat 8からの機能で、7にはない。
但し、「エンド・ユーザ・ライセンス契約を読むこと。契約上の(技術的ではない)制限がある。」という注意があります。
(3)第二は、LiveCycle Reader Extensions(サーバ)を使う。
ということ。
さて、理屈は分かりましたが、実際にどうなのよ、ということで試してみました。
まず、最初に昨日の未署名の署名フィールドを作成したPDFを別名保存(別名保存しなくても同じ結果になるようです)。
こうして作成したPDFが次のものです。
Adobe Readerで既存の署名フィールドに電子署名ができるようになっているはずです。
何回やっても同じです。
手続きとしては、Adobe PDF Driver8で作成したPDFを用意し、Acrobat 8.1Pro で未署名の署名フィールドを作成して保存。次にそれをAcrobat 8.1Proで開いて、上記の手続きで「Reader拡張機能を使えるようにして、それを別名で保存」。
次に、Adobe Reader8で開いたということになります。
なお、ためしに、署名フィールドのない、さらのPDFをAcrobat 8.1 Proで開いて、上記の手続きで「Reader拡張機能を使えるようにして、それを元のPDFに上書き保存」しても、Adobe Reader8でそのPDFを開くと同じ警告メッセージがでます。
どいうことで、説明通りになりません。どうしてかなあ?Acrobatは謎ばかりです。
今日も1時間ばかり嵌ってしまいました。進歩せず。
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2008年05月01日
Adobe Readerで電子署名ができるのかどうか?
アンテナハウスのFormatterのユーザさんから、電子署名モジュールの使い方の問い合わせが来ていました。質問のポイントは、「Formatterの電子署名モジュールで署名フィールドを作ったが、そこにAdobe Readerで署名できない、どうしてか?」というものです。この質問に対する回答を出そうとして嵌ってしまいました。
AdobeのサポートWebページを調べますと、次の図のようなQ&Aがあります。
この文章を読む限り、「Adobe Readerで電子署名ができる」、と理解できます。
試してみました。
1.Adobe Acrobat 8.1 Professionalで署名フィールドを作ります。
作成したPDFファイルをダウンロード
この署名フィールドには、無論、Acrobat 8.1Professional で署名することができます。
2.このPDFを、Adobe Reader 8で開きます。そうしますと、次のようなポップアップが出ます。
このポップアップのメッセージを読む限り、署名フィールドに署名ができそうです。しかし、いくら試しても、うんともすんとも言いません。どうもAdobe Reader8では署名できそうもありません。
3.『Acrobatの「Readerでコメントを有効にする」というコマンドを使ったらできるんじゃない?』という意見もあります。そこで、Adobe Acrobat 8.1Professionalで試してみました。
4.こうしてコメントを有効に設定したPDFをAdobe Reader8で開きますと、おかしなメッセージが出ます。
(この文書は、Adobe Readerで特殊な機能を有効にするある種の権利を含んでいた。しかし、文書が作成されてから変更されており、もはや有効ではありません。)
5.じゃあと思い、この文書をAcrobat 8.1Professional で開きました。
(この文書はAdobe Readerで、拡張機能を許可するためにあるAcrobatの機能を制限しています。)
AcrobatでもAdobe Readerでも使えなくなってしまいました。
結局、2時間近く格闘しましたが、最初の質問の答えは、まだ、分かりません。
「Adobe ReaderでPDFに電子署名はできるのでしょうか?」
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