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2007年07月17日

PDFがISO標準になることの意義を再び考える!

1月末に、2007年01月31日 Adobe PDFをISO標準として提出へとして、PDFがISO標準になることについてお話しました。あれから約半年で、いよいよISO 32000のドラフトが公開されるという運びになりました。

アドビがPDF 1.7をISO標準として提出するきっかけには、恐らく、MicrosoftのXPS(XML Paper Specifications)の脅威があるのではないかと思います。

Microsoftは過去様々な分野で遅れをとって出発しながらも、時間をかけてもでも先発を追い越してきたという実績があります。AppleのMacintoshに対するWindowの例、Internetブラウザ戦争、そしてJAVA対.NETの対立も、最近の動きを見ていますと、どうやら開発環境はJAVAから.NETへと主導権が移りつつあるという印象を受けます。

そんな、Microsoftの巨大な影響力を知っていれば、アドビがXPSに脅威を感じないはずはありません。無論、XPSに対抗するひとつの方法としてISO標準化という手段を考えたのだろうというのはあくまで推測ではあります。

PDFがISO標準になることは、私達3rdパーティのベンダにとっては大きな意義があります。なにしろ、いままでは、いくらPDF Referenceが公開されているといっても、あくまでAcrobatのクローン製品ということでしたが、ISO標準になればクローン製品ではなく、「ISO標準を実装した製品」ということになります。つまり、大義名分にお墨付きが与えられるということ。これはモチベーション上大きいと思います。

無論、そうなりますと、PDF製品のベンダーもますます増えて、競争はますます激しくなることが予想されます。オープン・ソースも増えて、無償でPDFを作るという動きに拍車がかかる可能性があります。

PDF戦国時代をどうやって勝ち抜くか!

「PDF千夜一夜」も既に、638話になりました。残るは362日ということで既に残り1年を切ってしまいましたが、「燃える闘魂」で、勝ち残りに向けて頑張りたいと思います。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック