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2008年04月01日

OpenOffice.orgでIPAフォント設定時の縦書き用グリフ問題(謎が深まる)

昨日のOpenOffice.orgで、IPAフォントを設定した時の縦書き用グリフ問題について、「IPAフォントの不具合」だという話。どうも納得できないので、もう少し調べてみます。

今度は、Microsoft Wordで文書を作って、いろいろ調べてみました。
○Word文書:ファイルをダウンロード
・句読点に注目しますと、WordではIPAフォント指定の縦書き句読点が正しく表示できていることが分かります。
200804011.PNG
(Word2003英語版の印刷プレビュー画面)

○次にWordからAdobe PDF(ドライバ)でPDFを出力します。(フォント埋め込み)
ファイルをダウンロード
・句読点に注目しますと、やはりIPAフォントの縦書き句読点が正しく表示できていることが分かります。
200804012.PNG
(出力されたPDFをAdobe Reader 8.1で表示)

ここまで見る限りでは、特に、IPAフォントに問題があるようには見えません。

そこで、今度は、このWord文書からアンテナハウスのサーバベース・コンバータ(SBC)を使ってPDFを作成してみました。SBCは、Wordのdocバイナリ文書を直接解読して、WindowsのGDIを使わず、直接PDFを作成しています。LinuxやSolarisでも動くように、フォント・ファイルもWindowsの機能を使わずに独自に読んでいます。Wordなどとは別の方法でフォントにアクセスし、別の方法でPDFを作っています。

まず、フォントを埋め込まないPDFを作ります。
○SBCによるフォントを埋め込まない指定のPDF:ファイルをダウンロード
・これをAdobe Readerで表示しますと、縦書きの文字も正しく表示できます。
200804013.PNG
(SBCで作成したPDFをAdobe Readerで表示)
・問題ありませんね。

次にSBCでフォントを埋め込んだPDFを作ってみます。
○SBCによるフォントを埋め込む指定のPDF:ファイルをダウンロード
200804016.PNG
(SBCで作成したPDFをAdobe Readerで表示)
・これもAdobe Readerで表示しても特に問題はありません。

ということで、ここまでの調査では、
(1)Word2003でも縦書き句読点を正しく表示できる。
(2)WordからAdobe PDFでPDFを作成しても正しく表示できる。
(3)SBCで、Wordとは別の仕組みで、フォントにアクセスしてPDFを作っても問題ない。

ということになっています。本当にIPAフォントに不具合があるのでしょうか?ますます謎は深まりますね。

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投稿者 koba : 08:00 | コメント (0) | トラックバック