2008年02月03日
XPSを作成する幾つかの方法
Generating XPS Automagically(Adrian Fordのブログ)より
○XPSについて知らないアプリケーションからXPSを自動的に出力する方法
1.Microsoft XPS Document Writer (MXDW)を使う。
.NETでもWin32APIのアプリでも可能
MXDWを起動する方法は二つある。
(1)ユーザがMXDWを印刷用のプリンタ・ドライバとして明示的に選択する。MXDWはSave Asダイヤログを出すのでユーザがファイル名を入力する。
(2)アプリケーションがプログラムでMXDWを選択する。GDIのDOCINFO 構造体のlpszOutputにファイル名を設定するとファイル名が自動的につく。
2.カスタム・ドライバを作る方法
第3の方法は、アプリケーションを改造できなくて、かつ、ファイル名をユーザに指定させたくないとき、MXDWのコア・コンポーネントがMSのWDK(Windowsドライバ・キット)として提供されているのでそれを使う。
WDKを使ってカスタムドライバXPSDrvをつくる。
WDKには、フィルター・パイプライン・インターフェイスを使って、XPSの内容をカスタマイズする方法などのサンプルもある。
この方法を使えば、カスタム・ワークフローへの印刷、のような機能をつくることができる。これだとまた、ワークフローに必要な独自の設定もできる。
○ところで今日は「書けまっせ!!PDF3」のグローバル・バージョン(英語版)の関係で、世界の単位系について、ちょっと面白いWebページを見つけましたので、「組版資料室」に登録しておきました。秘密にするものでもないですので。最近、Webで見つけたページを、次に探そうとしてなかなか見つけられなくて、探すために無駄な時間をかけることが時々あります。検索エンジンが、パーソナライズできるとそういうことが減るのでしょうけれども。
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2007年12月09日
PDF vs XPS
Adobe のブログを見ていましたら、PDFとXPSを比較して(PDFが良いと言っている)記事が、12月7日付けで掲載されていました。
If You Are Considering XPS, Consider This(XPSを検討しているなら、この点を考えましょう)
ここには2つのPDFがあり、それぞれ一つの観点でPDFの方が良いと言っています。
1.Print Workflows(印刷のワークフロー)
2.Electronic Approvals(電子的な承認)
まず、印刷のワークフローですが、ここはアドビが歴史的に強い、商業印刷業界の話なので、大体、予測が付くというものですが。
・XPSは、Windowsベースで、オフィスの仕事に使うなら適切かもしれないが、伝統的な商業印刷に使うには、様々な欠陥がある。
-Type 1フォントをサポートしていない。
-DeviceN、LABカラーをサポートしていない。
-滑らかなシェーディング、トラッピング、オーバープリントとノックアウトなどをサポートしていない。
・典型的なMicrosoft Officeの文書でさえも、うまく印刷できないことがある。
-Word 2007に付随するテンプレートでさえもXPSで表現できないものがある。
次に電子的な承認という点では、電子署名機能を取り上げています。PDFとXPSについて次のような比較を行っています。
・PDFは2000年から電子署名の機能があり、ユーザの利用経験により、改良されてきた。
・PDFの電子署名では、署名の外観をつけることができるので、電子署名の専門知識のないオフィス作業者でも、署名の外観から署名者、署名の妥当性などを判断できる。
・MicrosoftのXPSビューアでは適切な承認ワークフローを構築できない。
-XPSの仕様では、署名をする場所を指定できるが、MicrosoftのXPSビューアではそれを実装していない。
-IEに統合されたブラウザベースのXPSビューアでは、特定のページではなく、文書の周囲に署名をつける。すなわち、封筒に署名しているようなものだ。例えば、印刷したら署名されていたかどうかもわからなくなる。
-その上、MicrosoftはXPSビューアを2種類提供しているが、それぞれで署名の取り扱いが違う。
