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2008年07月12日
PDFの未来 — PDF Every Whereの時代に向けて
1000日間に渡って続けてきましたPDF千夜一夜も今日で最後になりました。かっこよく終わりにしたかったのですが、昨日は、お見苦しい障害のお知らせを書くことになってしまい反省しています。
アンテナハウスは1984年創業ですが、振り返ってみますと、1980年代はMS-DOSテキストファイル・コンバータ、1990年代はリッチテキスト・コンバータという、2種類のパッケージ製品だけで最初の15年を過ごしてきました。
その後、2000年頃からXMLやXSLの製品を出し始め、さらにXSL-FOで組版した結果をPDFにして欲しいという要望を多くいただいたことからPDF技術の開発に取り組んできました。今は、PDFと変換、PDFへの書き込みなどPDF関係が主力事業になりつつあります。
PDFは紙の電子化したものということを何回かお話していますが、世の中が紙からPDFへと変化する流れに乗って、弊社ではほとんどの製品の中にPDF技術が入り込んでいます。
こうした卑近な例を見ましても、今後は文書処理にPDFを避けて通ることができないといえます。
PDFが、ますます普及していくことはまず間違いないところだと思いますが、一方において、PDFは、複雑でとても扱いにくいもの。もう少し、軽く、スマートに使えるようにしたいものです。
昨日は、iPhoneの日本での発売ということで、ソフトバンクの孫社長が、「今日は携帯がコンピュータになる区切りの日」というような趣旨のことを挨拶していました。
確かにそうなるだろうな、と思います。
私達としては、携帯がPCになったときPDFをどうするか?ということを考えねばなりません。
こうしたことを考えますと、手前味噌ですが、複雑なPDFの処理はサーバ上で行ない、サーバ上のPDFにブラウザだけで文字を書いたり、コメントを書いたりできる「書けまっせ!!PDF Web サービス」のようなWebサービスの本領が発揮できるのではないかなどとも考えています。
ここで、ちょっと内輪の話で恐縮ですが。ブログのシステムを管理してもらった弊社の石田君と、時々、性急な社長から、いきなり夕方にピンチヒッターでブログを書くように命令されるにも関わらず、立派に代打ちしてくれた弊社の沼田君にお礼を言いたいと思います。君達に助けて貰わなければ続けることはできなかったと思う。
最後にあたり、このブログをいつもお読みいただきました皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。取引先の方々をはじめ、大勢の方から、「ブログを読んだよ」というお言葉をいただきましたが、こうしたことが継続する上での支えになりました。やはり、読んで頂ける方がいて初めて長く続けられるということを実感しました。
PDF千夜一夜はこれで終了します。皆様、長い間、ありがとうございました。
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2008年07月11日
【重要なお知らせ】Acrobat 9で作成したPDFを処理する際の問題と対策
アドビシステムズ社より、Acrobat 9が出荷開始になります。これに伴い、弊社では、Acrobat 9と、弊社PDF製品との相互運用のための確認作業を行ないました。その結果、Acrobat 9の標準設定で作成したPDFを、弊社のPDF製品で読み込もうとすると、エラーが表示されてPDFを読み込めないことが判明しました。
■問題が発生するPDF
Acrobat 9のPDFMaker、PDFドライバ(印刷機能)で作成した高圧縮PDF
(PDF 1.5以上、オブジェクトレベルの圧縮を最高に設定して作成)
■問題の原因
既存のPDFを読み込むために弊社で開発しました、基本ライブラリー(プログラム部品)に潜在的な障害がありました。Acrobat 9ではPDF作成の仕方(ファイル内部)が微妙に変更になったために、この障害が顕在化したものです。
・Acrobat 8までで作成したPDFを読む込む際は問題がありません。
・また、弊社製品で作成したPDFに問題が判明したわけではありません。
昨日までに、原因の判明と基本部分の修正は完了しましたが、なにぶん、基本部分のため弊社の主要製品すべてに影響があります。
このため、対応が全て完了するまでに1ヶ月~1ヶ月半程度の期間を要してしまうかも知れません。
○製品別の症状と対策を次のページに整理しました。
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2008年07月10日
PDFの将来を考える(6) いろいろ
PDF千夜一夜もあとわずか3日となりました。
ブログを始めましたのは、2005年10月ですが、弊社のPDF関係の売上はお陰様でこの3年間で大体3倍に増えました。特に、今年の1月~6月の半年間は、前年同期比80%の増加となっています。こうしてみますと、企業ブログのマーケティングへの活用としては、そこそこ成功したと言えると思います。
PDFは、紙に代わる電子ファイルとして非常に重要な存在になってきています。しかし、実際のところ、中々理解されていないように思います。PDF千夜一夜のもうひとつの目的は、PDFという電子文書形式について世の中にもっと理解してもらいたいと考えたことがあります。
こちらの方は、残念ながら、まだまだ不十分だったように思います。
さて、この3年間でPDFとって一番大きなできごとは、PDF仕様の制定主体者が、アドビシステムズからISOという世界標準機関に代わったことです。
これは、2005年にブログを始めた時点ではまったく予想していなかったことです。しかし、社会の変化は、予想外に激しいということ。PDFは、あっという間に世界標準仕様になってしまいました。既に、この7月1日には、PDFの正式な仕様書が、ISO 32000-1:2008として出版されています。
(PDFとは、あまり関係ないですが、ISOと比較して、W3Cの仕様策定作業は、ますます遅くなっているように見えるところが気になります。)
今後のPDF製品は、ISO 32000準拠という世界標準に準拠するべきこととなります。実際のところは、アドビ・リーダが最大のシェアをもつ現状は、一朝一夕には変わらないだろうとは思いますが、10年、20年というスパンで見ますと、大きな変化が起きるでしょう。
これを、ソフトウエアのメーカの立場から見ますと、PDFというファイル形式の普及に伴って、必要とされるソフトウエアの機能も変わっていくのだろうと思います。こういう社会の要求の変化に対応した、新しい製品を出していけるかどうかが、PDFソフトウエア・メーカとして、存続できるかどうかの鍵になるのだろうと思います。
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2008年07月09日
「書けまっせ!!PDF Webサービス」プレビュー (3)
では、早速、PDFのレビューを始めてみましょう。
1.レビューを始めるには、ユーザホーム画面で「レビュー開始」を実行します。すると、次のレビュアを指定する画面となります。
この時、レビュアがPDFを出力できるかどうか、また、他のレビュアの文書を参照できるかどうかを指定することができます。
2.レビュアを指定して「レビュー開始」ボタンを押しますと、レビュアとして指定した人達へのメール送信を行なう画面となります。
これでレビューを開始となります。
3.次にメールを受け取ったレビュアが、Webサービスにログインすると、その人がレビュアとして指定された文書を、ブラウザから開くことができます。ブラウザでは、コメント、テキスト、画像を入力できます。まず、コメントを入力してみます。
コメントの入力は、ブラウザからコメントのアンカーの位置とコメントのテキストをPDFの通常のコメント注釈を入力するように入力できます。
こうして、全員がコメントを付け終わり、レビューが終了しますと、オーナーは、コメントをまとめてPDFにして出力することができます。
4.出力する時のコメントの扱いを、PDFのコメント注釈として出すか、それとも、コメントのアンカーを画像にして位置を示し、コメント注釈の内容を別ページに出すかを選択できます。
コメント注釈の内容を別ページに出す場合は、1ページずつ注釈ページを挿入するか、注釈だけ最後のページに纏めるかを指定できます。
順番にデモしてみます。
(2)コメントのアンカーを画像とし、ページ毎にコメントを別ページに出力する。
○設定
(3)コメントのアンカーを画像とし、コメントを最終ページに纏めて出力する。
○設定
※ここにご紹介した画面は、開発が進んでいる段階のものですので、今後変更になる可能性があります。ご注意ください。
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2008年07月08日
「書けまっせ!!PDF Webサービス」プレビュー (2)
PDFについて、千日連続で語る「PDF千夜一夜」ももう残り5日となってしまいました。
「書けまっせ!!PDF Webサービス」を、「PDF千夜一夜」の最後を飾る花道に!というわけで、今日から、少し、機能をご紹介いたしましょう。
まず、一番最初に文書を Webサービスのサーバにアップして、レビューを始めるところをご紹介しましょう。
ここでは、簡単な例として、アンテナハウスのメール・ニュースの原稿を作って、社内の担当者にチェックしてもらうところをご紹介します。
1.まず、メールニュースの原稿をテキスト・エディタで作ります。
2.このニュースの案を関係者に見てもらうには、最初に管理者がユーザを登録しておく必要があります。このユーザ登録はとても簡単です。管理者は、ログインすると、すぐにユーザ登録画面になりますので、そこで、ユーザを登録できます。
※管理者ログインすると登録済みのユーザ一覧が見えます。
このとき注意しなければならないのは、このWebサービスでは、オーナとレビュアの役割が分かれていることです。オーナは、原本をアップロードして、レビュアにチェックを依頼できます。文書の起案者がオーナとなります。レビュアは、チェックして、コメントを書く立場のユーザです。
さらに、オーナが実際に利用するには、ライセンスが割り当てられている必要があります。
3.オーナとしてログイン
私(koba20080707)は、オーナーとして登録されていますので、ログインして文書をアップすることができます。
この画面から、レビュアを指定して、文書をレビューに回すことができます。
このように文書の内容をブラウザで見ることができます。
まあ、テキストファイルがブラウザで見えたぐらいでは、たいしたことは無いのですが。これからが本番です。(ということで、続きは明日のお楽しみ)。
「書けまっせ!!PDF Webサービス」良いですよ!
※ここにご紹介した画面は、開発が進んでいる段階のものですので、今後変更になる可能性があります。ご注意ください。
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2008年07月07日
「書けまっせ!!PDF Webサービス」プレビュー (1)
「書けまっせ!!PDF Web サービス」は、PDFを活用した文書の共同レビュー・サービスを主な機能として提供するものです。
共同レビューは、プロジェクトの文書や仕様書などをプロジェクトの参加者が、読んでコメントを寄せる作業です。実際に、様々なプロジェクトでかなりの頻度で行なわれているものと思います。
ドキュメントへコメントをつけるツールとしては、やはりAcrobatが最もポピュラーだと思います。実際、PDFにはかなり豊富なコメントの仕様があります。
これまでのPDF注釈機能は、スタンドアロンで使う、PDFデスクトップ製品を中心とするソフトウエアの機能として提供されています。
しかし、そもそも、注釈という機能自体、原本の作者に対して、注釈を付ける第三者を想定するものです。つまり、本質的に共同作業で行なうべきものと考えられます。ですので、グループウエアやWebベースのアプリケーションの機能で実現するのが良いはず。
こうしたことを考えますと、サーバ上にPDFを保管して、サーバ上のPDFに注釈を書き込むことができれば理想的だと思います。
「書けまっせ!!PDF Web サービス」は、このようなサービスを実現することをひとつの目標としています。
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2008年07月06日
PDFの将来を考える(5)紙にマルチメディア?
Acrobat 9では、PDFにマルチメディア機能を統合したり、Officeのネイティブ形式を結合したり、あるいは、AcrobatやAdobe Readerを使ってのWebサービスなど、電子の紙の範囲からかなり離れた機能を強化しているというお話をしました。
アドビシステムズやマイクロソフトは、現時点では、圧倒的な市場支配力を持っており、市場の方向性にかなり大きな影響を与えることができると思います。しかし、本当に、PDFにマルチメディアを統合することがユーザにとって良いのでしょうか?
どうも、違うと思えてなりません。なぜかと言いますと、PDF自体、電子機器の画面に表示するのはかなりの無理があります。
一番、分かりやすいのは用紙サイズの概念です。PDFは紙への印刷を暗黙に想定しているため用紙サイズの概念を持つメディアです。これが、良くも悪くもPDFの性質を決定付けています。
ページの概念も用紙の概念も、皆、紙であるところから派生しているもの。
ところが、コンピュータのディスプレイは紙ではなく、用紙サイズの概念はありません。Webブラウザの成功、ハイパーリンクも紙の世界では起こり得なかったことです。
現在、携帯電話がインターネットの端末として、PCを超えた主流になろうとしていますが、そこで一番困るのはPDFの扱いです。ただでさえ、携帯電話の世界では取り扱いしにくいPDFをベースとしてマルチメディアを統合してしまうと、携帯電話などではますます困ることになると思います。
マルチメディアはPDFに統合しないで、直接携帯電話などの画面で表示するようにする方がずっと良いのではないかと思います。
むしろ、PDF自体もっとシンプルにして、携帯電話を含む様々な媒体で簡単に表示できるようにする方がより適切な方向ではないのでしょうか?
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2008年07月05日
Acrobat9 の評価版 インストールできず
Acrobat 9の30日間評価版のダウンロードが始まっているというので、ダウンロードしました。
それにしてもファイルがでかい。ダウンロードファイルが800MB以上あります。ダウンロードが完了するまえに、打ち合わせができます。そして、ダウンロードファイルを解凍してCABファイルにするのに5分位かかります。
何回か繰り返して見ていますと、何かアプリケーションを削除しようとして、その直後に上のエラーが出ます。(次の画面が瞬間的に表示されて、その後に上の画面のエラーになります)。
その前の画面で、Acrobat 8 Professionalを、削除するかどうかを聞いてきますが、この画面では、インストールしない(無視)を選んでいます。
ちなみに、削除しようとしているアプリケーションが何かを、RegEditで検索してみますと、Acrobat 8のInstallerの関係のようです。
エラーが起きている経過から推測しますと、Acropbat 8 Professional を削除しないを選択して、インストールしようとしたにも関わらず、Acrobat9のインストーラは、Acrobat 8をアンインストールする処理を行なおうとして、矛盾が起きてエラーになっているようです。
(画面を逆順に示しましたが、インストールの操作では下から順に進んでいます)。
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2008年07月04日
Acrobat 9について
昨日は、アドビのAcrobat 9のセミナーに行って話を聞いてきました。
Acrobat9についてはニュースにも多く紹介されていますし、ご承知の方が多いと思いますが。
製品ファミリーが、Standard、Pro、Pro Extendedの製品構成になり、Extendedが最上位として3つの製品からなるファミリーという位置づけがより明確になりました。
・特に目立つのは、3D、ビデオなどをPDFに埋め込みマルチメディア機能を強化したということ。
・PDFポートフォリオという名称ですが、PDF以外のOfficeドキュメントなどを結合したPDFを作成できること。
上の2項目とも良し悪しは別として、紙の延長上として捉えたPDFからは、全く別の方向に向かっているものです。
マルチメディア特にFlashビデオによる動画の統合は、マクロメディアを買収した以上、製品としては当然期待される方向です。また、プレゼンテーションなどでは、動画を統合することで圧倒的に表現力は強化されます。でも、なぜ紙に、よりによって動画をくっつけないといけないのか?という自然な疑問も感じますね。
第二のPDFポートフォリオは、製品として必要な方向なのか、PDFとOfficeのネイティブ文書を1ファイルに統合してどんな意義があるのか、ますます、理解できません。本当にユーザのニーズがあるのでしょうか?
第2部では、PDFによる共同作業機能の強化について焦点を当てたデモがありました。
・フォームを設定したPDFを配布して、アンケートなどの収集を行う。
・注釈機能をつかって共同レビュー
・お互いの画面表示を共有して、打ち合わせ
この中で、3番目は、以前にご紹介しました、Acrobat.comの機能を使うようです。
共同作業の、最初の2項目は、弊社の「書けまっせ!!PDF Webサービス」と非常に似ています。といいますか、用途としては、真正面からぶつかると思います。
システム的には、Acrobatを使ってコメントを書く方法よりは、サーバ上に置いたPDFに対してWebブラウザからコメントを書くほうが遥かにスマートだと思いますが。
実はそれよりも気になりましたのは、アドビの説明員の方が、「注釈機能をつかって共同レビュー」の説明とデモを始めたとたんに、会場から出て行く人が増えたということ。このデモの間に、20人近い人が、会場から去って行ったように思います。
「共同レビュー」なんて、関心の外なのでしょうか?だとしますと、書けまっせ!!PDF Webサービスも人気が出ないかも?と少々心配になりました。
心なしか、アドビの説明員の方も、不安そうでした。(考えすぎ?)
