« 2006年03月08日 | メイン | 2006年03月10日 »

2006年03月09日

SVGの行方 キラーアプリケーションは何?

さて、SVGの未来について、アドビが関心ないとか、谷間のゆりとか否定的なことを書いてきましたが、ではSVGには未来はないのでしょうか?

SVGのファイル形式はPDFにかなり似ています。大雑把に言えば、SVGはPDFの代替手段であると言っても良いと思います。しかも、PDFと比べるとかなりシンプルになっています。

PDF仕様はPostScriptをベースにしていることもあり、ものすごく大きな仕様となっていて極めて扱い難いものです。これに対してSVGの取り扱いはPDFより遥かに簡単です。取り扱いし易いというのは、SVGのもつ、PDFにはない大きなメリットです。

ですから、使い方によっては、非常に大きな威力を発揮するように思います。

先日来お話しましたように、SVGが普及していないのは、技術的な問題というよりも政治的な問題が大きいと思います。こう考えますと、キラーアプリケーションを見つけることができればSVGにもチャンスが巡ってくると言えます。

どの辺にSVGのチャンスがあるのでしょうか?
(1) 現在は、SVG-Tinyが携帯電話へのデータ配信・表示に使われているのが最大の用途でしょうか?しかし、PDFやFlashが携帯電話に普及してきますと単なるデータ配信用途では太刀打ちできないような気もします。

(2) 第2は、日本で進んでいる地図の配信用です。これは、goSVG(g-contents over SVG)という、地図情報の配信をSVGで行うプロジェクトがあります。これは結構期待が持てるように思います。

GIS・MapServerリファレンス

(3) W3Cには、SVGPrintという仕様の草案があります。SVGPrintは、詳しく読んでいませんが、SVGを印刷用のページ記述言語(PDL)の代わりに使おうということのようです。まさしく、PDFの代わりにSVGを使おうということですね。この草稿2003年7月発表ですが、その後進んでいるのでしょうか?

ちなみに、アンテナハウスは、XSL FormatterでXMLをページアップした結果をSVGに出力するオプションを用意しています。また、サーバベース・コンバータでMicrosoft Officeドキュメント、PDFからSVGへの出力もできます。

私としては、将来、Web上でのページアップされた情報配信のメディアとしてPDFだけではなく、その代替手段としてSVGも候補になることを願っています。

投票をお願いいたします

投稿者 koba : 08:00 | コメント (2) | トラックバック