IEに統合するタイプのものでは、文書に署名することと検証とができる。一方、スタンドアロンで走るXPSビューアEPは、署名情報を全く表示できない。IEを使っていないユーザは、XPS ビューアEPを使用せざるを得ないのだが。
10年以上の歴史のあるPDFと、1年生のXPSを比較してみれば、それは、いろいろな欠点を上げることができるでしょうね。
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2007年08月24日
XPSアプリケーション
MicrosoftのXPSのアプリケーションリストを見ますと、XPSをサポートするアプリケーションが徐々に増えています。
http://www.microsoft.com/whdc/xps/showcase.mspx
1.Adlib Software社のExpress Server
2007年7月3日XSPサポートの告知。
・XPSの生成、XPSからの変換。
・XPSの合成など
2.Cerenade社のVisual eForms Enterprise Server
・記入済み帳票をXPSに印刷可能
3.Directors Desk XPS Edition
・役員のためのコミュニケーション、コラボレーション・ツール
4.FinerEdge Publisher
2007年4月10日 XPSサポートを告知
・パーソナライズした製品カタログ、レポート、契約書などの組版ソフト
・XPS, PDF, PostScript, XHTML, RTFを出力
5.Informative Graphics社
・Brava!, MYRIADでXPSの表示をサポート
・Redact-ITでXPSの生成
6.Knowledge Lake
2007年3月
・多機能機、Fax、その他の文書保管機から文書をキャプチャして、XPSに変換。SharepointServerに蓄積
7.MadCapSofteare
2007年3月リリース
・Blaze/Flareでサポート
8.NiXPS
・XPSの合成、抽出などの操作ツール
9.PDFTron社のPDF2XPS
・PDFをXPSに変換する
■XPSのメリット
・XPSはPDFよりも取り扱いしやすい。
・WindowsVistaでは、XPSを生成、表示可能。
・Windows XPでは、.NETFramework 3.0またはXPS基本パックをインストールすれば、XPSの生成と表示が可能となる。
確かにPDFよりXPSの方が取り扱いは楽かもしれない。アプリケーションが増えてくるとPDFの強敵になる可能性ありです。
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2007年07月19日
PDFとXPSの国際標準化競争始まる!
2007年07月17日 PDFがISO標準になることの意義を再び考える!で、PDFのISO標準化は、MicrosoftのXMP(XML Paper Specification)対抗策だろうと推測しました。
これは大当たりのようで、競争相手のMicrosoft の方も、XPSの国際標準化に動き始めていました。
英国のグローバル・グラフィックス社のニュース・リリースによりますと、同社のMartin Bailey氏が、XPSを標準化するために、ECMAに新しく設置された委員会の議長になったようです。
TC46 - XML Paper Specification (XPS)
文書フォーマットの標準化競争が、Office文書に続き、PDFとXPSの間でも始まったようです。
ニュース・リリースによりますと、Ecma International の6月28日の全体会議で、XPSを標準化するための委員会TC46が結成されました。
TC46の目的は、「ページネートされた文書のワークフローを実装するための、幅広い、アプリケーション、デバイス、プラットフォームを可能にするような、標準的で、セキュアであり、高度な信頼度をもつフォーマットを提供することにある。」とのこと。
グローバル・グラフィックス社は、ずっと、PDFコンパチブルな、RIPやライブラリーを提供してきた会社です。しかし、XPSの開発にあたり、Microsoftのコンサルタントを努めるなど、XPSに最も熱心に取り組んでいる会社の一つとも言えます。
PDFに見切りをつけて、XPSに方に走ったのでしょうか?