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2008年07月03日
Adobe Readerのライセンス条件、電子署名の検証結果について
Adobe Reader9の配布が始まったということで、早速、ダウンロード・インストールしてみました。起動しますと、ライセンス契約に同意するかどうかのダイヤログが出ます。商売柄気になりますので、読んで見ました。ライセンス契約文を読む人は少ないと思いますので、とりあえず、気になった点をメモしてご紹介します。
2006年07月26日 Adobe Readerのライセンス契約で、Reader 8のライセンス契約をご紹介しました。ちょうど約2年経ちましたが、ライセンス契約は、どのように変わったのでしょうか?
1.今回は、Adobe Readerのみでなく、ReaderとAIR、Flashが一体の契約になりました。
2.以前からと思いますが、ファイルサーバへのインストールと使用、再配布は認めない。
3.ReaderをPDFファイルをJPEG、SVG、TIFFファイルなどの他の形式に変換するのには使えない。
4.Adobe Readerを、Adobe Integration Key License Agreementに準拠せずに開発されたプラグインソフトウェアと一緒に使用してはならない。
5.Adobe Readerには表示されないまたはグレーで表示され使用できない機能が含まれているが、これはアドビ システムズ社からのみ取得可能な実現技術を使用して作成したPDF文書を開いたときにのみ使用できる。Adobeの技術によらずに同様なことを実現するのに使ってはならない。
これは、Acrbatで作成したPDFには、Readerで注釈をつけたりできますが、他のソフトで作成したPDFにReaderで注釈をつけたりしてはいけないこと、と言っていると思います。
6.アドビPDFサービス用の広告の表示が許可されたPDFを開くと、使用中のコンピュータが、アドビ システムズ社、広告主、または他の第三者によって運営されるWebサイトに接続することがあり、使用中のインターネットプロトコル(IP)アドレスが送信される。
PDFに広告を掲載するサービスのことです。日本でも始めるのでしょうか?
幾つか、従来から変更になった点もありますが、まあ、妥当なところだと思います。
ところで、Adobe Reader8には、JCSI(日本認証サービス)が発行した電子証明書の詳細を表示できないか、もしくは表示しようとすると無限ループになるという電子署名関係では大きなバグ(下記のアドビのページの詳細を参照)がありましたが、このバグは修正されたようです。
Adobe Reader 9では、Reader8が無限ループになる電子証明書を正しく表示できます。これは、電子署名とタイムスタンプ関係に朗報です。
Acrobat 8とAdobe Reader9で電子署名の検証の外観が変わっています。後日、もう少し調べてレポートしたいと思います。
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2008年07月02日
頼みの綱のフォント(Last Resort Font)
UnicodeのWebページに「頼みの綱のフォント」(Last Resort Font)が公開されています。
これは自動組版などで、指定したフォントでは、あるUnicode文字を表すためのグリフ(文字の形状)がないとき、代わりに表示するためのグリフを集めたフォントです。
通常はフォントに文字がないとMissing Glyphになって、どういう文字が表示されるかは分からないことになります。Missing Glyphになったとき、この「頼みの綱のフォント」が使われるようにすると、グリフのない文字コードにどんなフォントを指定すれば良いか分かるようになるでしょう。
Unicodeの「頼みの綱のフォント」は、文字のブロック毎にそれを代表する文字(例えば、基本ラテンではA、CJKは字(図))とその周囲の帯でデザインされたグリフ234種類と、未定義を示すグリフ1、文字ではないコードであることを示すグリフ1の合計236種類からなっています。
もし、頼みの綱のフォントのグリフが使われたとき、そのグリフを見ますと文字の種類が分かりますので、どのようなフォントを指定すると事態が改善されるかが分かるということが狙いです。
なかなか良いアイデアのように見えます。
少しだけためしてみました。
例えば英語、日本語、韓国語を含むFOを作成します。
そして、font-family="Arial, MS ゴシック, Batang, LastResort"を指定したブロック(上)と、font-family="Arial, MS ゴシック, LastResort"を指定したブロック(下)を作ります。
上のブロックは、Batangフォントが韓国語(ハングル)のグリフを持ちます。下のブロックでは、韓国語のグリフをもつフォントを指定していません。
上のように、韓国語(ハングル)のグリフのない部分では、Last Resort フォントが使われます。これにより、ハングルのグリフを持つフォントを指定しなければならないことが分かるようになります。
【ご注意】念のため補足します。XSL Formatterのフォント選択は、文字単位ではなく、スクリプト単位になっています。上の例のように、スクリプトが異なる(ラテン-かな&CJK-ハングル)場合はうまく行きますが、例えば、かな&CJKの中だけで、Missing Glyphに、Last Resort フォントを適用させるのは旨く行かないはずです。
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2008年07月01日
31日間で31種類のサンプル・アプリを公開するブログ
PDFのSaaSサービスを探していましたら、「31日間で31種類のサンプル・アプリを公開するブログ」を見つけてしまいました。
Atalasoft's 31 Apps in 31 Days
Atalasoftという文書イメージのSDKを販売している会社が、その応用のサンプルとして5月1日から5月末に掛けて次々に公開したようです。アメリカの東海岸の会社のようですが、アメリカ人にしては、随分頑張ってるね。
ブログに、31種類のサンプルを表すサムネールが紹介されていますが、中々、興味深いのがあります。
いづれ詳しく調べてみることにして、とりあえず、どんなのがあるかを一覧で紹介してみます。
1.Get Motivated 意味不明
2.Atala Auto Rotater イメージを回転するようです
3.Product Box Generator 3つの面の画像を入力すると箱にするようです。
4.Batch Thumbnails 一括処理でサムネール・ファイルを作成します。
5.Batch Watermarker 一括処理ですかしをつけます。
6.TPS Cover Enforcement TPSレポートというものがあるようですが、その表紙用?
7.Scan Documents to Scribd ドキュメントをスキャンしてScribeに投稿
8.Linked Viewers ふたつのビューアをリンクして同期する
9.Cloudscape Wallpaper Generator 壁紙の生成
10.JPEG Stripper JPEGからメタデータを削除
11.Document Icon Generator 文書のアイコンを生成する
12.Atalasoft Screen Cutter常駐型の画面の切り取りツール
13.Image Difference Utility 二つのイメージ・フォルダの差分をチェックする
14.Web PDF Library Search Webサーバの中にあるPDFを検索する
15. OCR Selector Tool 画像を画面表示して指定した箇所の文字認識
16.Web Captcha Generator Webのフォームに自動投稿するのを防止するCAPTCHAの生成
17.Web based image resizer Webにイメージをアップして、サイズを変更してダウンロード
18.Photo Mosaic Generator 大量の小さな画像からモザイク画像を生成
19.Capture to the Cloud using Amazon S3 アマゾンのWebサービスAPIを使った文書キャプチャ
20.Drag n' Drop Flickr Image Uploader 特殊な画像形式を、写真の共有サイトFlickrに、アップロード
21.Slick Button Maker ボタンの作成
22.ClickWord - Online OCR by Click オンラインのOCR
23.ThinDoc: Zero-Footprint Full Screen Adobe-Free PDF Viewer 軽いPDFビューア(PDFを画像に変換して表示)
24.CadCam to TIFF Converter CadCamをTIFFに変換
25.Image Processing Previewer 色々な種類の画像処理のプレビュー
26.Simple Seam Carver
27.PDF Image Grabber PDFの中の画像を取り出す
28.iPod Ad Generator iPodの広告を生成
29.Greeting Card Generator
30.Color Scheme Generator イメージに使われている色のリストを作成
31.FlingScan: Searchable PDF Service TIFFやJPEGイメージから検索可能なPDFに変換
ということで、画像処理のサンプルですが、中にPDF関係のものが幾つかあります。PDFが画像に親和性が高いということなのでしょう。
ところで、このブログを見つけたのは全くの偶然のようなもので、いままで同じようなキーワードで検索していてもヒットしていませんでした。こういう経験をしますと、Googleのような大雑把な検索エンジンだけでは、砂にうずもれた宝のような情報を探し出すのは難しいのかな?と感じます。
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