【参考】
Global Graphics' Martin Bailey Chairs New ECMA Committee Formed To Standardize XPS
調べましたところ、日本でもニュースとして流れていました。例えば:
ECMA、マイクロソフトの「XPS」をベースとした文書仕様の策定に着手
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2007年03月01日
ドキュメント配布フォーマットとしてのPDF
1昨日、お客さんとのミーティングの席上、次のようなご質問をいただきました。
「以前は、PDFは再編集できない形式・完成した文書を配布する形式として適切と理解していたのですが、最近は、リッチテキストPDFを初めとして、PDFをワープロに変換するソフトが増えているようです。そうなりますと、PDFは送り先で再利用されない形式であるという特徴がなくなってしまいます。それなら、Wordなどの形式で送っても良いのではないでしょうか。文書をPDFで送ることに、どのようなメリットがあるのでしょうか?」
実は、これとまったく同じご質問を時々いただくことがあります。実際、Microsoft Officeなどが、非常に普及して、ビジネスユーザなら大半のPCにMicrosoft Officeがインストールされている状態になった現在、ドキュメントを配布する形式としてのPDFに一体どんなメリットがあるのだろうか?という疑問を持たれる方も多いことと思います。
その疑問に対する直接的な回答には、全然、あてはまらないかもしれませんが。
Microsoftは、技術文書の配布にXPS(XML Paper Specification)を使い始めています。たとえば、最近、Microsoft はMSDNで「Print Schema Specification Version 0.95」というのを配布し始めました。
この文書は、もう、XPS形式しか配布されていないようです。それで、私は、やむを得ず、昨年、一度アンインストールしたXPSビューアをもう一度、ダウンロードしてインストールしました。
今度は、.NETFramework3.0をインストールしましたが、そうしますと、IEのプラグインとして、XPSビューアが動いて、IEの画面でXPSを表示します。
○Print Schema Specification(XPS形式)の表紙
これをみて、思いましたが、結局、ドキュメント配布形式としてのPDFのメリットを議論するということも大切ですが、見たい文書が、XPSで配布されてしまえば、有無を言わさず、XPSをインストールしなければならないので、あまり議論をしてもしょうがないかな、ということです。なんだか、結論がお粗末?
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2006年10月03日
PDFからWordへ 3つの変換ソフトを無慈悲に比較する (3)
昨日に続き、3製品の変換結果について、さらに詳しく検討してみたいと思います。
2.1-2ページ目の変換結果について
まず、先頭から2ページ分の変換結果をWord2003で読み込んでオリジナルPDFと比べて変換結果が良くないところ、改善すべきところを見てみます。
(1)「リッチPDF」
次の図がリッチPDFの変換結果でオリジナルと比較して問題がありそうなところを示したものです。
・PDFを解析していますので、当然ですが、文字の誤りはひとつもありません。
表のただし、解析プログラムを改良すべき点として、次のようなことがあります。
・最初の見出しの番号と見出し文字がずれている
・先頭ページで表の前のテキストに不要な枠線がついている
・文字間に不要な空白が入っている
・次の行の行頭文字(括弧など)が前の行の後ろにつく箇所が多数あるのが目につきます。これは早急に直して欲しいものです。
(2)「いきなり」
・文字認識が誤っている箇所を赤マーカで塗りましたが、1ページ目に12箇所、2ページ目に3箇所あります。文字種では9種類です。
・表のセルごとの文字サイズが、8、9、10、11ポイントが混在していて醜くなっています。表のセル内の文字サイズの認識精度が良くないようです。
・表の中の文字列の改行位置がオリジナルと違います。
・フォントカラーがなぜかグレーになる箇所があります。
・黄色がなくなっています。
・テキストボックス中の改行幅がオリジナルと比べて小さすぎるようです。行間隔はもう少し広くすべきではないでしょうか。
解決が難しい問題が多いという印象を受けます。
(3)「速攻」
・OCR方式でありながら、文字の誤りが少ないのは優れていると思います。ただし、広告のうたい文句に文字認識100%とありますが、1ページ目に文字化けが3箇所あります(~が、<”に化けている)。100%は嘘じゃないの?
・表の中の文字列の改行位置がオリジナルと違う。
・テキストボックス中の行間隔がオリジナルよりも広めになっているためか、テキストボックスから行、文字があふれている箇所が3箇所あります。このまま印刷すると行と文字が脱落した状態になってしまいます。
行間隔をもう少し小さめにするべきではないでしょうか。
※読者の皆様へ
この画像は、あくまで各製品の2006年9月末現行販売品による変換結果です。各社ともこの結果を見て製品を改善するでしょうから、将来、この結果は該当しなくなると思われますのでご注意ください。問題点については、各社とも早急に改善する努力がなされることを期待します。
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2005年12月04日
Microsoft XPSでPDFに対抗 (4) – XPS仕様(続き)
では、XML Paper Specification(XPS)とは、どのようなものでしょうか?
XPSの仕様書をざっと見てみましょう。まずXPSドキュメントの基本構成要素はFixedPage パーツです。FixedPageの概要は次のようなもので、要するにPDFまたは紙の1ページに相当します。
①FixedPageにはページ上に可視化するすべての視覚的要素、すなわちグラフィックスとテキストを含む。
②各ページは大きさと方向をもち、ページ上のレイアウトは決定済。
FixedPageをいくつかまとめるとFixedDocumentができます。このFixedDocumentに順序をつけて束ねたものがXPSのドキュメント本文パーツ(FixedDocumentSequence Part)となります。要するに紙を束ねた書類がドキュメントの本文パーツということです。
XSPドキュメントのパッケージには、本文パーツ以外に、①サムネイル・パーツ、②プリント・チケット・パーツ、③注釈パーツ、④フォント・パーツ、⑤イメージ・パーツがあります。
たとえば、本文パーツが使用しているフォントは、フォント・パーツにその実体をもちます。そしてXPSドキュメントの中にパッケージ化されます。これにより、XPSドキュメントを配布したとき、相手先のPCでは、生産者が指定したフォントがなくても、XPSドキュメントを指定どおりのフォントを使って印刷できることになります。
イメージを本文とは別のパーツにしているのは、本文で同じイメージを何回も使うとき、別のパーツとしてのイメージを参照することで、イメージの実体を一つだけもてば良いからです。
現在までに、Microsoftと協力してMetroの開発を行ってきた会社の殆どはプリンタ・メーカとプリンタ・メーカ向けにWindows用のプリンタ・ドライバの開発を行っているソフトウエア会社です。これは、Metroが従来のGDIベースの印刷サブシステムがもつ弱点を乗り越える新しい印刷パスとしての位置づけで開発されてきたといういきさつがあるからだろうと思います。
しかし、XPSの仕様書をみると、XPSは単なる印刷システム用のスプールファイル形式ではなく、紙に類似する用紙を定義し、その上にレイアウトされたドキュメントを配布するための機能を持っています。しかも、フォントの埋め込をすることもできますし、サムネイル、リンク、注釈などの機能ももち、限りなくPDFに近くなっています。
少なくとも、XPSはPDFに競合する使い方を意図して設計されているということはできるでしょう。
【参考資料】
XML Paper Specification
XPS と、Windows Vista でのカラー印刷の拡張機能
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2005年12月03日
Microsoft XPSでPDFに対抗 (3) – XPS仕様
Metroの仕様書0.7版は、「Open Packaging Conventions 0.75版」(OPC)と「An Open XML Paper Specification 0.75版」(XPS)に分割されました。
0.75版で仕様書を二つに分割した目的は、OPCの適用範囲を、XPSのみではなくMicrosoft Office12のXML文書などにも広げるためでしょう。つまり、XPSというのは印刷形式のファイルですが、それだけではなくOffice12のネイティブなXMLファイルまでOPCを使うことになりそうです。
OPCの仕様書では、情報の生産者と情報の消費者の間で、情報の内容や情報源をどうやってひとまとめに(パッケージ化)して受け渡すかを決めています。パッケージを作り出す生産者は、インターネット上のサーバ、LAN上のサーバ、デスクトップPCなどであり、パッケージを使う消費者は、デスクトップPC上のビューアや、LANやデスクトップPCに接続したプリンタにあたります。
パーツという基本構成要素をまとめてパッケージを作ります。例えば、XMLを使って外部の画像を参照するテキスト文書を作成するとき、テキスト部分がひとつのパーツ、画像がもうひとつのパーツになります。これを一まとめにしたものがパッケージです。
あるパーツからは、パッケージ内部のパーツのみでなく、外部のパーツも参照できます。パッケージには参照関係をまとめて定義する関係部もあります。
パッケージ全体はZIPで圧縮されて受け渡します。
OPC仕様の特徴は次の点です:
①パッケージのパーツや関係部の記述などすべてXML仕様に準拠している。
②消費者がパッケージを開けてみなくても内容がわかるようなサムネイルを付けることができるようになっていること。
③パッケージに対してデジタル署名を付けることができること。パッケージ全体はXMLで記述されますので、デジタル署名にはXML シグネチャを使います。
XMLでドキュメントを作成すると、外部参照している画像ファイルなど多数のファイルに分かれてしまうため受け渡しの際の管理が面倒、という問題があります。このOPCはXMLドキュメントの受け渡しのためのパッケージ化にも使えるかもしれませんね。
ところで今日のお話には、PDFが一回も出てきませんでした。代わりにXMLがいっぱい出てきて閉口した人もいるかもしれません。PDFとXMLというのは相異なる目的で生まれてきたものなのですが、しかし、現在は両方ともデータとドキュメントの表現には欠かせないものとなってきています。いづれ、PDFとXMLの関係について、まとめてお話したいと思いますので、ご勘弁ください。
【参考資料】
Open Packaging Conventions:Specification and License Downloads
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2005年12月02日
Microsoft XPSでPDFに対抗 (2) – XPSの情報源
まず、XPSに関する情報源をチェックしてみます。XPSに関する情報は10月以降相当な量で公開されていて、MicrosoftがXPSに対して並々ならぬ注力をしていることが伺われます。
但し、10月のMicrosoft PDCでの発表がひとつの山場だったとみえて、10月の発言が多いようです。11月になると開発者のブログへの書き込みは減っているようにも思います。なんとなく、思い付きでブログを開設して、あとが続いていない人もいるような印象も受けますけれども。
1. XPSのメインページ
XPS XML Paper Specification:日本語
XPS XML Paper Specification:英語
このメインページには、XPSに関する資料へのリンクが一通りあります。そこで、以下では、その一部だけを紹介することにします。
2.仕様書類
XML Paper Specification
Open Packaging Conventions
4月22日付けのMetro Specification and Reference Guide V0.7は、9月11日付のXML Paper Specification V0.75とOpen Packaging Conventions V0.75に置き換わりました。12月末までに、V0.8をリリースする予定で、その間の改訂情報は、XPSプロジェクトのブログページに掲載されるとのことです。
3.XPSプロジェクトのブログページ
XPS Team Blog - XML Paper Specification and the Open Packaging Conventions
2005年11月16日に開設されました。開設の目的は、XPSとOpen Packaging Conventionsの仕様に関して、改訂情報の提供と、プログラム、アイデアなどについて交換するためのブログ。18日付けでXSP 0.8に向けて仕様の改訂情報が公開されています。 このブログがプロジェクトの公式ブログになりそうです。
4.Microsoft関係者のブログ
Andy Simonds: XPS and the Digital Documents Team
Andy Simondsは、Windows Digital Documents Teamのグループ・プログラム・マネージャ。このブログは、10月5日から開始されています。
Feng Yuanは、MicrosoftでGDI, GDI+, Avalon and printingに関する開発に従事しています。このブログではプログラム開発者の立場での説明が多いようです。
Brian Jones: Office XML Formats
Brian Jonesは、Officeのファイル・フォーマットの普及活動の担当者のようです。OfficeでXPS保存する機能についての発言をチェックしましょう。
他にもありますが全部は見切れませんので、このくらいにしておきます。
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2005年12月01日
Microsoft XPSでPDFに対抗 (1)
Microsoftが来年発売する新しいOS Windows Vistaの発表、ベータ版の配布が始まりました。Vistaには新しくMetroという印刷用の共通プラットフォームが用意されます。
2005/08/03 Windows Vistaの新しい印刷プラットフォーム“Metro”—@IT
Metroについての概要は4月に発表されたようですが、その発表以来、いろいろなメディアがMetroはPDFキラーではないかと書き立てています。
日本語で読めるMetroに関する記事には次のようなものがあります。これを読むと、Microsoftの発表に接した記者達が、MetroはアドビシステムズのPostScriptやPDFと似ているという印象をもったことがよく分かります。
2005/05/06 マイクロソフトの「Metro」はPDFキラーになるか— CNET Japan
2005/04/27 Microsoft の新ファイル形式は『PDF』キラー? — Japan Internet Com
2005/04/26 MS、PDF対抗の文書フォーマット「Metro」を披露— IT media
アドビシステムズとマイクロソフトの競争関係を含めて、MetroとPDFの関係についてはマスコミ関係者ならずとも関心の深いところでしょう。
Metroは開発コードでした。現在は、XPS(XML Paper Specification)と名前が変わっています。この名前の付け方からしても、いかにもPDF対抗という雰囲気がありますね。そもそもPDFは紙に相当する電子媒体です。XPSが紙(Paper)のXMLによる定義ということであれば、XPSというのは、まさにPDFをXML言語で表したということを意味します。なんとなくMicrosoftの野心が見えるような気がします。
そこで、少し、PDFとMetro(改めXPS)との関係について考えて見たいと思います。